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仮面ライダーののクウガ

1 :名無し募集中。。。:04/11/13 02:32:58 ID:u6npR/8y
  仮面ライダーのの・辻希美は改造人間である。彼女の宿敵、ゼティマは
世界征服を企む悪の秘密結社である。仮面ライダーののは人間の自由の為に
ゼティマと戦うのだ!

過去スレ
小説「仮面ライダーのの」
http://teri.2ch.net/mor2/kako/992/992448019.html
仮面ライダーののU
http://choco.2ch.net/ainotane/kako/1000/10006/1000651650.html
仮面ライダーののV
http://choco.2ch.net/ainotane/kako/1004/10046/1004640107.html
仮面ライダーののV3
http://tv2.2ch.net/ainotane/kako/1013/10136/1013617420.html
仮面ライダーののX
http://tv2.2ch.net/ainotane/kako/1035/10356/1035609787.html
仮面ライダーのの555(ファイズ)dat落ち中
http://ex2.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1047519023/
仮面ライダーののアギト dat落ち中
http://ex2.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1059481473/
仮面ライダーののBLACK dat落ち中
http://ex4.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1066924108/
仮面ライダーののBLACKRX  ※前スレ
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1077016823/



2 :ねぇ、名乗って:04/11/13 02:45:24 ID:u6npR/8y
あらすじとかは>>3-25あたり

3 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:41:44 ID:OfOFix5B
1 戦いに身を投じた少女達(名称は本編に準じる)

辻希美
 仮面ライダーののに変身する。 倉庫での火災により瀕死の重傷をおうが、
加護博士の手により 失った部分を人口物で置き換え、加護亜衣の皮膚を
移植され生まれ変わる。必殺技はライダーののキック、きりもみシュート
など。本編の主人公である。

加護亜依
 辻の親友。辻と同じく倉庫での建造物落下により瀕死の重傷を負う。
加護博士により、新しい体を組成されしばらく脳だけになって研究所の地下
で眠っていた。 新しい体を得て復活するが、自らの願いにより辻と梨華美の
手により改造され仮面ライダーになる。ZXとの死闘の中で、ついに隠されて
いた霊石アマダムの力が覚醒。仮面ライダークウガとしての力を得る。

ひとみ
 加護博士、つんく博士により作成された人造人間キカイダー。 いつも背に
ギターを背負っている。不完全な良心回路を持つため、プロフェッサーギル
の笛の音を受けると善と悪の心の葛藤に悩まされる。必殺技は両手をクロス
して放つデン・ジ・エンド 。

4 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:42:16 ID:OfOFix5B
梨華
 ひとみと同じく加護博士、つんく博士により作成された人造人間で、常に
ひとみと行動を共にしている。ビジンダーに変身するが、実はその体内には
爆弾が埋め込まれている。ひとみより3ヶ月先に完成していたため、試作品
ながら完成された良心回路を持つ。必殺技はビジンダーアロー、ビジンダー
レーザー。

市井紗耶香
 生身の体ながら何をやらせても日本一の少女。強化服と専用車ズバッカー
を持ち、快傑ズバットになる。親友福田明日香を殺害した犯人を探すうちに
それがゼティマの仕業と知り、以来ゼティマを潰す為組織を追う。

マキ(後藤真希)
 加護博士、つんく博士が作成した人造人間で、またの名をハカイダー。暴走
して一時ゼティマに壊滅的なダメージを与えた。のちにプロフェッサーギルの
手で服従回路を搭載され、完全な悪の僕となる。頭部にはつんく博士の脳が
搭載されているが、彼女以前に作られたもう一体のハカイダーには事故死した
少女、後藤真希の頭脳が納められた。しかしそれは動き出すことなく今も
封印されているという。自ら弟ユウキを手にかけながらも、未だキカイダー・
ひとみとの戦いに執念を燃やし、常に付け狙っている。

5 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:47:40 ID:OfOFix5B
保田 圭(ケイ)
 祖父とともに、南米アマゾンで暮らしていたがゼティマの襲撃をうける。
その際、祖父の隠し持っていた腕輪とベルトを身につけ、その力により
仮面ライダーアマゾンに変身する。二つの腕輪を狙う十面鬼、ゼロ大帝が
彼女の直接の敵。死闘の末ついに十面鬼を倒すが、ゼロ大帝の罠であり、
腕輪の太陽の石と月の石を奪われた。
必殺技は大切断。

飯田圭織
 宇宙研究施設E&Sの研究員。惑星開発用改造人間計画に自ら志願し、
ヘンリー博士、同僚のりんねの手によりコードネームスーパー1に改造
される。が、研究所はゼティマに破壊され博士、りんねは死亡。その復讐
と世界平和のため仮面ライダースーパー1を名乗る。 必殺技はスーパー
ライダー月面キック、ファイブハンド。

安倍なつみ
 ゼティマに親友を殺され、その復讐の為にゼティマに捕まりわざと
改造手術をうけ、カブトムシの強靭な筋肉と発電機をうめこまれて
仮面ライダーストロンガーになる。同じく改造手術を受けた少女あさみ
こと電波人間タックルを助け共に行動していた。 ドクロ少佐との戦いに
おいて超電子人間に生まれ変わり二段変身「チャージアップ」を果たす。



6 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:48:25 ID:OfOFix5B
矢口真里
 石黒彩の義妹。ゼティマに人質となって捕まっていた。その正体は宇宙
からやってきた異星人であり、身分を偽って地球に滞在し星雲仮面
マシンマリとして悪と戦っていた。だが怪人ハサミジャガーに瀕死の
重傷を負わされ、辻と加護の手によって仮面ライダーV3として復活する。
必殺技はきりもみ反転キック、遠心キックなど。

紺野あさ美
 友人達と訪れていたキャンプ場でガメレオジンの無差別殺戮に遭遇。
仲間達の命を守るために単身戦いを挑むが破れ、その命は風前の灯火と
思われていた。しかし加護生化学研究所の最新技術による改造手術で
一命を取り留め、スカイライダーとなった。必殺技はスカイキック、
大反転スカイキックなど。 仲間との特訓の末、パワーアップを果たした。


高橋 愛
 ゼティマに襲われ、父の命をかけた改造手術によってXライダーと
なった。自在に姿を変える武器「ライドル」を手に、悪に敢然と
立ち向かう。クモナポレオンとの戦いにおいて敗北した後、真里と
ミカの手によって「マーキュリー回路」を取り付けられ驚異のパワー
アップ「大変身」を可能にした。必殺技はXキック、ライドルによる
攻撃に加えてパワーアップ後は真空地獄車を会得

7 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:50:04 ID:OfOFix5B
ミカ・トッド
 元ゼティマの天才科学者。裏切り者のぬれぎぬを着せられて硫酸の
プールで処刑されそうになるが、仲間によって助けられる。しかし
右腕は壊死してしまい機械の腕「カセットアーム」になってしまった。
その力を駆使してライダーマンに変身する。生身に近い身体なので
直接戦闘は不得手だが、カセットアームによる攻撃で他のライダーを
サポートする。
宿敵ヨロイ元帥を倒し、アメリカで「オーパーツ」の謎を解くため研究中。

村田めぐみ 
バイクロッサーメグミの能力を持つ、武器としてクロスブレードと
バスタークロスを持つ。更に専用マシーンにメグミローダーがある。

大谷雅恵
バイクロッサーマサエの能力を持つ、武器としてスリングクラッシャーと
クロスシューターを持つ、更に専用マシーンにマサエクロンがある。
マサエクロンはバイクロッサーの必殺武器ブレーザーカノンとして使用。


8 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:50:58 ID:OfOFix5B
新垣里沙
 幼少の折に母と生き別れ、地底都市デスパーシティに育った。五郎
老人と共に子供達の世話をしていたが、デスパー軍団の手が及ぶことを
恐れて地上に脱出する。その際に五郎の手によって超能力に覚醒。
やがて目の前で五郎を殺されるに至ってその力が発動し、彼の遺志を
継いでイナズマンとなった。必殺技はイナズマンフラッシュ、超力
稲妻落とし。

小川麻琴
 かつてパーフェクトサイボーグZXを名乗っていたが、クウガの力に
覚醒した亜依との戦いを経て少女達に合流する。全身の99%を改造
されて過去の記憶を奪われた彼女だったが、少女達との交流の中で新たな
心の絆を見出そうとしている。必殺技はZXキック、ZXパンチなど。

ユキ
 江戸時代、修行の旅の果てに忍者集団「谷一族」に入門し頭領谷の鬼十の下に
師事した忍の者。師のつてによって美浜藩に仕えるが、秘儀「化身忍者誕生の法」
を狙う血車党の下忍達との死闘の果てに深い傷を負うが、化身忍者誕生の法に
よって変身忍者嵐として蘇る。「秘剣影うつし」などの忍術技を駆使する。


9 :ねぇ、名乗って:04/11/13 11:51:37 ID:OfOFix5B
まい
 札幌の地に甦った第4の人造人間、キカイダー01。変身したひとみの身体とは
左右逆転した赤と青の体色を持ち、太陽電池で駆動する。「妹たちを護る」という
使命を躊躇無く遂行するべく、三姉妹のうち彼女だけは良心回路を持たない。ついに
二人の妹、ひとみと梨華との出会いを果たしたのもつかの間、れいなからファイズ
ギアを奪い、ファイズに変身したセンチピードオルフェノク・琢磨逸郎との戦いに
突入。戦いの末にこれを退けファイズギアを奪回した。必殺技はブラストエンド。

田中れいな
 ファイズギアの所持者であり、仮面ライダーファイズに変身する。かつて流星塾
という教育の場にいた子供達の一人であり、ファイズギアは彼女たちが父と敬愛
する人物から送られたものである。同窓生は次々と連続殺人の犠牲となっている
ことから、それを意図する者達を倒すことが彼女の戦う意義であると思われる。
必殺技はクリムゾンスマッシュ。ホースオルフェノクこと福田明日香との邂逅を
果たすが、二人はまだ互いのもう一つの顔を知らない・・・。


亀井絵里
 カイザギアの所有者であり、仮面ライダーカイザに変身する。カイザギアはその
力に耐えられなかった者の肉体を破壊してしまう恐るべきギアだったが、ギアに
選ばれたのは他ならぬ絵里であった。かつてはれいならと同様に流星塾の同窓生
だったが歳月が人を変えたか、以前とは別人のようになってしまったという。
必殺技はカイザブレイガンによる斬撃など。



10 :ねぇ、名乗って:04/11/13 12:01:13 ID:OfOFix5B
2.少女達を取り巻く人々

中澤裕子
 加護博士、つんく博士の助手。
ハカイダーマキ襲撃の際、組織への疑問から脱走。後に辻と出会い、彼女の
保護者となる。現在は同居人も増え、家もにぎやかしい限りである。一時は
敵の手に落ちていたが見事生還を果たし、希美と亜依を特訓したりと少女達
の精神的支柱として大きな存在感を示している。


石黒 彩
 加護博士、つんく博士の助手。真里の義理の姉でもある。薬物により洗脳
されたうえ、真里を人質にとられゼティマで働いていたが洗脳を脱し少女達
とともに暮らしている。ハサミジャガーの襲撃によって死んだかに思われた
が、ミカによって一命を取り留め、現在はすっかり傷も完治している。


稲葉貴子
 FBI捜査官。中澤、石黒らとコンタクトをとる際、ゼティマに襲われひとみ
に助けられる。コンタクトの目的は現在不明だが、なんらかの重要な情報を
持っていると思われる。



11 :ねぇ、名乗って:04/11/13 12:02:06 ID:OfOFix5B
木村絢花(アヤカ)
 ミカと共に組織を脱走した科学者の一人。日本に逃亡した後、親戚の経営
する病院で女医として勤務しており、重傷を負った彩の主治医として回復に
尽力した。ヨロイ元帥への復讐と組織への復帰に揺れるミカの前に姿を現し、
カセットアームの真の力を教えると囚われの友レフアを救い出した。


ソニン
 生物学者としてゼティマに囚われ無理矢理研究をさせられていた。実験体や
人質を解放するため自ら肉体強化を受けるが記憶と正気を失い、ゼティマから
追放される。やがて人の心を取り戻した彼女は記憶を取り戻す旅に出てユウキ
と出会う。そのとき高圧電流に触れ、ベルスターに変身する能力を得た。
 戦いのさなかついに自らの記憶を取り戻すが、その代償は大きく変身能力と
ユウキを失った。現在変身することは出来ないが、そのパワーは怪人並。

斉藤瞳
 2人の幼馴染、現在は2人のお隣で何でも屋を営む。2人がバイクロッサー
である事を知り協力、戦いに身を投じる。両親は現在何かの組織を調べる為に
家を開けている。

柴田あゆみ
両親の死後、2人が引き取られた施設で出会う。その頃から姉妹の様な関係。
現在は斉藤の会社で唯一の従業員。斉藤と同じく2人に協力。 また合気道の
達人でもあるが力不足を感じ修行中。


12 :ねぇ、名乗って:04/11/13 12:23:16 ID:OfOFix5B
上原学園長と斉藤大吉
学園長は村田、大谷、柴田のいた施設の園長。3人が一番尊敬できる人物で
よき相談相手でもある。また大吉は斉藤の父親。現在とある組織について
調べる為、妻を連れあちこち飛び回る。その組織が何なのかは現在は不明
である。また、村田、大谷にとっても父親の様な存在である。

前田有紀
陸上自衛隊の士官だったが、自ら志願して五木博士に改造を受け「真・仮面ライダー」
となった。
Z対策委員会のエージェントとして活躍。
長く存在が謎だったが、蠍谷でソニンと初めて共同作戦を行った。

13 :ねぇ、名乗って:04/11/13 12:31:25 ID:OfOFix5B
道重さゆみ  
 れいなと二人で怪人達の待つ奥多摩へとやってきた、ちょっと内気そうな感じの
少女。れいな、絵里と同様流星塾の同窓生。しかし、そんな彼女にも異形の者達の
魔の手が忍び寄り・・・。

福田明日香
 かつて何者かによってその命を奪われたかに思われたが、「人を超えし者」
オルフェノクとして再びこの世に甦った。オルフェノク達に加担することを拒否
した彼女は、異形の身と化しながらも人の心を持ち続ける決意を抱く。そんな
彼女が新たに得た姿はホースオルフェノク。

平家
 戸田ことスクイッドオルフェノクの手にかかって命を落としたはずのコンビニ
店員。しかしその後彼女の身体は異変を起こし、一瞬蛇を思わせる異形の姿を
見せた。自らの教育係であった戸田の言葉を思い出した明日香は、彼女の身に
起きた異変の意味を知る。


14 :ねぇ、名乗って:04/11/13 12:58:23 ID:OfOFix5B
安倍あさみ
 安倍なつみの実妹。交通事故に逢い命を落とすが2日後に蘇生。
しかし蘇った時、人の体ではなく「クレインオルフェノク」となっていた。
明日香に助けられ、平家たちと同居中。

松浦亜弥
 藤本総一郎の養子として、美貴と姉妹同然に育てられた。しかし亜弥と美貴こそ
「世紀王となるべき運命の子」だった。
「仮面ライダーBLACK」としての力を得て、記憶を奪われる寸前に総一郎の反乱により逃げ出す。
逃げ出した先で偶然平家と出会い、身を寄せている。


15 :ねぇ、名乗って:04/11/13 13:12:28 ID:OfOFix5B
藤本美貴
 亜弥と同じく「運命の子」として世紀王となるべく儀式を受ける。
記憶を消す処置の最中に総一郎の反乱で儀式は中止。
その後亜弥だけは逃げ出すが、美貴は囚われのまま残されてしまう。
総一郎は亜弥の目の前でゼティマの手により死亡。


中澤邸と平家邸
 ライダーたちが集まる中澤邸に対し、明日香、安倍あさみ、松浦が身を寄せる
平家邸(実は明日香のマンション)も大きな勢力になりつつある。
明日香とあさみは安倍なつみを探しているが今のところ再会できていない。
ちなみにれいなたちは両方に出入りしている模様。

16 :ねぇ、名乗って:04/11/13 20:59:29 ID:egAMQq6W
川o・-・)<前スレの時系列を貼っておきます
3万年前 
 三神官、剣聖ビルゲニアを封印。

江戸時代前期・三代将軍家光の治世
嵐、誕生。血車党との死闘。

10年以上前
村田、大谷の両親死亡。ゴーラ像奪われる。

4年前〜
研究所の爆発事故により、後藤真希死亡(?)。
ハカイダー(オリジナル)完成。すぐに封印。
流星塾に子供が集められる。
飯田、りんね、アメリカに渡る。

3年前
3月 01(まい)完成。仏像の中に隠される。
ソニン、ゼティマに囚われの身となる。

2年前
1月 ビジンダー(梨華)完成
4月 キカイダー(ひとみ)完成
福田明日香死亡(?)。市井紗耶香、ズバットへ。
安倍、ストロンガーへ、あさみ、タックルへ改造される。
9月 ハカイダー(マキ)完成。暴走のため組織はいったん壊滅。
安倍、あさみ、組織を脱走。

17 :ねぇ、名乗って:04/11/13 21:00:10 ID:egAMQq6W
1年前
流星塾、解散。
矢口真里、地球へ。石黒の義妹となるがゼティマに囚われの身となる。
倉庫の爆発により、加護亜依死亡。
ソニン、研究途中、自らを強化人間に。しかし組織に捨てられる。
ソニン、ユウキと出会う。カゲスター、ベルスター誕生。

半年前(連載開始)
仮面ライダーのの、誕生。加護博士死亡(?)。
「連続少女殺害事件」。ファイズのベルト、道重の元へ。
辻と、中澤、石黒が合流。
暴走していたハカイダー、プロフェッサーギルに服従回路をつけられる。
アマゾンのジャングルにて仮面ライダーアマゾン(ケイ)誕生。
アメリカのE&S研究所にて仮面ライダースーパー1(飯田)誕生。りんね死亡。
キカイダー、ビジンダー、辻達と合流。
九郎ヶ岳の発掘現場からグロンギ目覚める。

18 :ねぇ、名乗って:04/11/13 21:00:50 ID:egAMQq6W
現在
加護亜依復活。仮面ライダーあい、誕生。
矢口、仮面ライダーV3へ。
スカイライダー(紺野)誕生、合流。
スーパー1、アマゾン合流。ン・ダグバ・ゼバ登場。
Xライダー(高橋)誕生。ストロンガーと行動を共にする。
ライダーマン(ミカ)合流。
バイクロッサー(メグミ、マサエ)誕生。
ZX(小川)完成。
タックル死亡。ストロンガー、X、合流。
バイクロッサー組、合流。
X、マーキュリー回路設置、「真空地獄車」習得。
イナズマン(新垣)誕生、合流。
01復活。
カゲスター死亡。ソニン、守備隊の隊長へ。
ライダーのの、あい、ZXと戦闘、敗北。中澤連れ去られる。
ダブルライダー復活、中澤奪還作戦。
ファイズ(田中)、カイザ(亀井)、道重、登場。
ZXとの再戦。霊石アマダム目覚める。ZX合流。麻琴とあさ美の
絆が深まる。
01合流。
13人のゼティマライダー出現。
福田明日香、ホースオルフェノクとして覚醒する。
ラッキークローバー暗躍。

19 :ねぇ、名乗って:04/11/13 21:26:24 ID:egAMQq6W
ケイの腕輪と世紀王との関係が明らかに。
ゼティマ北信越支部(旧GOD機関)壊滅。
ストロンガー、デルザー軍団に一度は敗れるも「超電子ダイナモ」を得て復活。
アマゾン死闘の末十面鬼を倒す。しかしゼロ大帝に腕輪の石を奪われる。
松浦亜弥、藤本美貴、世紀王となるべく改造を受けるが。藤本の記憶消去中に父・総一郎が反乱。
松浦は逃走、BLACKと名乗り平家、明日香と合流。
田中、道重、亀井。中澤家で朝食をごちそうになる。
安倍麻美、交通事故で死亡するがクレインオルフェノクとして蘇る。明日香に連れられ東京へ。
クレインオルフェノクとファイズ、都心部で戦闘。変身を解いた後でお互い気付かないまま知り合う。
ヨロイ元帥の「Z計画」発動。プルトンロケットが東京に向け発射されるがライダーマンにより破壊される。
ライダーマン、ヨロイ元帥を倒す。
守備隊、プルトンロケットを破壊に向かうが失敗。大損害を受ける。ソニンと真ライダーが出会う。
バイクロッサー、蠍谷でデスターと交戦。ヘラクレスを倒す。


後のフォローはお願いします。

20 :ナナシマン:04/11/14 01:40:55 ID:pDNF2DSs
>>1
 スレ立て乙です。お手数をおかけしてすいません。ホントありがとうございました!


21 :名無しスター:04/11/14 04:51:09 ID:3m2NSX8c
第58話  「選ばれし者たち」 あらすじ


スカイライダー ● 17分25秒 ○ ZX2号機
         (右ストレート K.O)


タイガーロイド ○ 6分12秒 ● スカイライダー
           (反則負け)
※ スカイライダーの無気力行為により試合没収


タイガーロイド ● 12分55秒 ○ スーパー1
          (リングアウト)


ZX2号機    ○ 26分48秒 ● 仮面ライダーZX
           (反則負け)
※ スカイライダー乱入により反則負け



では続きを。
・・・少しだけ遡ります

22 :名無しスター:04/11/14 04:53:08 ID:3m2NSX8c

「くそっ!いない?」

スーパー1は林の中で倒れた樹木をかき分けていた。
樹木の下敷きになっているはずのタイガーロイドがいない。

「・・・逃がしたか。」

周りを見渡すがそれらしい人影は見当たらなかった。
闘いはほぼ互角だった。

山肌は半分以上が焼け落ち、闘いの激しさを物語っていた。

23 :名無しスター:04/11/14 04:54:32 ID:3m2NSX8c
「ふん、麻琴のことが無ければ決着を付けてやったところだ・・」

タイガーロイドは少し強がりを言いながらZXたちのいる廃車置場を目指していた。

「ん?・・・」

突然正面に人の気配がして立ち止まった。

「・・・麻琴か。」

「信田さん?」


「その様子だと無事勝ったようだな。さすが麻琴だ・・・」

タイガーロイドとZX、そしてスカイライダーは少し距離をとって向かい合った。

24 :名無しスター:04/11/14 04:55:30 ID:3m2NSX8c

「・・・麻琴。私と一緒に戻らないか?」

「何をバカなことを!」

タイガーロイドの言葉にZXは大声で反発した。

「ゼティマを倒したいのだろ?そのためには組織に戻った方が早道なんだよ。」

「一体何を・・・」

困惑するZXにタイガーロイドは話を続ける。

「お前の力はまだまだそんなものではない。私と力を合わせればゼティマどころか、何もかも、全てが手に入るんだぞ。」

「・・・・・・・信田さん。」

ZXはタイガーロイドの言葉を聞いて前に進みだした。


「まこっちゃん?・・・」

スカイライダーは不安そうに見守る。

25 :名無しスター:04/11/14 04:56:38 ID:3m2NSX8c

ZXはタイガーロイドの目の前に立ち、千切れた「マイクロチェーン」の先端を掲げた。

「・・・これを見てください。」

「何だそれは?」

「奈津美ちゃんの形見です・・・」

「・・・・・」

「信田さんが何をしようとしているのかは知りません。でも、あなたのやったことは絶対に許しませんから・・・」

ZXはそれだけ言うとマイクロチェーンを大事に抱え、タイガーロイドの横をすり抜け、歩き出した。
スカイライダーもその後に続く。


「待て・・・許さないのなら、ここで私を倒してみたらどうだ?」

タイガーロイドはそう言って背後からZXを挑発した。

26 :名無しスター:04/11/14 04:57:20 ID:3m2NSX8c

それを聞いてZXは振り向こうともせずに答える。

「信田さんには随分とお世話になりましたから、今回は見逃してあげます。・・・次に会ったら容赦しませんから。」

「何だと!・・・・ぐっ・・・」

カッとなり前に出たところで、タイガーロイドの脇腹に激痛が走った。
スーパー1との激闘で受けたダメージだ。
ZXはこのダメージを一瞬で見抜いていた。

「・・・ふん。その甘さがお前の最大の弱点だ。次に会った時は、逆に力づくで連れて帰るからな・・・」

タイガーロイドは脇腹を押さえ、負け惜しみを言いながらZXとスカイライダーを見送った。

27 :名無しスター:04/11/14 05:00:10 ID:bnDCqt5J

「・・・・しかし、どうして奈津美の名前を?」

しばらくして浮かんだタイガーロイドの疑問は、研究員からの詳しい説明ですぐに解けた。


「そうか、甘さはもう捨てられたのだな・・・次に会った時に倒されるのはこちらかも知れん・・・」

タイガーロイドは2号機の惨状を眺めながらそうつぶやいた。
口元には微かに笑みが浮かんでいた。



その日の夜、研究員にZX計画の中止が伝えられた。

「量産化は中止・・・しかし予備の機体を1体だけ用意しろだなんて・・・」

研究員は上部からの命令に戸惑った。
そもそもZXは量産に向く設計ではなかった。
しかも並の人間の脳ではまともに動かせない。
本当に量産するつもりだったのか。そうでなければ、計画の本当の目的は何だったのか・・・

それは最後まで研究員に知らされることは無かった。

28 :名無しスター:04/11/14 05:01:27 ID:bnDCqt5J

「伝えて参りました。」

信田は研究所の最深部の部屋に入り、暗い部屋の奥に座る最高幹部の一人にそう報告した。

「これでZX計画も終了か・・・」

その最高幹部、悪魔元帥は表情を変えずにそうつぶやいた。

「しかしZXを奪い返すことができれば・・・」

「・・・無駄だ。キングストーンはもう存在しない。既に世紀王は誕生したのだぞ。」

「そうでしょうか?あれが本当に世紀王だと・・・」

「控えよ、タイガーロイド!貴様であろうと世紀王を侮辱することは許さんぞ!」


悪魔元帥は大声を出し、信田を睨みつけた。

29 :名無しスター:04/11/14 05:02:51 ID:bnDCqt5J

「・・・失礼しました。」

信田は表情を変えず謝罪した。

「そもそもZX計画はあれの『保険』に過ぎん。今となっては無用の長物だ。
 ・・・滑稽だとは思わんか?『神』を創造しようなどと本気で考えていたとは・・・」

悪魔元帥はそう言って不敵に笑い出した。
信田はその様子を黙って見ていた。


「しかし・・貴様と、あの小川とかいう娘ならあるいは・・・」

悪魔元帥はそう言いかけ、慌てて言葉を飲み込んだ。


「・・・ところでタイガーロイド。貴様なぜ戻ってきた?」

「・・・所詮改造人間は人間社会では生きられません。それが外に出て身に染みてわかっただけです。」

「ふん・・・一体何を考えている?」

30 :名無しスター:04/11/14 05:06:40 ID:bnDCqt5J

「私はゼティマに忠誠を誓っています。お疑いでしたら洗脳でも自爆装置でも思いのままに。」

信田にも小川にも自爆装置はつけられていない。
それに関しては、むしろ悪魔元帥の方こそ何を考えているのか分からない。

「お前に洗脳は効かんからな・・・もういい。下がれ・・・」

「はい。」


信田は部屋を出ると振り返って大きな扉の前に立ち、しばらくそれを眺めていた。

「麻琴・・・私にはお前が必要なんだ・・・」


小さくそうつぶやき、無言で長い通路を歩いていった。



31 :名無しスター:04/11/14 05:08:03 ID:bnDCqt5J


数日後の中澤家。

「まこっちゃん、そろそろパトロールに行こ。」

紺野が2階の部屋に小川を呼びに来た。


「うん。今行くよ・・・」

「またそれを見てたの?」

「うん・・・」

小川の手にはマイクロチェーンの先端が握られていた。
あの日以来、小川は少し元気が無かった。


32 :名無しスター:04/11/14 05:09:14 ID:bnDCqt5J

「そういえば、2人でパトロールって初めてだね。」

地下室のバイクの前に立ち、紺野はわざと明るく小川に話しかけた。
あの事件の後、少しだけローテーションが変わった。
小川・紺野のコンビは「危なっかしい」と反対もあったが、中澤の一言で押し切られた。

「じゃ、行こっか。」

「・・・あさ美ちゃん。」

バイクにまたがった紺野に、小川が話しかけた。


「何?」

「あさ美ちゃんは、闘うのって・・・好き?」

紺野は突然の問いに一瞬戸惑ったが、すぐに首を大きく横に振った。

「・・・そうだよね。」

「・・・でも闘わなきゃいけないんだよね。奈津美ちゃんのためにも。」


小川はその名前を聞き黙って頷いた。
あの日以来、2人がこの話題を口に出すのは初めてだった。


33 :名無しスター:04/11/14 05:11:50 ID:bnDCqt5J

紺野は今まで口ではあれこれ言いつつも、結局復讐のためだけに闘ってきたような気がする。
小川もそうだ。自分と、仲間だけのために闘ってきた。

2人の脳裏に西田の最期の言葉が蘇る。


『・・・私も、あなたたちの仲間になりたかった。・・・一緒に闘いたかった・・・』


志を果たせず、散って行った者がいる。
闘いたくとも牙を持たない人たちがいる。

自分達はその人たちの無念と希望を背負って闘っているのだ。
負けることは許されない。


34 :名無しスター:04/11/14 05:13:51 ID:bnDCqt5J

紺野と小川は今回の闘いで戦士として一皮剥けた。
「甘さ」とか「迷い」といったものを捨てられたような気がする。

手段だの、闘う意義だの、そんなものはどうでもいい。
目的はゼティマを倒すこと。それだけだ。


「・・・さ、行こうか。」

「・・・うん!」


2人は並んでバイクで走り出した。
時々談笑しながらパトロールを続ける2人。
傍から見ると、ただのバイク好きの普通の少女だ。

しかし新潟で、札幌で、無邪気に笑っていた少女はここにはいない。
・・・ニ度とあの頃には戻れない。


少女たちの闘いは続く。

ゼティマを倒し、平和が訪れるその日まで。



第58話  「選ばれし者たち」    完

35 :名無しスター:04/11/14 16:37:47 ID:9wOl+yDc
終わりました。
なにか重い話でスミマセン

36 :ねぇ、名乗って:04/11/14 21:56:01 ID:5UvkQUW/
>>35
お疲れ様でした。
キャラが生きている、というか正義の味方がすごい人間っぽいですね。
おまけにちょうどオーディション中でタイムリーだし。

37 :ねぇ、名乗って:04/11/14 21:57:17 ID:5UvkQUW/
ageてしまった。スマソ。

38 :ねぇ、名乗って:04/11/15 23:13:00 ID:1su3RWWV
お疲れ様。面白かったよ。

39 :名無し募集中。。。:04/11/15 23:25:52 ID:CmAhW5py
http://3.csx.jp/sheep2ch/ridernono.html

40 :名無し娘。:04/11/17 00:10:45 ID:gb+lFC6g
从‘ 。‘从<保・保保・保保保・保全だよー

41 :ヴィンセント:04/11/19 22:54:05 ID:TFIkEV8e
どうも。
ブレイドにハマって、すっかり狩狩の龍騎の更新が出来ず、
挙げ句の果てにはブレイドの話を制作し始めたダメ野郎ヴィンセントです。
いつ見てもここの作家さん達のクオリティは高いですなぁ・・・羨ましい。
これからも頑張ってください!自分も頑張ってみます・・・。

42 :ねぇ、名乗って:04/11/20 17:58:54 ID:3E6w7faM
ほぜむ

43 :ナナシマン:04/11/20 23:28:24 ID:H3LLMoNE
>>35
 お疲れ様でした。初期の雰囲気を感じさせるストーリーとやるせない展開が
何か来るものがありますね。

>>41
 ご無沙汰してます、無事に帰りました。それにしてもブレイドですか。場所は
狩狩ですか?今度お伺いしますよ。

 もしよろしければ来週から少しはじめさせていただければと思ってます。
前の話が日本で最後かな、と思ってましたが結局オイルダラーの婿養子には
なれませんで(w。

44 :名無し娘。:04/11/23 22:44:33 ID:IAqwLUUf
从‘ 。‘从<ピ・ピ・ピ・保保保保保

45 :ナナシマン:04/11/23 23:57:08 ID:naP3syuM
>>44
お手数おかけします。明日から開始ですのでよろしくお願いしますね。


46 :ナナシマン:04/11/25 01:00:06 ID:HWhmjLnR
第59話 「ストロンガー危うし!タイタンの大逆襲」

 蠍谷での戦いより数刻。ヨロイ元帥敗れるの報はすぐさまゼティマ幹部達の
知るところとなった。もとより敵の多かった男故に、その死を惜しむ者など
いるはずもなかったが、組織の肝いりで進められていたはずのZ計画が阻止
されたことは彼らに少なからず衝撃を与えた。

 日本支部の秘密基地、司令室へと通路を急ぐ一人の男。彼もまた、Z計画
阻止の報を聞き駆けつけた一人であった。黒いスーツという飾り気のない
出で立ちに、まるで砲丸のようにのっぺりとした顔面には異様に巨大な目玉
が一つ。その姿から"一つ目"とのあだ名を冠される男、その名はタイタン。
彼が蠍谷での一件を知るや日本支部へとはせ参じたのには理由があった。

 (今度こそ・・・今度こそ俺は仮面ライダーストロンガー、安倍なつみを
倒すのだ。)

 巨大な目がぎょろりと動き、ゼティマの紋章を見上げる。彼はかつて
仮面ライダーストロンガーこと安倍なつみに煮え湯を飲まされて以来、今日
まで不遇を託っていた。そんな中にあっても彼は常に汚名をそそぐ機会を
求めていたが、彼が雪辱に燃える理由はストロンガーへの恨みだけでは
なかった。ふと何者かの気配に気づいたタイタンは、その気配の方向へと
素早く向き直る。と、次の瞬間彼の眼前に巨大なトランプが出現した。


47 :ナナシマン:04/11/25 01:01:31 ID:HWhmjLnR
「・・・シャドウか!!」

 「フハハハハハハ・・・・」

その声に呼応するかのごとく、不敵な笑い声が通路中に響く。そしてタイタン
の目の前に、白い全身スーツに身を包んだ男が現れた。その顔はまるでカプセル
か何かのような仮面ともヘルメットともつかぬ物で覆われているが、その
向こうには不気味な青筋と邪悪な瞳が透けて見える。彼は改造人間とは異なる
世界の住人、闇の眷属『改造魔人』デルザー軍団の一員である。

 「タイタン、元気そうで何よりではないか」

 「ゼネラルシャドウ、貴様まだ生きていたのか」

 タイタンとこの男、ゼネラルシャドウは互いに反目しあう間柄であった。
もともとシャドウがストロンガーによって失脚した彼のポストに収まったと
いう事情があり、またシャドウ一派のドクター・ケイトが電波人間タックルこと
木村あさみとの戦いの末に同士討ちとなることで、曲がりなりにもライダーの
仲間を倒す功績を残すに至った。このことが二人の差を広げる結果となった
のである。

 「今更どの面を下げて戻ってきた、とでも言いたいのか?」

タイタンの巨大な目が怒りに血走り、シャドウを睨みつける。しかし一方の
シャドウはそんな彼の態度も意に介さない。



48 :ナナシマン:04/11/25 01:02:26 ID:HWhmjLnR
 「お前の事などハナから眼中にはない。ストロンガーの事ならば俺に
任せてもらおうか」

 「断る。あの小娘は俺の獲物だ。貴様の出る幕などないわ」

シャドウの言葉を手で制して言い放つタイタン。彼の言葉に、仮面の奥で
邪悪な瞳をいっそう輝かせてシャドウは切り返す。

 「出る幕がないのは果たしてどっちかな・・・まぁいい。どうしてもと
言うのなら安倍なつみ、ストロンガーは譲ってやらんでもないが」

 「何だと貴様!!」

あまりに不遜、あまりに屈辱的な言葉。タイタンの肩が震える。

 「お前が今までライダーとの戦いから外されていた意味を考えてみよ。
首領より死を賜らぬだけでもありがたいと思うがいい」

激昂して血走る一つ目を剥くタイタンを尻目に、シャドウはだめ押しの一言
を残して去っていった。



49 :ナナシマン:04/11/25 01:04:43 ID:HWhmjLnR
 「おのれシャドウ!!」

 怒りにまかせて叫びとともに壁を殴りつけるタイタン。鈍い打撃音が人気の
ない通路に響く。やがてタイタンは辛うじて正気を取り戻し、再び司令室へと
向かう。
 しばらく歩みを進めるタイタン。だが、何か様子がおかしい。ゼネラルシャドウ
はもう姿を消したはずだが、先ほどから何者かが自分の後をついてきているような
気がしてならないのだ。

 (シャドウではない・・・誰だ?)

気配はなおも消えることはなくつきまとう。タイタンはその正体を見極めようと
立ち止まるや振り向きざまに言い放った。

 「何者だ!姿を見せろ!!」

しかし、タイタンの言葉に答える者は誰もいない。それどころか先ほどまで強く
伝わってきていた何者かの気配が、不意にかき消えたのだ。


50 :ナナシマン:04/11/25 01:05:26 ID:HWhmjLnR
 「気のせい・・・か?」

周囲を見回しても、通路にいるのは自分一人だけ。本当に気のせいかもしれない、
タイタンはそう考えるときびすを返す。と、そのとき彼の眼前に真っ白いローブ
を纏った何者かが姿を現した。相手はタイタンが自分の気配に気づいたとみるや
一度その気配を絶ち、再び彼の背後を取るように瞬時に回り込んでいたのだ。
これが敵ならばタイタンは致命的な隙を作った事になるが、狼狽するタイタンに
対してローブを纏った人物は語りかける。

 「タイタンよ、力が欲しくはないか」

 「何だと?!」

 声色からするに相手は女。しかもその気配からして自分とは比較にならない力
を持っている事をタイタンは瞬時に察した。今やり合っては全く歯が立たない、
そう判断したタイタンは女の言葉を待った。一方のローブの女〜大神官ビシュム
はタイタンが自分の言葉に興味を持ったと知るやローブの奥でうっすら笑みを
浮かべて言葉を続ける。


51 :ナナシマン:04/11/25 01:06:12 ID:HWhmjLnR
 「ゼネラルシャドウと仮面ライダーに雪辱を果たすための力が欲しいか、と
言っているのだ」

 「そんな事ができるのか?」

目の前にいるローブの女が自分に力を与えるという、そんな彼女の言葉が俄には
信じられない。と、その時タイタンは新たな気配を感じて振り返る。そこには
女と同じように白いローブを纏った者が二人立っていた。

 「我々がそれを可能にするのだ、タイタンよ」

フードから覗く青白い顔。三神官の一人、ダロムはタイタンにそう告げた。


52 :ナナシマン:04/11/25 01:06:43 ID:HWhmjLnR
本日は以上です。続きは金曜日に。


53 :ナナシマン:04/11/27 08:29:55 ID:cXZb5Y/i
ちょっとストーリー構成のためお時間をいただきたく思います。続きは日曜の夜に。


54 :ナナシマン:04/11/29 22:35:12 ID:JpPQWLHq
 タイタンは振り返る。ドクターケイトをそそのかしてタックルを始末したのは
よかったが、実はあの後手柄は思いがけずシャドウの元に転がり込んでしまって
いた。シャドウの株が組織内で上昇する中、反面北海道支部壊滅の憂き目を見た
自分は冷や飯を食わされる有様。シャドウとストロンガー、この両者には何と
しても雪辱を果たさねばならない。しかし、この得体の知れない三人の策に
乗って勝ち目があるなどにわかには信じがたい事だ。タイタンの巨大な一つ目
が三神官の顔を一人ずつ見つめる。

 「・・・何をすればよい?」

タイタンの警戒心のにじむ視線が三神官に注がれる。そんな時、三神官の長たる
バラオムが口を開いた。


55 :ナナシマン:04/11/29 22:35:45 ID:JpPQWLHq
 「我等の言を入れるか否か、それを決めればよいだけだ・・・すべてはお前の
胸ひとつで決まる」

 しばし考え込んでいたタイタンは、その巨大な一つ目を右に左にと動かして
いたが、ついに決心がついたか三神官の言葉に答えた。

 「よかろう・・・お前たちの話に乗ろうではないか。それでストロンガーと
シャドウを葬り去ることができるならな」

タイタンの目が怪しく光る。一方の三神官も一様に彼の決心に笑みを浮かべる。
彼の言葉に雪辱にかける意気を感じ取ると、三神官の一人ビシュムが彼の
耳元に何事かを囁いた。それを聞き、タイタンは黙ってただうなずいていた。
三神官は雪辱を誓うタイタンに謎の秘策を授け終えると、ゆっくりと闇の
向こうへと消えていった。

56 :ナナシマン:04/11/29 22:38:07 ID:JpPQWLHq
 一人通路に残されたタイタン。交わされた密約に、彼は不思議と得体の
知れない確信を感じ始めていた。

 (・・・奴等の言葉通りならば、俺はとてつもない力を手に入れることが
できる。最初は信じられない話だと思っていたが、今は疑う余地がない)

彼らがタイタンにいかなる策を授けたかは定かではなかったが、少なくとも
タイタンはその秘策に賭けることを決心していた。

 と、その時彼は別の何かの気配を感じて振り返った。それとほとんど
同時に、彼の背後から鋭利な何かが放たれた。物体の飛来を巨大な一つ目で
捉えたタイタンは、間一髪でその飛翔物をかわす。「ガキン!!」という
鈍い金属音を残して通路の壁に突き刺さった物体を見やるタイタン。見ると
それは金属でできたハサミのようなものであった。

 「何者だ、出て来い!!」

この謎の物体をタイタン目がけて放った何者かが暗闇の向こうにいる。そして
彼が言い放ったその直後、攻撃の張本人と思われる者が口を開いた。

 「タイタンよ、三神官どもと懇意になろうとはいよいよ焼きが回ったな」

そう言うや、彼によって放たれたハサミ状の物体は再び宙を舞うと、彼の手に
帰っていく。いや、正確にはそれが彼の「手」なのだ。そして彼の目の前に
現れたのは、まったく面識のない一人の改造人間だった。

57 :ナナシマン:04/11/29 22:39:03 ID:JpPQWLHq
今日の分は以上です。続きは水曜日に。


58 :名無し募集中。。。:04/12/01 21:36:01 ID:MSlHOPNs
( ^▽^)<この程度のスレにはこの程度の保全がお似合いだ ハッハッハ

59 :ねぇ、名乗って :04/12/02 00:30:56 ID:ysrtGN6v
アベザァーンオンドゥルルラギッタンディスカー!!

60 :ナナシマン:04/12/03 13:26:22 ID:6CGKcszt
 「初めてお目にかかるな・・・お前がタイタンか」

 「何者だ、貴様・・・見かけぬ面だな」

 姿を現したのは鋭い牙を持つライオンの改造人間。特徴的なその鬣は
どことなくスフィンクスのそれにも似た意匠にあしらわれている。装着した
ハサミ状の手を自慢げに摩りながら、タイタンの言葉に答えた。

 「俺の名は『デットライオン』。貴様の尻拭いをするのははなはだ
不本意だが、ご命令とあらばやむを得まい」

 彼の名はデットライオン。彼はゼティマ・ケニア支部の幹部として
アフリカ諸国の部族衝突や内紛を影であおってきた男である。未だ紛争の
絶えない同地域において武器・兵器の密売を仕切ってきた彼は組織の要求
に対して目に見える成果を挙げていた。しかし、現在組織の活動が日本に
主眼を置いている現状に不満を覚えたデットライオンは、自分の顔を
売り込むために来日を果たし、タイタンの後釜に座わろうと目論んだのだ。

 「しかし北海道地区に貴様の椅子など空いてはおらんぞ」

自慢げに語るデットライオンに対してタイタンは言い放った。確かに、室蘭
の秘密基地はストロンガーの活躍によって壊滅し、また同地域に暗躍していた
サタン帝国もソニンとユウキの戦いによって著しくその組織力を削がれ、
遂にはゼティマによって引導を渡された。それにそもそも北海道の顔はなにも
タイタン一人ではないはずだ。


 「まぁ何とでも言っているが良い。落ち目の貴様はもちろんだが、あの
ゼネラルシャドウも気に入らん。奴は首領もあまり良く思っておられぬ様子
だからな」

61 :ナナシマン:04/12/03 13:27:24 ID:6CGKcszt
 シャドウに対する首領の不信感。これはタイタンにとって聞き逃せない
言葉だった。更にデットライオンから言葉を引き出すべく、タイタンは
あえて彼の言葉に乗る。

 「ほう・・・何故かな?」

 「何を考えているか判らぬと仰せだ。そもそもあの男自体、何とか言う
化け物共の仲間ではないか。いつ手のひらを返すか知れぬわ」

首領の心にはシャドウに対する不信感がある、タイタンはその確信を得た
思いがした。そして一方のデットライオンは、歩みを速めてタイタンの
前から立ち去ろうとしていた。彼は去り際に一言、不敵な言葉を残す。

 「貴様もシャドウも、このデットライオンが来たからには過去の男と
なるのだ。よく覚えておくがいい」


 タイタンの前から去ったデットライオンに背を向けるようにタイタンは
きびすを返す。しかし、彼の胸には不遜な新参者に対する怒りはほとんど
無いと言ってよかった。有体に言えば、デットライオンなど問題では
なかったのだ。

 (せいぜい今のうちに吠えておくことだな。いずれその椅子は返して
貰う。それまで綺麗に磨いておけ・・・この俺の為にな)

タイタンの体が小刻みに震える。しかし、それは恥辱によってではなく
己の野望が成就する予感によって打ち震えていた。やがて彼は通路中に
響かんばかりの高笑いとともに去っていった。

 「思い知るがいい、首領のご意思に叶うのはこのタイタンただ一人と
言うことをな!フハハハハハハハ!!」


62 :ナナシマン:04/12/03 13:28:45 ID:6CGKcszt
 昨日一昨日とちょっと風邪を引いてしまいまして今日からの再開と
なりました。申し訳です。


63 :ナナシマン:04/12/03 13:31:40 ID:6CGKcszt
>>58
 これ元ネタなんでしたっけ?
>>59
 事態の詳細はよくまだ掴めてないんですが・・・書き手としてタイミング
悪いなぁ、って思いがします。

続きは土曜の夜に。




64 :ナナシマン:04/12/04 19:10:19 ID:DmsgbsRK
 それから数日後のある日のこと。師走の夢ヶ丘商店街に、少女たちの
和やかな笑い声が響いていた。斉藤瞳から斡旋されたペット探偵の仕事
が思いがけない報酬を生んだことで、中澤家の財政難がいくらか解消
されたためだ。最近少女たちの仕事ぶりが少しずつではあるが周囲に
口コミで広まりだしたので、以前のような粗食に耐える生活からは脱却
しつつあった。ただ、何でも屋としての少女たちの姿はあくまでも仮の
姿。その正体は、人ならぬ力を駆使して正義のために戦う戦士なのだ。

 「のんちゃん、今日あと何買えばよかったっけ?」

 「今日はすき焼きらから、牛さん買うのれす」

 纏め買いの大きな紙袋をものともしない長身の女性。美しい黒髪を
晩秋の風がなでる。買出し当番の飯田圭織と、彼女に連れられたもう
一人の少女は辻希美。二人の真の姿が、悪の組織と戦う改造人間で
あることは誰も知らない。

 「あのね・・・のんちゃん、すき焼きは牛さんじゃなくて豚さんで
作るんだよ?」 

 「違うよ、牛さんらって。牛肉らよ」

北海道生まれの圭織にとって、すき焼きといえば牛肉ではなく豚肉で
作るものだと思っていた。全国的には牛肉でつくるのがすき焼きなの
だが、彼女の知る限りにおいて北海道ではそうなのだ。しかし、希美
には今ひとつピンとこない。

65 :ナナシマン:04/12/04 19:11:36 ID:DmsgbsRK
 「でもうちでも豚肉で作ってましたよ、すき焼き。あれ北海道だけ
なんですか?」

圭織と同じく北海道生まれの紺野あさ美が二人の会話に口を挟む。
二人がかりで言われると、希美もなんとなくそうなのかな、と思い
始めていた。

 「えぇ・・・そうらったっけ?」

たまたま通りがかった肉屋の店先、希美は小首をかしげて二人の言葉
を反芻していた。と、その時だ。

 「食べながら砂糖やしょうゆで調味するのが関西風、割り下を作って
食べるのが関東風だ・・・覚えておくといい」

 少女たちの目の前に現れたのはサングラスをかけ、黒いスーツに身を
包んだ一人の男。彼は突然少女たちの前に現れてすき焼きの薀蓄を披露
すると、怪しげな笑みを浮かべる。

 「そうなんですか・・・すき焼き詳しいんですね」

圭織のとんちんかんな受け答えに、男の口から失笑の笑みが漏れる。
そして謎の紳士は更に言葉を続けた。

 「すき焼きだけではない。君たちのことにも詳しいつもりだ。君は
飯田圭織、その隣の君が紺野あさ美。そして君が・・・辻希美だ。
どうだ、当たっているだろう?」

少女たちを順番に指差しながら、男は一人ずつ名前を言い当てていく。
そんな男の言葉に少女たちの表情が一気にこわばる。顔を見ただけで
名前を言い当てるほど、自分たちの素性を知っている者となれば答えは
二つに一つだ。

66 :ナナシマン:04/12/04 19:13:22 ID:DmsgbsRK
 「ただのすき焼き名人じゃないみたいね」

 「あなたは一体・・・誰なんですか!」

圭織とあさ美の声が人気のない路地裏に響く。商店街での遭遇から舞台を
移し、対峙する少女たちと謎の紳士。手刀を切って男をにらみつけるのは
圭織とあさ美。そして希美も拳を握って男と視線を絡ませる。

 「今日は安倍なつみ・・・ストロンガーはいないようだな。俺の獲物
はあくまであの小娘。お前たちではない」

謎の紳士はそう言うや、またもにやりと不敵な笑みを浮かべる。相手の
正体、この瞬間に目測はついた。

 「って事はゼティマの改造人間?!」

 「フフフフフ。いかにも。俺はあの小娘に煮え湯を飲まされて以来、
今日まで復讐の機会をうかがってきた。残念ながら今日はまだその時では
ないらしいがな」

そう言って謎の紳士は笑う。目の前にいるのが三人の仮面ライダーで
あることを知りながらもなお、自分の目的はストロンガーであると言う
彼の言葉に、圭織は敵の並ならぬ執念を感じ取る。なつみだけを執念
深く付けねらう敵の執念。人通りの途絶えた路地裏に一陣の風が吹き抜ける。

 「なっちが相手するまでもないよ。圭織が今ここでやっつけてやる!」

 「安倍さんには指一本触れさせませんから!」

二人はジャケットのジッパーに手をかけて勢いよく引きおろすと、装着
していたベルトを露出させる。希美も遅れを取るまいと身構え、三人は
臨戦態勢に入った。

67 :ナナシマン:04/12/04 19:14:10 ID:DmsgbsRK
今日はここまでです。続きは月曜日に。

68 :ナナシマン:04/12/04 19:20:39 ID:DmsgbsRK
>>66

 ×なつみだけを執念深く付けねらう敵の執念。
 ○なつみだけを執拗にねらう敵の執念。

の間違いです。失礼しました。

69 :ナナシマン:04/12/07 00:16:02 ID:wGnUvjQ0
 「獲物はお前たちではないと言ったろう?・・・そんなにエネルギーが
有り余っているなら、遊び相手をくれてやる」

 謎の紳士の言葉が発せられると同時に、路地裏の物陰という物陰から
次々と彼の配下である戦闘員たちが姿を現した。人数にして10人程度、
通常の作戦行動レベルの人数だ。奇声を挙げて身を躍らせると、謎の紳士
を守るようにして続々と少女たちの目の前に立ちはだかる。

 「この俺の狙いはあくまでも安倍なつみただ一人よ。無事に帰った
ならばこのタイタンが一対一の果し合いを望んでいると伝えろ」

謎の紳士〜タイタンはそう言って、少女たちの行く手を阻む戦闘員たちに
後を任せて悠然と引き上げていく。

 「なっちには果し合いなんてさせないんだから!」

長い脚から繰り出されるなぎ払うような回し蹴りが戦闘員を打ちのめす。
しかし圭織の視線はタイタンに注がれていた。立ち去ろうとするタイタン
に叫ぶ圭織。しかしその直後再び彼女に戦闘員が襲い掛かると、言葉を
続けている場合ではなくなってしまう。手刀を打ち込み、突きを放って
何とか戦闘員を振り払いタイタンに追いすがろうとする。そして圭織は
遂に敵の囲みを破り、タイタンとの間合いを一気につめた。その背後から
あさ美が続くと、二人は呼吸を合わせてタイタンに襲い掛かる。

 「紺野ッ、あわせて!」

 「はいっ!!」

二人は呼吸を合わせ渾身のとび蹴りを同時に放つ。裂ぱくの気合とともに
繰り出された鋭い一撃がタイタンを捉えた。


70 :ナナシマン:04/12/07 00:16:57 ID:wGnUvjQ0
 だが、二人の蹴り足に伝わった感覚は、望んだそれとはまったく
違っていた。二人の一撃はタイタンによってあっさりと受け止め
られていた。蹴り足を両の手がぐっと握り締め、その威力を減殺
している。それだけではない。彼は蹴り足を握ることによって
片手でそれぞれの動きを空中に捉えて見せた。圭織とあさ美、二人
は渾身の一撃を止められただけでなく、そのまま空中に捉われて
しまっているのだ。

 「嘘・・・」

呆然となる二人に対してタイタンはにやりと不敵な笑みを浮かべて言う。

 「所詮は小娘、人の姿ならばこんなものよ」

足を握り締め、二人を拘束する両腕に力がこもる。と、その時。

 「待て!!」

二人の後ろには戦闘員たちを倒して仲間の危機を救うべく駆け出した
希美の姿があった。再び通りに一陣の風が吹くと、彼女は決然として
その両腕を構え変身のポーズをとる。


71 :ナナシマン:04/12/07 00:17:48 ID:wGnUvjQ0
一方のタイタンとしては今ここでこれ以上彼女たちと戦うことは
得策ではない。さすがに今3人の仮面ライダーを相手にするわけには
いかない。蹴り足を硬く握り締めていた手を離すと、あっさりと
二人を解放した。タイタンが手を離したことで二人はそのまま落下し、
体を打ち付けてしまった。ゆっくりと立ち上がる圭織とあさ美、そして
希美に向かってタイタンは言う。

 「3日後の正午、必ず地獄ヶ原へ来いと伝えろ。タイタンがお前を
殺すために待っているとな!」

 果し合いの場所と時刻を少女たちに伝えると、タイタンの姿は路地
から一瞬にして掻き消えていた。


72 :ナナシマン:04/12/07 00:18:19 ID:wGnUvjQ0
今日の分は以上です。続きは水曜日に。

73 :ねぇ、名乗って:04/12/08 00:10:27 ID:edsQFfiI
保全∩保存庫

仮面ライダーのの555(ファイズ)
http://ime.nu/3.csx.jp/sheep2ch/1047519023.html
仮面ライダーののアギト
http://ime.nu/3.csx.jp/sheep2ch/1059481473.html
仮面ライダーののBLACK
http://ime.nu/3.csx.jp/sheep2ch/1066924108.html
仮面ライダーののBLACKRX
http://3.csx.jp/sheep2ch/1077016823.html


74 :名無し海士長:04/12/08 20:40:35 ID:JV9CR1C3
ナナシマンさん
投稿&ク、もとい中東某国への派遣任務お疲れ様です(+でした)/(・・)
この世界と現実世界のなっちはどうなるんでしょうか

75 :ナナシマン:04/12/08 21:48:55 ID:JsWwZS3+
 ちょっと急に飲み会が入ってしまいまして、更新のほうを明日に順延させて
いただきます。申し訳ありません。

>>73
 ご好意感謝いたします。これだけそろうと作者としてもストーリーのチェック
などに便利ですね。ありがとうございます。

>>74
 ご無沙汰してました。無事に中東から帰還しました。読者の方に同じ業界の
人がいるとは思いもよりませんでしたが、今後ともよろしくお願いしますね。
なっちの件は・・・正直書き手としては悪いタイミングだなって感じで。



76 :ナナシマン:04/12/10 00:23:54 ID:g+kYCI43
 同じ頃、夕闇の迫る岬に立つ、一人の少女の姿があった。彼女の瞳に
映し出されていたもの、それは戦いに命を散らせた友の墓標だった。
しかし何故か墓の周りの草花はことごとく立ち枯れ、あたかも死の土地
であるかのようにさえ見えた。しかしそんな中にあっても、少女は
今日も戦友の墓に一輪の花を手向け、冥福を祈る。

 (あさみ、戦いはまだ当分終わりそうにない。けど、なっち絶対に
負けないよ・・・)

 少女〜安倍なつみは亡き友木村麻美への思いを胸に瞳を閉じる。頭を
垂れてしばし友の姿に思いを馳せていたそのとき、何者かの気配を感じ
振り返る。

 「誰?!」

誰もいない岬になつみの声が響き渡る。と、一陣の風が吹くと同時に
突然巨大なトランプが目の前に出現したかと思うと、彼女の目の前から
掻き消える。そして次の瞬間、一人の男が目の前に立っていた。白い
全身スーツに身を包んだ邪悪な仮面。ゼネラルシャドウの姿がそこに
あった。サーベルを構えたその姿は、いわば臨戦態勢とでも言うべき
構えだ。

 「あんた、ゼティマ?!」

突如現れた敵に対しすぐさま身構えるなつみ。しかし、一方のシャドウ
は構えていたサーベルで空を切ってみせると、そのまま鞘に収めて彼女に
話しかける。

 「初めてお目にかかるな。俺の名はゼネラルシャドウ。ドクターケイト
と相打ちになった、木村麻美の墓だな?」


77 :ナナシマン:04/12/10 00:24:31 ID:g+kYCI43
「そんな事あんたが知る必要ない!」

怒りのにじむ視線がシャドウを捉える。しかしそんななつみの言葉に
構わず彼はゆっくりと麻美の墓に近づくと、花びらの一枚までも
立ち枯れた一輪の花を摘み取ってつぶやく。

 「死してなお、地に病なす猛毒か・・・」

 墓標の周りで立ち枯れた草花、それはドクターケイトの放った毒に
よるものだった。それはケイトが相打ちに倒れた後も、麻美が葬られた
土地に残留し、影響を及ぼし続けていた。目の前に立つ仇であるゼティマ
の一味に、友の眠るこの地で何を語る必要があろうか。だがシャドウは
更に言葉を続けた。

 「電波人間タックル。よくぞ改造魔人と相打って果てたものよ・・・
敵ながら天晴と言うべきか」

電波人間タックルとして、強敵ドクターケイトに対して命がけの大技
ウルトラサイクロンを放ち、自らの命と引き換えにこれを倒した彼女
の戦いを、シャドウはなつみの前で称えたのである。

 「あの子はもう、一人の女の子なの。その名前で呼ばれることも、
戦士である必要もない・・・!」

 「なるほどな」

拳を握り締めてつぶやくなつみに、一言だけ答えるシャドウ。二人の
間に奇妙な静寂の時が流れる。


78 :ナナシマン:04/12/10 00:25:53 ID:g+kYCI43
 しかしその直後、何かを察知したシャドウは指に挟み込んだ数枚の
カードを藪に向かって投げつけた。風を切って飛んでいくその先に、
タイタン配下の戦闘員の姿があった。額と喉元に突き刺さったカード
は、断末魔の声を上げることすら許さず彼の命をたちまちのうちに
奪い去ってしまっていた。なつみの後をつけていたのか、この場所に
紛れ込んでいたのだ。

 「フン、無粋な奴め」

敵の思いがけない行動に、しばし言葉を失うなつみ。そんな彼女と
シャドウの視線が交錯する。が、シャドウは何かを思い直したかの
ようになつみに言う。

 「勘違いするな・・・お前を助けたつもりはない。タイタンの
やり口が気に入らん、それだけの話だ」

そう言うと、シャドウはきびすを返す。そして去り際に、彼女を
狙う敵のたくらみを告げた。

 「タイタンがお前の命を狙っている。三日後地獄ヶ原で決闘などと
ほざいているが、あの男がお前とまともに果し合いをするとは
思えん・・・せいぜい気をつけるんだな」

 「待て!」

シャドウを呼び止めようと叫ぶなつみ。しかし、彼はその言葉だけを
残して、彼女の前から姿を消した。


79 :ナナシマン:04/12/10 00:26:31 ID:g+kYCI43
今日の分は以上です。続きはまた。

80 :ねぇ、名乗って :04/12/11 21:23:36 ID:lEWoJ6W4
特板にあった剣の後番
ttp://www.101fwy.net/toku2/src/1102717108769.jpg
「仮面ライダー」と付けなくてもいい様なデザイン

81 :ナナシマン:04/12/12 23:46:34 ID:vATP+AiR
ちょっとストーリーの手直しをしたいと思いますので、続きは火曜日に。
>>80
 龍騎やファイズとかは大丈夫だったんですが、これはもはやライダー
とは呼べない気がします。どこかに仮面ライダー的意匠があればよかった
んですが・・・。

82 :名無しスター:04/12/14 23:42:27 ID:XRXwG4SQ
>>81
お疲れ様です。がんばって下さい。
新ライダーの意匠に関しては私は555で諦めました。
もう宇宙刑事やん・・・・

83 :ナナシマン:04/12/15 00:45:46 ID:N0ywAUXX
急な宴会で深酒が過ぎまして、ちょっと今日は更新できそうにありません。
まことに申し訳です。

84 :ナナシマン:04/12/16 21:41:04 ID:YNGCCxZZ
「なっち!タイタンが!!」

 あわただしく玄関口から聞こえてくる声。せわしなく靴を脱ぐ
履物を脱ぐ音と共に聞こえる、どたどたという足音。商店街で
タイタンと一戦交えた圭織達だった。リビングではすき焼きの
準備もほとんど整っていたが、少女たちは彼女たちが肉を買って
くるのを待っていたのだ。

 「なっち?まだ帰ってきてないよ」

 「どうしたの?タイタンって?」

キッチンから覗く白いエプロン姿の女性。りりしい目元が印象的な、
鼻にピアスをした女性の傍らには、同じ色のエプロンをした小柄な
少女の姿があった。石黒 彩と矢口真里、二人が並んでキッチンに
立つのは久々のことだった。少女たちが集う夕餉のひと時は笑顔に
彩られたものになるはずだったが、思いがけない敵の挑戦が団欒の
ひと時に緊迫感を与える。

 「そうなんだ・・・まだあさみのお墓なのかなぁ・・・」

不安そうに腕を組み、周囲に視線を投げかける圭織。その後ろでは
あさ美と希美が、やはり不安の色をにじませながら仲間の少女たち
に目で訴えかける。


85 :ナナシマン:04/12/16 21:41:55 ID:YNGCCxZZ
 「圭織、何があったの?大丈夫だった?」

 「辻、紺野、どうしたの?」

 キッチンから彩と真里がリビングへとやってくる。仲間の少女
たちも彼女らの言葉を待つ。少女たちの視線が集中したその直後。

 「実はね・・・」

口を開いた圭織の言葉に、神妙な顔つきで耳を傾ける少女たち。
雪辱に燃える悪の手先が仲間の命を狙っていることを知り、夕餉を
前にした食卓に緊張感が走る。

 「北海道の仇を取るために、安倍さんと決闘するって・・・敵も
執念深いんやの」

 「それくらいやりかねないよ・・・私には判るもん」

高橋 愛と小川麻琴はそう言って顔を見合わせる。特に、ゼティマ
の野望の為に辛い戦いを強いられた麻琴にはそれが良く判るのだ。
一様に戦いの予感を抱き唇をかみ締める少女たち。同じかみ締める
ならば、圭織たちが買ってきた特選すき焼き肉の方がどれだけ
良かったことか知れない。と、その時。

 「ただいまぁー!」

圭織達がとっちらかした玄関先に、耳慣れた声が響く。なつみが
墓参りを終えて帰ってきたのだ。

86 :ナナシマン:04/12/16 21:44:25 ID:YNGCCxZZ
 「なっち、あのね・・・」

 なつみが何も知らず帰ってきたと思った圭織は、宿敵タイタンの
挑戦を彼女に伝えようと口を開く。そんな彼女になつみは一つ
頷くと、圭織に言った。

 「うん。何の話か判ってる。あいつの事だよね。タイタンが
なっちに挑戦するって話だよね」

 「えっ・・・まさかもうゼティマが?!」

 なつみはすべてを知っていたと話すと、岬で出会った謎の敵の話を
少女たちに聞かせた。

 「けど、どうしてそのシャドウって奴はそんな事を教えたのかな」

 「うぅん、なっちはよく判らないけど、シャドウって奴はタイタン
のこと嫌いって言ってたし」

幹部同士の確執を思わせるなつみの言葉に一同しばし視線を落として
考え込む。ともあれ期限は三日後である。


87 :ナナシマン:04/12/16 21:45:38 ID:YNGCCxZZ
今日の分は以上です。続きはまた。飲み会のシーズンなので更新が
滞りがちになるのが申し訳です。

88 :ねぇ、名乗って:04/12/18 19:34:18 ID:K7WPQAHL


ついでに紹介(あまりにも人稲なので)
ttp://jbbs.livedoor.jp/music/6849/

89 :ナナシマン:04/12/19 15:00:12 ID:G9ljdza0
>>88
 お手数をお掛けしてます。続きは明日の夜に。

90 :ナナシマン:04/12/20 22:21:35 ID:OfS8brL1
 一方、少女たちにその力を見せ付けたタイタンは上機嫌で秘密基地
へと帰還した。薄暗い地下通路を歩く足取りが気のせいか軽く感じ
られる。三神官が授けた秘策があれば、ストロンガーを亡き者にする
事ができる。タイタンの口元に邪悪な笑みが浮かぶ。

 と、彼のちょうど反対方向から何者かの足音が聞こえてくる。
タイタンは足音の主と視線を交わすや、苦虫を噛み潰したような表情
で悪態をついて見せた。

 「誰かと思えば貴様か」

彼の視線の先に立っていたのはライバルであるゼネラルシャドウ。
タイタンの企みをなつみに告げ、帰還したところであった。仮面の
奥に見せる不気味な目がタイタンを見つめている。

 「地獄ヶ原で決闘だそうだな。その旨安倍なつみに伝えておいた」

 「何ぃ?あの小娘に会ったと言うのか」

タイタンの問いにはわざと答えず、シャドウは更に言葉を続けた。

 「気をつけるんだな・・・ストロンガーは今までとは違う。超電子
ダイナモの力でパワーアップし超電子人間となった今、下手な小細工
は却って身を滅ぼすぞ」

 「どういう風の吹き回しだ?貴様が俺に忠告などとは」

シャドウの言葉を鼻で笑うタイタンの一言、それを聞いたシャドウの
耳まで避けた口元がピクリと動く。それからタイタンの顔を見やると
シャドウは口を開いた。彼の指には一枚のカードが挟みこまれており、
そのカードは彼の言葉と共に炎を上げて燃え始めた。

91 :ナナシマン:04/12/20 22:22:18 ID:OfS8brL1
 「俺のトランプ占いでは・・・貴様の命脈は今日尽きると出たが?」

タイタンの死を予言するシャドウのトランプ占い。自分の占いの結果
には絶対の自信がある。このまま行けばタイタンはストロンガーに
倒されて命を落とすことになるのだ。シャドウとしてはライバルが一人
減るだけで実害はないが、タイタンの表情に危機感めいたものが感じ
られないのが不気味に思えたのだ。

 「シャドウよ、占いなど今日を限りに止めることだな。俺が何の
ためにわざわざ三神官と懇意になったか、そのうち判るだろうよ」

そう言うや、タイタンは高笑いと共にシャドウの前から去っていった。
シャドウは怪訝な表情のまま去って行く彼を見送っていたが、今度は
そんな彼の前にあの男が現れた。新参者の幹部、デットライオンだ。

 「どうしたシャドウ、タイタンのことが気になるか」

 「・・・貴様何者だ」

シャドウにとってもデットライオンは見知らぬ顔である。見知らぬ
以前にさほど気にかけるべき存在でもないのだが、そんなシャドウの
胸の内など露知らず、デットライオンは不敵な笑みを浮かべながら
言い放った。

 「俺はデットライオン。まぁ今回はせいぜい指をくわえて見て
いることだな」

 「言われなくとも今回は様子を見させてもらうさ・・・タイタンの
奴、何を企んでいる」

デットライオンの言葉など聴く耳も持たない。シャドウにはただ二人の
戦いの行く末だけが気がかりだった。

92 :ナナシマン:04/12/20 22:23:41 ID:OfS8brL1
×「俺のトランプ占いでは・・・貴様の命脈は今日尽きると出たが?」
○「俺のトランプ占いでは・・・貴様の命脈は三日後に尽きると出たが?」

ですね。失礼しました。続きはまた。

93 :ねぇ、名乗って:04/12/21 02:01:11 ID:gPuCxqhJ
流れを読まずにカキコ。同じ「クウガ」で、これって既出?
http://203.138.137.139/cha2/link1.htm
http://corn.2ch.net/entrance/kako/1011/10112/1011280242.html
http://log-chan.hp.infoseek.co.jp/sfx01.html
http://log-chan.hp.infoseek.co.jp/sfx02.html

94 :ねぇ、名乗って :04/12/25 00:27:37 ID:RagFbLgD
μ ’ヮ ’μ <保全した方がよさそうだぜボウヤ


95 :ナナシマン:04/12/27 19:20:37 ID:zNWevq5s
 里帰りしたのは良かったんですけど、気温の差からか風邪を引いて
ちょっと寝込んでました。申し訳ありません。明日から更新再開です。


96 :ねぇ、名乗って:04/12/27 22:52:00 ID:1gFk/+tl
( ‘д‘)ナナシマンさんようじょうしてな〜  
( ´D`) いっぱいえいようとるのれす

ところで最近最初から読み直したら
ダブルライダーがダブルユーライダーと読めてしょうがない。。。

97 :ナナシマン:04/12/29 03:17:48 ID:46nQ2qfu
 それから一日過ぎ、そして二日が過ぎた。ゼティマと思しき者たちの
動きもその間は全くなく、少女たちの日常は平穏無事の空気の中にあった。
それは嵐の前の静けさと言うべきものだったが、少女たちの心はすでに
来るべき戦いを予感していた。ゼティマ幹部に名を連ねる男の挑戦は
少女たちにいつも以上の緊張感を与えていたが、それに押しつぶされる
ような彼女たちではない。そう、彼女たちはすでにいくつもの激しい
戦いを乗り越えてきたのだ。


 そして、ついに約束の日が訪れた。タイタンが示した決闘の日だ。
戦いの舞台となる地獄ヶ原、そこはかつての刑場の跡であり、元々は
獄門ヶ原と呼ばれていたという。それが時を経ていつの間にか今の
呼び名になったようだが、この名を知る者は今ではそう多くはない。
ゼティマはある地点を指して言うときに、このような今では使われなく
なった地名や地形地物の特徴から独自の名称を与えて呼んだりする。
実はこの場所を割り出すために、少女達の頭脳というべきあさ美と
加護亜依の二人が活躍していた。生化学研究所のデータベースは
このような地理に関するものについても網羅しているのだ。

 「ゼティマの奴らが待ち伏せしてるかも知れません。気をつけて
下さいね」

国道を走る赤いマシン。カブトローを駆るなつみの耳に届いた声は
あさ美の声だ。最初彼女はなつみの身を案じて、決闘の場所まで
ついてくるつもりでいたのだが、なつみは彼女の申し出を断った。
あさ美の声になつみはその日の朝のこと、決闘に向かう直前の
やり取りを思い出していた。


98 :ナナシマン:04/12/29 03:19:48 ID:46nQ2qfu
地獄ヶ原へのルートを検索したあさ美は、部屋を出ようとする
なつみを呼び止めて言った。

 「あの・・・!」

 「ん?何?」

 振り返ったなつみの目に映ったのは、不安げな表情を浮かべた
あさ美の姿だった。彼女は敵の企みを予感してこう続けた。

 「安倍さん・・・私も連れて行ってください。あいつらのこと
です、絶対何か企んでます」

タイタンは恐らく何か罠を張っているかもしれない。そう思った
あさ美はなつみに対して同行を申し出る。しかし、なつみはその
言葉を断った。

 「ありがとう。でもこれはなっち一人の戦いなんだし、紺野には
悪いけど・・・一人で行くね」


99 :ナナシマン:04/12/29 03:22:03 ID:46nQ2qfu
 戦いを覚悟した少女の瞳に決意の色がにじみ、そこには一点の曇り
もない。その言葉に、あさ美は伏し目がちに視線を送って言う。

 「・・・私じゃ安倍さんの力になれませんか?」

圭織共々一度はタイタンに退けられたとはいえ、それはあくまでも
変身する前の話だ。彼女とてスカイライダーとしてのもうひとつの顔
を持っている戦士の一人だ。敵が何かを企んでいるのは明らかだ。
だからこそ自分が力になりたい。だが、あさ美のそんな思いを
知りながらなつみは自分ひとりで戦いに望むことを選んだ。

 「違う、違うんだよ?紺野がそう言ってくれるのはうれしいんだよ。
でもこの戦いはなっち一人で勝たないと意味がない、そんな気がする」

 「安倍さん・・・」

その時、何かを言いかけたあさ美の肩に、そっと手を置く一人の少女が
いた。振り返った視線の先にいた少女、それは亜依だった。二人の少女
の視線が重なり、一方の少女〜亜依がその小首を軽く左右に振る。
亜依の意思を汲んだあさ美はこれ以上言葉を続けなかった。危険な戦い
だが友の勝利を、生還を信じるだけだとあさ美自身も覚悟を決めた。


100 :ナナシマン:04/12/29 03:22:41 ID:46nQ2qfu
今日の分は以上です。続きは明後日あたりに。


101 :ねぇ、名乗って :05/01/01 00:39:19 ID:+l/EEa+8
川o・-・)<あけおめ μ*’ヮ’)<そして保全

102 :燃えろ!兄弟拳:05/01/01 01:28:42 ID:15EXN6o2
2005

                 ┌─┐
                 |謹 |
                 |賀 |
                 │新│
                 │年 |
                 │ オ|
                 │メ│
                  └─┤
    ( `_´) ノノ “ З.“)/)( ‐ Δ‐)  ∋oノハヽo∈   
    | ̄∪∪|  | ̄ ̄ ̄|  | ̄∪∪|    川σ_σ||
    | ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─□|  ヽ┐  キコキコ
 (((   ̄◎ ̄    ̄◎ ̄   ̄◎ ̄   ◎−>┘◎

本年もよろしくお願いします!

103 :ナナシマン:05/01/02 20:53:36 ID:EgWJpBMc
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
・・・しかしながら誠に申し訳ありませんが、大晦日にもなって風邪を
ぶり返しまして、沖縄に帰る5日までお休みをいただきたく思います。
ホントに申し訳ありません。


104 :名無しスター:05/01/04 01:51:45 ID:8f9hjmBe
あけおめ。
今年もよろしくお願いします。

>>103
正月早々大変ですね。お大事に。

105 :名無し海士長:05/01/05 19:53:28 ID:gikIhzfV
あけましておめでとうございます
>ナナシマンさん
風邪を引かれたそうですねお大事に


106 :名無し海士長:05/01/06 20:42:53 ID:UIH7hA34
明日から仕事で一月ばかり海外に逝ってくる(どんな仕事かはご想像にお任せします)のですが
更新を楽しみに待ってます。(帰って来た時は新スレになってるかも)

107 :ナナシマン:05/01/06 21:35:51 ID:y2FBZ4A8
 どうにか風邪のほうは治ったんですが、年度末に向け仕事が
押し寄せてきました。体の開く日曜まで更新が再開できそうに
ありません。レスいただいた皆様へのレスも含めまして、今
しばらくお待ちください。

108 :保全:05/01/06 22:24:10 ID:Pe2W1eUU
とある河原に寝転ぶ少女が2人・・・・
日々悪と戦う2人の戦士である。

「昨日の事も・・・明日の事も・・・・」

毎日の様に襲い来る敵ゼティマ・・・・辻は何かを言おうとする。

「ちょっと待った!その先は言わんでええ、口笛でもふいて忘れようや」

相棒が何を言いたいのか手にとる様わかる加護は辻の言葉を
こう言って遮った。

「わかってる・・・戦いは・・・・走ってみても、歩いて見ても
 同じ場所にはたどりつくのれす・・・けど走り出さなくちゃ変わらない・・・」

待っていようが、飛び出して行こうが敵と戦うのに変わりはない。
辻は、自ら戦う事を改めて誓うのであった。

「そやな。そんで一緒に行こうや、争いのない未来まで。
 ののと過ごした想い出をアルバムに残すんや」

加護は笑いながら言った。

「そうれすね・・・・でも今はゆっくりと・・・青空を眺めるのれす・・・」

戦士の休息。
2人はそのまま目の前に広がる青空を眺めるのであった。


109 :名無しスター:05/01/09 15:55:29 ID:8Hov6TrR
7期該当なし。

・・・なんかホッとしてしまった。

110 :保全:05/01/09 23:59:41 ID:PomSxH0b
せやね〜

111 :ナナシマン:05/01/10 02:17:27 ID:fx5qJRbb
 地獄が原へといたる一本道をひた走るカブトロー。その姿を双眼鏡
片手に見つめる影の存在に、なつみはまだ気づいてはいないようだった。
廃工場の給水塔から少女の姿を見下ろしながら、一人ほくそ笑むのは
もちろんゼティマの改造人間だ。稲妻走る顔面に、蝙蝠をかたどった
頭部の飾り。そして一見すると飛ぶにはいささか不向きとも思えなく
は無い、網状の格子が貼られた大きな翼。機械と蝙蝠の融合体とも
言うべき改造人間。彼の名は「コウモリ奇戒人」。無論タイタンの命を
受けてなつみが来るのを待ち受けていたのだ。

 「馬鹿な小娘が、のこのこ一人で現れおったわ。タイタン様の手を
煩わせることも無い。俺様が地獄が原につく前に始末してやる」

 そう言うなりコウモリ奇戒人はその身をかがめて跳躍の姿勢を取る。
と、その時彼の傍らから何者かの声がする。

 「待て。タイタン様はあくまでもストロンガーを地獄が原に通せと
仰せだ。出すぎた真似をするんじゃない」

コウモリ奇戒人を咎めたのはもう一人の奇戒人。鋭いくちばしと鶏冠を
持つ鳥の奇戒人「奇戒人ハゲタカン」である。彼もまたタイタンの命令
で待機していた。



112 :ナナシマン:05/01/10 02:18:00 ID:fx5qJRbb
 「ハゲタカンよ。このチャンスを逃すつもりか?」

 「我等の使命はストロンガーの様子を見張ってタイタン様に報告する
ことだ。それ以上の行動は必要ない」

 手柄に飢えた仲間を嗜めるハゲタカン。だが次の瞬間、彼は先ほど
まで一本道を走っていたカブトローの姿が消えていることに気づいた。
見逃さぬよう目で追っていたはずだったが、コウモリ奇戒人との
やり取りの間に見失ってしまったというのだろうか。

 「ぬう?いない!」

異変に気づき驚きの声を挙げるハゲタカンに、コウモリ奇戒人が言葉を
かける。
 
 「いったいどうしたというのだ?!」

その言葉にいきり立ったハゲタカンは、コウモリ奇戒人に掴み掛かるなり
こう言い放った。


113 :ナナシマン:05/01/10 02:28:21 ID:fx5qJRbb
 「ストロンガーが、安倍なつみがいない!貴様のせいだぞ!!」

 一方言われたコウモリ奇戒人もやり返す。ハゲタカンの両腕を振り払うと
お返しとばかりに突き飛ばす。

 「何を言うか!きちんと見張っていなかったお前が悪い」

 「何を?!貴様がつまらぬ事を言い出して俺の気を散らすからこうなった
のだ!」

 「何だと?!」

 両者激しく言い合いながら、互いに手を出して突き飛ばす。こうなって
しまってはストロンガーどころの話ではなくなってしまった。醜い仲間割れ
が続くかと思われた、その時だ。


114 :ナナシマン:05/01/10 02:29:48 ID:fx5qJRbb
 「仲間割れとはお粗末だべさ、ゼティマの奇戒人!!」

何者かの声が眼下から聞こえてきたのとほぼ同時に、声の方向から飛んできた
のはヘルメットだった。声の主が怪人どもに投げつけたのだ。それは勢いよく
ハゲタカンの頭部を直撃した。不意の一撃を食らって姿勢を崩した奇戒人は
給水等の柵際にいたのが災いし、そのまま真っ逆さまに墜落した。しかし
そこは奇戒人である。すぐさま立ち上がって体勢を整える。そして彼の視線の
先には、彼らが見張っていたはずの少女の姿があった。愛機カブトローに
またがるその姿は、紛れも無く仮面ライダーストロンガー、安倍なつみだ。
その姿を認め、奇戒人が身構える。

 「きっ・・・貴様は!!」

 「どうせこんな事だろうと思ったべさ。さぁ、タイタンのところに案内して
もらうよ!!」

なつみの凛とした瞳が改造人間を射るように見つめる。既に臨戦態勢のなつみ
に対し、一方のハゲタカンは少女の眼力に押されたか、じりじりと後ずさり
すると一目散に道の更に奥へと逃走した。この先に何が待つのか、それは
もちろんなつみも承知している。待ち受ける戦いに自ら身を投じんとなつみは
アクセル全開、逃げる奇戒人を追って砂塵を蹴立てて走り出した。

115 :ナナシマン:05/01/10 02:33:46 ID:fx5qJRbb
今日の分は以上です。新年初めての更新となりましたが、遅れて
申し訳ありません。
>>101>>102>>104
 正月早々風邪を引いてしまいまして、おかげさまでほぼ寝正月と
なってしまいました。こんな調子ですが、今年もよろしくお願い
いたします。

>>106
 もしかして・・・例の津波ですか?ご無事で帰還されますようお祈り
申し上げます。

>>109>>110
 詳細はこれから追いかけてみたいと思うのですが、該当なしという
のは史上初ではないでしょうか?そこからまた何か仕掛けがあるかも。




116 :ねぇ、名乗って:05/01/10 17:13:30 ID:Wclx4V4o
あげ

117 :ねぇ、名乗って :05/01/11 00:02:19 ID:Sf/rug+s
>>109
つまり、カテゴリーAはいなかったということか

118 :名無し海士長:05/01/11 18:51:02 ID:nFemrpXf
>ナナシマンさん
いよいよ明日出発です。期待に答えられるよう頑張ってこの任務を完了してここに戻ってきます。

119 :燃えろ!兄弟拳:05/01/12 00:02:19 ID:uNCIWYks
士長殿。航海の無事をお祈りしております。


120 :ナナシマン:05/01/13 00:33:01 ID:uLO58PC2
飲み会で飲まされすぎましてちょっと更新できそうにありません。
続きは明日に。

121 :ナナシマン:05/01/13 22:22:07 ID:l7ft7yYW
冬枯れて荒涼とした景色が広がる地獄が原。なつみは走り去ったハゲタカン
を追って遂に決戦の地にやってきた。二度三度と後ろを振り返る奇戒人に
猛追すると、カブトローから身を乗り出しためらうことなく飛び掛った。

 「とうっ!!」

 「ぬおっ?!」

 勢いよく飛びついたなつみにハゲタカンは姿勢を崩して転倒する。そして
そのままもつれ合った二人はしばらく互いに上に下にとポジションを変えつつ
攻防を続けたが、ハゲタカンが上を取ったところでなつみがうまく自らの足を
奇戒人との間にねじ込むと、そのまま巴投げの要領で投げ飛ばした。再び
間合いを離した両者。と、その時何かに気づいたなつみが声を挙げる。

 「・・・あれは?!」


 彼女の視線の先にいたのは白装束に身を包み、白の三角頭巾を被った者たち。
まるで何かの儀式のために現れたかのようないでたちである。一言も発せず、
二人のほうへと歩いてくるではないか。そしてその白装束の者たちの後に
続いて、別の4人の白装束が棺を担いで歩く。



122 :ナナシマン:05/01/13 22:23:12 ID:l7ft7yYW
 「お前たち、何者?!」

そんななつみの言葉もお構いなしに、白装束の者たちはただ黙々と歩いていた
が、平原の中ほどまで来たところで棺を下した。そして白装束を翻すと、次の
瞬間まるで幻のようにその姿は掻き消えていたのだ。なつみは暫しその集団に
目を奪われていたが、気づけば先ほどまで戦っていたはずのハゲタカンの姿も
無い。

 「はっ・・・どこに消えたの?」

 周囲を見回すが既に敵の姿は無く、地獄が原にはなつみと謎の棺だけが
取り残された格好となった。なつみは棺のほうへと近づいていく。しかし、
それこそがタイタンが授けられた秘策であることを、なつみは知る由も
無かった。


 時はなつみがシャドウと出会った直後にさかのぼる。あさみの眠る岬から
帰還したシャドウが秘密基地で見たものは、まさに今なつみが目にしている
謎の棺であった。

 「何だこれは・・・」

 不審に思ったシャドウはサーベルを抜くと、棺のふちに添えて力をこめる。
棺のふたがゆっくりと動き、やがてその中身が彼の目に触れるほどに開いた
その時、シャドウの目に飛び込んできたのは不気味な棺の中の光景だった。


123 :ナナシマン:05/01/13 22:24:45 ID:l7ft7yYW
今日の分は以上です。続きは土曜日に。

>>118
 ご無事で任務を終えて帰ってきてくださいね。待ってますよ。



124 :ナナシマン:05/01/15 23:45:29 ID:VPIAjg3Y
 「これは・・・一体」

 棺の中を見ていぶかしがるシャドウ。眉間がピクリと動き、さらにその
光景を凝視する。暫しの沈黙の後、彼はその光景の意味を理解した。

 「・・・なるほど。三神官め、タイタンに秘術をかけたわけだな」

シャドウは一人呟くと、再び棺のふたを閉めてその場を立ち去った。後に
残された棺、そしてシャドウの言う「秘術」。これが全て打倒ストロンガー
に向けて用意されたものであることは間違いの無いところだ。しかし、
彼が棺の中に見たのは一体なんだったのだろうか。



 −そして今、なつみも同じ光景を目の当たりにしようとしている。不気味
な棺に歩み寄ると、ふたに手をかけて一気に引き剥がした。と、そこには
サングラスをかけたまま身を横たえた怪紳士・・・タイタンの姿。全く生気
の感じられない彼の表情は、まるで屍のようでさえあった。そして、さらに
なつみの目を引いたのは彼の体を包み込むように手向けられた花々だった。

 「薔薇の花みたいね」

しかし、ゼティマ幹部に手向けられたそれは彼女の知るそれとは明らかに
異なっていた。その異変に気づくのに、時間はかからなかった。

 「何これ、目玉・・・?!」

薔薇のような花弁の中心には大きな目玉のようなものが一つ、異様な存在感を
放ち存在していた。そしてその一つ一つは全て異なる方向に向いているのが
判る。

125 :ナナシマン:05/01/15 23:46:09 ID:VPIAjg3Y
 「何なんだろ、これ」

 なつみは暫しくまなく棺の中を覗いていたが、その正体を知ろうと花々の
うちの一本を掴むべく手を伸ばす。選んだのはタイタンの顔のすぐそばにある
一本。しかし彼女の指はあまりにも無用心にこの花に触れてしまった。
指先が触れたその時、なつみの指に痛みが走る。

 「つっ・・・!」

すぐさまなつみは手袋の中指の辺りを軽く噛むと、口で脱ぎ捨てた。コイルに
覆われた手首があらわになったが、そこには血が滴っている。そして、滴り
落ちた彼女の血、その一滴がタイタンの唇の上に落ちた。その直後、先ほど
まで屍のようであったタイタンの口元に突如として不気味な笑みが浮かぶと、
うっすらと開いた口元から赤い舌がのぞき、その血を舐め取った。とたんに
タイタンの肌に赤みが差し生気がよみがえる。

 「タイタンっ!生きていたの?!」

目の前の光景に思わず声を挙げるなつみ。しかし、これは恐るべき秘術の
序章でしかなかった。次の瞬間、タイタンの周りに生けられていた不気味な
花々の目が、一斉にに同じ方向を睨み付けたではないか。無数の花々の目と
なつみの視線が交錯する。

 「うそ、花の目が動いた?!」
 
やがてなつみを睨み付けていた無数の目は、棺を埋め尽くしていた無数の花
もろともタイタンの方へと引き込まれていく。それはまるで、タイタンの体
が花々を引き寄せて体内に取り入れているようにも見えた。そして数分の
後には、花々はすっかりタイタンの体内へと引き込まれたかのように消失
していた。

126 :ナナシマン:05/01/15 23:46:55 ID:VPIAjg3Y
 そして服の上からでも見て取れる謎の蠕動がタイタンの体を駆けていく。
球状のこぶが次々と、タイタンの頭部を目指して走る。そしてひとしきり
蠕動が終わると、一瞬彼の顔が不気味に光ったかに見えた。なつみはその
光景にただ目を奪われていたが、この一瞬の光が彼女の警戒心を呼び
起こしたか、なつみは再び身構える。と、その時。

 『これぞ「ゼティマ呪いの棺」・・・秘術は安倍なつみ、お前の生き血に
よって完成したのだ』

 地獄が原に響く謎の声。それは彼女たちが最終的に打倒しなければならない
相手。地の底から響くかのごときその声の主こそ、ゼティマ首領その人だ。

 「一体誰なの?呪いの棺って何?」

 『冥土の土産に教えよう。憎き相手の生き血を得て、強大な力を得て死から
蘇る儀式なのだ』

 「なっちの血が、タイタンをパワーアップさせたのね?!」

ゼティマ首領の声になつみが叫ぶ。しかし彼女の背後には棺から立ち上がった
者の姿があった。誰あろうタイタンだ。彼は自分の存在をしばし忘れて首領
の姿を求めるなつみに言う。

 「かいつまんで言えばそういうことだな。俺は今までとは違うぞ」

そしてタイタンは不敵な笑みを浮かべながら、サングラスのつるに指を添えると
なつみに言い放った。

 「見せてやる。百目、変身!!」


127 :ナナシマン:05/01/15 23:48:29 ID:VPIAjg3Y
今日の分は以上です。続きは月曜日に。

128 :ナナシマン:05/01/18 00:27:12 ID:hA7XgKeH
 掛け声と共にサングラスを取ると、怪紳士の顔は一瞬にして巨大な一つ目を
もつタイタン本来の顔へと変貌した。しかし、この直後彼の容貌は驚くべき
変化を遂げることになる。

 中央の巨大な一つ目以外はつるりとした、まるで砲丸のようなタイタンの
顔。だがその一つ目がぎろりとなつみの方をにらんだその時、一つ目の周囲に、
側頭部に、更に後頭部に無数の小さな裂け目のようなものが走った。そして
次の瞬間、それは一斉に一文字に裂けると奥に隠されていたものを露わに
した。それは先ほどタイタンの体の中に引き込まれていった無数の目玉で
あった。亀裂はまるでまぶたの様に次々と開いていき、その奥からはいくつもの
目玉が姿を現したのだ。あまりに不気味な光景になつみは言葉を失ってしまった。
そんな彼女の姿に、タイタンは不敵に笑うとこう告げた。

 「ふふふふ・・・驚いたか。俺は呪いの棺によって30倍の力を手に入れて
パワーアップした。今まで俺の通り名は『一つ目タイタン』だったが・・・」

さらに彼はすうっ、となつみの方をゆっくりと人差し指で指差し、更に指で
銃の形を作ると打ち抜くようなしぐさを見せる。そして彼は言葉を続け言い放つ。

 「今日から俺様のことは『百目タイタン』とでも呼んでもらおうか!食らえ、
ファイヤーシュート!!」

パワーアップをとげ自らを百目タイタンと称した彼は、なつみに構えた指先から
不意に炎を発してみせた。炎はものすごいスピードでなつみを焼き払わんと走る
が、なつみはすんでのところでこの攻撃をかわした。


129 :ナナシマン:05/01/18 00:28:50 ID:hA7XgKeH
 「目玉が一個でも百個でもおなじっしょ!」

姿が如何に変わろうとも闘志にいささかの衰えなし、と言わんばかりになつみは
叫ぶと、再び手袋の指先を噛んで脱ぎ捨てる。コイルに覆われた両腕が露わに
なり、変身の時を得た少女は死地の中心で叫ぶ。


 「変身、ストロンガー!!」

火花散るコイル、電気エネルギーが少女の体を駆け抜けていく。運命に導かれ
復讐のために手に入れた機械の体に正義の稲妻が駆け巡る時、彼女は正義の戦士
へとその姿を変えた。真っ赤なプロテクターと黒いスーツが体を覆い、顔を
包み込むのは緑色の目と赤い角をもつマスク。白いマフラーを風になびかせ、
閃光と共に現れた正義の戦士は自ら名乗りを上げた。

 「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと私を呼ぶ!私は正義の戦士、
仮面ライダーストロンガー!!」

 変身を遂げて名乗りを挙げたストロンガーに対して、タイタンも待っていたと
ばかりにスーツの肩口に手をかける。そして着ていたスーツを勢いよく脱ぎ捨てる
と、そこから現れたのは弾帯をあしらった黒いレザースーツだった。そして彼も
また白いマフラーを風になびかせ、ストロンガー目がけて駆け寄っていく。

「現れたなストロンガー。今こそ雌雄を決するときだ。いくぞ!」

 一気に間合いをつめた両者は至近距離で殴りあう。タイタンの繰り出した
パンチを受け止め、返す刀で一本背負いを決めるストロンガー。しかし空中に
投げ出されたタイタンは難なく着地に成功すると、すばやく身を沈めて屈み込み
そのまま地面をなぎ払うようにしてストロンガーの足を払う。この攻撃を小さく
飛んでかわしたストロンガーだったが、待っていたのはタイタンのパンチ。
胸元に一撃を受け、吹き飛ばされたストロンガーはそのままいったん距離を
とった。

130 :ナナシマン:05/01/18 00:29:46 ID:hA7XgKeH
「やるな・・・30倍のパワーってのはハッタリじゃないらしい。なら、
これはどうだ!」

 ストロンガーはその場に屈み込むと大地に向かってエネルギーを込めた拳を
たたきつける。自らの電気エネルギーを相手に向かって叩き込む大技、電気の
火柱がタイタン目がけて駆け抜ける。

 「エレクトロファイヤー!」

煙と炎が地面を走り、タイタン目がけて伸びる。だが、タイタンに命中しようと
したその時、まるでタイタンを避けるように炎は二つに分かれると、弾ける様な
小さな爆発を残して消えた。大技の不発にタイタンは体を揺すって大笑する。

 「どうしたストロンガー、まさかそれで終わりとは言うまいな?」

しかし対するストロンガーも、この程度のことで戦いを諦めたりはしない。
再び身構えるとタイタンと対峙する。

 「なんのまだまだ!とうっ!!」

空中へと身を翻し、上空からの攻撃に打って出るストロンガー。エネルギーを
再び拳に集中し、狙うは「ストロンガー電パンチ」だ。しかし、今のタイタン
がこの攻撃をやすやすと食うはずはない。彼は腰のホルスターからすばやく
銀色のリボルバー拳銃を抜くと、ストロンガー目がけて発射した!


131 :ナナシマン:05/01/18 00:30:31 ID:hA7XgKeH
今日の分は以上です。続きは水曜日に。

132 :ナナシマン:05/01/20 21:12:47 ID:ySWjUYoG
昨日今日と飲み会が入りまして更新できそうにありません。明日の夜また
お目にかかりたいと思います。

133 :ナナシマン:05/01/21 22:51:04 ID:iWBiB+xA
タイタンが放った弾丸が電気エネルギー迸る正義の拳に炸裂する。飛び散る
火花と共に走る激痛、空中からの必殺の一撃を潰されたストロンガーは不意の
攻撃に姿勢を崩し、そのまま落下してしまった。

 「うあっ!!」

叩き付けられ、背中の辺りに走る痛みに思わず息が詰まる。被弾し、撃ち
ぬかれたた右の拳から血が滴る。立ち上がれないストロンガーに対して、
この機を逃すまいとタイタンが襲い掛かった。高々と足を振り上げ、
ストロンガーの頭を足蹴にし踏みつける。

 「どうだストロンガー、貴様の頭をひねり潰してくれる」

 「くっ・・・」

反撃しようにも傷のせいで右腕は自由が利かない。しかしストロンガーは
諦めたりはしない。側頭部を踏みつけるタイタンの足をなんとか掴み、逆転
の糸口を掴みたいところだが、タイタンは無慈悲にもその手を足蹴にして
ふり払うと足元のストロンガーを一瞥して言う。

 「ここは元々刑場の跡だったそうだが、ストロンガーよ、お前の命を貰う
場所にはうってつけだな」

 「いかにもお前たちらしい発想だべ・・・」

 「それに最初から俺はお前と一対一の勝負などするつもりは無い。俺が
再び蘇るためにお前の生き血を得る、そのための仕掛けだ」

タイタンはそう言うや、不敵な笑みと共に手で合図を送る。その直後、先ほど
姿を消した二人の奇戒人が姿を見せた。



134 :ナナシマン:05/01/21 22:51:58 ID:iWBiB+xA
 ストロンガーを窮地に追い詰めたタイタン。さらに二人の奇戒人が姿を
表わし、いよいよその命運は風前の灯と思われた。しかし、地獄が原の一角に
ある木立の影で、その一部始終を見守っていた少女たちの姿があった。
長身の女性の隣で、彼女の腕にすがる少女が不安げな声を挙げる。

 「ああっ・・・なちみが、ストロンガーが!」

 「大丈夫よのんちゃん、なっちはあれくらいじゃ負けないんだから」

 それは飯田圭織、辻希美の二人だった。なつみのことがどうしても気がかり
になった彼女たちは、隠れて彼女の後をつけこの場所にたどり着いたのだ。
しかし、少女たちが今目の当たりにしているのは友の身に迫る危機だった。

 「なちみ・・・」

 思わず目を背ける希美。タイタンとの一騎打ちだからこそ、あえてなつみの
意思を汲んで手出しをするまいと思っていた二人。しかしゼティマは所詮
ゼティマと言うべきか、タイタンは部下の奇戒人を呼び出してストロンガーを
なぶりものにしようとしているのだ。

 (ごめんねなっち、圭織もう・・・!!)

ジャケットに手をかけ、腰のベルトをあらわにする圭織。彼女は自らのもう
一つの姿、仮面ライダースーパー1として友の危機を救うべく変身しようと
する。が、その時。

135 :ナナシマン:05/01/21 22:53:50 ID:iWBiB+xA
「トランプシュート!!」

どこからとも無く聞こえてきた謎の声。その直後、圭織の目の前の木に一枚の
トランプが突き刺さる。そして姿をあらわしたのは、かのゼネラルシャドウだ。

 「女、お前もライダーなのか」

 「あんた、誰なの?!」

圭織とシャドウ、両者の視線が重なる。手刀を切って身構える圭織、一方の
シャドウは全く無防備に彼女達に近づくと、やがてその大きく裂けた口を開き
二人に言った。

 「俺はゼネラルシャドウ。今はお前達と戦うつもりは無い・・・だが、
二つの理由でお前達を通さぬ」

 「理由ってなんれすか!!」

圭織とシャドウの間に割って入り、彼の言葉に食って掛かる希美。彼女の言葉
に答えるように、シャドウは言葉を続けた。

136 :ナナシマン:05/01/21 22:55:11 ID:iWBiB+xA
「一つ・・・これは安倍なつみ自身の戦いであるということ。あの小娘が
自らに課した試練だ。手を出すな」

思いがけないシャドウの言葉に、息を呑む圭織。と、シャドウは指をパチン、
と鳴らすと自らの手の中にカードの束を出現させ、それを希美に手渡す。

 「そこの小娘・・・好きなところで引いて、俺に見せてみろ。ストロンガー
の運命をカードが示すはずだ」

 「えっ、のんが?!」

 「お前以外に誰がいる?安心しろ、これは占いだ。戦わぬといった以上
こちらから手は出さぬ」

一瞬躊躇する視線をシャドウに送る希美。しかしシャドウはそんな彼女に
顎で合図を送る。まずはカードを引くしかない、覚悟を決めた希美はシャドウ
のほうへと歩み寄り、小さく身を震わせて両目を閉じると自分の手の中にある
カードの束の中から一枚を引き抜いた。恐る恐るカードを覗き込むと、彼女が
引いた運命の一枚は「ハートのA」だった。そのままカードをシャドウに
手渡すと、カードを確かめた彼は一言だけ呟く。


137 :ナナシマン:05/01/21 22:56:34 ID:iWBiB+xA
 「やはりか。また同じ結果とは」

そして彼は再び指をパチン、と鳴らす。その音が合図になってか、希美の手の
中からカードが消えた。目を白黒させる希美、そして二人のやりとりを見ていた
圭織にシャドウは言う。

 「それが二つ目の理由だ。運命はストロンガーを勝利へ導くと出た。お前達は
せめて見守っているがいい・・・トランプフェード!!」

そういい残すと、掛け声と共に巨大なスペードのキングのカードが出現し、
シャドウの姿を覆い隠した。そしてカードと共に彼の姿も掻き消えてしまった。
自分達を攻撃するチャンスがあったにもかかわらず、敵は手を出すどころか
いさめる様な言葉を残して姿を消した。シャドウが目の前にいる間ずっと
手刀を構えていた圭織は、ゆっくりとその構えを解くと再びストロンガーと
タイタンの方へと視線を送る。

 (あいつの言うとおりかもね・・・頑張って、なっち)

今はただ、友の勝利を信じて見守るしかない。圭織と希美は再び木立の影に
身を潜めて目の前の戦いを見届けることにした。


138 :ナナシマン:05/01/21 22:58:03 ID:iWBiB+xA
 今日の分は以上です。今回のストーリーもようやく終盤に差し掛かり
ました。続きは月曜日に。


139 :ナナシマン:05/01/24 23:06:21 ID:mtF3uNVv
ちょっと勤務の都合で本日の更新はお休みします。続きは明日。


140 :ナナシマン:05/01/26 13:18:17 ID:+MnJx6wm
イラクから帰ってこられた方の慰労会などありまして、今日までちょっと
お休みします。体の開く明日・明後日にまたお目にかかります。

141 :ねぇ、名乗って:05/01/27 20:59:52 ID:8Y3V/qD3
まってるでー

142 :ナナシマン:05/01/27 23:52:26 ID:UH2T7Uzo
 再び舞台はストロンガーとタイタン、そして二大奇戒人が立つ地獄が原
の荒野へと移る。タイタンの合図によって姿を現した奇戒人は、倒れた
ストロンガーの両腕を各々が掴むと、強引に引き起こした。

 「立て、ストロンガー!」

 「さしもの仮面ライダーもこうなると無様なものだな!」

 奇戒人はダメージのいえないストロンガーを罵倒しつつ足蹴にし、拳を
振るう。倒れることもままならないストロンガーはこの暴挙に甘んじる
しかないのか。と、その時タイタンが二人の狼藉を制して言った。

 「待て。とどめは俺が刺す」

その言葉に打ち振るう拳を止めた二人の奇戒人が掴んだストロンガーの
腕を強く引く。血のにじむ腕となすがままの体がピンと張った瞬間、
さながらそれは磔刑の様相を呈していた。

 「ストロンガー、最後に何か言い残すことがあるか?俺様が聞いて
やろう。クックック」

 「タイタン・・・ストロンガーが死んでも、悪が蔓延る事はない!」

 「フン、この期に及んで何を言うかと思えば・・・まぁいい」

抵抗できない宿敵の姿をあざ笑いつつ、タイタンは手にした銃をストロンガー
の頭部にあてがう。指先一つで命を奪う、圧倒的有利な状況。巨大な瞳に
愉悦の眼光が光る。

143 :ナナシマン:05/01/27 23:53:25 ID:UH2T7Uzo
 祈るような眼差しで、木立の影からその光景を見ていた圭織と希美。
友の勝利を信じていたが、万事休すの思いがよぎったか目を背ける。

 (あぁ・・・なっち・・・!!)

無念の思いにかみ締められた唇。握られた拳がぎりぎりと音を立てる。
それは希美も同じだった。圭織のジャケットのすそを握り締める手に
力がこもる。そんな少女たちの思いを知る由も無いタイタンは、無情の
引き金に指をかけ、引き絞る。


 「遂にやったぞ、勝利の時だ。死んでもらうぞ、ストロンガー!」


 ズキューン!

 乾いた銃声が荒野に響き渡る。それはタイタンによる死刑執行だった。
仮面ライダーストロンガー、地獄が原に散る・・・と、思われたその時。

 「グッ・・・グガガガガ・・・」

苦悶の声を挙げたのは、ストロンガーを拘束していた奇戒人。見れば
ハゲタカンの鶏冠から白煙が上がっているではないか。そのまま奇戒人
は大の字に倒れ、爆炎とともに消滅した。そしてタイタンがその光景を
認識したのとほぼ同時に、彼の腹部に強烈な一撃が加えられた。
もんどりうって倒れた彼の体に覆いかぶさるように、コウモリ奇戒人が
倒れこむ。そして、倒れ伏した二人の目に飛び込んできたのは太陽を
背にして立つ戦士の影。白いマフラーをなびかせた影の主こそ、
誰あろうストロンガーだった。

144 :ナナシマン:05/01/28 00:27:23 ID:pbqQjSEn
敵が勝利を確信したその瞬間、ストロンガーにとって最大のチャンスが
訪れた。仕損じるまいと奇戒人たちが掴んだ自分の腕を握りなおそうと
したその時、ストロンガーは一瞬で爆発的な力を発揮した。両腕を
力いっぱい引き寄せると、ちょうどハゲタカンがストロンガーと入れ替わる
ようにしてタイタンの銃口にさらされる形となった。銃声がとどろいた瞬間
体をかわしたストロンガーは、返す刀でタイタンの腹部を蹴り上げ、
コウモリ奇戒人に鉄拳を叩き込んで吹き飛ばしたのだ。頭部を破壊されて
もはや鉄の塊と化したハゲタカンは倒れ、残るはコウモリ奇戒人と憎き
タイタンのみだ。

 「残念だったべ悪党ども。そろそろこっちの番だ!」

そう言うやストロンガーは手近のコウモリ奇戒人を強引に引き起こす。
頭部の赤い飾りを両腕で掴み、痛めた拳をものともせずパンチの乱れ打ちだ。

 「ぐおっ!うおっ!!」

拳が振り下ろされるたびに奇戒人がうめき声を挙げる。ストロンガーが何度
鉄拳をぶち込んだかというほど殴られたところで、ようやくその手を振り払う
と反撃の炎を口から吐きにじり寄る。だが、ストロンガーは炎を掻い潜って
奇戒人の懐にもぐりこみ、ベルトに手をかけるとそのまま一気に担ぎ上げると
勢いよく突き上げた膝頭に叩き付ける。

145 :ナナシマン:05/01/28 00:43:13 ID:pbqQjSEn
 「ウギャアアアア!」

悶絶して身動きの取れない奇戒人に対して、ストロンガーがとどめの一撃を
放つ。両腕をこすり合わせると、みなぎる電気エネルギーが火花を伴って
迸る。拳を地面にたたきつけ、再び放つはエレクトロファイヤーか。しかし、
怒りの炎によって倍増された電気エネルギーが火花と稲妻を伴って地を駆け、
グロッキー状態の奇戒人を襲う。

 「ストロンガーッ!電、ショーック!!」

ストロンガー怒りの一撃が敵を捉えた。全身を駆け巡る電気エネルギーが
奇戒人を内部から破壊する。

 「グッ、グアアアアアーッ!」
 
断末魔の叫びを残し、コウモリ奇戒人は爆発四散した。いよいよ残るは
タイタンただ一人だ。


146 :ナナシマン:05/01/28 00:44:51 ID:pbqQjSEn
今日の分は以上です。今回のストーリーも今週で終われそうです。

147 :ナナシマン:05/01/30 21:24:02 ID:rJGLawFr
 勢いを取り戻したストロンガーはそのままタイタンへと飛び掛る。
がっぷりと組み合うと、空中高く跳躍し「反転ブリーカー」の体勢へと
移ろうとする。だが、この技はタイタンに読まれたか空中で組み手を
切られ、両者は身を翻して二つに分かれた。

 「タイタン、もう後が無いぞ!」

 「何の、俺は30倍のパワーを手に入れたのだ。まだまだ勝負は
これからよ!」

身構えて互いに相手の出方を伺う両者。じりじりとにじり寄って間合いを
詰めていく。両者は決して相手から視線をはずすことはない。そして
両者はほぼ同時に仕掛け、一気に飛び出すと乱打戦となった。相手の
打撃が当たろうともお構いなし、打ち合いを止めることはない。しかし
今や勢いはストロンガーにある。敵の振るう拳をかいくぐると、再び
タイタンに組み付いた。

 (30倍のパワーって言ってたけど、肉体が急激なパワーアップに
耐えられるはずがないべ・・・)

ストロンガーはタイタンと組み合いつつ、敵の体の弱点を探していた。
呪いの棺の儀式によって急激にパワーアップしたタイタンだが、彼の
体がその急激な変化に長くは耐えられないとストロンガーは読んだのだ。

(どこかに一撃を加えてエネルギーのバランスを崩せば、勝ち目は
あるかも)

タイタンの体内に流れるマグマエネルギーのバランスを崩すことで彼を
倒すことが出来る、そう考えたストロンガーはこの至近距離で強烈な
一撃を繰り出した。


148 :ナナシマン:05/01/30 21:25:04 ID:rJGLawFr
「受けてみろっ!電、パァァァンチ!!」

打撃と同時に1万ボルトの高圧電流が流れる必殺の一撃。先ほどタイタン
に読まれ、拳にダメージを受けたがストロンガーはそれすら厭わず
正義の鉄拳を叩き込んだ。鈍い打撃音が荒野に響く。必殺の一撃と共に、
敵の体内を駆け巡る電気エネルギー。腹部を押さえたタイタンは痛みに
もがき後ずさる。対するストロンガーは更なる一撃を加えんと身構えた。

 「うぐぐっ・・・やりおるわストロンガー」

白目をむいて痛みに耐えたタイタンは辛うじて正気づくと、反撃に転じる
べく再びストロンガーへと向かっていく。一方のストロンガーは、そんな
敵の姿にある異変を見出していた。ちょうどタイタンの肩の辺りに露出
していた一対の球状の物体に視線が走ったその時、そこから漏れ出していた
エネルギー反応をキャッチしたのだ。

 (そうか、電パンチでバランスが崩れたエネルギーが両肩から放出され
はじめたのか。ようし!)

いよいよ決着の時が来た。ストロンガーはその両腕を横に広げると空に
叫ぶ。

 「チャージアップ!!」

そのままくるりと身を翻してポーズを決めると頭部の角「カブトショッカー」
が銀色に輝き、プロテクター「カブタクター」に銀色のラインが走る。
超電子ダイナモが発生させる超電子を体外に放出するべく回転するSマーク。
この瞬間、ストロンガーは超電子人間へとパワーアップするのだ。


149 :ナナシマン:05/01/30 21:26:00 ID:rJGLawFr
 「タイタン、パワーアップしたのはお前だけじゃないぞ!」

 「何だと!」

 チャージアップを遂げたストロンガーはタイタン目がけて大きく跳躍する。
空中高く飛び上がり、放つ一撃は両肩の装置を狙う。

 「ストロンガーッ!超電子ダブルキーック!!」

超電子エネルギーを帯びた両の足がタイタンの肩を捉える。衝撃は全身を
駆け抜け、そのままタイタンは大きく吹っ飛ばされた。

 両肩の球状の物体は体内に流れるマグマエネルギーを定期的に放出する
装置だった。体内にエネルギーが滞り始めると、それはタイタン自身の
生命をも脅かす。そのため余剰エネルギーを放出する作業が必要となる。
電パンチによって急激に体内にエネルギーが充満した状態となった
タイタンの体には、当然のごとくエネルギー放出の必要性が生じた。しかし
いまや両肩の装置は超電子ダブルキックの衝撃によって十分な機能を
果たさなくなっていた。とめどなくエネルギーが溢れ続け、タイタンは
今やほうほうの体を晒している。

 「おっ・・・おのれストロンガーッ!」
 
苦しげな声を挙げながらもストロンガーに近づこうとするタイタンだったが
もはやその足取りはおぼつかない。2、3歩いたところで遂に膝をつき
ひざまづいてしまった。


150 :ナナシマン:05/01/30 21:27:22 ID:rJGLawFr
 「タイタン、もう勝負はついたべ!」

チャージアップを解いたストロンガーがタイタンの方へゆっくりと歩み寄る。
と、その時ひざまづいたままのタイタンがその身を起こし、ストロンガー
へと手を伸ばしたではないか。

 「ストロンガー・・・君は強い。この通り俺はもうだめだ。命がけの戦いを
した者同士、最後の握手を交わそうではないか」

 「?!」

ゆっくりと右手を差し出し、ストロンガーに握手を求めるタイタン。戦いを
終え、ライバル同士の絆が生まれたか・・・いや、そんなはずは無い。木立
から二人の様子を見つめていた圭織と希美が声を挙げる。

 「だめよストロンガー、それは罠よ!」

ストロンガー〜なつみはこの時はじめて二人が自分の戦いを見守っていたことを
知った。二人の方を見つめ、暫しの沈黙の後ストロンガーはタイタンの握手に
応えるべく自らの右手を差し出した。

151 :ナナシマン:05/01/30 21:28:24 ID:rJGLawFr
今日の分は以上です。長期にわたってお付き合いいただいた今回の話も
次回で終了の予定です。

152 :ねぇ、名乗って:05/02/03 22:54:46 ID:lWqVO8Rf

名前: ナナシマン 投稿日: 2005/02/03(木) 21:50:30

プリン鯖またもアク禁・・・続きが書けません。


153 :ねぇ、名乗って:05/02/03 23:09:05 ID:FT8p1zgX
ライダー・・・変身!

     ∋oノハヽo∈
      ( ´D`)
     と=つと=つ
      | | |
      (__)_)

       \⌒/  ピキ〜ン!
      ( O│O)  
       ( ´D`)
      (ノ━◎━つ  
       (_)_)


154 :ねぇ、名乗って:05/02/04 11:10:12 ID:J/CH+ILg
アク禁になった人の為にレス代行するスレその7@規制議論
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1106486963/

155 :ねぇ、名乗って:05/02/06 10:46:16 ID:VgDcZBNl
保全

156 :ねぇ、名乗って:05/02/07 21:14:47 ID:CKursKpT
スカイ・・・変身!

     
      川o・-・)
     と=つと=つ
      | | |
      (__)_)

       \⌒/  ピキ〜ン!
      ( O│O)  
       川o・-・)
      (ノ━◎━つ  
       (_)_)      

157 :ナナシマン:05/02/09 19:12:22 ID:sgwM9vhA
 両者の右手ががっちりと握られたその瞬間、不意に引っ張るような力を感じ
一瞬ストロンガーの体が前のめりになる。時を同じくして、タイタンが不敵に
笑う。やはり友情の握手ではなかったのだ。


 「ストロンガー、俺と共に地獄へ道連れにしてやる!」

 「何っ?!」

体内で暴走を始めたマグマエネルギーは、タイタン自身を爆弾に化えていた。
己の死期を悟ったタイタンは最後の悪あがきにと、ストロンガーを道連れに
して自爆するつもりなのだ。だが、ストロンガーはタイタンの手を振り払って
見せると、素早く飛びのいて間合いを離す。もはや万策尽きたタイタンは、
両腕をかざして天を仰ぐ。

 「ゼティマ・・・万歳ィィ!!」

力を失いガクリと落ちる首。体のあちこちから噴出す火花は、制御不能になった
マグマエネルギーだ。そのままタイタンは大の字に倒れ、大爆発と共に散った。
ついにゼティマ幹部タイタンはストロンガーによって倒されたのだ。そして
二人の戦いを影で見守っていた少女たちが、ストロンガーに駆け寄る。が、
その時だ。

158 :ナナシマン:05/02/09 19:14:47 ID:0NNyYm3v
「ケェェェェーイ!!」

どこからとも無く聞こえてきた奇声と共に飛んできた謎の飛翔物。それは鋭い
鉄のハサミだった。ストロンガーは見事ハサミを叩き落すと、それは主の元
へと飛んでいく。そして戦いを終えたストロンガーの前に姿を現したのは、
あのデットライオンだった。

 「ストロンガー、いくらお前でもタイタンと俺との連戦では勝ち目は
あるまい。このデットライオンが相手だ!!」

 太陽が鋭いハサミを照らし、切っ先に怪しい光が宿る。デットライオンは
ストロンガーに対して見栄を切ると、ここぞとばかりに走り寄る。確かに敵の
言うとおり、ゼティマ幹部との連戦はあまりに体力の消耗が大きすぎる。
このままではストロンガーにとって不利なのは明らかだ。だが、敵はすぐそこ
まで迫っている。ストロンガーは傷ついた体を奮い立たせ、この新たな敵と
対峙した。

 だが、その時二つの影がデットライオンの前に立ちはだかった。自ら
ストロンガーの盾となり敵の魔手を阻んだのは圭織と希美だ。

 「何だ、小娘どもが。俺様の手を煩わせる気か?」

行く手を阻んだ二人の少女を指差して言い放つデットライオン。そう、彼は
知らなかったのだ。二人のもう一つの顔を。

159 :ナナシマン:05/02/09 19:15:29 ID:0NNyYm3v
「ははぁ・・・ウチらのこと知らないな?」

 「さては、もぐりれすね?」

 不敵に笑う二人の少女は、腰の辺りにゆっくりと手をかける。身構える敵に
対して、目にも見よとばかりにジャケットを開く。その瞬間現れたものを
目の当たりにし、彼はようやく目の前の少女たちが何者であるかを知った。

 「まっ・・・まさかお前たちも?!」

少女たちの正体を察知するや、驚きのあまり思わず後ずさりするデットライオン。
動揺の色が隠せないその表情に、少女たちは互いに顔を合わせにやりと笑うと
変身の構えを取る。

 「変身!!」

二人同時の発声と共に、迸る閃光が二人を正義の戦士に変える。ライダーののと
スーパー1、二人の仮面ライダーが現れると形勢逆転。明らかに不利を負うのは
デットライオンの方だ。

 「・・・ええい、今日のところは勝負はお預けだ!」

さすがに勝ち目が無いと見たか、デットライオンは遁走を決め込み二人の前から
姿を消した。戦うまでも無く敵を退けた二人、そして死闘を制したストロンガー。
戦いの終わりを知った三人は変身を解く。


160 :ナナシマン:05/02/09 19:16:21 ID:0NNyYm3v
たった今規制解除を知り、書き上げたところまで更新しています。
お待たせして申し訳ありませんでした。続きはまた明日。


161 :ナナシマン:05/02/12 12:25:02 ID:X5UBa43Y
>>160
 ちょっとここしばらく仕事のためお休みしております。日曜日に時間が
取れそうですので、続きは日曜日に。

162 :ねぇ、名乗って:05/02/12 19:13:41 ID:qPqqDRkM
( ^▽^)<保全することにしましょう。


163 :ナナシマン:05/02/13 23:52:42 ID:QGwktkj0
 「やったね、なちみ!」

 「やったよぉ〜、ののぉ」

 駆け寄る希美を抱きとめるなつみ。しかしちょっと希美の勢いがつき過ぎたか、
軽くよろめいてしまう。そんな様子を微笑みと共に見つめる圭織。彼女の視線に
気づいたなつみは、希美との抱擁を解いて圭織の元へ歩み寄る。

 「見守ってくれてたんだね。ありがとう、圭織」

 「一時はどうなるかと思ったよ・・・でも、信じてた」

そう言うと二人は握手を交わし、そして互いにどちらからともなく抱き合う。
時にはケンカをしてしまう事もある二人。しかし、同時に固い絆で結ばれた
二人でもある。なつみは最大の試練を親友達が見守る中、自分の力で乗り切る
ことが出来たのである。

164 :ナナシマン:05/02/13 23:53:25 ID:QGwktkj0
と、木立の隙間にうごめく影があった。少女達は彼の存在に気づいては
いなかったが、影の正体もまた、戦う意思は持っていない。彼にしてみれば
まだ時ではないのだ。そう、少女達の姿を見つめていたのはゼネラルシャドウ。
一人つぶやく彼の大きく裂けた口に、不気味な笑みが宿る。

 「まずはよくやったと褒めておこう。だが、戦いはこれからだ。覚えておけ、
お前の命は俺が貰う」

なつみの命を狙う敵がいなくなった訳ではない。タイタンの力を上回るであろう
魔の国の住人達が、そしてまだ見ぬ敵が彼女を待ち受けているのだ。


 自らの命を賭して決戦を挑んだタイタンを、死闘の末に打ち破ったストロンガー。
勝利を信じた友の思いを胸に、なつみはこの先待ち受ける戦いに思いを馳せる。
しかしたとえ戦いが熾烈を極めようとも、彼女には仲間がいる。戦う宿命を背負った
少女達は強い絆で結ばれているのだ。戦いを終えて、少女達は帰りを待つ仲間達の
元へと急ぐのだった。


第59話 「ストロンガー危うし!タイタンの大逆襲」 終


165 :ナナシマン:05/02/14 00:08:08 ID:ITiL3tq/
今回のストーリーは以上で終わりです。長期間にわたりお付き合いいただき
ありがとうございました。

166 :ねぇ、名乗って:05/02/15 23:42:07 ID:5GVXiY8F
更新お疲れ様でした。
次回作も期待していますが、まずはゆっくりとお仕事の疲れを癒してくださいませ。

167 :ねぇ、名乗って:05/02/18 01:16:30 ID:3yN5Mz96
乙でした

168 :ねぇ、名乗って:05/02/22 00:45:03 ID:yxh13fJc
保全

169 :あやややや:05/02/24 00:45:07 ID:WndsRmX1
从‘ 。‘从<ポッポポポポポ保全だよ〜

170 :名無しスター:05/02/25 00:45:50 ID:aL8mJ9tO
ちょいと小ネタを

「こちらゼティマ情報部」



171 :名無しスター:05/02/25 00:47:21 ID:aL8mJ9tO

某地某所のゼティマ本部。

敷地内のはずれに会議室ほどの大きさの部屋があった。
部屋の中では10人ほどが忙しそうに走り回り、熱気に溢れていた。

部屋の表札の文字は「情報本部」
悪名高きゼティマ情報部の中枢部である。

敵からはもちろん、いい加減な情報で味方からも忌み嫌われる情報本部。
しかし当の本部長は情報収集と分析能力に優れた有能な改造人間である。
そして彼の部下たちも優秀な者が多い。

「そうか、タイタンが敗れたか・・・」

書類が高く積まれた机の前で本部長は報告書に目を通しながらつぶやいた。

「タイタンならあの程度でしょう。」

本部長に報告書を持ってきた職員が声を掛けた。


172 :名無しスター:05/02/25 00:49:05 ID:aL8mJ9tO

「いや、昨日出撃前の奴を見た。何があったかは知らないが相当パワーアップした様子だった。」

「そうですか・・・」

この本部長、人を見る目も確かである。というか、一目で戦闘能力を見分けられる特殊能力があるらしい。
それに、報告書も本当のことが書いてあるわけではない。むしろ嘘ばかりだ。
その報告書の裏を読み、正確な情報を読み取ることができる。ゼティマには珍しくバランスの取れた思考を持つ。
その彼が言うのだから間違いない。職員の男は黙り込んだ。

「倒したのはあのストロンガーとか言う小娘か・・・驚いたな。」

本部長はそう言いながら手帳を取り出し、何か書き込み始めた。

「ランキングは3ランクほどアップですか?スーパー1と並ぶくらいですかね?」

職員の男がそれを見ながらおどけて声を掛けた。


173 :名無しスター:05/02/25 00:51:40 ID:aL8mJ9tO

「・・・まあそんなところかな?」

本部長は笑いながら手帳を閉じた。
手帳にはかなり正確なライダーたちの戦闘力が書いてあるらしい。
これは最高幹部だけに報告する機密事項だ。下っ端の幹部や改造人間には公表していない。

「一度その手帳を拝見してみたいものです。」

「君の身が危なくなるよ。」

本部長は苦笑いをしながら、冗談とも本気とも分からない台詞を言った。
実は本部長が新任の頃、一度だけ公表したことがある。
結果は散々だった。
ライダーの戦闘力を10段階で評価したのだが、分かりやすく比較するため、
サンプルとして数十人のゼティマの改造人間の戦闘力も評価した。
評価した改造人間の中には幹部に近い者も何人か入っていた。これがまずかった。

改造人間たちの怒りを買った。

危うく消されそうになったところで本部長の能力を知る最高幹部に助けられ、事なきを得た。


174 :名無しスター:05/02/25 00:52:56 ID:aL8mJ9tO

それ以来、ランキングは2種類作成している。最高幹部用と一般向けだ。

一般向けは単に「戦績」だけでランク付けしている。
要は下っ端だろうが幹部だろうが、とにかく改造人間をたくさん倒した者が上位に来る。
高橋、紺野、小川、そしてソニンあたりが上位に名を連ねる。

幹部向けは僅差だが、飯田、安倍、そして何故か新垣あたりが要注意人物になっている。

そしてもうひとつ、ランキングが公表できない理由がある。

想像以上にライダーの力が強い。

北信越支部壊滅のあたりから顕著になってきたのだが、現状で幹部以外の改造人間ではまったく歯が立たない。
これが公表されてしまうとパニックが起きる恐れがある。

「ZX計画が順調に進んでいれば・・・」

本部長は質より量を望むゼティマの体質に危機感を抱いていた。

「しかし世紀王がいる・・・」


175 :名無しスター:05/02/25 00:54:20 ID:aL8mJ9tO

「本部長!」

ぼんやり考え込む本部長の前にもう一人別の職員が現れた。

「どうした?」

「3人行方不明です。おそらく・・・」

「見せてみろ。」

本部長は職員からFAXを受け取り、しばらく見入っていた。

「『奴』だな・・・」

「やはり・・・」

3人は黙り込み、苦虫を噛み潰したような顔でお互いを見た。

「これでまた『奴』が1位に返り咲きですね。『一般向け』とは言え・・」

「仕方ないだろう、それがルールだ。それに『奴』の罠が危険なのは確かだ・・・」

「しかし・・・」


職員はぶつぶつ言いながらランキングの書き換えに向かった。


176 :名無しスター:05/02/25 00:58:59 ID:aL8mJ9tO

数十分後、情報部から各部署にFAXが流れた。



**************************************
2月24日 

    情報本部 速報
 敵危険度(ランキング)更新

  1位 モグラ獣人
  2位 Xライダー
  3位 ゼクロス
      ・
      ・
      ・
      ・

**************************************

177 :名無しスター:05/02/25 00:59:42 ID:aL8mJ9tO
 

おしまい



178 :名無しスター:05/02/28 21:04:07 ID:F2IHTcd0
4日も放置されたので、そろそろ泣いてもいいですか?

179 :燃えろ!兄弟拳:05/02/28 22:49:59 ID:yCiuTbeV
あと二日我慢しなさい。

180 :名無しスター:05/03/03 00:11:32 ID:d+aaf5W4
2日経ったので(ry

つーかヒトイネ

181 :ねぇ、名乗って:05/03/03 16:41:39 ID:am2M9o+A
読んでるよ。何気におもしろかったのでガンガレ

182 :ねぇ、名乗って:05/03/04 16:43:13 ID:SoWWT+x8
>73のアドレスに飛べねぇー!!

183 :名無し募集中。。。:05/03/04 22:12:16 ID:LF0zGmsb

仮面ライダーののアギト
http://sheep2ch.skr.jp/test/read.cgi/ainotane/1059481473/
仮面ライダーののBLACK
http://sheep2ch.skr.jp/test/read.cgi/ainotane/1066924108/
仮面ライダーののBLACKRX
http://sheep2ch.skr.jp/test/read.cgi/ainotane/1077016823/

その他携帯からの閲覧用など含めこちらからどうぞ。
http://sheep2ch.skr.jp/ridernono.html


184 :ねぇ、名乗って:05/03/05 03:18:44 ID:kKCgqe7v
スタータン乙。次の話も楽しみ。

185 :ねぇ、名乗って:05/03/08 22:17:11 ID:GQFML5ip
チョト保全しとく。

186 :182:05/03/09 15:33:58 ID:4wy4v9tm
>183
ありがと〜♪

187 :ねぇ、名乗って:05/03/11 21:40:43 ID:Fynx44hj
ヨロイ軍団壊滅編読んだ後だと何か違った感慨があるね。ミカ来日。
http://www.kmix.co.jp/katsushika/toddjazznight.html

188 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:16:56 ID:++iZQWEP
稲葉さんオメ!


                  いんたーみっしょん
                  「うちが稲葉や!3」

ここはFBI本部の一室。中にいる1人の女性・・・

「ふぅ〜・・・・改めてこうしてみると・・・・えらい連中や」

そう呟いたのは、稲葉貴子。FBIの対ゼティマ捜査官の1人である。

「辻希美・・・加護亜依・・・仮面ライダーか・・・」

PCの画面を見つめる稲葉。ディスプレイには
中澤家の面々のデータが表示されている。

【辻希美】
型式・仮面ライダー
類別・改造人間
能力・ライダーパンチ・ライダーキック・・・etc

【加護亜依】
型式・仮面ライダー
類別・改造人間
能力・同上

【矢口真里】
型式・仮面ライダーV3
類別・改造人間
能力・辻、加護と同等に加えホッパー等の探査能力・・・etc


189 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:17:47 ID:++iZQWEP
「普段は普通の女の子なんやけどなぁ・・・」

画面を見つめながらも、なぜか寂しそうな表情を浮かべる稲葉。

「そして・・・こいつらや・・」

稲葉がPCのキーボードを叩くと今度は違うデータが表示された。

【ひとみ】
型式・キカイダー
類別・人造人間
能力・大車輪投げ・デンジエンド・・・etc

【梨華】
型式・ビジンダー
類別・人造人間
能力・ビジンダーアロー・ビジンダーレーザー・・・etc

「人造人間か・・・加護博士も罪作りやで・・・・」

稲葉がそう呟いた時、
(コンコン・・・)
稲葉の部屋のドアをノックする音が聞こえた。


190 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:18:27 ID:++iZQWEP
「誰?」
「石井です」
「おう、入れや!」

稲葉にそう言われ、部屋の中に入って来たのは、石井リカ。
稲葉の後輩でこちらもFBI捜査官である。

「どうしたんですか?急に呼び出したりして?」
「いやな、これなんやけどどう思う?」

稲葉はそう言うと、先程の画面を石井に見せた。

「これは・・・・・矢口さん達のデータですか?」
「そう、なんや部長が、あの子らのデータをまとめて持って来いってなぁ」
「なんでまた?その事については触れない約束だったんじゃ・・・」
「そうなんや。やっぱ石井もおかしいと思うか?
 今までは好きな様にやってええって言っとったのに、突然やねん」

稲葉の言葉に石井の表情が曇った。

「まさか・・・」
「・・・・・考えたくはないが、それしか思いつかんねん」
「駄目ですよ稲葉さん。みんな怒りますよ!」

石井の言葉に稲葉は頷いた。
それしか思いつかない。この言葉が何を意味するのか?
それは数週間前に遡る。
稲葉が久しぶりに本部に戻り、上司に報告を入れている時であった。
稲葉はそこでとんでもない言葉を耳にする。


191 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:19:20 ID:niePJ6Km
「稲葉君、君の言っていたマスクド・ライダーとやらはどんな連中なのかね?」
「は?」
「いや・・・ゼティマと戦える能力を彼女達はどう手にいれたのか?
 それが気になってな・・・・」
「それは・・・・答えなければいけない事でしょうか?」
「・・・・言い辛いのかね?」
「はい・・・」

上司にそう言われ稲葉はその場にただ立ち尽くすだけであった。

「まあいい、君が言いたくないのならそれでも構わない。
 ただな、嫌な噂を最近耳にしてな」
「噂?」
「そうだ。ゼティマの兵隊はほとんどが改造人間である事は
 君も承知しているだろう。それに対抗するにはどうしたら良いのか?」
「・・・部長!まさか!」
「あくまで噂話だが、軍の方でそんな研究がなされているとの事だ」
「バカな!そんなの人権にかかわるもんだいですよ!」
「その通りだ。だが、ゼティマに対抗するには
 我々もそれと同等の戦力を持たねばなるまい。それには改造・・・」
「言うな!・・・・ス、スイマセン。けどそれ以上は言わないで下さい。
 あの子らがどんな思いで戦っているのか・・・・
 私には想像も出来ないんですよ。部長にはお話した筈です」

稲葉はそう言うとうつむいた。


192 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:19:57 ID:niePJ6Km
「・・・その話は何度も聞かされたな。彼女達の事を知っているのは
 FBIでもごく僅かだ。稲葉君と石井君、それに私の他数名だ」
「みんな私が信用できる人物だからお話したんです」
「そうだったな・・・けどな考えて欲しい。もし噂が現実の物となったなら
 未完成の技術で何人の犠牲者が出るかわからないんだ。
 もし完成された技術があるのなら、それを利用すれば・・・」
「・・・お断りします。それにその方面に関しては私は一切聞いておりません。
 彼女達は仕方なく・・・・誰も望んで戦いに参加なんかしていません」
「そうか・・・・」

稲葉はそう言うと、部屋を出て歩き出した。
自分たちの手で改造人間を作り出す。
そんな事に参加するのは、仲間に対しての裏切りでしかないのだ。

そして話は稲葉の部屋に戻る。

「みんなが怒る・・・・か。その通りやな」
「でも部長はどうしていきなり?」
「わからん・・・・けど部長の言う事もわかるんや。
 もし噂が事実だとすれば余計な犠牲を出したくない言う部長の言葉もな」
「それはそうですけど・・・・」
「そやから、部長はうちが出すデータから何か参考になる事を
 見つけよう思っとるのかもしれん。関係ない言うとったが・・・」
「みんな・・・・賛成なんか絶対しないですよ」
「協力もな・・・・下手すりゃ絶交やな・・・」

稲葉はそう言うと再びキーボードを叩いた。


193 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:20:43 ID:niePJ6Km
「そうなると注目したいのがこの子らや・・・」

【新垣里沙】
型式・イナズマン
類別・人間?
能力・超能力・跳躍力・・・etc

【大谷雅恵】
型式・バイクロッサーマサエ
類別・人間
能力・クロスシューター・スリングクラッシャー・・・etc

【村田めぐみ】
型式・バイクロッサーメグミ
類別・人間
能力・クロスブレード・バスタークロス・・・etc

「大谷さん達は普通の人間なんですか?」
「ようわからんけどそうらしい。それと里沙ちゃんやな。この子もよくわからん」
「じゃあこの3人に協力して貰えれば・・・」
「いやな、それがまたややこしいねん。大谷さん達は宇宙人から
 貰った力だとか言っとるし、理沙ちゃんに関してはどんな力なのか
 本人もようわかってない様やし・・・・・」
「・・・・彼女達っていったい・・・」
「こっちが聞きたいわ!そやからどうしたらええのか・・・・」

稲葉がそう言うと石井が言った。


194 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 20:21:28 ID:niePJ6Km
「どうでも良いけど、このデータなんか嫌です」
「ん?」
「型式とか類別とか・・・・物みたいですよ」
「そうやな・・・うちもそう思ってん。どうであれあの子らはみんな人間や。
 どこにでもいる普通の女の子達やね」

そう言うと稲葉は表示されていたデータを消去し始める。

「消しちゃうんですか?」
「ああ、もう一度部長とは話し合う事にする。
 軍が何考えてるんか知らんけど、うちらには関係ない。
 それに・・・もし計画が成功してゼティマを壊滅させたら・・・・
 どう考えてもその先のほうが悲惨な事になるからな」
「はい!」

稲葉がそう言うと石井も大きく頷いた。
軍事大国による改造人間計画。
それは稲葉にとってゼティマとは違う、新たな敵の誕生なのだ。
それだけはなんとしても阻止しなければならない。
稲葉は席を立つと、石井と共に部長の部屋へと歩き出した。


        いんたーみっしょん
      「うちが稲葉貴子や!3」    おしまい

195 :ねぇ、名乗って:05/03/13 21:09:21 ID:JbrCKvCY
>>188
 いんたーみっしょん面白かったんだが、稲葉さんがどうしたの?

196 :燃えろ!兄弟拳:05/03/13 21:57:54 ID:ZBBXAgQ6
今日は稲葉さんのお誕生日だよ。

197 :ねぇ、名乗って:05/03/14 22:05:31 ID:k34BcxgF
>>196
 なるほど。日付変わっちゃったけどそれはめでたい。


198 :ねぇ、名乗って:05/03/16 02:04:57 ID:b/eLroG9
ここの作者諸氏的には響鬼ってどうよ?

199 :名無しスター:05/03/16 22:42:27 ID:4RdrOwYa
>>196
面白かったです。流石ですね。

200 :ナナシマン:2005/03/22(火) 02:18:22 ID:onf7Ko+o
ちょっと現在ネット環境の不具合で書き込めず、
携帯からで申し訳です。

201 :ねぇ、名乗って:2005/03/22(火) 18:41:20 ID:873RYbqk
何とか無事に戻ってまいりました。今からゆっくり読ませていただきます(っって言ってもあまり時間はないのですが)

202 :名無し海士長:2005/03/22(火) 19:36:13 ID:873RYbqk
あ、やっちゃった201は僕です

203 :ねぇ、名乗って :2005/03/22(火) 23:17:34 ID:M9lyVfij
         保全しま〜す!!
((((((((((=\(0TvT0)/
         士長さんお勤め御疲れさまでした!

204 :ねぇ、名乗って:2005/03/27(日) 15:07:52 ID:L3nwqwRc


205 :205:2005/03/31(木) 10:48:23 ID:eHkS+135
保全

206 :206:娘。暦8年,2005/04/02(土) 16:36:02 ID:xQXJ5DE6



207 :ナナシマン:2005/04/03(日) 17:42:09 ID:grs7NzQV
昇任試験が近いのでちょっと忙しく、なかなか更新できずに申し訳ありません。
と、海士長殿お疲れ様でした。現地での勤務からいろいろなことを得られた事
でしょう。これからの毎日に生かしてくださいね。

208 :名無しスター:2005/04/07(木) 00:38:47 ID:tnYsAblc
ぼちぼち新しい話を構想中です

209 :ねぇ、名乗って:2005/04/07(木) 22:16:50 ID:0pXYDGmS
>>208
 楽しみにしてるよ。ガンガレ

210 :ナナシマン:2005/04/11(月) 01:20:52 ID:td/IPIyl
保全しておきますね。

211 :名無し募集中。。。:2005/04/13(水) 21:17:52 ID:bGYpYiu8
保全

212 :ねぇ、名乗って:2005/04/15(金) 00:46:18 ID:HsuvGXEF
(〜^◇^)<こんな時だからこそ保全!

213 :ねぇ、名乗って:2005/04/15(金) 13:18:26 ID:VO2oSS3L
>>212
 やはり原作同様一回フェードアウトして、マシーン大元帥を追って日本に
帰ってくるとかそういう展開になるんだろうか。

214 :名無し募集中。。。:2005/04/17(日) 08:34:18 ID:2+wM2DQq
保全


215 :名無し募集中。。。:2005/04/19(火) 06:19:11 ID:LKtZ6GLI
保全


216 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 01:19:03 ID:RbTcBz4S
話がないのもなんなので・・・・書きかけですが始めます。

                    いんたーみっしょん

                     「家族」

中澤家の小さな庭の片隅に置かれたベンチ。
まいはいつもの様にそこに座ると太陽の光を浴びていた。

「まいちゃん、これプレゼント」

2週間くらい前の事だったであろうか
村田がこのベンチを持って中澤家を訪れ
それを受け取った安倍が、まいに向かって言った言葉である。


話は少し遡る。
安倍と矢口はバイト先の「ハローワーク商会」から帰ろうとしてた。すると

「うるさい!契約なんてどうでも良いんだよ!」

大谷声が2人の耳に届いた。
見ると大谷と村田が「ペガサス」の店先で何やら言い争いをしていた。


217 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 01:19:52 ID:RbTcBz4S
「どうしたんだろう?」
「さぁ・・・・」

安倍と矢口が見つめていると大谷は車に乗って何処かに出かけて行った。

「どうしたの?なにかあった?」

安倍は気になって村田の所に行くと事情を聞いた。

「あれ・・・見てたの?まったく雅恵のやつが頑固で・・・」
「喧嘩?」
「いや、喧嘩って程でもないんだけどね。実はうちの家具卸してた業者が
 いきなり契約を打ち切りたいって言ってきてさ。
 理由が何でも、海外の安くて同じ様な品質の物が出来る工房と契約したから
 うちとの契約を打ち切りにさせてくれって。
 今のご時世じゃある程度は仕方ないでしょ。あっちの業者の担当の人も
 頑張ってくれたらしんだけど会社の決定だからって・・・
 そうしたら雅恵のやつがキレちゃって・・・・そりゃ私だってムカついたけど
 どうしようもないと思ったんだけど雅恵は直談判に行くって・・・行っちゃった」

村田の話に矢口は笑い出した。


218 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 01:20:33 ID:RbTcBz4S
「きゃはは・・・大谷ちゃんらしいね」
「バカ!矢口、笑い事じゃないでしょ!」

安倍がそう言うと

「あ・・ごめん。そうだよね」

矢口はシマッタといったような表情を浮かべている。

「別にいいよ。どうせたいした注文は来てなかったし
 その業者の担当の人が私の作品を気に入ってくれて始めた仕事だから
 その担当さんが直々に言って来たんじゃどうにもならないよ」

仕事が減った割には村田の表情は落ち着いていた。
そんな村田に矢口は言う。

「けどいいなぁ・・・」
「何が?」
「だって大谷ちゃんは契約の打ち切りに怒ったんじゃなくて
 村田ちゃんの作品と海外の安い製品が同じ扱いだから怒ったんじゃないの?」
「へ?」

矢口の言葉に村田は驚きの表情を浮かべる。


219 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 01:21:11 ID:RbTcBz4S
「あっ!そうか!さっき大谷ちゃん契約が問題じゃないって言ってた」

安倍は思い出した様に言う。
すると村田は照れくさそうに笑った。

「まさか・・・雅恵のやつがそこまで考えてくれてるとは思えないけど」
「そんな事ないよ。オイラだったらやっぱりそれで怒ると思うよ」
「そう?」
「なっちもそう思うよ」
「そっか・・・」

2人の言葉に微笑む村田。
その後すぐに安倍と矢口は村田と別れ帰路につく。
途中で矢口は安倍に言った。

「ホント、オイラああ言うの良いなって思うんだ」
「え?」
「大谷ちゃんと村田ちゃん。本当の姉妹みたいでしょ」
「矢口にだって彩ペがいるべさ」
「まあそうだけどね。それになっちやみんなもいるし・・・・」

そこで矢口は言葉を切る。
しかし矢口がその先なんて言おうとしていたのか安倍にはわかった。
本当の意味での家族・・・はたして現在の中澤家は本当の意味での家族なのか?
姉妹の様なバイクロッサーチーム。確かに安倍も羨ましく思う所はある。


220 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 01:22:47 ID:6OeDf1hi
今日はここで・・・
スローペースになるかもわからないですが、お付き合いください。

221 :ねぇ、名乗って:2005/04/21(木) 02:16:31 ID:V7Lm/kO0
乙。こういう「日常の風景」的な話上手いよね。

222 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:38:13 ID:5CmBGX32
「妹かぁ・・・あさみもきっと・・・・」

安倍も途中で言葉を切る。
矢口は安倍がタックルことあさみの事を言っているのだと思った。
勿論それもあるだろう・・・しかし本当の妹の名も・・・・あさみ。
安倍は本当の妹の事を思い出していたのかも知れない。
今現在の妹の事も知らずに・・・・・

「オイラもね。村田ちゃん達みたいに思ってるよ。
 なっちだって裕ちゃんだってそれにみんなも・・・」
「うん・・・」

そんな話をしながら家に帰った2人が見たものは・・・

「おまえらいい加減にせぇ!」
「いい加減にするのは中澤さんの方なのれす!
 あの場所はののとあいぼんが最初にお昼寝してのれす!」
「そうや!うちらの方が先にいたんやで」

辻加護と中澤が言い争いをしていた。


223 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:39:08 ID:5CmBGX32
「やれやれ・・・帰宅早々これかよ・・・」

矢口が呆れた様に言うと安倍が言った。

「ただいま・・・・どうしたの?」
「ん?ああ2人とも帰ったんか。いや、たいした事やない」
「大したことあるのれす!」
「うるさい!ええか?明日からお前達はあの場所は使うな!」
「・・・・裕子のバカ!」

辻加護はそう言うと自分の部屋に行ってしまった。

「何があったのさ?」

怒りが収まらない様子の中澤に矢口が聞く。

「いやね。今日、まいが充電しようと縁側のとこに行ったらあのバカどもが
 場所占領してたらしくてなぁ。言ってもどかないもんやから諦めて
 違う場所に行ったらしいんやけども、どうもイマイチらしくて・・・」
「それだけ?」
「それだけて・・・・矢口なぁ。太陽はまいにとって命やで
 それやったらこの家で一番ええ場所使わしてやりたいやん」
「そりゃそうだけど・・・・」

呆れ顔の矢口に安倍が囁いた。


224 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:40:12 ID:0iAG7b+N
「やっぱみんな家族だね」
「はぁ?」
「他人行儀ならこんな事で喧嘩なんかしないよ」
「そう?」
「だってそうでしょ?変に気を使ってたら喧嘩だってないよ。
 本気の喧嘩ができるのはそれだけ絆が強いって事だとなっちは思う」
「そう言うもんかねぇ」

安倍の言葉に首をかしげる矢口。
次の日の朝、安倍が目を覚ましリビングに行くと
辻はまだ怒っている様であった。

「のんちゃん、まだ怒ってるの?もういいでしょ」
「よくねーのれす。ののは悪くない!」
「そうかも知れないけど、まいちゃんだってあそこ使いたいんだから」
「そんな事わかってるのれす。でもののだってあの場所が好きなのれす」

辻の態度に安倍は苦笑いを浮かべるとそれ以上何も言わなかった。
辻だってわかっている筈である。そう信じて出かける支度を始めた。
支度を済ませハローワーク商会へと向かう。
本日の出勤は安倍と保田。
保田は既に出かけていて遅出の安倍はのんびりと歩いて出かけた。


225 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:41:01 ID:0iAG7b+N
「おはよう!」

ハローワーク商会に到着した安倍に隣から大谷が声をかけて来た。

「おはよう。昨日・・・あれからどうなったの?」
「あれからって?」
「どっか業者さんとこ行ったんでしょ?」
「ああ、あれね・・・交渉決裂。ろくに話も聞いてもらえなかったよ」
「そう、残念だね」
「まあしかたないさ。それより・・・・なっち。あれの引き取り手いないかな?」
「え?」

大谷がそう言って指差した場所では
村田がかわいらしいベンチを組み立てていた。

「あれどうしたの?」
「本当なら例の業者のとこに持っていく筈だった試作品」
「へぇ・・・断られても作るんだ」
「それがめぐみのこだわりだよ。ああやって・・・ああ、なんかまたムカついて来た」

村田の仕事振りを見てまたしても怒りをあらわにする大谷。
その様子を見ていた安倍は思わずこう口走った。


226 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:41:56 ID:0iAG7b+N
「だったらあのベンチなっちが買おうか?」
「え・・・?でも・・・」
「いいの。見てたら欲しくなってきたよ」

そう言うと安倍は再び村田のベンチを見つめた。
そのベンチの形、デザイン・・・それは昔、安倍が妹と一緒に
両親にねだって買って貰ったベンチに良く似ていたのだ。

「そりゃなっちが引き取ってくれるなら嬉しいけど・・・・」
「なに?何か問題あるの?」
「その・・・・言いにくいんだけど・・・・原価結構かかってるから・・・」
「あっ・・・・そうか。そうだよね。いくら?なっちに買えるかなぁ」
「原価ギリギリで考えても・・・・8、9万・・・」
「えっ・・・・・」

予想もしていなかった値段に安倍は言葉を失う。

「け、結構高いんだね、あはは・・・どうしよう、なっちお小遣い少ないし・・・」
「無理しなくてもいいよ」
「うん・・・でも・・・」

するとその様子を見ていた村田が言った。


227 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:42:32 ID:0iAG7b+N
「材料費だけで良いよ」
「おい!駄目だよ。中澤さんにも言われただろ」
「そうだけど、職人の勘ってやつかな。わかるんだよね目を見れば」
「はぁ?」
「だから、このベンチが欲しくなった理由がなっちにはある。
 お客さんの目を見れば何かしら感じる物があるってわかるんだよ」
「へぇ・・・そうなの?」

村田の言葉に大谷は思わず安倍に質問する。

「う、うん・・・・何となくだけど、いや昔の思い出かな?」
「なるほどね。じゃあ・・・ちょっと待って・・・」

大谷はそう言うと店の中に入って電卓と伝票を持って戻って来た。


228 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/21(木) 22:43:52 ID:9Nlc24HC
本日はここまで・・・
>>221
どーもです。

229 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/22(金) 23:02:20 ID:JhNQeZpo
「えーと・・・・6・・・いや5万円で良いよ」
「5万円かぁ・・・・」
「ごめん、それ以上は無理。このベンチそこにある1万5千円のと違って
 屋外用に痛みにくい加工がしてあるからね」
「5万・・・それでも厳しいなぁ」

安倍がそう言ってうな垂れると村田は言った。

「気持ちだけでも嬉しいよ。なっちに気に入って貰っただけでもじゅうぶん。
 それにこのベンチはなっちのとこじゃちょっと小さいかもしれないしね」
「どうして?」
「このベンチはね、家の庭で親子3人が寄り添って
 日向ぼっこが出来る様にって・・・・少し小さく作ってあるんだよ。
 だから大人数のなっちのとこじゃ小さいと思うんだ」

村田はそう言った。だがその言葉を聞いた安倍は決心した様に言う。

「やっぱりなっちそれ欲しい!お小遣い溜まるまで予約にしてくれないかな?」
「そりゃ構わないけど・・・・ほんとにいいの?」
「うん。ちょうどそんな感じのが欲しかったんだよ。
 それにどうせ買うなら良い物が良いでしょ?
 村田ちゃんのベンチなら間違いないし」

そう言う安倍の言葉に大谷は元気な声で言った。


230 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/22(金) 23:03:48 ID:JhNQeZpo
「安倍様!ご予約ありがとうございます!当店の家具は品質保証NO1。
 このベンチは屋外の仕様にもじゅうぶん耐えられる当店自慢の
 特殊加工でございます。長年ご使用いただける逸品です!」
「じゃあなるべく早く買えるように頑張るから」
「はい、お待ちしております!」

大谷はそう言うと深々とお辞儀をし、顔を上げると笑った。
それを見た安倍も笑う。安倍がどうしてこのベンチを買う決心をしたのか?
その理由は村田の言葉にあった。家族が日向ぼっこに使うベンチ。
昨日の辻と中澤の喧嘩もこんなベンチがあれば問題は解決するし
それ以上に、昔は妹一緒に買って貰ったベンチで日向ぼっこをした記憶が
蘇ってきたのである。

ベンチの予約を済ませた安倍は、そのまま隣の仕事場へと向かう。

「おはようございます」

ハローワーク商会に出勤した安倍は元気に挨拶をする。
オフィスには斉藤しかいなかった。
保田と柴田は既に依頼で出かけていたのだ。

「おはようございます・・・ところでお給料は変わりませんよ」

挨拶もそこそこに斉藤は言った。


231 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/22(金) 23:04:29 ID:JhNQeZpo
「え?」
「雅恵の声・・・ここまで聞こえて来たよ。何予約したの?」
「ああ・・・ちょっとしたベンチをね、買おうと思って」
「ふーん・・・そうなんだ。事情は解らないけどさ、贔屓はできないよ。
 こっちもできるだけ協力はするけど期待しないでね」
「もちろんそれでお願いします。そんな事して貰ったら
 裕ちゃんに怒られちゃうし」
「・・・・そうだね」

それから安倍は事務の仕事を始めた。
電話の応対や書類の整理。報告書の作成など
柴田が外に出る日は仕事がいっぱいなのだ。
夕方になり柴田と保田が戻って来た。
保田は子犬を抱いている。

「お、みつかった」
「ばっちりだよ。さすが圭ちゃん、野生の力だね」

柴田はそう言うと子犬捜索の依頼主に連絡を入れる。
数十分後、依頼主がやって来て子犬を引き取って行った。
すると

「じゃあ今日の仕事はこれで終わりだね。圭ちゃんあがっていいよ」

柴田はそう言うと再び出かける支度を始めた。


232 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/22(金) 23:05:53 ID:+ZBtLVen
今日はここまで。バーイセンキュ!

233 :ねぇ、名乗って:2005/04/23(土) 00:07:43 ID:5RtL9buh
更新お疲れ。面白かったよ。

234 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:39:57 ID:LEUNy0uW
「それじゃ私も行くね」
「え?何処に?」
「何処にって・・・・昨日話したでしょ!」
「え?・・・ああ、学園か・・・参ったな忘れてたよ」

斉藤がそう言うと柴田が言う。

「なんかあるの?」
「そうなんだけど・・・良いよ。そっちのが大切でしょ?」
「いいの?」
「うん。まあ私一人でも・・・ん、そうだ!なっち残業やらない?」

柴田が出かけることを忘れていたらしい斉藤は
その場にいた安倍に言う。


235 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:40:45 ID:LEUNy0uW
「残業?」
「そう。実はね、今日中にまとめておきたい報告書がまだ一件あるんだよ。
 これから柴田と2人でやろうと思ってたんだけど用事があるの忘れててさ」
「別になっちは構わないよ」
「ホント?助かるよ」

安倍はそう言うと保田に帰りが遅くなる事を伝えて貰うように頼み
仕事の続きを始めた。

保田は帰り、柴田は出かけて行った。
斉藤と2人残業をする安倍。安倍はふと斉藤に尋ねた。

「柴ちゃんどこ行ったの?」
「ああ、学園だよ。ちょっとした行事があってそのお手伝い」
「そうなんだ」
「毎年やってる行事でね・・・あっそうだ。これ・・・」

斉藤はそう言うとチケットの様な物を安倍に手渡した。

時間は夜9時を回っている。
2人は報告書を完成させ安倍は帰る準備を始めていた。

「送ってくよ・・・・」

帰ろうとする安倍に斉藤が声をかけた。


236 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:41:28 ID:LEUNy0uW
「良いの?」
「だって・・・これから一時間近くも歩くんじゃ大変でしょ?」
「そっか、今日は歩きだったんだっけ」
「つーかなんで歩いてきたのよ?」
「いや・・・帰りは圭ちゃんのバイクに乗ってけばいいやって思ってたから・・・」

安倍の答えはなんだか少しピントがずれている。
そんな安倍の言葉に斉藤は軽く微笑むと
車の鍵を取り出し安倍と2人事務所を出た。

安倍を送る車内、斉藤が口を開く。

「あのさ・・・みんなのお給料ってどうしてるの?」
「どうって?」
「みんな家計に入れちゃってるの?」
「ああ・・・あのね、みんなのお給料は一旦全部裕ちゃんに預けるの。
 それからね、必要なお金を清算してから余ったお金がみんなのお小遣い」
「そうなんだ・・・じゃあうちで時々出してるボーナスは?」
「ボーナスは・・・基本的に個人で貰って良いことになってるけど・・・
 なっちはそのお金でみんなで遊びに行く事にしてるんだ」
「なるほどね・・・じゃあ残業やって貰ってもなっちのお小遣いは増えないかな?」
「えっ?・・・・じゃあ今日の残業って・・・」
「いや、今、思いついたんだけどね」
「ありがとう・・・お小遣い増えると思うからこれからもお願いします」
「ベンチ買える程度で良いかな?」
「うん」

そんな話をしながら車は中澤家に到着する。


237 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:42:55 ID:LEUNy0uW
「送ってくれてありがとう」
「はい、明日もよろしくお願いしますよ」
「もちろん。じゃあねおやすみ」
「おやすみ・・・」

そう言って斉藤は帰って行った。

「ただいま」
「おう。お疲れさん」

家に帰った安倍を中澤が出迎える。

「遅くまでごくろうさん」
「ううん大丈夫。あ、それより裕ちゃんこれからも残業やってくるかも」
「そうなん?無理せんでもええで。それともなんか欲しいもんがあるんかな?」
「え?」
「はははは・・・さっきな、大谷から電話があったんや。
 ペガサスでなんか注文したらしいやないか」
「・・・うん・・・」
「そんな別に怒っとらんで、なっちががんばるんやったら何も言わん。
 それでな、その注文したベンチか?それキャンセルになったもんなんやって?」
「うん」
「でな、なんやそのキャンセルした業者がちょっと前に来て
 もう一回 契約して欲しいって・・・・担当者とその上司と
 その会社の会長まで来て頼んでったらしいで」


238 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:43:39 ID:LEUNy0uW
「うそ!」
「本当らしいわ。なんやその会長さんが・・ほら例の大谷達がいた学園の
 上原園長って言ったけか?その人と親しくしてるらしくてなぁ。
 ペガサスとの契約打ち切ったって聞いて激怒したらしいで」
「それじゃあ・・・」
「ああ、そのベンチはそっちに納品するらしいわ。
 なっちの分はこれから作るから待っててくれって」
「そうなんだ。うん、なっちは待てるからいいけど・・・良かったぁ」
「そう言うと思ったわ。なっちにはうちから言うとくからええよって言っといたわ」

中澤がそういうと安倍は大きく頷いた。
そして・・・

「そう言えばその学園でなんかあるん?」
「え?・・・ああそう言えば・・・柴ちゃんがその準備で出かけたら
 なっち今日残業になったの」
「そうか・・・大谷も本来なら断るとこやけどなんやイベントがあるから言うてな」
「えーっとねたしか・・・・・・」

安倍はそう言うと仕事中に斉藤から貰ったチケットを取り出した。


239 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/23(土) 21:45:16 ID:T1iHlxe/
本日はこれにて・・・

>>233
どうもです。もうすこしお付き合いください。

240 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/25(月) 21:42:26 ID:/XOFTuaR
「はいこれ」
「なんや・・・」

安倍からチケットを受けとる中澤。
そこにはこう書かれていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     葵学園たけのこ祭 ご招待状
                     中澤家ご一同様

今年もたけのこ祭の季節がやってまいりました。
日ごろお世話になっている皆さんを関係者一同心よりお待ちしています

期日○月×日 日曜日 雨天決行
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「なにこれ?」
「招待状」
「そりゃわかるけど・・・葵学園て・・・?」
「大谷ちゃん達がいたとこに決まってるじゃん」
「あそこ葵学園言うんか・・・・初めて知ったわ」

中澤の言葉に安倍は斉藤から聞いた事を話して聞かせた。
たけのこ祭とはふだん葵学園を支援している人達を集めて
年に一度、お礼の意味を込めて学園生やそのOB達が
行っている感謝祭の事である。
そこでは学園生の出し物やOB達による屋台の様な物が用意され
訪れた支援者達をもてなすらしい。


241 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/25(月) 21:43:37 ID:/XOFTuaR
「ふーん・・・けどなんでうちらまで招待されるん?」
「なんでも最近、ハローワーク商会からの支援が増えたんだってさ。
 それでね、その主な戦力がなっち達らしいんだよ。
 でね、その話を柴ちゃんから聞いた上原学園長が
 なっち達も是非招待しろって・・・・事らしいよ」
「それはそれは・・・・」
「みなさんそろっておいでくださいだって」
「こんどの日曜日か・・・」
「たまにはみんなででかけてみようよ」
「そうやなぁ・・・行ってみるか!」

中澤がそう言うと安倍は微笑んだ。
そして当日・・・

「おはようございます!」

村田と斉藤が中澤家にやって来た。


242 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/25(月) 21:44:20 ID:/XOFTuaR
「おう、わざわざ悪いね」
「いえいえ、こちらがご招待したんですから」

村田がそう言うと斉藤も頷く。
中澤家には中澤と石黒が運転する車があったが
二台では到底乗りきれる人数ではない。
そこで村田と斉藤が送迎役をかって出たのである。
こうして中澤家の面々は各々車に分乗すると
葵学園に向けて出発した。

「村田さん、焼きそばある?焼きそば」

村田の車に乗る辻が聞く。

「あるよ。あゆみがたくさん準備して待ってるから楽しみにしててね」
「本当?やったぁ!」

こんな会話を続けながら4台の車は葵学園に到着する。
中澤達が園内に入ると数人の学園生が出迎えてくれた。

「本日はおいでくださいましてありがとうございます。
 ごゆっくりお楽しみください」

学園生達はそう言って頭を下げると
メンバーを案内する様に歩き出した。


243 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/25(月) 21:45:31 ID:/XOFTuaR
本日はこのへんで・・・

244 :ねぇ、名乗って:2005/04/26(火) 00:41:11 ID:qCgOmt25
更新乙!

245 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:00:22 ID:Yxr8H4Er
「さ、行きましょう」

村田がそう言って学園生について行くと他のメンバーもそれに従う。
中庭に入ると屋台の様な物が数件並んで立っていた。

「ほら辻ちゃん、あゆみが待ってるよ」

さっそく村田は辻に柴田の待つ屋台を案内する。
すると辻や加護、紺野や新垣など年少の主だったメンバーは
そちらに向かって走り出した。

「やれやれ・・・全部食い尽くす気やないやろな」
「大丈夫ですよ。OBの中にはその道のプロもいますし
 みなさんの事も考えてじゅんぶんの量を準備してますから」

中澤の言葉に村田は言う。
すると中澤と石黒は顔を見合わせて笑った。


246 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:01:18 ID:Yxr8H4Er
「どうですかみなさんも」

こう声が聞こえたかと思うと大谷が焼きそばを持って立っている。

「おう、それじゃ遠慮なくよばれましょうか」

中澤がそう言うとその場にいた他のメンバーも頷く。

「あそこ空いてますよ」

大谷が指差す場所にはテーブルとイスが用意されていて
メンバーが座るにはじゅうぶんのスペースが確保されていた。

「ん・・・美味しい」

イスに座るとさっそく焼きそばを口にする安倍。
それに習い中澤達も焼きそばを口に運んだ。

「本当、美味しいね」

飯田がそういうと保田も頷く。

「あれ?やぐっちゃん達は?」

その場にいた筈の矢口達の分の焼きそばを持って来た大谷が
あたりを見回している。


247 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:02:07 ID:Yxr8H4Er
「あそこ!」

そう言った保田の指差す先には金魚すくいに奮闘する
矢口、梨華、ひとみ、まいの姿があった。

「飽きたら戻って来るだろうからそこ置いといていいよ」

保田がそう言うと大谷は頷き、焼きそばをテーブルに置いた。

「思ってたより盛大やな」
「え?」
「いや・・正直言うともっとこじんまりしたイベントやと思っとったから」

中澤がそういうと大谷は笑う。

「ははは・・・そうですか?私達は毎年の事だから気にした事ないですよ」
「そうか・・それにしてもみんな活き活きしとるな」
「それが葵学園ですよ」

大谷がそう言うと安倍は大きく頷く。
するとそれを見た中澤は不思議そうに言った。


248 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:02:51 ID:Yxr8H4Er
「なんやなっち。そんな頷いて?」
「ん?・・・ほらなんて言ったら良いのかな、なっちこう言う雰囲気好きだなって」
「はあ?」
「別に良いっしょ?そう思ったんだから」

安倍がそう言い終わるとその場のメンバーの表情には皆
?マークが浮かんでいる様である。
そんな時

「雅恵姉ちゃん。ちょっと手伝って!」

そう、大谷を呼ぶ声が聞こえて来た。
中澤達がその方向を見ると金魚すくいを担当していた
高校生くらいの女の子が大谷を呼んでいた。

「ん、今行くよ!すいません、呼ばれたから行きますね」
「ええよ、気にせんと行っといで」
「はい。そうだみなさんもどうですか?金魚すくい」

大谷は立ち上がるとその場のメンバーに言う。
すると

「なっちやろうかな?圭織、圭ちゃん行こうよ」

安倍が立ち上がって言う。


249 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:03:38 ID:Yxr8H4Er
「ん、じゃあやってみるか」
「そうだね。金魚すくいなんて何年ぶりだろう?」

安倍の言葉に保田、飯田も立ち上がると3人で大谷の後について行った。

「来て正解だったね」

それぞれ思い思いに楽しむメンバーを見ながら石黒が言う。

「そうやね。よく考えてみたらこうして全員揃って
 遊びに来たのって久しぶりやな」
「いつもみんなそれなりに息抜きはしてると思うけど
 やっぱり誰かが何かしらしてる事が多いし、全員が何も考えずに
 こうして一緒に楽しめる機会ってやっぱ必要だよね」
「うーん・・・うちの怠慢やなぁ」
「そう?怠慢て言うより義務感じゃない?」
「・・・そうかも知れんな。そう考えると自分の罪悪感を
 あの子達に押し付けてる部分とかあるのかもわからんな」
「裕ちゃん・・・・私そんなつもりじゃ・・・・」
「わかっとるよ。けどな・・・・今そう思った」

中澤の言葉に石黒は黙り込んでしまった。


250 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/26(火) 22:05:05 ID:7w6GoRE7
本日はこれにて・・・

251 :ねぇ、名乗って:2005/04/26(火) 22:29:44 ID:wFBN7cKb
乙。時々こういう話があるのもスレの味だね。

252 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/28(木) 23:38:28 ID:ZiN6Hg+C
「それは違うと思いますぞ」

そこに年老いた男性が2人に話しかけて来た。

「え?」
「中澤さんですな」
「はい」
「私はここの学園長をやっております、上原です」
「ああ、園長さんですか。初めまして、中澤です」

声をかけて来たのは上原園長であった。

「どうも初めまして。ところで先ほどのお話・・・
 中澤さんは思い違いをしておられるようですな」
「と、おっしいますと?」

中澤がこう質問すると上原園長は微笑みながら言った。


253 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/28(木) 23:39:19 ID:ZiN6Hg+C
「貴女方のやっておられる事は、あゆみ達から少し聞いております。
 先日も私の所にあゆみの師匠とおっしゃる方が尋ねてこられましてな
 その方からも少しですが事情をおききしましてなぁ」
「はぁ・・・・」
「中澤さんは先ほど自分の罪悪感をあの子達に押し付けているとおっしゃった。
 しかしそれは違いますな。なぜならあの子達は輝いています。
 皆活き活きして見えますな」

上原の言葉に中澤は首をかしげた。

「わからんかな?詳しい事は存じあげておりませんが、もし中澤さんが
 やろうとしている事をあの子達に押し付けているのなら
 あの子達はあんなに楽しそうにする事など無いのではないですかな?
 中澤さんの目標はあの子達の目標でもあるんですよ。
 そしてその想いはあゆみ達も一緒ですぞ」
「それはつまり、自ら進んでやっているって事でしょうか?」
「その通り。みんなが貴女を慕って集まり、そして協力している」

上原園長の言葉に中澤は自信なさそうに言った。

「そうでしょうか?」
「はい。・・・その証拠に最近あゆみはここに来なくなりましたなぁ」
「え?」
「あゆみはここを出てからも頻繁に相談にやって来てましてな。
 それが・・・雅恵達と暮らす様になってから訪れる回数が減り
 更に貴女方と出会って・・・・最近はほとんど顔を見せないんですよ。
 まあ嬉しくもあり悲しくもありってところですなぁ」

そう言うと上原園長は笑う。
しかし中澤はまだ腑に落ちない表情を浮かべていた。


254 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/28(木) 23:40:12 ID:ZiN6Hg+C
「柴田がここに来なくなった事が私が信頼されていると言う
 証拠になるのでしょうか?」
「ならないですかな?ではお聞きしますがあゆみは貴女に
 相談事とかしに行った事はないですか?」
「・・・・そう言われれば・・・・ありますね」
「それもここ最近の事でしょう」
「ええ」
「それだけあゆみが貴女を信頼しているって事ですよ。
 あゆみにだって、雅恵やめぐみ、それに斉藤さんに
 相談できない事もあるでしょう。
 いままではその事については私の所に来ていましたが
 今はそうじゃない。貴女の所に行っている筈ですなぁ」

中澤はそう言われると大きく頷いた。

「あゆみですらそうなんですから、一緒に暮らしている他の子達が
 貴女を信頼していない何て事は考えられませんなぁ。
 つまり貴女の戦いはみんなの戦いでもあるんですよ」
「はい」
「家族だからこそ助け合う。家族だからこその絆が貴女を
 そしてみんなを支えているんですよ。この学園と一緒ですな」

そう言われた中澤の表情が明るくなる。
自分のやっている事は間違いではないと思えたからだ。


255 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/28(木) 23:41:56 ID:ZiN6Hg+C
本日はここまで、GW中には終了予定です。

>>244
>>251
てことでもう少しお付き合いください。

256 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/29(金) 20:36:10 ID:bUifEzxP
「ありがとうございます。なんだか自信が持てました」
「それは良かった。しかしそうなるとこれからが大変ですぞ」
「なぜです?」
「貴女の役目は皆をまとめる事です。迷いがあっては判断を誤りますぞ」
「はい、わかってます」
「しかしまぁ・・貴女も迷う事があるでしょう。その時はいつでもいらっしゃい。
 相談に乗る事くらいなら私にもできますからな」
「ええ、その時はよろしくお願いします」

上原園長はそう言うと去っていった。
その後姿を見送った中澤と石黒はその後顔を見合わせる。

「結局今のはなんだったの?」
「・・・・わからん・・・けどあのじいさん全部事情を知っているみたいで怖いな」
「確かに・・・要するに裕ちゃんにみんなを纏めろって
 言いたかったんだと思うけど・・・なんでまた・・・・」
「さあな、けどなんか気が楽になったよ。今までより」
「そう?・・・」

そう言う中澤の表情に変化が現れた事に石黒は気がついた。
最近は何かとゴタゴタが続き、中澤がイラついているを知っていたが
何も出来ないでいた石黒にとって、久しぶりに見る中澤の表情である。
その後中澤達はたけのこ祭を満喫し帰宅した。
この日は久々に仲間が揃って楽しめた一日となったのである。


257 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/29(金) 20:37:15 ID:bUifEzxP
翌日・・・・この日も朝から天気が良く。
保田や矢口、安倍達は仕事の為出かけて行く。
その姿を見送っていたのはお留守番のまいであった。
そんなまいが充電しようと外に出るとまたしても辻加護が
縁側を占領していた。

「・・・・その場所は空かないですか?」

まいが2人に話し掛ける。

「・・・・まいちゃん・・・・」

2人は気まずそうな表情を浮かべた。

「いいよ。今日は天気も良いし・・・ちょっと出かけてくるね」

まいはそう言うと散歩に出かけて行った。
2人は黙ってまいを見送る。そこに・・・・

「ああ今日も良い天気やなぁ」

中澤が現れた。中澤の姿を見つけた2人の表情が凍りつく。

「・・・・ったくおまえらは・・・・まあええわ。それより・・・・」

中澤はそう言うと庭を見渡し始めた。


258 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/29(金) 20:38:09 ID:bUifEzxP
「・・・・中澤さん。何やってんの?」

加護が恐る恐る尋ねる。

「ん?この庭も少しいじってみようかと思ってな」
「へ?」
「あんたらもまいも・・・みんなでゆっくり出来る様にしたいやんか」
「中澤さん・・・・」
「そのかわりあんたらも手伝うんやで」
「はい!!」

こうして中澤、辻、加護の3人による中澤家の庭の改造が始まった。
伸びすぎた庭木の剪定したり、物干し台の位置を変えてみたり・・・
試行錯誤しながらの庭弄りは数日に及ぶ。
そんな3人の仕事を見て、他のメンバーも手があいた時などに
作業を手伝う様になり、その結果、庭は改造前よりかなり広くなった。

「ええ感じやんか・・・これならイスとか置けるんと違うか?」

中澤の言葉に皆が頷く。
家族が・・仲間がくつろげる空間は家の中には無いので
中澤はそれを庭に作ろうと考えていたのだ。


259 :燃えろ!兄弟拳:2005/04/29(金) 20:38:47 ID:bUifEzxP
今日はこんだけ

260 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/01(日) 23:22:36 ID:EXN0BcAL
そしてその夜。

「間違いみっけ。はいやり直し!」

安倍の作成した報告書に目を通していた斉藤はそう言うと
報告書を安倍に返した。

「ええっ?本当?」
「本当。はい頑張って」
「ああ・・・・帰りたい・・・」

これで仕事が終わったと思っていた安倍がその場に崩れ落ちる。
その姿をみた柴田は笑いながら言った。

「泣き言は言わない!めぐみ姉ちゃんだって頑張ってるんですよ」
「うん、そうだよね。ベンチ注文したのなっちなんだから」
「その通り!あっちはもうすぐ完成するし・・・なっちも頑張らないとね」

斉藤がそう言うと安倍は頷き仕事を始めた。


261 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/01(日) 23:23:41 ID:EXN0BcAL
「そう言えば・・・お庭の改修はどうなのよ?」

矢口から話を聞いていた斉藤が安倍に聞く。

「順調だよ」
「そう。せっかくベンチ買っても置く場所がないとね」

斉藤がそう言うと安倍は顔を上げる。

「そうか・・・それで裕ちゃんは・・・」

安倍がそう言うと

「多分違うんじゃない?」

柴田が言った。

「どうして?」

安倍が聞くと

「そのうちわかるよ・・・」

柴田はそう言って笑った。
それから2日後の事である。村田と大谷が中澤家を訪れた。


262 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/01(日) 23:24:26 ID:EXN0BcAL
「こんにちわ!」
「はーい」

村田達を出迎えたのは安倍である。
安倍は村田の姿を見ると庭に行く様に言った。

「早かったね」
「そのほうが良いと思って・・・」
「ありがとう」

この日の前の晩の事である。
ハーローワーク商会で働いていた安倍の元に
村田から注文の品が完成したとの連絡が入った。
安倍も連日連夜の残業で斉藤から5万円を貰っていたので
さっそく納品を頼んでいたのだ。

「庭に置いちゃっていいの?」
「うん」

安倍にそう言われた大谷は車から荷物を降ろし始めると
次々に庭に運びいれる。

「おーい!」

庭に出た安倍はその場にいた辻、加護、そしてまいに声をかける。

「安倍さん、それ何?」

大谷が運び入れる荷物に辻達は興味を示した様だ。


263 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/01(日) 23:25:23 ID:EXN0BcAL
「わぁ・・・かわいい」
「座ってみてよ」

村田の組み立てたベンチを見たまいがそう言うと
安倍は嬉しそうにまいに座るように言った。

「プレゼントって・・・本当に良いんですか?」
「うん。まいちゃんがいつでもここで日向ぼっこができる様にって買ったんだ」
「ありがとうございます」

安倍の言葉にまいは嬉しそうにベンチに座った。
そんなまいの様子を見ていた辻加護は・・・

「いいなぁ・・・・」
「安倍さんうちらの分は?」

2人が安倍の方を見て言う。

「あんた達の分は・・・」

安倍がそう言いかけた時・・・

「2人はこれがいいかな?」

村田が言った。


264 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/01(日) 23:26:32 ID:W+zOIgYF
今日はここまで、明日には終了予定です

265 :ねぇ、名乗って:2005/05/02(月) 03:07:48 ID:eOk4yLmp
乙。みんないろんな事考えてるんだね・・・ってストーリーで良いなと思う。

266 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/02(月) 22:16:51 ID:HhDput5B
「え?」

村田の言葉に安倍は驚いた様に村田の方を振り返る。
すると村田はもう1つベンチを組み立てていた。
それどころか、大谷はまだまだ荷物を運んで来ている。

「ちょっと・・・なっちそんなに頼んでないよ」
「ふふふ・・・こっちは中澤さんの注文だよ」
「え?」

安倍は更に驚きの表情を浮かべている。
すると・・・

「ベンチが3つにテーブルが1個」
「ご注文の品、確かにお届けいたしました」

村田と大谷が笑いながら言った。
そこに

「おう、ご苦労さん」

中澤が姿を現す。


267 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/02(月) 22:17:39 ID:HhDput5B
「裕ちゃん・・・どう言う事・・・?」
「どうもこうもないわ。見たままやん。せっかく庭が広くなったんやから
 こんなもんがあってもええやろ?」
「そうだけど・・・」
「なっちだけにええカッコはさせへんで」
「へ?」
「うちかてたまにはこんな事もするがな」

中澤の言葉に安倍は苦笑いを浮かべた。

「別になっちはいいカッコしようなんて思ってないよ」
「そやな・・・」
「でも、まいちゃん喜んでくれて良かった」

安倍がそう言うと中澤が言った。

「そう言えばプレゼントとかうちらってあんまりせえへんね」
「そうだね。なんでだろう?」
「この前思ったんやけど・・・今までうちらって自分の事で
 精一杯やったんと違うかな?」
「え?」
「なんちゅうかその・・・みんなの事、いやこの家の家族の事って
 あんまり考えられんかったと思ってるんや」
「そんな事無いよ!みんなピンチになれば助けてくれるし・・・」

中澤の言葉に安倍が反論する。


268 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/02(月) 22:18:14 ID:HhDput5B
「それは戦いの時の話やろ?そうやなくて、普通の生活の話やねん。
 好き勝手やってるとは言わんけどバラバラやった」
「そうかなぁ」
「けどなそれが最近変わって来た様な気がすんねん。
 余裕が出て来たゆーか・・・」
「それって・・・みんなが本当の家族みたいだからじゃないのかなぁ」
「家族か・・・そうかもわからんなぁ」

今まではあまり家族と言う言葉を使わなかった中澤家の面々。
だが最近はそれが変わりつつある様だ。
絆が深まればもっと強くなれるかも知れない。
そんな想いを胸に安倍は青空を見上げていた。


        いんたーみっしょん

          「家族」   おしまい


269 :燃えろ!兄弟拳:2005/05/02(月) 22:19:19 ID:HhDput5B
今回はこれにて終了です。
お付き合いいただいた皆様に感謝!!

270 :ねぇ、名乗って:2005/05/02(月) 23:16:25 ID:ECgYr+Uy
お疲れ様です。メンバーの絆みたいなのが垣間見れた良いお話でしたよ。

271 :名無し募集中。。。:2005/05/07(土) 22:09:07 ID:jvItII1h
保全。

272 :ナナシマン:2005/05/09(月) 23:25:59 ID:8Nrbowen
第60話 「デルタ・第三のベルト」


 月明かりに照らされた二つの影。そしてその後ろをつかず離れず追いすがる
もう一つの影。夜の闇に響く複数の足音。それは二人の少女が、追跡者から
逃れるための必死の逃避行の足音だった。もうどれくらい走ったろうか、
それさえも判らない程彼女達は走り続けていた。
 尋常ならざる追っ手から逃れようと、少女は時折全力で疾走したり裏道に
身を潜めてやりすごそうとしたのだが、追跡者はそのたびに彼女達の思惑を
見破ると超常的な能力をもって二人を追い詰める。そうして走り続けた二人は
やがてガード下を抜けて高架下に出たが、ふと振り返ると少女達の視界から
追跡者の姿は消えうせていた。

 「どうやら巻いたみたいだね」

 「本当に・・・大丈夫かな?あいつ何度も私達の事を見つけたよ」

二人の少女は乱れた呼吸を必死に整えつつ、互いに顔を見合わせる。そう、
追っ手はまるで彼女達の追跡を楽しんでいるかのようだった。その気になれば
たやすく追いついて自分達をあっさりと殺してしまうことも可能なはずだった。

 「でも、今度こそ大丈夫だと思う」

コンクリートの壁に身を隠し、二人は路地のほうへと視線を送る。二人の視線の
先に、追跡者の姿は無い様だった。

273 :ナナシマン:2005/05/09(月) 23:26:34 ID:8Nrbowen
 少女達は互いの名を知らない。なぜなら、彼女達はこの逃避行に至る直前まで
名を奪われ、その代わりに数字だけを与えられたからだ。しかし、二人に互いの
名を問う余裕は無かった。

 「多分あいつ、もういなくなったんじゃないかな」

 「諦めてくれたらいいんだけど」

一人の少女が小脇に抱えたアタッシュケース。彼女はそれを大切そうに抱きかかえ
ながら、ゆっくりとコンクリートの影から立ち上がる。と、その時だ。


 「追いかけっこはもう飽きたな。そろそろ、そのおもちゃをもらうよ?」

 二人の少女達の視線の先に、突如現れた一人の少年。ぼさぼさの頭髪に、肩まで
露出したシャツを着た少年はそう言って無邪気に微笑む。そう。彼こそが少女たち
の命を脅かしていた追跡者の正体だったのだ。


274 :ナナシマン:2005/05/09(月) 23:27:26 ID:8Nrbowen
 「お前なんかに渡さないんだから!」

 少女はアタッシュケースを抱えた両手に力をこめて叫んだ。しかし、少年は
その言葉を意に介さず、あっという間に間合いを詰めて少女達の目前まで接近
して見せた。少年と怯える少女の視線が交差する。そして少年は、不意に
こんなことを口にする。

 「携帯持ってる?連絡したいところがあるんだけど」

 口元に浮かぶ笑み。それと相反する冷酷な視線に射すくめられて、少女は
言われるがままにキーを押してどこかに電話をかける。震える指先がぎこちなく
キーを押す様を、少年は冷酷な笑みを浮かべてみていた。
 なぜわざわざ自分に携帯をかけさせるのか少女にはわからなかったが、
言うことを聞かなければ間違いなく自分の命は無い。不可解かつ理不尽な要求。
 だが、相手はあいにく電話口に出なかった。怯えながら、留守電の案内を
聞かせようと少女は小刻みに震える手で少年の耳元に携帯を近づける。

275 :ナナシマン:2005/05/09(月) 23:29:46 ID:8Nrbowen
 「久しぶり。僕だよ。」

少年は何事かメッセージを残すと、携帯の通話終了ボタンをわざと少女に見える
ように押した。すると、驚くべきことに少年が触れたボタンの周囲から携帯が
まるで砂か灰のようにあっという間に崩れ落ちたではないか。

 「僕が触るとこうなっちゃうんだ・・・でも、携帯もういらないよね?」

そう言って少年は再び残酷な笑みを浮かべた。少女の顔がこわばり、恐怖に支配
されたその小さな体はまるで石のように硬直してしまっている。

 「ありがとう、いい退屈しのぎになったよ」

 少年の手が少女の首元に伸びる。数分の後、哀れ二人の少女は灰燼と消え、
抱えたアタッシュケースを守りきれずその命を散らせた。


276 :ナナシマン:2005/05/09(月) 23:30:29 ID:8Nrbowen
今日は以上です。しばらくは週1か2くらいの更新になりますが、よろしく
お付き合いください。

277 :ナナシマン:2005/05/14(土) 03:58:15 ID:cAQ2Gs0w
 週末の夜、都内某所のクラブ。その熱狂の中心に2人の男が立っていた。
ジーンズにTシャツのラフなスタイル、胸元のクロスペンダントもそのままに
男は軽くシャドーボクシングのパフォーマンスを見せると観客の声援を煽る。
 もう一方は黒のスパンデックスキャップを被った黒人の大男。まるで山の
ように盛り上がった筋肉と黒曜石のごとく黒光りする肌に誰もが息を呑む。
しかし、大男の方は2、3度首を揺すると微動だにしないのが対照的だった。

 その日はちょうど月に一度行われる格闘技イベントの日であった。格闘技
イベント、というと聞こえは良いが、出てくるのは喧嘩自慢の素人がほとんど
だった。彼らに与えられるのはわずかばかりの賞金と、その日集まった男達の
頂点に立ったという至って時限的な名誉だけだったが、毎回血の気の多い連中が
集まって繰り広げる暴力ショーは観客の熱狂を得るには十分なものだった。

 0時ちょうどにトーナメント方式で始まったイベントも終盤に差し掛かり
いよいよ決勝戦と相成ったのだが、そこに勝ち上がって来たのが彼ら2人
だった。レフェリー役の男が試合開始を告げようとしたその時、黒人の大男
の足元に一匹のロングコートチワワが纏わり付く。大男はチワワをゆっくりと
抱き上げ、愛しむように二回ほど頭を撫でるとギャラリーの女性だろうか、
『かわいい!』と声が上がる。もちろんチワワのことだろうが、その光景を
彼の対戦相手は苦笑しながら眺めていた。すぐさま人垣の中から一人の女が
現れ、大男は彼女にチワワを託すと再び対戦相手に向き直り、再び首を左右
に軽く揺すって見せた。


278 :ナナシマン:2005/05/14(土) 04:08:07 ID:cAQ2Gs0w
 「あんなヤツ楽勝だって。俺は米軍キャンプで兵隊相手に喧嘩してたん
だぜ?」

 「連勝記録がかかってんだからよ、気合い入れてけよ?マナブ」

セコンドの言葉に男は答える。マナブと呼ばれた男は目下11連勝中、すでに
このイベントを何度か制した経歴を持っていた。そして彼の対戦相手である
黒人の大男もまた、ここまで圧倒的な実力でもって勝ち上がってきた。そんな
両者がダンスフロアの真ん中で対峙する。その光景をシートから見つめる
一人の女。彼女の手の中に先ほどのチワワが丸くなっていた。
 そこへ、彼女の姿を見とめた一人の男が声をかけてきた。神経質そうな優男と、
白いスーツの妖艶な美女。2人の視線が交わる。

 「ミスター・ジェイを探しに来てみたら・・・こんな品の無い場所だとはね。
冴子さんもよく足を運ぶ気になったものだ」

 「いいじゃない琢磨君。彼も村上君から連絡がなくて持て余してるんだと
思うわ。そういう意味では私達と同じよ」

女〜景山冴子はそう言って男〜琢磨逸郎の言葉に答えると、彼に席につくよう
促す。お気に入りのイェーツの詩集をテーブルに置くと、琢磨もまた席に座り
大男〜ジェイの様子を窺っていた。冴子は暫しダンスフロアの方を眺めていたが
再び琢磨の方へと視線を送ると、こう言った。

 「北崎君がいると思ったんじゃないのかしら。この手のゲーム好きそう
じゃない?あのコ」

 
北崎。その名前に琢磨の口元が歪む。軽い舌打ち。しかしそれは喧騒にかき消され
冴子の耳には届いていなかった。彼にとってはいささか面白くない名前だったが
その事は今は黙っておこう、そう思い直し冴子の言葉に答えた。

279 :ナナシマン:2005/05/14(土) 04:09:37 ID:cAQ2Gs0w
 「強い相手との戦いですか・・・しかし相手が人間ではね。でも彼が
そんなに気になりますか?」

 「あんなメッセージ聞いたら、気にならないほうが無理というものよ?」

 冴子の携帯に北崎が残したメッセージ。その事は琢磨も知っていた。彼
自身の存在はともかくとして、彼が残したメッセージには興味があった。

 「あの人の言ってた『おもちゃ』でしょう?」
   
琢磨の言葉に冴子は黙ってうなずく。冴子、琢磨、そしてジェイ。彼らは
最強のオルフェノクとして知られる「ラッキークローバー」の一員であった。
そして彼らに加えてもう一人、北崎。彼から冴子のもとに連絡が入ったのは
一週間ほど前のことだった。謎の少年が少女達を襲った、あの夜だ。

 『面白いおもちゃが手に入りそうだから、そのうち自慢しに来るよ』

というのが冴子の携帯に残された北崎からのメッセージだった。
 
 「僕は北崎さんがアレを見つけたんだと思ってます」

琢磨はすでに北崎の言う『おもちゃ』について何かしらの推量をつけている
ようだった。冴子もまた、彼の言わんとしていることが何なのかをすぐに
察して答える。

 「もう一つのベルト・・・私もそうだと思うわ」


280 :ナナシマン:2005/05/14(土) 04:12:57 ID:cAQ2Gs0w
 と、2人の会話をさえぎるようにダンスフロアから歓声が上がる。思わず
立ち上がってフロアに視線を送る琢磨。彼の目に映ったのはマナブに一方的に
攻撃を許し、ただ立ちすくむだけのジェイの姿だった。マナブのパンチが
面白いようにジェイにヒットし、その度に歓声があがっているが、琢磨は
それ以上試合を見ようともせず再び席につき、薄ら笑いを浮かべて冴子に言う。

 「優しい人だ。僕なら指一本触れさせませんけどね」

 「そうでなきゃこの子がなつかないもの」

腕の中に眠るロングコートチワワ、チャコを見つめながら冴子は琢磨の言葉に
答える。その直後、不意にフロアが静かになった。もし、2人のうちどちらかが
フロアの様子を窺ったなら、ジェイのフックで大の字になって倒れたマナブの姿が
見れただろうが、もともと2人にとって結果など最初から判りきっていた。一介の
喧嘩屋ごときに人間を超越した存在であるオルフェノクを倒せるはずなど無いのだ。
漂う空気に場の雰囲気を察し、一瞥さえくれず琢磨は吐き捨てる。

 「終わったようですね冴子さん。こんな低レベルな遊びにあの人が首をつっこむ
なんて・・・ありえませんよ」

 「そうね。あの程度じゃ彼のイライラは晴れないわ。今回は私と彼で行かせて
もらうわね?琢磨君」

 「そんな・・・」

期待を裏切られ、まるでお預けを食らった犬のような表情を見せる琢磨。冴子は
テーブルに身を乗り出し、彼の頬に手を添えると意味深な笑みを残して席を立ち
大歓声の真っ只中にあるジェイの元へと向かった。

281 :ナナシマン:2005/05/14(土) 04:14:01 ID:cAQ2Gs0w
今日のところは以上です。また来週お目にかかります。

282 :ねぇ、名乗って:2005/05/14(土) 16:01:16 ID:zHYrO9ZN
お塩先生・・・

283 :ナナシマン:2005/05/20(金) 22:48:44 ID:5gGezwRe
日曜日の朝。某所にあるマンションの一室。カーテンの隙間から差し込む
日の光を、恨めしそうに眺めながら少女が眼を覚ます。ソファから身体を
起こして部屋の中を見回すと、彼女以外にも3人が薄手の毛布に包まっていた。
顔まで毛布にすっぽりと覆われた3人は、まだ眠りの中にいるようだった。
そんな3人に対して少女〜松浦亜弥はため息をつく。

 やがて亜弥は一人の少女の姿を見つけると、まっすぐ彼女へと近づいて
いった。ちょうど反対側のソファに眠っていた一人の少女。彼女の肩の辺りに
手を添えると、軽く2、3度揺すって声をかけた。

 「麻美ちゃん起きて。朝ごはん当番でしょ?麻美ちゃん」

しかし反応が無いばかりか、亜弥の言葉に少女〜安倍麻美は毛布を手繰ると、
そのまま背を向けてしまった。亜弥は先ほどよりも強く麻美を揺さぶって何とか
眼を覚まさせようと試みた。


284 :ナナシマン:2005/05/20(金) 22:49:18 ID:5gGezwRe
 「麻美ちゃん!起きてってば!!」

毛布の裾から覗く麻美の額がぴくりと動き、うっすらと瞼が開く。亜弥の努力の
甲斐あってか、毛布にくるまれた身体がむくりと起き上がる。バサバサの髪の毛も
そのままに、麻美はゆっくりと置きだして亜弥の方に向き直った。

 「ごめんなさい・・・今何時ですか?」

 「10時過ぎたところ」

 「福田さんたちは?」

 「見ての通りよ。二人ともまだ起きてないし、手伝うからご飯の準備しよ?」

 「・・・すいません」

床の上で毛布に包まる二人〜福田明日香と平家みちよに気を使いながら、亜弥と
麻美はキッチンへと向かった。しばらくして二人が朝食の準備を終えた頃、
明日香とみちよもようやく起きだしてきて、4人そろっての遅い朝食となった。

285 :ナナシマン:2005/05/20(金) 22:50:04 ID:5gGezwRe
短いのですが今日の分は以上です。続きは明日にでも。

286 :名無し募集中。。。:2005/05/25(水) 20:24:08 ID:2wbSY82M
保全。


287 :名無し募集中。。。:2005/05/28(土) 07:13:34 ID:irV0j7jG
保全。


288 :ナナシマン@携帯:2005/05/29(日) 21:18:17 ID:iVsfIvGq
ネット用PCが故障してしまい、しばらく書き込めない
状態です。修理には出していますので来週にはなんとか
なると思うのですが…。申し訳ありません。

289 :名無し募集中。。。:2005/06/01(水) 06:14:36 ID:RJ693AEF
保全。


290 :名無し海士長:2005/06/03(金) 20:31:57 ID:M52qyylh
ho

291 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:35:18 ID:GKptkk2w
 「なぁ、この先ウチらだけでやってけるんやろうか」

 トーストを片手にみちよはそんな言葉とともにテーブルを見回す。言われて
彼女以外の面々の手がふと、止まる。最初に口を開いたのは麻美だった。

 「私達3人・・・いや、亜弥さんを入れて4人ですよね・・・」

 「あっ・・・あの、決して皆さんのお邪魔にはなりませんから!一生懸命、
自分なりに頑張りますから」

麻美の言葉に思わず亜弥が立ち上がって答える。この食卓を囲む中で、彼女は
唯一オルフェノクではない。他の3人との違い。だが、今彼女が信じられる
絆はこの3人との間にだけ存在している。
 美貴と離れ離れになり、ただ一人孤独な戦いを強いられる彼女が手に入れた
仲間、少なくとも彼女はそう思っている。だからこそ些細な差異が元で4人の
中で孤立してしまいたくない。

 と、そんな彼女の思いを見透かしたか明日香が亜弥をなだめる様に言葉を
かける。

 「まぁ座りな。大丈夫だよ。亜弥ちゃんはウチらの仲間。みっちゃん、4人
で何か不安でもあるの?」

 「・・・あんなぁ、アンタは人間を襲って同族を増やすこと、どう思ってる?」

 「そうだね。できれば、したくないと思ってる」


292 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:35:39 ID:GKptkk2w
 オルフェノクが仲間を増やすためには、人間を襲って命を奪うしかない。
そこから再び蘇ったものだけがオルフェノクとしての新たな命を得るのだ。
しかし、必ずオルフェノクとしての再生が叶うわけではない。当たりもあれば
ハズレもある。戸田の言葉を受け入れるなら、彼女達は仲間を増やすため望まぬ
殺戮に手を染めなければならない。しかし、自分達ですら掴みきれない得体の
知れぬ命と先の見えぬ運命を、一体誰に課すというのか。再生の叶わなかった
者達の命を奪った理由を、どう受け入れればいいのか。いずれもそれは容易
ならざることだ。故に、明日香はその事を未だにためらっている。

 「せやろなぁ・・・アタシかてイヤやで、そんなん」

うつむいたまま視線を落とし、みちよが答える。麻美も同じように、頷いて
答えた。ただ一人亜弥だけはこのオルフェノクの宿命を理解していない
ようだったが、それでも人殺しは良くない、と二人に同調した。

 「多分ウチら以外にも、人間を襲うことをためらってるオルフェノクは
いるはずだよ。そういう人たちと少しでも多く出会うことができれば・・・」

そう言って明日香はテーブルに着いた3人と視線を交わす。3人は言葉を
返すことこそないが、明日香の意思を汲み取ってうなずいた。


293 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:36:50 ID:GKptkk2w
 同じ頃、夢ヶ丘商店街。チラシの束を抱えて店先をたずね回る二人の少女の
姿があった。店主に掛け合ってチラシを置いてもらうと、かわいらしい笑顔と
ともに一礼して、また次の店をめぐる。彼女達はかれこれ一時間以上前から、
この地道な作業を続けていた。

 「れいな!『たちばな』のおじさんトコも置いてくれたの。甘いものやさん!」

 「この間カッコいい兄ちゃんおったトコやろ?どげんやった?」

 「今日はいなかったの・・・残念」

 田中れいなと道重さゆみ、二人は中澤家の少女達が普段生業にしているペット
探しの仕事を手伝っていた。そこにはアルバイト先であったピザ屋が先日で閉店
したという事情がある。オルフェノクであることを隠して暮らしていた店主は
ラッキークローバーとスマートブレイン社にその正体を知られるところとなり、
店を閉めて姿を消さざるを得なくなったのだ。奇しくもチラシ配りの道すがら、
二人はピザ屋の前を通りかかった。

 「おじさん、元気にしとうやろか」

 ガラス越しに眼に映るのは、がらんとした店内の様子だった。閉店して時間が
たったせいもあってか、内装もはがされてコンクリートの壁がむき出しになって
いる。ガラスに貼り付けられた「貸店舗」の文字が切ない。

294 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:37:08 ID:GKptkk2w
「おじさん、元気にしとうやろか」

 ガラス越しに眼に映るのは、がらんとした店内の様子だった。閉店して時間が
たったせいもあってか、内装もはがされてコンクリートの壁がむき出しになって
いる。ガラスに貼り付けられた「貸店舗」の文字が切ない。

 「ねぇれいな、おじさんどうして急にお店閉めちゃったんだろうね」

 「うん・・・なんでやろうか」

店主の正体はもちろんさゆみには話していない。れいなは一言だけ言葉を返し、
再び歩き出す。あわててさゆみも後に続く。

 『あんたは人間だよ』

ふと脳裏によぎる言葉。それは自分が店主にかけた言葉。れいなはこの言葉を
突然思い出し、頭の中で反芻していた。



295 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:37:39 ID:GKptkk2w
 チラシを配り歩く二人の少女、そんな彼女達の姿を眼で追う一人の男がいた。
スーツ姿のサラリーマン風の男は、甘味処で買った団子を慌てて手にした緑茶で
流し込むと、足早に彼女達の後を追う。眼鏡の奥の瞳に怪しい光が宿り、その
顔面に不気味な隈取のような模様が走る。
 二人の後をつける男、彼はスマートブレイン社の命によってギアを狙う
オルフェノクの一人だった。与えられた任務を遂行せんと人気の少ない路地へと
二人が差し掛かったところを見計らって襲い掛かる算段だ。と、その時彼の
背後から不意に声がした。

 「はぁ〜い。そこまででぇす」

 「?!」

突然の事に男の方がピクリと震え、彼はゆっくりと後ろを振り返る。そこには
青いエナメルの服を着た、キャンギャル風の女が立っていた。商店街の風景とは
あまりにも不釣合いなその女を、男は見知っていたか口を開いて言い放つ。

 「なんで邪魔するんだよ。あんた達の命令じゃないか」

 「でも命令変更になったんでぇす。ギアを狙うのはラッキークローバーの
皆さんのお仕事になりました。貴方があのお嬢さんたちに手を出すのは禁止
なんですぅ」

 男の胸元を人差し指でつつきながら話す女〜スマートレディの言葉に、男は
苦虫を噛み潰したような表情を見せると、乱れた上着の襟を整えて吐き捨てる。

 「・・・判ったよ。手を出さなきゃいいんだろ?ったく、やってられないよ」

男はきびすを返し、スマートレディの前から立ち去った。当然れいなとさゆみに
手を出すことなく。一人残された彼女は去っていく男の姿を見つめ、不敵な笑みを
浮かべてていた。

296 :ナナシマン :2005/06/04(土) 17:39:25 ID:GKptkk2w
 保全してくださった皆様ありがとうございます。とりあえず市内の
カフェから更新です。来週またおめにかかりましょう。

297 :名無し募集中。。。:2005/06/10(金) 22:12:03 ID:IN/Y0F2b
保全。



298 :名無しスター:2005/06/13(月) 00:02:49 ID:SffDW5Ug
もういっちょ保全。
>>296マイペースでマターリやって下さい。

299 :ナナシマン:2005/06/13(月) 00:25:31 ID:HANa7nhe
 一方、二人とは別行動をとる少女がいた。重厚なサイドカーを駆り、少女は
待ち合わせの場所へと急いでいた。

 (約束の時間にはまだ間に合うはずだけど)

 そんな事を考えながら、少女〜亀井絵里はちらりと腕時計に視線を落とす。
三日前、彼女はかつて自分がいた「流星塾」の生き残りの少女達と合って
いた。お互い名も知らぬまま、目的さえ知らされず集められた少女達。彼女も
またその一人だったはずだが、その当時の一員である少女達の存在を突き止めた
彼女は、当初れいな達とともに少女達を探していた。しかし、捜索は思うように
進展しなかった。そのうちに時間ばかりが過ぎ、れいなとさゆみは少女達の捜索
を放り出して中澤家の少女達と行動を共にするようになっていた。絵里は一人
そんな状況に苛立ちを感じていたが、三日前に出会った少女達の言葉は彼女に
とっての福音かも知れなかった。

 『デルタのベルトを持っている子を知ってる』

少女達はその言葉とともに、一枚のメモを絵里に手渡していた。そこに書かれて
いた携帯の番号、それが現在のベルトの持ち主のものだというのだ。番号は
二つ記されており、二人のうちのどちらかが現在の持ち主であるという。 

 (あのコ達がだらだらしてるから・・・デルタのベルトが見つからなかった。
でも、それも今日で終わる)

 二人の少女とは驚くほど簡単に連絡がついた。話によると、二人がベルトを
手に入れるまでにはさまざまな出来事があったようだった。その話は追々
知ることになるのだろうが、今はとにかく約束の場所に急がなければならない。
期待と不安、ない交ぜになる感情のまま絵里はアクセルを全開にし、マシンは
更に加速する。待ち合わせの場所は町外れの廃工場。そこに二人が待っていると
言う。

300 :ナナシマン:2005/06/13(月) 01:03:58 ID:HANa7nhe
 約束の時間は午後1時。絵里はその5分前には廃工場に到着した。工場と
いうよりもそこは町工場のような雰囲気に近く、半開きのシャッターをくぐり
頭上を見上げれば真ん中だけ屋根が剥がれ、鉄骨で組まれた梁がむき出していた。
梁は午後の青空を切り取り、見渡せば赤錆の蔓延るトタンの外壁がめくれ上がり
キシキシと音を立てて風に揺れている。少女達はまだここにはいないようだった。
少し早かったかな、と思いながら絵里は少女達が姿を現すのを待つ。


 約束の午後1時を過ぎても、少女達は姿を見せない。さらに10分程が過ぎた
だろうか、絵里は外の様子が気になりはじめた。何度も入り口に視線を送るが
人影はない。

 (遅いな・・・まだかなぁ)

 少しずつ苛立ちが募り始め、絵里はシャッターをくぐって外に出た。彼女の
マシン、サイドバッシャーを停車させた辺りには彼女以外の人影もない。絵里は
そこでしばらく二人の来るのを待ったが、5分ほど経ったところで再び工場の
中へと戻ることにした。さっきと同じように、何気なく中に戻ったその時、
彼女は先ほどは感じなかったはずの人の気配を感じ立ち止まった。

 「誰?誰かいるの?!」

工場の中に響いた絵里の声は、天井から空へと抜けていく。だが彼女の声に答える
者は姿を現さない。もう一度呼びかけて、周囲を見回してみたが気配の主らしき
ものは見当たらない。気のせいだろうか、との思いがよぎったその時。

301 :ナナシマン:2005/06/13(月) 01:04:30 ID:HANa7nhe
 「なぁんだ、あんたが来たんだ」

 「がっかり」


 絵里の目の前に現れたのは、彼女が三日前に出会った少女とその連れだった。
約束の時間になってもまだやってこない、ベルトの持ち主への苛立ちを絵里は
二人にぶつける。

 「あんた達こそ・・・もしかして嘘ついたんじゃない?」

怒気を孕んだ声とともに、絵里は二人を指差す。だが、絵里の怒りの眼差しを、
少女達は一瞥して返すと、思いがけない言葉を口にした。

 「嘘はついてないよ。それにあのベルトは・・・」

 「一時はウチらが持ってたんだから」

そう言って二人はにやりと笑う。一方の絵里は何のことだか訳が判らず、怪訝な
表情を浮かべるしか出来ない。と、二人の少女は突如として絵里のほうへと
ゆっくりと手をかざす。絵里は二人のこの動きに尋常ならざるものを直感し、
拳を握り締めて身構える。

 「ベルトを取り返すのと邪魔者を消すのと、一石二鳥のはずだったのにね」

 「仕方ないよ。先にこのコやっちゃおうよ?」

少女がそういうと同時に、かざした掌に得体の知れないエネルギーが漲る。二人の
狂気を孕んだ不気味な視線が絵里を捉えると、次の瞬間掌のエネルギーは稲妻の
ような光線となって迸り、絵里の足元に弾けた。二人の明確な殺意を感じ取り、
絵里の背中に冷たいものが走る。つばを飲み込むと同時に、大きく見開かれた
その瞳は狂気に支配された二人の少女を映し出していた。

302 :ナナシマン:2005/06/13(月) 01:05:04 ID:HANa7nhe
ようやくPC直りました。続きはまた。

303 :名無し募集中。。。:2005/06/16(木) 17:35:47 ID:lSpmTfCE ?
( ` ・ゝ´) 川‘〜‘)|| (〜^◇^) 川σ_σ|| ( ^▽^) 川o・-・) ( ‘д‘) ( ・e・)

304 :名無し募集中。。。:2005/06/19(日) 06:29:26 ID:K7mt1IH9
保全。


305 :ねぇ、名乗って:2005/06/22(水) 20:26:16 ID:iEXrqrqe
保全。


306 :名無し募集中。。。 :2005/06/25(土) 18:40:10 ID:hqUciu3v
ho

307 :ナナシマン:2005/06/26(日) 22:11:43 ID:LHoIywgO
(こいつら・・・一体何?!)

 一体この少女達の身に何が起きたというのだろうか。しかし、そんな事を考えて
いる暇はない。今、絵里がするべきことは一つ。ベルト〜カイザドライバーを腰に
巻き、後はカイザフォンをバックルに装填する、ただそれだけ。それさえできれば
変身してこの戦況を逆転できる。だが、それさえも許さない二人の少女達の猛攻。

 「いつまでも逃げ回ってるだけ?」

 嘲笑とともにそう言い放つ少女に、何とかやり返すすべはないものか。絵里は
そんな思いで二人の攻撃をかわす。おぼつかぬ指先がかろうじてカイザフォンを
スライドさせ、逃げ回りながらも変身コードをどうにか入力する。

 『Standing by』

 電子音声が準備完了を告げる。絵里はそのままカイザフォンを左胸にかざして
叫ぶ。

 「変身!」

バックルにカイザフォンが装填され、黄色いフォトンストリームがカイザドライバー
から伸びる。一瞬の閃光の後、絵里の姿はカイザへと変わる。

 「ギアを使ったね?」

 『生身の姿でやり合える相手じゃないからね』

変身出来れば、得体の知れない力を持つ二人に対しても互角に戦える。確かに相手は
人間だが、まともな相手ではないことは明白だ。躊躇している場合ではない。

308 :ナナシマン:2005/06/26(日) 22:12:01 ID:LHoIywgO
 身構えるカイザと、並び立ち対峙する二人の少女。と、一人の少女がゆっくりと
歩み出て、こう切り出した。

 「どうしてこんな力を手に入れたか、教えてあげようか?」

少女はそう言ってにやりと笑った。その笑みに、そしてその視線に浮かぶ狂気の色。
彼女の言葉に対しても絵里〜カイザは構えを解かず拳を握ったままだ。そんな相手の
姿には構いもせず、少女は自らの力の由来を話し始める。

 「全部デルタのベルトの力なんだって。変身を解いた後も、身体にエネルギーが
残るの。そうすると使いたくてたまんなくなる・・・デルタの力を」

 「ってか何か無性にイライラする感じ?殺してやりたいっていうか?」

 少女の言葉に絵里は事の顛末をほぼ推察することができた。デルタギアを使って
デルタに変身した者の身体には、何らかの理由でエネルギーの一部が残留する
のだ。
 そしてそのエネルギーは精神面にも影響を及ぼし、変身した者は精神に変調を
来たす。変身した後もエネルギーの影響によって、好戦的になった少女達。絵里は
そのような変貌を遂げた者達が、変身不適合者であろうことを容易に想像できた。
カイザドライバーの力に適合できず、命を落としていった者達の事が思い出された
のだ。

 『ふぅん・・・でも結局はデルタになれなかった出来損ないじゃん』

挑発的な言葉。仮面の奥の口元が嘲笑に緩む。カイザドライバーの力に適合しきれず、
命を落とした少女達。彼女達は自分と違ってベルトに選ばれなかった者。しかし自分は
現にこうして変身し戦うことが出来る。私はベルトに選ばれし者。それに引き換え、
こいつらはどうか。ベルトに選ばれず頭がおかしくなった出来損ないだ。絵里の心に
満ちる優越感。しかし一方の少女達はいきり立ち、怒りをあらわにして叫ぶ。



309 :ナナシマン:2005/06/26(日) 22:15:11 ID:LHoIywgO
「ハァ?!何だって?」

 「ってか死にたいの?!」

再び掌に迸るエネルギー。少女達は殺意をむき出しにしてカイザに詰め寄る。しかし
こうなってしまった以上、戦いを避けることは出来ない。もっとも、絵里の方も
戦いを回避するつもりは無かった。迸ったエネルギーが放たれる間もなく、カイザ
の拳が少女の一人を捉える。顔面にまともにパンチが入り、まるで人形のように
吹っ飛ばされた少女は一撃で叩きのめされてしまった。

『やっぱりこんなモンなの?』

フォトンエネルギーが残留していることで、肉体・精神に変調を来たしているとは
いえ、所詮は生身の人間ということか。

 「こっ・・・殺す気?!」

 『こっちはともかく、そっちはそのつもりだったじゃん』

少女にとって衝撃的な光景が繰り広げられたその瞬間に形勢が逆転した。ガクガクと
震える脚、怯えきった目。先ほどまでの好戦的な口調とはうって変わった少女の姿。
大勢は明らかだった。

 『逃げたければ行きなよ。デルタのベルトを持ってないって判ったんだし、もう
用はないよ』

カイザ〜絵里の言葉に少女はほうほうの体で逃げ出す。恐怖と混乱でまともに走る
こともままならない様子だったが、どうにかこの場から離れようと走る。その姿を
見送ったカイザは変身を解き、結局何の収穫も無いまま工場を後にした。


310 :ナナシマン:2005/06/26(日) 22:15:57 ID:LHoIywgO
今日の分は以上です。続きはまた。

311 :名無し募集中。。。:2005/06/30(木) 20:50:00 ID:NEO9mbtN0
保全。


312 :ナナシマン:2005/07/04(月) 23:39:27 ID:+I9qh1YN0
 誠に申し訳ありませんが、仕事の都合で次回更新が週末になりそうです。
土曜日にまたお目にかかりましょう。

313 :名無し募集中。。。 :2005/07/08(金) 22:58:38 ID:CuBlv6WT0
保全

314 :名無し募集中。。。:2005/07/13(水) 19:44:25 ID:GeZcvHJJ0
保全。


315 :名無し募集中。。。:2005/07/15(金) 00:35:28 ID:rcXL5q9F0
( ` ・ゝ´) 川‘〜‘)|| (〜^◇^) 川σ_σ|| ( ^▽^) 川o・-・) ( ‘д‘) ( ・e・)

316 :ナナシマン:2005/07/16(土) 05:24:23 ID:QX+22UVw0
ちょっと個人的に身辺があわただしくなってしまい、週明けまで更新できない状態に
なってしまいました。つきましては来週の火曜日以降、めどがつき次第随時再開の
予定です。保全してくださる皆様、ありがとうごさいます。お礼申し上げますとともに
遅筆おわび申し上げます。

317 :名無し募集中。。。:2005/07/19(火) 21:20:58 ID:tehtaBvl0
保全。


318 :ナナシマン:2005/07/22(金) 00:07:32 ID:BLg0Fkcy0
同じ頃、新たなる悪の影がその魔の手を確実に広げつつあった。世界征服をたくらむ
影の軍団、シャドウ。プロフェッサー・ギル率いるダークと同様、ロボット技術を悪用し
「破壊ロボット」を操り暗躍する彼らの先兵が、またもこの平和な町に姿を現したのだ。

 夢が丘駅前のロータリーに停車している一台のバン。愛想のいい笑顔を振りまき
ながら、派手な衣装のキャンペーンガールが道行く人々に何かを配っている。
通りすがる人々はこの様子を遠巻きに眺め、最初は全く興味ないような様子であったが
彼女たちが配っているものが何かを知るととたんに人垣に加わり一人また一人と
配られている何かを手に笑みを浮かべて帰っていくのだ。キャンペーンガールたちが
配っているのは腕時計だった。「今回限り無料」「お一人様何個でも可」そんな言葉が
でるたびに人が集まってくる。次々と配られていく腕時計。そして、その様子を遠く
から見つめる二つの影があった。

 「首尾は上々のようだな。あの時計を腕にはめた者はどうなるか・・・フフフ」

 巨大な目をぎょろぎょろと動かし、不敵に笑うロボット。彼こそはシャドウの幹部
であるシャドウナイトその人である。そして、その傍らで相づちを打ちながら彼の
言葉に答えるのは一体の鳥形ロボット。胸に描かれた時計の文字盤が印象的な、この
破壊ロボット『キチガイバト』こそが今回の作戦の主役といってもよい。

 「腕時計はこの私の発狂電波を受信することで人間の精神に働きかけ、凶暴性を
刺激され互いに殺し合う。すばらしい計画ですな、クックルー!!」

そしてシャドウナイトはキチガイバトの腹時計、ならぬ胸時計に視線を送る。発狂電波
はある時間がきた時点で放出されることになっているからだ。

 「すでに配布をはじめてから2時間が経過した。計画通りに午後3時、電波を放出
すればあっという間に狂人たちが互いに殺し合い、殺戮の連鎖が町を覆うだろう」

 二体の破壊ロボットは互いに顔を見合わせて満足げである。だが、そのとき彼らに
とって思わぬ事態が発生した。

319 :ナナシマン:2005/07/22(金) 00:09:11 ID:BLg0Fkcy0
腕時計に群がる人垣のそばを、通りかかった二人の少女。デニムの上下に身を包んだ
長身のボーイッシュな少女と、彼女にくっついて歩いているちょっとぽっちゃりした感じ
の少女。悪事の真っ最中である破壊ロボット達にとっては、まさに招かれざる客であった。

 「ややっ!シャドウナイト様、あれを」

 「うぬぬぬ〜、一人の顔は見知っているぞ。キカイダーに相違ない。だがもう一人は
誰だ?」

 「キカイダーの連れはパーフェクトサイボーグZXかと。ゼティマの施設で見かけた時
とは少々容貌が変わっているようですが・・・」

 「あの小娘どもの一人か。忌々しい奴らよ」

悪のロボット達は身を潜めて駅前の様子をじっと窺っている。もちろん彼らの存在には、
キカイダー〜ひとみもZX〜麻琴もまだ気づいてはいない。

 「麻琴、あれ」

ふと何かに気づいたひとみが立ち止まり、少し先を歩く麻琴の肩を叩いて指さす。彼女の
視線の先には、例の時計があった。麻琴もひとみの言葉に時計の存在に気づくと、目を
こらして時計と女性達を見る。

 「・・・時計ですか?え?!タダみたいですよ!もらっていきましょうよ」

何の疑いもなく人垣を押し分けていく麻琴の姿を、あきれながら見ているひとみ。程なく
して、麻琴は二人分の腕時計を持ってひとみの前に現れた。


320 :ナナシマン:2005/07/22(金) 00:10:14 ID:BLg0Fkcy0
 「二人分もらってきちゃった♪おそろですよ、オ・ソ・ロ」

 その手には二つの腕時計が握られていた。黒い男性向けのデザインをひとみが、そして
パステルグリーンの少し小さめな女性向けのデザインのものを麻琴がはめるつもりだ。
おそろいの時計を嬉々としてひとみに見せびらかす麻琴。ひとみの唇からため息が一つ
漏れる。

 「あのさ、もしかしてそれペアではめようとか思ってる?」

 「えへへ。似合うと思いますよ。いっしょにはめましょうよ」

麻琴はすっかりその気で、時計を手に満面の笑顔を浮かべている。しかし、一方のひとみ
にはそのつもりはないようで、素っ気なくこう言ってのける。

 「いやぁ・・・麻琴とペアウォッチとか無理だから。恥ずかしいし」

 「何でですか?!しましょうよペアウォッチぃ」

 無料で配られている時計の裏に潜む悪のたくらみなど気にもとめず、二人のやりとりが
しばらく続く一方で、時計は順調に配られていく。それはすなわち、キチガイバトの電波に
冒されて凶暴化する人間が増えることを意味するのだ。ひとまず安堵する二体のロボット。
そして、二人の様子を見ていたシャドウナイトが指令を出した。

 「フフフ。腕時計の威力を確かめてみようではないか。発狂電波を発射して人間どもを
小娘達にけしかけてやれ!殺し合いだ」

 「クックルー!!心得ました」

そう言うやキチガイバトの両目が不気味に光り、やがて発光は全身に及ぶ。こうして人間を
狂わせる発狂電波が発射されるのだ。何も知らない二人に危機が訪れようとしている。

321 :ナナシマン:2005/07/22(金) 00:11:30 ID:BLg0Fkcy0
再開遅れましてまことに申し訳ありませんでした。本日より再開です。


322 :ねぇ、名乗って:2005/07/22(金) 13:30:35 ID:diAQZNSR0
マコ体型変わったとかw

323 :名無し募集中。。。:2005/07/28(木) 06:07:19 ID:yeBvbkpr0
保全。


324 :ねぇ、名乗って:2005/07/29(金) 20:39:36 ID:FTi/CVNY0
諸事情により今年になって初レスです。
作者さんご一同お疲れ様です。
楽しく読ませていただきました。
ネタっぽい?リストの回、笑わせていただきました。
ところで、リクなんですが、いつかインターミッションでモグラ獣人主役の話書いていただけませんか?
ここのモグラ獣人好きなんですよね〜。

325 :ねぇ、名乗って:2005/07/30(土) 20:30:37 ID:KxmWwNkQ0
「仮面ライダーのの」のくっだらな〜い素朴な疑問

1. 加護の皮膚を移植ってことはここの辻希美は色白?
2. 胸の部分の皮膚は余らなかった?
3. ライダーになったときってやっぱり仮面ライダーののより
仮面ライダーあいの方が胸部プロテクターは大きいの?
4. 縁側、広い庭があり、裏山があるって中澤家の所在地ってどの辺?

な〜んてどうでもいいことも妄想して楽しんでたり(W

326 :ねぇ、名乗って:2005/07/31(日) 09:22:53 ID:mgE+toGg0
>>325
1. 某無免許医師を見ても分かるようにまだらな部分があり、それをファンデーションでかくしているため
結果的に色が黒く見えます。
2. 余る分には問題ありませんよ。が、当時の体型を考えると、腹とか腿とかに回ったのかもしれませんね。
3. テレビで放送しているヒーローを見てください。変身すると体型が変わるのは常識です。
4. きっと貴方の心のな(ry

特撮の理不尽な点を強引に解釈するスレ
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1122610363/
こんな感じで回答してみました。もちろん公式回答ではございません。あしからず。

327 :ねぇ、名乗って:2005/07/31(日) 22:02:05 ID:ne+4x3iu0
>>326 レスありがとう。納得です(W
リンク先のスレも面白いですね(実はほとんどもとネタわかんないけど)。
このスレの仮面ライダーののVer.あったら面白そう。
だけど作者さん方には迷惑かな?(W

328 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:41:02 ID:b/4QpifR0
「予定は早まるがこの際だ、夢ヶ丘駅を狂人の巣に変えてしまうのだ。相手は生身の
人間。さて、どうするか見届けるとしようか」

 不敵な言葉とともにシャドウナイトの一つ目がぎょろりと動く。キチガイバトが発する
発狂電波は、すぐさまその効力を発揮した。発狂電波は脳のR複合体に作用し、人間が持つ
野性や獣性を強烈に刺激する。それによって腕時計をはめているかどうかにかかわらず、
受信された電波の影響を受けて、集まっていた人々の顔が次々と狂気に歪む。
 そして駅前は狂乱の舞台と化した。時計を受け取った人々は男も女も、各々が獣のような
雄叫びをあげ互いにつかみ合い、殴り合いを始めたのだ。ただ二人だけ、ひとみと麻琴を
除いては。

 「いったい何が起きたの?!」

 「判らない・・・いきなりみんなおかしくなったみたい」

凶暴性を刺激された人々を目の前にして戸惑うひとみと麻琴。すぐさま手近にいる人を
制止しようとするもののひとたび狂人と化すと驚くべき力を発揮し、少女達の手を振り払い
激しく暴れるのだ。

 「みんな、乱暴はやめなよ!」

 ひとみと麻琴は人々の正気を取り戻そうとするが、発狂電波によって凶暴化した人々は
二人の行動にますます興奮し荒れ狂う。やがて互いに争いを続けていた人々は新たな目標
を二人に定め、狂気の雄叫びをあげてにじり寄っていく。その様はまるで映画に登場する、
終末の世界を埋め尽くす死人の群れのようでもある。気がつけば、二人はその狂える者達の
群れに囲まれていた。

 「いったいどうすればいいんだろう・・・」

戸惑う少女達の都合などお構いなしに、狂人の群れは徐々にその包囲網を縮めていく。
しかし元はといえば無辜の一般市民である。うかつに手出しもできない。二人に打つ手は
ないのか、そう思われたその時だ。

329 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:44:51 ID:b/4QpifR0
 不意に昼下がりのロータリーに鳴り響くトランペットの音色。突然の出来事に、少女達
を取り囲んでいた人々の注意が逸れた。凶暴化し暴徒と化した人々だったが、謎の音色の
主を捜してうつろな瞳を泳がせる。果たしてその主はいた・・・駅舎の屋根の上に。それも
眼下の騒動に背を向けるように、太陽を背負って立っていた。謎の影を見上げた二人の少女
の顔に安堵の笑顔が浮かぶ。

 一方、物陰に潜んで事態の推移を見守っていた悪の破壊ロボット達もこの乱入者の存在を
放っておくはずはなかった。いきり立った2体は敵の姿を求め、隠れ潜んでいたことも忘れ
その異形を現すと、頭上の影に向かって叫んだ。

 「貴様、何者だ!」

 「悪のあるところ必ず現れ、悪の行われるところには必ず行く・・・それが私、
『キカイダー01』!」
 
 音色の主はもう一人の人造人間、キカイダー01・まいだった。
 そしてまいは不敵な口上を終えるやひらりと宙を舞い、そのまま暴徒の中になだれ込む。
暴徒相手に片っ端から当て身を入れて殴り倒し、つかみかかる者には容赦なく投げを見舞う。
さすがはまい、ひとみを敵から守ると言うことに対しては全く迷いというものがない。
これが良心回路を持たない彼女の強さか。戦いに際して、まいには「ひとみの敵=悪」程度
のシンプルな図式しか存在しないのかもしれない。不安げなひとみの視線とイケイケの勢い
で暴徒を制圧していくまいの視線が交錯する。

 「大丈夫、手加減してるから」

そんなまいの言葉にひとみは安堵の笑みを見せた。そして、その様子にまいもまた安堵の
表情を浮かべると、そばにあったゴミ箱をキチガイバトめがけて投げつけた。それは寸分の
狂いもなくキチガイバトの頭部に命中すると、その直後暴徒と化した人々はバタバタと
その場に倒れ伏した。まいの一投が発狂電波の照射を寸断したのだ。



330 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:46:09 ID:b/4QpifR0
 「おのれキカイダー共が!あくまで我らのじゃまをする気だな!キチガイバト、奴らを
破壊せよ!!」

 「お任せあれ、クルックー!!」

 作戦をじゃまされて怒り狂う破壊ロボット。いきり立って身を乗り出すキチガイバトに
キカイダー打倒を任せると、シャドウナイトは一端二人と距離を置いて戦いの推移を見守る
構えだ。コントロールから解放された人々の処置を麻琴に任せ、ひとみとまい、二人の
人造人間が破壊ロボットに立ち向かう。


 「チェーンジ・スイッチオン!ワン・ツー・スリー!!」

 「チェンジキカイダー、ゼロ・ワン!」

 ほとばしる閃光の後、並び立つダブルキカイダー。拳を握りしめ、目の前の敵に向かって
二人一度に駆けだした。迎え撃つキチガイバトも翼を大きく広げて敵を威嚇する。一気に
間合いを詰めた両者は正面から殴り合う。だがいかんせん二人のキカイダーを一度に相手
するのはやはり荷が重すぎた。二人のキカイダーからいいように攻撃を浴び、次第に圧倒
され追いつめられる。


331 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:47:11 ID:b/4QpifR0
「クッ、これはたまらん・・・」

あっけなく勝負をあきらめ、二人に背を向けたキチガイバトは翼を広げ空に舞い上がる。
しかし、彼にとっては決死の逃避行もキカイダー01には一飛びで追いつかれてしまった。
01は背後に迫ると、両腕を交差して必殺の一撃を繰り出す体勢を整えた。

 「ブラストエンドッ!!」

交差した両腕から放たれた光とともに、衝撃が破壊ロボットを背後から襲う。発狂電波で
人々を凶暴化させようとしたシャドウの先兵、キチガイバトは01のブラストエンドで
あっけなく散った。一方、発狂電波の影響下にあった人々も麻琴の尽力によりその手から
時計が全てはずされ次第、ほどなくして破壊ロボットの魔手から解放される事だろう。
この光景を尻目に、シャドウナイトはあっさりと退却した。
 
 かくして二人の人造人間の戦いは終わったが、少女達の戦いが終わった訳では
なかった。ベルトを巡る戦いが、彼女たちの知らない場所で勃発しようとしていた。


332 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:54:02 ID:b/4QpifR0
 一方、デルタのベルトを手に入れ損なった絵里は、夢ヶ丘に入る途中の河川敷で得体の
しれない男女二人組に行く手を阻まれていた。どこで彼女の動きを知ったか、二人は絵里を
待ち伏せしていたようだった。最初に口を開いたのは女・・・白い
スーツに身を包んだ美女だった。

 「亀井絵里ちゃんね。初めてお目にかかるかしら」

唇に蠱惑的な笑みをたたえ、女はゆっくりと絵里の方へと歩み寄る。ただならぬ気配
を感じてマシンから降りる絵里。拳を握りしめ、目の前の女から視線を外すことはない。

 「だったら?」

 「率直に言うわ・・・あなたの持ってるカイザのベルトが欲しいの」

女の言葉に絵里は相手が何者かを理解した。ベルトをねらう新手のオルフェノク、それ
以外に考えられない。一度変身した後だけにエネルギー残量が心配されたが、それでも
みすみすベルトを敵の手に渡す気はない。

 「悪いけど、渡す気ないし」

その言葉とともに懐へと手が伸びる。カイザフォンを探り出し、臨戦態勢を取る。しかし
女の方も楽に手に入るとは思っていない。絵里の言葉に女〜冴子が不敵に笑う。白い指先
で髪を軽く掻き上げると、一瞬だけ相方の男に視線を送った後でこう答えた。


333 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:57:49 ID:rm1sM/u80
 「そう。でも・・・あなたには分が悪い状況だと思うけど?」

冴子の言葉に呼応するように、男がゆっくりと歩み出た。筋肉隆々とした黒人の大男。
無言のまま彼〜ジェイは絵里を見つめている。冴子とジェイ、二人の敵と視線を交わし、
絵里はカイザフォンをスライドさせてキーに指をかける。

 「数だけで勝てると思う?」

 「数でも実力でも・・・あなたに勝ち目はないわ」

絵里の言葉に冴子がさらに不敵な言葉で返す。そして次の瞬間、色白の美しい顔に不気味
な筋のようなものが走ったかと思うと不気味な光とともにその背丈はグンと伸び、そして
全身は鎧をまとったような姿へと変貌した。そして頭部には一対の触覚。その姿は言う
なればエビ、それもイセエビそのものだった。彼女はいわばラッキークローバー第二の
刺客。「ロブスターオルフェノク」、それが彼女のもう一つの姿だった。対する絵里も
素早く変身コードを入力すると、電子音声が変身準備完了を告げる。

 『Standing by』

絵里は目の前の敵を睨みつけつつ、変身準備の整ったカイザフォンを左胸にかざす。

 「変身!」
 
バックルにカイザフォンが装着されると、黄色いフォトンストリームが体を走る。閃光が
収束すると、再び絵里はカイザに姿を変えてロブスターオルフェノクに戦いを挑んだ。



334 :ナナシマン:2005/08/03(水) 23:59:18 ID:rm1sM/u80
 ダブルブラザーパワーキター!!と思ったら外して意気消沈。セブンに続いて特撮台2連敗
ですよ、ええ。改行もちょっとヘンなところありますね。申し訳です。

>>324
 モグラ獣人は僕自身もお気に入りのキャラクターです。一時期「ケメコの歌」に想を
得た話を考えたことはありますが・・・難しいんですよね。

>>325-327
 打ち合わせ板では一応そういうスレッドを準備していますが、仕事が忙しかったりして
自分でもなかなか参加できずにいます。アイデアとか随時募集中です(w。



 台風が少し心配な状況ですが、今週末くらいにもう一度更新できればと思います。続きは
その時に。


335 :ねぇ、名乗って:2005/08/04(木) 01:09:09 ID:7y2/uDkb0


336 :ねぇ、名乗って:2005/08/06(土) 13:39:00 ID:sjNsLyZu0
.http://sheep2ch.skr.jp/test/read.cgi/ainotane/1047519023/

337 :ねぇ、名乗って:2005/08/07(日) 21:26:30 ID:zZFC+Hq90
更新おつです。
マイチンいいよマイチン

338 :ナナシマン:2005/08/07(日) 23:01:06 ID:y1nMDzQl0
自分で保。続きは火曜日の予定です。

339 :ねぇ、名乗って:2005/08/09(火) 12:58:23 ID:3hE8tt2q0
H

340 :ナナシマン:2005/08/09(火) 21:25:23 ID:OjXYxbcp0
 彼女は、殺害の対象に美酒を振る舞うことを通例としている。最期の瞬間に際し、
おそらく相手が一生のうちに味わえるかどうかと言う一本をグラスに注ぐ。それが
死にゆく者への手向け、彼女の美学だ。しかし今回はどうやらその用意も暇もなかった
ようだ。
 カイザブレイガンを構えて駆け寄るカイザに対しロブスターオルフェノクは身じろぎ
一つせずこれを迎え撃つ。狭まる間合い、だが敵に動きはない。

 (無抵抗?・・・てかもしかして舐められてる?)

 己の実力に傲り敵を格下と見ているからこその直立不動、そんな思いがカイザ〜絵里
の脳裏をよぎる。バカにするな、そんな思いがカイザブレイガンを持つ手にこもる。
自分の間合いとばかりに逆手持ちからカイザは斬撃を繰り出すが、ロブスターは一瞬
わずかに間合いを詰めると片手でこの一撃を遮ってみせた。およそ片腕とは思えない
ほどの圧力が利き手に加わる。そして、そのまま上背に勝るロブスターが利き手を
ひねりあげると、自分の方へグイとカイザを引き寄せた。

 『バカね。熱くなっちゃって』

その一言と共にカイザの腹部へと敵の膝蹴りが飛ぶ。

 (うっ・・!!)

 苦悶の表情は仮面に隠せても、受けたダメージまでは隠せなかった。ロブスターは
さらに空いた腕でボディブローの要領でパンチを食らわすと、腕を取られたままの
カイザの体がそのたびに山折りに折れる。そしてだめ押しとばかりに強烈なつま先蹴り
を腹部に見舞い、そのままカイザを吹っ飛ばした。

 『ぐはっ!』

 地面に体を叩き付けられたカイザはそのままごろごろと転がっていき、やがて閃光と
共に変身が解除された。カイザフォンも二度三度と転がるうちにいつの間にかベルト
から脱落してしまっていた。

341 :ナナシマン:2005/08/09(火) 21:26:14 ID:OjXYxbcp0
 今やそこに横たわっているのは一人の少女。絵里は痛みのあまり動けずにいた。そんな
彼女に、無慈悲な異形の者がゆっくりと近づいてきた。眼下にあるカイザフォンを
拾いあげると、冷酷な視線を投げかけてロブスターは言う。

 『所詮あなたにはすぎた代物なの・・・フフッ』

 『・・・!!』

全身に走る痛み、そして言いしれぬほどの悔しさ。しかし、はいつくばったまま視線を
あげることすら叶わない、そんな絵里の腰にオルフェノクの手がゆっくりと伸びると
無造作にベルトを掴む。あっという間にロックが解除され、ベルトは絵里の腰を離れて
カイザフォンと同様にオルフェノクの手の中にあった。カイザのベルトを手に入れた
彼女はそのままきびすを返そうとするが、その時だった。

 「ベルトを・・・ベルトを返せ・・・」

 うめくような声と共に、少女の腕がまとわりつくように異形の者の足下へと伸びる。
そのまま少しずつ絵里はオルフェノクの脚にすがりついて体を起こし、よろよろと
立ち上がろうとする。

 『無駄よ』

 ロブスターオルフェノクはそのまま絵里を足蹴にして突き放した。絵里の上半身が
力なく反り返り、彼女は再び大の字に倒れた。その姿を見下ろすオルフェノク。その
手にはサーベルが握られている。もはや戦うことすらままならない少女に対し、彼女
はためらうことなくサーベルを天にかざす。だが次の瞬間、突然の乱入者がとどめの
一撃を阻んだ。

342 :ナナシマン:2005/08/09(火) 21:36:53 ID:OjXYxbcp0
ちょっと短いんですが今日はこの辺で。続きはまた。

343 :ナナシマン:2005/08/15(月) 01:10:48 ID:kmKdH+yz0
自分で保。続きは明日にでも。

344 :ナナシマン:2005/08/15(月) 22:29:34 ID:SqfuHfzm0
 「ちょっと待ちな!その子をどうするつもり?!」

 河川敷に響く少女の声。それを耳にしたオルフェノクはしばしその手を止め、
乱入者と視線を交わす。見つめる先に立っていたのは、ジーンズにオリーブ色の
ナイロンジャケットを羽織った一人の小柄な少女だった。彼女の容貌に、ふと
ロブスターオルフェノク〜冴子は同族の一人がこう揶揄していたのを思い出す。
あれは確か・・・『銀杏』だったろうか?思い返すと、不思議と笑いがこみ上げて
きた。

 『なるほど・・・言い得て妙ってヤツかしら。小さくてあか抜けない感じが
特にね』

 「小さくてあか抜けて無くて悪かったね。それよりその子を放しなよ」

そう言って銀杏〜福田明日香は目の前の敵に恐れることなく前へ歩み出る。相手が
何者であれ目の前で起きようとしていることは止めるべきだと、彼女は固く信じて
いた。

 傷だらけの顔を上げ、突然自分の危機を救った見知らぬ少女を見つめる絵里。
しかし、彼女は明日香の持つ力を知らない。ギアの力を持ってしても敵わなかった
相手に、人間が勝てるはずがない。痛みに呻きながら、絵里は声を振り絞って
叫ぶ。

 「止めて!誰か知らないけど、あなたが敵う相手じゃないから!!」

しかしそれでも、明日香は逃げるどころか却ってオルフェノクとの距離を一段と
つめようと歩みを進める。絵里にとっては無謀以外の何ものでもない行為だ。
 方やロブスターオルフェノクも、ひとまず先に目の前のこざかしい小娘を始末
しようと明日香の方を見据えるとサーベル一閃、空を切って身構えた。


345 :ナナシマン:2005/08/15(月) 22:30:21 ID:SqfuHfzm0
 決して引くことなく敵と対峙する明日香。そして彼女の感情の高ぶりが頂点に
達したその時、その顔にまるで隈取りのような模様が走る。やがて閃光と共に
急激にその小柄な体は巨躯の異形へと変化した。その様を目の当たりにした絵里
は愕然とした。目の前の少女もまた、オルフェノクだったのだ。手にした剣を
構え、明日香、いやホースオルフェノクは強敵を前にさらなる変化を遂げる。
異形の者の下半身が、まるで鎧をまとった馬のような姿に変化し、あっという間に
半人半馬の怪物へと変わったのだ。

 そして勢いよくホースオルフェノクは敵めがけて走り出した。この『疾走態』と
呼ばれる姿で強烈な体当たりを食らわす。 

 『うっ!!』

思いがけない攻撃に遭ったロブスターは吹き飛ばされ、手にしていたベルトと
カイザフォンを落としてしまった。ホースオルフェノクはさらに追い打ちを
かけようと前足を高々と掲げ、踏みつぶさんとばかりに力強く振り下ろす。身を
交わしてこの攻撃をしのいだロブスターオルフェノクは素早く立ち上がって
再び身構えた。と、そこに新たなる敵が彼女に襲いかかる。円形の装飾が施された
二本のナイフを振りかざし、ロブスターオルフェノク目がけて飛びかかる、
新たな異形。二本の鋭い牙を持つ蛇のオルフェノク。平家みちよの変化態である
スネークオルフェノクだ。

 『助太刀するで!!』

逆手に構えた二本のナイフを巧みに操り、ロブスターオルフェノクと切り結ぶ。
そこにホースオルフェノクが加わり、ロブスターは二対一の戦いを強いられる。
交互に繰り出される攻撃に対し、防戦一方のロブスター。そして劣勢を挽回すべく
ジェイが動いた。 

346 :ナナシマン:2005/08/15(月) 22:42:48 ID:SqfuHfzm0
また少々短いのですが、今日はこの辺で。

347 :名無し募集中。。。:2005/08/19(金) 07:50:05 ID:4VzPWQEZP
( ` ・ゝ´) 川‘〜‘)|| (〜^◇^) 川σ_σ|| ( ^▽^) 川o・-・) ( ‘д‘) ( ・e・)

348 :ねぇ、名乗って:2005/08/19(金) 14:22:57 ID:Zr08W1JB0
hozen

349 :ねぇ、名乗って:2005/08/20(土) 00:17:56 ID:Oi588yxA0
保全ついでに私も一つ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜これから始まる話は、「仮面ライダーのの」本編とはほとんどバッティングしない、完全な番外編話となっております。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
序章
「はい、隊長本日も彼女には異常はありません、引き続き任務を続行します、連絡が遅れてしまって申し訳ありませんでした。では、」
私はそういって携帯電話を切りフットサル部の部室を出ると周囲を気にしながら寮までの道を急いだ。時間は午後11時を過ぎまもなく日付が変わる頃である、
本来ならもっと早く連絡を入れるのだが私の部屋にクラスメート達が遊びに着て中々帰らなかったのでやむを得ず眠り薬入りのジュースを飲ませて眠らせてやっと抜け出してきたのだ
寮まであと少しという所で人の気配を感じた私はふと立ち止まりあたりを見渡した
「あ、」振り返るとそこに同じクラスの女生徒を見つけた私は安心して近寄った
「あなたも、自主トレ?」こんなこともあろうかと私はジャージ姿に着替えて夜中にジョギングをかねて電話をかけに行っているのだった
「・・・・・」黙ったままの彼女に近寄った私はあることに気がついた。
彼女は自分の部屋に遊びに来て眠り薬入りのジュースを飲んでぐっすり寝ている筈なのだ。
それにこんな夜中に制服を着ている、寮に帰ったら殆どの人は私服に着替え彼女も着替えて自分の部屋にきた筈なのだ。


350 :名無し海士長:2005/08/20(土) 00:25:05 ID:Oi588yxA0
あ、いけね名前を入れ忘れた
(続き)
「ねえ、どうしたのずっと黙って」不吉な予感を感じながらも私はそれを表に出さず彼女にさらに近寄った
不意に彼女が動き同時に「ボシュッ」と言うくぐもった音を聞き、同時に腹部に何かが刺さるような痛みを感じ
私はその場に倒れた。私が腹に手をやると手は真っ赤に染まった。「何で?・・」事態を察した私はサイレンサー付の銃を持って立ち尽くす彼女に聞いた。
彼女は眉一つ動かさず答えたその答えを聞いた私には「そんな、、、」というのが精一杯だった
彼女は苦痛にあえぐ私をその場に放置してそのまま寮に歩いていきやがて見えなくなった。
一方私はソニン隊長の携帯に電話をかけて事態を報告しようと携帯電話を取り出そうとしていた
「・・・!」しかし、ついさっき撃たれた時に自分の携帯も撃たれて機能を失った事を悟ると急に隊長の顔が浮かんできた
(隊長…)あまり彼女と親しく話したことは無かったのだが首都防衛隊では私が入るまで唯一の女性であり隊長でもあるという事
、私と4歳ぐらいしか離れていない事などもあっていつしか姉のように彼女を慕い、
また彼女も自分を妹のように扱っている事にわたしは気がついていた
薄れ行く意識の中私は隊長に別れを告げていた(さようなら・・ソニンさん・・・)


351 :ナナシマン:2005/08/20(土) 01:56:58 ID:HH5JYY7s0
 そのころ、ひとりクローバーに残された琢磨はカウンターで大きなため息を一つ
ついていた。その原因は、ひとえに冴子が自分をパートナーに選ばなかったことだ。
確かに過去2度、少女達に後一歩のところで邪魔をされてベルトを奪うことが
出来なかった。しかし一度は良いところまでいったのに、なぜ自分に機会を
くれなかったのか。ジェイの力は認める。だが・・・。レンズ越しに刻まれる眉間の
しわ。苦り切った表情のまま、彼はまた一つため息をつくと独りごちる。

 (冴子さん、なぜ僕じゃないんですか?なぜ・・・)

 その時、店のドアが不意に開いた。琢磨はその音にハッとして入り口を見やると、
既にそこには人の気配はない。風で開くような作りのドアではないはずだが、そう
思いつつ辺りを見回すが、やはり人の姿はない。

 (・・・?)

 再びカウンターの方へと視線を送った次の瞬間、何者かが無造作に琢磨の頭に
ボンッと手荒く手を乗せ、そのままグシャグシャとかき回し始めた。それと同時に
パラパラと灰のような粉がカウンターに、そして琢磨の詩集の上に落ちる。
プライドの高い琢磨が本来そんな無礼を許すはずはない。しかし、それが誰なのか、
判っているから許さざるを得なかった。うわずった声と共に、彼はゆっくりと
自分の斜め後方を見上げた。そこには肩の大きくはだけたシャツを着た、ぼさぼさ
頭の少年が立っている。

352 :ナナシマン:2005/08/20(土) 01:58:53 ID:HH5JYY7s0
>>350
 せっかくのところ割り込んじゃってすいません!続きどうぞ

353 :名無し海士長:2005/08/20(土) 12:04:40 ID:Fk2/Qk7N0
>352
いえいえナナシマンさん僕の方こそ割り込むような形になってすみません
続きですがまだ1章の途中までしか出来てないので佐藤某並に遅くなると思います


354 :名無し海士長:2005/08/22(月) 14:03:57 ID:4Kg7yqoe0
〜〜〜〜〜〜〜ハロモニ学園の謎〜〜〜〜〜〜〜〜


第一章〜依頼〜
「身辺警護!?」私は驚きの声を上げた、私の名前は紺野あさみ
少し前までは自分で言うのもなんだがごく普通の中学生として普通の人生を歩んでいたのだが
ある事件によりスカイライダーとなった。ここは私が住む中澤家の
いつもと変わらぬ夕食風景であった
その日の夕方訪ねてきたソニン首都防衛隊隊長が私に身辺警護を依頼するまでは

「身辺警護って誰をですか?」私はおそるおそるソニン隊長に聞いた
「この娘よ」といってソニン隊長は持ってきたブリーフケースから
1葉の写真を取り出すと私に差し出し、その場にいた全員が写真を覗き込んだ
写真には私達と同年代と思われるかわいらしい少女の写真が写っていた
「彼女の父親はある大学の教授で金属工学の権威なんだけど
彼が最近特殊な金属の精製に成功したの、その金属は今までのあらゆる金属に比べて軽く
また強靭で比較的大量生産もしやすいそうなの」
「「え!?それじゃあ!!」」私と私と同じくすぐに事態を悟ったらしい
あいが声をそろえて叫んだ
「どういうことれすか?」事態を飲み込めてないののが相変わらずのんきな声をあげる
「考えても見てくださいもしその精製技術がゼティマや
他の組織にわたって悪用されたら戦いは不利になります」
「そういうことなの、幸い彼の身の安全は確保できて彼の身柄は
FBI他の協力で近くアメリカの安全な研究施設に送られーもちろん彼も同意しているーる
んだけど彼がアメリカ行きに同意する条件の
一つに「一人娘の彼女も一緒に行かせる事」と言うのがあって、
これはこちらも飲むことにしたんだけど一つ問題があって準備にあと2,3ヶ月程かかるの、
で、紺野さんあなたに彼女が学んでいるハロモニ学園に転校生として入ってもらって
彼女の身の安全を確保してもらいたいわけなの」
「ハロモニ学園?」ののが首をかしげながら聞いた


355 :名無し海士長:2005/08/23(火) 23:04:08 ID:f9EsDzHg0
「ああ、そういえばののは知らんやろな、ハロモニ学園って言うのは
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 ||                 ハロモニ学園
 || ・現理事長ひろゆきが開いた小中高一貫教育の学園で現在の学園長は茂名島平八
 || ・学校のレベルは非常に高く毎月の月末にあるテストで赤点を取ると減点され一定以上になると
|| 追試がありそれでも悪い点をとったら留年、場合によっては放校処分もある
 || ・学校の教育カリキュラムは他に例を見ない方式で通常の授業はもとより  
 || いくつもある学科(その中には日本でここだけと言う軍事やオカルトさらには風俗と言ったものまである)
 || の中から各自の興味のあるものを自由に選択でき日夜その中で様々な議題や研究が行われている
 || ・学校は神奈川県の三浦半島にあり基本的に全寮制だが
||               近郊に実家がある者については通学が許可されている     @ノハ@
 ||                         参考文献:民明書房「全国高校凱檀巣」より \ (‘д‘ ) キホン。
 ||                                                    ⊂⊂ |
 ||__/ | | | |ヽ_∋8ノハヽ8∈ 〃ノハヽ_                            | ̄ ̄ ̄ ̄|
     川(  ∧ ∧__ (   ∧ ∧从(   ∧ ∧                           ̄ ̄ ̄
    〜(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は〜い、先生。
      〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)
        〜(___ノ  〜(___ノ   〜(___ノ


356 :名無し海士長:2005/08/23(火) 23:11:42 ID:f9EsDzHg0
と言うわけや、わかったかのの?」あいの説明にののは分かったような分からないような表情を浮かべながらも
「わかったのれす」と言い私も彼女よりは理解できたのでソニン隊長に顔を向けて
「分かりました、ところでソニンさん聞かせてください何で私なんですか?」とソニン隊長に聞いた
彼女は少し顔を曇らせながら私のほうに顔を向け
「実は最初はうちの隊員を生徒として送り込んだんだけど何者かに殺害されたの、
幸い学校の3連休の休日で殆どの生徒は居なかったから表ざたになる前に
あちこち手を回して彼女は急に転校したと言うことにしたんだけど代わりに
誰かを送り込もうにも、私は動けないし他に女性の隊員はいないから
あなた達に頼みに来たのそれで生徒としてなら歳も近いから彼女のまわりにいても
あまり不自然ではないという事になったんだけど消去法でまず
飯田さん、安部さん、矢口さん、ケイさんは学生で送り込むには
高れゲフンゲフン年をとりすぎているんで×」
この時点でソニン隊長の視界外で飯田さんが彼女を履いていた
スリッパでたたこうとして他の3人に止められているのだがそれは別の話


357 :名無し海士長:2005/08/23(火) 23:20:37 ID:f9EsDzHg0
「残るは吉澤さん、石川さん、辻さん、加護さん、高橋さん、
小川さん、新垣さん、そして紺野さんの8人なんだけど学生として転校する以上
その学校の授業についていけなければならないしいつも変身できる訳ではないから
変身しなくてもある程度戦えないといけないから空手の経験がある紺野さん、あなたが適任なの」
「なるほどそれで私が選ばれたんですか」と私は納得した
「じゃあ引き受けてくれるのですね、じゃあ早速だけどこれを」そういって彼女はもってきた紙袋を私に手渡した
「これは?」私は紙袋の中を見ながら彼女に聞いた
「貴方が学園に転校するのに必要な書類やいざって時に便利な護身用の道具とかが入ってるわ、書類は目を通しておいて」
私は言われたとおり中をあけて書類に目を通しあることに気づく「あの、ソニンさん」
私は顔をあげてソニンさんに聞いた「何?」ソニンさんは待ってましたと言うような顔をして答えた
「あの、名前が違うんです私の名前は「紺野あさみ」で「近藤まさみ」じゃあありません」
それを聞いたソニンさんはああ、それねと言う顔をして「ええ分かってるわ、その名前は貴方が学園に転校する上での仮の名前なの、
一応調べてみてあなたが人間だったときに通っていた学校の人間はここには居ない筈だけど
万が一って事もあるからあなたは学園に転校してからは「紺野あさみ」ではなく「近藤まさみ」になるの、名前は元の名前に近い方が何かと便利でしょ」


358 :ねぇ、名乗って:2005/08/28(日) 01:41:28 ID:FfXwb1GI0
保全。
>>354
 これはこれでええやん。でもできたらsageて書いてあげて。

359 :ナナシマン:2005/08/30(火) 23:12:49 ID:UpGkIHpO0

 「きっ・・・北崎さん・・・久しぶり、ですねぇ」

 「他のみんなは?」

 「っ・・さぁ・・・?!どこに行ったんでしょうねぇ」

 琢磨の態度に一瞬怪訝な表情を見せた少年、北崎は琢磨の頭から手を放す。その直後
必死に何かを確かめるように頭をなで回す琢磨の姿を北崎は笑いながら見ていた。
それは琢磨にとっては耐え難い屈辱だったが、冴子が見ていないことだけがせめてもの
救いだった。そうして北崎は取り乱す琢磨の姿を見ていたが、直後カウンターの上に
何かを放り出した。どすんと鈍い音を立てて投げ出されたそれは、これまで見たことの
ない形状のベルトと携帯電話だった。

 「もしかして、これは・・・」

 「そう。デルタのベルトだよ。驚いた?」

北崎はそう言って無邪気に笑う。話には聞いていた第3のベルト。思わず目を見開いて
ベルトに視線を注ぐ琢磨。

 「これが第3のベルト・・・いや、このベルトがあったからファイズやカイザの
ベルトがあると言うべきでしょうか」

琢磨の言葉からすると、デルタのベルトはファイズやカイザのベルトに先駆けて作られた
いわばプロトタイプ的なものと言うことになろうか。思わずベルトに触れようと手を
伸ばすが、それを察したか北崎は素早くベルトをひったくる。

 「せっかく手に入れたんだから、しばらくこれで遊ぶんだ。じゃあね」

そう言って北崎は足早に店を後にした。静かな店内に、再び琢磨一人が残された。


360 :ナナシマン:2005/08/30(火) 23:18:23 ID:UpGkIHpO0
 舞台は再び河川敷に移る。二人のオルフェノクを相手に守勢に回ったロブスター
を援護するべく、ジェイもまたその姿を異形の者へと変化させた。閃光と共に姿を
見せたのは鱗に覆われた黒いボディと、大きく裂けた口を持つワニの異形。ジェイ
のもう一つの姿、「クロコダイルオルフェノク」が切り結ぶ三人のオルフェノク
達の間に割って入り、状況は互角となった。
 クロコダイルオルフェノクは両腕に装備したワニの口の様な盾を振り回し、
強打でスネークオルフェノクを打ち据える。その様子に、ロブスターとつばぜり合い
を演じていたホースオルフェノクの手が止まる。

 『みっちゃん!』

 『大丈夫、平気や。それよりその子をはよ何とかせぇ!』

 スネーク〜みちよに促され、ホースオルフェノク〜明日香は絵里の元へと急ぐ。
一方の絵里は乱戦の合間に傷ついた身体を押してかろうじて立ち上がり、その場
から逃れようとしていた。そこに迫るオルフェノク。もちろん絵里に対して敵意
はなかった。だが恐怖のせいか絵里はホースオルフェノクから必死に逃げる。
もつれる脚で二度三度転びながら逃げ回る彼女の姿、そのおびえ方は尋常ではない。


361 :ナナシマン:2005/08/30(火) 23:21:37 ID:UpGkIHpO0
 「来るな!来るな化け物!!」

絵里の取り乱し様は、単に明日香が変身を遂げる姿を見たというだけではなかった。
脳裏に浮かぶ光景が、絵里を恐怖に駆り立てていたのだ。一瞬頭の中が真っ白に
なったかと思うと、次の瞬間自分が過去にも同じように異形の者に追われて
命からがら逃げなければならなかった、その光景がよみがえってくる。追われている
今、決して思い出したくない記憶。吹き出す汗をぬぐおうともせず、ただその場から
逃れたい一心で絵里は走る。

 (あの時だって、あの時だって・・・)

 しかし、必死の形相で走る彼女の姿をたまたま認めた一人の少女がいた。銀色の
マシンを駆っていた少女は、見覚えのある顔を見るや停車して積んでいた黒い
アタッシュケースをひったくると絵里の元へと走る。脱ぎ捨てたヘルメットの下から
覗いたその顔に、絵里の顔に一瞬安堵の色が浮かんだ。

 「れいな!」

 「どげんしたん?敵?!」

幸いホースオルフェノクはまだ彼女たちに追いついてはいない。れいなはあわただしく
ファイズドライバーを装着し、ポケットからファイズフォンを取り出した。 


362 :ナナシマン:2005/08/30(火) 23:39:20 ID:D2Fc288F0
今日の分は以上です。続きはまた。


363 :名無し募集中。。。:2005/09/06(火) 07:59:12 ID:uL6rMbCU0
保全。


364 :名無し募集中。。。:2005/09/13(火) 20:05:42 ID:hC4Uaa/M0
保全。


365 :名無し募集中。。。:2005/09/17(土) 23:02:42 ID:fmRRNhBz0
保全。


366 :名無し募集中。。。:2005/09/19(月) 19:30:53 ID:1GvYv1uD0
保全。

367 :名無し募集中。。。:2005/09/22(木) 23:51:40 ID:8hi60WOu0
( ` ・ゝ´) 川‘〜‘)|| (〜^◇^) 川σ_σ|| ( ^▽^) 川o・-・) ( ‘д‘) ( ・e・)

368 :ねぇ、名乗って:2005/09/25(日) 20:57:18 ID:0wqP75wA0
クウガは古代の勇者だから

369 :燃えろ!兄弟拳:2005/09/25(日) 23:13:13 ID:LG8uKUTI0
人大杉とかきついなぁ
とりあず保

370 :ねぇ、名乗って:2005/09/27(火) 17:03:24 ID:RjLc3Oc70 ?###
2ch専用ブラウザを導入しませう

371 :ナナシマン:2005/09/28(水) 21:31:58 ID:/YPAPYxq0
 変身コードをあわただしく入力し、変身待機状態になったファイズフォンを
かざしてれいなは叫ぶ。

 「変身!」

ファイズフォンがファイズドライバーにセットされた直後、彼女の身体に沿って
のびる赤いフォトンストリーム。そしてまばゆい光がその身を包み込み、光の
収束と共に彼女は仮面ライダーファイズへと変身を遂げる。

 『絵里、敵は?!』

れいな〜ファイズの声に対して、憔悴しきった絵里は敵の向かってくる方向を
指さすのがやっとの状態だった。絵里が指し示すその方向に、彼女を襲った敵が
いるのなら行って叩きのめしてやるまでだ。ファイズはオートバジンに飛び乗ると
爆音と共に走り出した。その姿を、絵里は荒い息をつきながら見送った。


372 :ナナシマン:2005/09/28(水) 21:33:21 ID:/YPAPYxq0
敵の姿を求めて走り出したファイズだったが、程なくして相手は向こうから
やってきた。絵里を追いかけてきたホースオルフェノクと鉢合わせになったのだ。
目の前に迫るオルフェノクの姿を認め、スロットルを握るファイズの手に力が
こもる。さらにけたたましい爆音をあげて、オートバジンは敵目がけて猛突進する。

 (あいつが絵里を・・・許さんっちゃ!)

一方のホースオルフェノク〜明日香も自分に対して猛進する謎の戦士の姿を認めて
いた。
 
 (敵?!突っ込んでくる気か?)

 自分に対して明らかな敵意を抱いていることを察知した彼女は、両腕を天に
かざして魔剣と盾を出現させると、迫り来る敵の襲来に備えて身構える。

 『どこの誰かは知らないけど、命を粗末にするような真似はやめな!!』

さらにスピードを上げて迫り来るファイズを制止するべくホースオルフェノクは
叫ぶ。だが、今のファイズ〜れいなにはその声を聞き入れるだけの冷静さはない。


373 :ナナシマン:2005/09/28(水) 21:34:27 ID:/YPAPYxq0
 『化け物のくせに・・・人間に指図するなっちゃ!』

 絵里のおびえきった目が脳裏を過ぎると、そしてそれはそのままオルフェノク
への怒りへと変換される。ファイズはホースの言葉に激高して叫ぶと、疾走する
オートバジンでそのまま体当たりを敢行する。のびていく黒い轍、飛び散る火花
が敵の元へと迫る。だが、ホースオルフェノクとてむざむざとファイズの突進
に散るつもりはない。構えた盾を敵に対してかざし、正面から受けきったところで、
手にした魔剣で一突きする算段だ。

 『その化け物相手に命を散らすなんて、あんたこそ大バカ野郎だよ』

 『せからしかっ!!』

耳をつんざく爆音が迫ると、ホースオルフェノクは衝撃に備えるべく両足を
踏ん張る。異形の者の両足を中心にして、アスファルトに放射線状の亀裂が走る。
そして直後、衝突。

374 :ナナシマン:2005/09/28(水) 21:35:47 ID:/YPAPYxq0
 体験したことのないような衝撃と圧力が盾を通じて腕に、身体に走る。だが、
異形の身体を持ってすれば受けきれない攻撃ではない。そして一方のファイズに
してみれば、オートバジンによる突撃が敵に止められるとは予想外のことだった。

 ホースオルフェノクにとって絶好のチャンスが訪れた。一撃で決めなければ。
猛回転する前輪タイヤが煙を上げる中、その隙をついて魔剣の切っ先がきらめく。
だが、その瞬間危険を察知したオートバジンがまたもファイズの意志とは無関係に
バトルモードに変形してファイズを空中に放り出した。だが、けがの功名とは
まさにこのこと、そのおかげでファイズは敵の攻撃を寸前でかわすことが出来た
のだ。バスターホイールを乱射しながら離脱するオートバジンの姿を横目で
ちらりと見やると、ファイズはひとしきり攻撃を終えた愛機に一言礼を告げた。

 『おかげで助かったばい・・・・ありがと!!』

そう言い終わるやいなや、またもファイズはオートバジンに跳び蹴り一発。この
一撃にバイクモードに変形しながら、横っ飛びに滑っていくオートバジン。命を
救ってくれた愛機ではあるが、勝手に動き回られては自分の身も危険にさらす。
そばにあった自販機に激突して停止したオートバジンを余所に、ファイズは
目の前の敵に向かって歩みを進める。

 『待たせて悪かったね、第二ラウンド開始ったい』


375 :ナナシマン:2005/09/28(水) 21:37:10 ID:/YPAPYxq0
 長らくお休みして申し訳ありません。仕事がようやく片付き始め、またアク禁解除と
ようやく状況が好転してきました。今日の分は以上です。続きは週末に。

376 :名無し募集中。。。:2005/10/05(水) 19:28:08 ID:CkyYOeCd0
保全。

377 :名無し募集中。。。:2005/10/10(月) 19:15:22 ID:FVLR0S1Q0
保全。



378 :名無し募集中。。。:2005/10/16(日) 16:42:17 ID:lZDpH9lf0
保全。


379 :名無し募集中。。。:2005/10/21(金) 20:13:18 ID:bUtxF/J30
保全。


380 :ナナシマン:2005/10/25(火) 22:18:52 ID:UMw3qeZx0
 現在ちょっと仕事とかが立て込んでしまって更新が出来ない状態です。
誠に申し訳ありません。月曜日の夜には再開出来ると思いますので
またその時に。

381 :名無し募集中。。。:2005/10/29(土) 20:58:42 ID:2aoiWdsI0
保全。


382 :名無し海士長:2005/10/30(日) 23:30:29 ID:j8LOto+s0
私は納得して書類に目を戻して中身を確認したので他の物にも目を向けた。
紙袋の中には他にもいくつか物が入っていた。私はそれらをすべてテーブルに広げると「これは何に使うのですか?」と質問した。
「その眼鏡はカメラになっていてそこのボタンが電源なんだけど
それと私のパソコンに繋がる様になっていてあなたが見たものは
私も見ることができるようになっているの、その腕時計には麻酔針や発信機が入っていて
それぞれの選択はその竜頭で出来て時計のレンズを起こすと照準が出てきて発射できるようになってるわ、
発信機の方は眼鏡のそのボタンを切り替えれば位置が出るからそれで追跡して、それから、、、」
その後彼女は小一時間ほど持ってきた物の説明を続けて「じゃあ私はこれで帰るわ」といって席を立って帰ろうとした時
「ところでソニンさん」安部さんが声をかけたのでソニンさんは安部さんの方を振り返った。
安部さんは私も聞きたかったことをソニンさんに尋ねた「最初送った隊員は誰に殺されたの?」
ソニンさんは「私にもそれは分からないわ、けど多分」ソニンさんは彼女が写った写真に目をやり「彼女に関係があることだと思う」
それともう一つ私も聞きたいことがあったので聞いた「ソニンさん私も聞きたいんですけどその殺害された隊員ってどんな人なんですか?」
ソニンさんは少し悲しそうな顔をして「斉藤美海って言う娘でね、知っていると思うけどうちは私以外は全員元自衛官で彼女も前は
陸自のレンジャー隊員をやっていたけど家族をゼティマに殺されてうちに入ったの。多少マイペースな娘だけどいい娘だったわ」
そういうと振り返り帰って行った

383 :名無し海士長:2005/10/30(日) 23:36:29 ID:j8LOto+s0
それから一週間後私は飯田さんと東京駅まで来ていた。
「ホントに一人で大丈夫?」ペット探偵の仕事が近くであるからと
送ってもらった飯田さんが心配そうに私に聞いてきた。
正直私も不安が無いわけではないけど余計な心配をさせたくないから
「ソニンさんから渡されたいろんな道具もありますし大丈夫です」といって
飯田さんにというよりは自分に言い聞かせるようにして答えた
「ならいいんだけど、あなた制服がついてから結構夜遅くまでおきていたから私もなつみも心配してたのよ」
あ、、、そうなのだ私はソニンさんが尋ねてきた次の日に制服(いつ測ったのか分からないが私にぴったり合うサイズだった)が来て以来
あまり寝ていないのだ。その事を飯田さんや安部さんは知ってて心配してくれていたのだ
「ああ、その事を気にしてたんですかそれなら大丈夫です「近藤まさみ」になりすます為に書類に目を通したり
しばらく勉強もしていなかったから勉強しないといけないから遅くまでおきていたんです、
それに私久々に制服が着られてうれしかったんです、あ、電車が出るみたいなんで私、行ってきます」
そういって私は列車に乗ると客は私しか居なかったので私はホーム側のシートに座って
ホームで手を振る飯田さんに手を振って別れた(大丈夫2,3ヶ月彼女の身辺警護をすれば良いだけよ)
そのとき私は今回の仕事を身辺警護だけだろうと思っていた

(第一章終り 続く)


384 :ねぇ、名乗って:2005/11/03(木) 21:38:09 ID:9XCg2y0i0
安倍さんなわけだが

385 :名無しスター:2005/11/05(土) 17:24:16 ID:YpTMyQyf0
海士長さんとりあえず乙でした。
続きを楽しみにしています。

保全代わりに短編などを書く予定です。

386 :名無しスター:2005/11/06(日) 01:40:39 ID:+rrcsS/X0
番外編「モグラの中の人」


「この怪人め!」

高橋はそう叫びながら改造人間の首を締め上げる。
ここは中澤家のリビング。こんなところにまで改造人間が侵入していたのだ。
変身前の非力な体ではあるがスリーバーが急所に決まっていた。これでは逃れられない。

「グ・・グ・・・」

改造人間は声も出せない、やがて意識が遠のいていく。

「どうや、参ったかぁ!」


「・・・参りました。」


「こらこら、モグラをいじめたらあかんがな。」
中澤がトレーナー姿でコーヒー入りのマグカップを持って台所から出てきた。

387 :名無しスター:2005/11/06(日) 01:41:36 ID:+rrcsS/X0

「あ、モグラやったん?ごめんごめん」

高橋は無邪気にそう言いながらスリーパーを解いた。

「いや、あんたわざとやろ。」

「そうですよ、この前だって・・・」

モグラはこの家に来るといつも誰かに関節技を掛けられていた。

「これからモグラと大事な話があるからちょっと上に行っといてくれるか?」

「は〜い。」

高橋は悪びれもせず、笑いながら2階に上がって行った。


「あんた人気者やなあ。」

「冗談じゃないですよ。いじめじゃないですか。チューチュー・・」


388 :名無しスター:2005/11/06(日) 01:44:35 ID:+rrcsS/X0
ぶつぶつ文句を言うモグラを見ながら中澤は考えていた。

どうしてみんなこんな妙な奴になつくのだろうか。
やはり身近に数少ない「男性」だからかもしれない。
みんな15やそこらで父親はもちろん家族のほとんどを失っている。
こんなモグラに父親とか兄とかそんなものを感じているのかもしれない。

「やっぱりちょっと寂しいんやろうな・・・」

いくら中澤が男勝りの性格でも父親の代わりにはなれない。
ちょっとだけ無力感を感じていた。

「姐さんからもしっかり言っといて下さいよお、チューチュー。」

一方のモグラはそんな事情を知ってか知らずか、人によっては幸福この上なく感じる境遇に
本気で迷惑しているようだった。

(つづく)


389 :名無しスター:2005/11/07(月) 00:10:25 ID:6O2GNgPq0

「じゃあよろしく頼むわ。」

「お任せ下さい。チューチュー」

1時間ほどして打ち合わせを終えた二人がソファーから腰を上げた。
モグラが地下室の入口から帰ったところで高橋や紺野や石黒など何人か集まって来た。

「なんの話だったの?」

「ああ、新しい地下室の話や。」

「また地下室作るの?」

中澤家の地下はモグラの活躍でアリの巣のように地下室が広がっていた。
作りすぎてそろそろ使い切れずに空き部屋が多くなっているぐらいだ。

「ああ、こっちでも簡単な修理・・・いや、治療とか検査が出来るようにしようと思ってな。」

中澤はそう言いながら地下室の図面を広げた。


390 :名無しスター:2005/11/07(月) 00:12:08 ID:6O2GNgPq0
中澤家には加護が持ってきた携帯用の機材しかなく、何かあっても応急処置程度しか出来ない。
ちょっとした調整や修復・治療になると加護博士の屋敷まで行かなければならない。
あそこは空き家のはずなので目立ってしまうし、何より不便だった。

「機材とかどうするの?向こうから運ぶの?」
「いや、モグラが集めて来たんや。」

「それってまた盗んで・・・」
「ちゃうで、そもそも改造人間用の検査用の機材とか売ってへんし。」

「じゃあどっから?」
「ゼティマのアジトをいくつか潰したやろ。あの跡地から使えそうなもんを集めて整備しといたんや。」

「へぇ〜、加護さん忙しいのにそんなことまでやってたんだ。」
「いや、整備したのはモグラや。」


391 :名無しスター:2005/11/07(月) 00:15:04 ID:6O2GNgPq0
「え?」
「この図面描いたのもあいつやで。」

高橋達は驚いた様子で図面を覗き込んだ。

「あいつそんなこと出来るの?」

見事な図面・・とまでは言えないが、それなりの専門知識が無いと描けない図面だった。

「少しずつ昔の記憶が戻って来たらしいわ。」

「・・・あいつ何者なの?」

「元々ゼティマの研究助手やったらしいわ・・・」

中澤の話によれば、優秀な研究助手だった彼はその類稀なる運動神経に目を付けられ、
改造手術を受け精鋭のコマンド部隊に配属された。
そしてトラップのエキスパートとして活躍したが、ハカイダーの反乱の時に瀕死の重傷を負い、
現在の姿に再改造された。

その時に記憶の大半を失ったらしい。


392 :名無しスター:2005/11/07(月) 00:17:11 ID:6O2GNgPq0

「へえ、あいつ見かけによらずスゴイんだ・・・」

「ところでその話誰に聞いたの?」

「モグラ本人から。」

中澤がそう言うとみんな拍子抜けした様子で笑い出した。

「なあんだ。そんなの半分以上嘘に決まってるじゃん。」
「よく自分で優秀とか精鋭とか言えるよねえ。」

「・・・まあな。」

それにつられて中澤も笑い出した。

ただ一人、石黒だけは神妙な顔つきで黙り込んでいた。

393 :名無しスター:2005/11/08(火) 00:49:09 ID:Dr0ie+gm0

さっそく翌日から地下室の工事が始まった。
どこから見つけたのか特大の藍色のハッピに身を包み、捻りハチマキを締めたモグラが黙々と作業を進めていた。
リズミカルな金槌の音が地下室に響いていた。

「・・・何か用ですかい?」

ずっと背中に視線を感じていたモグラが振り向くと、入口近くに石黒が立っていた。

「あの、お茶を持ってきたんだけど・・・」
「ああ、いつもすいやせんねえ、チューチュー」

毎日ではないが工事の時にお茶を持ってくるのはだいたい石黒か中澤だった。
他の連中も来るが、たいてい邪魔をしに来るだけだ。

しかし今日は石黒の様子がちょっとおかしい。
いつもはお茶を置くと一言二言声を掛けて帰って行くが、今日はなかなか帰ろうとしない。

「ごちそうさんでした、じゃあこれで・・」

落ち着かない様子でモグラが作業に戻ろうとするのを石黒が引きとめた。

「あの・・ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」


394 :名無しスター:2005/11/08(火) 00:50:58 ID:Dr0ie+gm0

 ・・・・・・


「・・・知りませんねえ、そんな奴。」

「コマンド部隊に居たはずなの。」

「部隊はいくつもありますし、『真矢』と言われてもコードネームで呼び合ってましたからねえ。」

「でも同じトラップの担当だったし。あなたみたいなエリートじゃないから目立たなかったかも知れないけど・・・」

「・・・」

「研究員としても並だったし・・バンドやってて手先が器用だったから
 トラップとか得意だったけどそれ以外には大した特技も無くて、
 体型もデブでおっちょこちょいで部隊のお荷物で、おまけに鈍臭いし、足も臭いし・・」

「・・・そりゃちょっと言い過ぎなんじゃないですか?」

モグラは何故かちょっと不機嫌そうだった。



395 :名無しスター:2005/11/08(火) 00:53:13 ID:Dr0ie+gm0

しばらくの沈黙の後モグラが口を開いた。

「でも多分死んでますねえ、そいつ。」
「・・・え?」

「コマンド部隊は真っ先に前線に投入されましてねえ。あっという間に全滅ですよ。」
「・・・そんな。」

「あまり記憶がはっきりしませんが、生き残ったのはあっしぐらいなもんで、
 なにしろハカイダーの強さときたら・・・あたたたた!」

「ええ加減にせい!」

いつの間にか地下室に入ってきた中澤が背後からモグラのヒゲを引っ張り上げていた。

「姐さん、何するんです?」
「デリカシー無さすぎるで。彩の様子見たらその男とどんな関係かわかるやろ。」

「いや、でも・・・」
「黙れ!」


「あいたたた!」

言い返そうとするモグラのヒゲを中澤はさらに強く引っ張った。


396 :名無しスター:2005/11/08(火) 00:55:34 ID:Dr0ie+gm0

「あの、じゃあこれで・・・」

石黒はそんな二人の騒ぎを尻目に、うつむいたまま地下室を出て行った。


石黒が出て行くのを確認すると、中澤が小声でモグラに話し掛けた。

「なあ・・もうちょっと言い方ってもんがあったんやないか?生死不明とかなんとか・・・」

「でも真也は死んだんですよ。チューチュー・・」

「・・・本当にそれでええんか?」

「死んだんです。」


モグラがそう言うと中澤はもう何も言わなかった。

「・・・じゃあ仕事に戻りますね。チューチュー・・」

モグラは立ち上がり、再び工事に取りかかった。


397 :名無しスター:2005/11/08(火) 00:57:08 ID:Dr0ie+gm0



「なあ・・・」

しばらく無言で作業を見ていた中澤が口を開いた。

「おまえがこの家の世話を焼いてくれる理由ってやっぱり・・・」

「・・・そりゃ姐さんとケイさんはあっしの命の恩人ですから。」

中澤の問いにモグラは振り向きもせず答えた。

「そうか。そうやったな・・・」

中澤はそれを聞くと黙って地下室を出て行った。

地下室には相変わらずリズム良く金槌で釘を打ち込む音が響いていた。
その音は自室で泣き伏せっていた石黒にもわずかに聞こえた。

「あの音・・・」

その独特のリズムはどこかで聞き覚えがあった気がする。


398 :名無しスター:2005/11/08(火) 01:02:01 ID:Dr0ie+gm0

「まさかね・・・」

「彩さ〜ん!」
「どうしたんれすかあ?」

ドアの外から辻や小川の声が聞こえた。
石黒の様子を心配して見に来たのだった。

「大丈夫、何でもな〜い!」

石黒は涙を拭き、何か吹っ切れたような笑顔で部屋から出て行った。



「ふう。」

その頃、モグラは床の工事を一通り終えて一息ついていた。
少しの間無言で上を見上げていたが、しばらくして今度は壁の工事に取りかかった。
地下室には金槌の音だけが響き続けていた。

(おしまい)


399 :ねぇ、名乗って:2005/11/11(金) 01:32:48 ID:a8tufhMF0
 

400 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:30:50 ID:Gpeug6ZM0
>>374から


 腕を軽く一振るいして駆け出すファイズ。目指す相手の姿は見えないが、
あの攻撃で倒れたとは思えなかった。と、その時。

 『口で言っても判らないなら、死なない程度に身体で教えてやる』

硝煙の彼方から異形の声が聞こえる。魔剣を真一文字に振るい、立ちこめる
煙を一なぎしてホースオルフェノクはファイズの言葉に応えた。一方のファイズ
も一度は足蹴にしたオートバジンのハンドルに手を伸ばし、左のグリップに手を
かけるとそのまま引き抜いた。ファイズの武器の一つ、ファイズエッジは通常
オートバジンのハンドルとして収納されている。剣には剣を。フォトンブラッド
のエネルギーがほとばしるファイズエッジを構え、ファイズは走り出した。

 『言うたろうもん、化けモンに説教される理由はないっちゃ!!』

 そして両者は再び真っ向からぶつかり合う。互いに切り結ぶ正と邪の刃、
二度三度と競り合う切っ先が火花を挙げる。当初の相手はクロコダイルだった
はずなのだが、ここに至ってはそんなことを言っている場合ではない。もしも
クロコダイルオルフェノクが再び自分を追ってくれば2対1の戦いを強いられる
ことになるが、戦いを避けるつもりはない。いざとなれば受けて立つ。それが
彼女の戦いだ。

401 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:31:40 ID:Gpeug6ZM0
 一方、河川敷ではスネークオルフェノクが劣勢の中にあった。いかに人ならぬ
力を得たとはいえ、相手は上級オルフェノク2体。スネークはクロコダイルと
ロブスターの猛攻に徐々に押され始めていた。反撃の糸口を掴むべく切っ先鋭く
突きだした短剣をロブスターのサーベルが切りとばし、そして続けざまに
クロコダイルオルフェノクの盾状の武器、バックラーが振るわれるや強烈な
打撃が背中にたたき込まれ、スネークは地面に倒れ伏した。



 『ぐはっ!!』

戦いに敗れたスネークを見下ろすロブスターオルフェノク。そして、力尽きた
異形の者の姿がまばゆい閃光に包まれる。その直後、そこに姿を現したのは一人
の女の姿だった。スネークオルフェノクは本来の姿であるみちよの姿に戻った
のだ。しかし、このまま敵をホースオルフェノク、明日香の所に行かせる
わけにはいかない。みちよは傷ついた身体をいとわず、敵の脚にすがりついて
なんとか足止めしようと試みる。しかし、今の彼女にどれほどの力が残って
いることか。
 
 『悪いけど、あなたと遊んでいる暇はないの。ジェイ、あなたは先にさっきの
コを追って』

 ロブスター〜冴子の言葉に促され、クロコダイルオルフェノクはファイズと
ホースオルフェノクを追った。そして、みちよの首筋に切っ先を押し当てる
のはロブスターオルフェノク。自らの命はもはや風前の灯火と覚悟を決めた
みちよだったが、それでも掴んだ手は放さない。歯を食いしばって敵を
にらみつけている。握った剣に力を込めれば、一瞬で彼女の命は消えてしまう。
と、その時。

402 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:32:24 ID:Gpeug6ZM0
 突如として背中を襲う衝撃にロブスターオルフェノクがつんのめる。無数の
弾丸のようなものが続けざまに放たれ、ロブスターの強靱な鎧にうっすら煙が
立ち上る。背後から自分を襲った者は何者なのか。ゆっくりと振り返る視線の
先に立っていたのは、一人の少女の姿だった。彼女の背には、およそ人には
あるはずのない白い大きな翼があった。ロブスターを襲った弾丸は、彼女の
翼から放たれたものだった。その翼を翻ったのと同時に、少女の瞳に真っ赤な
光が宿る。小刻みに震える肩もそのままに少女は叫ぶ。


 「その人を・・・平家さんを放して・・・!」

 しかしみちよは、自分の力ではこの強敵を倒すことは出来ないことを
思い知らされたばかりだった。自分を救うために駆けつけた少女〜麻美の力を
もってしても、この危機を脱することが出来るかどうかわからない。それ
どころか、二人の命を危険にさらすかもしれないのだ。


403 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:34:27 ID:Gpeug6ZM0
 「麻美?!止めぇや!アンタが敵う相手やない!!」

だが、麻美はみちよの言葉を聞き入れようとはしない。あくまでも彼女の命を
救うために、ロブスターと戦うつもりだ。一方のロブスターオルフェノクも
押し当てた刃をみちよの首筋から放すと、彼女をつま先で足蹴にして転がした。
そしてサーベルで空を切ると麻美に言った。

 『面白いコね・・・いいわ、あなたの勇気に免じてこの場は引き下がってあげる』

 「?!」

 『それに、ファイズのベルトは彼に任せてあるし』

そう言うとロブスターオルフェノクはきびすを返し、二人の前から姿を消した。
麻美の勇気ある行動でひとまず命拾いしたみちよ。だが、真に危機が迫っている
のは彼女ではなく明日香なのだ。激戦の場所は近い。麻美に肩を借り、よろよろ
と立ち上がるとみちよはファイズとホースオルフェノクが鎬を削るガード下へと
向かった。

404 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:34:50 ID:Gpeug6ZM0
 人気のないガード下の広場で、両者の死闘はなおも続いていた。上背に勝る
ホースオルフェノクは、ファイズとの何度目かの鍔迫り合いにもつれ込むと
体重をかけてファイズをフェンスに押しつける。そのたびに金網のきしむ音が
響く。だが、押されっぱなしでいるファイズではない。執拗に圧殺戦法を続ける
敵との身体の隙間を上手く利用して、バックルに手を伸ばす。ほどなくして、
その指先に金属の感覚が伝わる。ファイズフォンに手がかかったのだ。

 (こいつめ・・・見てろ!)

ホースオルフェノクが一瞬身体を離した隙に、ファイズはファイズフォンを
光線銃「フォンブラスター」に変えるや連射モードへのコード「106」を
素早く入力し、至近距離からの「バーストモード」連射でホースオルフェノクを
吹き飛ばした。

 『ぐうっ!!』

 うめき声を上げて転がるホースオルフェノク。一方、圧殺戦法から脱した
ファイズは片膝をつき、トーチライト「ファイズポインター」の側面に
ミッションメモリーをセットすると、そのままそれを右足にセットする。
そしてファイズフォンのENTERキーを押すと、電子音声が必殺技の発動を
告げた。

 『エクシードチャージ』

電子音声と共にファイズドライバーから右足へとフォトンエネルギーが注入され、
必殺技の体勢は整った。そのまま大きく跳躍すると空中で前転、そして蹴り脚
からは円錐状の光がホースオルフェノク目がけて放たれる。

 (これで決めてやる!!)

赤い閃光と一つとなって放つ必殺の一撃、クリムゾンスマッシュがホースを
襲う。だが!

405 :ナナシマン:2005/11/12(土) 23:37:43 ID:Gpeug6ZM0
 長らくお休みしていて申し訳ありませんでした。今日の分は以上です。
併せて途中にお話を入れてくださった名無し海士長さん、名無しスターさんの
お二人にお礼申し上げます。次回更新分で今回のお話は終了の予定です。


406 :ねぇ、名乗って:2005/11/13(日) 05:00:38 ID:w+ICO+v70
ナナシマンさん乙です。待ってました。


407 :ねぇ、名乗って:2005/11/13(日) 23:27:34 ID:SOmLeFJA0
>スタータソ
 ちょっと影が薄なりつつあった(?)モグラにスポットを当て、意外な過去が
明らかになって面白かったでつ。

>海士長タソ
 乙。話の内容とか前より上手くなってると思う。もう少し読みやすければ
なお良し・・・とかって勝手な読み専でスマソ。

408 :ねぇ、名乗って:2005/11/16(水) 16:08:47 ID:pz7izhez0
age保全。

409 :ねぇ、名乗って:2005/11/20(日) 18:38:31 ID:ng6t12fL0


410 :名無し募集中。。。:2005/11/25(金) 21:23:31 ID:9ktimLBJ0
保全。


411 :ねぇ、名乗って:2005/12/02(金) 21:16:25 ID:WBUXE/Y30
定期保全

412 :名無し募集中。。。:2005/12/09(金) 05:31:44 ID:cNgLazZX0
保全。

413 :名無し募集中。。。:2005/12/16(金) 20:09:25 ID:UIMxuv8u0
保全。


414 :ねぇ、名乗って:2005/12/18(日) 22:45:15 ID:E6HM4qik0
保全

415 :名無し募集中。。。:2005/12/23(金) 05:51:41 ID:J95r5kea0
保全。


416 :名無し海士長:2005/12/26(月) 02:00:51 ID:M0+0Q03a0
第二章〜〜転入〜〜
ZZZ・・・・
「お疲れ様でしたまもなく終点、久里浜公園前です皆様お忘れ物の無い様にお願いします」
「しまった、寝過ごしたーーー!!」
私は終点の放送を聞いて飛び起きた。そうなのだ、私は朝が早いのと今まであまり寝てなかった事が祟って
バスに乗り換えた後つい居眠りをしてしまい学園前を通り過ぎて終点まで寝過ごしてしまったのだ。
私はあわてて運転席に行くと「運転手さん、このバスって折り返しですか?」と聞くと
「出るのは1時間後だよ、ハロモニ学園の生徒?ここからだと歩いた方が早いよ」
その若い運転手はそう答えると降りてバスを洗いはじめた。
私は座席に置いたままの荷物をとると運転手に道順を教えてもらい歩き始めた。
まだ朝も早いので人影はあまり見かけなかったがしばらく歩いていると
若い男達に絡まれている中学生ぐらいの少女がいた。
「よーねーちゃん、人にチャリぶつけといて「ごめん」だけか?あ〜ん?」
「ごめんなさ〜い(泣)」
「ごめんじゃねーだろうがゴルァ!!」
どうやら少女のこいでいた自転車が若い男達の一人にぶつかったらしい、
そのままほうっておくのも悪いので助けることにした
「やめときな」私がそういって後ろに立つと若い男達が振り向いた
「なんだ姉ちゃん?やんのかゴルァ」そういうといきなり一人が殴りかかってきた。
しかし遅い!!私はあっさりパンチをかわすと鳩尾にけりを一発かますと男はあっさりとその場に倒れた
それを見て他の男たちも私に殴りかかってきたが所詮私の敵ではなくあっさりと倒された。
「大丈夫?怪我は無い?」呆然としている彼女に向き直ると私は彼女に聞いた。
彼女は「は、はい大丈夫です、助けてもらってありがとうございます高等部の方ですか?」
良く見ると彼女の制服はハロモニ学園の初等部と中等部の制服を着ていた、
どうやら中等部の生徒らしい「ええそうよ、じゃあ私は急ぐから貴方も気をつけなさい」
私はそういって学校への道を急いだ。


417 :名無し募集中。。。:2005/12/30(金) 18:04:54 ID:ujJUCDYQ0
保全。


418 :名無し募集中。。。:2006/01/01(日) 13:54:19 ID:SMZZnQPW0
ここまだあったのね

419 :ナナシマン:2006/01/04(水) 00:25:39 ID:OBQ1DXUw0
 必殺技への体勢は整っていた。あとは空中からの一撃を放つだけだった。しかし
次の瞬間、黒い影が遮るように現れるや強烈な一撃で空中のファイズをたたき
落としたのだ。何か大きな鈍器のようなもので殴られたような感触と共に、直後
地面に叩き付けられるファイズ。

 『くはっ!』

戦闘服で守られているとは言えその衝撃はファイズ〜れいなの身体にも伝わり、
その瞬間思わず息が詰まる。不意の打撃からようやく立ち直ったファイズの前に
立っていたのは、本来彼女よりも先にホースと戦っていたもう一人の異形の者
だった。そう、二人の後を追って戦線を離脱したクロコダイルオルフェノクだ。

 そしてクロコダイルはさらなる追撃を加える。ファイズの背中にバックラーを
振り下ろし、倒れ伏したファイズをさらに足蹴にして蹴り飛ばした。そのまま
コンクリートの壁に痛烈に叩き付けられたファイズはずるずると崩れ落ちた。
一方、先ほどまでファイズと切り結んでいたホースオルフェノクも、力を使い
果たしたか異形の姿をとどめることが出来ない状態にあった。正体が暴露するのを
恐れたホースはひとまず物陰に身を潜めるとそこで変身を解く。再び人間の姿に
もどるや、明日香は二人の戦いをじっと見守っていた。


420 :ナナシマン:2006/01/04(水) 00:27:18 ID:OBQ1DXUw0
休暇の前半に風邪でダウンしていて続きを書けずにいたのですが、とりあえず>>404からの
続きをちょっとだけ書いておきます。


421 :ナナシマン:2006/01/12(木) 00:00:30 ID:jgLdK5Qg0
 そのころ恐慌状態を脱した絵里は、気を取り直してカイザフォンに手を
伸ばした。自動操縦のコードを入力してサイドバッシャーを呼び寄せるが、
少し時間がかかりそうだ。だが待っていることは出来なかった。少なくとも
この事態を知っているのは今は自分しかいない、と彼女は思っていたのだ。

 仕方なく絵里は、サイドバッシャーを待つことなく異形の者達が切り結ぶ
ガード下へと向かった。その途中、彼女はサイドカーに乗った二人の少女に
出会う。絵里は二人に見覚えがあったし、相手もそれは同じだった。

 「あれ、亀井ちゃん」

自分でも高性能なマシン〜ヘルダイバーを所有していながらサイドカーを
駆る長身の少女、ひとみにべったりの麻琴は見知った顔に声をかけた。
声の主の事は何となく覚えていた絵里は、麻琴に言葉を返す。

422 :ナナシマン:2006/01/12(木) 00:01:57 ID:jgLdK5Qg0
 「えっと・・・小林さん?」

 「いや小川だから。それより何してるの?一人?」

 「そうでしたっけ?アハハ・・・すいません」

麻琴の名前がとっさに出てこなかったことを作り笑いでごまかすと、絵里は
二人にこの先で起きているであろう出来事を告げる。

 「多分この先のガード下でれいなが敵と戦ってるはずです」

 「マジで?!アイツらめ・・・今度はエネルギーの有り余ってる麻琴の
出番かな」

 キチガイバトとの戦いの後、二連戦を戦い抜くにはいささかエネルギーが
心許ないひとみは、そう言って麻琴の頭をポンと叩く。麻琴もひとみの言葉
に笑顔で応え、二人は絵里の前から爆音をとどろかせ走り去っていく。
そしてその直後、呼び寄せたサイドバッシャーが絵里の前に姿を見せた。
ヘルメットをかぶった絵里はフルスロットルで二人の後を追った。 


423 :ナナシマン:2006/01/12(木) 00:16:48 ID:jgLdK5Qg0
一方、ガード下ファイズとクロコダイルオルフェノクとの戦いが続いていた。
コンクリートの壁に叩き付けられた後、間髪入れず繰り出された強烈な体当たり
はかろうじて体勢を立て直して直撃を避けた。いつもならこの隙をついて
反撃の一打を加えるところだが、蓄積したダメージが大きいのか反攻に転じる
ことができない。砕けたコンクリートの壁がガラガラと音を立てて崩れ、土煙
が辺りに舞う。攻撃を外したクロコダイルは標的が自分からそう離れていない
ことを知るや、脚を大きく振り上げて蹴りを繰り出す。土煙の中から不意に
伸びてきた脚を避けることが出来なかったファイズは、この攻撃をまともに
食らいまたも吹っ飛ばされてしまった。これほどまでの圧倒的戦力差は、今まで
感じたことはなかった。

 
 かつてない強敵、クロコダイルオルフェノクの圧倒的なパワーに叩きのめされた
ファイズは荒い息をつきながらもゆっくりと立ち上がる。すでに体に蓄積された
ダメージは大きく体力は限界まで来ていたが、彼女の意志がそれを打ち破った。

 「うあぁぁぁぁぁっ!!」

 叫びとともにファイズの体が閃光に包まれる。そしてその収束とともにベルト
が外れ、カシャンという乾いた金属音があたりに響く。彼女自身の意志で変身が
解除されたその直後、そこに立っていたのは装着者の田中れいなだった。だが
次の瞬間、彼女の体をまたも閃光が包む。そして閃光の収束とともに姿を
現したのは、なんと目の前の敵と同じ人外の化身であった。

424 :名無し募集中。。。:2006/01/20(金) 20:09:47 ID:2F9SMSwv0
保全。


425 :名無し募集中。。。:2006/01/27(金) 05:40:06 ID:al7vsLMO0
保全。


426 :ねぇ、名乗って:2006/01/28(土) 11:21:48 ID:oJYpMz/00
保全

427 :ナナシマン:2006/01/29(日) 23:08:16 ID:WOg9I0XD0
 鋭く金色に輝く眼、そして時ならぬ一陣の風になびく灰白色の体毛。明らかに
人体の構造とは異なる関節を持つ両足。その容貌はまさに人狼そのものだった。
青白い光をまとった人外の者は、ゆっくりとクロコダイルオルフェノクの方へと
向き直る。

 『うそ・・・まさかあの子も?!』

 思わず驚きの声を挙げる明日香。しかし、れいなが化身した謎のオルフェノクは
彼女にかまう様子もなく、目の前の敵の首根っこに喰らいつこうと身を躍らせて
飛び掛る。
 だが、この時れいなの変貌を目撃したのは実は明日香だけではなかった。
戦いの場に助太刀に表れた麻琴とひとみ、そして絵里がそこにいたのだ。目の前に
現れたのがオルフェノクであることはもはや疑いようがない。だとすればれいなは
自分たちを騙して己の正体を隠していたというのか。

 『ウウウ・・・』

低いうなり声を上げて身構える異形の半獣人。同じ流星塾の一員だったはずの
少女が、実は憎むべき人外の者だったとは。絵里は怒りに震えながら、れいなが
化身したとしか考えられない謎のオルフェノクへと悪罵の声を上げる。

 「れいな・・・この裏切り者!!」

 絵里の声に一瞬謎のオルフェノクは彼女の方向へと向き直る。出来れば同じ
流星塾の仲間である絵里には見られたくなかった、そう思ったかもしれない。
あるいは、最早それさえも厭わなくなってしまったかもしれない。だが、
その表情からは何一つ窺い知ることは出来ない。ただ一人明日香にだけは
彼女が背負った異形の定めを見た気がした。自分と同じ宿命を。

 そして謎のオルフェノクは故意に絵里から視線を外し、再びクロコダイル
と対峙した。

428 :ナナシマン:2006/01/29(日) 23:20:57 ID:WOg9I0XD0
年度末を前にしてなかなか続きが書けず申し訳ありません。ちょっとだけ更新です。

429 :ねぇ、名乗って:2006/01/31(火) 23:35:56 ID:4ayuHG/E0
更新乙です。
ところでこんなニュースが
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060131-00000115-mai-bus_all
ちょっと欲しいけどウェスト85〜110ってでかくてつけれんorz

430 :名無し募集中。。。:2006/02/06(月) 05:57:41 ID:ZBGluU660
保全。


431 :ねぇ、名乗って:2006/02/10(金) 01:10:32 ID:vPqeVIeJ0
ほぜん

432 :ねぇ、名乗って:2006/02/11(土) 17:21:32 ID:xUmKdsE70
「ふう、大したことない相手だったのれす」
「そうやな、もう周りに敵もおらんし変身解こか」



「あいぼん・・・口から煙が出てるのれす。煙草はからだに悪いのれすよ。」
「アホか、まだ動力源の冷却中や。冷却水が出てんねん。」

433 :ナナシマン:2006/02/13(月) 00:14:33 ID:8gFV18jg0
 ピンと立ち上がった両の耳、そして鋭い牙。これまでの敵とは違う、まるで
野獣のような関節を持つ両の脚。その姿はさながらオオカミのようであった。
れいなが化身した謎のオルフェノクをあえて名付けるなら、「ウルフオルフェノク」
といったところだろう。
 ウルフオルフェノクは目の前の敵に鋭い視線を送ると、次の瞬間青白い残像だけを
残して飛び掛った。しかしクロコダイルも両腕のバックラーを大きく振り回して
空中からの攻撃を迎え撃つ。衝撃と共に火花がはじけ、ウルフが振り下ろした鋭い
爪の一撃と、クロコダイルオルフェノクのバックラーによる打撃は互いに相打つ形と
なった。落下の最中、器用に空中で体勢を立て直したウルフオルフェノクは、その
獣のような両脚で上手く着地する。一方のクロコダイルもまた敵の一撃を上手く
防御したかに見えた。だが、その直後ウルフの攻撃を凌いだ一方のバックラーは
青白い炎を上げて灰と化した。

 『ガルルルル・・・』

低いうなり声を上げて身構えるウルフオルフェノク。これに対して、慌てて腕を
振るい、灰を払うような仕草を見せるのはクロコダイルオルフェノクだ。

 『・・・?!』

予想外の敵の力に動揺を隠せないクロコダイル。一瞬見せた軽い身じろぎを
見逃した者はその場には誰一人いなかった。

 「田中っち押してるよ!いけーっ!!」

 事態に対して割と楽観的な麻琴は、れいなの突然の変貌もパワーアップの一つと
でも考えているのだろう、両手を振り回して応援している。傍らで見守るひとみも
れいなの変貌に思わず目を見張った。


434 :ナナシマン:2006/02/13(月) 00:17:11 ID:8gFV18jg0
更新が少なくてすいません。今週いっぱい忙しいこともあってなかなか・・・。まことに
申し訳です。保全してくださる方々にも満足にお返しできずじまいで。重ねて申し訳
ありません。

>>432
 正直ワロテいいやら悪いやら・・・チョト複雑。


435 :ねぇ、名乗って:2006/02/13(月) 19:20:31 ID:qMoADeSg0
“加護亜依”の出番が極端に減って
彼女は“ライダーあい”のみになりそうな気が…。

436 :ねぇ、名乗って:2006/02/16(木) 00:24:03 ID:fzwEfrCO0
剣は出ないのか…?

437 :名無し募集中。。。:2006/02/21(火) 20:48:53 ID:dyoweTyn0
保全。


438 :ねぇ、名乗って:2006/02/26(日) 13:06:09 ID:61zSs1dP0
ho

439 :ナナシマン:2006/02/27(月) 17:57:30 ID:3gCvT8An0
ちょっと保全しときます。


440 :名無し海士長:2006/03/04(土) 22:57:43 ID:BwHFGP070
「ここがハロモニ学園ね」私は校門の前に立ってつぶやいた。
まだ朝が早いせいか人影は見当たらないが朝練をやっているらしく掛け声や楽器の演奏音が聞こえてくる。
しばらくぶりのそういう光景に見とれていると「ねえ、貴方転校生?」と声をかけられたので振り返ると若い女性が立っていた、どうやら教師らしい。
「はい、近藤まさみといいます。よろしくお願いします」私はそういって彼女に軽く会釈をした。
「そうなの,私は松本道子 、この学園の保健医よ、よろしく、学園長室にはまだ行ってないんでしょ案内するわついて来なさい」
そういうと彼女は私を追い抜いて校舎の方に歩き出した。
管理棟は校門からあまり離れていないところにあったのですぐに着いて、私はそこで松本先生と別れて事務員に学園長室の場所を聞いたのだが
「学園長はまだ来てないから入って待ってて」といわれたので部屋の奥の長椅子に座って持って来た「彼女」に関する資料
(怪しまれない様に文庫本サイズにしてカバーをかけている)に目を通していた。
「彼女」は,中等部の生徒なので校舎が違うのだが(寮は一緒)そこは持ち込んだ色々な道具を使ってカバーするしかないだろう。
そう思って資料に目を通しているとさっきの事務員が「近藤さん学園長が来られたみたいよついて来て」と呼びに来た。
私は資料をかばんに入れると彼女の後について行った。管理棟は3階建てになっていて、その最上階の一角にある大きな部屋が学園長の部屋らしい
「学園長、近藤さんをお連れしました」「入れ」中に入ると初老の男性がついさっき私が事務員さんに渡した書類に目を通していた。
どうやらこの人がここの学園長らしい「ご苦労林原君、君は下がって神崎君を呼びたまえ」
「分かりました」そういうと事務員さん−林原という名前らしい−は私をチラッと見ると退室していった。


441 :名無し海士長:2006/03/04(土) 22:59:06 ID:BwHFGP070
「君が近藤君か、わしがハロモニ学園学園長茂名島平八である、まあ、そこに座りたまえ」そういうと書類を持って応接いすに腰掛けた
「話は聞いたよ、亡くなった斉藤君の変わりに政府から派遣されたそうだね?」と聞いてきた。
そうなのだ私の正体を明かすわけにはいけない(というか信じてもらえない)ので
「政府機関の人間(首都防衛隊の事も機密なのでそうなっている)」ということになっているのだ
「はいそうです。わけあって所属は明かせませんがそちらの書類に書かれている通り「彼女」の身辺警護を命じられ派遣されました」
「うむ、了解した。彼女の祖父-既に故人だが-はこの学園を創設するに当たって色々と尽力してもらった方でな。その孫娘の身辺警護というならば可能な限り協力しよう。学年が違うから校舎は違うが寮は彼女の部屋が見える部屋を用意したー亡くなった斉藤君と同じ部屋だ」
「協力ありがとうございます」そういって私は頭を下げた。コンコン、部屋の扉をたたく音がしたので学園長は書類をあわてて隠すと「なんだ?」というと
「失礼します、神崎先生をお呼びしました」と言って林原さんが入ってきた「うむ、通したまえ」
「高等部教師神崎知子入ります」「ご苦労神崎君、林原君君はもう下がって良いよ」
「はい、分かりました失礼します。じゃあね知子」そういって林原さんは退室していった
「神崎君紹介しよう今度この学園に転校してきた近藤君だ、近藤君君の担任の神崎君だ」
「近藤ですよろしくお願いします」私はそういって神崎先生の方を向いて頭を下げた
「では神崎君そろそろ朝の打ち合わせ時間だが君は彼女を寮につれて行来たまえ」
「分かりました」そういうと私と神崎先生は部屋をでて「それじゃあ寮に行きましょうか?」と行って私を連れて管理棟を出た。


442 :名無し募集中。。。:2006/03/10(金) 20:58:55 ID:IaKTRVFn0
保全。


443 :燃えろ!兄弟拳:2006/03/13(月) 22:24:14 ID:K4MhyXOW0
稲葉さんオメ!


                  いんたーみっしょん
                  「うちが稲葉や!4」


「ネオ生命体?!」

FBI本部の一室で大きな声が響いた

「稲葉君・・・大きな声を出すな・・・」
「す、すいません・・・けどあれ程お願いした筈です!」
「そうだな、しかし上層部は我々の言葉に耳を貸そうとしないんだ」
「・・・アホや・・・こんな計画上手く行く筈がないんや・・・」

FBI対ゼティマ専任捜査官・稲葉貴子
彼女は今上司に呼び出され恐ろしい計画を聞かされていたのだ
その計画とは・・・・
人工的に人体の強化を行う「ネオ生命体計画」であった

「しかしその技術・・・・いったい何処で?」
「そこまでは私も知らんよ。ただ君達とは違うグループが発見した資料があった様だ」
「申し訳ありません。ちょっと気分が悪くなったのでこれで失礼します・・・」

稲葉はそう言うと上司の部屋を後にする
その後自分の部屋に後輩の石井リカを呼び出した

444 :燃えろ!兄弟拳:2006/03/13(月) 22:26:50 ID:bvG9GfYw0
「最悪の事態や」
「最悪?まさか!」
「ああ、遂にやつらやる気らしい」
「改造人間・・・・」

稲葉の後輩石井は少ない稲葉の言葉で今何が起ころうとしているのか
瞬時に判断した
過去に稲葉から政府がゼティマの対抗策として
極秘に改造人間の技術を探ろうとしている事を聞いていたからである

「いったい何処から漏れたんや・・・」
「え?」
「ネオ生命体や」
「ネオ生命体!本当ですか?」
「ああ、部長はそう言っとった」
「そんなバカな!あの資料は私と稲葉さんしか知らない筈です」

稲葉と石井がこんな会話をするのには理由があった
実は「ネオ生命体」の資料は以前稲葉手元にあったのである
これは稲葉がライダー達が潰したいくつかのゼティマ拠点から
見つけ出した物で稲葉はその資料の悪用を恐れ
極秘のうちに処分していたのである


445 :燃えろ!兄弟拳:2006/03/13(月) 22:30:04 ID:aeyIAeXx0
「あの資料は誰にもわからん所で処分したんや
 そうなると他にもあの資料が存在してた事になるなぁ」
「・・・・まあ、存在してたとしても不思議はないですが」
「そやな、迂闊やった」

そう言うと稲葉は処分した資料の内容を考え始めた
「ネオ生命体」
それは日本で生まれた技術である
いや・・・詳しくは日本人が考え出した技術であった
「萩原博士」ネオ生命体の生みの親の名前である
萩原博士は数年前から行方不明となっており
稲葉はゼティマに利用されていたと考えている
ネオ生命体は萩原博士が目標としていた「完全生物」を形にした物で
その特徴は感情に左右される事なく凶暴な性質を持っているとされていた
資料によれば数体の怪人が作られている事になっているが
その姿は未だに確認はされていない
更にはその前に1人の少女がその技術の犠牲になっている事も記されていた
そしてその少女の行方もまた不明なのである


446 :燃えろ!兄弟拳:2006/03/13(月) 22:33:23 ID:zLSTK6FH0
「この計画はなんとしても叩き潰さないとな」
「はい」
「あの技術は危険や」
「はい」
「こうなったら・・・うちは日本に行くで」
「はぁ?」

稲葉の言葉に石井は首をかしげる
計画はここで行われているのにどうして稲葉が日本に行く必要があるのか

「なんとかネオ生命体を見つけだすんや」
「いるんですか?日本に」
「わからん、けど資料があったって事は萩原博士は日本で研究してたに違いない
 そやから、資料書いてあった数体の被検体を見つけ出して
 上の連中に見せ付けるんや。ネオ生命体がいかに危険な技術であるか」
「でも、それで納得しますかね」
「させたる。石井も資料見たやろ?ネオ生命体はもはや人間やないんや」
「そうですね・・・・」

こうして稲葉は日本に旅立って行った
ネオ生命体計画がいかに愚かな計画か
上層部にわからせる為にはその被検体を探し出すしか方法はないのだ
あてもなく、けれどやらなければならない
はたしてネオ生命体は本当に存在するだろうか・・・・・

        いんたーみっしょん
      「うちが稲葉貴子や!4」    おしまい


447 :名無し募集中。。。:2006/03/18(土) 08:23:54 ID:qP8ZSBGv0
保全。


448 :ナナシマン:2006/03/20(月) 23:10:37 ID:TQPU1fjT0
 素早い動きで敵を翻弄するウルフオルフェノク。残る一方のバックラーで
これを払い落とそうとするクロコダイルだったが、力任せの攻撃は空を切る
ばかりだ。
 そしてひときわ大きく跳躍したウルフが空中で腕を振り上げると、鋭い爪の
切っ先に光が輝く。袈裟切りに繰り出された爪の一撃は、クロコダイルの胸元に
直撃した。

 『グッ・・・グワアアアア!!』

爪の傷跡のような赤い閃光が敵の胸に走ると、クロコダイルオルフェノクは一瞬の
うちに灰燼と化して崩れ落ちた。


 肩で大きな息を一つつくと、ウルフオルフェノクは再び青白い光に包まれる。
その光の収束とともに、現れたのはれいなの姿だった。
 戦いを終えた仲間の元へ駆け寄ろうとする麻琴だったが、何事かを察したか
ひとみがそれを制した。なぜ?というような視線をひとみに送る麻琴。しかし
ひとみの機械の心でさえも、その不穏な空気を感じ取っていた。れいなと対峙する
ように、絵里が目の前に立ちはだかったのだ。黙ったまま肩を振るわせ、唇を
かみしめて目の前の少女をにらみ付ける瞳には怒りの色がにじんでいた。
重苦しい空気が漂う中、先に口を開いたのは絵里だった。

449 :ナナシマン:2006/03/20(月) 23:13:10 ID:TQPU1fjT0
「騙してたの・・・?みんなのこと騙してたの・・・?!」

 視線を外したまま立ちつくすれいなは、絵里の言葉に答えようとはしない。

 「何か言いなよ!」

いらだちをそのままれいなにぶつける絵里。そんな彼女を諫めるように麻琴と
ひとみが駆け寄る。3人の視線を一身に受け、れいなはようやく口を開いた。

 「知らなくていいことだから」

 知らなくていい、突き放すようなそのひと言が絵里の怒りを煽る。麻琴と
ひとみの二人もとまどいの眼差しで互いを、そして両者を見つめる。

 「何が?何が知らなくていいことなの!?」

 「何って・・・話す必要ないし」

 「ふざけるな!!」

絵里の怒声を浴びてさえも、れいなは視線を合わせようとはしない。そんな
彼女の態度に絵里はため息を一つついて言葉を続けた。

 「やっぱりそうか。流星塾のことだって・・・あの時だってお前の仕業に
決まってる!!」

450 :ナナシマン:2006/03/20(月) 23:45:42 ID:TQPU1fjT0
「流星塾って何?田中っちの仕業って?」

 絵里の言葉の真意を問いただそうと麻琴は絵里の肩に手を当てて言う。
しかし絵里にとって麻琴は部外者だ。それにその事を口にしようとすれば、
どうしてもあの日のことが脳裏を過ぎる。自身の恐慌を人に見せたくはない。

 「琴美さんは黙っててください!」

 「・・・あのね、琴美でも小林でもないから」

そんな絵里と麻琴のやりとりを尻目に、れいなはきびすを返して少女達に
背を向けた。一歩、また一歩と遠くなっていく背中に気づいたひとみが
れいなを呼び止める。

 「待ちなよ、どこに行くのさ!」

その声に答えることなく、れいなは少女達の前から姿を消した。



451 :ねぇ、名乗って:2006/03/27(月) 22:25:00 ID:+RR1fATI0
ho

452 :燃えろ!兄弟拳:2006/04/06(木) 00:21:58 ID:M1cTguvU0
从o゚ー゚从<保!とゆいたいです

453 :ナナシマン:2006/04/12(水) 00:22:15 ID:TjGd8jvq0
それからしばらくの間、れいなはどこへともなく歩き続けていたが、
気がつけばいつかの河川敷にたどり着いていた。時ならぬ冷たい風が
少女の頬をかすめ、一つついたため息は鈍色の空にかすむ。その手には
先ほどまで装着していた、ベルトとファイズフォンがアタッシュケースに
納められて握られていた。れいなはしばらくそれを見つめていたが、
唇をきゅっとかみしめると、ケースを握った手を大きく振り上げる。
十分に勢いをつけ、川面に向かって投げ捨てようとしたその時。

 「待って!」

 どこからか聞き覚えのある声が耳に届くと、れいなはアタッシュケース
を掴んだ手を放すタイミングを失い、そのまま足下に落としてしまった。
声のする方に視線を送ると、彼女の目に映ったのは小柄な少女の姿。
れいなは知るよしもなかったが、クロコダイルオルフェノクとの戦いを
影から見守っていた明日香の姿だった。

 「それをどうするつもり?」

そう言って明日香はゆっくりとれいなの元に歩み寄る。その視線はれいなの
瞳に宿った、迷いの曇りを射すくめていた。しかし、自分の正体が少女
達の敵と同じ、人ならざる異形の者であることを知られてしまった。今の
自分に、彼女達と同じ側に立って戦うことなど出来ようはずが無い。

 「・・・どうするって、もうこのベルトを巻く資格なんてないから」

 「ふぅん。資格って、誰かがそれを決めるの?」

そんな明日香の言葉に口ごもるれいな。うつむいたまま、その視線は足下の
アタッシュケースに注がれていた。



454 :ナナシマン:2006/04/12(水) 00:31:44 ID:TjGd8jvq0
「アンタが人間だろうとオルフェノクだろうと、今こうしてココにいる
のは、きっと何かやるべき事があるからだよ。アンタにしか出来ないことの
ために、今ココにいるんだよ」

 「・・・やるべき事?」

 「そう」

 その言葉にれいなはゆっくりと視線を挙げる。彼女はこの時初めて明日香の
顔をきちんと見ることができた。しばしの沈黙が流れ、そしてれいなが
おもむろに口を開く。

 「言いたいことは判った。けど今は、頭ン中がごちゃごちゃしとって整理が
つかんよ。だから頼みがあるっちゃけど」

 「何?」

 明日香の言葉を待たずれいなは一度は取り落としたアタッシュケースを再び
拾い上げると、そのままそれを明日香に差し出した。

 「しばらくこれ、預かってて欲しいんだ。気持ちの整理つけて、きっと
戻ってくるから」

明日香がアタッシュケースを、ファイズギアを預かることは特にやぶさかでは
無かったが、少なくとも彼女もまたオルフェノクであるということをれいなは
この時点では知らない。だが、明日香にとってそんなことはどうでも良かった。
彼女が今失いかけている気持ちを、再び取り戻す時は必ずやってくる。そう
信じて明日香はアタッシュケースを黙って受け取った。
 


455 :ナナシマン:2006/04/12(水) 00:32:49 ID:TjGd8jvq0
話自体はあと少しなんですが、仕事とかありましてなかなか思うに任せず
申し訳ありません。>>451>>452と保全していただき、誠にありがとうございます。


456 :名無し募集中。。。:2006/04/14(金) 18:34:53 ID:koBFPYBU0
保全。

457 :ねぇ、名乗って:2006/04/20(木) 00:14:27 ID:Yjx5vqF20
唖然

458 :燃えろ!兄弟拳:2006/04/25(火) 00:32:41 ID:+4iygcY60
呆然

459 :名無し募集中。。。:2006/04/28(金) 19:55:01 ID:svo2l7oK0
保全。


460 :名無し海士長:2006/04/28(金) 20:45:42 ID:ae9gsYBm0
ttp://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20060428-24881.html
おいらもうだめぽ

461 :名無しスター:2006/04/28(金) 20:54:28 ID:F1EAqX1F0
俺もアカン

さすがにアカンて

462 :ナナシマン:2006/04/30(日) 22:33:19 ID:b2EcfNVh0
>>458
>>460
>>461
正直この時期にこのニュースはちとキツイです。ようやく仕事も落ち着いて続きをと
思っていたのですが・・・。


463 :ねぇ、名乗って:2006/05/05(金) 14:13:07 ID:fQFwuOvG0
「ここ」で生き続ける。

464 :ねぇ、名乗って:2006/05/14(日) 12:45:13 ID:NhpuiQVj0


465 :ライダーの歌じゃないが:2006/05/17(水) 14:37:51 ID:cZ+3msH50
♪俺の〜、心では〜、まぁだ、生き〜ているぅ〜〜…♪

466 :名無し募集中。。。:2006/05/22(月) 19:54:41 ID:vqp/7KYT0
保全。


467 :名無し募集中。。。:2006/05/29(月) 20:39:21 ID:moLXm2P00


468 :ねぇ、名乗って:2006/06/01(木) 23:25:07 ID:l4nru/ju0
ze

469 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/08(木) 23:57:46 ID:eFdqueKT0
从o゚ー゚从<ん

470 :名無しスター:2006/06/12(月) 20:31:34 ID:2qNImZUL0
保全

471 :ナナシマン:2006/06/18(日) 01:05:13 ID:UEcGxj5X0
 そしてれいなはきびすを返し、明日香の前から去っていった。明日香の手に
残されたアタッシュケースには、スマートブレインの一派が狙うファイズギア
が収められている。一度は敵対した相手だったが、その苦しい胸のうちを
見過ごすことは彼女にはできなかった。

 ひとまずみちよと亜弥にはファイズギアの事を黙っておこう、明日香はそう
心に決めて着ていたジャケットでアタッシュケースを包み隠した。程なくして
二人が彼女を迎えにやってきたので、明日香はジャケットの事を悟られぬよう、
そして誰にも触れさせぬようにと両腕で抱きかかえたまま、シートに身体を
滑らせた。

472 :ナナシマン:2006/06/18(日) 01:08:20 ID:UEcGxj5X0
 時折ジャケットで覆い隠したアタッシュケースに視線を落としつつ、明日香は
これからの事を考えていた。れいなが彼女自身のやるべきことを為すために
帰ってくるその時のために、自分に出来ることはなんだろう、と。

(あのコはきっと帰ってくる。それまでは私が変わりに頑張ってみるよ・・・)

明日香は一人つぶやくと、そのままゆっくりと目を閉じて眠りに落ちていった。


 隠し続けてきた秘密を晒してまで制した、かつてない敵との戦い。しかし
そのことで少女は自らの戦いの意味を見失いかけていた。加速する悪の陰謀を
前に、れいなは再び自分を取り戻すことが出来るのだろうか。
 そして、その力の片鱗を見せ始めた第三のベルト。手にしたものの心までをも
狂わす悪魔のベルトを手に入れたラッキークローバー最強のメンバー、北崎。
彼の存在が少女達にいかなる苛烈な運命を課すのか、その先行きを知る者は
まだ誰もいない。


第60話 終

473 :ナナシマン:2006/06/18(日) 01:10:33 ID:UEcGxj5X0
 長く中断してしまい申し訳ありませんでした。私的な事や仕事の都合などで
時間が取れず、なかなか更新できませんでしたが今回を持ちまして本エピソード
は終了です。お付き合いいただきありがとうございます。




474 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/23(金) 23:23:09 ID:G2lBBZSm0
なんもないのもなんなので書きますね
まだ途中までなので少々時間がかかるかもですw



               いんたーみっしょん

             「目覚めよ!深緑の戦士」

下校途中の1人の少女

『カサッ・・・』

少女は近くの草むらから聞こえる物音に気がつき
そちらの方向をみる
すると・・・・

「・・・・・」

言葉を失う少女
その視線の先にはこの世の物とは思えない怪物が立っていたのだ
怪物の姿は形こそ人間と同じ様であるが
人間とはまったく違う姿
バッタを思わせるその風貌は怪物そのものでる

「キャァァァ!!」

思わず叫び声をあげる少女
危機迫るこの叫び声は・・・・
遠く離れた山中に轟いた


475 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/23(金) 23:24:32 ID:G2lBBZSm0
「・・・・行かなくちゃ・・・・」

ここはN県山中
この森では人知れず眠りについていた人物の姿があった
見た目はまだ中学生位のこちらも少女である
しかし、その目には明らかに何かの光が宿っていた
その人物はおもむろに傍らにあったバイクにまたがると
先ほど聞こえた叫び声に応える様に走り出したのである

「助けて・・・・」

怪物に追われる少女は助けを求めながらひたすら走っていた
しかし、その声も虚しく誰も助けには現れない
少女は必死で走りながら近くの廃工場へと逃げ込むのであった

(あれはなんなの・・・・)

物陰に隠れ怪物の様子を窺う少女は
怪物がいったいなんなのか必死に考えていた

(動物じゃない・・・・人間でもない・・・あんなのみた事ないよ)

そう考えていると

『ガシャーン!!』

怪物の仕業であろう
少女を探す為にあちこちの機械や壁を破壊する音が廃工場に鳴り響いた


476 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/23(金) 23:25:32 ID:G2lBBZSm0
(逃げなくちゃ・・・捕まっちゃうよ)

破壊音は確実に自分に近づいて来る
みつかるのも時間の問題であった

『ガシャーン!!』

間近で聞こえる破壊音に
少女は意を決すると物陰から飛び出して行く

「わあぁぁぁぁぁ!!」

叫びながら必死に走り出す少女
その声に反応した怪物は再び少女めがけて迫ってきた

「なんなの?いったい私になんの用があるの?」

逃げながらも怪物に語りかける少女
しかし怪物は黙ったまま遂には少女を捕まえるのであった

「助けて・・・お願い・・・」

必死に泣き叫ぶ少女
そんな声も聞こえないかのように少女に向かって怪物が腕を振り上げた瞬間

『ブオォォォーーーン!」

けたたましいエンジン音と共に一台のバイクがその場に現れた


477 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/23(金) 23:26:50 ID:G2lBBZSm0
続け・・・

毎日とは行きませんがよろしくお付き合いください

478 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/24(土) 22:05:36 ID:Heej0go30
「いたなネオ生命体め・・・」

バイクに乗っていたのは
こちらもまた見た事のない生物の様にも見える
深緑の身体に昆虫を思わせる顔
怪物とその姿は似てこそいるがこちらのほうがスマートで
まるで仮面をつけた戦士の風貌である
少女は直感的にこの仮面戦士が
敵ではないと悟り戦士に向かって言った

「助けて・・・・」

少女は仮面の戦士に向かって叫ぶ
すると

「任せなさい・・・今すぐ助けてあげるからね」

仮面の戦士は女性の声でこう答えた

「ドラス・・・とか言ったっけ?今すぐその子を放しなさい!」

仮面の戦士がそう言うとドラスと呼ばれた怪物は
少女を解放し仮面の戦士に襲い掛かって行った

479 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/24(土) 22:09:21 ID:Heej0go30
「このっ!!」

ドラスと戦士の激しいどつきあいが続く
少女はただその場で見守るしかなかった
足がすくんで逃げ出す事すらできないのだ

「うわぁ・・・」

長時間に及ぶ戦いで
ドラスに徐々に追い詰められる仮面の戦士
しかし・・・

「これでどうだ!!」

戦士は体制を入れ替えるとドラスに体当たりをした
するとドラスの身体は近くにあった鉄骨に突き刺さる

「グフッ・・・」

動きの止まったドラス
戦士はこの戦いで何とか勝利を収める事ができたのだ


480 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/24(土) 22:11:56 ID:Heej0go30
「はぁ・・・はぁ・・・疲れた・・・」

戦士はそう言いながら少女の方を振り返る

「早く家に帰ったほうが良いよ」

戦士にそう言われ少女は黙って頷く
いったいあの怪物はなんのか・・・
そして今目の前にいる自分を助けてくれた戦士は何者なのな・・・
ただ今はその事を聞く時ではない。そう思った少女は
急いで家に帰り祖父にこの出来事を話して聞かせたのだ

「・・・・舞よ、冗談はやめなさい」

少女の名前は萩原舞、舞は自称発明家の祖父、清吉と二人暮しである
母親を早くに亡くし、遺伝子工学の権威であった父も
数年前に失踪し現在は行方不明なのだ
そんな舞が先ほどの事件を清吉に話して聞かせたのだが
清吉はまったく信用していなかった

「嘘じゃないのに・・・・」

必死に訴える舞
しかし清吉は笑いながら自分の研究室に姿を消していった


481 :ねぇ、名乗って:2006/06/28(水) 00:46:39 ID:vJFLX3c70
お、何かまた新しい話が始まったね。楽しみ。

482 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/30(金) 22:33:10 ID:KehH/pgz0
「もういいよ!!」

清吉に信用して貰えない舞は
ある場所へと向かう。その場所は「東松館」
舞の自宅近くにある剣術や棒術、格闘術などを教える道場である
その道場の師範「是永美記」に舞は今回の事を相談に行ったのだ

「せいやぁー!」
「なんの!」
「はいっ!」

舞が道場に入ると是永は見知らぬ女性と組み手を行っていた

「それまで!」

そう声をかけたのはこの道場の幹部の「西村」である

「お手合わせありがとうございました」
「いいえ・・・こちらもいい勉強になりました」
「またお願いしても良いですか?」
「ええ、柴田さんの赤心少林拳も教えて下さい」

是永の組み手の相手は、柴田あゆみ
継承者が途絶えたと噂されていた赤心少林拳の使い手で
この日は東松館に出稽古に来ていたのである


483 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/30(金) 22:36:51 ID:KehH/pgz0
「こんにちは」

組み手が終った所で舞は是永に挨拶をする

「ん、ああ舞ちゃん。こんにちは、どうしたの?今日は稽古の日じゃないよね?」
「はい、実は相談がありまして・・・」

舞はそう言うと先ほどの一部始終を是永に話して聞かせた

「・・・それ本当?」
「やっぱり信じてもらえませんか?」
「ごめんね、舞ちゃんが嘘を言ってるとは思わないけど・・・」

是永がそう言うと、そこに柴田が口を挟んだ

「舞ちゃんて言ったかな?その怪物ってどんな感じだった?」
「え?」
「何かこう・・・何かの動物に似てたとか・・・」
「昆虫みたいな感じでした」

舞の言葉に柴田は天井を見上げ何か考え始めた


484 :燃えろ!兄弟拳:2006/06/30(金) 22:40:24 ID:KehH/pgz0
「何か心当たりが柴田さんにはあるんですか?」

是永がそう聞くと

「いや・・・その・・・あははは・・・」

柴田は笑って誤魔化すしかなかった
なぜなら柴田もまた異様な怪物と戦った経験を持っているからだ
しかしその事は柴田の仲間意外には知られておらず
是永に話をするのか迷っていたのである

そんな時であった

「怪物だぁ!」

道場の外から大きな声が聞こえて来た

「何事?」

西村が慌てて外に飛び出すと
そこには棒を構えた門弟の宮崎が蝙蝠の様な怪物と対峙していた


485 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/03(月) 22:52:58 ID:POD4ebuj0
「宮崎!そいつはなんだ?」
「わかりません。やたらと庭を飛び回る蝙蝠を叩き落したら
 その蝙蝠がこんな怪物に姿を変えて・・・」
「ばかな・・・」

そう言いながらも西村も怪物に対して構えを取る

「せいや!!」

蝙蝠の怪物に攻撃を加える西村
しかしそれをあっさりかわされると
逆に蝙蝠の怪物に弾き飛ばされてしまった

「うおっ!!」

道場の壁に身体を叩きつけられた西村

「西村さん!」

是永は慌てて西村に駆け寄る

「・・・まずい・・・この怪物の力は尋常じゃない。逃げて下さい」

西村にそう言われ怪物の方を見る是永
しかしそこには怪物と対峙する柴田の姿があった


486 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/03(月) 22:56:31 ID:POD4ebuj0
「駄目!柴田さん逃げて!!」
「それはこっちの台詞!是永さんこそ、その子を連れて逃げて下さい
 この場は私がなんとか食い止めます」

そう言うと柴田は蝙蝠の怪物に向かって行った

「稲妻旋風脚!」

柴田はそう叫ぶと飛び上がり怪物に蹴りを放つ
柴田の攻撃に防御の構えを取った怪物であったが
蹴りの力のほうが勝っていたのか
その場に倒れ込んだ

「なんと・・・あれが赤心少林拳の力か・・・」

自分の攻撃をあっさりかわした怪物に
確実に蹴りを見舞った柴田の姿に西村は驚愕する

「早く!逃げて!」

柴田が再び是永を促す
柴田の本当の力を見せ付けられた是永は
その言葉に素直に頷くと舞を連れ
道場の外へと走り出す


487 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/03(月) 23:00:07 ID:POD4ebuj0
「宮崎さんも西村さんと・・・」

柴田は怪物の攻撃を受けながらも宮崎に言う
2人も自分の力が怪物に及ばないと悟り
柴田の言葉に従った

「さてと・・・これで本気が出せる」

柴田はそう言うと先ほどとは違った構えを取った

「喰らえ!」

そう言うと大きく飛び上がり
両腕を大きく広げると内側に向かって振り下ろした

「赤心少林拳諸手斬り!」

柴田の放った強力な一撃が怪物の身体を捕らえた

「ギギャー!」

怪物の叫び声が道場に響く

「どうだ・・・」

怪物の様子を見つめる柴田
しかし完全に怪物を倒すまでには至らなかった様だ


488 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/03(月) 23:04:12 ID:POD4ebuj0
つづけ!
想ったより長くなりそう・・・・
>>481
もうしばらくお付き合いください

489 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/08(土) 10:42:52 ID:14g9DAvq0
「こいつ・・・強い・・・ゼティマの怪人じゃないのか」

柴田がそう呟いた時であった
けたたましいエンジン音と共に一台のバイクが姿を現した

『ブオォォォォン!』

バイクは柴田の前に止まる
そのバイクにまたがっていたのは・・・
柴田の良く知る戦士と似た様な風貌であったが
深緑のボディーは見た事はないタイプである

「でたなネオ生命体め!」

深緑の戦士はそう言うと柴田の方を振り返る

「お怪我はありませんか?」
「ええ・・・まぁ」
「ではここは私に任せて下さい」

そう言って怪物に挑んでいった戦士

「なんだこいつだいぶ弱ってるじゃないか」

拍子抜けしたように呟くと
飛び上がり必殺の一撃とも言えるキックを放つと
あっさりと怪物を倒して見せた


490 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/08(土) 10:50:50 ID:14g9DAvq0
「・・・・・」

自分が弱らせたとは言え
一撃で怪物を倒した戦士を見て
柴田は言葉を失っていた

「この前のとは違う奴か・・・」

戦士がそう呟くと柴田は思い切って声をかける

「あのぉ・・・」
「はい?」
「あなたは?」
「え?・・・・」

柴田の言葉に戦士は振り返ると姿を変えた

「え?」

その姿を見た柴田は再び驚く
そこにあるのはあどけない少女の姿であったからだ

491 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/08(土) 10:53:41 ID:14g9DAvq0
「私は久住小春です」
「・・・・くすみ・・・さん?」
「はい」
「さっきの姿は・・・」
「感情が高ぶると変身するらしいんですけど・・・」
「らしいって・・・」
「私も良く解らないんです」
「・・・・」

久住と名乗った少女に不思議と好感を持った柴田
柴田は再び質問をぶつける

「久住さんの・・・」
「小春で良いですよ」
「じゃあ、小春ちゃんはその力を何処で・・・」
「それは解りません。気がついたら森の中で寝てて・・・・
 あの子を助けなきゃって・・・・」
「え?どう言う事?」
「私にも良く解りません・・・」
「それじゃあ今までの記憶は・・・」
「はい、名前しか覚えてません」
「そう・・・・」

その話を聞いた柴田は小春を中澤の所に連れて行こうと考えた
そしてその事を話そうとした時である


492 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/08(土) 10:56:05 ID:14g9DAvq0
「きゃっ!!」

柴田の身体が宙を舞う
その直後地面に身体を叩きつけられた柴田が見たのもは
先ほど小春に倒された筈の怪物の姿であった

「このぉ・・・・まだ生きていたのかぁ!!」

地面に横たわる柴田の姿を見た小春の身体に再び変化があわられる
すると小春はまたしても深緑の戦士へと変化していた

「このくたばりぞこないがぁ!!」

感情を剥き出しにした小春のパンチが怪物を襲う
その直後小春は大きく舞い上がり蹴りを怪物に喰らわせた

「ドーン!!」

跡形も無く砕け散った怪物
その音を聞いて是永達が道場に戻って来た

「柴田さん!!」

そう言ってやって来た是永であったが
その場にいる先程とは違う異形に再び凍りついた


493 :ねぇ、名乗って:2006/07/09(日) 01:31:43 ID:m8gCXayf0
久住投入と次なる展開にワクワクテカテカ。

494 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/11(火) 22:23:34 ID:y5kGmM+80
「・・・・」

言葉を失う是永
しかしその横にいた舞が口を開いた

「あっ・・・是永さん!あの人です!」
「え?」
「私を助けてくれた人!」

舞の言葉に柴田を見つめる是永
その姿を見た柴田は大きく頷いた

「たった今、私も助けてもらいました。さっきの怪物はこの人が・・・」

柴田がそう言うと是永は信じられないと言った表情を浮かべている
それは無理もない話であった
なぜなら変身した小春の姿は
是永から見れば先程の怪物と大差ないからである

「・・・・それじゃ、これで失礼します!」

是永の表情を見た小春は変身した姿のまま
バイクにまたがると東松館を後にする

495 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/11(火) 22:25:58 ID:y5kGmM+80
「あっ!ちょっと!!」

そう声をかける柴田であったが小春はそのまま行ってしまった

目の前で起こった信じられない出来事を必死に
整理しようとしてる東松館の面々
しばらくすると是永が口を開いた

「あんな怪物・・・いったいなんなの・・・・?
 それにもう一体・・・あいつだって怪物じゃない!」

そんな是永の言葉に

「違う!!」

柴田は大声で反論した

「え?・・・・柴田さん?」
「あ・・・ごめんなさい・・・・でも私を助けてくれた人は・・・」

そう言う柴田に是永は思い切って聞いてみた


496 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/11(火) 22:30:43 ID:y5kGmM+80
「柴田さん。もし間違ってても怒らないで聞いて下さい」
「はい」
「ひょっとして柴田さんはさっきの怪物と、それからあの緑色の・・・人は
 何かご存知なんじゃないですか?」
「え?」
「だって、柴田さんは怪物に驚いた様子もなかったし
 それにさっきの・・・あの人も怪物じゃないって・・・」

そう言う是永の言葉に柴田は黙り込む

「やっぱりご存知なんですね?だったら教えて下さい
 あれはいったいなんなんですか?」
「ごめんなさい・・・今はまだ・・・・」
「どうして駄目なんですか?」
「それを知ったらきっと皆さんに迷惑がかかるから・・・・」

柴田は言った
先程現れた深緑の戦士は
柴田が良く知る「仲間」と良く似てた
その為、是永が怪物と言った事に思わず反応してしまったのだ
しかしながら柴田の知るその仲間達は
途轍もない力を持った組織と戦っているのである
そしてその組織がもしここまでやって来たらと思うと・・・・
柴田にはその事を話す事ができなかったのだ


497 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/18(火) 23:09:36 ID:RfGnAcls0
「迷惑・・・?柴田さん、それは違いますよ」
「え?」
「舞ちゃんの話からするとあの怪物達は明らかに舞ちゃんを狙っています
 その理由はわかりませんがこれが間違いなければ
 やつらと私は戦わなくてはいけないんです」

是永がそう言うと

「だったら、それは私達に任せてくれませんか?」

柴田は言った

「柴田さん・・・確かに私の力は柴田さんに及ばないかもしれません
 しかし、舞ちゃんは私の妹・・・家族と言っても良いんですよ
 家族を守るのは当然でしょ?だから知りたいんです」
「家族・・・・?」
「そう、家族。舞ちゃんは早くに母親を亡くして父親も行方不明・・・
 お祖父さんと一緒だけどやっぱり寂しいと思うんですよ
 だからせめて近所に住む私達が力になってあげようって・・・」

是永の言葉が柴田の心に突き刺さった


498 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/18(火) 23:13:25 ID:RfGnAcls0
「でも・・・・命の危険だって・・・」
「それは覚悟のうえです!でも守ってあげたいんです
 前に柴田さんは身の上のお話してくれましたよね
 柴田さんだったら舞ちゃんの気持ちわかりますよね?
 だから・・・教えてください!お願いします!!」

幼い頃に両親を亡くした柴田
そんな柴田には今の是永の想いが良く解った
それは柴田を想う大谷や村田
そして葵学園の上原園長の気持ちと同じだからである

「わかりました・・・・けれどこれは私の一存では決められません
 今日はこのまま帰りますが明日・・・必ずお伺いします
 その時に出来るだけの事をお話します」

柴田はそう言うと東松館を後にする
そしてその足で立ち寄ったのは・・・・中澤家

「・・・・正体は、不明か・・・」

柴田から話を聞いた中澤が呟く


499 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/25(火) 23:12:49 ID:y/L1UKn/0
「はい、でもゼティマじゃない様な気がするんです」
「新しい敵か?」
「わかりません。でも今まで戦ってきた奴らとは明らかに違うんです」

柴田の言葉に中澤は石黒を見る

「なぁ彩っぺ・・・どう思う?」
「そうだなぁ、その舞ちゃんていったっけ?その子に狙われる理由はないの?」
「それが解ったら苦労せんがな」
「そうだよねぇ・・・ねえ柴ちゃん舞ちゃんのフルネームは?」

石黒にそう聞かれた柴田は言う

「確か・・・・萩原・・・萩原舞ちゃんだったと思います」

柴田にそう言われた石黒は考え込むと思い出した様に叫んだ

「萩原・・・・・あっ!!」
「なんや?なんか思いあたるんか?」
「裕ちゃんほら・・・萩原博士!生物工学の」
「おおっ!ネオ生命体か!」
「そう!確か行方不明だったよね」
「そうや!ゼティマに協力を拒んで・・・・成る程つながった!」

中澤の言葉に柴田が反応する


500 :燃えろ!兄弟拳:2006/07/25(火) 23:22:46 ID:y/L1UKn/0
「ネオ生命体・・・?そう言えばあの子もそんな事・・・」

柴田がそう言うと

「あの子って・・・舞ちゃんか?」
「いいえ、言うの忘れてたけど助けてもらったんです」
「誰に?」
「久住小春ちゃんって言ったかな?
 みんなみたいに変身能力があるみたいで・・・」
「久住・・・・?」
「はい、中澤さん知ってるんですか?」

柴田の言葉に中澤は思い出す様に両目を閉じた

「・・・・まさか・・・・あの子か・・・」

中澤はそう呟くと語り始めた


501 :ねぇ、名乗って:2006/07/30(日) 21:37:19 ID:mD8Apxmh0
保全
いつも楽しく読んでます

502 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/01(火) 23:37:19 ID:xZpWPBwZ0
すんません・・・
ちょっと先週立て込んでおりましたので更新が止まっております
今週中には続きを書きますので
お待ちの方がいらっしゃいましたらごめんなさい

>>501
あーざーっす!!

503 :ねぇ、名乗って:2006/08/02(水) 00:46:57 ID:I25HfPr70
続きに期待しちゃうよ

504 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/03(木) 23:32:16 ID:uV+c7ltr0
「萩原博士は最初はゼティマに協力しとったんや
 人類の新たな可能性としてのネオ生命体の研究の為やな
 しかし自分の研究がよからぬ事に悪用されとる事に気がついた
 そのきっかけが1人の女の子の存在や
 その子は組織がどこからかさらってきたのか研究所を逃げ回っとった
 うちらのグループもその場におったから良く覚えとるんやけど・・・・
 その時女の子は戦闘員のせいで瀕死の重傷を負ったんや
 そしてたまたま逃げ込んだのが萩原博士の部屋やった
 博士は女の子から話を聞いたんやろな
 そして女の子を連れて研究所から姿を消した・・・」

中澤の言葉に柴田は両手を握り締めていた
解ってはいるがゼティマの悪行を許せないからである

「じゃあ小春ちゃんはその時の・・・」
「わからん、けど可能性は高いな」
「それじゃ他の怪人は?」
「恐らく博士が作ったネオ生命体やろ
 既に昆虫や動物での実験は成功しとったんや
 博士がおらんようになってそいつらも逃げ出した
 その力は強力でなぁ
 研究所におった戦闘員は歯もたたんかった」

中澤は話を終えると柴田に東松館に案内する様に言った
柴田の話の内容からすると
明日よりも今日中に話をした方が良いと判断したからである
中澤の言葉に柴田は是永に連絡を入れ
一行は東松館へと向かった・・・・・


505 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/03(木) 23:44:13 ID:HdjBMqb10
「こんばんわ」

既に日は暮れて夜に東松館を訪れた一行
入り口で柴田が呼びかけると
すぐに西村が現れ柴田達を案内した

「ようこそお越しくださいました」

是永が中澤にそう言うと中澤も軽く会釈をする

「中澤さんですね」
「はい」
「えーっと他の方々は・・・・」

是永そう言うと柴田、中澤の他にいる来訪者を見つめる

「矢口です」
「安倍です」
「飯田です」

一行は柴田、中澤の他に矢口、安倍、飯田が同行していた
5人が用意されていた座布団に座ると是永が話を切り出す


506 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/06(日) 20:32:24 ID:2vxP5bns0
「早速で申し訳ないですが・・・いったい何がどうなっているのでしょうか?」

是永の言葉に

「その前に1つお聞きしたいのですが・・・舞ちゃん
 今回の件はその萩原舞ちゃんに関連していると思われるのですが
 その・・・舞ちゃんのお父さんて方はどんな方ですか?」

中澤が言う

「と、おっしゃいますと?」
「話は少し柴田から聞きました現在は行方不明だとか・・・
 それでなんですが・・・お仕事とか何をされてる方ですか?」
「えーっと・・・確か何かの研究をされていて・・・
 生物学的な分野だったと記憶してます」
「やはりそうですか・・・・」

中澤は確認が終ると事の一部始終を東松館の面々に話す
しかしながら東松館の面々が
中澤の話を半信半疑で聞いている様子が柴田にもわかった


507 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/06(日) 20:34:28 ID:tShR6uiC0
「ばかな・・・そんな話信じられん!!」

中澤の話を聞き終わった西村が叫ぶ

「確かに信じられないお話ですが事実です」

真剣な表情の中澤に黙り込む西村
すると今まで黙って話を聞いていた是永が口を開いた

「・・・・お話は何となくですが解りました
 けど・・・その話だと舞ちゃんが襲われる理由と
 その久住さん・・・ですか
 その子が舞ちゃんを助ける理由がわかりません」

その言葉に中澤は頷くとある仮説を話し出した

「確かにおっしゃるとおりだと思います
 けどこうは考えられませんか?怪物が舞いちゃんを襲う理由は
 博士を探しての事だと思います
 舞ちゃんは博士の実の娘さんですよね
 その娘さんに博士を取られたと思い込んでるんです」
「でもその理屈だと・・・怪物はどうやって舞ちゃんだと確認できたんですか?」
「博士の愛情だと思います・・・怪物も博士の生み出した生物です
 同じとは言いませんが娘に対する愛情と同じ様に
 博士が怪物たちに愛情を注いでいたとしたら・・・
 ある意味兄弟みたいな・・・すいません言い方悪いですね
 その・・・・一種の本能とでも言いましょうか・・・」
「はぁ・・・それで今日やっと舞ちゃんを見つけ出して襲いかかったと・・・」
「ええまぁ・・・あくまで仮定ですけどね」

中澤の話に是永は天井を見上げる
そして視線を中澤に戻すと言った

508 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/06(日) 21:40:47 ID:rTlxAT/J0
「では、その久住さんが舞ちゃんを守る理由は?」
「恐らくはゼティマから舞ちゃんを守る為に
 何か暗示を受けてるんじゃないでしょうか・・・
 もし久住さんがあの時の女の子だとすると
 普通の医療技術では救えない状態でしたから・・・
 博士のネオ生命体の技術が応用されて・・・
 それでゼティマや他のネオ生命体から舞ちゃんを守る為に・・・」
「そんな・・・・それじゃぁその久住さんは萩原さんに利用されてるんですか?」
「・・・・・ある意味そういえますね・・・けどもっと違う理由があると思います」

中澤はそう言ったが是永は納得していない様だ
そもそもが全て信じられない話である
そんな所に中澤の仮説を聞かされた所で
どうして納得が行くであろうか・・・・

「信じられないのは百も承知です
 けど・・・是永さんは舞ちゃんを守りたんでしょ?」

柴田の言葉に是永は大きく頷いた


509 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/06(日) 21:57:14 ID:LqHJoFXE0
「でも・・・人が変身するなんて・・・それもまだ小さい女の子が・・・
 ごめんなさい、私にはどうしても信じられないんです
 確かに怪物の姿はこの目ではっきりと確認しました
 それも西村さんも敵わない強力な力を持った怪物です
 それと同じ様な力持つ人なんて・・・やっぱり怪物じゃないですか!」

是永言葉に矢口たちの表情が曇る
それを見た中澤は軽く頷き3人を制止した

「確かにそうですよね。実際この件に関わってない人から見れば
 どうしても同じ怪物に見えるんは仕方のない事やと思います
 けど是永さん・・・世の中にはそんな運命を背負ったやつらが
 何人もおるって事を覚えておいてください」

中澤はそう言うと立ち上がった

「申し訳ないですがこの話は聞かなかった事にしてくれまんせんか?」

中澤がそう言うと

「え?」

是永は中澤を見上げた


510 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:14:32 ID:EBRWUg8t0
「今日は帰らしてもらいますわ」
「あの・・・何かお気に障ることでも・・・」

怒ったような中澤達の表情に是永は戸惑う

「まずは信じて貰えん事には話が進まないですからね」
「・・・・・・・・・・」

何も言えない是永・・・・
その時である

『バキッ!!』

道場の方から何かが割れる音が聞こえて来た

「舞ちゃん!!」

道場には舞と宮崎がいる筈である
いったい何事か・・・
その場にいた面々は一斉に道場に向かい走った

「宮崎!!」

道場に飛び込んだ西村が叫ぶ
だが返事はない
その答えは・・・・


511 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:17:50 ID:EBRWUg8t0
「宮崎さん!!!!」

是永達が見た物は
小春が倒した筈の怪物が
西村の喉下を掴み持ち上げている姿であった

「こいつ!!!」

同じくその姿を見た柴田と飯田が怪物に向かって行った

「あれは・・・ドラス・・・」
「裕ちゃん知ってるの?」

怪物を見た中澤の呟きに矢口が聞いた

「間違いない、萩原博士のネオ生命体や・・・・」
「どうする・・・?」

目の前に現れた怪物矢口は変身して戦うべきが迷った

「中澤さんあの2人大丈夫なんですか?」

ドラスに向かって行った飯田と柴田を心配して是永が中澤を見る


512 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:28:07 ID:ICIZZd4J0
「心配ない・・・圭織かて赤心少林拳の使い手ですよ」
「でも・・・・」
「圭織!そいつはネオ生命体や!!
 通常のゼティマの怪人とはパワーが違うからきいつけや!」
「んなの解ってるよ!!!」

宮崎を救い出したは良いがドラスの強力な力の前に
飯田も柴田も防戦一方であった

「舞ちゃん!こっちに来なさい!」

先ほどから怪物と柴田達の戦いを見つめていた舞
その姿を見て是永が声をかけた
だが・・・・

「ダメだよ・・・勝てないよ・・・・」

舞はひとりで呟いている
そして

「助けて・・・・お願い!!」

大きな声で叫んだ


513 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:33:10 ID:ICIZZd4J0
『ブオオオオ!!』

舞が叫んだ直後
庭のほうから大きなエンジン音が鳴り響く

「来たか・・・・」

中澤がそう呟くと
道場の入り口から深緑の戦士が姿を現した

「ドラス・・・・生きてたのか」

戦士は勿論小春である
小春はドラスの姿をみるとすぐに前に立ちはだかった

「またお会いしましたね」
「小春ちゃん・・・・」
「大丈夫です任せて下さい」

小春が柴田にそう言うと
飯田と柴田は宮崎と舞を連れ中澤達の所へ戻る

「加勢する・・・?」
「いや・・・あの子の力が見たい」
「そだね・・・」

小春の姿を見た安倍と中澤がそんなやり取りをしていると


514 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:37:56 ID:EMk968tY0
「今度は完全に倒してあげるからね」

小春がドラスに向かって行った

再び始まった小春とドラスのどつき合い
小春の繰り出すパンチや蹴りはドラスの身体を捕らえるが
対したダメージではなさそうである
一方ドラスの繰り出す攻撃をかわす小春であったが
攻撃を身体に喰らった時はそのダメージが効いているらしい

「戦い慣れしてない感じだね・・・」
「パワーもドラスが上か・・・・」

冷静に戦いを見つめる中澤達に是永が怒り出した

「だったら助けてあげれば良いじゃないですか!!」
「どうやって?」
「どうやってって・・・・」
「相手は怪物やで、誰が勝てるん?」
「それは・・・・・」
「見てるしかないやろ?」
「・・・・・」

中澤の言葉に何も言えない是永
しかし


515 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/12(土) 15:40:40 ID:EMk968tY0
「でも皆さん怪物と戦ってるんでしょ?
 だったら何か方法があるんじゃないですか?」
「・・・・・ない事もないなぁ」
「だったら・・・・」
「けどそれは無理や・・・・」
「どうして?」
「怪物と戦うにはそれと同じ様な力が必要や
 そうなると・・・・あの小春ちゃんみたくなるしかないんや
 あんたが怪物呼ばわりする姿にならんとなぁ・・・・」
「あっ・・・・・・・・・・」

中澤の言葉に是永はハッとした
先ほど中澤達が怒った表情を見せた理由を悟ったからである
そんな時である

『バキ!』

再び道場に破壊音が響いた
それはドラスに突き飛ばされた小春が
道場の壁に激突したからであった


516 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 20:15:40 ID:y8xU2mOp0
その場に倒れ込む小春
既に変身も解け少女の姿へと変わっていた

「この・・・」

小春を見て再びドラスに挑む柴田
その傍らでは

「大丈夫・・・・?」

倒れ込む小春に声をかける矢口の姿があった

「大丈夫です・・・・あいつをやっつけないと・・・」
「無理しちゃダメだよ」
「でも・・・」
「変身もしてないで戦えるの?」
「え・・・・?あれ?」
「あいつは強いみたいだね」
「そうなんです・・・でも悪い奴らの手先だから・・・」
「解ってるよ」
「え?」
「あんたも正義の味方だよね・・・
 だったらあとはおいら達先輩に任せて今は休んどきな!」

矢口はそう言うと小春の介抱を安倍に任せ
是永の前に立った


517 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 20:17:36 ID:y8xU2mOp0
「おいら達怪物の宿命を見せてやるから・・・目ん玉広げてよ〜く見とけ!!
 変身!!ブイスリャヤアアアアア!!」

その言葉と同時に矢口の身体が光に包まれる
そしてその光が消えると
是永の目の前には小春と似た様な姿形をした戦士が立っていた

「・・・・・・・」

言葉が出ない是永

「柴ちゃんもういいよ!あとはおいらがやる!!」

V3はそう言うとドラスの前に立ちはだかった

「表で決着つけてやる!」

そう言ってドラスを庭まで誘い出す
庭に出たV3とドラス

「V3パンチ!!」

V3とドラスの戦いが始まった
蹴りとパンチの応酬
戦い慣れしている分だけ小春より矢口のほうが動きは良い
しかし


518 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 20:26:24 ID:y8xU2mOp0
「・・・こいつ・・・並の怪人じゃないぞ!!」

攻撃をしてもあまりダメージを受けていない様子のドラスに
V3は苦戦している様子である

「1人じゃダメか・・・・」

強力な力を持つドラスに対しV3だけでは
倒すのが難しいと判断した安倍が一歩前に踏み出した

「・・・・安倍さんもなんですか・・・?」

矢口の行動にすっかりへこんでいた是永が安倍に聞く

「あははは・・・なっちは矢口ほどきつくないよ
 だけどなっちの戦いも見ててね」

安倍はそう言うと変身ポーズを取る

「変身!ストロンガ−!!」

矢口同様光に包まれる安倍の身体
是永の目の前に新たな戦士が姿を見せたのだ

「なあ是永さん・・・」

呆然と二人の戦士の戦いを見つめる是永に中澤が話し掛ける


519 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 20:30:51 ID:y8xU2mOp0
「はい」
「あの2人は怪物なんかなぁ・・・」
「・・・・いいえ」
「うちらの言ってたこと解ってくれたら嬉しいなぁ」
「はい・・・ごめんなさい・・・・」
「ありがとうな」

V3とストロンガ−
流石にこの2人相手ではドラスもあっという間に追い詰められていた

「ドラス・・・どうして舞ちゃんを狙ったの?」

既に弱っているドラスにストロンガーが語りかける

「僕の言うコトを聞かないパパが悪いんだ・・・」

初めてドラスが言葉を発した

「パパ?」
「萩原博士の事でしょ」

2人がそんな会話を交わすと

「人間なんて無用の生物・・・」

ドラスが言う


520 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:24:33 ID:KCcCzMM+0
「よし!それがお前の答えだな!」

V3はそう言うと空中へ飛び上がった

「V3キイィィィィィック!!」

V3の放つキックがドラスの身体を直撃する

『ドオオオオン!!』

凄まじい爆発と共にドラスは消え去った・・・・・
そして・・・・

「ごめんなさい・・・・私何も知らないくせに・・・・」

再び中澤に頭を下げる是永

「その台詞はみんなに言いや」

そう言うと安倍・飯田・矢口を見た

「本当にみなさんごめんなさい・・・」

そう言い終わった是永が見たは笑顔で頷く3人の姿であった


521 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:28:21 ID:KCcCzMM+0
翌日

「本当にお世話になりました・・・」
「いやいや、まだまだこれからやで」
「あはは・・そうですね」
「話を知った以上は是永さんもうちらの仲間や」

柴田と是永と舞が中澤家を訪れていた
そこに

「ふわぁ・・・おはようございますぅ」

たった今起きてきたと思われる小春がやってきた
流石に昨日の戦いが効いていたのか
それとも単なる寝坊か・・・

「あんたいつまで寝てんの?もう11時やで」
「本当ですか?ありゃ・・・」

前の晩に中澤家に泊まった小春は時計を見つめていた

「小春ちゃん!」

そんな小春に舞が駆け寄る

「舞ちゃん!おはよう!」

どこかピントがズレている小春にその場のメンバーが笑い出した

522 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:33:05 ID:l30/GTRT0
「で?小春あんたこれからどうすんの?」
「これから・・・そうですね、どうしましょう?」

中澤に今後を尋ねられた小春は考え込んだ

「それなんですが・・・小春ちゃんが良かったら家に来ませんか?」

是永が言う

「東松館ですか?」
「そう、小春ちゃんさえ良かったら一緒に暮らしたいなって」
「本当ですか?」
「うん、記憶は徐々に思い出すでしょうからそれまでは・・・」
「ありがとうごいますぅ!」

こうして小春の東松館居候が決定した

「それはそうと・・・小春。あんたのその力・・・うちらに貸してくれへん?」
「力を貸す?」
「そう、ドラスは倒したけどそれを作り出した組織はまだ存在しとる
 ここにはな、矢口やなっちのほかにもあんたとおんなじ力を持ったやつらがおるんや」
「私にできるでしょうか?」
「ああ、訓練次第やな」
「はい、お役にたてるなら頑張ります!」

小春が笑顔で答える


523 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:41:23 ID:Q8R1AEb90
「そうなると・・・小春も仮面ライダーやな」
「仮面ライダー?」
「そう、正義の戦士の称号や」
「仮面ライダーかぁ」
「みんなそれぞれ名前があるんや。矢口は仮面ライダーV3
 なっちは仮面ライダーストロンガー、圭織はスーパー1」
「じゃあ私はなんですか?」
「え?そうやねぇ・・・・」

中澤が考え込んでいると

「まこっちゃんがZXでしょ・・・なんかそこで終ってる感じがするんですけど」

紺野が言った

「小川さんはZXですか・・・じゃあ、ZOなんてどうですか?」

紺野の言葉を聞いた小春が言う

「ZO?どんな意味があるん?」
「Zは終わりですよね・・・反対にOはゼロとも読めるから始まり!」
「・・・ようわからんけどええんと違う?」
「じゃあ決まりですね、私、小春は今日から仮面ライダーZOです」
「おう!ZOこれからも頼むで!」
「はい!」

そんな会話を聞いていた是永が笑顔で言った


524 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:43:57 ID:Q8R1AEb90
「中澤さん!小春ちゃんを変に利用したら許しませんよ?」
「お前は・・・まだ言うか・・・」
「冗談ですよ、でも・・・はやく終わりにしたいですね」
「そうやな・・・」

2人の言葉に小春は言う

「みんな一生懸命生きてるんです。愛し合いながら・・・
 これを壊しちゃいけないんです・・・・だから私は戦います」
「頼もしいね」

小春の言葉に矢口は嬉しそうに笑う

「はい、だから利用とかそんなことはないんですよ
 是永さん心配しないでください」
「そう、その通りや・・・利用する言うんはもっとこう・・・・」

中澤はそう言うと1人で笑い出す
その姿にその場のメンバーは不思議そうな表情を浮かべていたが
ただ1人柴田も一緒に笑っていた
その答えは・・・・


525 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/15(火) 21:46:29 ID:Q8R1AEb90
場所は変わって東松館
ここでは朝から電動鋸や金槌の音が響いていた

「いやぁお疲れ様です・・・本当に助かりますよ」

東松館門弟の黒田がお茶をもって現れた
そしてそのお茶を手にする2人の人物

「気にしないで下さい、いつもの事ですから・・・」
「そうそう、中澤さんの命令じゃねぇ」
「おいこら、めぐみ!」

2人の人物とは・・・そう、村田と大谷である
2人は朝から昨日の戦いで壊れた道場の修復を行っていたのだ
勿論中澤の指示である
そんな2人の事を知っていたから柴田も笑っていたのだ

「ははは・・・申し訳ありませんな」

今度は西村がやってきて2人に頭をさげる

「大丈夫ですよ!」
「そうそう、これくらいの仕事・・・朝飯前・・・てか昼飯前にも終るかぁぁぁぁ!!」

よく晴れ渡った青空に村田の声が響き渡った・・・・


               いんたーみっしょん

             「目覚めよ!深緑の戦士」    おしまい

526 :ねぇ、名乗って:2006/08/17(木) 20:01:16 ID:TXqkVvZH0
乙れした

527 :ねぇ、名乗って:2006/08/25(金) 19:01:58 ID:5Nzaz34r0


528 :燃えろ!兄弟拳:2006/08/31(木) 22:21:50 ID:KRanHTnz0
从o゚ー゚从<保!

529 :ねぇ、名乗って:2006/09/04(月) 01:21:48 ID:rP2dhOnt0
遅ればせながら乙れした。すごく楽しませてもらったよ。


530 :ねぇ、名乗って:2006/09/07(木) 02:34:55 ID:/iaTIQbV0
http://www.geocities.jp/emcils/musix095_021102_01/
http://www.geocities.jp/emlfjm/musix095_021102_02_01/
http://www.geocities.jp/emcils/musix095_021102_02_02/
http://www.geocities.jp/rnldcy/musix095_021102_03/
http://www.geocities.jp/gmwclz/musix095_021102_04_01/
http://www.geocities.jp/rnldcy/musix095_021102_04_02/
http://www.geocities.jp/ynaqkc/musix095_021102_05/
http://www.geocities.jp/pledtn/musix095_021102_06/



531 :ねぇ、名乗って:2006/09/10(日) 19:01:25 ID:AqdhZTN80


532 :のの:2006/09/15(金) 02:48:08 ID:AKNKnCHcO
のの
「藤本!覚悟しろ!」美貴帝
「何だ?辻、殺されたいのか!」
のの
「ごめんなさい。ウ、嘘です。」

533 :ねぇ、名乗って:2006/09/23(土) 07:05:44 ID:TcX4sdO10
保ぜん

534 :ねぇ、名乗って:2006/09/29(金) 20:53:08 ID:NEJ/6PcC0
ho

535 :ナナシマン:2006/10/07(土) 19:38:52 ID:oJleIRma0
第61話 「狙われた巨人頭脳!」


 見渡す限りの荒涼たる荒れ地。時折吹きすさぶ風は砂塵を巻き上げ、辺りには
砂と岩しか見あたらない。人跡も絶え鳥や獣でさえ通わぬこのような場所こそ、
悪の秘密結社ゼティマが身を隠し悪巧みを巡らすにはふさわしい場所かも
知れない。案の定、既に彼らはこの荒野に秘密基地を築いていた。

 地上に唯一存在する出入り口は岩石などで巧妙にカムフラージュされており、
時折見張りの戦闘員達が交代で侵入者を警戒していた。黒覆面に黒い戦闘服。
まさに全身黒ずくめの彼らは、この秘密基地を死守するべく忠実に己の任務を
遂行していた。
 と、彼らのリーダーらしき赤い戦闘服に身を包んだベレー帽の男が、手にした
双眼鏡のレンズの向こうに何かを見つけた。彼の視線の先に見えたのは、
もうもうと立ちこめる砂塵を引き連れるように車列を組んで走る、数台の
トラックだった。赤いベレー帽は腰に下げた無線機を手に取り、眼下の部下に
命令を発した。

 「どうやら時間通りに届いたようだ。俺から車両の到着をカブトムシルパン様に
報告する。格納庫へと誘導し、各自くれぐれも積み荷は丁重に扱え。以上」

 『了解。到着後直ちに搬入作業に入ります』

部下からの応答を得た赤いベレー帽は、そのまますぐにの報告のために基地内を
呼び出す。

536 :ナナシマン:2006/10/07(土) 19:41:51 ID:oJleIRma0
 「カブトムシルパン様、車が到着しました」

 『おぉ、そうか』

すぐさま基地内で何者かが応答した。マントを羽織り、シルクハットをかぶった
怪しげなそのシルエットは赤いベレー帽が言う「カブトムシルパン」と呼ばれる
改造人間だろう。彼もちょうど頃合いとみていたのか報告を待っていたのだ。
マイクを手にカブトムシルパンは無線に応えて言う。

 『車は格納庫へと誘導、その後搬入作業を開始するよう命じました』  

 「予定通りだな。よし、私も確認に向かう。ご苦労」

カブトムシルパンはマントを翻し、自動ドアをくぐって司令室の外へ出た。向かう先
はもちろん、先ほど到着した車の停車している格納庫だ。薄暗い廊下をしばらく歩くと
ゼティマの紋章が描かれた自動ドアが現れた。そのドアをくぐり抜け、改造人間は
格納庫へと到着した。いくつものコンテナが置かれたその広い空間に、先ほど到着した
ばかりの輸送車が停車している。積み荷は戦闘員達によって次々と下ろされ、車両の
脇には大小の金属製と思われる黒いケースがいくつも並んでいた。どうやらこれが、
この車が積んできた積み荷らしい。一通り荷を見渡すと、カブトムシルパンは現場
責任者の戦闘員を呼びつける。ほどなくして白衣を着た、白い覆面の男が彼の元に
やってきた。


537 :ナナシマン:2006/10/07(土) 19:44:50 ID:oJleIRma0
 「荷物の数は間違いないか」

 「修復作業に必要な全ての部品が届いております。技術陣が総出で作業をすれば
1週間以内での終了も可能かと」

 「キングダーク様を復活させるのが我々の使命だ。だが、今の日本支部では
作業ができぬのでやむなくこちらに移送した。あとは、復活に際してどうしても
欲しいモノがある。ようやくこの私の出番だ・・・フフフ」


 改造人間のもくろみは、あのキングダークを復活させることにあった。かつて
壊滅された軍団を再興する命を受け、彼自身もまた蘇ったのだ。しかしゼティマ
日本支部の基地では、あの巨体を復活させるために十分なスペースが確保できず
そのためこの広大な地下秘密基地に移送されてきたのだ。
 そして、その指揮を執るカブトムシルパンには、復活の総仕上げのために
どうしても必要なものを手に入れなければならなかった。その使命に思いをはせ、
指先で触覚をさすりながらカブトムシルパンが不敵に笑う。彼はかの怪盗
アルセーヌ・ルパンの遺伝子を持つ改造人間である。その彼が目的を達成する
ための手段は、当然「盗み」以外にはない。果たして彼は、何を盗もうというのか?


538 :ナナシマン:2006/10/07(土) 19:46:07 ID:oJleIRma0
久々に新しい話をはじめさせていただきます。毎日更新とまではいきませんが、
終了までよろしくおつきあいください。

539 :ナナシマン:2006/10/08(日) 22:13:41 ID:YWKnjuB/0
ゼティマの悪巧みが着々と進行していたのと同じ頃。もう一方の悪が動き始めて
いた。巨大企業スマートブレイン社の「影」、破壊ロボット軍団シャドウ。先日の
発狂時計計画を阻止されたことで、大幹部シャドウナイトは苛立っていた。

 『またしてもキカイダー共に邪魔をされたわ。このままでは、我らの「王」の
復活は遠い。オルフェノク共より先に、王の復活を果たさねば』

甲冑に覆われた鉄の身体が、ロボットのための機器がずらりと並ぶ司令室を
右往左往している。彼らの第一の使命は、スマートブレイン社と同様彼らが王と呼ぶ
存在の復活にある。そのための計画の立案と実行は全て彼が司っていた。シャドウ
という軍団にあっては、リーダー的存在であった。しかし、彼の座を脅かす者達が
不意に彼の元に訪れた。

 
 『止めよシャドウナイト。もはやそれは、お前が考えるべき事ではない』


どこからともなく聞こえてきた何者かの声に、はたと足を止めてシャドウナイトは
応える。

 『誰だ俺の名を呼ぶのは。姿を見せろ!』

すると、彼の声に応じてか司令室の一隅の闇から何者かが姿を現した。手に三つ叉の
槍を携え、翼と角を持つその姿はまさに「悪魔」そのままであった。声の主はその
悪魔だったが、今度は先ほどとうってかわり女性的な声がシャドウナイトの言葉に
応えて言った。



540 :ナナシマン:2006/10/08(日) 22:15:12 ID:YWKnjuB/0
 『我らは「ザダム」。お前と同じく、「ビッグシャドウ」より生まれし者』

最初の「悪魔」が姿を現した闇の中から、今度は丸みを帯びた全裸の女を思わせる
シルエットの悪魔が現れた。自らをザダムと名乗った2体の悪魔は、シャドウナイトの
前にゆっくりと歩み寄る。

 『ザダム?ビッグシャドウ?何のことだ』

シャドウナイトに取っては聞き覚えのない2つの名前。しかしその問いには全く
答えようとせず、ひたひたと迫る2体の悪魔。訳の分からぬまま、突如現れた彼らに
対して身構えるシャドウナイト。両者の距離は少しずつ縮まっていく。しばらくして、
ようやく男のザダムが口を開いて言う。

 『シャドウナイトよ。ビッグシャドウはお前に失望なさっている』

男のザダムに続いて、女のザダムがさらに畳みかけるようにこう告げた。

 『しかしビッグシャドウはお前に最後のチャンスを与えられた。来るべき時に備え、
 巨人頭脳・ブレインを奪取せよ』

突然現れた彼らの目的。それはシャドウナイトへの最後通告と、彼が汚名をそぐための
命令を伝えるためだった。ひとまず命拾いした形のシャドウナイトは、大きな目で
2体の悪魔をにらみ付けて言う。

541 :ナナシマン:2006/10/08(日) 22:16:51 ID:YWKnjuB/0
 『ブレインだと?何だそれは。何故それが必要なのだ』

 『ブレインとは頭脳。ブレインがゼティマの手に渡る前に、我々の手中に収めよ、
ビッグシャドウはそう仰せだ』

 『何故その頭脳が必要なのだ?ゼティマ如きがそのブレインで何を企んでいる』

 『キングダーク復活に際して、呪博士に代わる頭脳としてゼティマがブレインを
 欲している。我らはその両方を奪うべく先手を打つのだ』

最後に口を開いた女のザダムの言葉で、シャドウナイトはある程度は納得した。だが。


 『キングダークといえば小娘共に破壊されて既にがらくたではないか。そんなもの
 手に入れて何になる』

 『王を玉座へと導く黙示録の巨神、「アーマゲドンゴッド」は知っておろう』

アーマゲドンゴッド。その名を聞きシャドウナイトは慄然として立ちすくんだ。
人間的な表現をすれば、強い畏怖心を彼に呼び起こしていたのだ。彼らの回路に
刻み込まれた巨神の名は、恐るべき最終兵器の名前である。

 『アーマゲドンゴッドだと!!まさか!!』


542 :ナナシマン:2006/10/08(日) 22:17:52 ID:YWKnjuB/0
『キングダークはアーマゲドンゴッドとして、我らシャドウの手によって蘇る。
 そしてブレインはその鍵を握っているのだ』
 
 『全てはお前次第だ、シャドウナイト。成功を祈っているぞ』

そう言い残すと、立ちつくすシャドウナイトを残して2体のザダムは消えた。
しばし呆然としていたシャドウナイトは、気を取り直すと基地の通信装置に手を
伸ばして一人つぶやいた。

 (かくなる上はやむを得ん、ヤツの力を借りるとしよう。ワルダー・・・!)


543 :ナナシマン:2006/10/08(日) 22:19:15 ID:YWKnjuB/0
以上で本日の更新は終わりです。ザダムが男女一対というところは「キカイダー02」
からいただいてます(w。続きはまた後日。

544 :燃えろ!兄弟拳:2006/10/11(水) 22:55:18 ID:JXl6XmBm0
川σ_σ||

545 :燃えろ!兄弟拳:2006/10/16(月) 10:50:01 ID:9ILcmdVi0
( `_´)

546 :ねぇ、名乗って:2006/10/17(火) 13:30:03 ID:BzWUZCqn0


547 :燃えろ!兄弟拳:2006/10/22(日) 22:37:23 ID:ud64Thcb0
このスレももうすぐ2年経つんですねぇ・・・早いなぁ

つー事で保

548 :ナナシマン:2006/10/25(水) 13:51:54 ID:FwypBe+A0
最近またちょっと忙しくなってしまい、更新できず申し訳です。続きは週末にでも。



549 :名無しスター:2006/10/30(月) 19:33:08 ID:0EvVjJ8R0
ほほ

550 :ナナシマン:2006/11/05(日) 22:16:39 ID:g/vfqG5G0
 一方、こちらは関東某所にある、城南大学付属の研究施設。木々に囲まれた
緑豊かな敷地の一角にある研究棟を訪ねて、中澤家の少女達がやってきていた。
何人もの研究者達が彼女たちと行き交うが、目の前の少女達の真の姿が、悪と
戦う戦士達であることなど知るよしもない。

 「この辺りの建物って同じのばっかり・・・斉藤さんの話してた建物って
だったかなぁ」

 少女達は斉藤瞳の紹介でこの施設に来ていた。この研究施設のどこかにいる
人物にある届け物をするためだ。普通の宅配業者でなくなぜ瞳のところに
依頼が来たのか、などということは特に疑問に感じることもないまま少女達は
研究施設の門をくぐったが、思いの外施設は広大で案の定迷ってしまった。

 白塗りの建物がいくつも建ち並ぶ通りを見回しながら、紺野あさ美は前もって
預かっていた瞳からのメモをポケットから取り出す。その傍らには、彼女
と共にやってきていた小川麻琴が、段ボールを小脇に抱えたまま怪訝な表情を
浮かべながら周囲を見回していた。

 「まこっちゃん、どしたの?」

 「うん、ちょっとね」

 未だ記憶の空白が埋まりきっていない麻琴であったが、この瞬間に彼女の脳裏に
よぎったのは、彼女がかつてパーフェクトサイボーグとして過ごした研究施設の
風景だった。養成機関を修了して、ただ改造人間の素体として存在していた時代。
友情を通わせた今となっては、あまり思い出したくない記憶の欠片。しかし、
彼女が探し求めている過去の記憶と違い、苦痛と混乱を伴わないことだけが救い
だった。

551 :ナナシマン:2006/11/05(日) 22:18:23 ID:g/vfqG5G0
「昔ゼティマにいたころ、こんな感じのところにいたことがあってね・・・
気にしないでよあさ美ちゃん、昔のことだし」

そんな麻琴の言葉にあさ美は慌てて話題を変える。

 「斉藤さんのメモだと、17号棟の地下1階ってかいてあるんだけど」

 「今さっき前を通ったのが16号だから、多分この辺りだよ」

麻琴の言葉に黙って頷くあさ美。そこからさらに少し歩いたところで、目的の
17号棟が見えてきた。とその時、二人の後ろから別の少女の声が聞こえた。

 「やっと追いついたぁ・・・つか二人とも歩くの速いし」

 「だから里沙ちゃんのテレポートを」

 「人目につくからダメ!つか行ったことないし」

麻琴とあさ美にようやく追いついた二人の少女・・・高橋愛と新垣里沙は、
テレポートを使って楽をするか歩いて目的地に向かうかという、とりとめのない
言い合いをしながらここまで歩いてきていた。二人は先にたどり着いた麻琴と
あさ美に単についてきただけだったのだが、しかし何かあったときは心強い
援軍になる。こうして四人が合流して、目指す17号棟の前にたどり着いた。
すると棟の入り口に、一人の外国人男性の姿があるのが見える。男性は四人の
姿を認めたか、小走りに駆け寄ってきて少女達に言った。

552 :ナナシマン:2006/11/05(日) 22:19:27 ID:g/vfqG5G0
 「おお、サイトーサンのところの人たちですか。頼んでいた物を届けて
くれてありがとうございます」

男性は流ちょうな日本語で挨拶すると、笑顔で少女達一人一人の手を握って
握手した。そしておもむろに麻琴が抱えた段ボール箱へと手を伸ばす。麻琴は
麻琴で目の前の男性が依頼の主だと思い届け物を渡そうとするが、それを
あさ美が制した。

 「ご依頼先は『佐原博士』となっていますけど、あなたは?」

依頼主の名前と、目の前に立っている外国人男性の姿とは少女達の眼からすれば
一致しないように見えた。日本にゆかりのある素性なら話は別だが、とりあえず
何者か判らなければ品物は渡せない。と、そんな空気を察したか男性は自ら
こう名乗った。

 「これは失礼シマシタ。私は『ハスラー教授』。佐原博士と共にここで研究
をしている者デス。博士は地下にいます。さぁ、コチラへ」

ハスラー教授に連れられた少女達は、研究棟の中に足を踏み入れるとそのまま
地下の研究施設へと続く階段を下りていった。


553 :ナナシマン:2006/11/05(日) 22:20:39 ID:g/vfqG5G0
>>547
>>549
保全ありがとうございます。仕事柄今の時期が一番忙しいので、定期的に更新
できないのが何とも申し訳です。

今日の分は以上です。続きはまた後日。


554 :燃えろ!兄弟拳:2006/11/12(日) 21:19:31 ID:zcQWFIJP0
从o゚ー゚从

555 :燃えろ!兄弟拳:2006/11/17(金) 23:30:59 ID:zE25ZJFD0
从 ’w’)

556 :ねぇ、名乗って:2006/11/22(水) 23:55:05 ID:Zi2r0FCg0
州*‘ o‘リ 

557 :ねぇ、名乗って:2006/11/29(水) 23:21:55 ID:Gk9GELb00
ノノl∂_∂'ル

558 :ねぇ、名乗って:2006/12/05(火) 23:54:25 ID:IOxe5GQ90
ル ’ー’リ

559 :名無しワーム:2006/12/09(土) 19:39:02 ID:hUcG9D1gO
保全

560 :ねぇ、名乗って:2006/12/13(水) 13:45:47 ID:jsqxZSafO
保守

561 :ねぇ、名乗って:2006/12/17(日) 15:04:37 ID:N5rASwrdO


562 :ねぇ、名乗って :2006/12/18(月) 00:50:15 ID:nGpPkDJR0
おばぁちゃんが言ってた、保全は大事だと

563 :ねぇ、名乗って:2006/12/24(日) 01:06:27 ID:S/+Yfigz0
めりくり保全

564 :ねぇ、名乗って:2006/12/31(日) 15:17:05 ID:aG2tnV6H0
从´∇`从

565 :燃えろ!兄弟拳:2007/01/01(月) 23:13:48 ID:JqSBBmAN0
2007

                 ┌─┐
                 |謹 |
                 |賀 |
                 │新│
                 │年 |
                 │ オ|
                 │メ│
                  └─┤
    ( `_´) ノノ “ З.“)/)( ‐ Δ‐)  ∋oノハヽo∈   
    | ̄∪∪|  | ̄ ̄ ̄|  | ̄∪∪|    川σ_σ||
    | ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─□|  ヽ┐  キコキコ
 (((   ̄◎ ̄    ̄◎ ̄   ̄◎ ̄   ◎−>┘◎

本年もよろしくお願いします!


566 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 21:43:53 ID:uFVH1GgV0
川´・_・`川

567 :ねぇ、名乗って:2007/01/11(木) 22:30:36 ID:cD0snv4e0
川o・-・)ノ

568 :ねぇ、名乗って:2007/01/16(火) 22:58:32 ID:lz31JnHK0
あげとこう
スターさんひっそり何してはるんですか

569 :ねぇ、名乗って:2007/01/24(水) 17:48:35 ID:+HyiA4ta0
从o゚ー゚从

570 :ねぇ、名乗って:2007/02/03(土) 09:47:46 ID:/JQiJi7Y0


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