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3年B組ベリーズ工房 其の六

1 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:40:34 ID:V3AYbAFH0
●みなさん気軽に書きましょーう↑↑

2 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:42:12 ID:V3AYbAFH0
・清水佐紀 :優等生。もう一人の黒幕。愛読書は我が闘争 母からの虐待 
       深夜独り踊る孤独さも持ち合わせる。

・夏焼 雅 :不良グループ。佐紀に操られていた【秘密の日記】 アメリカンカルチャーに憧れる。
       デ・ニーロとヘミングウェイを敬愛する。 茉麻に恋心を抱いている。

・菅谷梨沙子:転校生。アホを装っているが黒幕。知能犯。ヘビメタ 謎の病気を抱えている。

・嗣永桃子 :クラスのアイドル。極貧から抜け出すためにアイドルを目指す
       佐紀のダンスの件を唯一知っている。実家は【すなっくもも】

・熊井友理奈:転校生。過去を背負っている。影がある。義の人。クラシック ブルーハーツ
       親友、石村舞波との過去に苦しむ。 好きな映画:仁義なき戦い ウディアレン全般

・石村舞波 :友理奈とは以前の学校で大親友。友理奈の為に自殺を図る。
       千奈美と同じキーボードスクールに通う

・徳永千奈美:クラスのお調子者。天真爛漫。ヘッドフォン通学 音楽オタク
       雅と茉麻とは幼なじみ 新聞配達 軽い万引き癖。キーボードスクールに通う

・須藤茉麻 :癒し系。誰からも一目置かれる存在。ラーメン屋【須藤飯店】の娘
       陸上部エース矢島まいみと交際している

・矢島まいみ:C組の男子。陸上部のエース。茉麻と交際している。

3 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:43:36 ID:V3AYbAFH0
・丹下のおっちゃん:雅と千奈美が夏休みにバイトをする屋形船のオーナー

・寺田さんw:千奈美が新聞配達後、毎日牛乳を盗まれるw
       千奈美と舞波が通うキーボードスクールの講師でもある。

・田中れいな:桜中学の卒業生。新聞配達と屋形船でアルバイトをしている。
      
・久住小春 :桃子の友達 オーディションのライバルでもある テレビ出演の経験あり




4 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:51:45 ID:V3AYbAFH0

残念ながら「其の五」はあまりにも作家達のパワーが激しく
スレッドの条件512kバイトというメモリー制限をトップスピードで
越えたらしい(たぶん)

とにかく「其の五」には書き込めない状態です。
エラーメッセージが2ちゃんねる案内で見かけないので
どうかなと思ったのですが「其の五」は500kバイトを越えています。

だからメッセージもスレッド番号が1000件に達していないのに
整合性が取れないメッセージになったと思う(たぶん)。

この板を作った人がいるのに勝手に自分があげていいのか凄くまよった・・・

まあ いっか☆
あげちゃったしネ☆




5 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 09:00:38 ID:V3AYbAFH0
732 :松輝夫 act.7 運命-Destiny-
途中で終わったのは上記の件で書き込めなかったと思う(たぶん)。
残念だな〜

でも☆

自分の所にメールがきたのでマッハでアップした。

ttp://www.geocities.jp/iwa3b/souko/debut/act007.htm

みんなマッハで行って読んでネ☆

そして感想の書き込みをしてこの板の祝福をしていただけたら・・・

みんなが今まで書いてくれた感想と応援がなければ作家達はここまで
続けられなかったのです。

本当に読者の方々有り難う御座います。

この板の物語を読んでいただいてる方々に

神のご加護がありますように



6 :松輝夫:2006/11/23(木) 10:55:18 ID:JIVMXKqLO
イワナ氏乙です。
もうじき休憩なんで、続きを揚げますよ。

7 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:01:37 ID:JIVMXKqLO
「小春…あんまり中澤さんを困らせるなよ」
見かねた美貴が言った。「別に小春のせいなんかじゃない。美貴は所詮こうなる運命だったんだよ」
「いや!絶対に、いや!!」
泣き叫ぶ小春に、美貴は優しく諭すように言った。
「これから小春と一緒にいるために、今までのことにケリつけてくる。だから、わかってくれよ」
「お姉ちゃん…でも…」
「必ず戻ってくるから。そしたら、今度はいやって言うくらい一緒にいるよ。それまで待っててな」
「そんな…」
「ほら、涙拭いて…次に会う時までに泣き虫直しとけよ。それと…ムクの世話頼むわ。寒がりだから、暖かくしてやってな」
美貴はひとみの方を向いた。
「よっちゃん、いつもいつも世話かけて悪いけど…小春のこと、頼めるかな」
「…ったく…こんな状況で頼まれたら、断れるわけないじゃん…いいよ、だから心配しないで」
ひとみの言葉に、美貴は頷くと、裕子に向かって両手を出した。
「…あの娘の前であんたに手錠なんてかけられるわけないやろ…ほな、行こか」
美貴の手を下げると、裕子は貴子を促して歩き出した。

8 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:04:45 ID:JIVMXKqLO
裕子と貴子に挟まれて歩き出す美貴に向かって、小春は叫んだ。
「いや!絶対いやーーーっ!!」
追いかけようとする小春を、ひとみは辛うじて止めた。
「いや!離して!」
「あっちゃん…悪い、頼むわ…」
裕子は立ち止まると、貴子に言った。
貴子は頷くと、美貴の腕を取ってパトカーに向かって歩き出す。
裕子はひとみに抑えつけられている小春の前に立った。
「…小春ちゃん、信じてもらえないかもしれないけど、ウチだって辛いんよ。できればこんなことしたくない…」
裕子の言葉にも、小春は無言のまま唇を噛み締め、こぶしをギュッと握り地面を睨みつけていた。

9 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:06:09 ID:JIVMXKqLO
裕子の言葉にも、小春は無言のまま唇を噛み締め、こぶしをギュッと握り地面を睨みつけていた。
「恨みたければ恨んでくれていい、でも、わかって欲しいの。そして、美貴が戻ってくるまで待っていてあげて。あの娘が戻る場所は、あなた達の所しかないんだから」
言うべきことを言い終えた裕子は、姿勢を正し音を立てて踵を合わせると、小春とひとみに挙手の敬礼を行った。
ひとみは黙って目礼をしたが、小春はずっと下を向いたままだった。
敬礼を終えた裕子は、後ろを振り返ることなく既に貴子と美貴が乗り込んでいる車に向かって歩いていく。
やがて裕子を乗せた車は、ドアを閉めると他の車両とともに走り出す。
「わぁぁぁぁぁぁぁ…」
小春はその場に泣き崩れた。
ひとみは、小春にかけるべき言葉を見つけられずにいた。

10 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:09:01 ID:JIVMXKqLO
裕子たちを乗せた車は順調に走り続け、高速道路に入っていた。
裕子は車の窓から外を眺めながら呟いた。
「小春ちゃん…ウチだってね…できることならこんなことしたくないんよ…」
それだけは小春にわかって欲しかったが、たぶんあの娘にはしばらくムリだろう。
小春の泣き叫ぶ姿が頭から離れそうになかった。
「…裕ちゃん…辛かったね」
運転席の貴子が声をかけてきた。
「まあね…」
「すいません、中澤さん…」
美貴が頭を下げた。
「今さらしゃ〜ないやろ。あんたとウチの付き合いや、とことん付き合ったるわ。これがウチの運命かも知れんし。でも、もう二度とあの娘泣かすんやないで」
「はい…」
美貴は素直に頷いた。
『これは…やるしかないやろなぁ…辞表の用意しとくか…』
裕子は、ある決意を固めていた。
車は、高速道路をひたすら広域特別捜査隊の本部がある有明目指して走り続けた。

act.7 運命-Destiny- end

11 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:40:47 ID:JIVMXKqLO
改めて新スレおめ!
前スレの最後、自分のカキコが原因で落ちたので、なんか申し訳ないですが、皆さまこちらでもよろしくお願いします(_ _)m

とりあえず続編揚げました。
よかったら読んでやってください。
しかし、いよいよフィナーレが近づいてきたけど、難しいなぁ、ここから先が……。
苦しくて楽しい悩む日々が、またしばらくの間続きそうです。

イワナ氏激しく乙です。
新スレ立てていただいただけでなく、まとめサイトまで更新していただけるとは……ありがとうございました。
これからもよろしくです。

12 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 15:12:54 ID:5qrRqFHT0
泣ける

13 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 18:33:14 ID:V3AYbAFH0

松輝夫さんお疲れです。
本当泣ける展開になりましたね。
このエピソードはますます小春ちゃんが強くなる所以になり
桃子ちゃんにつながりキャプテンの主観にも影響が続きます。
本編を彩っていますよ。

それとあなたのせいで落ちたわけではないので
この板で活動する作家達のパワーの現れでなので
逆に伝説になります。

まぁさん りしゃす、ごめんね勝手に立てて。
早く気がつけば良かったのに。

無名作家さん変わらず文章ぶつけてネ☆

その他もし、書きたいけどいまいち踏み込めない人達
気軽にやりましょ☆

おしゃべりするつもりで書き込んでください。

勝手に立ち上げて偉そうだな自分は。

困ったときは呼んでね☆
お互い様なんだから

百式に乗って助けに来るから!!

14 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 18:50:24 ID:NllSfCOA0
♪スッ・・・ペ・・・スッ、ペ、ル、マ、ジェネレーション!おーい!

15 :梨作家:2006/11/24(金) 15:11:15 ID:stctjXopO
おいおい!新スレ乙!!
前スレパンクしちゃったのねw
書き込めなくてイライラしてたよorz
無知でごめんちゃいw
輝夫氏乙!!いよいよフィナーレですか・・・
なんか寂しいわ
もう何も言えることはない!輝夫氏なりのフィニッシュを期待!!
頑張れとは言わないよ 頑張ってるの解ってるから!ただ一言「松輝夫!」
イワナ氏わざわざ忙しい所スレ立てサンクス!
今週は仕事が非常に(ry
なんでまた余裕のある時上げマスカラス!!

16 :松輝夫:2006/11/24(金) 20:45:57 ID:I2lHIWZzO
前々スレ
3年B組ベリーズ工房 其の四
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1144940233/

前スレ
3年B組ベリーズ工房 其の五
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1158235908/

まとめサイト
3B同創部
http://www.geocities.jp/iwa3b/index.htm

あれば役に立つ☆カナ?と思いますので、僭越ながらカキコ。

17 :松輝夫:2006/11/24(金) 21:01:54 ID:I2lHIWZzO
>>13
いや、なんかこちらの意図が完全に読まれているような感じですねぇ……。
本編を彩っている……一番嬉しいセリフですね。
あくまで本編に関わるサイドストーリーを書いているわけですから。
無関係と言われるのが一番辛いですからね。
それから、次章で「ラブ☆なっくる!!」から何人かお借りしますので、ご了承願いますm(_ _)m

>>15
お仕事乙です。
寂しいなどと言っていただき恐縮です。
フィナーレ近づいてはいますが、まだもう少し続きますのでお付き合い下され。
まあ、予定ではあと二〜三章くらいになる☆カナ?

ノリo´ゥ`リフライングクロスチョ〜ップ!!

18 :ミヤビイワナ:2006/11/24(金) 21:48:29 ID:Y/a56emY0

りしゃす時間的に忙しい所書き込んでくれて有り難う御座います。
次は500件くらいでパンクさせようぜ!!
たっぷり休んで爆発させて。

まあさん元気にしている?
仕事忙しいけど体だけは気をつけて。

無名作家さん、また直球で書き込んで、りしゃすが教えてくれるさ。

松輝夫さんリンク書き込み有り難う御座います。
「ラブ☆なっくる!!」なんかもはや板では懐かしさがあるな。
あっちのキャラクターめちゃくちゃキャラ濃いからね・・・・^^;(なんたって超人だからね)
イワナも勝手に裕ちゃんあっちゃん連れてきたからね、彼女達の姿ちょっとでも見れたら嬉しすぎる。



19 :無名作家:2006/11/24(金) 23:35:02 ID:EZx++VvD0
久々来たらもう新しいスレたってんのでびっくりしました。
前のスレに書いた小説の続きこの新しいスレにかきこんでいいんでしょうかね?


20 :ミヤビイワナ:2006/11/25(土) 07:55:02 ID:pkVg1AIK0

無名作家さん待ってたよ。
遠慮しなないで続きを書き込んでください。
本当はみんな待ってたはずだからね。


21 :無名作家:2006/11/25(土) 19:36:15 ID:ojdmOGfU0
前スレ 704の続き
いつのまにか夕日をあびてる有原の家まできてしまった。かんなは泣いてが
夕日に浴びてがよくわからないが顔が真っ赤だった
「バイバイ徳永さん・・」
千奈美はふっと我にかえりかんなを呼びとめてしっまた。
「まって!!かんなちゃん!!聞きたいことが・・・」
「何?」
かんなが振り向いて軽くわらってくれた。
「私達が姉妹って・・。あの・・。どういうこと?」(なに私固くなってんのよ・・。)
かんなは表情かえあず笑ったままたった
「昨日あなたが聞いたとおりよ」
「えっ!!知ってたの!!!!」
「そりゃわかってたわよ。だってバックがみえてた」
(あたし馬鹿だ・・) かんなは話を続けた
「ねぇ、そういえばかえる時あなたがいいかけたのって・・。」

22 :無名作家:2006/11/25(土) 20:15:32 ID:ojdmOGfU0
21の続き
千奈美はあわててしまった
「あっ、そ、そうさっきのことくわしくききたくて!」
そうゆうとかんなは大笑いしてしまった
「えっ?」
千奈美はいまいち状況がつかめなかった。多分今の千奈美の顔をいき
なり見た人はびっくりするだろう
「あれ実は冗談!!実は私おかあさん徳永さんのお母さんの妹なの!」
「それじゃ、みやが私の母さんにきいたのは?」
「それはあなたの母さんがついた冗談!私とあなたは小さいころそっくり
さんでね!そしたら夏焼さんすっかり信じ込んじゃって!!まぁ私達が最後
にあったの小1いらいだもんね」
(あ〜〜!納得!)
「じゃ、みやには私が伝えとく!でもなんでずっとあえなかったの?」
そうゆうとかんなは真顔になった。それはどこか、寂しげな顔だった


ミヤビイワナさん遅いとおもうけどサイトおめてとうございます
僕の小説おわったらできればのせてください!お願いします

23 :ミヤビイワナ:2006/11/25(土) 21:59:25 ID:pkVg1AIK0

もちろんさ!!
サイトってホームページですよね?(もしかしたらこのスレッドの事?)
必ず載せますよ、書き終わったら原稿をメールで送ってもらえます?(メールの本文に書けば良いのです)
今まで書いた文章あなたはもう一度手直しをしたいですよね?
それともイワナが校正した文章を送って了解を取りたいので必ず
書き終えたらメールを頂きたいです。
できればあなたの文章をもっともっと見栄えさせたいのです。

どうしてもイヤなら今までの板の文章そのまま載せますよ。
ゆっくり書きながら考えて下さい。

ノノl∂_∂'ル <りしゃす、まあさん、松輝夫さん、作家誕生なのさ〜♪



24 :シド・りしゃす:2006/11/25(土) 23:10:33 ID:fj5NfFP6O
あぁ!やっとノーフューチャーな日常から解き放たれた・・・
ノーネームライターさんこつこつとやってるようでなんだか見習わないといけねえなあ・・・
あと一時間ほどすると俺の誕生日でつw
どおでもいいですかああそうですかw
では続きを↓

25 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/11/25(土) 23:17:29 ID:fj5NfFP6O
体育祭もいよいよ大詰めに差し掛かり、残すは男女別クラス対抗リレーのみとなった。
3Bから選抜された女子五人は、実行委員テント前に集まり、競技直前の意志の疎通を行っている。

「このまま逃げ切ったら、優勝だよ!」
開口一番、友理奈が程よいプレッシャーをかけた。
千奈美の表情が、極度の緊張でガチガチに固まってみえる。
無理もない、ただでさえ緊張しいの千奈美の事だ。
リレーという大役を任されてまで、ヘラヘラしていろと言う方がどうかしている。
茉麻がちょっかいをかけ、どうにか千奈美の緊張を解きほぐそうと試みるが、当の本人はお構い無しにだんまりを決め込んでいた。
これでは、茉麻と千奈美の中身が入れ替わったみたいだと、友理奈と辻希美は、目を見合わせ笑っている。

26 :体育祭:2006/11/25(土) 23:22:15 ID:fj5NfFP6O
「そういえば、ウチらのアンカーがいないんだけど・・・。」
皆が円陣を組もうとした矢先、人数が一人足りていないことに気がついた。
「梨沙子なら今さっきまで居たような・・・。」
四人はどうしたものかと、辺りをキョロキョロと見回す。
周りにはストレッチをする生徒や、バトンの受け渡しの確認をしている生徒だけしか見当たらない。
「あれっ?おっかしいなぁ・・・。。」
「居たよね?今まで。」
「うん。居たよ。間違いなく。」

全校でも、極めて長身の友理奈が力いっぱい背伸びをして、梨沙子の姿を捜す、しかしその姿はどこにも見つけられない。
アンカーが居ない。
四人は次第に焦りだす。
そしてその焦燥感が周囲の空気と合いまみえ、激しい温度差を創り出していく。

27 :体育祭:2006/11/25(土) 23:32:56 ID:fj5NfFP6O
「とりあえず、捜さないと・・・。」

じっとしていては埒があかないと、茉麻が言った。
梨沙子が戻って来た時、ここに誰も居ないのはマズい。希美一人には残ってもらい、3人はやむなく梨沙子を探しに出た。

まずは3Bの生徒達にあたってみる。
「俺達が知ってるわけないじゃん。」
「知らなーい。」

やはり返ってくる答えは、どれも予想通りのものでしかなかった。
クラスの数名が一緒に捜すのを手伝ってくれるとのことで、少しは捜索の手間は省けたものの、それでも迫っている時間は、一秒たりとも待ってはくれない。
最悪の場合、この期におよんで新たに代役を立てなければならない。
それはそれで、とてもマズい状況ではあるのだが、今はとにかく梨沙子の身体のことが心配だ。
『病気』という漠然とした情報した知らされていないから、尚更その不安は募っていく。

どこかで倒れてはいないだろうか?
必死に助けを求めているのではないだろうか?

友理奈は気ばかりが先走り、一心不乱に駆け出した。

28 :体育祭:2006/11/25(土) 23:36:40 ID:fj5NfFP6O
桃子は保健室の窓辺にもたれかかり、うつらうつらと居眠りをしていた。
そろそろリレーが始まるらしく、応援に行かなければならないのだが、どうしようもない眠気が、それを妨げてしまう。

真っ昼間から目の下にメンソレータムを塗りたくるわけにもいかず、桃子は「あと五分だけ」と、
曖昧な時間制限を設け、そのまま机に突っ伏した。

校庭では、リレー走者の招集が始まりだした。
それでも桃子は心地よい眠りに就いたまま一向に目を覚まさない。
既に20分も寝過ごしているのにも関わらず、桃子の夢はどんどん深みを増し、具現化されていった。

29 :体育祭:2006/11/25(土) 23:48:58 ID:fj5NfFP6O
━━「それでは第一問。」どこからともなく聞き覚えのある効果音が流れる。
どうやら舞台はクイズ番組の収録スタジオのようだ。
桃子はキョトンとした佇まいで解答席に腰掛けている。
「人気アニメ『ワンピース』でお馴染みの麦藁帽子の主人公といえば?」
観客席からは何故か笑いとどよめきが同時に起きた。
大袈裟なBGMが、問題の解答をせかせかと煽る。
「え〜〜?!何だっけなぁ!何だっけなあ?」
桃子があたふたしている間に、呆気なく時間は過ぎ去った。
「チャチャピィ??」
『ブー!!』
「残念。正解は、モンキーDルフィ。それでは第二問。」
司会者には何故だか顔がない。
その風貌は無機質の一言で、言いようのない不気味さを放っている。
そしてその口調は、感情の欠片もなく、あたふたする桃子に対し、ただ機械的な進行を進めていく。

30 :体育祭:2006/11/25(土) 23:57:36 ID:fj5NfFP6O
「二問目は時事問題。」

「えぇ〜〜っ!じじって何ですか?じじって?」
桃子は夢の中でも、頑なに彼女らしさを貫くのだが、顔の無い司会者は、そんな桃子に少しも耳を傾ける様子はない。

「日本は円。韓国はウォン。ではアメリカは?」
司会者が言い終わらないそばから、再び苛立つBGMが耳をつく。
例え夢の世界でも、解らないものは解らない。
桃子は半ばヤケクソになり、答えを吐き捨てた。
「は、ハワイ??」
『ブー!!』
その刹那、観覧者が一斉に立ち上がり、桃子を指差して笑う。 のっぺらぼうの司会者もカメラマンも、音声スタッフも。
視界に映る全ての人々が、桃子を指差し、蔑んだ目で高笑いをしている。
よく目を凝らすと皆にも顔が無い。
野太い声、甲高い声、耳障りな声、全てが入り混じり桃子一人を嘲笑う。
「やめてぇ!!やめてぇ!!」
「お願い!!桃を笑わないで!!」
「いや!いや!いやぁぁああああああ!!!!」
━━━━━━

31 :体育祭:2006/11/26(日) 00:16:45 ID:izBMjDlZO
桃子の絶叫とともに、夢は途絶えた。

「ふわぁ・・・夢かぁ。」
桃子の首筋は汗で濡れていて、口元には涎の跡が干からびている。
あまりにリアルで気味の悪い夢だった。
不快な余韻がまだ後を引いている。

桃子はハッとして壁の時計に目をやる。既に30分近く経過しているではないか。

「ヤバい。寝過ごした!」
窓の外に目を移すと、幸運な事に、まだリレーは始まっていない。
桃子は慌てて、寝崩れた髪の毛をとかそうとした。
保健室には有り難いことに、手洗い場が備え付けられていて、桃子は冷たい水を手のひらいっぱいに溜めて、顔を洗う。

「よし!行かなくちゃ!」
桃子が勢いづいて顔を上げた瞬間、鏡ごしに在るはずのない人影が映った。

「ぎ、ぎ、ぎやぁあああああああああ!!!!」

32 :体育祭:2006/11/26(日) 01:21:54 ID:izBMjDlZO
桃子は一瞬のうちに腰が砕け、その場にへたりこんでしまった。

先程の夢とがごっちやになり、彼女は振り返ることもままならず、目を閉じ、耳を塞ぐ。

「なんまんだぶなんまんだぶ・・・」
夢中になってお経で対抗する。
「ちょっと!桃?」

あろうことか、自分の名を呼んでいるではないか。
これはもう、霊界からの誘いにちがいない。

冗談じゃない!自分にはまだやりたい事が沢山ある。夢だってまだ叶えていないのに。
「なんまんだぶなんまんだぶ・・・」

「ちょっと!桃!桃子ってばっ!」
何者かが彼女の腕をギュッと掴んだ。

「・・・っん?」

確か、鏡の前にいたはずなのに、何故かまだ机に座ったままだ。
どうやら二重に夢を見ていたらしい。
重たい疲労感がその証だった。
傍らでは梨沙子が心配そうに彼女の顔を覗き込んでいた。

「なんだぁ。梨沙子だったの驚かさないでよぉ。」
安心した桃子は、やっとの想いで息を整えることが出来た。

33 :体育祭:2006/11/26(日) 02:00:42 ID:izBMjDlZO
「なんだじゃないよ!大丈夫?なんかすごい苦しそうだったよ・・・。」
梨沙子のつぶらな瞳は桃子を捕らえて離さない。
「うん。何かすんごい怖い夢だった。」
「桃、寝言いってたもんね、ハワイとか・・・」
梨沙子はそれが余程、可笑しかったのか、腹を抱えて笑っている。

夢とは大違いだ。
笑われてるのに全く嫌な気持ちにはなれない。
それはきっと梨沙子には顔があり、血が通っていて、感情があり、心が通っているからだろう。
桃子は朧気ながらそんな気持ちになる。

「てか、梨沙子ってリレーのアンカーじゃなかったっけ?」
外の景色を見ていた桃子は、思い出したように口を開いた。

数秒の空白が空き、梨沙子はだんまりしたまま、苦笑いを作る。
その表情はどことなく不自然で、明らかに返答を濁しているようだった。

34 :体育祭:2006/11/26(日) 03:12:08 ID:izBMjDlZO
「ねぇ!ヤバいじゃん!ほら、リレーの選手、みんな集まってるよ?!」

桃子は彼女が何を伝えたいのか理解らないまま、窓の外を指差し、彼女の手を掴んだ。
それでも梨沙子は首を振り、いやいやをしたまま、依然として口を閉ざしている。
体調不良なのかもしれない。
梨沙子は何かの病気であることを、金八先生が皆に教えてくれた。
病気の詳しい事情は定かではないが、自分の力ではどうにもならない。
桃子は彼女を椅子に座らせると、本田先生を呼びに行こうとした。
「ちよっと待っててね。今、先生呼んできてあげるから。」

桃子はそう言い、その場を離れようとした。
だが梨沙子は桃子の腕を掴み、離そうとしない。
「・・・違うの。別にどこも悪くないの・・・。」

彼女はやっと顔を上げたかと思うと、今度は桃子の顔をじっと見据えた。

ならばどうしてこんな所に居るのだろうか。
もう皆は集まっているというのに・・・・。

桃子は彼女の真意がさっぱり汲み取れず、困り果てた様子でベッドに腰掛けた。

35 :シド・りしゃす:2006/11/26(日) 03:28:46 ID:izBMjDlZO
集中力が(ry
とりあえず今日はここまで;
中途半端でごめ〜んちゃいw
茉作家さんはここに辿り着けたかな?ノシ

36 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 04:39:06 ID:gvkPaW2zO
从´∇`从<新スレおめー

37 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 10:28:22 ID:izBMjDlZO
>>38
やあ!胸スカ!

38 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 10:30:24 ID:izBMjDlZO
自分にレスとか
ごめん>>36だったよw

39 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 11:49:17 ID:F3Ri3CCI0
新スレが立っていたことに今気付いた自分は間抜けすぎ。
作家の皆さん、いつも乙です。

40 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 13:30:02 ID:QE9erMPT0

>>36 >>37 >>39
待ってたよ!!
ありがたい事です。

色々なネタで会話のように書き込んでください。

胸スカって何ですか?




41 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 13:34:18 ID:QE9erMPT0

りしゃす疲れてるのに急ピッチだね。
本当にご苦労様です。

絶対急がないでゆっくりじっくり書いて下さい。

誕生日おめでとう。
今日の日付に生まれたあなたに出会えて良かったよイワナは。


42 :松輝夫:2006/11/26(日) 17:35:45 ID:RZI2O1RGO
川´・_・リ皆さん、新スレッドへようこそお越し下さいましたぁ!こちらでもよろしくです。

州*‘ o‘リりしゃすさん誕生日おめれと〜!千奈美に何歳でしたっけ?(ニヤニヤ)

ノノl∂_∂'ル「胸スカ」って、12月6日発売の新曲「胸騒ぎスカーレット」の略じゃないの?

43 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 18:45:50 ID:QE9erMPT0

そっそうだったのか・・・・
最近マシンばかりいじっていて何も知らないな・・・
ご免なさい。
いつも輝夫さんに教えてもらってるな・・・・
ありがとう御座いました。



44 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 22:36:07 ID:gvkPaW2zO
其の五スレが残ってることに今気づいたw

なるほど・・そういう理由だったのね・・・
とりあえず皆さん頑張って下さいね!

あ〜ゲキハロ挿入歌マジいいわぁ

45 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 22:42:20 ID:izBMjDlZO
>>44
狼じゃあんまりないもんね無理もない俺もビックリしたものw
みなさんお祝いの言葉サンクスでございます!

20代ラストの歳を梨沙子のことばっか考えて頑張って生きますよ!

46 :体育祭:2006/11/26(日) 23:36:03 ID:izBMjDlZO
>>34
「あのさ・・・。」

二人だけの保健室には、重苦しい空気が圧縮されている。
梨沙子はそんな空気に堪えかねたように、重たい口を開いた。

「うん。話してごらん。」
桃子は穏やかな笑顔を見せながら、彼女のそばへ近づいていく。

ガラガラガラ!

唐突に扉がが開かれた。
「失礼します!!」
そこには、息を切らした友理奈の姿があり、
数秒ほど遅れるかたちで千奈美、茉麻、佐紀も追いついた。

「居たぁ!!」

友理奈は、梨沙子の姿を視線の先に見つけた。

安心感と苛立ちがせめぎ合う複雑な顔で、友理奈は梨沙子のもとに歩み寄った。

47 :ねぇ、名乗って:2006/11/27(月) 00:27:27 ID:hOFjZOkBO
>>45
なんか先日語るスレで
29歳になったよ〜♪ってカキコあったなぁって思ってたらあなたでしたかw
とりあえずおたおめ!

新曲イベもがんがりませぅ

48 :無名作家:2006/11/27(月) 23:13:34 ID:Szg2IjlS0
ちょっと学校のテスト期間にはいったので今週の土日以降くらいまで休養さ
せてください・・。 

それまでスレ見る時間も減少してしまいます

49 :シド・りしゃす:2006/11/30(木) 01:13:57 ID:qmhGEYUbO
みんなスマソ
今週は書けそうにないorz
今帰ったばかりです
日曜日くらい上げれたらいいかなと

50 :ミヤビイワナ:2006/11/30(木) 06:07:55 ID:ffL13R3S0

りしゃす お疲れ。
ゆっくりやりましょ。
無理せず体に気をつけてね。



51 :ミヤビイワナ:2006/11/30(木) 19:47:41 ID:ffL13R3S0
茉麻、森へ帰る・・・

上の巻「メタモルフォーゼ」

「矢島に告られた・・」
「えっ?!」 雅は、何時かこんな日が来る事を、予感していたものの、正直に動揺した。
「みやも、何時か矢島の事、好きだって話してくれたよね・・でも、私もアイツが好き!
抑えられないの・・みやの事、凄く大切な友達だと思う・・けど・・」
「ってか、付き合えば。」 雅は必死で、泣きたい衝動を殺し、冷たく言う。
「あんなの、嘘に決まってんじゃん・・まあも、なに真に受けてんの?」
「ちょっと!そんな言い方って!」茉麻は感情的になる。
「てか、私にそんな事言われてもさ・・私が嫌だって言ったら、アンタやめるの!?」
「それは・・」茉麻は返答に困る・・
「もう、うんざりなんだよね・・友情ごっことか・・」 突き放す様に、雅が続ける。
「テキトーにやって下さいよ。須藤茉麻さん。」
「みや・・・私達。友達だよね・・こんな事で・・」
「ツーツーツー」受話器の向こうからは、冷たい機械音しか聞こえない。
雅の声はもう聞こえては来なかった・・

「・・・・・。」
「どうしたら・・・いいの・・・・。」


52 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:49:35 ID:ffL13R3S0
茉麻は何とも言えない気持ちだった、心を闇が覆いこのまま夜が明けない
気持ちのままベッドに横になっていた・・・・。
同級生で憧れの男子「矢島まいみ」から好きだと「告白」された。
しかし親友の「夏焼雅」が「矢島まいみ」を好きだという事も知っていた。
茉麻は雅を裏切れなかった、もし雅の恋心を知らなければこんな事にならなかったのに・・・。
不安な夜・・・・初夏の闇から雨が降り始めた。
雨は「心のリズム」を不規則に刻んだ・・・・。

「・・・・・」
どれくらい時間が経っただろう?
いつの間にか茉麻は眠りについていた・・・。

「まあ、起きろよ。」
「・・・・・」

「まあ!!」
「・・・・・?」

部屋の中に「夏焼雅」がいた!!
「・・・・・!!」

「へへ。」
しかし様子がおかしい。
雅は見たこともない格好をしていた。
黒いマントをつけていて茶色の皮で出来たベストを着ていた。
下は硬い綿で出来た黒いズボンをはいて黒い皮の靴を履いていた。

「・・・・・?!」

もっと驚いたのは腰に「剣」の様な物をさしていた、
いや、やはり「剣」だった。


53 :ねぇ、名乗って:2006/11/30(木) 19:51:18 ID:ffL13R3S0
みや・・・よね?」
「何を言ってるんだよ、当たり前だろう?」
雅の服装は明らかにおかしい物だったが綺麗なあごのラインと柔らかい長い髪は「夏焼雅」だった。

「そのままの格好で良いから行くよ。」
雅はパジャマ姿の茉麻の腕をベッドから引き上げた。

引っ張られながら茉麻は、
「ちょっちょっと!!」
「こんな夜遅く何処に行くの?」
「それにどこから入ってきたの?お父さんとお母さんを起こしたの?」

雅は面倒らしく、
「ハァ〜 本当に忘れる物なんだね・・・。」

言いながら部屋の窓を開けた。

「・・・・・!!」

茉麻は目がくらんだ。

窓から明るい光が押し寄せた。
「さあ!!」

雅は茉麻の手を引き窓に飛び込んだ!!

(窓から飛び降りたら怪我するでしょ!!)

光の束の中を二人は手をつなぎ落ちていった。

一瞬で光の束を抜けた。

54 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:54:17 ID:ffL13R3S0
二人は朝の山の中に降りた。

柔らかな光と澄み切った空気・・・・。
水の音が聞こえる、近くに綺麗な小川が流れている。
山の中、森の平地に家がたくさん建てられていた、茉麻達はヤギがいる牧場にいた。
(森の中に村があるの?)
遠くから何か叫びながら駆けてくる少女がいる。

「まて〜ユキ〜」
(まさか・・・梨沙子!?)

赤いスカートを着た少女が子ヤギを追いかけている。
「・・・・・!!」
梨沙子は茉麻に気づいた。
「まあさん〜お帰り〜!!」
梨沙子は全力で走ってきて茉麻に抱きついた、そのまま茉麻は押し倒された。

(何がなんだか・・・・?)
「あははは。」
雅は大笑いしていた。

「梨沙子朝食まだだろう、3人で教会にいこうぜ。」

2人は雅の後をついて教会に向かった。
教会には幼い子供達が大勢集まっていた。
教会の中にはたくさんのテーブルとイスが置いてあり、たくさんの子供達が食事をしていた。

「ここは食堂なの?」

「ああ茉麻が居なくなってからの話だからな。」
教会の大きな十字架の下で学校の給食の様に配食している少女達がいた。

55 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:56:04 ID:ffL13R3S0
「あ、茉麻!!」
「嗣永桃子」だった。
桃子は走って茉麻に抱きついた。
「あーん!!茉麻会いたかったよ!!」
桃子は涙声だった。
「ちょっちょっと。」
「桃子!!まだ配食終わってないよ!!」
「清水佐紀」が桃子を呼んでいた。
配食しながら佐紀は照れくさそうに茉麻に、
「お帰り・・・。」
黒いスカートと黒い長袖に「苺」のペンダントを首にかけたスラリとした長身が配食をしていた。
「まあさんお帰り。」

綺麗な黒い瞳が茉麻に笑顔を見せた。
奥のテーブルから口をモゴモゴさせて「徳永千奈美」が走ってきた。
「まーお帰り!!」
「!!」
佐紀は配食を手伝っていていつの間にか居なくなった千奈美を見つけ、
「千奈美!!そんな所に隠れてたの、まだ終わってないんだから手伝いなさい!!」
「は〜い、キャプテン。」
(キャプテン・・・・?)
茉麻は配食の列を眺めた、ここに大人の姿が一つもなかった。

朝の仕事が終わり改めて「7人」は教会のテーブルについた。
佐紀は、
「お帰り茉麻。」
「・・・・・。」
「佐紀、私ね本当に事情が良く分からないの。」
「・・・・・。」
他のメンバーは心配そうに茉麻と佐紀を見つめた。

佐紀は優しくも真剣な瞳で順を追って語り始めた。

56 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:13:38 ID:ffL13R3S0
現在彼女たちがいる場所は地上(茉麻がさっきまでいた場所)ではない世界
「ラパー・ナ大陸」と言う現世ではない場所。
ラパー・ナ大陸は3つの国に別れて統治され雅達の暮らす国は「ベ」の国と言われ大陸の北の地方、
冬期間は雪に閉ざされる「北の大地」である。

この世界は現世で言えば中世くらいの科学生産力であるが、「魔法力」が存在していて
豊かで美しい自然を織りなす平和な世界だった。

この村は「カンタ・ベリー」と呼ばれる小さな村である。
200年前領国争いに各国は心血を注ぎ大陸中が戦乱にまみれた「10年戦争」の時に戦争を嫌う
騎士や魔法使いが逃げてたどり着いた地であると村人から語り継がれた。
「10年戦争」は人の恐怖と憎しみで大陸をうずめ「暗黒モンスター」を生み出した。

その戦争の最中、民衆を追ってくる軍隊と暗黒モンスターと戦い「左腕」と「右目」を
失いながらも「鬼神」の様に戦った戦士の言い伝えもこの村には残っている。
その後200年近く国家間の「大戦争」と「暗黒モンスター」も知らない平和が続いた。

しかし最近近隣諸国が「暗黒モンスター」に襲われ被害が出ているらしい。

隣の領地「ランカスター」の領主も昨年「暗黒モンスター軍」と戦ったが善戦空しく滅ぼされた。
暗黒モンスターは人間の命を奪うと人間を「暗黒クリスタル」に姿を
変えてしまい自らのエネルギーにする。
暗黒クリスタルは人間が絶命した地に残り放置される。
放置された暗黒クリスタルが存在しているだけでモンスターのエネルギー源になっていた。
暗黒クリスタルは「賢者」と言う「白魔法」と「黒魔法」どちらも使える高等な「魔法使い」の
力で「浄化」され元の人間の姿に戻す事が出来るが、賢者の数は少なく
暗黒クリスタルの数は人の数である・・・・。
もう一つだけ暗黒クリスタルにされた人間を元に戻す方法がある、その人間をクリスタルにした
「モンスター」の息の根を止める事である。

57 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:18:37 ID:ffL13R3S0
この村にも暗黒モンスターが近づきつつあった。
村の交通と商業は山の上流にある大きな湖を源流とした川を使って営まれた。
その大事な川に「ノンマル・トル」と称する直径10mもの頭を持つ大きな「タコ」の姿をした
暗黒モンスターが住み着いた。
ノンマル・トルは往来する船をたたき壊し人間を暗黒クリスタルに変えた。
茉麻は震えてきた。
「それで今どうなっているの?」
各メンバーはうつむいたままだった。
佐紀はコップの水を飲み少し息を整えてまた話し出した。

2週間前、村の剣士と魔法使いは「ノンマル・トル」を退治しに森を出て川の上流に向かった。
みなメンバーの父親母親達だった。女子供年寄りは村に残された。
茉麻は心配そうに、
「それで?」
佐紀は真剣な目で、

「2週間帰ってこない。」
「!!・・・・。」

友理奈は立ち上がり火にかけたコーヒーポットを取りに行った。
「・・・・・。」
友理奈はみんなにコーヒーをついだ。
梨沙子にはヤギのミルクを温めて渡した。
「友理奈、あたしはいらないわ。」
「・・・・・。」
桃子はコップの水に砂糖だけを入れてスプーンでかき回した。
「何かをガマンすると願いが通じる気がするの。」
寂しそうに顔をふせた・・・・。
「・・・・・。」
友理奈はテーブルにつき目を閉じ静かにブラックコーヒーを飲んだ。
「ごっごめん・・佐紀・・・あたし何も分からないわ。」
茉麻は泣きそうだった。

58 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:21:27 ID:ffL13R3S0
「あなたはね、この村の子供なのよ、私たちと同じ歳よ。」
「だって!!知らないわ!!さっき自分の部屋に居たのよ!!」
あまりにも非常識な話にだんだん茉麻はイラだってきた。

佐紀は辛そうに話を続けた。
「あなたはこの村でとても優秀な白魔法使いなの。」
「あなたは神から選ばれた愛を受け止め、そしてその愛を力無く弱き者に与える宿命を持っているの。」
「・・・・・。」
「あなたは12歳になるとこの村を離れ隣の領地ランカスターの魔法学校に入学したわ。」
「本当は16歳にならないと入学出来ないのに、それほど優秀だったの。」
「・・・・・。」
「あなたはランカスターの魔法学校で優秀な成績で2年で卒業してしまった。」
「今年の春にこの村に帰ってきて教会で牧師様の坂本先生と勉学を子供達に教える仕事をしていたわ。」
「だけどあなたはそれだけでは満足できなかった。」
「・・・・・。」
「あなたはね、自らを高めるため「転生法移」を使って地上の
人間として一定の期間生きる決意をしたの。」

茉麻は黙って佐紀の話を聞くしかなかった。

「その一定の期間というのは地上では「人の一生」の事、赤子として生まれ年老いて天寿を全うする事。」
「!!・・・・。」

「でもこの世界ではそうね2年くらいの時間ね、余りにも早く学業が修了したのでその分難しい
「転生法移」を自ら使ったのね。」

「むろんあなたの両親も村のみんなも坂本先生もあなたを応援して送り出したわ。」
「・・・・・。」

59 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:24:04 ID:ffL13R3S0
「忘れたならしょうがないけど、あなたを無理矢理ここに引き戻したのは、「シーラ」様よ。」
「教会でこのメンバーで祈ったの、あなたに戻ってきてもらえるように
そしたら声が聞こえて雅が消えていたわ。」

「・・・・・。」

「そして茉麻が転生したあの世界にあたしがたどり着いた訳さ。」
雅が申し訳なさそうに茉麻に言った。

佐紀の言う「シーラ」とは「ラパー・ナ大陸」全土で拝されている少女神である。

この世界で人類が文明を持ち始めた頃の5000年前ほどの前の伝説があり、
巨大な「巨人」に騎士たちが乗り空に大きな船が浮かび大陸を戦火にうずめた戦争で果敢にも
指揮を取り戦い抜き最後は全ての兵器と戦士を浄化して自らも果てたと言う王女の伝説だった。

佐紀は、
「一回、家に戻って服を着替えると良いわ。」
茉麻のパジャマを見ながら佐紀は言った。

雅は教会を出て茉麻をこの世界での家に案内した。

家の前に立ち茉麻は愕然とした。
「須藤飯店・・・・。」

「この世界でもラーメン屋さんなの・・・わたし・・・。」
「そうさ、森のラーメン屋だよ。」

「しばらく食べてないな〜ラーメン。」
雅はラーメンを恋しがっていた。
二人は店の扉を開けて中に入った・・・・・。

60 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:27:32 ID:ffL13R3S0
2週間前・・・・・・

川に剣士と魔法使い達が集まった。

リーダーは修道僧の「丹下入道」だった。

「川の岩合いを使い剣士達は切り込むのじゃ!!」

剣士達は川の中に浮かぶ岩を蹴り跳躍して直径10mもの「タコ」の化け物に切り込んだ。
「ノンマル・トル」は跳躍した剣士達を長く太い足でなぎ払っていた。

「ぐわっ!!」
川に落ちた剣士達は黒いクリスタルに姿を変え次々川に沈んでいった。

「ダメだ!!跳躍では避けきれない!!」

丹下は魔法使い達に攻撃魔法を指示した。
「頼むぞ魔法使い達!!」

魔法使い達はありったけの魔力を攻撃呪文に乗せた!!

無数の「火球」と「雷撃」がノンマル・トルに放たれた。

ノンマル・トルに命中した攻撃は一旦は体の上で静止したが次の瞬間勢い良く
魔法使いと剣士達に跳ね返された。

最上級の攻撃魔法を受けた魔法使いと剣士達は一瞬で黒こげになり暗黒クリスタルとなり地に落ちた。

61 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:38:57 ID:ffL13R3S0
「丹下!!皆に撤退を指示するのじゃ!!」
堪らず八名は丹下入道に言い放った。

「全員撤退じゃ!!」

剣士達が退路につくと、ノンマル・トルの魔法力でそこら辺に生える針葉樹の「葉っぱ」が
人間の大きさに変身して手と足が生えたモンスターの雑兵になっていた。
葉っぱの雑兵はざっと500体はいた。
剣士達は果敢に戦ったが数が多すぎた。

いつの間にか丹下と八名しか残っていなかった。

「丹下・長いつきあいだったな・・・楽しかったよ」
「・・・・・わしもじゃ・・・・。」

二人ともいつの間にか葉っぱの雑兵が持つ木の槍にそこら中刺されて血だらけだった・・・・。

「おおおっっっっ」
八名は最後の「居合い切り」で雑兵を4,5体切り払った。
(最後に・・・もう一度・・会いたかったの・・れ・いな・・)
八名は力尽きクリスタルとなった・・・・。

(八名・・・わしも今逝くからな・・・・・)
丹下は「鉄の棒」を両手で回転させて雑兵をなぎ払い力尽きしゃがみ込んだ隙に雑兵達が無数に
覆い被さった、その後には黒いクリスタルしか残らなかった。


62 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:47:27 ID:ffL13R3S0
それから3日後・・・・・

「いくら何でも遅い!!」

森の鍛冶屋を営む徳永氏は直ちに救援部隊を編成して川に向かおうと教会で牧師の坂本に進言した。

「そうですね!!とにかく残った人員で救援部隊を作りましょう。」

「わしらも行くからの、丹下と八名が心配じゃ。」
老剣士達と魔法使いのおばあちゃん達を押さえることは無理だった。

「分かりました、男子に限りますが14歳以上の剣士達も連れて行きますので絶対戦闘は避けますよ。」
坂本は戦士全員連れて行かないと収まらないと諦めた。

「佐紀・・・。」
坂本は佐紀を呼んだ、
「佐紀これから村中の大人と男子は川に行った戦士達を探しに行く。」
「先生私のお母さんも行くと言っていました。」
「そうなんだ・・・みんな家族を心配して行かなければ収まらない、だから私が指揮して
行かなければならない。」
「先生あたし・・・」
坂本は佐紀の声を遮って、
「残った年長の姉さん組の「キャプテン」となって留守部隊を指揮してくれ。」
「・・・・・。」
「もし私たちが帰らなかったらどうする?」
「・・・・・。」
「残った幼い子供達を頼むぞ!!」
「・・・・分かりました。」

63 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:50:05 ID:ffL13R3S0
梨沙子の牧場では・・・・

「母さん梨沙子も行きたい!!」
優しい瞳で母の詩子は言った、
「大丈夫よすぐ帰ってくるから。」

詩子は黒魔法使いだった。
村の中でも相当レベルの高い攻撃魔法を使える。
一度に雷を5つも落とす「ボルトV」の使い手である。

梨沙子も黒魔法の練習をしたが雷を1つ落とすのが精一杯だった。
「でも・・・・。」
「ヤギの面倒は誰がみるの?」
「・・・・・。」
「すぐ帰るわ。」
詩子は優しく梨沙子を抱きしめた・・・・・。

徳永鍛冶屋では・・・・・

「父さんウチも行きたい!!」
「・・・・・。」

千奈美の父は黙々と武器の選別をしていた。
(須藤さん夫婦は料理人だからな軽くて強力な武器を選ばないとな・・・)

「父さん!!」
「千奈美、地下室の大きな箱あるだろう。」

64 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:51:06 ID:ffL13R3S0
「・・・・・。」
「あの箱の中には千奈美でも使える軽い「魔法銃」が2丁ある。」
「・・・・・。」
「もし大人達が帰らない場合はあの銃でこの村を守れ。」
「父さんやだよ!!」
千奈美は父親にしがみついた。
父は優しく千奈美の頭をなでて、
「相手はよほどのモンスターだ一人でも多く戦わないと勝てないんだ。」
「うっうっ・・・。」
「帰ってきたら焼き鳥食堂と須藤飯店ハシゴしような!」
千奈美の母が心苦しく親子を眺めた。

歌声喫茶「もも」では・・・・
「母さんが行って何の役に立つの?」

桃子は店の掃除をする母の背中に言った。
「この家はただでも母子家庭なのよ。」

桃子は救助隊に加わる母が心配で涙ぐんでいた。

母は手を止めて、
「あんたも私も立派な「吟遊詩人」よ。」

65 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:53:44 ID:ffL13R3S0
「唄でモンスター倒せるの!!」

「吟遊詩人はね攻撃力は持っていないのよ、それくらい教会で習ったでしょ。」

「じゃあなんで母さんまで行くの!!」
「・・・・・。」

「行かないでよ!!」

「唄はね、目には見えない力(パワー)を生み出すの。」

桃子は堪らなかった。
「魔法も使えないのにヤバイよ!!」

「・・・・・。」
「魔法は誰でも持っているのよ。」

「だからないから!!」
桃子は悲鳴のように叫んだ。

「「勇気」と言う「魔法」を誰もが持っているの・・・・・。」

「・・・・・。」

普段陽気に店を営んでいる母、いつも笑顔でみんなと唄う母・・・・。

「・・・・・。」
「桃子にもあるかなぁ魔法・・・・。」
「あるに決まってるでしょう、わたしの娘なんだから。」

母は桃子を優しく抱きしめた・・・・・。

66 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:55:32 ID:ffL13R3S0

高橋洋子さんの「メタモルフォーゼ」をBGMにしてくれたら幸いです。
こんな物語もありかな?

作家のみんなゆっくりやろうネ☆
 みんな頑張れ!!


67 :松輝夫:2006/11/30(木) 23:12:40 ID:ACb7KpttO
>>66
アンタって人は〜ッ!
また面白いことやってくれましたね。激しく乙です。

シーラ様とかいうから、ダ○バ○ン風な話かと思いきや、FFっぽいですね。
続き期待してます。
どんな風に決着つけるのか楽しみです。

千奈美に、「メタモルフォーゼ」って何ですか?
高橋洋子だと、「残酷な天使のテーゼ」と「魂のルフラン」しか知りませぬ…。

エヴァシリーズ…完成していたの?


りしゃすさんも忙しいみたいだけど、無理しない程度に頑張ってくださいね。

自分も、明日続きを揚げます。一応予告。

引き裂かれた二人を救うべく、裕子はある人物を訪ねる。
一方、傷ついた小春はついに…ひとみの声は果たして小春の心に届くのか?

気が向いたら読んでやってくださいな。

68 :シド・りしゃす:2006/12/01(金) 00:33:45 ID:PJuKbLbEO
ヤバい!!めちゃめちゃおもしれえw
新作乙過ぎです!!
これは凄い!
今までのストーリーの全ての要素をふくんでるのね
しかし八名&丹下が早々に死んでしまうなんて・・・カナシス
これは長期連載キボンですね

69 :体育祭:2006/12/01(金) 00:39:45 ID:PJuKbLbEO
>>46

友理奈の表情からは、いつもの様な明るさや、余裕の類いなどが、すっかり抜け落ちて見えた。

梨沙子の前で立ち止まり、その場にしゃがみ込んだ友理奈は、彼女の目をしっかりと見つめる。

皆に対する申し訳無さよりも、後ろめたさの方が勝ったのだろうか。
梨沙子は借りてきた猫のように押し黙ったまま、なかなか友理奈と目が合わせられずにいた。

二人して会話が切り出せないものだから、時計の秒針の音だけが、やたらとうるさく耳に障る。

「大丈夫?具合、悪くなっちゃた?」

後ろにいた茉麻が、梨沙子を気遣い、優しく声をかけた。
友理奈を始めとする、そこにいる全員が、梨沙子の答えを待った。

70 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/12/01(金) 00:57:00 ID:PJuKbLbEO
「どこも・・・悪くない。」

無言の視線達に追い詰められるように、梨沙子はか細く言う。

「じゃあ、なんで急に居なくなっちゃうの? 私達、凄い捜したんだよ?
梨沙子のやってる事、よく解らないよ。」

友理奈の顔つきが、心なしか険しいものに変わっていく。

「ごめん・・・何だか急に怖くなっちゃって。
私、足遅いし、どんくさいから、絶対みんなに迷惑掛けちゃうし・・・やっぱり始めから私には無理だったんだよ・・・。」
梨沙子は、うっすらと目に涙を浮かべ、自虐的に笑ってみせる。

とにかく皆の重荷だけにはなりたくなかった。
今まで置物としてしか扱われなかった梨沙子は、初めて自分に寄せられた、期待や信頼の重さで押しつぶされる思いだった。
生きていく、人と接していく事にかけて、打算的な部分が微塵もない梨沙子だからこそ『逃げる』という事しか他に選択肢は無かった。

71 :体育祭:2006/12/01(金) 01:25:51 ID:PJuKbLbEO
「梨沙子。はっきり言うけど、そんなの納得できない。
私達がどれだけ心配したのか梨沙子に解る!?
自分が走るって言い出したんだよ?
そんなわがまま絶対許せない!
ここまで来て、そんな無責任なこと言わないでよ!」
友理奈は声を震わせ、感情をぶちまけた。
「熊井ちゃん、言い過ぎだよ・・・」
茉麻が慌てて、間に入ろうとするが、佐紀の小さな手がそれを制した。
佐紀は無言だったが、二人のやり取りを最後まで見届けようとしている。
「梨沙子が走りたいって言うから、みんなが後押ししてくれたんでしょ?!
梨沙子の病気、みんなでフォローするって言ってくれたんじゃない!
それを何?勝手に自分で決めつけて! それが期待を裏切るって事なんじゃないの!?」

「ユリは私の事何にも解ってないくせにっ!!」
未だかつてない梨沙子の口ぶりに、周囲の人間はただ息を呑む。

「わからないよ!わからないけど、友達なんだもん。
梨沙子がどう思ってるか知らないけど。」

「・・・・」

「もういいよ!梨沙子がやりたくないなら、無理強いできないし。
梨沙子はここでずっとそうしてればいいんだよ!」
友理奈は物凄い剣幕で、一気にまくし立てると、そのまま保健室から飛び出した。

72 :体育祭:2006/12/01(金) 01:44:34 ID:PJuKbLbEO
茉麻と千奈美も友理奈の後を追った。
桃子は、必死で涙を堪える梨沙子の背中をさすっている。

「私だって・・・私だって」
興奮気味の梨沙子は、何度もそう繰り返しながら、悔しさをかみ殺していた。
無菌状態の環境しか知らない梨沙子にとって、友理奈から受けた言葉は余りにも辛辣だった。

「梨沙子、私は待ってるよ。走りたくなったらいつでもいいから。
それまで私が梨沙子の代役。自分で考えて自分で決めればいいから。」

佐紀は梨沙子の背中に声をかけ、保健室から去って行った。

73 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:53:05 ID:ZhFEfn7fO
3年B組ベリーズ工房 オーディション編番外「夢、いつの日にか…〜小春の夢、美貴の想い〜」

act.8 再生-revival-

あの日から三日後、裕子は山口県宇部市某所にいた。
宇部市に来るのは初めてだが、訪問先の屋敷を探すのに苦労はいらなかった。
この街で、裕子がこれから訪れようという屋敷を知らない大人はいない。
先方とは既にアポイントが取ってある。
相手は日本の政財界に絶大な影響力を持つ人物だ―――本来なら、一介の警察官である裕子が簡単に会えるような相手ではない。
が、裕子はあの二人のために、どうしても会わなければならなかった。
一年前の事件の時に知り合った、相手の秘書にかなり強引に頼み込んで、結果、なんとか会ってもらえることになった。

74 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:55:00 ID:ZhFEfn7fO
「…これがウチの最後の仕事になるかもな…もっとも、仕事と言えるか疑問だけど…」
あの日は刑事としての義務を優先させた、しかし、今度は刑事ではなく個人としての感情で動かさせてもらおう―――無論、その責任は取るつもりだが。
12月の寒空の下、宇部市の街中を裕子は歩き、目的の屋敷が見えてきた。
「お待ちしておりました、中澤様」
不意に裕子は声をかけられた。
「ああ、あんたか。おどかさんといてや、柴田さん」
声をかけてきた相手は、これから会おうとしている相手の秘書、柴田あゆみだった。
「…会長がお待ちです。ご案内します、どうぞこちらへ」

75 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:56:54 ID:ZhFEfn7fO
応接間で裕子は道重会長と向かい合っていた。
「君と会うのは昨年の事件以来だな。」
「ええ」
「…で、今日ここに来た目的は?あの時は君にも世話になったが、まさか昔話をしにきたわけではあるまい?」
「もちろん…では」
裕子は、道重に今回の事件のことを全て打ち明け、さらに自分の願いを伝えた。
道重はずっと難しい顔をして聞いていたが、裕子が話し終ると口を開いた。
「…話はわかったが…君は自分で自分が何を言ってるのか、わかってるのかね?わしに恐喝グループの一員を助け出せと?」
「…もちろん自分のしてることはわかっています。責任は取るつもりです」
「ほう…どうやって?」
裕子は、黙って机の上に辞表を置いた。
「バカな!広域といえば警視庁最精鋭のエリート集団、言ってみれば出世コースだぞ。そこに行きたいと願う警察官は大勢いるというのに、君は自分から辞めると言うのかね?」
「ええ…責任を取るのにこれで足りないと仰るなら、会長のお望みのままに…自分にできることなら何でも」
道重は黙って葉巻に火をつけたが、いくらも吸わないうちに灰皿でもみ消した。

76 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:58:38 ID:ZhFEfn7fO
「一年前、確かにあの事件のこともあって君を広域に回すよう裏で手配したが、それだけではないぞ?君が優秀だと見込んで期待していたからだ。それを裏切るのかね?」
「…申し訳ありません」
道重は理解できないといった感じで首を振った。
「全くわからんね。何もかも投げ出して、それほどまでにしても助けたいのかね、その娘を?」
裕子は、決意のこもった目で道重の目をじっと見て、黙って頷いた。
「わかった、そこまでの覚悟があるならよかろう。完全に無罪放免というのは難しいだろうが…今回だけはなるべく君の望み通りになるようにしてやる。ただし…当然君にはそれ相応の責任を取ってもらうぞ」
裕子は頷いた―――覚悟していたことだ、今さらどうということはない。

77 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:00:01 ID:ZhFEfn7fO
警察辞めたらどうしようか、福知山の実家に戻ってしばらくはのんびりするか…裕子がそんなことを考えているその前で、道重は辞表を取り上げライターで火をつけて灰皿の上に置いた。
「…会長?」
「辞めることは許さん。今回のことは、今後も警察官として市民のために全力を尽くすことで償いたまえ」
「…ありがとうございます」
裕子は意外な展開に驚いたが、立ち上がると、道重に深々と頭を下げた。
「別に君のためじゃない…その姉妹のお互いを思う気持ちに負けただけじゃ。血は繋がっていなくても実の姉妹以上に姉妹らしい二人か…会ってみたいものだな」
そう呟くと道重は、再び葉巻に火をつけた。
裕子は、道重にも二人の孫娘がいることを思い出すのだった。

78 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:24:28 ID:ZhFEfn7fO
時は流れ、2006年1月。
世の中からは少しずつ正月の浮かれた気分が抜け、人々は徐々に普段の生活に戻りつつあった。
しかし、小春の時間は昨年12月の「あの日」からずっと止まったままだった。
せっかく会えたと思った最愛の姉が、小春の目の前でいなくなってしまったあの日から…。
あの日、あの瞬間から小春の時間は止まってしまったのだった。
あの後、小春は一人で歩くこともできず、ひとみと小春の両親が何とか車に乗せて連れ帰った。
それ以降小春は、学校にも行かず自分の部屋に引きこもったままになってしまい、何か言葉を発することも、感情を表すことも滅多になくなってしまった。

79 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:25:42 ID:ZhFEfn7fO
当初、思いつめた娘が早まったことをするんじゃないかと両親は気をもんでいたが、最近ではどうやらそれだけは大丈夫のようだと思っていた。
それは、美貴から託されたハムスター「ムク」のおかげだったかもしれない。
あの日の翌日、小春は、真っ赤に目を泣き腫らした美貴の母親からムクを預けられた。
「美貴の代わりだと思って…あの娘が戻るまで、小春ちゃんがかわいがってあげてね」
以来今日まで、自分が食事をしないことはあっても、ムクの世話だけは欠かさずやってきたのだった。
今では、小春が自分の感情を表に出す相手はムクだけになっていた。

80 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:56:06 ID:ZhFEfn7fO
「ムク、おやつだよ…」
小春は、ケージから出したムクを手の上に乗せてヒマワリの種を与えた。
それをかじるムクを見ながら、小春は呟いた。
「…ムク、ゴメンね…あなたのお姉ちゃんを…小春が…」
今でもあの日のことは思い出せる。
たぶん、一生忘れられないだろう。
ムクをケージに戻した小春は、机の上にある写真に目をやった。
机の上には二人で撮った笑顔の写真―――もうこの写真のように笑いあえる日は来ないのだろうか―――そう考えると悲しくなった。
それなのに、涙はぜんぜん出てこなかった。
毎日のように泣いているうちに、もはや涙も枯れてしまったのだろうか。
「ムク…おかしいよね、私…悲しいはずなのに…涙、出ないんだ…」
一瞬、ムクは小春の顔を見たが、何事もなかったように再びせわしなくホイールをまわし始めた。
―――確かに、ムクのおかげで小春の早まった行動にブレーキがかかったかもしれないが、しかし、それは暴発を少し先送りできたに過ぎなかった。
小春の絶望は、とっくに危険水位を超えていた…。

81 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:57:32 ID:ZhFEfn7fO
小春は、机にひじをついて、ケージの中でホイールをまわし続けるムクを眺めながら、ムクと初めて会った日を思い出す。
―――その日、美貴がハムスターを飼い始めたというので、小学校から戻るとすぐに美貴の部屋に行った。
「わあ〜、かわいい」
そう言ってケージに手を入れた瞬間、
「痛ッ!」
見ると、小指の先に小さな傷があって血が滲んでいた。
「お姉ちゃ〜ん、噛んだぁ」
今度は美貴がニヤニヤしながら自分の手に乗せると、さっき小春に噛みついたハムスターは今度は、噛むどころかすっかりリラックスしたように毛繕いを始めた。
「ま、これが『オトナ』と『コドモ』の差☆カナ?ハムスターにはわかるんじゃない?」
「ぶぅ〜〜〜」
「アハハハハ」
子供と言われて口を尖らす小春を見て、美貴は大笑いしていた。
これがムク(この時はまだ名前はなかったけれど)との初めての出会いだった―――ちょうど昨年の今頃のことだった…。
あの時、今のような未来が待っているなんて考えてもみなかった。
もう、あんな楽しかった日々は戻ってこないのだ―――そう思った小春の目に、机の上のペン立に入っているカッターが飛び込んできた。

82 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:59:56 ID:ZhFEfn7fO
小春の手は、躊躇うことなくそのカッターを掴んでいた。
もはや小春の目には、それ以外何も見えていなかった。
「…お姉ちゃん、小春もう待てないよ…」
美貴を待つから、ムクの世話があるから、と頑張ってきた小春だったが、もう限界だった。
「…お姉ちゃん、ゴメンね。小春、もう疲れちゃった…」
その時、遠慮がちにドアをノックする音がしたのだが、小春の耳には全く届いていなかった。
いまや、小春の五感はこの手にしたカッターのみに集中していた。
小春はカッターの刃を出すと、自分の手首に当てた。
やっぱり今も怖いという感覚はなかった。
本来ならあの日に死んでいた、所詮寿命が少し延びただけだ。
それよりも今は、美貴が傍にいない―――それも自分のせいで(小春は完全にそう思い込んでいた)―――という現実から早く逃げ出したかった。
小春が自分の手首にカッターを突きたてようとしたその時、ドアが開いて声がした。
「小春ちゃん!何やってんの!?」
誰かが入ってきて、小春の傍に駆け寄ると、その手からカッターを取り上げた。
虚ろな目で小春が見上げると、厳しい表情のひとみが小春の手から取り上げたカッターを握り締めながら立っていた。

83 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:06:37 ID:ZhFEfn7fO
「吉澤さん…?どうして…」
次の瞬間、小春の左の頬が「パン!」と乾いた音を立てた。
「全然連絡取れないから、心配になって様子見に来てみたら…小春ちゃん!あなた、今自分が何をしようとしていたかわかってる!?」
「…」
「…あの日から今日までのこと…全部聞いたよ、お母さんに。辛かったよね。苦しかったよね」
その時小春は、さっき自分から取り上げたカッターを握り締めるひとみの左手から、血が滴り落ちていることに気づいた。
「!…吉澤さん、手…」
「このくらい…小春ちゃんやミキティの辛さに比べたらどうってことないよ」
ひとみは、ニッと笑って見せた。

84 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:14:32 ID:ZhFEfn7fO
「それより、ゴメンね。床汚しちゃった…」
「ううん、そんなこと…」
ひとみは左手にハンカチを巻きつけながら聞いた。
「…ねえ小春ちゃん、ミキティのこと…恨んでる?」
「そ、そんなこと…絶対にありません!」
ひとみは頷いた。
「なら、辛いからって逃げちゃだめ。気持ちはわかるよ。でもね、もしここで小春ちゃんが死んだりしてたら、ミキティをさらに苦しませることになるんだよ?自分のせいで、って」
「…」
「それだけじゃない、小春ちゃんやミキティのお父さんやお母さんも悲しませることになるの。それでもいいの?」
小春は首を横に振った。

85 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:25:18 ID:ZhFEfn7fO
ひとみは続けた。
「現実から逃げちゃ駄目。辛いのは小春ちゃんだけじゃない、みんな辛いの。それでも、みんな逃げずに耐えてるの。なのに、小春ちゃんは一人で逃げ出すの?」
小春は再び首を横に振った。
「ミキティだって、今もきっと、私たちのところに戻ってくるために、必死で現実と戦ってるんだよ。だから、小春ちゃんも逃げないで」
「…」
「絶対に負けないで、逃げないで、現実と向き合って。でも、辛くなったら一人で抱え込まないで」
ひとみは小春の両肩に手を置いた。
「お母さんの話を聞いた時、悲しかったよ。何で今まで誰にも何も話してくれなかったんだろうって。お父さんもお母さんも、私だっているのに」
「吉澤さん…」
「この前言ったよね?小春ちゃんのことは妹みたいに思ってるって。小春ちゃんは一人じゃないんだよ?」

86 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:27:41 ID:ZhFEfn7fO
いつしか、小春の目に涙が浮かび流れていった。
―――涙?…泣いてるの…私?
もう涙なんて枯れ果てて、泣くこともできないと思っていたのに…。
「吉澤さん、涙…私、もう泣くこともできないと思ってた…」
ひとみは頷いて言った。
「辛い時は辛いって言えばいい、泣きたい時は泣いていいんだよ」
「吉澤さん!」
小春は、ひとみの胸に飛び込んで泣いた。
「辛かった…苦しかった…早く楽になりたかった…ごめんなさい」
ひとみは、その小春の体を力強く抱きしめた。

87 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:33:47 ID:ZhFEfn7fO
「泣きたい時はとことん泣こう……でもね、泣くだけ泣いたら、今度は涙を拭って前を見て、一緒に歩こう」
小春はひとみの顔を見上げた。
「吉澤さん…でも、小春がお姉ちゃんを…」
「ミキティは小春ちゃんのせいだなんて思ってないよ、きっと。でも、もし小春ちゃんが責任を感じているなら、しなきゃいけないことは死ぬことなんかじゃないでしょう?」
「…」
「この現実を受け止めて、絶対に逃げないこと。前に言ってたよね?どんなことでもみんなと一緒にちゃんと受け止めたいって」
「…」
「辛いと思うけど…でも、みんなもいるから一緒に頑張ろう。そして、ミキティが戻ってくるまで待っていてあげようよ。それが小春ちゃんが今すべきことだと思うよ」

88 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:36:18 ID:ZhFEfn7fO
ひとみの言葉に小春は頷いた。
「なら、今ここで私と約束して。もう絶対にこんな馬鹿なことしないって。ミキティが戻ってくるまで、みんなと一緒に頑張るって」
ひとみは小指を立て、小春はそこに自分の小指を絡めた。
「女同士の約束だよ」
そう言ってひとみは再び小春を力強く抱きしめ、小春はひとみに抱かれたまま泣きじゃくった。
その小春の黒髪を優しく撫でながら、ひとみはふと思った。
『ミキティ…私、これでよかったんだよね…』
まだ13歳の女の子が背負うには、あまりにも重いものを背負わせてしまったかもしれない。
そんなことを考えながら、ひとみが顔を上げると、小春の両親が部屋の入り口にいるのが見えた。
目を押さえて嗚咽する母の千代子を、父の章が優しく肩を抱いている。
『…いいんだよね、これで…』
自分がしたことが間違いではないと思うけど、ベストではないかもしれない、でも、こういう風にしかできなかった。
この家族が背負ったものを、自分も一緒に背負っていこう、ひとみはそう誓うのだった。

89 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:38:42 ID:ZhFEfn7fO
そのうち小春は泣き疲れたのか、ひとみに抱かれたまま眠ってしまったようだった。
ひとみは小春をベッドに寝かせ、布団をかけてやった。
「おやすみ、小春ちゃん」
優しく小声で囁くと、ひとみは静かにドアを閉める階段を下りていった。
下では小春の両親が待っていた。
「小春ちゃん寝ちゃいました。もう大丈夫だと思いますが…すいません、出過ぎたことを…」
ひとみが頭を下げると、章が首を横に振った。
「こちらこそ…本来なら親である私たちがしなくてはいけないことを…あの娘を助けてくれてありがとう」
章と千代子は深々と頭を下げた。

90 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:43:46 ID:ZhFEfn7fO
「いえ…そんな」
「あの娘は幸せ者です。いいお姉さんを、それも二人も…吉澤さん、これからもあの娘の力になってあげてください。お願いします」
小春の両親に再び頭を下げられ、ひとみは慌てた。
「あ、あの…頭上げてください。私にできることなら、これからもそうしますから」
「ありがとう。お願いします、お願いします」
そう言って小春の両親は何度も頭を下げるのだった。
やがて、久住家を辞して外に出たひとみは、深くため息をついた。
「小春ちゃん…私、大変なこと背負わせちゃったかもしれない…ごめんね。でも、一緒に頑張ろう。ミキティが私たちのところに戻ってくる日まで」
電気の消えた小春の部屋を見上げてそう呟くと、ひとみは駅へ向かって歩き出した。
1月の夜風が、今日は一段と冷たく感じられた。

act.8 再生-revival- end

91 :松輝夫:2006/12/01(金) 14:50:17 ID:ZhFEfn7fO
イワナ氏、りしゃすさんに続き、自分も揚げてみました。

だいぶ苦しみながら書きましたが、予定より早く仕上げることができました。
お気づきの方もおられるかと思いますが、文中の台詞はエ○ァ○ゲリ○ンやらガ○○ム種運命から少しパクらせていただきました。まあ、今に始まったことではありませんが…。
また、イワナ氏の「ラブ☆なっくる!!」からも関係者を二名拉致ったことを併せてお詫びします。
予定では次の章で終わることになりますので、もうしばらくお付き合いくださいますよう、よろしくお願いしますm(_ _)m
しっかし、長い回想だなぁ…。

92 :ミヤビイワナ:2006/12/01(金) 20:46:23 ID:wVfSS4P50

ねえ、なんでそんなに二人ともテンション高いの?
もしかして受けた?

こっちはヒヤヒヤしながら書いたんだけどネ☆(怒られるかなと思って)

二人に喜んでもらえて本当に嬉しいです、本当に有り難う御座います。

過去ログの「茉麻は森へ帰る」が本当に好きなフレーズでそれだけで書いちゃった。

エヴァではないんだ。
何年か前に衛星のANIMAXでやっていた「この醜くも美しい世界」(GAINAX)ってやっぱシ○アだけど、イヤイヤ
と言うアニメの主題歌です。

ttp://www.youtube.com/indexで日本語で「醜くも」でサーチすると・・・・

それでも分からない時は
ttp://www.youtube.com/watch?v=VLVmq1QKZ70

これから二人の作品じっくり読ませて貰います。

読めるってうれしいね☆
おつかれです。


93 :松輝夫:2006/12/02(土) 06:27:31 ID:7ljATOY8O
>>92
何でテンション高いかって?
アンタが……アンタが悪いんだ。面白いもの書くからーーーッ!
そういうわけで、続編早くキボンヌ。松輝代。

別に怒る必要が無いと思うんですが、一つ……あまり凄すぎて自分の駄文が揚げづらい。
<丶`∀´>よって、ウリに謝罪と賠償を(ry

あと、借りたメンツがあの二人でスイマセンm(_ _)m
やっぱ、超人は自分の手には余りますわ……というか、こちらの話に絡ませにくいし。

94 :ねぇ、名乗って:2006/12/02(土) 08:23:26 ID:936/ZrQh0
うはっ、怒涛の更新だ。作者の皆さん乙です。
適度に短いレスを入れて会話をしないと、前スレみたいに
1000行く前に500kオーバーしそう。

95 :無名作家:2006/12/02(土) 21:18:03 ID:pcIT7Cmt0
テストがおわったんで小説書きたいとおもいます。

22の続き
「本当に何も覚えてないの?」
「えっ、何の事?話よくわかんないけど・・。」
千奈美困ったような顔をしたらかんなは眉をしがめ顔をうつぶせにして悲し
くゆった。
「ごめんなさい・・。」
千奈美は急に謝られてこまってしまった。
「えっ、ちょ、ちょっと!いきなりどうしたの・・」
そうゆうとかんなは泣きじゃくっていいはじめた。
「そのね・・。あの・・。私徳永さんの犬殺しちゃったこと」
「あっ、」
千奈美は一瞬にして昔の記憶が脳にわきあがった。
「ごめん・・。ゴメンなさい・・。」
かんなは沈みかけた夕日の中でひたすらあやまっていた。

すいません。子供っぽい小説で・・。

96 :ミヤビイワナ:2006/12/03(日) 17:38:32 ID:0g0Ow8bG0
>>94そうなんだよね、書き込みお願いしますよ!!

輝夫さん例えあの二人でも自分は嬉しかったです。
イワナが書いていない会長をうまく書いてくれてサンクス!!
よっちゃんイイですね。
ドラマだね。

りしゃす、梨沙子ちゃんの慟哭が現れ始めたね。
本領にきたね。
梨沙子ちゃんサイド た・の・し・み!!

>>95改行よくなったね

97 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:39:56 ID:0g0Ow8bG0
茉麻、森へ帰る・・・

中の巻「剣の運命」

雅は救援隊に参加する先輩を気にかけて焼き鳥食堂に来た。

店の前では3人の「先輩」と「女騎士」が立ち話をしていた。

「れいな先輩!!」

「おお、雅。」

「田中れいな」が応えた。

「田中れいな」は幼いころに両親と死別しこの国でも数少ない「天位」を持つ騎士で祖父の「八名信夫」と
暮らしていた。

れいなは修道僧である丹下入道から「拳闘」を習った剛腕「バトラー」だった。

れいなの隣には「亀井絵里」が立っていた。
亀井絵里は黒魔法士の修行の身であり師匠は牧場の「菅谷詩子」である。

「みやちゃん留守中、村の子供達の面倒頼むわよ☆」

「道重さゆみ」が雅に語りかけた。

98 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:41:10 ID:0g0Ow8bG0
道重さゆみはこの国の首都から昨年やってきた王族の血縁者らしいが詳細は不明の少女だった。

さゆみは剣も使える身であるがこの大陸から海を渡った東の国から伝わる「カラーテ」と呼ばれる
拳法の使い手でもある。

「お嬢様、そろそろ行ってれいな様と絵里様でフォーメーションを練習しましょう。」

傍らに立つ「騎士」は「柴田あゆみ」である。

丹下入道から雅は聞いたことがあった。

柴田は「べ」の国の国家騎士団に所属する騎士で王族直属の近衛兵であると。
国家騎士団の中でもエリートを集めた「ランツク・ヒネツ」の騎士であるそうだ。
その証拠に銀色に光る腰に差した剣は「カッツ・バイケル」と呼ばれるランツク・ヒネツだけが持てる
「剛刀」だそうだ。

「そうですね柴田さん、れいな行きましょう☆」

「雅、頼むとぉ。」

絵里は、
「みやびちゃん、私達は必ず帰って来るからね。」

柴田は雅に一礼して歩き出した。

99 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:44:35 ID:0g0Ow8bG0
「すごい騎士だ・・・・。」

動作の1つ1つが優雅で無駄がない。
礼をしていても「隙」がないのが「騎士」修行中の雅でも分かる。

4人の戦士達は「戦いの策」のため「演習」に行った。

雅は八名から剣の修行を受けていた。

同じ年頃の他には「清水佐紀」と男子の「矢島まいみ」がいた。
矢島まいみは14歳以上男子という事で救援隊に参加できる。

(教会に行ってみようか。)
雅は教会へ歩いて行った・・・・・。

教会には明日出発する「救援隊」の戦士達が集まっていて、「祈り」をしていた。

祈りを終えた銀色の「甲冑姿」の「矢島まいみ」がいた。

「矢島!!」
「ああ、夏焼。」

二人は「修行仲間」だった。

「矢島の踏み込みでモンスター倒せるかな。」
雅は照れ隠しに矢島をからかった。

100 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:46:27 ID:0g0Ow8bG0
「夏焼のでたらめな踏み込みよりマシだろ。」

「なに〜!!」

お互いは師匠の八名が帰らない理由はモンスターに「倒された」不安をうち消すようにふざけあった。

「・・・・・。」
「夏焼、須藤元気にしてるかな。」
「・・・・・。」
「元気に決まってるじゃん。」
「あと1年と半分って所だよな。」

茉麻が「転生法移」を全うしてこの世界に戻る時間だった。

「地上界では人の一生を全うするんだよね。」
「須藤結婚とかするんだろな。」
「・・・・・。」
「わかんないよ、一生独身かも。」

雅はうすうす気づいていた「矢島まいみ」が茉麻に「恋心」を抱いていることに・・・・。

「夏焼ならありそうだな。」
「なに〜!!」

「・・・・・。」

「夏焼、師匠から教わった者同士役目を務めよう、村を頼むぞ。」

「分かってるよ・・・・・早く帰って来いよ。」

雅はそっぽを向くためまいみに背中を見せ言った・・・・・。

101 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:53:55 ID:0g0Ow8bG0
次の日

救援隊は二手に分かれて移動した。

例の川に向かう組、指揮官を坂本牧師にれいなチームとその他の戦士。
川周辺とすぐ上の湖も見下ろせる丘に登る組、指揮官を菅谷詩子に矢島まいみとその他の戦士。
川に着くと早速、針葉樹の「葉っぱ」雑兵が無数に現れた。

(いきなり戦闘か!)

いつの間にか無数の雑兵に囲まれた坂本部隊は戦闘を開始するしかなかった。

(なぜいつの間に)
坂本は疑問に思った、なんの気配も無かった事に。
それもそのはず単なる針葉樹の葉っぱをノンマル・トルは暗黒クリスタルの力を使い
雑兵にしているのだから。

各戦士達は戦闘に入った。

雑兵は剣をひとふりすれば真っ二つに切れたが、数が多すぎた。
徳永夫婦は魔法銃をかまえて「火球」を撃ち続けた。

「須藤さんこちらに来て火力を集中しますよ!!」

4人の大人は並んで射撃を続けた。
坂本は海を越えた東の国から伝わる「柔術」の使い手だった。
「せい!!」

102 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:55:08 ID:0g0Ow8bG0
雑兵をバタバタ投げ捨てて部隊を川の畔に前進させた。
(こうなったら雑兵の主を倒すしか方法がない!!)

部隊が川の畔に着いたと同時に川底から「凶気」が上がってきた。

ノンマル・トルは太い足を振り回し戦士達を川に引き吊り込んだ!!

4人の銃士は堪らず「タコ」の化け物に射撃をした。

「ぐわっ」

4人の銃士が撃ち込んだ火球はそれぞれの体に跳ね返され致命傷になった。

倒れ込んだ4人は黒い小さなクリスタルに姿を変えた。

残りの戦士達もあまりの雑兵の数にどんどん力尽きた。

坂本はノンマル・トルの太い足を捕まえ「一本背追い」をかけた。
しかし坂本の柔術ではノンマル・トルはびくともしなかった。

「あっははっはっは、楽しいな牧師さん」

坂本は逆に川に引きずられ浮かび上がって来なかった・・・・・。

力尽きた戦士達を次々と太い凶悪な足が川に引き吊り込んだ。

川に向かう部隊の主力を後方から援護してやっとたどり着いたれいなチームが来た。

103 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:56:13 ID:0g0Ow8bG0
「うっ・・・・。」

れいなは言葉を失った。
坂本部隊は全滅していた。

「れいな様、しっかり。」

「はっ はい!!」

れいなはファイティングポーズをかまえた。

「みなさん村での演習通りです、落ち着いて倒しますよ。」

柴田は剛刀「カッツ・バイケル」を抜いて上段に構えた。

れいなチームは畔からのノンマル・トルに近づいた!!

柴田は上段の構えで剣に騎士の「闘気」を込めた。

「ああああっぁぁぁ 断 空 牙っっっっ 〜〜!!」

柴田の闘気と共に上段の剣が振り下ろされた!!

振り下ろされた剣からは凄まじい剣圧が発生し「真空波」が川の水を断ち切りノンマル・トルの位置まで
水が無くなった!!


104 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:09:29 ID:0g0Ow8bG0
「れいな今よ☆!!」
「ちっ!!」

二人は水が無くなった川の底に着地して疾風の踏み込みでノンマル・トル目がけて飛ぶように踏み込んだ!

「ダ〜ブ〜ル〜☆なっくるっっっっ!!!!」

二人の拳が同時にノンマル・トルに命中した!!

二人の拳は相乗効果で2倍の破壊力ではなく2乗の破壊力を生んだ。

「うぎゃああああっっ〜〜」

ノンマル・トルは「ダブルなっくる」を打ち込まれて体がバラバラになりそうだった!!

川の水が元に戻り始めたので、れいなとさゆみは跳躍をして丘に跳んだ。

(勝ったな・・・・。)
柴田は確信した。

絵里は「演習」の通りれいなとさゆみの攻撃を受けて弱っている化け物にとどめの攻撃魔法を放った。

「地獄の大使よ災いに身を焦がせりし ファイヤー・アフター・ファイヤー!!」

炎の長い線がノンマル・トルに伸びた!!

跳んでいるれいなは、
(たこ焼きとぉ・・・)

105 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:20:13 ID:0g0Ow8bG0
しかしノンマル・トルは、
「あはははっっ ラッキ〜〜〜」

もう一度「ダブルなっくる」を打ち込まれたら終わっていたろう・・・・しかし誰もノンマルトルに
攻撃魔法が通用しない事を知らなかった。

絵里の放った炎はそれぞれ「れいなチーム」を襲った!!

跳んでいる最中のれいなとさゆみは空中で炎に巻かれた!!

それでも、
「さゆ!!」
「れいな!!」

二人はお互いの手を取り合おうとしたが、

「あはははっっ水で冷やしてやるよ!!」

空中で凶悪な足は二人を水中深くまで叩き潰した・・・・。

柴田はとっさにレジスト(耐熱)したが甲冑の中はやけただれ振り向いたときには絵里は炎の柱になり
火が消えた場所には黒いクリスタルしか残らなかった。

(不覚!! あのモンスター「リフレクトル」の属性だ!!)

柴田はやっと気づいた何故村の戦士達が倒されたのか。
「リフレクトル」と言う攻撃魔法を跳ね返す最上級魔法がある。その魔法を体質として生まれた
暗黒モンスターだったのだ。属性の為に魔法力は必要ないので魔法使い達も全く気づかなかった。


106 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:23:04 ID:0g0Ow8bG0
柴田はその場を離れたが雑兵が追ってきて囲まれた。

柴田は全身火傷で意識が途切れそうだった。

(うっ・・・村にこのことを知らせなければ・・・)

柴田はモンスター「キメラの羽」を頭上に振り投げた。

その場から彼女の姿が消えた・・・・・。

山の上の菅谷詩子部隊は、

「まいみ君、撤収よ!!」

山の上から眼下を観測していた詩子はれいなチームの全滅を見て「リフレクトル」を知った。

「詩子さん!!敵襲です!!」

すでに老剣士達と魔法使いのお婆ちゃん達は戦闘状態だった。

(しまった!!先の戦闘でモンスターの魔力が強くなってしまった。)

先ほどまでのノンマル・トルの魔力では遠く離れた山の上までは雑兵を送り込めなかったはずだった。

「うぎゃ〜!!」

(なに!!)

107 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:26:01 ID:0g0Ow8bG0
詩子が振り向くと白い大蛇がいた。大蛇は老剣士の半身を飲み込んでいた。

半身を飲み込まれた老剣士の動きが止まって、小さなクリスタルになり落ちた。

切られても切られても葉っぱの雑兵は沸いてきた!!

「あぶない〜!!」

葉っぱの雑兵が一斉に詩子に木の槍を無数に投げつけた!!

詩子の背中を覆い嗣永桃子の母親が槍を十数本受けた。

「嗣永さん?・・・・嗣永さん!!!!!」

詩子は桃子の母親を抱き起こして叫んだが、
「詩子さん逃げ・・て・・」

詩子の胸の中で桃子の母親は黒い小さなクリスタルになって地面に転がった。

(もはや逃げられない・・・・)

「詩子さん〜!!」

振り向いた先には大蛇に肩を噛まれている矢島まいみの姿だった。

「早く逃げて〜!!」

まいみは噛まれた体制のまま片手で剣を大蛇に突き刺した!!

「シャアッッッー」

大蛇は堪らずまいみを大木に投げつけた!!

108 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:27:15 ID:0g0Ow8bG0
打ちのめされたまいみは虫の息だった。

(須藤・・茉・・・・)

クリスタルだけが残った・・・・・。

詩子は意を決した。

(無駄に魔法力を使ってもこの場は収まらない。)

詩子は指で空に十字を切り魔法を詠唱した、

    地の精霊よ我と契約せしれし
    我が意をこの地に残し賜り
    約叶わふまで これ 血肉を
    預けし・・・・・・・・・

「意霊残!!」

まいみの剣が刺さったままの大蛇が詩子に襲いかかった!!

噛みつかれる瞬間、詩子の姿はゆっくり薄くなり消えて無くなった。

「??!!」

大蛇は周りを見回したが「魔法使い」の姿はなかった・・・・・。


109 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:29:12 ID:0g0Ow8bG0
その頃村の教会では・・・・・・・

早朝に救援部隊を見送った残留部隊は子供達の給食を終えしばし休憩していた。

友理奈はテーブルに座り少しうとうとした。

浅い眠りの中で夢を見た・・・・・。

一年前だった。

この「カンタ・ベリー」村が属する「ランカスター」領の城下を襲った悲劇は。

ランカスター領主「石村」はとても穏和で優秀な領主だった。

一人娘の「石村舞波」も両親に似てとても優しく知的であった。

「熊井友理奈」は代々ランカスター軍の騎士団長を務める家の長女として生まれた。
領主の娘である石村舞波と同い年で領主は領民の子供と同じように教会へ勉学のため通わせた。

友理奈と舞波、その他領民は身分の違いもかまわず暮らした珍しい領地だった。

ある年、この領地を台風が襲い収穫間近な作物に大打撃を与えた。

110 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:30:49 ID:0g0Ow8bG0
領民は僅かに残った作物を年貢として領主に渡したら破綻するだけだった。
領主は領民から得た利益を国王に献上しなければならなかったが領主は国王に直接掛け合い領国の窮状を
訴えた。そして自らも領国を見回り領民一人一人に声をかけ年寄りの背中を優しくさすった。

「リカちゃん!!」
「領主様、石井技術高官と呼んでください。」
「あははははっっ分かったよリカちゃん。」
(・・・・・・。)
昨年領主の妻の妹が首都の技術大学から帰国していた。
彼女は優秀な成績で技術大学を卒業して本国からも「官」として出仕を請われたが田舎の領国へ
帰ってきた。魔法力と技術を融合させた「風力」エネルギーの夢を小さな田舎領地で叶えたかった。

「ところで城にはどのくらい戦時用の備蓄食料があるのかね?」

「1年ほど戦争が出来るくらいですね。」
「・・・・・。」

「この大不作に領民は困っている、領民に分け与えたい。」
「!!」
「もし戦争になったらどうするのです!!」
「あははははっっ戦争なんて何百年もやっていないだろ。」
「それは大戦争でして暗黒モンスター等はまだ少数ながら存在しています!!」
「それでも領民があっての国だよ、困れば領民だって反乱するしか方法がなくなる。」
「・・・・・。」
「結局は戦う事になる。」
「ここで備蓄食糧を使うことも同じさ。」

石井はもっともな事を領主に言ったが実は領主の「真意」を知りたかっただけである。
本当は領民を助ける様に進言するつもりでもあった。
(ああ・・やっぱり帰ってきて良かった・・・・)

111 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:31:58 ID:0g0Ow8bG0
「それからリカちゃん、この不作で技術高官の手当ぜんぶ教会に寄付しているそうだね。」
「・・・・・。」
「牧師様から聞いたんだ。」
「・・・・・。」
「そう言う事は領主がやるからね、その為にこんな役立たずでも領主なんだ。」
「・・・・・。」
「少しは身なりを綺麗にしなさいよ。」
少年のようにくすくす笑いながら「伸ばし放し」の髪に向かって言いながら廊下を去った。
「伸ばし放し」の髪は深く領主の背中に礼をした・・・・・。

程なく領民に食料が行き渡り何の争いもなく年を越せた・・・・・。

「石村舞波」は「霊力」が強い娘だった。
ランカスターの魔法学校長は領主に言った、
「姫様は賢者の素養をお持ちです。」
正直両親は困惑だった。
「賢者」は黒魔法、白魔法どちらも使える大魔法使いであるとともに国家が必要とする「軍事力」でも
ある特殊な人種だ。

両親は国の中枢に関わらず平和で豊かな人生を娘に送ってもらいたかった。

魔法学校長は、
「追々首都から御出仕が達せられませう。」
校長は城を去った。

112 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:44:52 ID:0g0Ow8bG0
授業が終わったランカスターの教会では・・・・・

「まあさん来月魔法学校を卒業するって本当?」
「うん、何だかもう教わる事がないって。」

領民の子供達は基本的には教会で学問を勉強しつつ専門的な学校も通う事が出来る。

茉麻はランカスターから徒歩で2日くらいの遠くの村「カンタ・ベリー」から魔法学校に通うため
に母方の叔母の家に下宿していた。通常でも6年はかかる「魔法理論」と「魔法演習」を2年で修得した。
石村舞波も同じような者だった。

1ヶ月後・・・・

茉麻が村に帰る朝だった。
見送りの人々が教会に集まった。

「須藤法士また会いましょう!!」
「ええ、姫もいつか村に遊びに来てください。」

「さあ、行きましょう。」
「ありがとう御座います騎士様。」
「・・・・・。」

甲冑に身を包んだ「熊井友理奈」が茉麻を村まで送る事になっていた。
茉麻は馬の背に乗せられ、その馬の手綱を友理奈が引いていた。

「10番隊長、頼みましたよ。」
舞波が笑顔で言った。
「熊井友理奈」は騎士団の10番隊の指揮官だった。

113 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:48:24 ID:0g0Ow8bG0
「御意!!」

実は人々の手前3人はそれぞれの立場で言葉を交わすが教会の勉学時等他の領民と交わる時はただの
級友として言葉を交わしていた。

いよいよ別れである。

見送る牧師と領民は声をそろえて、

「光とあれ!!」

茉麻も最後の別れのあいさつに、
「光とあれ!!」

見送った影が小さく見えなくなるまで領民は茉麻を見送った・・・・・。

それから3ヶ月後だった・・・・

「騎士団長〜!!大変です東の方向からモンスター軍が攻め入りました。」

「・・・・!!」

ランカスターに暗黒モンスター軍が現れた。

「総員集合!!」

ランカスター城内の騎士が収集された。

友理奈は不安に駆られながら10番隊を整列させた。

114 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:50:59 ID:0g0Ow8bG0
友理奈の父で騎士団長は約100名の騎士にモンスター軍が一直線に城へ向かって来る事を伝え
城を守る為半数を「機動打撃」させ残りを「拠点防御」させる指示を出した。

友理奈は城下が心配で今すぐにでもモンスター軍と戦いたかった。

斥候部隊に騎士5名を出したが1名だけが重傷を負って帰隊した。
斥候騎士の言う所モンスター軍は「スケルトン」(死した戦士の骨だけのモンスター)が主力で
1000体はいるそうだ。
「スケルトンくらいなら騎士1人で100体は倒せます!!」
友理奈はやはり迎撃したかった。
しかしそのスケルトンは一人の化け物に指揮されている、その化け物は2m近い短髪の大男で
真っ黒い甲冑を着た騎士だそうだ。
その騎士の剣圧は一振りで家一軒を粉々にするそうだ。
スケルトンに襲われた領民は黒い小さなクリスタルとなっていった。

モンスター軍は城に近づきつつあった!!

「機動部隊出撃して城を守れ!!」

「おお!!」

50名の騎士団が城下へ躍り出た。

「友理奈よく聞いてくれ、10番隊は領主様の近衛につけ。」
騎士団長は友理奈に命じた。

115 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:53:37 ID:0g0Ow8bG0
「しかし・・・・」

「命令だ!!」
「・・・・・。」

「騎士の本分は主を守る事にある。」

「光とあれ!!」
騎士団長は城の防御のため城壁に向かった。

「・・・・・父さん・・・・」
友理奈は10番隊に命じた。
「これより玉座に行き最後まで領主様をお守りする!!」

領主と妻は玉座に動かず座していた。

「何があっても領民を捨てて領主は逃げる事は許されない。」
「・・・・・。」
「だけど君と舞波だけでも逃げてくれないかな?」
妻は薄く笑い首を横に振った。
「そうだろうね・・・・。」
側にいた石井リカも同じだろうとあえて聞かなかった・・・・。

舞波が友理奈を従え玉座に来た。

「父さんモンスター軍の指揮官は「ゾット」よ。」
「・・・・・。」


116 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:54:52 ID:0g0Ow8bG0
この地方に伝わる200年前の大戦争「10年戦争」に出てくる伝説の「暗黒騎士」である。
暗黒騎士はこの大陸にもごく僅かに存在している。
しかし実際に現れたのは10年ほど前に隣国「リ」の国で地方の動乱の際に現れたきりだった。
暗黒騎士は暗黒面に選ばれた「天位」以上の騎士が授かる能力である。
その力は無限で暗黒の甲冑と暗黒の翼を得て空を飛び回ると言う。
スケルトンモンスターも1000体操る事が出来るため3個師団の軍を持つ事になる。
その代わり神の祝福は受けられない、全ての白魔法は暗黒騎士には効果がない。
常に暗黒がつきまとい安息は得られないそうだ。
しかし全ての暗黒騎士が破壊神に成るわけではなく国を守るため止むにやまれず暗黒騎士となった者も
確かに過去の歴史にあった。

「なぜゾットだと分かるんだね?」
娘に尋ねた。

「狙いは私の霊力です。」

一同は青ざめた・・・・。

「私の霊力が言うのです」

舞波は語り始めた。


117 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:56:04 ID:0g0Ow8bG0
200年前の大戦争の際に大陸の「7賢者」は暗黒騎士ゾットに封印の呪文をかけたがその封印は
200年の時を越え破られた。暗黒モンスターの呪いに「偶然」この地に生まれた舞波の霊力が呼応して
してしまい「偶然」にも封印が解かれてしまったと言うことである。
ゾットは舞波の息の根を止めて「暗黒クリスタル」にして暗黒モンスターの魔力を上げようとしているの
である。そして封印の魔法を使える可能性を持つ賢者も消せる事も叶うのである。

話し終えた頃城に轟音と激震が襲った。

城は崩れ落ちそうだった!!

「友理奈私の部屋に来て・・・。」
「・・・・・!!」

領主は最期を覚悟した。

二人の友達に最期の時間を与えた。

二人は舞波の部屋に入った。


118 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:57:14 ID:0g0Ow8bG0
「舞波まだ間に合うかも知れない、私が守るから脱出しよう!!」

「・・・・・。」
「この軍勢から逃げる事は不可能よ。」

「・・・・・。」

「友理奈・・・ごめん・・・・。」

「!!」

舞波は両手をかざし呪文を唱えた。

  暗黒の契約者よ ここにいでよ
  汝の吟味に  この騎士を!!

「暗黒契約!!」

友理奈の足下に「魔法陣」の円が広がった。

友理奈の頭上に暗黒の雲が立ちこめた。

「舞波!!これは何!!」

「あなたは暗黒騎士の資格を持っているの!!」

舞波は涙声になっていた。

119 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:06:30 ID:0g0Ow8bG0
「もはやこれしか方法が無いの!!」
「舞波〜!!!!」
「お願い・・・・大陸を守って!!」

舞波は友理奈の誕生日に渡すはずだった「苺」のペンダントを投げ渡した。

友理奈は無意識にペンダントを掴んだ。

暗黒から問いが聞こえた、
「騎士よ暗黒と契約を結ぶものか?」

友理奈は震えていた。

その瞬間部屋を爆風が襲った!!

友理奈は手で顔を覆った、目の前に居たはずの舞波が爆風で消えていた。

「・・・・・。」

部屋にスケルトンが数十体進入してきた!!

「・・・・暗黒よ契約する!!」

友理奈は怒りに任せ契約をした!

120 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:08:37 ID:0g0Ow8bG0
「汝の「光」と引き替えにこの世の「暴力」と「快楽」の全てを与える・・・・・」

友理奈の体を暗黒が覆った、付けていた甲冑は粉々に砕け衣服が何もなくなった。
闇は速度を増し回転し「暗黒の甲冑」となった。
それはこれ以上ない程の重装備だった。
兜はどんな剣でも叩き割ってしまいそうな立派な作りで友理奈の目は黒く縁取られ両目の下から
赤い縦線が引かれていた。
「悪魔」の形相だった。

スケルトンは友理奈に斬りつけた!!

剣は木の枝が折れるように砕けた。

友理奈は右手を挙げて、
「魔重槍騎・・・・」

黒い重槍が現れた。

鋼鉄の槍一振りで10体のスケルトンが粉々になった!!

部屋から出た友理奈は愕然とした。

城が半分崩れ去っていて玉座も跡形もなかった・・・・。

「おのれ〜〜」
「友理奈ウィンーッッグッ!!」

121 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:15:46 ID:0g0Ow8bG0
甲冑の背中からコウモリの様な大きな羽が現れた。

友理奈は空に飛び立った。

上空から見るランカスターは廃墟に近かった、町中に黒い小さな光が瞬いた。

ランカスター中の人々が暗黒クリスタルになった・・・・

友理奈の耳に遠くから子供達の声が聞こえた。
「!!」
友理奈は声の方向に目を向けた、なんと友理奈の視力は透視能力を身につけていた。

友理奈はその方向へ飛び去った。

森で遊んでいた子供達が難を逃れていたが数体のスケルトンに見つかっていた。

まだ距離があって間に合わない!!

「友理奈カッターッッッ」

友理奈は真空波で作られた「リングスライサー」(丸い円形の真空波)をスケルトンに撃った。
スケルトンは粉々になった。

「わー、あ・悪魔だー!!」

5人の子供は友理奈の姿を見て恐れた。

「みんなこの方向に逃げるんだ!!」

友理奈は追いかけてきたスケルトン1000体と戦った・・・・・。

122 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:18:26 ID:0g0Ow8bG0
どれほどの時間が経っただろう乱戦から抜け出し子供達に追いつき、いつの間にか「変身」が解けて
元の甲冑がボロボロになった姿でカンタ・ベリの村にたどり着いた。

教会の前まで虫の息で友理奈は子供達とたどり着いた。

「!!」
「どうなさいました、騎士様!!」

坂本は大声で教会の生徒達を呼んだ。

「・・・・熊井ちゃん?」

茉麻は驚いた・・・・。

坂本は教会の中へ子供達と友理奈を入れて介抱した。友理奈の体は深い刀傷で一杯だった。
普通の人間ならとっくに死んでいるほどひどい状態だった。
茉麻は急いで白魔法を使ったが友理奈に効果が無かった。
そのまま友理奈は一晩意識が戻らなかったが見る見る傷が治っていった。騎士の回復力でもあり得ない
早さで。坂本と友理奈は分かってしまった、友理奈は普通の騎士では無いと・・・・。
昨年の話だった・・・・。

123 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:20:23 ID:0g0Ow8bG0
「・・・・・・。」
友理奈はテーブルの浅い眠りから覚めた・・・。

「キャー!!」
「!!」

外で桃子の悲鳴が聞こえた。

友理奈は急いで外に出た。
「どうしたの桃子!!」

黒焦げになった「柴田あゆみ」だった。

他のメンバーも集まった。

佐紀は柴田を抱きかかえていた。
「千奈美、薬草を持ってきて、おねがい!!」

千奈美は急いで教会の倉庫に走った。

「清水様・・もはやこの体・・」
柴田は最期の力を振り絞り「ノンマル・トル」の属性と戦士達の末路を話した。


124 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:22:10 ID:0g0Ow8bG0
「柴田さん、もう喋らないで・おねがい・・。」
佐紀は涙が止まらなくなった。

「熊井様・・」

「!!」

「・・熊井様・・恐れず自分の意志のままに生きませよ・・あ・なたの心には必ず・光がありませり・」
「柴田さん、お・おねがいもう喋らないで・・。」
友理奈は柴田の顔を覗き込むように懇願した、涙が柴田の焼けただれた甲冑に落ち続けた。
「み・な・さん・・首都国に・行きなさり・ますよう・に・・」

「清水・様・この・剣を・使いませ・・・」

震える手で柴田は「カッツ・バイケル」を佐紀に託した。

「お・嬢様・・・・」

佐紀の腕の中で柴田は小さな黒いクリスタルになった・・・・。

125 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:24:47 ID:0g0Ow8bG0
一流の騎士が消えた・・・
奇妙な事に最強の剣士だ、剣士は脱出しようと思えば出来たはずだが剣がそれを許さなかった。
次々現れる敵を斬り死地へと剣が追い込んでいった、まるでそれが「運命」の様に・・・・

剣に生きる者は剣に死す・・・・・




森の木々がざわざわと「風と木の詩」を奏でていた・・・・・・



126 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:29:58 ID:0g0Ow8bG0

今回の最期>>125の下りはまんま「司馬遼太郎」先生の「燃えよ剣」からの
引用です。

パクリまくりのイワナ劇場

楽しいな!!



127 :無名作家:2006/12/03(日) 19:36:08 ID:aT1cVfHo0
バリバリ盛り上がってますね

128 :シド・りしゃす:2006/12/03(日) 22:01:51 ID:7uzGiRwcO
みなさまこんばんは!
盛り上がりはじめたようで何よりです

風邪をひいてしまいましたorz
うっすらぼやけた意識の中構想を練っているのですがなかなか厳しいようです・・・
申し訳ねえです

129 :ねぇ、名乗って:2006/12/04(月) 05:52:43 ID:llZhsiPh0

りしゃす、とにかくゆっくり休み風邪を早く治すんだよ。
これから年末にかけてみんな忙しいと思うが、体を大事にして
新しい年を迎えよう。



130 :シド・りしゃす:2006/12/04(月) 14:25:44 ID:0UsXMwaFO
イワナ氏かたじけないorz
少しずつ頑張るお!

131 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/12/04(月) 14:33:28 ID:0UsXMwaFO
>>72

友理奈の頬は、外の空気が触れる度に、元の温度を取り戻していく。
日陰に吹く11月の風は、尚更に友理奈を我にかえしていく。

軽率だった・・・
どうしてあんな言い方しかできなかったんだろう。
友理奈は今になり、先程の出来事を恐々と辿っていく。

梨沙子にだって言い分はあった筈だ。
いや、友理奈には梨沙子の気持ちが痛い程解っていた。

あんなに張り切ってはしゃいでいたのに、土壇場になって怖じ気づく。
実に梨沙子らしかった。
『足手まといになりたくない。』梨沙子はそうも言った。
友理奈はその言葉に、かつての親友の面影を重ねた。
『友理奈に迷惑はかけられない。』
そう言って、舞波はビルから身を投げた。
忘れようにも忘れられない。否、忘れて良い筈もない、あの日の混沌とした光景が、友理奈の脳裏に浮かんでは消えた。

132 :体育祭:2006/12/04(月) 15:00:11 ID:0UsXMwaFO
思えば、この学校に転校してきた際、友理奈は二度と同じ思いをしないように、
表面上ではなるべく明るく活発な少女を演じながら、内心ではびくびくと怯えていた。
トラブルを起こさないように、またそれに自分から首を突っ込んでしまわないように、ここでの一年間をうまくやり過ごす。
友理奈はそのことだけを念頭に置き、桜中学校の門をくぐった。

初めて自分に話かけてくれたのは梨沙子だった。
きっと自分の中に巣食っている、醜くて荒んだ部分を見透かしていたに違いない。
梨沙子は不思議な子だった。
そして何よりも優しさがあった。
熱すぎず温すぎず、その優しさは、言わば人肌の如き温度だった。

友理奈は相変わらず、自分のモノサシしか持ち合わせてなくて、それを他人に押しつけてしまう。
その結果、大切な人達を傷つけ、自己嫌悪ばかりを繰り返した。

『最低のバカだ・・・私。』

友理奈は自分の本質的な部分を、腹の底から罵倒した。
知らず知らずのうちに、目には悔し涙が溢れていく。
そんな彼女を冷やかすように、冷ややかな風が、その涙を乾かしていった。

133 :体育祭:2006/12/04(月) 15:42:34 ID:0UsXMwaFO
窓の外では、既にリレー走者の召集が完了し、競技開始を告げるアナウンスが流れ出した。

桃子は口をへの字に曲げ、梨沙子の隣にそっと腰掛けた。

「桃・・・ごめん。」
「謝らないでよ。」

桃子はあっけらかんと言うが、その表情は終始穏やかで、
梨沙子の責任を問うような険しいものではない。
金魚鉢の中の魚達は、二人の様子に目もくれず、窮屈そうに何度も向きを変えた。
窮屈だという概念すら与えてもらえない環境。
そしてそこに閉じ込められていた自分。

そんな自分の存在を、級友達が受け入れてくれた。
本当に嬉しかった。

HRの時間、リレーに出たいと挙手した自分を、苦笑しながらなだめる先生。
最初に味方してくれたのは友理奈だった。

134 :体育祭:2006/12/04(月) 16:05:54 ID:0UsXMwaFO
「梨沙子なら大丈夫です!私がフォローします!」
友理奈の思いが皆に伝わり、誰もが口々に自分を励ましてくれた。

「やらしてやろうぜ!先生よぉ!」
「なんとかなるって!」
「梨沙子だけ出れないなんて可哀想じゃん!」
「俺もフォローします!」
「私も!」「俺も!」「僕も!」
いつしかそれはクラスの総意となっていた。

金八先生も最後には、笑顔で顔をくしゃくしゃにしながら頷いてくれた。
黒板の空白に自分の名が書き込まれた時は、嬉しさのあまり声を震わせていた。

「よーし!全員決まった事だし、これで一安心!」
勢いあまった千奈美が、椅子の上に立つ。

「三年B組ぃっ!!!」

「いくべぇっ!!!」

全員が拳を真っ直ぐに掲げ、決起ののろしを上げた。

135 :体育祭:2006/12/05(火) 00:00:35 ID:0UsXMwaFO
すっかり忘れてしまっていた。
みんなのこと。
みんな自分の事みたいに喜んでくれたんだ。

もう、置物になんかなりなくない。

みんなと同じ目線で笑い合いたい。
酷い言葉を投げつけられたら、心のそこから怒りたい。
誰かが悲しみに打ちひしがれていたら、その悩みを分かち合って、一緒に涙を流したい。

友理奈の言う通りだった。
自分の見てくればかりに拘って、みんなの事すっかり忘れていたんだ。

わたしは紛れもなく3Bの一員。
それを友理奈が解らせてくれたんだ・・・。


梨沙子はベッドから立ち上がる。
隣にいた桃子が、全てを察したように笑顔で頷いた。

「行ってくる。」

「行ってらっしゃい!私もみんなと応援してるから!」

「桃。・・・あ、ありがと。」

梨沙子は桃子に礼を言うと、振り返ることなく、そのまま一目散に駆け出した。

136 :体育祭:2006/12/05(火) 00:23:00 ID:9oyuLgRwO
周囲の盛り上がりとは裏腹に、走者達は皆、心にできてしまったギクシャクしたわだかまりを、拭い去ることができずにいた。

興醒めという言い方は、適切ではないなしろ、それに限りなく近い感覚が、友理奈を始めとする走者達にも伝染していく。

たかだか体育祭の一競技には過ぎないが、それでも先程の出来事を何でもなかったような顔でやり過ごせる器用さは、誰も持ち合わせてはいない。

『やっぱり来ないか・・・。』
急ごしらえ以外の何者でもない佐紀は、虚ろな視線を保健室に向けた。

千奈美はプラスチック製のバトンを手に取り、その呆気ない程の軽さに、力無く笑う。

「梨沙子、来ないみたいだね。」
友理奈とスタート地点を同じとする茉麻が呟いた。
その口調は誰を責めるわけでもなく、ただ事実を事実として受け止めようと努めていた。

「まあさん、ごめんね。私のせいだ。私があんな酷い言い方しちゃったから・・・・。」

「熊井ちゃんのせいなんかじゃないって。」

二人を包み込む重苦しい空気の前では、それ以上の言葉は野暮だった。

137 :体育祭:2006/12/05(火) 00:52:02 ID:9oyuLgRwO
『梨沙子ごめん。やっぱり私なんかじゃ梨沙子の力になれないのかな。
梨沙子のこと少しも解ってないくせに、偉そうな事ばかり言って・・・
本当にごめん。』

友理奈は空虚な視線を空に預けた。
かつての親友がそうしていたように、何もない空を見上げた。

「ちょっ!熊、熊井ちゃん!」
茉麻の肘が友理奈を叩いた。
茉麻は驚いたように目を見開いている。
そしてその表情は、瞬く間に歓喜に変わった。

「来たっ。来たっ。」

友理奈は何事かと、茉麻の視線を辿った。

まだ親友と呼ぶことを許してくれるだろうか?
許してもらえなくても構わない。
図々しいって思われても、私はそう呼びたい。

友理奈は視線の先に、かけがえのない『親友』が駆けて来る姿を、しっかりと焼き付けた。

「梨沙子ぉーーっ!!」

138 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 00:57:29 ID:9oyuLgRwO
少しは遅れを取り戻せたかな?

なんか最後らへんクサいけどご理解くださいませw
風邪薬のせいで眠たくなってきたんでまた後日orz

139 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 01:39:16 ID:9oyuLgRwO
イワナ氏!更新乙です!いやぁすばらしい
興奮しましたよw

提案ですが『クテ海峡』のならずもの海賊キャプテンアイリーンとメーグル・ム・ラカーミなんてどおですか?
『べの国』には存在しない〇魔の実の能力者で政府に命を狙われてるみたいなw
ん?さっさと体育祭終わらせろって?
いゃあすんませんorz

140 :ミヤビイワナ:2006/12/05(火) 06:19:34 ID:WxvuUy0x0

りしゃす風邪の所がんばってますね。
絶対無理をしないように。

読者の方々風邪をおしての、りしゃすの頑張りに立った一言でいいから声援を。

「僅かな喝采明日につながる・・・・」

ベリーズ工房ファンに光とあれ。

海賊いいかも・・・・

でも次で「下の巻」なんだ。


141 :ねぇ、名乗って:2006/12/05(火) 19:44:01 ID:ZIJxduU20
うおっ、また怒涛の更新だ。作者の皆さん乙です。
このスレは、複数の作家の参加が相互に好影響を与えているように思う。

142 :松輝夫:2006/12/05(火) 20:08:57 ID:Pl/bUClXO
イワナ氏、りしゃすさん、更新乙であります。

>>126
相変わらずイワナワールドは絶好調のようで、面白くなってきましたね。
でも、れいながいきなり退場なのはショック……。
パクリなんて気にしない気にしない。自分もパクリまくりだしぃ。

>>138
梨沙子と友理奈、互いが抱えるモノと向き合い、そして乗り越えようとする大事な場面ですね。
風邪ひいてるのに、よくこれだけ書けたもの……敬意を表します。
が、無理しないでゆっくり休んで早く良くなってください。

>>141
まさにその通りですね。
少なくとも、自分は他の作者さんからいい刺激を受けているから、今まで何とかやってこれてます。

私事なれど、自分も、現在最終章を書いてます。
予定より早く出来上がりそうだけど、物語を終わらせるって難しいんですね。

143 :ミヤビイワナ:2006/12/05(火) 21:13:56 ID:WxvuUy0x0

>>141有り難う御座います。
本当に僅かな喝采が明日につながります。
他の作家がいつもイワナのめちゃくちゃな話を応援してくれています。
冗談かなと思った事に「感動」したとか「大作家」が喜んでくれているかもとか
書き込みも読者から頂きました。

りしゃすと輝夫さん・・・まあさんのおかげです。
まあさん・・たまには書き込んでね、一言でいいんだ・イワナなんかどうでもいいから
長い付き合いの風邪をひいた「りしゃす」を誉めてあげて、輝夫さんは自分が誉めるから ^ ^ 。

輝夫さん、過去ログの「茉麻が森へ帰る」のネタ読んでますかね?
たった1フレーズを表現するため短編を書こうと思ったんだ。だけどちょっと気を緩めたらみんな好き勝手に暴れ出したんだ。
取りあえず次で最終回だけど悪いことに「海賊キャプテンアイリーン」と「メーグル・ム・ラカーミ」なんて事を言いだして
イワナをそそのかそうとしてるんだ。風邪ひいてるのに悪い奴だね。
ああ・・・海賊書きたいな・・・・。
この書き込みで100KB越えるな・・・・。

う・れ・し・い!!



144 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:38:59 ID:9oyuLgRwO
みなさんありがとう!
平和だなぁこのスレはw
下界ではベリフェスの当落でえらい泥沼化してるよ!
まあかくゆう俺も昼間まではえらくテンパってたw
みごと3講演ともゲットしたんだけど
本当このスレ立ち上げてからベリ運が凄いことになってきちょる!
まだ当たってない人は諦めんな!

それとイワナ氏ふざけたこと抜かしてすみませんwww
この話は短編で終わらすのにはもったいねえよ!
愛理とめぐがならず者とかムチャクチャすぎるけどねw
成立しちゃうんだなあこれが!
それがクリエイティブって事だしね♪
無理がなければ登場さしてやって下さいな!

145 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:49:56 ID:9oyuLgRwO
>>141
あざーす!
僕の場合お見苦しい点もあるかと思いますが
そん時は遠慮なくご指摘ください!
いつからこのスレにいます?
どうですか居心地は?
ここは名無しでも固定でも別に構わないんでこれからも末永くヨロです!
輝夫氏レスありがと!
書いてる内にどんどん感情移入しちゃうんだよ!
なんで文法とかもうズタズタorz
でもそれが自分の作風だと思うことにしました
生々しさと美しさが同時に出せたらなあとやきもきしたがら只今煮詰まってますよ

146 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:58:47 ID:9oyuLgRwO
茉作家さんどこいっちゃったんだろうね・・・
一週間以上音沙汰ないとさすがに心配;

147 :ミヤビイワナ:2006/12/06(水) 20:21:14 ID:rdA/aPtq0

輝夫さん、「最終章」嬉しくもあり寂しくもあるでしょうね。
たくさん指を動かして彼女達に「命」を吹き込みましたね。
あなたの手で活き活きと彼女たちは生きました。
「ありがとう」。
最後に彼女たちに出来ることは「勇気」の矢を射(い)る事だけかもしれませんね。
本当は自分(輝夫さん)の「勇気」に矢を射るんだけどね。

今日も関係ない話をしたいと思う。
最近テレビで「堀北真希」ちゃんが主演で放送されている「鉄板少女アカネ」って知ってる?
原作漫画コミックがあるそうだがイワナは読んだことがなくテレビドラマしか知らない。
見た時「ラブ☆なっくる!!」の「れいな」が被った。
不幸な境遇で焼き物の食堂を営む高校も行かない少女の物語。
彼女の天性の料理技のため料理勝負と言う戦いの中に相棒「一鉄」(焼き物をする分厚い特殊な鉄板)と共に飛び込む。
何がビックリしたかと言うと彼女の営む「焼き物屋」のセットだった。イワナが思い描く「焼き鳥食堂」なんだ。
今週の放送で失意の中で料理を捨てる決意をしたアカネ、しかし店の前でアカネの鉄板を食べたい為雨の中で待つ小学1年生くらいの少年。
たぶん母子家庭の設定だと思うが母さんに作ってもらいたいが忙しいため作ってもらえないため母に内緒で食べに来る。
一度食べたお好み焼きが忘れられなくて・・・・・。
その子は「お金を持ってきたよ。」と誇らしげに小さな海苔の瓶に1円や5円や10円の小銭を一杯入れて持ってきたんだ。
最近は無いけどイワナは仕事上会社のイベント等で焼き鳥屋(露天店)やジュース・かき氷を売る事がある。
小さな子供が払う100円玉って「暖かい」んだ。ずっとしっかり握って買いにくるからね。

その少年の姿を見た「アカネ」は「自分」を取り戻し料理勝負に挑むんだ。






148 :ミヤビイワナ:2006/12/06(水) 20:34:45 ID:rdA/aPtq0

取り留めのない話で申し訳ない。
例え文字の世界だけでも自分は書く時は本気で書いている、「何かに」懸けられるって幸せだな。
たくさんの「人達」に自分たちの「物語」を読んでもらいたい!!
ねえ、みんな、「同創部」を他の小説サイトにリンクさせるってどう思う?
「2ちゃんねる」はなれ合いは「禁止」なんだろうね、だけど自分たち「なれ合い」過ぎたね。

りしゃす、風邪の具合はどうだい?
文字を書くことしかできないイワナを許して、どうか無理だけはしないで欲しい。

輝夫さんも風邪をひかないようにして。

自分は4kくらいをジョギングで通っている、おかげでここ数年風邪をひいたことがない。
それじゃ、みんなおやすみ。








149 :松輝夫:2006/12/06(水) 22:19:02 ID:pSYvsRmlO
最終章とあとがきが完成しました。
これでラストなので、徹底的に見直してから揚げますが、たぶん今週中にはいけるかと…。

>>146
まあさんどうしちゃったんですかね?自分も気になります。単に忙しいだけならいいけど。
あと、あの文のどこがズタズタなのかと。
書いてるうちに感情移入、当然だと思います。そうじゃないと、それは物語ではない、単なる文章で終わると思う。
あと、ひとつ思ったんですが、今後佐紀ちゃんが虐待を乗り越え、母親と和解するなら、美貴様が背中を押せるんじゃないかと。
血が繋がっていなくても親子としてやっていけるんだ、実の親子にできないわけないだろ、みたいな。
小春とは顔見知りですから、その縁から絡ませればそういうのもあり☆カナ?
ま、余計なお世話ですが…。

>>147
アカネは知ってますが、漫画もドラマも見てないですね…。
でも、そのエピソード好きだな。
あと、自分は馴れ合いOKだと思うんですが?ダメなの?
また、同創部はイワナ氏が作ったものだから、どこにリンクしても自由だと思うけど?
千奈美に、自分のはてなダイアリーのアンテナにも加えてあります。そこから来た人…いる☆カナ?

それでは皆様、おやすみなさい。

150 :ねぇ、名乗って:2006/12/07(木) 09:27:54 ID:BAKL1XdHO
新曲の歌い出しって誰?

甘えた歌い方がミキティに聞こえる。



151 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:32:12 ID:Qw8C6eJrO
3年B組ベリーズ工房 オーディション編番外「夢、いつの日にか…〜小春の夢、美貴の想い〜」

final act 未来-Tomorrow-

ここは有明の検察庁・警視庁合同庁舎、その中にある警視庁広域特別捜査隊本部で、苦虫を噛み潰したような表情の課長に、稲葉貴子は他の広域の面々と共にあることを告げられた。
昨年12月、貴子たち広域捜査隊は、かねてより都内を中心に犯行を繰り返していた恐喝グループをようやく摘発したのだが、出ていた被害届けが全て取り下げられたうえ、検察側も不起訴を決めたというのだ。
貴子は複雑な心境だった―――そのグループの一員に、貴子が知ってる人物がいたから。
貴子は、彼女以上にその人物をよく知っている、隣にいる同期の刑事、中澤裕子の表情を盗み見てみた。
仏頂面で無関心を装う裕子を見て、貴子はピンと来た。
『はは〜ん…さては裕ちゃん、なんか知っとるな』
同期の勘だろう、貴子はすぐに察したが、その場では気づかないふりをして、後で食堂で二人っきりになった時、裕子に思っていることをぶつけてみた。
「…あっちゃんにはかなわないな…」
裕子はそう言うと、小声で一部始終を語った。

152 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:42:11 ID:Qw8C6eJrO
「なるほど…それであの日急に有給を取ったんか。それにしても水臭いなぁ、黙ってるなんて」
「ゴメン。万一巻き添えでも喰らわせたりして迷惑かけたくなかったんや…だから何も話しておかないほうが良いと思ったんよ」
「何言うてんの、同期やろ」
「…ありがとう、あっちゃん…」
「小春ちゃんの涙に耐えられなかったんやろ?情に流されるのは刑事としてはどうかと思うけど、裕ちゃんらしくてウチは好きやで、そういうところ」
確かに自分は刑事失格だ、にも拘らず道重会長は刑事を続けさせてくれた、だから今回のことは一生かけて償っていくつもりだった。
「ところでな、美貴ちゃんが釈放されるのはいいけど、あの三人はどうなるん?また悪いことしでかすんちゃう?美貴ちゃんたちに仕返しとか」
「それはないで。アイツら釈放と同時に、会長のグループ企業が所有する中東某国の油田に送り込まれるわ」
「へ?」
「そこで働いて、その給料から会長が立て替えた被害者への補償やらその他諸費用を返済するわけや。ええ話やろ?三食風呂付、オマケに監視付きや。当分戻って来れへんで」
「なるほど…」
自業自得だと思いつつ、三人組にほんの少しだけ同情を覚えないこともない貴子だった。

153 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:43:51 ID:Qw8C6eJrO
翌日、合同庁舎の玄関にひとみに付き添われた小春の姿があった。
改めて言うまでも無く、美貴を迎えに来たのだった。
程なく、裕子と貴子に付き添われて美貴が姿を現した。
「お姉ちゃん!」
「小春!」
あの日以来の再会だったが、一体何日ぶりになるのだろうか。
「おかえりなさい、お姉ちゃん…」
「小春…ただいま…」
二人とも話したいことはたくさんあったが、結局言葉にはできず、その代わりにただしっかりと抱き合うのだった。
「よっちゃんも…色々ありがとう」
「いいっていいって。それより、お帰り」
それから、美貴は裕子と貴子の方に向き直って頭を下げた。
「お世話になりました」
「もうええって。それより、もう二度と小春ちゃん泣かすようなことするんやないで」
小春も裕子の前に進み出て頭を下げた。
「この前はすいませんでした。中澤さんの気持ちも考えないで…」
「ああ、気にせんでええよ。もう済んだことやし。これからも二人で仲良くな」
「はい!」
やがて三人は、裕子と貴子に挨拶を済ますと合同庁舎を出ていった。

154 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:46:38 ID:Qw8C6eJrO
本部に戻った裕子は、自分の席から有明の街中をボーっと眺めていた。
「どうしたん?ボーっとしちゃって。あの娘が帰って少し寂しいんやないの?」
振り返ると、コーヒーの入った紙コップを差し出しながら貴子が立っていた。
「別に…厄介払いできてせいせいしたわ」
貴子にそう言われ、裕子はコーヒーを受け取りながら憎まれ口を叩くのだった。
素直じゃないなぁ、と貴子は思ったが、口には出さず、代わりに言った。
「あの娘たち、もう二度と今回みたいなことがないとええな」
「大丈夫やろ、今度は…」
でないと、自分がしたことも、自分の想いも無駄になってしまう…。
『美貴、小春ちゃん…ウチにできることはここまでや、後はアンタら次第やで…』
裕子が紙コップのコーヒーをすすった時、事件発生を告げる緊急ブザーがけたたましく鳴った。

155 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:50:08 ID:Qw8C6eJrO
「大田区萩中1丁目7番地みずほ銀行羽田支店で強盗事件発生!手口から見て、先週から都内を中心に犯行を繰り返している強盗グループの犯行と思われます…本庁より広域にも出動要請です!」
「よっしゃ!あっちゃん、みんな、行くで!」
オペレーターの声に裕子は素早く反応すると、貴子や同僚たちに声をかけながら先頭を切って駆け出した。
『…ウチにできること、まだあったわ。あの娘たちの未来を守るため、絶対犯罪を許さへん、っちゅうことが』
そのためにも刑事を続ける、そして、それが同時に今回自分がしたことへの、自分らしい償い方にもなるだろう。
そんなことを思いながら、裕子は地下の駐車場目指して階段を駆け下りていくのだった。

156 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:12:48 ID:Qw8C6eJrO
美貴が戻ったその週の土曜日の夜、ここ「焼肉ふじもと」では美貴の帰宅を祝ってささやかなパーティが催されていた。
やがてパーティも終わって解散する時、小春が美貴に言った。
「ねえ、お姉ちゃん…今日、お姉ちゃんの部屋、泊まっていっていい?」
「はぁ?アンタさぁ、泣き虫は直ったと思ったけど、甘ったれなところは相変わらずだな」
「だってぇ…」
この時、美貴の母がすかさず口を挟んだ。
「小春ちゃん、汚い部屋だけど、良かったら泊まってってやってね。この娘、ホントはすごく嬉しいんだから」
さらに傍からひとみも言った。
「そうそう、ミキティは素直じゃないからさ。ホントは一緒にいたいけど言い出せなくて、小春ちゃんが言ってくれてラッキーだと思ってるはずだから」

157 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:15:03 ID:Qw8C6eJrO
「…よっちゃん、余計なこと言わないでくれる?母さんもさぁ…」
「あ〜、もうつべこべ言わない!アンタ、小春ちゃんが今日までどれだけアンタのことを心配してくれてたと思ってるの?今日はVIPとしてウチに泊まってもらう、それくらいしてもバチ当たんないよ!いいね?」
「…わかったよぉ…」
ひとみと母親に抗弁しようとした美貴だったが、母親に一喝され、渋々といった感じで頷いた。
「いいの?やったぁ!」
「…ったく、しょうがないなぁ…」
口ではあくまでも渋々という感じの美貴だったが、既に見抜かれていたように、やはりまんざらでもないようだった。

158 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:17:42 ID:Qw8C6eJrO
その晩、薄明かりをつけた美貴の部屋で、小春は美貴のベッドを借り、美貴は床に布団敷いてそれぞれ寝ていた。
「お姉ちゃん、やっぱり小春が下で寝るよぉ…」
「いいよ、なんったって今日の小春は『VIP』なんだから」
美貴はわざと『VIP』を強調しながら言った。
「でも…」
「いいって、遠慮しないでさ」
「いや、遠慮とかじゃなくて…」
「…じゃ、何?」
小春の言葉の歯切れの悪さに、美貴は少しイラッとしながら聞いた。
「お姉ちゃんのベッド…小春のベッドよりちっちゃいから狭くて…」
「…小春ちゃん…いっそ廊下で寝てく?広くていいと思うけど?」
「…遠慮しときます。って言うか、久しぶりに会ったのに、どうしてそぉゆうヒドイことをこの健気でかわいい妹に言えちゃうわけ?」
「ど・こ・が『健気でかわいい妹』だ?ったく、美貴より少しばっかり背高いからって。いいか、だいたい女はなぁ、背が低い方がかわいげがあっていいんだぞ」
そう言いながら体を起こした美貴は、暗がりの中で小春が妙に嬉しそうな顔をしているのを見た。

159 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:21:11 ID:Qw8C6eJrO
「…って、何で嬉しそうなんだよ?」
「だってさぁ、お姉ちゃんとまたこんな風に…だから、嬉しくて…うっ…ううっ」
小春は、そう言ったかと思うと今度は涙ぐみ始めた。
「バ、バカ、泣くなよ…」
そう言いつつ、美貴も思った―――確かにそうだ…自分も、またこんな瞬間を迎えられるなんて、思ってもいなかった…。
やっぱり小春は泣き虫だな、おかげで美貴まで泣けてきちゃうじゃんか…小春に聞こえないように美貴はつぶやくと、小春の隣に腰掛け、頭を優しく撫でてやるのだった。
小春は頭を美貴の肩に預け、美貴は小春の肩を優しく抱いた。

160 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:24:20 ID:Qw8C6eJrO
短い沈黙の後、やがて小春は体を起こすと決意を込めて口を開いた。
「…ねえ、お姉ちゃん?」
「何?」
小春は少し躊躇ったが、しかし自分の決意を伝えることから逃げるわけにはいかなかった。
今日、この話をするために二人きりになりたかったのだから。
「小春ね、事務所辞めようと思うの…」
「!どうして…」
「元はと言えば、今回のことってオーディションが原因でしょ?やっぱりこのままじゃいけないと思うの…」
美貴は首を横に振った。
「違うって。小春は悪くないよ」
「でも…」
美貴は両手で小春の言葉を遮った。
「ちょっと美貴の話を聞いてくれる?いずれ話すつもりだったけど…美貴さぁ、家に戻ってから今日まで、父さんや母さんといろいろ話し合ったんだ。でさ、決めた」
「何を?」

161 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:41:05 ID:Qw8C6eJrO
「美貴はこの店を継ぐよ。父さんたちの手伝いしながら、この店守ってく」
「えっ…だって、歌手になるって夢は…」
美貴は首を横に振った。
「ダメダメ。もう何回オーディション落ちたっけかなぁ…やっぱ才能も運もなかったんだよ。それに、今回みたいなこともやっちゃったしさ」
「お姉ちゃん…」
小春は、まさか美貴がこんなことを言い出すとは思ってなかっただけに、ショックだった。

162 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:44:03 ID:Qw8C6eJrO
「小春さぁ、美貴がこんなこと言い出したのは自分のせい、とか思うなよ?今回のこと、悪いのは美貴なんだ。美貴こそ、アンタには悪いことしちゃったと思ってる…」
「ううん、そんなことない!小春のこと、命がけで守ってくれたじゃない」
小春の言葉に、美貴は頷いた。
「ありがと…でも、だったら事務所辞めるなんて、そんな悲しいこと言わないで…あの時、アンタの夢を守るためって考えたから、美貴は命かけられたんだから…」
「お姉ちゃん…」
「小春には運も才能もある。だから、美貴の分も夢に向かって頑張ってくれない?芸能界じゃ、さすがに側にはいてあげられないけど、でも美貴の想いはきっと小春を守るから…」

163 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:45:30 ID:Qw8C6eJrO
美貴の言葉に、小春は決心した―――美貴の想いを、無駄にはしないと―――。
「お姉ちゃん、わかったよ。小春、頑張ってみる」
「そっか…でも、芸能界は厳しいからな〜。美貴みたいに優しい人はいないと思って覚悟して行けよ」
「大丈夫だよぉ、い〜〜〜っつもお姉ちゃんに意地悪されてきたから」
「コイツ…ま、その調子なら大丈夫かな」
小春と美貴は顔を見合わせて笑った。
「美貴もさ、歌手は諦めたけど、また別な夢があるんだ」
「どんな夢?」
小春はすかさず聞き返す。
「この店を、いつか日本一の焼肉の店にしてみせる。それだけじゃないんだぜ、そこに、日本一の女優になった小春が食べに来る」
「日本一の焼肉屋に、日本一の女優かぁ。いいね、それ!」
「だろ?だから、お互い目指す道は険しくて長いけど、一緒に頑張ろうぜ」
美貴の言葉に、小春は力強く頷くのだった。

164 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:47:47 ID:Qw8C6eJrO
「こんばんうっひーーっ!!」
不意に声がして、小春は我に返った。
周りを見れば、今小春がいる場所は見慣れた美貴の部屋ではなく、同年代のライバルたちで埋め尽くされた、オーディションの会場だった。
『そうだ…私、オーディション受けに来たんだっけ』
壇上の、覆面姿のいかにも怪しい男が今の声を発したらしいが、会場の雰囲気はその声のおかげで完全に凍り付いていた。
『…絶対零度、って感じ☆カナ?』
覆面男には悪いが、今の会場の空気を言い表すなら、まさにこの言葉がぴったりだろう―――小春がそんなことを思った時、
「こんばんうっひーーっ!!」
小春の耳に聞こえてきたのは、よく聞き慣れた声―――桃子だった。
『―――桃ちゃん?やる!さすがだね…小春も負けてらんない』

165 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:04:44 ID:Qw8C6eJrO
周囲は桃子を笑っているが、小春は桃子を笑うどころか、彼女のオーディションにかける意気込みを痛いほどに感じ、自らを奮い立たせるのだった。
「おお!君いいねっ!」
覆面男はその場しのぎに桃子を指差すと、さらに言った。
「じゃあ!もう一回いきますよぉ!せえの…こんばんうっひーーっ!!」
場内からまばらではあるが、やる気のかけら達が『渋々』と音を立てて、返ってきた。
その中には、今度は小春の声もあった―――先ほどの桃子に負けないくらい大きな声で。
周囲のライバルたちが様々な表情で小春を見ていたが、小春は平然としていた。
皮肉なことに、何度も死を覚悟した昨年の出来事のおかげか、今の小春は同年代の女の子では有り得ないほど強靭な精神を身につけていた。
周囲の白い目も失笑も、彼女は全く気にならなかった。

166 :ねぇ、名乗って:2006/12/07(木) 13:14:45 ID:nF1r4BXD0
キモ

167 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:16:48 ID:Qw8C6eJrO
覆面男の挨拶と、簡潔な進行説明が終わり、場内の空気はいよいよ戦闘モード一色に変わる―――もっとも、小春からすればそれでは遅いのだが…。
既に何度かテレビ出演を経験している小春でさえ、さすがにオーディションで緊張しないといえばウソになるが、しかし小春と大多数のライバルたちとでは、最初からオーディションに臨む覚悟が違っていた。
会場に来てから本気になるようでは遅いのだ―――まあ、これは背負ったモノが違うから仕方ないのかもしれないが…。
やがてオーディションが始まり、各部門の番号札【一番】の受講者達が、壇上に登っていく。
小春の女優部門も、順調に審査が進行しつつあった。
次々とライバルたちが審査を終えていく様を眺めながら、小春は静かに順番を待っていた。
『あの日、あの夜から小春の夢は小春だけのものじゃなくなった…』
小春は一生忘れないだろう、美貴と語り明かしたあの夜を…。
その後、事務所に復帰した小春は、今までの遅れを取り戻すかのように、文字通り血の滲むような努力を重ね、ついにテレビに出られるまでになった。
一方で美貴は、両親について店を手伝いつつ、夢の実現のため、後継者としての勉強をしている。

168 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:18:17 ID:Qw8C6eJrO
『お姉ちゃん、絶対掴んでみせるよ、私たちの夢、そして未来を』
そんなことを思っているうちに、いつの間にか、既に順番は小春のすぐ前まで来ていた。
小春は目を閉じて、その時を待つ。
「…次の方、58番久住小春さん」
「はい!」
自分の番号を呼ばれ、小春はハッキリと返事をすると、席を立ち壇上へ続く階段の前に立った。
テレビに出られるようになったとは言っても、まだまだ小春の夢はその程度では終わらない―――否、終われない。
小春の目指すものはもっと遠い所にあり、今日のオーディションでさえ、彼女にとってはあくまでもそこへ至るための通過点でなければならないのだ。
『だから、私はこんなところで止まっているわけにはいかない。歩き続けるの―――夢に向かって』
小春は、決意を込めて階段に右足をかけた。
『そして歩いていこう―――未来に向かって』


歩いてる 
その先の空へ
まだ見ぬ未来へ
胸に愛を抱いて


final act 未来-Tomorrow- end

169 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:22:04 ID:Qw8C6eJrO
あとがき-Postscript-

本来はROM専だった自分が、非才を省みず作家の真似事を始めたのは9月26日でしたが、小春と美貴の姉妹の物語、今ようやく終わりました。読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
元々自分にも小説の構想はあったのですが、それは今回書いたものとは全く違うものです。本スレとは全く違う世界になるので書くわけにはいかないと思いますが、万一自分が書く時に備え、勉強のつもりでこのスレを読み始めたのがきっかけでした。
やがて、小説があまりに面白く、かつスレの雰囲気がとてもいいので小説や紺の感想とか書き込んでいるうちに、イワナ氏に唆され(悪い人です、ええ)、他何人かの方にも背中を押していただき、このスレに沿った話ということで思いついたのが、今回のお話でした。

170 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:25:25 ID:Qw8C6eJrO
話の大筋はこの時点で出来上がっていましたが、いざ書き始めると構想はどんどん膨らむし、自分の思っていることを文章に表すことがいかに大変かを思い知らされることになりました。
と言いつつも、皆さんの暖かい反応に、調子に乗って楽しみながら書けました。今思うと、最後の方では、煮詰まって悩むことをむしろ楽しんでる風すらありましたので、ここまでくるともう末期症状ですね。
しかし、最初の方の文章を読むと恥ずかしくなりますね…誤字脱字は多いし、表現も幼稚だったし…後半は書きやすかったのもあって、少しはまともになった☆カナ?

171 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:41:10 ID:Qw8C6eJrO
今さら言うまでもなく、この物語では桃佐紀のオーディション編に出てきた小春の過去を書きました。
『佐紀は唖然とする。
目の前の少女から放たれる言葉たちは、少なくとも佐紀の中では現実離れしていて、
今まさに始まろうとしている、オーディションから目を背けたくなるには、十分な説得力があった。
しかも嫌味な印象は皆無で、率直なまでに彼女の覚悟が、見て取れた。 』
きっかけとなったのは本編のこの件でした。初対面の佐紀がここまで感じた小春の覚悟、それはどこから来るのか―――そう考えた時、こういう話もあり☆カナ?と思いました。
本編があるのですから、当然それに合せて書くわけですが、それは楽でもあり、難しくもありました。それでも、本編の話を損ねることなく、自然に近い形で本編に繋げられたと思います。
まあ、かなり重く、かつベタベタな展開になってしまいましたが…。

172 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:43:15 ID:Qw8C6eJrO
今回のヒロインとなった小春と美貴の姉妹の人物像形成ですが、大元になったモデルは先にも書いた通り、ガ○○ム種運命の某姉妹です。それをベースに、自分の好きなように仕上げました。
先ず小春は、こんな妹が欲しいなぁ、という個人的な感情(妄想?)が多分に入ってます。モデルになった某妹のように、しっかりとした芯のある娘になってくれました。
美貴ですが、元になった某姉はこんなに言葉遣いは悪くありません。こちらは自分がROMってる某スレの影響をモロに受けています。そのため非常に言葉遣いが悪くなってますが、妹を思う優しい姉の姿を描けたと思います。
よっちゃんは、当初は構想外でしたが、act.1の話を盛り上げるため急遽思いつきで出しました。結果的にはこれが大正解で、act.8で傷心の小春の「再生」に一役買ってくれたのを初め、随所でいい仕事をしてくれました。

173 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:45:08 ID:Qw8C6eJrO
広域の女刑事二人組は、裕ちゃんは最初に話を思いついた時から構想に入っていましたが、あっちゃんは裕ちゃんの相方が欲しいと思い、やはり急遽参戦となりました。二人とも、とてもいい仕事をしてくれたと思います。
悪役三人衆ですが、名前を決めるのに苦労しました。コンビならまだしも、トリオとなるとなかなか…最終的にこの形になりましたが、別にこの三人が嫌いとか、そういうわけではありません。
しかし…小春と美貴を泣かしすぎですね…ごめんなさいm(_ _)mまあ、あくまでも小説ですので、現実ではいつも笑顔でいてもらいたいと思います。

174 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:46:50 ID:Qw8C6eJrO
それにしても、ヒロインとなった小春ですが、拉致監禁されたうえにレイプされかかるわ、殺されかかるわ、おまけに自殺寸前までいってしまうとは…ちょっと追い込み過ぎたかも…。
まあ、あれだけの目にあって、しかもそれを乗り越えてくれば、確かに相当な覚悟も精神力もつくでしょうねぇ…。
でも、段々感情移入してしまい、リアル世界では娘。の中で自分の一押しのれいなに迫るほど(今では逆転したという声も…)存在感が増しちゃいました。
そういうわけで、以前も書きましたが、決して嫌ってるわけではありませんので、押しの方、気を悪くなされませんよう、よろしくお願いします。

175 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:49:06 ID:Qw8C6eJrO
それと、人間ではありませんが、ムクもいい仕事をしてくれたと思います。ムクは実際に美貴が飼っていたハムスターですが、美貴のことを色々調べているうちに、出してみようかと思いました。まあ、出てくる度に小春を追い詰める役でしたが…。
ただ、act.7のラストで美貴が小春にムクの世話を託すシーン、あれは小春が早まったことをしないよう、美貴が気を使ったという設定でした。もっとも、それを思いついたのはこの文章を書きながらでしたが(爆)
千奈美に、実際のムクは既にお亡くなりだそうです。また、三人衆のリーダーのモデルとなった冬木氏も他界されています。ご冥福をお祈りします。

176 :松輝夫:2006/12/07(木) 14:11:13 ID:Qw8C6eJrO
自分はこれで筆を置き、後はROMに戻ろうと思いますが、小説家の真似事ができたのはBerryz工房のおかげですね。ベリ工がいなければ自分が小説を書くなんてことはなかったはずで、そう思うとすごいグループだぁ。
それはさておき、読んで下さった方で、もしよかったら、感想とか、あとは好きなシーンやらセリフなどがあったら教えていただけるととても嬉しいです。
最後に、今まで読んで下さった方、あるいは文句一つ言わずスルーしていただいた方、支えてくれた作家の皆様、そして、最後まで演じ切ってくれた小春と美貴の姉妹、全ての登場人物に感謝を捧げて終わりにしたいと思います。
どうもありがとうございました!

ひとつの物語の終わりに添えて……

2006年12月7日 松輝夫

P.S
某姉の画像と引き換えに各タイトルの英訳を教えてくれた会社の同僚のY.A氏、警察・検察関連で色々教えてくれた某検察庁勤務のりしゃヲタS.H氏、いつも忙しい中質問に答えていただき、感謝します。どうもありがとうございました。

177 :ミヤビイワナ:2006/12/07(木) 21:37:06 ID:Wm3eB07C0
こんばんわ。
おつかれでした、ただそう言うだけなんだね。

イワナがそそのかして物語を書かせたけど、見事に自分だけの物語つくりましたね(入り口は板だけど全て輝夫さんが創ったんだ)

たぶん中学生(若い世代)とかあなたの作品に影響されている人がいると思うんだ、人の「業」をあなたは自分の恐れと共に書き上げているんだとイワナは感じている。
とか言ってイワナも自分の感情を持てあます時もあるんだ、ところが「りしゃす」は真っ先にイワナを叱ってくれた。この年になると本気で叱ってくれる人は居ないんだ、本当だよ。

まあさんは優しく受け入れてくれた、本当にありがたかったんだ。
いつも輝夫さんはイワナを助けてくれた、本当に「愛おしい」文章でイワナに惜しげもなく「勇気」をくれた、文字では言い表せない・・ありがとう・・・。

最後の作品よく練り上げている、本当に「カーテンコール」が許されるなら彼女達に拍手をおくりたい、がんばったねみんな。
「筆を置く」って言うんだ、おもしろいことを言うようになったね、「りしゃす」どう思う?

輝夫さんいつでもいいんだ次の「物語」・・・・・
夢は夢の続き さ!! 唄がきこえる・・・・。

輝夫さんにプレゼント(?)を送りたい自分が昔(7年くらい)前に作った曲を・・・
「FOR EVER YOUNG」って曲なんだけど会社の後輩が退職するときに送った唄なんだ自分では別れ唄を書いたつもり、カセットテープ(4チャンネルトラックレコーダ)で作った曲なんで音は悪いけど自分が作詞作曲して唄ってギター弾いている。
気に入るか分からないけど文字以外も出来るんだ。

輝夫さんゆっくり休んでイワナと風邪で弱ってるりしゃすを見守って・・・・
それじゃ・・おつかれさまでした。

ノノl∂_∂'ル <大好きなんだなぁ〜♪


178 :シド・りしゃす:2006/12/08(金) 01:26:33 ID:BBbVJiinO
輝夫氏乙!!!
敢えて言わしてもらう
「おまえ男だよ!男の中の漢だ!」
これは高田延彦が田村に送った言葉ですが、大変な作業を達成した今の輝夫氏にはぴったりの言葉です!
小春が中野サンプラザで目覚めたシーンは思わず鳥肌たった
最後の詩は「歩いてる」かな?マジ涙がでました

ロムに戻るとか言わないでさ、また輝夫氏の作品が読みたいんですけど
まずはゆっくり休んで!
佐紀ちゃんと竜二の死別の物語なんかどおよ?
確実に泣けるお題で泣かすのがどれだけ難しいか
成長した輝夫氏になら出きると思う!
だから作家「松輝夫」のまま一緒にがんがろうや!
とりあえず今週は糞風邪を完全に治してみるよ

179 :無名作家:2006/12/08(金) 16:56:49 ID:z12UOYaI0
久しぶりです。パソコンが調子悪くなりウィルスにかかりデータが全部消えて
苦労してました。
久しぶりなので話についていけなかったりしますのでその時はよろしくお願い
します。
小説は土日かきますんでできれば見てください。

180 :松輝夫:2006/12/08(金) 19:51:17 ID:Bv3QIGA6O
>>177
>>178
レスありがとうございます。
お二人の支援があればこそ、最後までやり遂げることができました。深く感謝します。

最後の詩は、りしゃすさんがお気づきの通り、「歩いてる」の一部です。
やはり娘。のメンバーなので、娘。の曲で締められれば、と考えていたのでちょうど良かったです。

今後のことですが…どうしようか迷ってます。
そもそも、自分の技量で本編に参加するのはどうかという疑問もありますので、悩んでます。
佐紀パパの話も興味深いとは思いますが、自分の手には余りそうで…一応、書けるか否か検討&研究中です。

181 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 20:45:27 ID:N04H5nzT0

オッス!! 輝夫さん。
ミキティは焼き肉屋さん、つまりは「料理人」になる決心したね。
てっことは・・・「れいな」とライバル?
そっそっれてイイナ!!

りしゃすが言ってるのはあくまでもアドバイスなんです。りしゃすは(イワナも)とにかく輝夫さんの「創る」物語が読みたいだけ、深く考えず輝夫さんまかせの物語を紡げばいいんです。
そうだよね・・りしゃす(イワナの捉え方が間違っていたらごめんね)・・。

メールで教えてくれた「企画」(実はイワナにとってこれが一番重要)、想像しただけでもヨダレが止まらなくなってしまった。
「ダン○イン」はビデオで1巻1時間30分くらいで全3巻で総集編がレンタルされているのでまず時間がある時見てもらいたい。

それからホムペ更新しといたからね☆
いつも原稿送ってくれて本当にうれしかった。
いつもきれいな原稿だった、人柄出ていました。




182 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 20:49:24 ID:N04H5nzT0

りしゃす、風邪どうだい?
食べるもの食べてとにかく暖かくして寝るべし!!




183 :松輝夫:2006/12/08(金) 21:11:12 ID:Bv3QIGA6O
紺バラライカ〜。

これから寝るお。寝る前に手短に……。

イワナ氏、サイト更新おつかれいな!
ただ、act.8が抜けてて、最終回がact.8になってるのが残念……時間があったら修正をお願いします。

りしゃすさん、まずは風邪早く治しましょうね。お大事になさってください。

184 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 21:56:18 ID:N04H5nzT0

すまない輝夫さん。
マッハで直した。

今後文を変えたいとかあったらいつでも言ってね☆
おやすみなさい・・・・・・。

ノノl∂_∂'ル <イワナはだらしないんだな〜♪



185 :シド・りしゃす:2006/12/08(金) 23:55:32 ID:BBbVJiinO
みなさん乙!
体調は最悪orz
明日人間ドッグなんで早々にネルお!
まだ何も書けてないけど期待は裏切らないから風邪治ったら気合い入れて書くべ
まだまだ物語は11月
マターリ行きますか

186 :ミヤビイワナ:2006/12/09(土) 00:40:21 ID:4Wjlin560

おいおい人間ドッグって・・・
とにかく体だよ。

イワナも一文字も書いてないから絶対急がないでくれ。

りしゃすお願いだから無理だけはしないように、本当にお願いだ。





187 :無名作家:2006/12/09(土) 10:25:32 ID:3mONlnmQ0
りしゃすさん今は体調の事に専念してくださいね。
健康が一番ですから。

188 :りしゃす:2006/12/09(土) 16:06:48 ID:IYHqMZ2JO
あんがとぉ!
今日は夜遊びせずゆっくり休養します^^
では仕事に(ry

189 :ねぇ、名乗って:2006/12/09(土) 17:31:19 ID:AyiYgEkS0
いや、本当に健康には気をつけてくださいよ。
と言っている自分も今日は風邪気味なので、
早いけどもう寝ます。今日明日と休めば、
月曜には…

>>145
狼でキャラ設定で盛り上がっていたころから
いるのですが、まさかここまで続くとは。
「なりでやってみる」ことも大事ですね。

190 :無名作家:2006/12/10(日) 13:46:34 ID:3zTqeef20
今書いてる小説、最初考えていたストーリーより大きく脱線してしまったんで
1,2、週間くらいストーリーを練りたいんで小説書くのはしばらく休養させて
ください。ワガママながらすいませんでした・・。

りしゃすさんゆっくり休んでください

191 :ねぇ、名乗って:2006/12/10(日) 21:50:03 ID:DzCOGahjO
>>190
頑張れよ!!

192 :シド・りしゃす:2006/12/10(日) 22:34:49 ID:DzCOGahjO
やっと風邪なおった☆カナ
ご飯がうまいうまい!
明日から再開出来そうです!
握手会までにはある程度進ませないと
>>189
これはこれはw
あの異様な雰囲気だった深夜にいらっしゃいましたか!
ほんとナリでやってみただけなのに応援してくれるみなさんのおかげです!

193 :松輝夫:2006/12/11(月) 09:35:42 ID:r6dTAKoyO
>>181
歌のプレゼント、いただきました。ありがとうございます。
イワナ氏ああいう声なんですね。渋くていいかも?
それにしても、ちょっと音の状態が悪いのが残念……。
美貴様は、何かお話に出せるなら出してあげてくださいな。
ノリo´ゥ`リもよろしくぅ。
>>190
ある程度話ができてからレスしようかと思ってるので頑張ってください。
>>192
風邪治りましたか。よかったよかった。
でも、病み上がりで無理しないでくださいよ?
ところで、佐紀パパの話、ちょっと急にアイデア浮かんできたので、やってみよう☆カナ?と。
で、細かい設定を教えていただけますか?
いつ亡くなったとか、何の病気で、とか。
あと、佐紀はずっと桜中ですよね?他のメンバーとずっと同じクラスでいいの☆カナ?
他にもお聞きしたいことがいくつかありますが、まずはこれくらいで。
時間のある時によろしくです。

194 :りしゃす:2006/12/11(月) 10:27:51 ID:YpPebgX+O
輝夫氏やってくれますか!
修学旅行の雅にご飯を食べさせてあげるシーンに設定などあったような
ウル覚えでスマソorz
またなんかあれば質問しちゃってください!

195 :りしゃす:2006/12/11(月) 10:47:13 ID:YpPebgX+O
ごめん適当すぎたねw
あとでちゃんとレスしますorz

196 :松輝夫:2006/12/11(月) 13:58:22 ID:r6dTAKoyO
りしゃすさんレスさんくすです。

ホント、時間のある時でいいから……病み上がりであまりムリはされませぬよう。
一応、当然こちらでも調べますが、小春の時と違い、調べる場所が多いうえに分散しているので、申しわけないですが、よろしくですm(_ _)m

あと、たぶん書くことはできると思いますが、期待に添えるか疑問☆カナ?
かなりの変化球になりそうですが、生暖かく見守ってくらはい。

197 :シド・りしゃす:2006/12/11(月) 15:54:28 ID:YpPebgX+O
清水竜二(佐紀パパ):90年代初頭渋谷を拠点として暴れ回っていたチームnWo(ニューワールドオーダー)のヘッド
情に熱く涙もろい
チーム内で薬物売買の罪をかぶり約二年の服役経験有り。
佐紀が小学校六年の時、脳梗塞で倒れ半身麻痺、後、自らの命を絶つ。

清水まゆみ(佐紀ママ):看護婦経験有り。以下未設定。
佐紀ちゃんは確か中一の時、千奈美と同クラスだったような
一年時は目立たなく大人しい少女。

こんなもんかな?
後は輝夫ワールドで巧いこと引き継いでやって下さい

198 :松輝夫:2006/12/11(月) 18:36:30 ID:r6dTAKoyO
りしゃすさんかたじけないです。
おかげさまで、早速着手したお。まあ、泣けるかどうかは保証できませんが……。

今回は佐紀ちゃんの過去を書きますが、それを第三者に語らせます。
その役は、自分の脳内小説で佐紀ちゃんの相手役になるはずだった男に任せます。まさか、こんな形で出番が回ってくるとわ……。
しっかし、こういう書き方はどうなんだろう……逃げのような気もするけど、ご了承くだされたし。

それにしても、nWoナツカシス。
それはいいとして、佐紀パパの亡くなった時期ですが、さっき過去ログを見たところ、小学校五年生の時とあったのですが、どうしましょ?
こちらとしては六年生の方が書きやすいんだけど……あと、何月のこととか設定ありますか?

199 :ねぇ、名乗って:2006/12/11(月) 20:48:35 ID:ED1OmhDI0

りしゃす、風邪良くなったらしいね。
よかった・・・・。

輝夫さん・・・また書いてくれるんですね・・・。
有り難う御座います。

イワナはゆっくりやっています。

輝夫さん聞き辛いMP3聞いてくれてありがとう。
渋かった?20代の頃だったんだ。
ギターソロは後輩の別れに創った唄なんで打ち上げ「花火」の様に弾いたなぁ・・・・
あれ以来一度も会っていない、10年前の話かな・・・・。
昔のデモテープの作り方で録った手法なんだ、音の分離が悪い4chトラックレコーダー今は使っていないけどまたいつかテープが回るのを見ながらギター弾きたいなと思っている。
今は何でもデジタル、便利になったもんだね。

先回の「中の巻」BGMに勝手にした、
ttp://www.youtube.com/watch?v=JBpoCcbX9Rc&search=Onmyouza%20Onmyo-za%20Onmyoza%20%E9%99%B0%E9%99%BD%E5%BA%A7

ノノl∂_∂'ル <音楽もまたやりたいなぁ〜♪


200 :シド・りしゃす:2006/12/11(月) 23:45:49 ID:YpPebgX+O
>>198
あらw小5だったっけ
まあいいんでないかな?まあさんが書いたんだよね・・・あそこのくだり
小5から小6にかけての出来事ってことで
今から楽しみだよ!あんまり明るい内容にはならないだろうけど一つの家庭が壊れゆく様・・・
輝夫氏の手法に期待デス!
>>199
おかげさまでなんとかかんとか持ちこたえました!
ヲレもやはり荒い音大好き!
友理奈ノキズの音飛びの激しいブルーハーツなんてグニャグニャのラモーンズのアナログ盤聴いてて思い浮かんだものw
やっぱベリとパンクはヲレに良いインスピレーションを与えてくれるのれす^^

201 :りしゃす:2006/12/12(火) 01:22:15 ID:6T4VCT3SO
駄目だorz
ソッコー煮詰まったw
あらためて練り直すよ・・・一週間のブランクはあまりに大きかった

202 :松輝夫:2006/12/12(火) 09:26:33 ID:HNBlyjgrO
>>199
いや、お礼を言わなくてはならないのはこちらでしょう。
また機会をいただいて感謝です。
イワナ氏も続編期待してます。美貴様は出てくるの☆カナ?
>>201
復活オメ!
病み上がりなんだから、ゆっくり行こう。
それから、回答サンクスです!
千奈美に、お父さまお亡くなりの日時は特に設定ナシでよろしいの☆カナ?


こちらは、おかげさまでだいぶ構想が膨らんできました。
小春の話を書いた時のように、個々のシーンがいくつも浮かんできます。
今まで、全く何も浮かんでこなかったのが嘘みたいだお。
なんか、書くのが楽しくなってきました。
これから、また過去ログ読んで研究します。
また、質問することも多いと思いますが、よろしくですm(_ _)m

203 :まぁ、名乗って:2006/12/12(火) 13:26:54 ID:mfIP4nhH0
新スレおめ!なんて…

お久しぶりで遅レスの茉作家です
ちょいと事情がありまして暫らく来られませんでした
まあ書くべきではないかもしれませんが書きますよ

事情というのは『顧客の倒産』でして…
事前に従業員の方から情報が漏れたので逸早く動いたのですが
大口の顧客故に自営業者にとっては決して小さくない金額が回収不能になりました
そんな中…心配してくれたり励ましてくれる多くの方々に出合って

『人に裏切られたからこそ 信じたい人もできる』

そんな言葉を思い浮かべました

それとヲタ友に誘われて色々なイベ&コンに参戦しました
元気一杯『歌って踊って』前を向いて歩いている姿にも教わった事はありましたよ

『落ち込んで下ばかり見て歩いていると 躓くことはないかもしれないけれど 決して先は見えてこないんだよ』 

笑顔の彼女たちにそんな事を教えられた様な気がします
勿論!我らB組の『胸スカ』イベントも(1回目)に参戦しますよぉおおw 作家さんの皆さんは行きますか?

さて そんな事があって肝心な『みや&まあ&まいみ』の話の続き書けませんでした
今もまだボンヤリとした話にしかなっていませんので
どなたか構想ある方いらっしゃったら遠慮なくお願いします

『素敵な物語』に期待!  なんて無責任な茉作家! へへっw

しかしみなさん凄いハイペースw  新スレになってもう200とは…これから読ませていただきますよ
取りあえず『ラモーンズ』って文字が目に入ったw 
CRASHとGREEN DAYのコピバンは楽しかったな〜 ではw ノシ

204 :ねぇ、名乗って:2006/12/12(火) 20:56:51 ID:Hb1+oRM50

まあさん・・・
辛いこと書いたね。

人はそれぞれの日々を生きる訳で様々な想いを交差させて日々を送るんだね。
まあさんの隣で慰めてあげられないイワナは無力だね。

でも、まあさん・・・「輝夫さん」が物語書き尽くしたんだ。
まあさんの書いた「物語」の力で自らの力を尽くして「悩ん」で「迷って」
自分の世界を作り上げたんだ。

まあさんのおかげだよ。

まあさん、イワナもこの板でもう少し頑張って見る気なんだ。
まあさんのおかげだよ。

「りしゃす」は夜遊びをガマンして風邪良くなったらしい。
物語を無理して書いてとは言わないけどたまには書き込んでね☆

3人も居ればハイペースに見えるけど一人一人は「必死」で楽しんでいる。
元気な姿見れただけでもイワナは嬉しかった・・・有り難う御座います。

りしゃすの様に夜遊びが祟って風邪だけはひかないように。


  負けないように泣かないように・・・・・。


205 :シド・りしゃす:2006/12/12(火) 23:09:21 ID:6T4VCT3SO
おかえり!
ヲレは五枚で3講演確保^^
でもあまりに可哀相なヲタ友がいるから昼だけタダであげたよ!
ベリで金儲けとかする気ないしね
とりあえず戻って来てくれて良かったよ
俺とまあさんは言わばオリメンだからねw
二期メンのイワナ氏輝夫氏がすごすぎて霞んでんだよ
無名さんも今ごろ頭捻ってんのかな・・・
たまにはまあの小説読みたいとゆいたい!

206 :体育祭:2006/12/12(火) 23:42:46 ID:6T4VCT3SO
>>137

梨沙子は友理奈の前で足を止めた。
肩で呼吸を整え、粟色の髪の毛は思いのほか乱れている。
「ゆ、ゆり・・・。」
自分の感情に任せ、保健室を飛び出したまではよかったが、友理奈を前に肝心の言葉が見つからない。
上目使いで顔色をうかがう様は、転校当初のよそよそしさそのままであった。
「ほら!二人してどうしちゃったの?」
茉麻が二人の空気を察し、敢えておどけてみせた。
3Bの応援旗が悠々と風に躍っている。
「つ、ついてきちゃった・・・」
梨沙子は照れた笑顔で言う。
たったそれだけだった。
たったそれだけでよかった。
友理奈と梨沙子は互いに顔を見合わせ、「いししし」と笑う。
『舞波ともよくこんな風に笑い合ってたっけ。』
あれから約一年が経った。
まさかあの頃のような気持ちで、笑える事など無いのだろうと友理奈は覚悟していた。
だが梨沙子は違った。
梨沙子には自分の弱さと向き合えるだけの強さがある。
この場に来るまで、どれだけの勇気がいったか、友理奈には想像もつかない。
「・・・逃げてたのは私の方だから。」
友理奈はいつの日か、駅の改札で親友に言えなかった台詞を口にした。

207 :体育祭:2006/12/13(水) 00:50:14 ID:/SE3SzxZO
「よっしゃあ!!」
トラックの向こう側から千奈美達が走ってくる。
今まさにスタートの号砲が鳴ろうとしているのに、3Bの走者は誰もが梨沙子の奮起に顔をほころばせていた。
「梨沙子、後は頼んだから。」
佐紀が梨沙子の肩をたたき、応援席へと帰って行く。
「よし!これでやっとみんな揃ったわけだ!」
「もう。スッゴい心配したっての!」
「ごめんなさい。」
「まあ、いいって!」
「もう絶対、逃げないから。」
「解ってるって。」
周囲のピリピリした視線など彼女達には全く意味が無かった。
五人の走者は互いに手を繋ぎ、円陣を組む。
「じゃあ、梨沙子に締めてもらおうか?」
「わ、私?」
「梨沙子しかいないっしよ!」
「もう逃げないんじゃなかっなっけ?」
梨沙子を除く四人がいたずらに笑う。
「わ、わかったよぉ。」
梨沙子はそう言うと、胸いっぱいに空気を吸い込んだ。

今朝の教室の黒板一面に書かれていた言葉
錯覚なんかじゃない、みんなでそう叫ぶと、心が一つになれる。

ありったけの声で梨沙子は叫んだ。

「さんねんびーぐみーーぃっ!!!」
「いくべーーっ!!!」

五人の切実なほどの叫びが、真っ青な秋空を貫いていった。

208 :松輝夫:2006/12/13(水) 13:00:45 ID:vj9oTNYjO
>>203
おかえりなさいです。
お留守の間に好き放題やってますが、やはりまあさんがいないと寂しいですね。

とても辛い目に遭われたようで……自分も、もっとも信頼していた人間に裏切られた経験がありますから、辛さはわかるつもりです。

すぐにとは言わないので、いつかまた作品書いて下さいな。お待ちしてます。

>>204
無力はオイラも一緒だお。
今我らにできるのは、このスレ盛り上げてまあさんの戻ってくる場所を守ることでいいと思いますが、いかが☆カナ?

>>205
いつの間にか二期メンバー認定されてるお。
まあ、自分はイワナ氏とは比較にならない格下だけど、嬉しい☆カナ。
でも、りしゃすさん霞んでなんかないし、オリメンあってこそのこのスレですよ。


こっちは順調に煮詰まってるお……楽しいなぁ。
過去ログ読んでて思ったんだけど、佐紀が付けていたみやにあげたリストバンド、頻繁に出てきますが、色とか、細かい設定あります?
ちょっと使える☆カナ、と思ったんだけど、出せるなら展開考えられるし。

209 :シド・りしゃす:2006/12/13(水) 14:50:41 ID:/SE3SzxZO
リストバンドは何でも良いよ!お任せします^^
輝夫氏の迅速な対応に感謝します
評価:非常に良い作者様ですw

210 :無名作家:2006/12/13(水) 17:00:15 ID:x1SfPHUY0
まぁさんお帰りなさい。へんな事ゆうようでしょうか、一緒にがんばりましょう!

僕は今書いてる長編小説を放置して、しばらくは短編小説書くか、それとも構成を
ねってから長編に集中しようか、迷ってます。
みなさんのアドバイスくれませんか・・?


211 :松輝夫:2006/12/13(水) 17:55:39 ID:vj9oTNYjO
>>210
まあ、作者さんの好きなようにすればいいと思うけど、せっかく書いたんだし続けてみたら?
個人的には、ある程度できあがってから感想書き込むつもりだったしね。
まあ、最終的には自分のやりたいようにやればいいと思うよ。

212 :松輝夫:2006/12/13(水) 18:16:08 ID:vj9oTNYjO
>>209
ヤフオクかよ!w

だいぶ進んできたお。
もっとも、りしゃすさんが求めてる(と思われる)モノとはビミョーに違うかも?かも?

リストバンドの件了解です。新たなネタができたお。


評価:非常に良い作者さんです

迅速、かつ丁寧な応対に感謝します。
また機会がありましたらよろしくお願いします。

213 :ねぇ、名乗って:2006/12/13(水) 22:05:31 ID:rOh+ptxQ0

輝夫さんが「格下」とか訳のわからん事を言うんだ・・・「りしゃす」どう思う?
失礼ながら言えば「同期」かな。

「同期」いいなぁ・・・・。

今日仕事で現場にトラックを運転して行き荷物運搬とかの仕事をした。
久しぶりに3トントラックを運転した。

自分の勤務する組織は色々な仕事をする。車の運転で飯を食べる日もあるし「気ぐるみ」を着て踊る仕事もある(一回しかやらせてもえなかった)。
自分のメインである現在の仕事はシステムアドミニストレータである。7年やっている。

今日の現場はマシンの設置等をしたための運転手である。



214 :ねぇ、名乗って:2006/12/13(水) 22:06:46 ID:rOh+ptxQ0
ちなみに「大型」「特殊」「けん引」の免許も持っている。

システムの不具合を直すワクチン的なプログラムソフトも作る。
作品同様「めちゃくちゃ」な仕事をしている。

今日は15人のメンバーで現場に行った。
夕方暗くなり荷物を卸すのも難しくなった頃、イワナは最後の荷物を下ろす決心をした。
上司は「やめろ」と言ったが「自分一人で行く」とイワナは言った。

そう言ったら一人の先輩と一人の後輩が何も言わず荷台に乗ってしまった。
それを止めに来た先輩が「危ないから荷台から降りろ!!」と言ったが返事をしない二人・・・。

イワナは二人が降りるのを待ったが降りてこないのでエンジンをかけた。
アクセルを踏む瞬間に助手席のドアを開け先輩が乗り込んだ。

「一人で行くと言って行かせる奴がいるか。」
「・・・・・。」
「行くなら黙って行けよ。」
「・・・・・。」
「一人で行くのオイシイしこうやって来てくれるのもイワナ的にはオイシイのですよ、先輩殿。」

「同期」は居ないが「先輩」も「後輩」もいいなぁ、イワナは職場でも迷惑ばかりだ。

       明日も、
       負けないように泣かないように・・・・・。

215 :シド・りしゃす:2006/12/14(木) 00:07:13 ID:htb1PNMdO
輝夫氏は格下なんかではありません!
ガンダムで言えばカイ・シデン
エヴァで言うところの冬月先生
ピストルズならポール・クック
プロレスラーならジョニースミス(好き嫌いは抜きにしてこの人はマジで尊敬してる)
要するにあれだ・・・
いぶし銀
輝夫氏のこつこつ行くスタイルにはそんな印象を受ける
イワナ氏お仕事乙カレー!
なんか難しそうでハチャメチャなお仕事なんですね
着ぐるみてw
俺も着てみてぇええ!

無名氏!とりあえず悩んでから決めたらいい
なんらかの作品がある限りヲレもレスさしてもらうつもりだよノシ

216 :体育祭:2006/12/15(金) 00:20:06 ID:ycxWny3uO
>>207

夕陽の朱色が教室に射し込んでいる。
坂本は下校していく生徒達の姿を窓際から眺めていた。

リレーの結果は散々たるもので三年B組は全校で四位という結果に甘んじた。
しかし教室に帰ってくる生徒達は、誰一人として順位や結果を悲観している様子もなく、
そこにあったの無邪気な笑い声と、心地よい疲労をまとった、愛おしい子供達の姿だけだった。

坂本は思う。 梨沙子を競技に参加させて本当に良かったと。

217 :体育祭:2006/12/15(金) 00:24:31 ID:ycxWny3uO
アンカーの梨沙子は、最後のバトンを受け取り損ね、動揺のあまりに派手にすっ転んだ。
後方からの走者が梨沙子を追い越していき、彼女が起き上がった時には、後ろには誰の姿もなかった。
坂本は梨沙子の胸中を察するあまり、目を背けるようにその場にしゃがみ込んでしまった。

「梨沙子がんばれ!!」
「負けんな!!」
「梨沙子ぉ!!」
遠方からの声達に、坂本は思わず顔を上げた。

それは紛れもなく『奇跡』だった。

3B応援席から一人また一人と、梨沙子の周りに駆け寄り、各々の言葉で彼女の背中を押していた。

圧巻の一言だった。

坂本が目の当たりにした光景は、単なる『人だかり』などではなく、間違いなく『輪』そのものだった。

218 :体育祭:2006/12/15(金) 00:33:30 ID:ycxWny3uO
「世の中、捨てたもんじゃないなぁ・・・。」

坂本は梨沙子の机に手を置き、無人の教室に語りかける。
まだまだ子供達から教わることは山ほどある。
残り少ない教員生活で、それらを補っていくのは容易ではないかもしれない。
半端で屈折した人間が『教師』を名乗る時代だ。
時には何が正しく、何が間違いなのか解らなくなる時だってある。
だが、子供達は言う。
『やってみなきゃ解らない事だってあるんだよ。先生。』
大見得を切りながらゴールを果たした梨沙子の笑顔が、全てを物語っていた。
「確かに、お前達の言う通りだね・・・。」

坂本は誰も居ない空間を見渡した。
教室中に残る、まだ真新しい土埃の匂いが、彼に秋の終わりを悟らせ、
そう遠くはない別れの時を思うと、坂本の口から自然と溜め息がもれた。

219 :松輝夫:2006/12/15(金) 12:54:57 ID:w57SyRrEO
3月31日新潟小春紺(違)昼夜

4月1日SSAベリ紺昼夜

という暴挙を本気で計画中の松輝夫です。

>>213
イワナ氏お仕事乙!
同期いいですね。自分も職場の同期には助けてもらってます。
千奈美に、どんな着ぐるみ着てるの☆カナ?
>>215

いぶし銀…なんか、自分に合ってるようなそうでないような…。
まあ、野球で言えば、元広島の正田耕三、元巨人の川相昌弘、でどう☆カナ?
あと、更新乙です。体育祭はこれで終わり☆カナ?
こっちも、だいぶ進みました。
ちょっち予告でも書いちゃおう☆カナ?


3年B組ベリーズ工房番外「僕の手紙」

力がないことが悔しかった…
ただ、大切な人を守りたかった…

果たせなかった約束、出せなかった手紙、届かない想い、そして、語られる過去…

幼なじみの少年の視点から描かれる、清水家の悲劇…


こんな感じ☆カナ?ちょっと映画館の予告を意識してみました。
佐紀と竜二の死別という、りしゃすさんからの当初のお題とは離れ気味ですが、ご了承ください。

220 :シド・りしゃす:2006/12/16(土) 03:34:28 ID:cphWYAiLO
音戦みたよ!
りぃちゃんが凄い自信付いて発言してるのに正直驚いた!
まあこれはこれで喜ばしいことなんだけどヲレとしてはあばばっているりぃちゃんも捨てがたい><
みんな誰しも環境に順応して一つづつ大人になっていくのね・・・
ああ早く握手したい・・・
この薄汚れた俺にもう少しだけ夢を見させてください!


ちなみに体育祭もう少しつづくのです!

221 :無名作家:2006/12/16(土) 17:14:13 ID:C2coz1by0
久しぶりです。
木曜日にバイクでスリップして事故って左足と左手を骨折。入院して病院から
ノートパソコンで投稿してます。
そのせいで音戦をみのがしてしまった。
ちょっと右手だけじゃきついんて終わります

222 :松輝夫:2006/12/16(土) 20:04:18 ID:SomC9qgEO
>>220
仕事で音戦見れなかったお……今回はトークありだったんだ。
体育祭まだ続きが読めるのね。楽しみに松輝夫!

>>221
入院ってマジ?大丈夫?
ムリしなんさなよ。お大事に。

223 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:06:31 ID:kcESg4mr0
茉麻、森へ帰る・・・

下の巻「燃えよ剣」

「そう、そんな事があったの・・・・。」
茉麻は「地上人」のパジャマを「村」娘のスカートに着替えながら雅から見知らぬ「騎士」の
最期を聞いた。
あまりにも激しい人の「最期」だった・・・・。

二人は「須藤飯店」を出て教会に向かった。
歩きながら茉麻は雅に聞いた、
「それでこれから皆などうするの?」
「・・・・・。」
雅は意を決して、
「戦うんだ・・・・。」

茉麻は青ざめた、
「ねえ、そんなに強い人たちが敵わなかったのになんで女の子達が戦えるの?」
「・・・・・。」

「・・・・・茉麻だって白魔法使いなんだよ、それも相当レベルの高い魔法使いなんだよ!!」

「だから私は何も覚えていないの!!」

二人は黙ったまま歩いた・・・・・。

224 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:08:57 ID:kcESg4mr0
佐紀は桃子と千奈美の家「徳永鍛冶屋」にいた。

「カンタ・ベリー」の村には年長と呼ばれる少女達、茉麻を含めて7人がいる、その他は14歳未満の
子供達が100名近く未だ帰らぬ両親を待ち続けている。

「ベ」国の国家騎士団「ランツク・ヒネツ」の最強騎士「柴田あゆみ」は首都に避難するよう最期に佐紀達に
言い残した・・・・・。
最強の騎士は自分が出来るのならきっと無理矢理にでも年長の少女達と100人の子供達を自分が
警護して首都に連れて行くだろうと佐紀は考えていた。

千奈美は父との会話を思い出していた・・・・・。

「父さんウチも行きたい!!」
「・・・・・。」

千奈美の父は黙々と武器の選別をしていた。
(須藤さん夫婦は料理人だからな軽くて強力な武器を選ばないとな・・・)

「父さん!!」
「千奈美、地下室の大きな箱あるだろう。」
「・・・・・。」
「あの箱の中には千奈美でも使える軽い「魔法銃」が2丁ある。」
「・・・・・。」
「もし大人達が帰らない場合はあの銃でこの村を守れ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

225 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:10:24 ID:kcESg4mr0
「・・・・千奈美。」
「え、ああ、うん。」
桃子が不思議そうに千奈美をのぞき込んだ。
「・・・・・。」
佐紀はきっと千奈美が両親を思いだしているのだろうと感じていた。

「地下室に行こう。」
千奈美は二人を連れて地下室に行った・・・・・。

地下室のランプに火をつけて部屋の隅にある大きな箱を開けた。
箱の中には魔法の力を封じ込めた「魔法弾」を撃つ事が出来る「魔法銃」が2丁入っていた。
この「魔法銃」を使えば魔法の力を使う事が出来る。
「魔法弾」はあらかじめ村の魔法使い達が魔法の練習がてら作ってくれていた。

箱の中に魔法弾が一杯つまったポシェットが二つ入っていた。

千奈美は「剣」も「魔法」も使えない自分と桃子に渡した。

(父さんウチらがこうなること知っていて2丁置いて行ったの・・・・・)

佐紀はうつむいていた、千奈美にかける言葉が浮かばなかった。
そんな佐紀のたたずみに千奈美は我に返り、
「この銃でバンバンやっつけて佐紀と桃子の母さん取り返そう!!」
(一人じゃない!!辛いのはウチだけじゃない!!)
千奈美は普段はメンバーのお調子者だが人の寂しさを感じ取り受け止める強さを持った少女だった・・・。


226 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:13:14 ID:kcESg4mr0
「ねえ佐紀、見せたい物があるの!!」
「・・・・・。」

「こっちこっち!!」

隣の部屋の扉を開けて中に入り棚に置いてある黒い「ランドセル」の様な箱を持ち上げた。

「なに?」

佐紀は何の事か分からなかった。

「へへっこれは父さんに教わりながらウチが作った「雷音丸」(らいおんまる)なんだよ。」

佐紀は引きつった、
「ちっ千奈美が・・・・・」

千奈美は父譲りで鍛冶屋の道具を色々作るがまだまだ未熟で「暴発」する魔法銃や空を飛んで降りられなく
なる「空飛ぶ座布団」等作ったがいつも怖い物知らずの「雅」が「犠牲」になっていた。

横にいた桃子は目を輝かせて、
「なになにどうなるの?」

(どうなるって?・・・どうなるのよ!!)
佐紀は逃げたくなった。

「これはね背負う様に装着するの。」
千奈美はランドセルの様に背中にしょってみせた。
背負った雷音丸の底には三本の管が見える。
「この雷音丸は魔法カラクリを利用しているの、
僅かな火薬を魔法力で増幅して空を飛ぶことができるの。」

227 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:14:56 ID:kcESg4mr0
「その推進力を使って内部のカラクリが風力エネルギー発生させて高速飛行に人間が耐えられる
「甲冑」を作り出すの。」

佐紀は顔が真っ青になった。
昨年、雅は千奈美の作った空飛ぶ座布団で空中から飛び降り全治2週間の傷を負った。

「さすが雅、その程度の怪我で済むなんて騎士の卵ね!!」
「あたりまえだろ!!」
二人は大笑いしていた。

ベッドに横たわった雅を見舞いに行った時のこの二人の会話を聞いて佐紀は倒れそうになったのを
思い出した。

(まさか自分にそんな役回りが来ようとは・・・・・)

「ちっ千奈美・・・今回はその道具使わないように・・・しよう・・・。」

引きつりながら佐紀は千奈美に言った。
「なんで、佐紀の腕なら絶対使いこなせるよ!!」
「そう言う話じゃないんだけど・・・・。」
「・・・あのね。」
千奈美は真剣な顔で話し始めた。
「相手は水から絶対離れないでこちらは足場が無いの、魔法力は遠くの敵を倒せるけれどその為みんな
魔法を逆手に取られて・・・・。」
「・・・・・。」
「だから剣の攻撃は空中から自由にできなければいけないの。」
佐紀は我に返った、なるほど水の上を歩くわけには行かないそうしたら空を飛べる攻撃法は
有効手段であると。
(この子は・・・私より勘が良いなんて・・・。)
「分かったやってみる。」

228 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:27:39 ID:kcESg4mr0
3人は地下室から上の階に階段を上って外に出た。

「それじゃ実験よ佐紀。」
「・・・・・実験って。」
「まだ誰も装着した事ないんだから一応やっとかないと。」
「・・・・・。」
佐紀はやっぱりやめようかと一瞬考えた・・・・。

「ねえ、もしかして昨年の雅の大けがの事気にしている?」
「!!」

「だいじょうぶ、あの時は甲冑を着ていなかったの、でも今回は雷音丸の上部つまり加速して風圧を
受ける部分に風車を二つもつけてカラクリを作り出して甲冑をまとえるの。」
「・・・・・。」
「その甲冑は服の様に薄いけど耐熱素材で出来ていて火炎も雷撃も80%減らせる。」
(100%では無いのね・・・・。)

「薄いけど魔法カラクリの力で物理衝撃も相殺するわ。」
桃子が目を輝かせて、
「すごいよ!すごいよ!千奈美!!」
佐紀はやっぱり目の前がクラクラしてきた。

とうとう千奈美は佐紀に「雷音丸」を背負わせた。

「それからこの雷音丸を起動させるには呪文が必要なの。」
「わ、私は魔法を使えない!!」
「違うの雷音丸に話しかけるように唱えれば勝手に起動するの、その為の合い言葉のようね、何しろ
魔法カラクリなんだから。」

229 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:29:42 ID:kcESg4mr0
「・・・・・。」
「わかった私はなんと唱えればいいの?」

千奈美は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

「・・・・・・・・・・。」     
「・・・・・うそでしょ。」

(うっ!・・・・)

「な、なにを言っているの本当だよ。」

「その呪文を唱えた後に右手の後ろにある紐を引っ張って。」
「・・・・・。」
「ねえ、呪文はいらないんじゃないの。」

(うっやばいな・・・・)
佐紀が千奈美に疑いの視線を送っていた。

230 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:31:20 ID:kcESg4mr0
佐紀はおもむろに佐紀の正面に立って「寄り目」をして片目を個別に左右に動かす「目玉リレー」と言う
「荒技」をやりはじめた。
「や、止めて!!」
桃子は、
「すごーい!!千奈美器用ね」
佐紀はこの気持ちの悪い目の動きが苦手だった見ているだけでクラクラしてくるのだった。

「分かった分かったやるから!!」
訳の分からない戦いに負けた佐紀は森の方向に体を向けた。
腰に柴田あゆみから託された剛刀「カッツ・バイケル」を下げた紺色のズボン姿だった。

佐紀は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

右下にある紐を引っ張った!!

背中に背負う3本の管が火を噴き出した!!

ゆっくりと佐紀は空中に浮き出した!!

30m程の高さになりその後はものすごい加速をつけて見えなくなった・・・・・。

231 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:36:29 ID:kcESg4mr0
友理奈は教会の椅子に座って「柴田あゆみ」の最期の言葉を思い出していた。

「・・熊井様・・恐れず自分の意志のままに生きませよ・・あ・なたの心には必ず・光がありませり・」

「・・・・・。」
(柴田卿(きょう)はもしかしたら私が「暗黒騎士」ということを知っていたのかも・・・・。)

友理奈は柴田の最期の言葉の真意を考えた、自分に何をするべきかさとしたのだろうか?
それとも・・・・・。

「お願い・・・・大陸を守って!!」

舞波が最期に叫んだ言葉が今でも耳を離れない。
胸のペンダントを握りしめた・・・・・・。

バタン!!

「!!」

雅と茉麻が黙ったまま教会に入ってきた。

「まあ、悪かったまあは修行中の身だったな。」
「・・・・・。」

「私たちが帰ってくるまで子供達の面倒頼むよ。」
「・・・・・。」

232 :ねぇ、名乗って:2006/12/17(日) 19:37:15 ID:Bv/pifsk0
音楽戦士ってスタジオライブなかったでしょ、来週やるの?

233 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:38:36 ID:kcESg4mr0
二人は友理奈が居ることに気づいた。
「熊井ちゃん・・・。」
茉麻は悪い空気を和ませようとした。

「私は用があるから・・・・。」
「・・・・・。」

「どうしたの?」
目をこすりながら梨沙子が昼寝から起きてきた。

「それじゃ・・・・。」

「・・・・・。」

友理奈は元気のない雅が気がかりで後を追った。
その後を梨沙子がついていった。

茉麻は一人教会に残された。
茉麻は礼拝堂の十字架の前にひざまづいた、
「どうすればいいのですか・・・・。」
十字架に問うてみた。

234 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:40:07 ID:kcESg4mr0
「お姉ちゃん。」
「!!」
振り向くと7歳くらいの見知らぬ少女が立っていた。
「れいなお姉ちゃん何時帰ってくるの?」
「・・・・・うっうん・・・。」
茉麻はなにも答えられなかった。

「れいなお姉ちゃんが作るケーキ甘くて柔らかくていい匂い。」
「・・・・・。」
「まあ姉ちゃんも好きでしょ。」
「・・・・・。」
「れいなお姉ちゃん大きいお姉ちゃん達には厳しくて小さい子からケーキくれるから
先にまあ姉ちゃんにあたしのケーキ半分あげるからね。」

茉麻は小さい見知らぬ「妹」の体を抱き寄せた。
抱きしめられた少女は、
「でもね、さゆみお姉ちゃんとちい姉ちゃんは隠れてつまみ食いするんだ内緒だよ。」
茉麻の胸の中でクスクス笑いながら小さく少女は泣き出した。
「・・・・・・。」


235 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:42:26 ID:kcESg4mr0
雅は村の外れにある「祠(ほこら)」に来ていた。
この祠は100年前の大戦中に戦争を逃れ難民を守り通しこの地にたどり着いた戦士の墓だった。
伝説ではその戦士は「片腕」と「片目」を失っていたが化け物の様に強く身の丈を越す大剣を振り回して
戦ったそうだ。
その大剣は「ドラゴンキラー」と呼ばれ長い間この祠の地面に墓標代わりに突き刺さったままである。
村の収穫祭や冬の聖夜になるとお供えもので奉(まつ)るのである。

「祠に入るの?」
「!!」

友理奈と梨沙子がいつの間にか雅の後ろに立っていた。
「なっなんだよ!!ついて来たのか?」

梨沙子はニヤニヤしていた。

「ちょっと心配になったの・・・・。」
友理奈は申し訳なさそうに言った。

「しょうがないね。」

3人は祠の扉を開け中に入った。

小さな建物の中央に墓標の様に地面からつきで出た剣の柄が見えた。

「ねえ、お祈りに来たの?」
梨沙子が雅に訪ねる。
「・・・・・。」
友理奈は、
「あなた、まさかあの剣を・・・・・。」

236 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:45:14 ID:kcESg4mr0
「剣には動物を斬る剣と魔物を斬る剣があると丹下のおっちゃんは言ってたんだ。」
「・・・・・。」
「あたしのこの剣では魔物は絶対斬れない。」
雅は騎士見習いの刃が薄い短い剣をさすっていた。

雅は大剣の前に立ち引き抜いた。
全くビクともいわなかった・・・・・。

二人が見守る中何度も繰り返したが同じだった。

(私がここで暗黒騎士の力を使い引き抜けば・・・・・)
友理奈はためらっていた、醜い暗黒騎士の顔を二人に見せたくなかった・・・・。

「ふぅ〜わかったよ覚悟が足らないんだね。」
雅は座り込んで「ドラゴンキラー」に呟いた。

「!!」
友理奈は目をみはった。

雅は立ち上がり腰の剣を抜いて長く柔らかい髪を片手で束ね片手の剣を後ろに回し切り下ろした。
まるで少年の様に短い髪型になった。

「雅!!」
梨沙子は顔を青くして叫んだ。

片手の剣を斜めに地面につけ片足で踏みつけるように蹴り折った。

237 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:48:48 ID:kcESg4mr0
「中途半端に何かを持った者に与えるほど甘くないんだろう?」
雅は「ドラゴンキラー」を見下ろしつぶやいた。

「さぁ最期だ!!剣よ私たちに力を貸してくれ!!」

雅は両手でドラゴンキラーを握り目を閉じて祈るように引き抜いた・・・・。

「!!」

何ということだろう!!さっきまでビクともしなかった大剣はするすると雅に引き上げられた!!

その武器は剣というにはあまりにもおおざっぱ過ぎた、まるで鉄の固まりで雅の背丈を楽に超えていた。

「雅、持てるの?」
友理奈は訪ねた。

「あたしには持てるらしい・・・・。」

ガタン!!

「!!」

3人は奥の部屋から重い物が地面に落ちる音を聞き行ってみた。

「!!」

祭壇に供えられていた大きな鉄箱がひっくり返りふたがあいて転がっている。

238 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:52:40 ID:kcESg4mr0
「雅、甲冑一式揃っている様ね。」

友理奈は箱の中身を丁寧に引き出した。

黒いブーツ、黒い皮のズボン、大きなベルト、黒い半袖シャツ、黒い甲冑、肩当て。
「なに?これ・・・。」
腕に装着する防具に30mm程の小型大砲が装着されていて左腕の防具には箱形にハンドルがついて
ハンドルを回すことにより連射できる「ボウガン」が転がっていた。
箱の中には大きな黒いマントがありその下には肩から下げる大きな「道具袋」が入っていた。

「道具袋」の中にはたくさんのボウガンの「矢」と「火薬」袋と「大砲」の弾が入っていた。
(一人で戦争でも引き起こすの・・・・・)

しかし不思議なことに甲冑はすべて雅の体にぴったりと装着できた。
(伝説では戦士「サゼン」は2m近くの大男のはず・・・・。)
友理奈は不審に思ったが雅は嬉しそうに甲冑を装着していた。

「雅、本当にその格好で動けるの?」
「不思議なことにそんなに重くないんだ。」

「雅の為に「サゼン」が用意してくれたのかもね。」
梨沙子は事なげに「奇跡」を語った。

雅は祭壇にひざまつき、
「必ずお返しにあがります。」
深々と頭を下げた。

真っ黒な固まりになったマントの後ろ姿は一瞬で雅を神々しい「騎士」にした。

友理奈と梨沙子は雅の後ろで同じように深々と頭を下げた・・・・・・。

239 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:55:05 ID:kcESg4mr0
夕方7人は教会で明日「ノンマル・トル」との決戦をする作戦会議を開いた。

作戦の指揮を取るのはむろん「キャプテン」だった。

「みんな私は今でもこの村の事も魔法を思い出せないの。」
茉麻の発言に皆苦しそうにうつむいた。
「でも、私だけじっとしているわけにはいかないと思うの。」
「・・・・・。」
「私も一緒に行くわ!!」

佐紀は「雷音丸」に預けた首をさすりながら深く何度もうなづいた。

作戦は一通り皆に達した・・・・・。

しかし友理奈だけには任務は与えられなかった。
「なぜ?私には・・・」
友理奈は悲しそうに佐紀に問うた。
佐紀が言葉を発しようとするその時、
「あんたよそ者なんだよ!!」
雅が椅子から立ち上がり友理奈に剣より冷たい言葉を突きつけた。
「・・・・・。」
「ランカスターから魔物を呼び込んだのはあんたのせいかも知れない!!」
「・・・・・。」
友理奈は目を閉じ静かに雅の言葉を受け止めた。
「だからこの村で子供達と留守番・を・・・・」
友理奈は雅の真意を気づいてしまった。
「!!」
「・・なん・だ・から・・・」
雅は責めているはずだが涙声になりもう一言も言えなくなっていた。

240 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:56:50 ID:kcESg4mr0
雅は席を立って外に駆けだして行った。
佐紀は席を立ち友理奈の前で片膝をついて頭を下げていた。
「!!」
「熊井卿、騎士団の指揮官であるあなたへの無礼、私の責任であります。」
「佐紀なにを言っているの雅の気持ちは分かったわ、あなた達が帰るまで私が村を守るわ。」
友理奈は優しい瞳で佐紀の両手を取った・・・・・。

教会の階段に座って雅は泣いていた。
「雅、済まなかったな。」
佐紀が後ろから雅に語った。
「あの台詞は私が言うべきだったのに。」
「・・・・・。」
「へっ、事を済ませてとっと帰ってくるだけさ!!」
「・・・・・。」

夜が明けいよいよ出発である。
6人の年長を見送る子供達と友理奈がいた。

「友理奈たのむ。」
佐紀はもう一度頭を深々と下げた。

雅は振り向きもせず、
「すぐ帰ってくるさ!!」
すたすた歩き出した。

6人の姿が見えなくなるまで友理奈は見送った・・・・。

241 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:58:11 ID:kcESg4mr0
2時間くらい歩きもうすぐ川に到着する。
「もう一度作戦の確認をする。」
歩きながら佐紀は言った。

川についたら二手に分かれる、佐紀、千奈美、桃子。
雅、茉麻、梨沙子。

佐紀チームはわざと逃げて上流の湖にノンマル・トルを呼び込む。
湖は川と違って水が安定する、千奈美と桃子の魔法銃で冷却呪文を使い水を凍らせる。
決してノンマル・トルに当てないようにだ。
水が凍りついてノンマル・トルが身動き出来なくなったら佐紀は雷音丸で空を飛び上空で待機。
その間湖を見下ろす丘に雅チームが到着して梨沙子を援護しながら雅は戦い梨沙子は上空に
待機した佐紀の剣に雷撃魔法を当てその魔法剣を上空からノンマル・トルに物理攻撃として
たたき付ける作戦だった。

いよいよ到着した。

「さっそく来たようね。」
ガサガサと雑兵モンスターの音が聞こえてきた。
雅は茉麻と梨沙子を丘の登り口へうながした。

242 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:59:40 ID:kcESg4mr0
「それじゃ佐紀!!」
「待って雅!!」
剛刀「カッツ・バイケル」を額におし当て、

「光とあれ!!」

雅はドラゴンキラーの柄を額におし当て、

「光とあれ!!」

それぞれは目的の地に走り始めた。

佐紀達は湖の半分ほどで雑兵達に囲まれた!!

桃子と千奈美の魔法銃がうなった。

10体単位で「葉っぱ兵」は砕け散った。

佐紀は「カッツ・バイケル」を振り回し雑兵の群に飛び込んだ!!

囲みを突破した・・・・。

「もうすぐ丘の上だ!!」
雅と茉麻、梨沙子は息を切らして走った。

もうすぐ丘の頂上という所で雑兵達は待ちかまえていた。

243 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:00:56 ID:kcESg4mr0
「まっ簡単には行けないよな。」
言いながら雅はドラゴンキラーを地面に突き刺した。

「二人ともこの剣の影でふせてな!!」

身の丈を越す大剣は「盾(たて)」にもなる。

ゆっくり迫ってくる雑兵に向け左腕に装着された回転連射式ボウガンのハンドルを勢いよく回した。

大量の「矢」が放たれて雑兵はあっという間に半分ほどになった。

矢が尽きて雅は右腕に装着された大砲を雑兵に向けた。

ドーン!!

轟音と共に40mほど爆炎が伸びて雑兵達は蒸発していった。

雅はすかさず次の大砲の弾を装填(そうてん)した。

「!!」

その時後ろから衝撃が走った!!

雅は不意をつかれ大木に頭を打ちつけた。

「いってーなぁ」

雅を襲ったのは大蛇だった。
ノンマル・トルの魔力で普通の蛇を大蛇に変身させたのだ。

244 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:02:51 ID:kcESg4mr0
二人は雅に駆け寄った。

「大丈夫!!」

頭から血が出ていた。

「これからこれから。」

雅は大蛇の首もとを見た。

「!!」

「矢島まいみ」の剣だった。

「お前、矢島やったのか?」

大蛇は嬉しそうな顔をしていた。

雅は地面に突き刺したドラゴンキラーを抜くため走り出した!!

しかしもう一度大蛇の尻尾で大木に吹き飛ばされた!!

「雅!!」

二人は恐怖で動けなくなった。

245 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:04:31 ID:kcESg4mr0
じりじり大蛇が雅に大きな口をあけ近づいた。

雅は気を失ったのかぴくりとも動かなかった。

「シャァ〜」

大蛇は雅に喰らいつこうと口を近づけたその時!!

ドーン!!

大蛇の大きな口の中に雅は右腕を突っ込み大砲の引き金を引いた。

大蛇の口は半分吹き飛んだ。

「シャァ〜!!シャァ〜!!」

大蛇はもがき苦しんでいた!!

雅はヨロヨロと立ち上がりドラゴンキラーをゆっくり地面から引き抜き、
「あっあああぁぁぁ!!」
大蛇の首を一太刀で切り落とした!!

首だけになった大蛇はさらにもがいていた。

246 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:05:32 ID:kcESg4mr0
斬り離れた胴体の上部分に刺しっぱなしだった「矢島まいみ」の剣を雅は引き抜き大蛇の頭に突き刺した。
「・・・・・。」
大蛇は動かなくなった・・・・・。

「よし!!湖だ!!」

佐紀達は目的通り湖に着いた。

「!!」

湖から大きな泡が無数にわき出した。

ザバーン!!

「大ダコ」が現れた!!

「ははは、まだ戦える人間がいたんだ・・・・」

「二人とも今よ!!」

千奈美と桃子は「冷却」魔法の弾を魔法銃に装填した。

ドーン!!ドーン!!

「はは、どこを狙っている・・・全然あたらないぞ。」

水面に落とした「冷却魔法」はすこしづつ水面を凍らした・・・・。

247 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:07:03 ID:kcESg4mr0
「はぁはぁ」
雅は肩で息をしていた。
「やっとたどり着いたな。」
「みや、大丈夫なの。」
雅の左腕は完全に動かなくなった。
頭からの出血も止まらない・・・・・。
「梨沙子!!タイミング間違えるなよ!!」
梨沙子は眼下の湖での戦いに目を見張っていた。


「千奈美、桃子、私は変身する!!」
「!!」
まさに今だった作戦の最終は!!

佐紀は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

(頼む雷音丸!!)
右下にある紐を引っ張った!!

背中に背負う3本の管が火を噴き出した!!

佐紀は少しずつ加速し風の力を得て白いマントが背中から伸び体全体を覆う白いスーツをまとった。
顔を「白獅子」のマスクが覆った。

変身完了!!

248 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:08:49 ID:kcESg4mr0
上空に浮かび剣を構える佐紀を確認した千奈美は「最大冷却魔法」の弾を撃ちはなった!!

「?!!」

ノンマル・トルの周りの水が厚く凍りついた!!

「なんじゃーこりゃー!!!!」

ノンマルトは身動きが出来なくなった!!

「梨沙子今だ!!」
意識が遠くなりそうになりながら雅は叫んだ!!

梨沙子は両手を空にかざして呪文を唱え始めた。

       雷鳴 響き

       サンダラス の 刹那を・・・
      
      「ボルテス!!」

雷が佐紀の「カッツ・バイケル」に落ちた!!
雷を受け止めた剣を振り上げ佐紀は急降下でノンマル・トルに斬りかかる!!

「うおおおおっっっっ!!」

ノンマル・トルは全力で力を入れて氷の中から足を一本だけ出した!!

「!!」

佐紀はその太い「タコ」の足に斬りかかったが逆に振り払われてしまった。

249 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:11:13 ID:kcESg4mr0
ドーン!!

佐紀は氷の上に落下した。

衝撃の痛みに耐える佐紀に追い打ちをかけてタコの足は襲いかかり湖の端まで投げ飛ばした。

佐紀は湖の底に沈み黒いクリスタルになった・・・・。

雅達は丘からその様子をずっと見ていた・・・・。

「!!」

千奈美と桃子が雑兵に囲まれた丘の上からでは良く様子が見えない。

しかし、そのうちに雑兵の固まりは去っていき黒い2つの光だけは確認した・・・・・。

「さあ、そろそろあたしの番だね・・・・。」

雅は片手に大剣を引きずり湖に降りようとしたが、倒れてしまった。

「みや!!」

血だらけの雅を胸に抱き茉麻は途方に暮れた・・・・。

「あ!、モンスター!!」

250 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:13:02 ID:kcESg4mr0
真っ黒な羽をひらき黒い鋭い目に血の様な縦線が入った「暗黒騎士」が3人の前に降り立った。

「ま、まさか熊井ちゃん?」
黒い騎士はゆっくり歩いて3人に近づいた。

「友理奈なの?」

梨沙子に答えずに、
「まあさん、今 村を救えるのはとうとうあなただけ・・・。」
「!!」

「願うのよ、忘れたかもしれないけどあなたと過ごした優しく愛しい世界を。」
「・・・・・。」
「茉麻!!戦って!!」

友理奈はあの時の様に失いたくなかった、例え醜いこの姿をさらしても!!

茉麻は幼い村に残った子供達を思い出した、

「れいなお姉ちゃん大きいお姉ちゃん達には厳しくて小さい子からケーキくれるから
先にまあ姉ちゃんにあたしのケーキ半分あげるからね。」

茉麻は小さい見知らぬ「妹」の体を抱き寄せた。
抱きしめられた少女は、
「でもね、さゆみお姉ちゃんとちい姉ちゃんは隠れてつまみ食いするんだ内緒だよ。」
茉麻の胸の中でクスクス笑いながら小さく少女は泣き出した。

(取り返す!!)

251 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:14:47 ID:kcESg4mr0
茉麻は立ち上がり大声で空に叫んだ!!

「お願い!!私にもっとこの世界を強く強く信じさせて!!」

弱い風が流れた・・・。

茉麻の体の回りに風が巻き付いて渦を作り出し姿が見えなくなった。

(どうした言うの?)

渦がおさまりそこに茉麻は白いドレス姿で立っていた。
茉麻は目をつぶったまま呪文を唱えた。

     あどけない 少女よ

      弱き 人々に

   その指の隙間から こぼれる

      優しさで 祝福を

     「ガーデニア!!」

雅は白い光に包まれた!!

「う・・・・ん・・・」
雅は意識を取り戻した!!

「雅!!」

梨沙子と友理奈が近づいた。

252 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:15:50 ID:kcESg4mr0
振り返ると茉麻が元のスカート姿で座り込んでいた。

「うわーなっなんだお前!!」

雅は友理奈の姿を見てびっくりしていた。

「そんな事はどうでもいい!!」

(なっなんなんだこいつは・・・・どうでもてっこと・・・)

友理奈はドラゴンキラーを雅に掴ませた。

「さあ続きよ!!」

「・・・・・・・・あたりまえだ!!」

雅は湖に駆け下りようとしたが友理奈が腕を掴んで止めた。

友理奈は雅の背中に回り雅の腰に腕をからませた。

「なっなにするんだよ!!」

雅は少し顔が赤くなった。

「梨沙子もう一度できるわね!!」

梨沙子は燃える瞳でうなづいた。

253 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:17:51 ID:kcESg4mr0
「だからなにをするんだよ!!」

「飛ぶわよ!!」
「飛ぶって・・・・・え?」

「友理奈ウィンーッッグッ!!」
「うそ〜!!」

二人は急上昇して先ほどの「雷音丸」の位置に飛んだ。

「梨沙子大丈夫?」

「わたしはやるよ。」

「・・・・・。」

「母さんの様に「ボルトV」を使う!!」

梨沙子は両手をかざし、

      幾千の戦の果て 海を割り

        大地を振るわせ

      盟約の5つの光をしめせ

         戦いの詩を       
 
茉麻は呪文を唱える梨沙子の後ろに立つ影を見た。
梨沙子の母「詩子」だった!!

254 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:21:42 ID:kcESg4mr0
(母さん!!)
(心を集中しなさい・・・)
(・・・はい!!)

詩子は梨沙子の手を取って後ろから抱きしめる様に一緒に呪文を唱えた!!

       「ボルトV!!」

暗雲が立ちこめ巨大な雷が5つの線を描いて友理奈に抱えられたドラゴンキラーに落ちた!!

「うっ!!」

雅は地面に落ちたら100m四方の地面をえぐるような雷を剣で受け止めた!!

「さぁ決着を!!」
友理奈は雅をノンマル・トルの直下で手を離した。

落ちながら雅は、
「友理奈あんな事言ってごめんな!!」

(こんな時に・・・・・)
友理奈は一瞬優しい笑顔を作ったがすぐ鋭い目になりノンマル・トルを見つめた。


255 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:25:17 ID:kcESg4mr0
ノンマル・トルはとうとう凍りから全部の足を出し自由を得た所だった。

「おおおおおっっっ!!」

雅は上段の構えでノンマル・トルをめがけた!!

「はは撃ち落としてやる!!」

「友理奈カッターッッッ」

友理奈は真空波で作られた「リングスライサー」(丸い円形の真空波)をノンマル・トルに撃った!!

無数の「友理奈カッター」が雨の様にノンマル・トルを襲った!!

「うぎゃー!!」

ノンマル・トルは雅を打ち落とす間合いをはずした!!

「おおお!!燃えよ剣!!」

雷の力を蓄えた大剣はノンマル・トルにうち下ろされて大爆発を起こした!!

雅は吹き飛ばされながら消えゆくノンマル・トルの声を聞いた。

「まっまさかその剣を使える者が現れるなんてな・だけど光があれば闇は必ず生まれるお前達がいつか
死んで何年もたっ・たらまた俺は・・蘇るさ・」

(そん時は生まれ変わってまた戦うまでさ!!)
雅は遠のく意識の中で応えた・・・・・・・。

256 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:26:34 ID:kcESg4mr0
「お母さん!!」
梨沙子は詩子の胸の中で泣きじゃくった。

詩子は大蛇に襲われる前に自分の姿を消し意識だけをこの地に残す呪文をかけた。
その呪文は引き替えにする条件を精霊に認めてもらわなければならない。
詩子は自分の娘がこの丘で本当の勇気を出して戦う条件を捧げた。
条件は満たされ姿が現れたのだった・・・・。

雅は爆風に吹き飛ばされて浅瀬にうちあげられた。

下半身は湖につかり仰向けに倒れていた。

上空から友理奈が声をかけた。
「先に村に帰っているから早く帰って来て給食準備手伝ってよ!!」

悪魔の姿は村に帰って子供達の給食準備だった・・・・・。

飛び去る友理奈を見送り空を眺めていた。

「ん?」

湖から小さな光が一つ二つ友理奈の飛んでいった方向、村に向かって飛んでいく!!

山からも川からも、あの激戦地の丘からも!!

雅は涙があふれてきた。

257 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:28:15 ID:kcESg4mr0
「みんな暗黒クリスタルから解放されて村に帰っていくんだ!!」

雅は一人で喜びを爆発させた!!

「雅〜!!」

茉麻、梨沙子、詩子が茉麻を迎えに来た。

「ノンマル・トルを倒したおかげでクリスタルにされた人々は解放され村に帰って行くわ。」
詩子は雅を抱き起こし、
「さぁ帰りましょ。」

「うん。」
茉麻は、
「雅がんばったね。」
「・・・・・。」
「茉麻・・・。」
「・・・・・。」
「矢島助かったよ・・・」
「!!」
「さあ茉麻森へ帰ろう・・・。」

こうして茉麻は森に帰っていくのでした・・・・・

村から教会の鐘の音が聞こえてきました・・・・・・・・・

258 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:29:38 ID:kcESg4mr0
「・・・・・んっ」

「茉麻起きなさい!!」

「え!!」

「珍しいわね茉麻が寝坊するなんて。」

(・・・・夢?・・・だよね・・・やっぱり・・・・)

茉麻は昨夜の雅との電話のやりとりの後なかなか寝付けなかった・・・。
(夢の中でも夏焼雅は雅だった・・・・。)
「なにぼーっとしているの?」
「!!」
「あーもうこんな時間!! かあさんもっと早く起こしてとゆいたい!!」

259 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:31:27 ID:kcESg4mr0
茉麻はベットから跳ね起き顔を洗いに行った。

「あらなんでこんな所に針葉樹の葉っぱが?」

茉麻が跳ね起きた足下にこの辺には植生していない「針葉樹」の葉っぱが3枚ほど落ちていた。

「懐かしいわね・・・・。」
故郷の北国北海道には針葉樹の木が沢山あった、母はまだみずみずしい葉っぱの臭いを吸い込んだ。

「ああ良い香り、でもこの辺に木あったかしら?」
「・・・・・。」
「まっいいか。」

母は部屋の扉を閉めて2階を降りた。
何の変わりのない忙しい一日の始まりでした・・・・・・・・・・・・・・・。



                                          了

260 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:35:47 ID:kcESg4mr0
今回はあとがきを「同創部」の掲示板に書きました。
(たまには使いたかったので)

りしゃす、ごめん。
海賊出せなかった。
いつかチャンスがあったら・・・・。

もうすぐクリスマス

みんなに、
「光とあれ!!」

261 :りしゃす:2006/12/18(月) 16:20:54 ID:PrIsATrxO
イワナ氏乙カーレット!
仕事の忙しさにふりまわされながら文章の持つ『癒やし』の力を痛感しています
俺がもたついている間に2つの物語が終わりました
ホント頑張らないとね
でも急がないよ
海賊は気にしないで^^
音戦は今週歌放送だ楽しみ楽しみ
まあさん昨日いた?
まあと素敵なアクスできた☆カナ
もちろんヲレはあばばったけどねww

262 :松輝夫:2006/12/18(月) 18:54:18 ID:xJ1aYeZ8O
夏紺のソロDVDが

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

もっとも、見る時間は当分なさそう…しかも、全員分だからなぁ…。
早いとこ見て、コピーしてからヤフオク出すか…。

>>260
イワナ氏またしても大作おつかれいな!
最近、茉麻森に帰るの意味がようやくわかりました。
だいぶ拘っておられましたが、しかし、こういう切り口は全く想像してなかったお。参考になりますた。
とりあえず、今はお休みくだされ。

263 :ねぇ、名乗って:2006/12/18(月) 19:04:36 ID:lazq2M4b0

りしゃす読んでくれたかな?
色々イベントあるんだね。

「急がない」・・・それでいい・・・・

癒されたのはもしかしてイワナの物語で?
もしそうなら光栄だね。

「MANA様」見てくれた?

いっいや何でもない。^^;




264 :ねぇ、名乗って:2006/12/18(月) 19:12:59 ID:lazq2M4b0

輝夫さん「茉麻、森へ帰る」の意味知ってもらえましたか。
あの板の会話はとてもかわいい笑いだったので是非と思ったんだ。

参考になりましたかね?
ハチャメチャだけどね。

騎士の存在と技は「ファイ○スター物語」の世界観なんだけど
剣士の「武士道」は「司馬遼太郎先生」の「燃えよ剣」での
「土方歳三」だったんだ。

・・・・・・・・・さっさ参考になっなる☆カナ・・・・・・・



265 :まぁ、名乗って:2006/12/19(火) 21:33:50 ID:Fhvlrbmb0
こんばんは
茉作家です…って書いてないのに作家ってのも心苦しいですがw

イワナさん 松さん
暖かいお言葉に感謝しています
戻って来れる暖かい場所があるのは幸せですね
本当はもう少し『泣きごと』を言っていたいところですが
年末の忙しさでそれどころじゃないみたい…でも忙しいのはいい事!今は『うれし泣き』ですw

無名作家さん
ボクもバイク事故で両手首折りました
何が困るって『トイレ』と『お風呂』! 大変だけどジックリ直してまたバイク乗ってね

りしゃすちゃん
1回目終わって探したけど会えなかったね
130番台だったけど西側のステージ最前に行けたので『胸スカ』最高でした
茉麻も佐紀ちゃんもりーちゃんも目の前!
でも一番レスくれたのはセンターのもも! やっぱり嗣永桃子さんは偉大ですw

握手は10番目位だったので結構低速のゆるゆる握手でした
でも茉麻には思っていたこと言えず…『女らしくなった』って褒めちぎろうと思ってたのにwww
変わりにももの髪型を褒めちぎっておきましたw
語るにも書いたけど『ウフフ』が聞けてうれしかったw
ちなみに熊井ちゃんを『カッコいい』って言っちゃったのもボクですw


中野の正月ハロコン参戦する作家さん
お会い出来るといいですね もちろんSSAも参戦しますよ〜松さんw   ではまた…

266 :ねぇ、名乗って:2006/12/19(火) 21:57:25 ID:wOh3M2gM0

忙しいんだね。
物語だけはちゃんと読むように、輝夫さんを誉めて。

泣き言はメールでいつでも聞くしどこの板にいても聞くさ!!
たぶんと言うか絶対イベントで会うことないけどテンションは分かるよ。

この物語で卒業が来たら絶対みんなで会って宴会しよう。
どうかな?りしゃす・輝夫さん・・・・。

ノノl∂_∂'ル <〜ヒックちょっと酔ってる!!♪



267 :シド・りしゃす:2006/12/20(水) 00:11:22 ID:4z3rd3qGO
まあさん俺も西側だったよん^^
最前は推しジャン出来そうになかったんで後ろにいた
茉麻が梨沙子にかぶるかぶるww
でも合間をみて叫んだらりぃちゃんの爆レスを貰え軽く天に召されたw
次こそは言いたい事を言葉にできる自分になるとゆいたい!
言いたい事文章にできるんだからきっと出来るさ!

イワナ氏!俺もみんなと飲みたいよ!
卒業式か・・遠いぃよぉ
正月は中野に遠征なんで作家及び読者の皆様!
どうですかね?ヲフでもしちゃう?ww
イワナ氏は家庭があるし難しいと思うけどできたらお会いしたいなぁ
まあみんなそれぞれヲタ付き合いあるからそんな難しく考えないでね
あくまで提案ですから
あとサイトにお手紙出しといたんで暇があればROMってやってください

268 :松輝夫:2006/12/20(水) 04:43:30 ID:wL1MTAZBO
紺☆バラライカ〜。

おっと、いつの間にやらヲフのお話ですか?
確か、以前B組が卒業したらみんなで、って話があったかと思いますが、それ自体は賛成ですが、そうなるとまだ先になりそうですね。
そういうわけで、その前に、っていうのもいい☆カナ?と思います。

まあさん忙しそうですね。
自分の方もけっこう忙しいですが、何とか仕事の合間に書いてます。
また、まあさんの作品読んでみたいので、時間ができたら戻ってきて下さいね。
戻ってくる場所は自分らが守って待ってますから。

千奈美に、中野は行けるかどうか不明……チケ無いし……。
元旦仕事なら2日か3日のどちらか休み取れると思うので、そしたらヤフオク頑張ろう☆カナ。

269 :ミヤビイワナ:2006/12/21(木) 21:33:14 ID:2nSnE7BX0

年末の忙しい中みんなおつかれ。
体だけには注意してがんばろう。

まだまだ終わらない!!



270 :シド・りしゃす:2006/12/22(金) 00:17:45 ID:CSolBMINO
過疎ってきてるけどイワナ氏に同意!
今はしゃあない!
みんな仕事がんばれ!
俺はもう一仕事だ!
つ か れ た あ

271 :無名作家:2006/12/22(金) 00:40:19 ID:efmgpQVy0
体調はだいぶよくなってきましたが、年末は病院で過ごすことななりました。
今年もみなさんおつかれさまです。
忙しいと思いますが、僕みたいに事故ったりしないように体には気おつけてください
退院したら長編書きたいと思います。


272 :シド・りしゃす:2006/12/23(土) 18:39:45 ID:xX63grvlO
とうとう何もできないまま一週間がたちました
来週くらい仕事が落ち着くと思いますんでまた盛り上げて行きませう

273 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:18:46 ID:/xcnPghBO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

登場人物
平岡圭太郎:佐紀の幼馴染。転校したことにより、佐紀の父、竜二との約束を果たせなかったという負い目を感じている。
清水佐紀 :圭太郎とは幼馴染。父・竜二が脳梗塞で倒れ自殺した後、母・まゆみの虐待を受ける。
清水竜二 :佐紀の父。脳梗塞で倒れ半身不随に。一年にわたる入院生活の末、それを苦に自殺。死の直前、圭太郎に佐紀を託す。
清水まゆみ:佐紀の母。竜二の死後、酒に溺れ佐紀を虐待する。


序文


「君が好きです。」と素直に言えず
夜空の星を眺めて
たぶん渡すことはできないけど
今君に手紙書きます…。


平岡圭太郎は自分の部屋で、引き出しの中にある一通の手紙を眺めていた。
宛名にはこうあった―――「清水佐紀様」。
この手紙を書いたのは、もう二年も前のことだ。
後は切手を貼ってポストに投函するだけだった―――でもできなかった。
きっと、一生この手紙を出すことはできないだろう。
たぶん、自分にはその資格はないと思うから。
圭太郎と佐紀は幼馴染だった。
幼稚園、小学校、そして中学一年の途中で彼が親の都合で転校するまで、ずっと一緒だった。

274 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:20:09 ID:/xcnPghBO
別れの瞬間は今でも思い出せる。
「向こうに着いたら…手紙、書いてね。私も絶対返事するから」
目にいっぱい涙を溜めながら、それでも笑顔でそう言った佐紀の顔が今でも目に焼きついていた。
言われたとおりに手紙は書いた、封筒にも入れた、宛名も書いた、しかし…出せなかった。
何度も出そうと思った、でも、結局できなかった。
彼女に何もしてあげられなかった僕に、男同士の約束も守れなかった僕に、この手紙を彼女に送る資格があるだろうか…。
圭太郎は、手紙を眺めながら深いため息をついた。

275 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:38:04 ID:/xcnPghBO
まだこのスレは落とさせるわけにはいかない!

というわけで、まだ完成じゃないんですが、少しずつ揚げていきますお。
明日は第一話と第二話を揚げます。

皆さん、お忙しいことと思いますが、体に気をつけて新年を迎えませう。
無名氏は新年も病院ですか?
早く良くなるといいですね。お大事に。

276 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:08:09 ID:AGSCN8+TO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

第一話 佐紀と竜二


―――2003年5月、足立区立桜小学校6年2組の教室。
「佐紀さぁ、今日も病院行くんだろ?後はやっとくからさ、早く病院に行ってきなよ」
この日の日直である平岡圭太郎は、黒板消しで黒板を拭こうとしている、同じく日直の清水佐紀に声をかけた。
佐紀の父である竜二は、もう五年生の三学期も終わるという3月の初め、脳梗塞で倒れ半身不随になってしまった。
幸い一命は取り留め病院に入院したのだが、その日以来、佐紀は毎日のように病院に通っていたのだった。
「えっ、でも…」
「デモもストライキもないって。おじさん、待ってるんだろ?」
そう言うと、圭太郎は佐紀の手から黒板消しをひったくり、佐紀には届かない高い場所から黒板を拭いていく。
「僕がやっとくって。だいたい、おチビの佐紀には届かないだろ」
相変わらず失礼なヤツ…佐紀は思った。
だいたい、圭太郎にしたところで、男子の中ではそれほど背が高いわけでもないのだが…。
佐紀は、何か言い返してやろうとしたが止めた。
今は、この少しばかり失礼な幼馴染の好意に素直に甘えさせてもらおうと思った。

277 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:10:03 ID:AGSCN8+TO
「後はたいした仕事残ってないから、気にすんなって。おじさんによろしく」
「…うん、ありがと、圭ちゃん」
佐紀は、急いで帰り支度をすると、教室を後にした。
昇降口で靴を履き、校門に急ぐ佐紀は、教室の窓から圭太郎が手を振っているのを見た。
圭太郎に手を振り返し、佐紀は家へ急ぐのだった。

278 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:11:43 ID:AGSCN8+TO
佐紀は、家に戻るとすぐに着替えて、父親の竜二が入院している安井総合病院に向かった。
病室には、母のまゆみの姿もあった。
「お母さん、来てたんだ」
「あら?今日は日直だから遅くなるんじゃなかったっけ?だから早く来たんだけど」
まゆみが意外そうな顔をして聞いた。
「圭ちゃんがね、残りの日直の仕事やっとくから帰っていいって言ってくれたの」
佐紀の答えに素早く反応したのは竜二だった。
「さすが、佐紀の未来のだんな様は優しいな」
「そ、そ、そんなんじゃないんだから!いーーーっつも靴の踵踏んづけてるガサツなヤツなんだから。だ〜れがあんなヤツ…」
顔を真っ赤にして抗弁する佐紀を、竜二は微笑みながら見ていた。
「佐紀、今度圭ちゃんも連れてきてくれよ。俺、最近全然会ってないし。久ぶりに未来の婿殿の顔も見たいからさ」
「お父さん!もう…知らない!私、帰る!」
「おいおい、冗談だってば。またご飯食べさせてくれよ。佐紀は上手だからさ、佐紀じゃないとダメなんだ」
「…ま、そこまで言うんならいてあげてもいいけど」
竜二の言葉に、本当に病室を出て行きかねなかった佐紀も少しは機嫌を直したみたいだった。

279 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:13:44 ID:AGSCN8+TO
「佐紀、次は魚が食べたいな」
「うん…はい、あ〜ん」
佐紀は竜二の望むままに、焼き魚を箸でほぐしてから口元に運んでやった。
「今日の魚旨いなあ。やっぱ食事の時間が一番好きだよ。なんったって佐紀が食べさせてくれるしなぁ」
「佐紀、上手になったわね…」
母がポツリと言った。
それはそうだろう、何しろ、竜二が入院して以来、毎回のように佐紀が食べさせていたのだから。
さすがに最初は上手くいかなかったけど、今ではすっかり慣れてしまったようだった。
「佐紀、いつもありがとう。ホントゴメンな、こんな役立たずの父親で…」
「お父さん?そんなことないよ!それより、早く良くなってね」
「ああ、また良くなったら、佐紀を肩車してやるからな」
「ホント?約束だよ!」
佐紀は、父の肩車から見る風景が大好きだった。
早くまたそんな日が来ないかな、そう思う佐紀だった。

280 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:17:15 ID:AGSCN8+TO
その日の帰り道―――。
まゆみと共に歩く佐紀は、父の病気のこともそうだが、最近のまゆみの様子も気になっていた。
まゆみの表情は完全に疲れきってるように思えたのだ。
「お父さん、早く良くなるといいね」
「…そうね…」
「…お母さん、元気ないね…」
「…大丈夫よ」
「だいぶ疲れてるんじゃない?」
「…大丈夫だから…」
後は無言のまま、二人は家に着いた。
「母さん、もう寝るわ。ご飯、コンビニでなんか買ってきて」
家に着くなり、母はこう言って寝室に入ってしまった。
「…うん…おやすみ」
佐紀は一人ぼっちの食卓で、コンビニ弁当を食べるのだった。
ここのところ、ほぼ毎日こんな感じだ。
『…今はこうだけど、いつかきっと前みたいに三人で楽しく食事できる日が来るよね…』
そう信じて今はひたすら我慢する佐紀だった。
しかし、この後佐紀と家族にはさらに過酷な運命が待っているのだが、佐紀も、その両親も、そして圭太郎も、まだそれを知らなかった。

281 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:21:46 ID:AGSCN8+TO
―――十ヶ月後、竜二の病室。
今月で、入院して一年経つことになる。
「う、嘘でしょ…」
佐紀は、信じたくないといった風に首を振った。
母のまゆみは既に知っていたのか、無言を守ったままだった。
顔には生気がなく、目の下にはくまができ、かなりやつれた様子だ―――ここのところ、母がよく眠れていないことは佐紀も気づいていた。
「嘘じゃないんだ。もう、歩けないんだ…お父さん」
竜二は、先ほど言った言葉をもう一度繰り返した。
「いや!また肩車してくれるって言ったじゃない」
佐紀は父の肩車から見える景色を思った―――もう、あんな景色は見れないのだ。
いや、景色なんてどうでもいい、それより、大好きな父がもう二度と歩けないなんて、そんなこと考えたくもなかった。
「佐紀…今度圭ちゃんを連れてきてくれないか?」
「な…こんな時に、冗談は止めて!」
「こんな時だから、だよ。それに、冗談で言ってるわけじゃないんだがね」
確かに、竜二の表情はあまりにも真剣だった。
その表情に気圧されるように、佐紀は頷いた。

第一話 了

282 :松輝夫:2006/12/24(日) 10:59:29 ID:AGSCN8+TO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

第二話 竜二との約束、そして別れ


翌日、竜二の病室に佐紀と圭太郎の姿があった。
「よく来てくれたね、圭ちゃん」
「あ、あの…お久しぶりです。お加減、どうですか?」
「まあまあだね…佐紀、ちょっと下の売店でジュースでも三人分買ってきてくれないか?」
竜二は佐紀に言った。
「あ、僕が行ってきましょうか?」
「圭ちゃん、いいよ、私が行ってくるから」
佐紀はそう言って病室を出て行った。
「圭ちゃん、いつも佐紀が迷惑かけちゃってるみたいだね」
「い、いえ、そんなことないです」
「圭ちゃん…実は、君を男と見込んで頼みがあるんだ…」
不意に真剣な表情で竜二は言った。
「はぁ…」
男と見込んで、なんてドラマみたいだな、と圭太郎は思ったが、竜二は至って真剣らしかった。

283 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:15:58 ID:AGSCN8+TO
「おじさん、もうダメなんだ。もう歩くこともできないし、この先どうなるかわからない」
「えっ…でも、そんな…」
圭太郎は、何を言えばいいのかわからなかったが、竜二は淡々と続けた。
「それで、だ。おじさんがいなくなった後、君に佐紀のことをお願いしておきたいと思ってね」
「僕に…佐紀のことを…?」
「色々力になってあげてほしいんだ。背伸びする必要はない、圭ちゃんのできる範囲で良いんだけど…」
圭太郎は頷いた―――圭太郎にも、少なくと竜二が冗談で言ってるわけではないことはわかったから。
「ありがとう…ありがとう…あの娘のこと、頼みます」
そこへドアが開いて、佐紀が戻ってきた。

284 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:18:21 ID:AGSCN8+TO
「お待たせ!売店混んでてさぁ、やっと買えたよ〜」
「おお、ありがとな〜。さ、圭ちゃんも好きなの飲んで」
もう、さっきまでの真剣な表情はどこかへ行ってしまい、いつもの竜二に戻っていた。
今までの話は一体なんだったんだろう―――圭太郎は狐につままれたような感じだった。
今思えば、この時、竜二は既に死を決意していたのだ。
だが、それを察するには、この時の圭太郎は幼かったかもしれない。
そしてその翌日、圭太郎は竜二の死を知ることになる。

285 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:20:40 ID:AGSCN8+TO
翌朝、担任教師が教室に入ってきても、圭太郎の隣の席に佐紀の姿はなかった。
佐紀が休むなんて珍しいな、風邪でもひいたか―――圭太郎はその程度にしか考えていなかったが、担任教師は開口一番、こう言ったのだった。
「…昨夜、清水さんのお父さんがお亡くなりになりました。そいうわけで、今日からお休みになります」
級友たちがざわめく教室で、圭太郎はガツンと頭を殴られたような衝撃を感じた。
昨夜って、昨日の放課後に会ったばかりだ…それなら、あの後死んだことになる―――。
そう、あれは遺言だったのだ…今ならわかる、しかし、当時の圭太郎に察しろというのは酷だっただろう。
「…皆さん、清水さんはこれからが大変だと思いますが、皆で支えてあげましょうね…」
担任の話はまだ続いていたが、圭太郎の耳にはほとんど入っていなかった。

286 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:22:22 ID:AGSCN8+TO
当然のごとく、この日の圭太郎は全く授業どころではなく、学校から戻ると、すぐに佐紀の家に行った。
葬儀の準備が業者や近所の人たちの手で行われている最中だった。
「おばさん…あの、その」
玄関で佐紀の母、まゆみが疲れきった表情で圭太郎を迎えてくれた。
「…あら、圭ちゃん、来てくれたの…」
「ええ…あの、佐紀は?」
「…たぶん…自分の部屋じゃない?」
『ちょ、ちょっと…たぶんって…?』
圭太郎は思ったが口には出さず、家に上がると、二階の佐紀の部屋に向かった。

287 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:45:21 ID:AGSCN8+TO
佐紀の部屋のドアは開け放たれていた。
「佐紀!」
圭太郎が部屋に入ると、佐紀は自分の机に向かって立ち尽くしていた。
「圭ちゃん…来てくれたんだ…」
佐紀は圭太郎の方は向かず、そのままの姿勢で言った。
「あ…うん。あの、その…」
「圭ちゃん、ゴメン…しばらく…一人にしてくれないかな…」
「あ…ああ」
圭太郎は頷くと部屋を出た。
階段を降りかけた時、佐紀の部屋から「バン!」という音がした。
圭太郎が振り返ると、佐紀が両手を机に叩きつけていた。
そして、そのままその場に泣き崩れた。
「お父さん、お父さん…」
「佐紀…」
佐紀にかけてやる言葉を、圭太郎はまるで持ち合わせていなかった。
圭太郎は黙って部屋のドアを閉めてやり、階段を下りた。
胸がとても苦しく、そして痛かった。

288 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:47:48 ID:AGSCN8+TO
翌々日の夜、圭太郎の家に佐紀が来た。
佐紀とは、あの後葬式の時にも会ったが、話をすることはできないでいた。
「圭ちゃん、一昨日はゴメンね…でも、来てくれてありがとう。すごく嬉しかったよ」
「…あ、あの…僕にできることがあったら、何でも言ってよ。力になるから…」
佐紀は頷いた。
「ありがとね、圭ちゃん。でも、もう大丈夫だから…明日から学校にも行くから。また明日、学校で会おうね。それじゃ、おやすみ」
小さく手を振って走り去って行く佐紀を、圭太郎はただ見送るしかなかった。
佐紀を見送り自分の部屋に戻った圭太郎は、ベッドにうつぶせに体を投げ出した。
「…全然…大丈夫じゃないじゃんか…畜生!」
もう10年以上一緒にいるのだ、大丈夫か否か、それくらいは圭太郎にもわかる。
「畜生…畜生…畜生!」
圭太郎はシーツをギュッと握り締めた。
何もしてやれなかった、何も言ってやれなかった自分の無力さが悔しかった。
『おじさん…ごめんなさい…』
早くも約束を守れなかった…圭太郎は、心の中で竜二に詫びた。

289 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:54:30 ID:AGSCN8+TO
翌日、佐紀は前日の晩圭太郎に告げた通り学校に来た。
また普段と同じ生活が始まった。
今までと違ったのは、父が亡くなった日の担任教師の言葉通り、クラスの皆が佐紀に対して何かと気を遣ってくれることだった。
クラスの皆は優しく、担任の教えを忠実に実行していた。
だが、佐紀にとっては正直ありがた迷惑だった。
佐紀は、変に気を遣うのではなく、普段通りに接して欲しかった。
それに、自分が皆に優しくしてもらえる資格があるのか、佐紀には疑問だった。
父が死んだと聞いた時、もちろん悲しかったが、心のどこかでホッとしている自分がいたのだ。
その理由はわかっていた。
これで毎日病院に行くこともなくなるし、父が倒れて以来、不眠で悩みノイローゼ気味の母も解放されるだろう、これでまた平穏な生活に戻れる…。
そんなことは考えたくもないし認めたくもなかったが、間違いなくそう考えていた自分がいた。
それが佐紀にとっては、自分がとても卑しい人間に思えてたまらなく嫌だったが、悲しい現実でもあった。
そして、その報いというわけでもないだろうが、運命は、佐紀の願った平穏とは程遠い方向へ転ぼうとしていた…。

第二話 了

290 :シド・りしゃす:2006/12/24(日) 23:16:11 ID:fW4wxia7O
今日から執筆開始!
といってもほとんで終わりかけでとまってしまったんでラストずばっと頑張っていきます!
無名氏もカルシウムいっぱいとって元気になるんやでぇ!

291 :松輝夫:2006/12/25(月) 09:03:16 ID:tNAgnwtoO
りしゃす氏お帰り〜。
体育祭のフィナーレ、どうまとめるの☆カナ?
期待して松輝代。

イワナ氏最近来ませんね。
まあさん同様お忙しい☆カナ?

無名氏は早く良くなるといいですね。

皆さん、年末年始忙しいでしょうが、体にはきをつけて頑張っていきませう。

292 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:51:05 ID:tNAgnwtoO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第三話 佐紀の傷


2004年4月、佐紀も圭太郎も小学校を卒業し、桜中学に入学していた。
二人とも同じ1年B組で、初めての席替えでも隣の席になった。
もっとも、クジ引きの結果は、本当は違う女子が圭太郎の隣だったのだが、その娘が密かに変わってくれたのだった。
佐紀よりもずっと背が高く、よくしゃべる活発な娘で、初日から笑えない親父ギャグを連発していた―――名前を徳永千奈美といった。
ある日の昼休み、佐紀はトイレにでも行ったのだろうか、席を外している時に千奈美が話しかけてきた。

293 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:52:40 ID:tNAgnwtoO
「ねえねえねえ、二人はつきあってるの?」
「な、何だよ急に。別にそういうわけじゃ…ただの幼馴染だよ」
「ふ〜ん…なんだ、つまんないなぁ。隣同士にしておけば、何かと面白いと思ったのにぃ」
「何期待してたんだか…」
圭太郎が呆れたように言うと、不意に千奈美が真剣な顔で、小声でこういった。
「圭ちゃんが幼馴染だから教えてあげるね。あの娘ね…うち、体育の着替えの時に見えちゃったんだけど、体中に傷が…」
「えっ?本当かい、それ」
「うん。まあ、なんでもなければいいけどね。ちょっと気になったからさ」
「そうなのか…ありがとう、教えてくれて」
話を終えた千奈美が、他の女子の集団に移動するのと入れ替わりに、佐紀が教室に戻ってきた。

294 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:55:34 ID:tNAgnwtoO
「圭ちゃん、一緒に帰ろうよ」
放課後、佐紀にそう言われて圭太郎は頷いた。
二人は荒川の土手を歩いていた。
圭太郎は、今も千奈美に言われたことがずっと気になっていた。
「…圭ちゃん!」
不意に呼ばれ、圭太郎はびっくりした。
「な、なんだよ…」
「なんだよ、じゃないでしょ!私の話聞いてた?」
「ご、ごめん…」
考え事をしていて全く聞いていなかったので、圭太郎は素直に謝った。
「…ったく、いい加減靴の踵踏むの止めなさいって言ったの!もう中学生なんだし」
「はいはい、わかったよ。うるさいヤツだなぁ…」
「なんか言った!?」
「い〜え、別に…」
圭太郎は、しゃがみこんで靴紐を解いて靴を履き直そうとした。
その時、圭太郎は何気に目に入った佐紀の膝にあざのような傷があることに気がついた。

295 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:58:06 ID:tNAgnwtoO
―――こんな傷があったの、気づかなかった…。
圭太郎は、昼休みに千奈美に言われた言葉を思い出していた。
『体中に傷が…』
「ちょっと圭ちゃん?なに人の足ジロジロ見てるのよ!」
佐紀の声がした。
「ったく、やらしいんだから!」
「…佐紀、膝の傷、どうしたんだよ」
立ち上がった圭太郎は、佐紀の小言に取り合わずに聞いた。
一瞬佐紀の表情が変わったのを圭太郎は見逃さなかった。
「な、なんでもないよ。ただ転んだだけ…」
「ホントか?ホントにそうなのか?」
圭太郎は佐紀の肩を揺すった。
「ホントになんでもないから…」
そう言って圭太郎の手を掴んだ佐紀の右手首に、制服の袖から小さな火傷のような傷跡がいくつか見え隠れしているのを圭太郎は見つけた。
「佐紀…なんだよ、これ」
圭太郎は佐紀の右手首を掴みながら聞いた。
佐紀は黙ってうなだれた。

296 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:00:59 ID:tNAgnwtoO
「…圭ちゃん、痛いよ…」
佐紀の言葉に、圭太郎は佐紀の右手首を慌てて放した。
無意識のうちに、思わず強く握ってしまっていた。
「…ごめん」
佐紀は無言でうなだれたままだった。
「なあ、何があったんだ?」
「…」
「話してくれよ。僕にできることがあったら…」
「ないよ、そんなの。それに…圭ちゃんには関係ない」
「なんだよそれ…くそっ!」
圭太郎は足元の石を蹴飛ばした。
「…話せなくてごめん。でも、ありがとう、心配してくれて…圭ちゃんの気持ち、嬉しかった…」
「…」
そのまま、二人は無言でまた歩き出した。
「それじゃ…また、明日ね」
「…ああ…」
やがて、佐紀の家の近くに着き、そこで二人は別れた。

297 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:04:17 ID:tNAgnwtoO
『いったい何があったんだろう、佐紀のヤツ…なんで話してくれないんだよ…幼馴染だろ、僕たち』
家に戻ってからも、圭太郎は佐紀の傷のことが気になって仕方なかった。
千奈美に言った通り、確かに付き合っているとか、そういう仲ではない。
でも、小さいころから、お互いに何でも打ち明けて、支えあってきた仲のつもりだった。
それなのに、今回に限って話してくれないのはどういうわけだろう。
『僕が男だから?…でも…』
もちろん、男には言えない女だけの事情というものもあるだろう。
だが、あの傷がそうだとは到底思えなかった。

298 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:07:46 ID:tNAgnwtoO
虐待―――テレビのニュースでよく耳にするような言葉が頭に浮かんだ。
でも、あの佐紀のお母さんが?
何度も会ったことがあるが、優しくてきれいな人で、自分の母親がこんな人だったらなぁ、と思ったこともある。
まさか……そう思いたい圭太郎だったが、佐紀の父親が亡くなった日のまゆみを思い出す。
確かにあの日は様子がおかしかった、考えたくはないけど、もしかしたら…。
膝の傷はともかくとしても、手首のあの傷、そうでなければ説明できないと思う…。
そして、圭太郎が事実を知るのに、そう時間はかからなかった。

第三話 了

299 :ミヤビイワナ:2006/12/25(月) 22:43:49 ID:3CINOA5T0
輝夫さん今日やっとあなたの作品が読めました。
金曜から昨日まで家を空けてましたが昨日の夜この作品を確認していた。
読むのが「怖かった」・・・・。
だから知っているのに読むのが遅れてレスも遅れた。

誰でもそうだが人は必ずいつか死ぬ。
だからみんなが死と向き合いおじいちゃんおばあちゃん、
そしていつか両親、家族・・・・。

イワナは輝夫さんよりたぶん10歳くらいは年が違うもので
それなりに人と「死別」している。

「舞波」のあとがきに書いた後輩もそうで昨年の話で10歳くらい年が違った後輩だった。

イワナは小学を2回転校している。

幼い頃の友を懐かしくも思うが誰一人今会うこともない。
中学、高校の友もそうだ。

300 :ミヤビイワナ:2006/12/25(月) 22:46:44 ID:3CINOA5T0
イワナは自分が学生時代を過ごした土地からあまりにも遠い
「北の大地」に住む。

片親(父)が10歳の時に死に母は再婚した。
自分は帰る所がない無力な少年だった。

すまない、輝夫さんの物語がくすんでしまうような事ばかり書いて、
何が言いたいかというと人の心に「緊張感」を生む「作品」をあなたは
書いているんだと言いたかったのです。
それは凄い事なんだよ。

あなたがあきらめず書き続ける姿に感動しています、誰でもいつかは星になり
夜空に輝く、生きている「今」を精一杯自分たちが出来る「文章」で
お互い輝こう・・・少なくてもイワナは輝夫さんの姿を輝いていると
感じている。

とにかく惜しみもなく書き続けるあなたに「感服」しているだけのイワナです。

大好きです。

       明日も、
       負けないように泣かないように・・・・・。


301 :体育祭:2006/12/26(火) 01:22:34 ID:x3zjOK/lO
>>218

「お父ーさぁーん!!」

教室の前方の扉が、物凄い音を立てて開いた。
作務衣姿の『遠藤』が、嬉しそうに坂本に近付いて来る。

「11月だと言うのに、相変わらず暑苦しいな。君は。」
坂本はあながち大袈裟ではなく、遠藤を遠ざける様に手を払った。
「水くさいなぁ・・お父さん。」

「だからね、君から『お父さん』だなんて呼ばれる筋合いは、これっぽっちも無いんだがな。」

「まあまあ。いいじゃないですかお父さん!」

30歳を超えているだろう遠藤は、そう言いながら人懐っこい笑顔を見せた。
坂本は半ば呆れた様に、ため息を吐きながら生徒の椅子に腰を下ろす。

302 :体育祭:2006/12/26(火) 01:25:19 ID:x3zjOK/lO
『遠藤』が愛娘の『乙女』に見惚れからというもの、ずっとベタベタと懐いつくる。
一体何を本分として教職に就いているのか、時折問いただしてみたくなるのだが、
一度北先生が、同じ事を試みた挙げ句、朝まで引っ張り回されたらしい事を肝に命じ、なるべく彼の信念を覗き見ない事にしていた。
そしてそれは桜中学教員一同にまつわる『暗黙の了解』でもあった。

「で、なんだね?君は確か、後片付けを任されていたんじゃなかったのかい?」

釘を刺すつもりで坂本は言ったのだが、遠藤は待ってましたと言わんばかりに、おもむろに顔を近づけてきた。

303 :体育祭:2006/12/26(火) 01:28:33 ID:x3zjOK/lO
「いや。それどころじゃないんですよ!」

生徒の間で「濃い遠藤」と称されているだけあって、間近で見ると彼の顔立ちは本当に『濃い』。
「な、なんだね気味が悪いな・・・」
坂本は思わず本音を吐露した。

遠藤はそんな態度にも動じず、デパートの紙袋から「ある物」を取り出した。

「おぉ!そうか!もうそんな季節なんだね!」

坂本はそれが何であるのか、考えるまでも無かった。
綺麗ににアイロンがけされたそれを、大事そうに広げてみる。
色鮮やかな配色が二人の目に飛び込み、淡く、力強い記憶を呼び覚ましていった。

304 :体育祭:2006/12/26(火) 01:53:25 ID:x3zjOK/lO
どっこいっしょ!どっこいっしょ!

ソーラン!ソーラン!

目を閉じると、教え子達の声が鮮明に脳裏に響きわたる。

数々の3B卒業生が、これに袖を通してきた。
兼末健次郎 ヒノケン ヒルマン 鶴本直 ハセケン ミッチー 丸山しゅう・・・

坂本は彼等彼女達の熱と汗の染み着いた法被(はっぴ)をジッと見つめる。

「お父さん!今年もやってくれるんでしょ!?」
「いいや。強制はできんよ。なによりあの子達の意志だよ。」

坂本はそう言いながら、寂しげに法被を折り畳んだ。
「そんなぁ・・・。僕は信じてますよ!
今日のリレーを見させてもらって痛感しました。
こいつらは間違いなく坂本先生の生徒だって!
坂本先生の生徒ならきっとやってくれる筈です!」
遠藤は、熱を帯びた視線を坂本に向けた。

「そうだな・・・。ありがとう、遠藤君。」

坂本は遠藤の肩にそっと手を置き、そのまま何も語らず、教室を後にした。

305 :シド・りしゃす:2006/12/26(火) 02:01:28 ID:x3zjOK/lO
とりあえず揚げてみた!
もうすこしで終わりだと思います

輝夫氏!とても良く練られている文章ですね!
輝夫氏の底力垣間見た気がします
圭太郎が自分を「僕」と呼ぶ所にこの作品の味を感じますよ!

イワナ氏!お仕事乙カーレット!少し文化祭に繋がるような事を書きましたが構想外ならスルーしてやってねw

306 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:28:40 ID:wxVmMF3SO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第四話 発覚


その日、圭太郎は母親の買い物に付き合って、近所にある「スーパーさくら」にいた。
「あら、あれ佐紀ちゃんじゃない?」
母親の指差す先に、確かに買い物袋をたくさん抱えた佐紀の姿があった。
母親に買い物を頼まれたのだろうが、問題は荷物の量だ。
小柄で非力な佐紀にはあまりにも多すぎる量だった。
「母さん、僕…」
圭太郎は母の顔を見た。
その先は何も言わなくても、母はわかってくれていた。
「こっちは母さん一人で大丈夫だから、手伝っておあげなさい」
「うん!」
圭太郎は佐紀の側に駆け寄った。
「佐紀!」
「…圭ちゃん?」
「母さんと買い物にきたら偶然見かけてさ…すごい荷物だね、手伝うよ」
「でも…」
「いいって、気にすんなよ。幼馴染だろ」
「…うん、ありがとう」
圭太郎は、佐紀の手から特に重そうな袋を選んで手に持った。

307 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:30:10 ID:wxVmMF3SO
大量の買い物袋を抱えながら、圭太郎と佐紀はスーパーさくらを後にした。
「…それにしても、重いな…」
「ごめんね、圭ちゃん」
思わず呟いてしまった圭太郎に、佐紀がすまなそうに言った。
「いいっていいって、気にすんな!大丈夫だから」
慌ててそう言ったものの、さすがの圭太郎にも結構重かった。
それにしても、自分が偶然佐紀と出会えてよかったと思う。
ただでさえ、同年代の女の子と比べて非力な佐紀が一人で持って帰れるとはとても思えなかった。
さらに、圭太郎は袋の中身が気になっていた。
一番重いと思われる袋には缶がいくつも入っていて、それはどうやら酒のようだった。
他の袋には、冷凍食品やら酒のつまみが大量に入っているようで、どう見ても夕飯の買い物、という類のものではないと思う。
「佐紀…この買い物、どうしたんだよ?」
圭太郎が訪ねても、佐紀は無言のまま、ただ悲しそうな目で圭太郎を見るだけだった。
『何でそんな悲しそうな目してるんだよ…』
触れない方がいいのかな、そう思った圭太郎はそれ以上深く聞くのを止めた。

308 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:34:13 ID:wxVmMF3SO
ようやく、佐紀の家に着いた。
「圭ちゃん、ありがとう、ここで大丈夫だよ」
「ああ、それじゃ…」
玄関の前に袋を置いて、圭太郎が帰ろうとした時、ドアが開いて
「遅い!いったいいつまでかかってんの!頼んどいたもの、ちゃんと買ってきたの!?」
佐紀の母、まゆみの声だった。
「お母さん…ごめんなさい…」
「ったく、あの程度の買い物にどれだけ時間かけてんだい!」
怒鳴りながら外に出てきたまゆみは、この時、初めて圭太郎が一緒にいることに気づいたらしい。
「あ、あら圭ちゃんこんにちは…」
バツの悪そうな顔でそう言うと、そのまま中に引っ込んでしまった。
その顔は、明らかにしらふではなかった…。
「アハハ…みっともない所見られちゃったね…」
「佐紀…もしかして、虐待…されてるんじゃないのか?」
「そ、そんなんじゃないよ。お母さん、今日はちょっと機嫌悪いみたい、だから…」
「じゃあ、これは何なんだよ!この買い物、それに、この傷!」
圭太郎は、傷跡がまだ残る佐紀の右腕を掴んだ。
腕を掴まれたまま、佐紀は無言でうなだれた。

309 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:38:32 ID:wxVmMF3SO
「この前は転んだなんて言ってたけど、本当は膝の傷だってそうなんだろ?僕、ちょっとおばさんに言ってくる」
家の中に入ろうとした圭太郎の腕を、今度は佐紀が掴んだ。
「待って!」
「何で止めるんだよ!」
「お願い…今日はもうこのまま帰って…」
「佐紀…」
「手伝ってくれたのに、心配してくれたのにごめんね。でも、もう大丈夫だから…」
悲しそうな顔の佐紀に言われ、圭太郎もここは帰った方がいいだろうと思った。
「わかった…それじゃ…」
「本当に、ごめんね。あと…このことは他の誰にも言わないでほしいの。お願い…」
「えっ…だって…」
「お願い、このことは二人だけの秘密にして。そして、できれば忘れてほしい…」
必死で懇願する佐紀の姿を見かねて、ついに圭太郎は頷いた。
「じゃあ、また明日、学校で…」
それだけ言うと、そのまま圭太郎は後ろを振り返らずに自分の家まで駆け出した。
「圭ちゃん…ありがとう…ごめんね…」
走り去る圭太郎の後姿を見送る佐紀の頬を、涙が伝わって落ちていった。

310 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:40:49 ID:wxVmMF3SO
『誰にも言うなって言ってたけど…佐紀は本当にそれでいいのかよ…』
途中で走るのを止めた圭太郎は、歩きながらいろいろと考えていた。
『僕はどうしたらいいだろう…』
心の中で自問自答してみる。
両親に相談してみるか、しかし、誰にも言わないでという佐紀の願いを裏切ることになる。
『おじさん…僕はどうしたらいいですか?』
答えてもらえるわけないとわかっていても、竜二にそう問いかけずに入られなかった。
圭太郎は、あの日死を覚悟した(大人たちの会話から、病気を苦にしての自殺だったことを後で知った)竜二と約束したことを、片時も忘れたことはない。

311 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:42:40 ID:wxVmMF3SO
佐紀の父・竜二は、若い頃は渋谷を拠点に暴れまわっていたらしいが、少なくとも圭太郎の知る限りでは、優しくてかっこいい父親だった。
竜二は圭太郎の憧れの存在で、まゆみに対して思った時と同様、あんな人が自分の親だったらなぁ、とも思っていた。
そんな、圭太郎にとって理想的な両親を持ったはずの佐紀が、父親を早くに失い、母親には虐待される…なんという皮肉だろう。
こういう状況で、自分は佐紀のために何ができるだろうか―――。
少年は、彼ができるなりに男同士の約束を果たそうと必死だった。
しかし、考えれば考えるほどに、少年は自分の無力を痛感するのだった。

第四話 了

312 :松輝夫:2006/12/26(火) 08:12:45 ID:wxVmMF3SO
>>300
イワナ氏お仕事おつかれいな!

皆さんの文章に比べたらまだまだだと思うんですが、一応、この素晴らしき良スレの雰囲気を壊さぬよう、それだけを頭に書いてます。
なので、誉めすぎ☆カナ?と思いつつも、嬉しいですね。

イワナ氏も、また新作を期待してもいい☆カナ?
りしゃす氏が繋げてくれてますし。

>>305
りしゃす氏も更新おつかれいな!

次への展開に繋がるように上手く持っていきましたね。さすがです。

りしゃす氏が提示された今回のお題、こう料理してみたけど、どうですか?
ちょっと反則気味だと思いますが…。
最初、書こうと思って煮詰まった時、たまたま流れたあるグループの曲を聴いた時、この話を思いついたですよね。
千奈美に、非ハロプロ系で、確か昨年解散しちゃいましたけど、わかる人いる☆カナ?

313 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 00:07:40 ID:5BHdKN900

すぐ落ちるな保全。



314 :シド・りしゃす:2006/12/27(水) 00:43:20 ID:YG5h2bmJO
胸スカVフラゲした!
とりあえず今回クオリティ高い!
過去最高なんじゃないかな?
梨沙子のキスで軽く死にかけたww

315 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 09:29:15 ID:5BHdKN900

雅ちゃんはなぜあんなに「かっこいい」のだろう?
運営サイドはわざとなのか?

あの端正の顔にショートのレザーカットと「PV」のライティングにも関わらず黒さが引き立つ髪。
ルックスは音楽なら「スーパーギタリスト」物語なら無謀な「剣士」ってところかな。

往年のハードロックバンド「SHOW-YA 」のスーパーギタリスト「五十嵐美貴(3号)」様を思い出す。
昨年デビュー20周年の昨年奇跡の再結成をしてコンサートが開催。
「奇跡」の一言である。

また関係ない事を書いたな。





316 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 16:21:27 ID:5BHdKN900

過去ログに其の5を追加しといたんだが、人間が良くにじみでてるな。
書き込みも自分がどれほど下手か良く分かった(今も上手いとは言えないが)

この数ヶ月で思考は大分開かれたと自分は思っている。
大事な板だな。

ただの掲示板なのに・・・・。



317 :シド・りしゃす:2006/12/28(木) 00:14:30 ID:nvVHAYtqO
イワナ氏!サイト更新乙カーレット!
とりあえず仕事終わりそうにないんで職場からカキコ
みやびちゃんもかっこいいが最近桃子が凄まじくカッコ良くなってきてる気がする
やっぱりアイドルは馬鹿には務まりませんね
それを今回のPVで思い知ったよ!
輝夫氏も順調に書いてるしこのスレは安泰だ!
小説スレだから過疎るのはしょうがない
だけど少しで良いから皆さんの声を聞かせて下さい
また週末にでも揚げますよ

318 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:24:08 ID:ZSfs6kZbO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第五話 プレゼント


2004年5月5日。
圭太郎と佐紀は、成田空港を目指し、電車の中にいた。
成田空港は、千葉県成田市にある国際空港で、正式名称を成田国際空港といい、今年の4月1日に今までの名称である新東京国際空港から改称されたばかりだ。
飛行機が好きな圭太郎の夢、それはパイロットになることだった。
そんな圭太郎は、以前から中学生になったらGWに成田空港に見学に行ってみよう、そう思っていた。
羽田空港には何度か行ったことがあるが、成田空港にはまだ行ったことがない。
そして、圭太郎はそれに佐紀を誘ってみた。
一人で行くより二人の方が心強いというのももちろんあるが、圭太郎なりに佐紀のことを考えてのことだった。
―――あの日の後、佐紀は学校では虐待されてるようなそぶりは全く見せなかった。
もともと、佐紀はクラスでは目立たない存在というのもあって、圭太郎を除くクラスメイトは佐紀が虐待を受けてることに全く気づいていないようだった。

319 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:25:26 ID:ZSfs6kZbO
だが、佐紀が時折見せる寂しそうな表情、そして普段は目立たないように隠しているとはいえ、膝や手首などに確かにある傷が、虐待が現在進行形であることを示していた。
そこで圭太郎は、佐紀を誘うことで、せめてGW中のほんの僅かな時間でも虐待から遠ざけてあげたい、そう思ったのだ。
佐紀も圭太郎の誘いに応じてくれたので、二人は近所の東武伊勢崎線堀切駅で電車に乗り、途中で京成線に乗り換えて成田空港を目指していたのだった。
圭太郎は、隣に立っている佐紀の方をチラッと見た。
佐紀は、生まれて初めて見る成田の街を物珍しそうに見ていた。
右手首の傷は、包帯が巻かれ、服の袖で隠されていた。
『そういえば、二人だけで出かけるのって初めてだな…』
圭太郎がそんなことを考えていると、車内放送が電車は間もなく目的地の空港第2ビル駅に到着する旨を告げた。

320 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:27:06 ID:ZSfs6kZbO
「すごい人だね〜」
佐紀が驚嘆の声を上げた。
無理もない、GWというのもあるのだろうが、見渡す限り、人、人、人だった。
しかも、日本人だけでなく、たくさんの外国の人々の姿もある。
二人が今いるのは、成田空港第2ターミナル三階にある国際線の出発ロビーだ。
二人は、駅の改札を出た後、エスカレーターでここまで上がってきたのだった。
ここは、これから飛行機に乗って海外に行こうという人たちが手続きをする場所だ。
チェックインカウンターの入り口では、飛行機に乗ろうとする人たちのトランクなどの荷物を、係の人が受け取っては側にある機械の中に通している。
「あれ、何?」
「X線の機械だよ。あれで飛行機の中に預ける荷物の中を調べるんだ」
「へえ…」
圭太郎の説明を聞きながら、佐紀がカウンターの中を見ると、大勢の荷物を受け取った人たちが列を作って順番を待っていた。
「ここでさっきの荷物を預けて、搭乗券を受け取る。そしたら、手荷物の検査とボディチェックを受けて、出国審査を受けて飛行機に乗るんだ。そっちには僕たちは入れないから見れないけどね。上に行ってみようか。」
圭太郎の言葉に佐紀は頷き、二人はエスカレーターに乗り込んだ。

321 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:28:52 ID:ZSfs6kZbO
四階は「レストラン&ショッピングエリア」と説明されている通り、いろいろな店があり、大勢の人で賑わっていた。
「すごい…空港の中で、何でも揃うんだね」
街中にあるようなマクドナルドがあったり、レストランがあったり、お土産を売ってる店や本屋があったり、電気製品を扱ってる店まである。
「佐紀、こっちこっち」
圭太郎に呼ばれ、佐紀はその後をついていった。
「見学デッキ」と書かれたドアを開けると、エプロンで翼を休める飛行機たちが柵越しに佐紀の目に入ってきた。
その向こうに見える滑走路を、エンジン音を轟かせながら旅客機が飛び立っていくのも見えた。
「こんな近くで飛行機が見えるんだ…」
周りには、佐紀たち同様、飛行機見学に来たと思われる人たちがたくさんいた。
「あれがボーイング747、みんながジャンボって呼んでるやつ。あっちに見える双発機がボーイング777(トリプルセブン)で、さっき離陸していったのがエアバス340で…」
飛行機を指差しながら、佐紀にあれこれ説明してくれる圭太郎の目はとても輝いていた。

322 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:30:37 ID:ZSfs6kZbO
正直、佐紀は飛行機のことを説明されてもよくわからないのだが、圭太郎の気持ちだけはよくわる。
あの日から今まで、圭太郎が自分のことを心配してくれていることを佐紀もわかっていた。
今日だって、圭太郎が単に飛行機を見に行くためだけに自分を誘ったわけではないであろうことは察しがついていた―――佐紀だって、圭太郎とは10年以上の付き合いになるのだから。
―――私たちの関係って、なんなんだろう…佐紀は自らに問いかけてみる。
幼馴染…単にその一言で片付く程度の仲ではないと思うが、かと言って、付き合ってるわけでもない…幼馴染以上恋人未満とでも言えばいいのか。
でも、今はそんな関係も悪くないかな、と思う佐紀だった。
その佐紀の目の前で、また一機、旅客機がエンジン音を轟かせながら大空に向かって上昇していった。

323 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:02:18 ID:ZSfs6kZbO
「いや〜、すごいや。来て良かったぁ」
圭太郎は、本当に嬉しそうにそう言った。
二人は四階のベンチに腰掛けて、相変わらず大勢の人で溢れる三階を見下ろしながら、マクドナルドで買ったハンバーガーを食べていた。
「圭ちゃん、ホントに飛行機好きなんだね。パイロットになりたいっていってたもんね。頑張ってね」
佐紀の言葉に圭太郎は首を振った。
「ダメダメ、僕は佐紀と違って頭悪いしさぁ…」
「そんなことないって。これから頑張ればいいじゃん」
「そういう佐紀は、ダンサーになりたいって言ってよね」
「そうだよ。そしたら、圭ちゃんの飛行機に一番に乗ってあげる。だから、頑張って」
―――僕が励ますつもりが、逆に励まされちゃったか…圭太郎は思わず苦笑する。
でも、こうしている間くらいは虐待から離れていられるのだから、それでいいのかもしれない。

324 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:04:28 ID:ZSfs6kZbO
「そうだ…佐紀、渡したいものがあるんだ」
そう、今日佐紀を誘ったのにはもう一つ目的があった。
圭太郎は、ポケットから小さな紙袋を取り出すと、佐紀に差し出した。
「ちょっとくしゃくしゃになっちゃったけど…」
「もう、相変わらずガサツなんだから…でも、ありがと。開けていい?」
佐紀の聞かれ、圭太郎は頷いた。

325 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:06:05 ID:ZSfs6kZbO
紙袋の中に入っていたのは、二つの小さな白いリストバンドだった。
「…圭ちゃん?」
「たいしたもんじゃないけど…包帯巻くよりはいいかな、と思ってさ。いつも佐紀の側にいてはあげられないから、せめてお守り代わりに、って思ったんだ…」
「…圭ちゃん、ありがとう。嬉しいよ、本当に…」
不意に佐紀は立ち上がった。
「ゴメン、圭ちゃん、ちょっとトイレ…」
「うん」
佐紀はトイレに向かって駆けていった。
この時、佐紀の目は少し潤んでいたのだが、圭太郎には見えなかった。
少しして、佐紀は戻ってくると
「見て見て…ほら」
圭太郎に向かって右腕の裾をまくって見せた。
右手首には、さっき贈ったばかりのリストバンド―――。
「ありがとう、圭ちゃん。もう私、一人じゃないね。また明日から頑張れるよ」
そう言うと佐紀は、真新しいリストバンドを愛しそうに撫でるのだった。

326 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:12:34 ID:ZSfs6kZbO
まだだ、まだ落ちてはいかん!作品を揚げ尽くすまでは!!

というわけで揚げてみました。


イワナ氏サイト更新乙でした。
早速見たお。「茉麻森に帰る」をまた改めて読み返しちゃいました。

りしゃす氏もお仕事乙でした。
あんな時間でもお仕事ですか。
体に気をつけて頑張ってくだされたし。

327 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:20:29 ID:ZSfs6kZbO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第六話 そっと口づけて ギュッと抱きしめて


圭太郎は、佐紀を送って彼女の家の前まで来ていた。
「すっかり遅くなっちゃったな…」
地元に戻ったころには、辺りはすっかり暗くなってしまっていた。
「ま、しょうがないよ。それより、今日はありがとう。すごく楽しかったよ」
「僕の方こそ、ありがとう。こんな遅くまで付き合わせちゃってゴメン。じゃあ、また…」
その時だった。
ドアが開いて、凄い形相のまゆみが家から出てきた。
先日同様、今も酔っているようだった…。
「佐紀!こんな時間まで何してたんだい!」
叫ぶなり、佐紀の頬に平手が飛び、佐紀は避けることなく、それを受け止めた。
「おばさん!」
圭太郎は思わず叫んだ。
「佐紀は悪くない!ぶつなら僕にしてください!!」
圭太郎は、佐紀を庇うように間に割って入った。
まゆみは怯んだような表情になると、そのまま家に引っ込んでしまった。

328 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:23:03 ID:ZSfs6kZbO
「ゴメン、僕のせいで…」
圭太郎の言葉に、佐紀は首を横に振った。
「違うよ、圭ちゃんは悪くない…圭ちゃんには感謝してるんだよ?さっきも言ったでしょ、今日は楽しかったって」
「でも…」
佐紀のためにと思ってやったことだったが、結局彼女のためにはならなかったのではないか、圭太郎はそう思わずにいられなかった。
心がとても痛かった。
「なあ…おばさん、何で変わっちゃったんだ?」
佐紀は悲しそうな表情のまま、無言だった。
「佐紀…僕にできることは何もないのか?」
「圭ちゃん…今日はもう遅いから、早く帰った方がいいよ…おじさんもおばさんもきっと心配してるよ」
佐紀は、圭太郎の問いかけに答える代わりにそう言った。
「佐紀…」
「私なら大丈夫だよ、もう一人じゃないし」
佐紀は右手首のリストバンドを見せながら、圭太郎に微笑んで見せた。
「圭ちゃんのおかげで、今日からまた頑張れるよ」
「わかった…じゃあ、僕、帰るよ…」
「…圭ちゃん、ちょっと待って」
圭太郎が歩き出そうとした時、佐紀に呼び止められた。

329 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:25:26 ID:ZSfs6kZbO
「何?」
圭太郎は立ち止まって振り返った。
「目…瞑ってくれる?」
「へ?」
「いいから…早く…」
佐紀に言われるままに圭太郎が目を閉じると、やがて何か柔らかいものが圭太郎の右頬にそっと触れた。
「!」
「今日の、お礼…その…いろいろ、ありがとう…」
「佐紀…」
次の瞬間、圭太郎は佐紀の華奢なギュッと体を抱きしめていた。
佐紀は一瞬体を固くしたが、抗うことなく圭太郎に身を任せた。
どのくらい抱き合っていただろうか、やがて圭太郎は佐紀の体を離した。
「…ゴメン」
「ううん、いいの…」
「…じゃあ、僕、帰るよ…」
「うん、気をつけて。また明日、学校で会おうね。おやすみ」
佐紀は、そう言うと家に入り、ドアを閉めた。

330 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:29:38 ID:ZSfs6kZbO
「今日の、お礼…か…」
家への帰り道を歩きながら、圭太郎は一人呟いてみた。
何となく、右の頬に軽く手を当ててみる。
右頬には、まだ佐紀の唇の感触が残っているような気がした。
そして、思わず抱きしめてしまった佐紀の体の感触も、また両手にはっきり残っていた。
あんなことをしたのは初めてだったが、あの時抱きしめた佐紀の体は、外から見るよりも細くて、強く抱きしめたら壊れちゃうんじゃないか、そんな感じがした。
そんな佐紀が、圭太郎はとても愛おしかった。
佐紀のことをこんな風に思うのも初めてだった。
そして、さっき感じた心の痛み…。
圭太郎はようやく気づいた―――僕は佐紀のことが好きなんだ、と。
佐紀がどう思ってくれているか、それは圭太郎にはわからない。
だが圭太郎にとって、今や佐紀はただの幼馴染以上の存在になっていた。
佐紀は僕にとって一番大切な人―――その人を、自分は、どうやって守ってあげられるんだろうか…。
この問いかけを、今日まで何回繰り返しただろう、そして、結局最後はいつも同じ答えに辿り着くのだった。
『僕は…無力だ…』

331 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:31:51 ID:ZSfs6kZbO
翌朝、GW明けの荒川の土手は、久しぶりに学校へ登校する桜中学の生徒でいっぱいだった。
大勢の生徒に混じって土手を歩く圭太郎は、後ろから声をかけられた。
「圭ちゃん、おはよ!」
佐紀だった。
「ああ、おはよう…」
「どうしたの?元気ないぞぉ。寝不足?」
そう言う佐紀は、ずいぶん元気そうだった。
右手には、制服の袖から昨日贈ったリストバンドが見え隠れしていた。
「いや、別にそういうわけじゃ…」
昨夜のことを思い出すと、何となく佐紀の顔を見るのが照れくさいような、気まずいような、そんな感じがする圭太郎だった。
―――二人は荒川の土手を並んで歩いていた。
「昨日はありがとう。楽しかったよ。また連れてってね」
「ああ…また行こうか」
しかし、この二人にその機会が二度と訪れることはなかった。
この時、別れの瞬間はジリリと近づいていたのだった。
圭太郎と佐紀が一緒に過ごせる時間は残りわずかだったが、圭太郎も佐紀もそのことをまだ知らない―――。

第六話 了

332 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 12:53:52 ID:HQC/g5lp0

レスの数が板の決定的な能力差ではない!!
「見せてもらおうか・・作家の能力とやらを・・」

輝夫さん、佐紀ちゃんを本気で助けたいとこの作品が始まった頃から思い始めたんだ。

「自分に出来るだろうか?」
自問自答だよ。

友理奈にも舞波が乗り越えたような形で向上と成長をうながしたい。

梨沙子ちゃんの運命も助けたい。

「Dear地球様・・・」
ある少女の生き様にいい年のイワナは頼ってみるつもりだ・・・・。


333 :無名作家:2006/12/28(木) 13:32:16 ID:1d2dumYA0
久しぶりです
クリスマスは病室で2ちゃんねるシアターを見てました。
遅くでも2月初めで退院できるというので退院できたら長編の続きかくので
楽しみにしていてください。

松輝夫さん
続きを早く読みたいです!!応援してるのでがんばってください!!!

334 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 14:33:28 ID:kmzJYOuvO
333

335 :シド・りしゃす:2006/12/28(木) 15:01:37 ID:nvVHAYtqO
輝夫氏あんまり真っ昼間から泣かさないでくださいねw

336 :松輝夫:2006/12/28(木) 15:27:50 ID:ZSfs6kZbO
このスレは落ちないわ。私が守るもの。


イワナ氏、次回作は近しと見ていいの☆カナ?
佐紀タソを救ってあげたいのは自分も同感です。
イワナ氏がやってくれるなら期待して松輝夫!

無名氏、まだ病院です☆カナ?
どうやら長引いているようですが、お大事に。
新たな作品を期待して松輝夫!


千奈美に、自分は煮松輝夫…。
今年中に終わらせるはずだったのに…。

337 :松輝夫:2006/12/28(木) 15:34:44 ID:ZSfs6kZbO
りしゃす氏、自分もりしゃす氏やまあさんの文章で何度も涙腺を刺激されたんで、たまには自分が泣いてみるのもいいと思ふお。
それはおいといて、自分が書いたもので泣いてくれる人がいたなら嬉しいお。
リストバンド、ああいう使い方しちゃったけど、どう☆カナ?
思うところを聞かせてくれたら嬉しい☆カナ。

338 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 15:40:59 ID:HQC/g5lp0

出資者は無理難題をおっしゃる
(0087年3月下旬から4月上旬 アンマンにて)

煮詰まってるの☆

うんうんそういう時間が実は一番大事ですね。

自分はすでに「冬休み」に入り(冬休みがある仕事って・・・)
今日一日原稿を書いています。

りしゃす・は仕事なのにごめんなさい。

りしゃす、イワナが言うのも何だが仕事が充実するとやっぱり作品を書きたくなると思う。
仕事が煮詰まると板と作品が読みたくなる。

体に気をつけてがんばろうね☆

輝夫さんまだ3日ある・・・やってみる?

31日はカウントダウン後板に来ようと思う。

佐紀ちゃんを助けるには登場人物全員の力が必要だな。

またか・・・ってネ☆



339 :シド・りしゃす:2006/12/29(金) 01:59:33 ID:DTboDb6WO
ただいま・・・orz

340 :松輝夫:2006/12/29(金) 02:08:06 ID:iS3YlVh7O
りしゃす氏……

州*‘ o‘リおかえりー

こんな時間まで……乙でした。
ゆっくり休んで下さい。


イワナ氏
確かにあと三日もあるけど、年内に終わらせることに拘るのは止めときます。
時間をかけても、自分が納得できるまで練り上げて書くつもりです。

341 :シド・りしゃす:2006/12/30(土) 01:16:56 ID:yxLhKFIZO
無事?仕事ヲサメ!
とりあえず6日間はヲタヲタできる!
体育祭書かなきゃ!
同時に胸スカフリコピしなきゃならねぇ!

342 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 01:40:03 ID:H1ZQ2rHu0
みなさんこんばんわん

りしゃすちゃん…みや&れいなをちょいとお借りしますよ
いい加減書き出しますわんw

343 :シド・りしゃす:2006/12/30(土) 02:31:44 ID:yxLhKFIZO
まあキタ━━━━(゚∀゜)━━つ!!



皆さん来ましたよww
台詞の錬金術師こと茉作家の妙技を味わいやがれっ!


とハードルを上げてみるww

とりあえず2日3日参戦ケテーイ♪
できたら馴れ合いヨロ!

344 :松輝夫:2006/12/30(土) 04:29:00 ID:1QvmLOV/O
从o゚ー゚从まあさんおかえりー

州*‘ o‘リりしゃす氏お疲れー


やっぱり、オリメンあってのこのスレですから。
自分はお二人の文章を読んだからココにいるわけでして。
そのお二人と同じ場所で文章を書けるのが一番嬉しい。
美貴様に憧れて娘。に入った小春みたいなもんですね。
そうそうわけで、これから一緒に頑張りませう。

千奈美に、自分も2日参戦します。
新年早々小春とその他大勢に会える〜。
一応、イチ押しはれいなのはず……。
それはさておき、もし交流可能でしたら、よろしくお願いしますm(_ _)m

345 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:45:29 ID:H1ZQ2rHu0

丹下の屋形船がある荒川の船着場まで全力で走ってきた雅は
息を切らしてスポーツバッグの中にある船の鍵を探していた。

「どこいったんだよ…」

なかなか見つからない鍵と白い塊を着飾った不自由な手に苛立っていた。
そんなギブスを撒かれた自分の手が小刻みに震えているのが分かった。

『…落ち着け 落ち着けみやび』

そう自分に言い聞かすと、勢い良くバッグを返して中身を全部撒いた。

「あった!」

桟橋に散乱した荷物の中から鍵を拾うと錆び付いた鍵穴に挿した。
だいぶ草臥れた鍵穴は回すのにコツがいる。
丹下に教わったのを一つ一つ確かめるように、雅は指先で鍵を回した。

立て付けの悪いドアを開けると、厨房の脇にある小さな引き出しに駆け寄る。
そして4段目の引き出しを開けると、中から白い封筒を取り出した。

「これだ!」

雅は封筒の中から丁寧に折りたたまれた一枚の紙を取り出し静かに広げた。
そこには、小さな字で名前と電話番号が書かれてあった。

346 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:46:50 ID:H1ZQ2rHu0

雅は携帯電話をポケットから出すと、大きく深呼吸をして
紙に書かれている電話番号を慎重に押し、誰もいない船内で独り言を呟いた。
「間違って…ないよね」
表示された番号を確かめると、再び深呼吸をして通話ボタンを押した。
とても長い無音の後、漸く呼び出し音が鳴った。

「もしもし」

電話に出たぶっきら棒な男の声に雅はたじろいだ。
「もしもし だれ?」
「あっ あのう…」
なかなか言葉が出ない…雅はとっさに目の前の棚から
オレンジジュースと栓抜きを取ると、ビンの蓋を急いで開けた。
勢い良く弾かれた蓋は大きく飛んで床の上で乾いた音を発てた。
秋の日を浴びて生温くなったオレンジジュースを雅は落ち着きを取り戻すようにゆっくりと口にふくんだ。

「もしもし」

「あのう 私、夏焼 雅って言います はじめまして」

「あっ はい」

「藤原 真青(まさお)さんの携帯ですよね」

その問いかけに男が少し驚いたのが電話越しに分かった。
「そうだけど…何かご用ですか」
「丹下…じゃなくて あの 藤原さんの事で話が…」
突然の電話で久しぶりに聞いた『丹下』という響きに男は困惑した。

「あの人に何かあったんですか…」

347 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:48:31 ID:H1ZQ2rHu0

〜 その一時間前 〜

雅は体育祭の話題で盛り上がるクラスメイトの輪に入れず
一人で下校しようとそそくさと靴に履き替えていた。
運動は得意なのに、怪我の所為で何も活躍できなかった。
下駄箱から出てきた真っ白なままのスポーツシューズは、気持ちを一層虚しくさせた。

ため息交じりで校庭に出た雅は、聞き覚えのあるスクーターの音に気が付いた。
『れいな先輩のバイクの音…』
そう思ったのと同時にれいなのスクーターが学校の前の道に曲がってくるのが見えた。
『やっぱりそうだ!』
聞き当てた事に得意そうに笑うと、少し早歩きで校門に向かった。
れいなのスクーターはぐんぐんスピードを上げてゆく。
『あれ? 通り過ぎちゃうかも』
そんな雅の考えを余所に、スクーターはそのままの速度で校庭に入ってきた。
校門の近くにいた男子生徒が慌てて避ける。
れいなはお構いなしに校舎に近づくとありったけの大声で叫び始めた。

「夏焼!夏焼雅ぃ!みやびーっ」

自分のことを呼んでいるれいなに驚き、雅は出来るだけ大きく手を振って叫んだ。

「れいなせんぱーい」

その声に気付いたれいなは素早く向きを変えると、雅に向かってスクーターを走らせた。
自分に向かって突き進んでくるれいなを雅は静かに見ていた。

れいなのスクーターは強く掛けられた前輪ブレーキの所為で後輪を少し持ち上げて止った。
その後輪が地面に着地するのを待たずに、れいなはスクーターから手を放して雅に駆け寄った。
支える主を失ったスクーターは『カシャン』と乾いた音を立ててその場に倒れた。

348 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:49:43 ID:H1ZQ2rHu0

駆け寄ったれいなは、雅の両肩を掴むと力なく俯いた。
「どうしたんですか?」
れいなはその言葉に答えず俯いたままだった。
ただその状況が普通ではない事は分かった…何かあったんだ

「れいな先輩!何があったんですか!」

雅は肩を掴んでいるれいなの手を握り締め言った。
その強い口調に、れいなは漸く顔を上げた。

雅はれいなを見て驚いた。
いつだって強気で いつだって笑顔のれいなが・・・ 泣いていた

「どうしたんですか先輩!」

「おっちゃんが 丹下のおっちゃんが事故ったんだ…」

そう言うと再び俯いた。
瞳からぽたぽたとあふれ出た涙が足元を濡らしていた。

「もう駄目かもしれない…」

「そんなあ・・・」

胸の鼓動と共に、目の前が白くなっていくのが分かった。
混乱する頭と目の前に白さで、突きつけられた現実と向き合えなかった。

もう駄目かもしれない…

ただこの言葉だけが、受け入れたくない現実を示す残酷な言葉だった。

349 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 12:23:45 ID:H1ZQ2rHu0

というわけで『鬱』展開始動ですw
まあ夏辺りから考えていた構想なんで勘弁してね

>>343
コラー!!ハードル上げるなぁあwww

>>344
いやいや 勿体無いお言葉

昨日、前スレから改めて他の作者さんの作品を読み直したんですがね…面白い!
なんだろう・・・引き込まれちゃうんです
でもね・・・『おうおう! 悔しいじゃねーかよ!』
なんて思いも出てくる訳ですよw
皆さんの作品はホント良い刺激です。
まあいつも通り『だらだらうp』ですがどうかご勘弁をw

中野は2日参戦です
是非是非馴れ合いましょう
松さんとは初めてですね りしゃすちゃんとも集い以来かな…楽しみにしてますよぅ

350 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 13:47:25 ID:H1ZQ2rHu0
ふと読み返して気になりました

無名作家さん…事故で入院して大変な時にこんな展開でごめんね
どうしてもこのタイミングで書きたいのでご勘弁を (*_ _)人ゴメンナサイ

351 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:01:47 ID:1QvmLOV/O
昨夜、見直してて気づいた…第五話一ヶ所抜けてるお。大事な部分なのにorz
そういうワケで、>>325>>327の間に、以下の文章が入りまふ…。



その後、二人はもう一方の第1ターミナルに移動した。
二つのターミナル間は無料のバスで結ばれており、10分程度で移動できる。
第2ターミナルの四階同様、第1ターミナルの四階と五階にも多くの店があり、いろいろなものが売っている。
そして、五階には第2ターミナル同様見学デッキがあり、そこにも多くの見学者がいた。
あちこち見て回るうちに、時間はあっという間に過ぎていった。
「そろそろ帰ろうか」
圭太郎の言葉に佐紀は頷き、二人は電車に乗るためにエスカレーターで地下へ向かおうとした。
今日という日が、佐紀にはとても短く感じられた―――やはり楽しい時は、時間が過ぎるのを早く感じるのだろう。
楽しかった今日の思い出、そしてお守り代わりにくれたリストバンド―――佐紀にとって、どちらも最高のプレゼントだった。

352 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:09:11 ID:1QvmLOV/O
「…圭ちゃん、今日は私に大切なのものをたくさんくれたね。今日はすごく楽しかったし、嬉しかったよ。ありがとう」
そう言ってから振り返った佐紀は、圭太郎が立ち止まってある方向をひたすら凝視しているのに気づいた。
「…圭ちゃん?」
「やっぱCAさんっていいなぁ。美人だし、スタイルいいし、憧れるなぁ…で、何か言った?」
次の瞬間、佐紀は圭太郎の足を思い切り踏んづけていた。
「痛ッ!な、何すんだよ〜」
「知らない!」
さっさと歩き出す佐紀を、圭太郎が慌てて追いかけてくる。
「何怒ってんだよ〜」
全く、人の気持ちも知らないで…まあ、そこが圭太郎らしくていいかもしれないが。
それにしても、こんなに楽しい一日は久しぶりだった―――そろそろ機嫌直してあげてもいいかな、歩きながらそう思う佐紀だった。

第五話 了


以上です。アホやってもうた…。

353 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:12:16 ID:1QvmLOV/O
>>349
まあさん復活おめ!
多くの読者が待っていたはずです。かく言う自分もその一人ですが。
鬱展開といっても、人生楽しいことばかりではありませんから、小説の中でもそういった展開はまた必要でしょう。
それより、久ぶりにまあさんの文章が読めることが嬉しいですお。
今後の展開に期待して松輝夫!

ノリo´ゥ`リ2日よろしくですぅ。

354 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:36:10 ID:1QvmLOV/O
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第七話 涙


5月も半ばの金曜日の夕方、平岡家の食卓―――。
「う、嘘だよね…」
その日の夕飯の時間、圭太郎は両親から父親の仕事の都合で北海道に引っ越すことを告げられた。
「もう決まったことなんだ、仕方ないんだよ」
「そ、そんな…」
圭太郎はショックのあまり、その後の言葉も出なかった。
佐紀のことが頭に浮かんだ。
何もしてやれないまま、離れ離れになるしかないのか…。
「辛いとは思うけど、仕方ないんだ…すまない」
「父さん…」
父に本当にすまなそうに言われると、圭太郎ももはや何も言えなかった。
「それで、いつ…」
「引越しは29日の土曜日にしたいと思ってるんだ」
『もう二週間しかないじゃんか』
圭太郎は唇を噛んだ。
「圭太郎…もう残された時間は少ないわ。準備、ちゃんとしておくのよ」
さらに母にそう言われ、圭太郎も頷くしかなかった。

355 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:38:05 ID:1QvmLOV/O
部屋に戻った圭太郎は、そのままベッドに倒れこんだ。
「佐紀…」
さっき、父に引越しのことを告げられた時、真っ先に思ったのは佐紀のことだった。
このまま引っ越したら、佐紀はどうなるんだろう…。
そして、佐紀の父・竜二と交わした約束は…。
何とかできないのか、圭太郎は考えてみた。
しかし、中学一年生の圭太郎が一人でこの町に残れるなど、有り得ない。
仮に残ったとして、子供が一人、どうやって生活できるだろうか。
あいにく、近場に親戚がいるわけでもない。
いくら考えても、いい考えが浮かんでくるわけはなく、結局またしてもお決まりの答えを突きつけられるのだった。
『僕は無力なんだ…』
約束も果たせず、大切な人も守ることも、いや、側にいてあげることすらできないんだ…。
「畜生…畜生…畜生!」
圭太郎は静かに泣いた。
涙が止まらなかった。

356 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:39:32 ID:1QvmLOV/O
その日から、圭太郎は母親に言われたとおり、少しずつ引越しの準備を始めた。
準備はけっこう大変な仕事だったが、圭太郎にはさらに大変なことが待ち受けていた。
―――佐紀には何て言おう…。
もちろん黙っていてもいずれはわかることだが、自分で告げたかった。
しかし、すぐに言うだけの勇気もなかった。
何日か悩み、迷った挙句、ようやく圭太郎は佐紀に打ち明ける決心をした。
その日の放課後、圭太郎は佐紀を屋上に呼び出した。
「何、話って?」
「…」
「どうしたの?黙ってたらわからないぞ?いくら幼馴染だからって、圭ちゃんのこと全部わかるわけじゃないんだからさ」
いざ、佐紀を目の前にすると、圭太郎の決意はあっさりとぐらついたが、しかしこのまま何も言わずに済ますわけにはいかなかった。
「佐紀…あの…実は、僕…引っ越すんだ。今月の29日に」
ようやく告げた圭太郎に向かって、佐紀は頷いた後こう言った。
「うん、知ってる」

357 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:42:30 ID:1QvmLOV/O
「えっ?なんで…」
「ゴメンね。この前おばさんと会った時に、聞いちゃった。おばさんにね、圭ちゃんから引越しの話聞いてる?って聞かれたから、聞いてないって答えたら教えてくれたの」
「そうだったのか…」
「それにしても、いつ聞かせてくれるか待ってたんだけど、ずいぶん時間かかったね」
佐紀の言葉に、圭太郎は少しムッとする。
「…悪かったな」
「まあ、仕方ないじゃない。おじさんのお仕事の都合なんでしょ?」
「僕は…行きたくない。佐紀と離れたくない」
圭太郎の言葉に、佐紀は軽くため息をつくと言った。
「…圭ちゃん、わがまま言わないで。私たち、子供なんだよ。子供にはどうにもできないことがたくさんあるってこと、圭ちゃんだってよくわかってるでしょう?仕方ないよ…」
「じゃあ、佐紀は寂しくないのかよ!僕がいなくなってもいいのかよ!」
次の瞬間、佐紀の平手打ちが飛び、圭太郎の左頬が「パン!」と乾いた音を立てた。
「!」
「バカなこと言わないでよ!私の気持ちもわかっていないくせに…」
この時、佐紀の目に涙が溢れているのを圭太郎は見た。

358 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:45:02 ID:1QvmLOV/O
「…私だって寂しいよ!お別れしたくないよ!でも…だったら、私が行かないで言ったら行かないですむの?」
「…」
「圭ちゃんには、私と違ってあんな良いお父さんもお母さんもいるじゃない。それってすごく幸せなことなんだよ」
佐紀の最後の一言は、さっきの平手打ちよりも痛かった。
『なんて僕はダメなヤツなんだろう、佐紀のことを考えているつもりで、佐紀の気持ちを全くわかってなかった…』
そう、父親を既に亡くし、母親からは今も虐待を受けている佐紀からすれば、圭太郎の両親がどんなにうらやましく見えていただろうか…そして、にもかかわらずわがままを言う自分のことは…?

359 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:27:53 ID:1QvmLOV/O
「だから、わがまま言っちゃダメだよ…」
そう言うと、佐紀の目から涙がこぼれ落ちた。
圭太郎は、ハンカチを取り出すと、佐紀の涙を拭ってやった。
「…泣かないって決めてたのに…ダメだね、私」
「佐紀…」
「ゴメンね、ぶったりして」
「いや…僕の方こそゴメン。佐紀の気持ち、全然わかってなかった。最低だよ、僕は…」
「圭ちゃん…」
佐紀は圭太郎の胸に飛び込んで泣いた。
圭太郎は、その佐紀の体をしっかりと抱きしめた。

360 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:30:07 ID:1QvmLOV/O
―――圭太郎と佐紀は、並んでフェンス越しに校庭を眺めていた。
圭太郎が心配なのは、自分がいなくなった後の佐紀のこと―――もちろん、自分がいたとしても何かしてあげられるわけでもないが、しかし支えが完全に外れてしまった時、佐紀は一体どうなるだろう?
「なあ、佐紀…」
「私のことなら心配いらないよ。圭ちゃんとお別れするのは寂しいけど…でも、圭ちゃんが力をくれたから頑張れるよ」
佐紀は右手のリストバンドを見せて微笑んだ。
「だから、心配しないで…ね?」
「…佐紀…僕、おじさんと約束したんだ」
圭太郎は、竜二が亡くなる直前に交わした約束のことを佐紀に打ち明けた。

361 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:32:02 ID:1QvmLOV/O
「そっか…お父さんらしいな」
「おじさんとの約束も全然守れないまま、僕は引っ越すんだ…」
「違う、違うよ圭ちゃん。圭ちゃんは私のことちゃんと守ってくれたよ。お父さんだってきっとわかってる。約束をちゃんと守ったんだから、胸張っていいんだよ?」
「佐紀…」
「でも、一つだけ聞きたいな…もし、私のお父さんとの約束が無かったとしても、私のこと守ってくれた?」
「…当たり前だろ」
「…ありがとう、圭ちゃん」
圭太郎は、何も言わずに佐紀の体を抱きしめた。
お互い、相手の感触を自らの体に刻み込もうとでもするかのように、二人はしっかり抱き合った。

第七話 了

362 :シド・りしゃす:2006/12/31(日) 00:21:54 ID:VVOx+xqQ0
うわっ・・・さっき起きたorz
どんだけ寝たんだオレは・・・・まあさんも始動したことだしオレはうれピーンク!ですw
この話は体育祭後の話なのかい?そうなら少しこっちも作り直すね!

363 :まぁ、名乗って:2006/12/31(日) 02:52:30 ID:TEwrXU8o0
>>362
作り直しスマソ

一応体育祭の日の放課後設定
みや&れいな意外はまだ出さないので他メンはお任せしますよ


364 :シド・りしゃす:2006/12/31(日) 15:09:23 ID:ariAlZDuO
まあさんのおかげwで小説のネ申が降りてキタ━━━━(゚∀゜)━━っ!!なんかAAへんだけどまぁいいや;
多分ヲレ的にかなり満足の逝く〆だなこりゃ
では体育祭をお楽しみくださいませ!

365 :体育祭〜砂煙が目に染みる:2006/12/31(日) 15:10:55 ID:ariAlZDuO
「結局、みやに言えたの?あのこと。」

千奈美は道端に落ちている、ペットボトルのキャップを転がしながら、茉麻に尋ねた。
風を遮る物が何もない荒川の土手は、冷たい風が容赦なしに吹き付けている。

「・・・言えなかった。」
「だよね。」

「別に隠したいわけでもないのに、何なんだろうね・・・私。」
茉麻は敢えてタイミングという言葉を避け、心をの中のもやもやを口にした。

「何でも話せるっていうのが、親友ってわけでもないんだよ。
うちなんか、たまに何でもかんでも話し過ぎちゃうトコあるし・・・。」
千奈美の意外に冷静で大人びた意見に、茉麻は驚き、力無く頷いた。

366 :体育祭:2006/12/31(日) 15:12:16 ID:ariAlZDuO
確かに千奈美の言うことには、それなりの説得力があった。
秘密の有無に関わらず、雅は親友だと胸を張って言える。
雅も自分への想いを、ひたすらに隠し通して親友でいてくれたのだから。
『友達にだって、色々な形がある。』

茉麻は、ぎこちなく笑う千奈美の小さな目の奥に、そんな『意味』を感じ取った。

「いいんじゃん?まあのタイミングで。」

「・・うん。サンキュ。」

367 :体育祭:2006/12/31(日) 15:14:50 ID:ariAlZDuO
小さな頃から慣れ親しんでいる筈の荒川の風景が、やけに真新しく感じる。

このまま私達は一つづつ歳を重ね、大人になる。
言葉遣いや会話の中身、服の趣味や、皆を取り巻く環境だって変わって行くに違いない。

一年後の荒川はどうだろう?
そもそも『私』は此処に居て、『みや』や『ちい』と肩を寄せ合っているのだろうか?

わからない・・・

ついこの前まで、絶対に疑いもしなかった三人の関係は、以外ともろく無くなってしまうのかもしれない。

正直怖い。

だからこそ『親友』とか『友達』という言葉に、どうしようもなくすがりたい自分がいる。

368 :体育祭:2006/12/31(日) 15:16:31 ID:ariAlZDuO
勿論、選択の余地は充分にある。
自分がここに留まる事も可能なのだから。

しかし茉麻の中で、その事自体はそれ程重要な問題でもない気がしていた。
今回の件がもたらした一番の問題提議は、まだ幼い少女達にとって、少々酷で重苦しいものだった。

「もう一回、考えてみるよ!」
茉麻はそう言うと、笑顔を取り戻した。
「うん!それがいい!でも、今度こそ真っ先にみやに教えてあげなよ!」
「なんかちい、凄い大人ぁ!どうしちゃった?恋でもしてる!?」

「うん!まぁね!」
千奈美はVサインをすると、恥ずかしそうにその場から駆け出した。

「なにそれっ!!
ちょっと待ってよぉ〜!!誰っ?誰っ!?」

369 :体育祭:2006/12/31(日) 15:35:51 ID:VVOx+xqQ0
二つのイチゴのキーホルダーは楽しげに踊る。

時折吹き付ける、身を切るような風邪に目を細めながら、二度と還らない『現在』をひたすらに歩いて行く。


「痛ったあ〜い!!」
「痛てててて・・・」

二人は巻き上がる砂粒に涙し、互いの顔を見合わせた。

前髪をくしゃくしゃにしながら、馬鹿みたいに笑う千奈美の顔は、昔と何も変わらない『泣き虫ちい』のままだった・・・。




体育祭〜砂煙が目に染みる          了。


370 :無名作家:2006/12/31(日) 22:39:04 ID:Py1Ui3qV0
りしゃすさんすごくおもしろかったです!!
次回作も楽しみにしてます。

多分僕が2006年最後になるとおもいます。
2007年もいい年にしましょう!!
このスレ最高です!!!

だいぶ調子が良くなったので入院中でも小説かけるレベルになったら書きたい
と思います。ご期待ください!!

あけましておめてとうございます!!

371 :松輝夫:2006/12/31(日) 23:29:37 ID:4sZmhaIFO
ノリo´ゥ`リ紺☆バラライカ〜

仮眠前に今年最後のカキコをば…。

まずはりしゃす氏。
体育祭乙でした。かなり長期戦になりましたね。
ゆっくり休んで、また新たな作品を送り出してください。
あと、明後日よろしくですぅ。

次はまあさん。
お帰りをお待ちしてました。
また、早速の新作乙です。
お忙しいでしょうが、ぜひ続きを読ませて下さいね。

お次はイワナ氏。
同期デビューだけど、あのハイペースで作品を生み出す力には脱帽……。
次回作はどんな手で楽しませてくれるの☆カナ?

ラスト無名氏。
だいぶ良くなったみたいですね。
期待して待ってるから、早く良くなって戻られたし。

あと、多くのROMの皆さま。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
もし良かったら、感想など書き込んでいただけると、作家達の励みになりますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

私事ですが、今書いてる作品が一通り書き終わりました。
明日、もう一度見直して、夜揚げようと思います。

今年は、このスレを見つけ、住人の皆さまにお世話になりました。ありがとうございました。
来年もよろしくお願いしますm(_ _)m
それでは、皆さま良いお年を。

372 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 00:00:45 ID:umPpE5pN0
あけましておめでとうございます。

まだ仕事をされている人はいますかね?
仕事されている方々はお疲れさまです。

梨作家さん・・・・
本当に長いこと「体育祭」執筆お疲れさまでした。

風邪をひいて辛い日もありましたね。
遅くまで仕事で疲れながら書いた日もありましたね。

あなたの強い「意志」を感じました。

物語は答えを出せないままに・・・・・
自分達のあの頃に答えがあっただろうか?
青春とはそんなもの。

終わらない歌を歌おう 僕や君や彼等のため

松輝夫さん、深い情景・・・佐紀ちゃんは幸せに・・いや・・自分の意志で
生きていけるだろうか?
どうすれば・・・・・。
でも人は生きていくしかないんですね、どこで間違ったか分からなくなっても
生き続ける。

茉作家さん、とうとう・・・・
初期の頃が帰ってきた思いで「うれしい」です。
自分が泣きながら書き込んだ違う「彼女」楽しみです。

初心に返り取り組みたい気持ちです。

体育祭の時間設定ですか、茉作家さんの物語に期待です。

373 :シド・りしゃす:2007/01/01(月) 00:04:06 ID:VoJt/RU2O
おまいら!ありがとう!
本当にマジありがとう!すっげー感謝!
やっぱヲレだけの力じゃ無理だもん今更だけどこのスレ暖ったけーよ!

無名氏!期待してるから!その分厳しく駄目だしすっから!覚悟汁!

輝夫氏!馴れ合いよろ!いつぱい語ろ!
ヲレのヲタ観にひかないでねww
イワナ氏!あなたの惜しみない労力にただただ感謝!これからも良いもの作っていきましょう!

まあ!今年はあなたと出逢えて色んなインスピレーションに気付きました!遅レスでもいい!いいもん作ろう!そのためにはあなたの力が不可欠なの!
最後に読者の皆様!何人いるかわかんないけどさここの作家は絶対期待裏切らないからできらた感想よろピーンク!
では良いお年を!
ハッピーベリイヤー!

374 :まぁ、名乗って:2007/01/01(月) 07:27:33 ID:Akx8fsvS0

あけましておめでとうございます!

りしゃすちゃん:
体育祭ホントお疲れ様でした。いつだって諦めない梨作家さんには頭が下がります。
それと『もも』の描き方が楽しくて好きなのねw
頭の中でももを描くと笑っちゃうもの

ミヤビイワナさん:
イワナさんの作品には何時も引き込まれてしまいます。
不思議な力を持つ物語なんですよ。
そしてサイトの作成もご苦労様でした。イワナさんの情熱には頭が下がります。
あと…メール先程気が付きました…遅くなってごめんなさい (*_ _)人ゴメン

松輝夫さん:
長編お疲れ様でした。小春を中心に広がっていくドラマチックな展開にワクワクしました。
そして新たに始った佐紀ちゃんの物語とても好きです。
好きだから素直になれない…遠い日の『はがゆさ』を思い出しました。

無名作家さん:
あなたの素直さは偏屈なボクには羨ましく感じます。
様々なアドバイスを受け入れて変化していく作品はとても『素敵』だと思います。
大変な時期だけど、お互い頑張ろうね。

375 :まぁ、名乗って:2007/01/01(月) 07:31:37 ID:Akx8fsvS0

昨日、あるグループ…といってもバレバレですがw 
イベントに行ったんです。
そしたら彼女たち握手の時に、感極まって泣くんですよ。

そんな姿を見て改めて気が付いたんです

悲しかったり 苦しかったり 悔しかったり 

そんな涙を流した後には『うれしい涙』が待ってること。

ボクにとって2006年は、失うことも多かったけれど、たくさんの喜びもありました。
そのひとつはこのスレで皆さんと出会えたこと。とても嬉しく思っています。

さて、2007年はどんな一年になるか…作者のみなさん 読者のみなさん 本年もよろしくお願い致します。

376 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:46:46 ID:S7dv28PKO
ノリo´ゥ`リあけおめ〜、ことよろ〜

作家の皆さま、読者の皆さま、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

自分は明日のライブに参戦します。
交流できる方、よろしくお願いします。

間もなく、年明け一発目揚げますお。

377 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:48:41 ID:S7dv28PKO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第八話 別離(わかれ)の時


残された一週間はあっと言う間に過ぎていった。
そして、引越しの当日―――この日、佐紀は、北海道に旅立つ圭太郎とその両親を見送るべく羽田空港第1ターミナルにいた。
「佐紀ちゃん、ごめんなさいね。わざわざこんな遠くまで見送りに来てくれて」
圭太郎の母にそう言われ、佐紀は首を横に振った。
「いえ、いいんです。圭ちゃんには色々助けてもらいましたから…せめてこれくらいは…」
その佐紀は、今朝誓ってきたことがあった。
『絶対に、泣かない―――』
家を出る時に、そう何度も自分に言い聞かせてきた。
圭太郎は、今日まで精一杯自分を守ってくれた。
その圭太郎のために自分ができること、それは笑顔で見送ることだと思う。
自分が泣いていたら心配をかけてしまう、圭太郎も安心して旅立てないだろう。
もっとも、果たして自分がどこまで耐えられるか、佐紀はあまり自信はなかったが…。

378 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:51:14 ID:S7dv28PKO
羽田空港も、今年のGWの終りに圭太郎と二人で行った成田空港と同様、多くの人で溢れていた。
そんな光景を見ていると、佐紀はどうしても成田空港を思い出してしまう―――羽田と成田では全然違うはずなのに。
「佐紀、まだ時間があるから空港の中歩いてみない?案内するよ」
「うん」
圭太郎に言われ、佐紀は頷いた。
『泣かない…絶対に、泣かないから…』
自分に言い聞かせながら、佐紀は圭太郎の後について歩き出した。

379 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:52:47 ID:S7dv28PKO
羽田空港の第1ターミナル6階にも、成田空港と同様見学可能な展望デッキがある。
二人がそこに行くと、やはり成田空港同様、見学者がたくさんいた。
カメラを持った人たちもたくさんいて、飛行機が離陸する度に、カメラを向けていた。
「成田に行った時のこと、思い出すね」
「ああ・・・」
二人は、金網越しに滑走路を眺めていた。
二人の前を、一機の旅客機がエンジン音を轟かせながら上昇していった。
「向こうに行っても、元気でね。私がいなくて寂しいかもしれないけど」
「ああ・・・」
佐紀の軽口に対して、圭太郎の反応はいつもと違って薄かった。
「元気ないぞ?これでお別れかもしれないけど…でも、外国に行くとかじゃないんだし、いつかまた会える日も来るよ、きっと」
「うん…」
「…って、全然元気ないし…。しょうがないなぁ…圭ちゃん、目瞑って」
「…また?」
「いいから!」
佐紀に強い口調で言われ、圭太郎は言う通りにした。

380 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:57:21 ID:S7dv28PKO
今度は、この前とは逆に、左の頬にあの時と同じ柔らかい感触を、あの時よりもちょっぴり長く感じた。
「今まで、色々ありがとう。そのお礼と…あと、この前ぶっちゃったから、そのお詫び。これでチャラだからね。少しは元気になれたでしょ?」
「…佐紀…あの、できれば頬じゃない方が…」
「調子に乗らないの!ま、そんなこと言えるくらいなら心配なさそうだね」
「ああ…もう大丈夫だよ。ありがとう」
本当は大丈夫でもないのだが、佐紀の方が母親の虐待という重荷を背負っているのに、それでも自分を励ましてくれている姿を見せられては、圭太郎もこれ以上佐紀の前で情けないところを見せて心配かけたくはなかった。
「佐紀も元気でね」
「私は大丈夫だよ。圭ちゃんにたくさん力をもらったから、だから私頑張れるよ」
佐紀は服の袖を捲くると、右手首を見せた。
そこには、今もあの日圭太郎が贈ったリストバンドがあった。

381 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:59:00 ID:S7dv28PKO
「圭ちゃん、向こうに行っても、夢に向かって頑張ってね。約束だよ。私はいつも圭ちゃんのこと応援してるから」
「うん、ありがとう…約束する。だから、佐紀も頑張れよ。僕も応援してる」
その後、二人は無言まま、しばらくの間滑走路をただ眺めていた。

382 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:07:27 ID:S7dv28PKO
―――佐紀は圭太郎の一家と向かい合っていた。
「佐紀ちゃん、今まで圭太郎のこと面倒見てくれて、それに今日はわざわざ見送りに来てくれてありがとう。私たちはそろそろ行くから、気をつけて帰ってね。お母さんにもよろしく」
圭太郎の母の「お母さんにもよろしく」という言葉に一瞬複雑な思いがした佐紀だったが、表には出さずにこう言った。
「はい。おば様たちも、気をつけて。今までありがとうございました」
佐紀はちょこんと頭を下げた。
「圭ちゃんも、元気でね」
「うん…」
「…さ、それじゃ、行こうか」
圭太郎の父の言葉に、母は父と一緒にチェックインの列に並ぼうと歩き出したが、圭太郎はその場に立ち尽くしたままだった。
「…圭ちゃん?どうしたの?」
「…佐紀」
圭太郎は、引っ越す前に自分の気持ちを打ち明けるべきか、悩んでいた。
『今気持ちを伝えないと、一生後悔するぞ』
圭太郎の心にそう囁く声がある一方で
『約束も果たせなかったくせに、何もできなかったくせに、お前にそんな資格があるのか?』
そう問いかける声があった。
二つの声が、圭太郎の中でせめぎ合っていた…。

383 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:12:40 ID:S7dv28PKO
「圭ちゃん、おじ様たち行っちゃうよ?」
佐紀が心配そうに言った。
「佐紀…僕、その…佐紀のことを…」
「圭ちゃん?」
「僕にとって…一番大切な…」
圭太郎は、二つの声の間で悩み、結局踏み出せなかった。
「一番大切な…幼馴染だと思ってたよ…」
「…圭ちゃん…ありがとう…」
何とか我慢してきたが、どうやら、そろそろ限界らしい―――佐紀は目頭が熱くなるのを感じた。
『泣いちゃ…ダメなんだから…』
佐紀は、自分にそう言い聞かせ、目に涙をいっぱい溜めながら、精一杯の笑顔で言った。
「向こうに着いたら…手紙、書いてね。私も絶対返事するから」
「…うん…それじゃ…さよなら。元気で」
圭太郎は踵を返すと、荷物を持って後ろで待っている両親の元に駆けていった。
その後姿を見送る佐紀の目は、涙で曇っていた…。

第八話 了

384 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:23:13 ID:S7dv28PKO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


最終話 僕の手紙 〜言えなかった言葉、届かない想い〜


「圭ちゃん…結局、言ってくれなかったね…」
帰りの電車を待つ京急線のホームで、佐紀はつぶやいた。
『佐紀…僕、その…佐紀のことを…』
あの時、佐紀には圭太郎の言葉の続きが何となく分かっていたような気がしていた。
それは、佐紀自身の願いでもあったかもしれない。
そして、圭太郎に「幼馴染み」と言われた時、軽い失望を覚えた自分がいた。
佐紀が期待していた言葉は、それとは違う別のものだったから。

385 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:26:40 ID:S7dv28PKO
『圭ちゃん、優しすぎるよ。それに、自分に厳しすぎたね。圭ちゃんは精一杯できることを私にしてくれたのに…それで良かったのに…』
佐紀には、圭太郎が本当に言いたかったであろう言葉を飲み込んだ理由がよく分かっていた。
圭太郎は、きっと今でも自分の事を守れなかったと思い、彼自身を責め続けているのだ…。
そんなところが、悲しいくらいに圭太郎らしいと佐紀は思った。
『また、会えるかな…ううん、会えるよね、きっと…』
そう、信じていればいつかきっとまた会えるだろう、佐紀はそう思った。
『もし、いつかまた会えたら…その時は、今日言ってくれなかった言葉を聞かせてくれるかな…』
その時、場内アナウンスが電車がホームに入ってくることを告げた。
『さよなら、圭ちゃん。今まで、楽しい思い出をたくさんありがとう。また会える日まで…元気でね』
佐紀は、心の中でそっと圭太郎に別れを告げた。

386 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:29:02 ID:S7dv28PKO
圭太郎と両親を乗せたボーイング747は、新千歳空港を目指し、順調に飛び続けていた。
窓際に座った圭太郎は、窓の外に広がる光景を憮然と眺めていた。
いつもなら、大好きな飛行機に乗れてもっと心が弾むのに、こんなに沈んだ気持ちで飛行機に乗るのは初めてだった。
圭太郎は、さっき自分の気持ちを佐紀に伝えなかったことに、多少の後悔もあった。
だが、そんな気持ちを打ち消そうと、圭太郎は自分に言い聞かせた。
『これでいいんだ、これで…僕には佐紀に気持ちを打ち明ける資格なんてないんだから…』

387 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:32:03 ID:S7dv28PKO
その時、不意に隣に座っている父が言った。
「佐紀ちゃんのこと、好きだったんだろう?」
「―――父さん?」
「お前にはすまないと思ってる」
「…父さん、謝らないでよ。仕方ないことだから…僕も佐紀も分かってるから…」
「圭太郎…」
「…きっと、叶わない恋ってあると思う。それに…僕には佐紀を想う資格も無いんだ…」
「そうか…」
細かい事情は分からないものの、息子の心中を察した父は、ただ黙って肩を抱くのだった。
『佐紀…さようなら。元気で…』
心の中で佐紀に別れを告げ、圭太郎は瞳を閉じた。
飛行機は圭太郎の想いを乗せ、ひたすら北の大地を目指して飛んでいった―――。

388 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:34:59 ID:S7dv28PKO
「…圭太郎、圭太郎!」
母の声に圭太郎はハッとなった。
周りを見渡すと、今自分がいる場所はジャンボの機内ではなく、札幌市内の自分に部屋だった。
どうやら、いつの間にかうとうとしてしまったらしい。
「もうすぐ晩御飯だからね。下りてらっしゃい。それと、寝るならちゃんとして寝ないと、風邪ひくわよ?」
そう言って母は部屋を出て行った。
「もう、二年か…」
圭太郎は手紙を手に取り上げながら呟いた。
出せなかった手紙、そして、恐らくは一生出すことができない手紙を…。

389 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:40:03 ID:S7dv28PKO
圭太郎は、窓の外に広がる夕空を見上げた。
この空が東京まで続いていると考えると、なんだか不思議な感じがする。
佐紀も今頃、同じ夕空を見上げているだろうか?
「佐紀、元気かな…」
母親の虐待はどうなっただろう、そして、まだ夢を追い続けているだろうか。
引っ越してきてからというもの、圭太郎は佐紀との約束を守って夢を叶えようと頑張っていた。
佐紀もきっと元気で頑張ってるに違いない、そう信じ、願う圭太郎だった。
『今度こそ、約束を果たすよ。僕は、いつか絶対にこの空を飛ぶ。だから、佐紀も頑張れよ。そして、もしいつかまた会えたなら…その時は、言ってもいいかな…あの時、言えなかった言葉を…』


君とは不釣合いかもしれない
僕は微かに見える星
だけど必ず輝いてみせる
その時に君に言えるよ…


最終話 了

390 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:55:05 ID:S7dv28PKO
あとがき

圭太郎と佐紀の物語、これにて終了です。最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
本当は前作で最後にするはずが、りしゃす氏にお題をいただき、イワナ氏に再度唆され、再び書くことになりました。しかし、お題をいただいたのはいいとしても、どうやって書こうか皆目見当もつかず、書くのを断念しようかと思っていました。
そんな時に、たまたまPCから流れてきた曲が、今はもう解散してしまったガールズバンドZONEの曲で、今作のタイトルにもなっている「僕の手紙」でした。そして、それを聴いた時に閃いたのが今回のお話です。
そこから、圭太郎の目を通して見た、佐紀の父の死と母の虐待が始まるさま、己の無力さを感じつつも佐紀を守ろうとする圭太郎の苦悩、本編でも出てくるお守り代わりのリストバンドの由来、そして別れを描いてみました。
まあ、こういう形で書いたために、最初のお題から外れていると思いますが、果たしてどうだったのか、皆さんのご感想をいただけたら、と思います。

391 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:58:15 ID:S7dv28PKO
主人公の圭太郎ですが、苗字は佐紀がハロプロアワー(だったかな)で名前を出していたクラスメイトから、名前はレコメンのK太郎からとりました。
彼は、本当は自分の構想していた別の小説の中で佐紀の相手役を務める予定でしたので、ちょうど良かったと思います。ただ、そちらでは最後はハッピーエンドで終わるはずでしたから、この終わり方は微妙かも。
佐紀は、まだ本スレのように悪に走る前の、父の死と母の虐待、さらには幼馴染の圭太郎との別れという逆境を、ひたすら耐える健気な少女として描いてみました。
虐待を受ける箇所は、最近ハマってる小説「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」を参考にしました。ちょうどヒロインが虐待を受けるのですが、特に異常な買い物をさせられているところから虐待が発覚する件などは、そのまんまです。
ネタバレついでに、主人公がヒロインのために何かしてあげようとするたびに自分の無力を思い知らされる点、主人公が「圭ちゃん」と呼ばれる点(名前はもちろん違いますが)もそのまんまだったり…。

392 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:59:45 ID:S7dv28PKO
圭太郎と佐紀が初めて二人だけで出かけた、思い出の成田空港第2ターミナル3階ですが、実は一時期ANAの受託荷物検査の仕事をやっていたことがあり、そこが自分の職場でした(今も空港の他の場所で仕事してますが)。
『チェックインカウンターの入り口では、飛行機に乗ろうとする人たちのトランクなどの荷物を、係の人が受け取っては側にある機械の中に通している』
本編の一部ですが、この文中の「係りの人」がまさに当時の自分でした。
ANAはスターアライアンスに所属しているため、ANAの他にも、ルフトハンザ航空・オーストリア航空・エアカナダなどスターアライアンスに所属する外国のエアラインの受託荷物検査もやっていました。
第五話を書く直前、取材を兼ねて久ぶりに見学に行きましたが、今年の六月にANAをはじめこれらのエアラインは第1ターミナルに移ってしまったため、自分が働いていた場所には無人のカウンターだけが残り、寂しかったのを覚えています。
しかしながら、小説の中で描かれた当時は、当然大勢の人々で賑わっていました。働いていた当時を思い出しながら書けました。

393 :松輝夫:2007/01/01(月) 22:03:15 ID:S7dv28PKO
今回、残念ながら圭太郎は佐紀を救うことはできませんでした。また、佐紀の母・まゆみが虐待に走った理由も、敢えて今回は触れませんでしたが、いずれも本編の方できっと解決されることでしょう。
また、圭太郎と佐紀がこの先再び出会うことはあるのか、手紙はどうなったのか、その辺りは本編の展開にお任せしたいと思います。
最後に、今まで読んでいただいた方々、最後まで演じ切ってくれた佐紀と圭太郎、他すべての登場人物に深く感謝いたします。どうもありがとうございました。
いつか、佐紀とまゆみに救いの手が差し伸べられることを願い、筆を置きます。

2007年1月1日 松輝夫

394 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 22:42:32 ID:umPpE5pN0

松輝夫さんあけましておめでとう御座います。

1月1日に作品を書き終わるなんて・・・・・
今年はどういう出筆活動するのでしょう(笑い)
関係ないけど→w って笑いの意味で使ってるらしいですね。
最近調べたのだけれど→orz とは2003年頃から娘(狼)板から発祥した説があるそうです。



395 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 22:46:04 ID:umPpE5pN0

物語は北海道に持ち越しですか。
二人は再会出来たらいいですね。
それにしても忙しい中で書き続けましたね、結構小春ちゃんや姉さん達があなたの背中を押したかも知れないともイワナは思うのですよ。
自分が書き込んだキャラクターは何時しか自分の心に住み着く訳で日常の思考の評価において心の端っこにあったりします。(自分だけだ

ろうか?少し病気か?)
そしてまたキャラクターを作ってしまったあなたの心はどうでしょう。
とにかくお疲れ様でした。
なにか佐紀ちゃんに微かに希望が持てました。
虐待の事件は後を絶たない。

スノーボードしに2歳の子を半日以上も一人ぼっちにして火事で失う・・・・。
是非を語るつもりもないが、事件は後を絶たない・・・・。

素敵で重要な仕事・・・・。
同時多発テロによりこの国もプラットホームによる危機管理を重視するようになりました。

危機管理は非常に重要だ、だれが国防総省に飛行機を落とすなどど想像出来ただろうか?
あなた方の力により安全は向上する、「誰がために」である。

自分は10年以上前に北海道の帯広空港から千葉の香取郡に行ったことがある、お婆ちゃんが亡くなったため・・・・。

帯広は1900(確か最終便だったと思う)で羽田、特急で成田。
成田駅からはもう目指す公共交通機関はなかった。0000時を過ぎていた、成田駅の前はとても(当時)電飾がなくなぜか飲み屋があって呼び込みの兄さんがウロウロしていた。

その他にも成田には思い出もあるがまたいつか。


396 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/02(火) 04:49:44 ID:MkHVl/gb0

「今どこにいるんですか おっちゃん」
「安井病院…」

雅は握り締めていたれいなの手を離すと
あっけなく倒れてしまったスクーターを力任せに起こした。

「先輩 病院まで乗せてって」

その言葉に、れいなは俯いていた顔を上げると、涙を拭って頷いた。

れいなは、校門の外まで押して来たスクーターに跨るとセルボタンを押した。
軽快なセルモーターの音と共に改造されたマフラーからけたたましい音が響く。
「いいよ 乗って」
れいなの促すままに、雅はスクーターのシートに跨った。
「これ…被って」
言葉少なに肩越しに差し出されたヘルメットを受け取ると
れいながいつもそうしている様に鍔を後ろに向けて被った。
「しっかり掴まっててよ」
れいなは雅の手を掴むと、着ていたダウンコートのポケットに入れさせた。

「こうしないと手が冷たいよ」
「うん  暖かい…」
「みやび… 泣いてるの」

れいなの背中に顔を埋めて、ひっそりと泣いていた。

「うん 失いたくない この気持ち…」

雅は涙が溢れ出る瞳を閉じると、静かに祈った。

397 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/02(火) 04:51:06 ID:MkHVl/gb0

そうなんだよね この気持ち…わたし大好きなんだ 一人じゃないって安心感

幼いとき、大嫌いな時間があった

幼稚園でひとりでママの迎えを待ってるとき

誰もいない家のドアを開けるとき  大嫌いな時間だった 

共働きのパパやママを恨んだことはないよ…でもやっぱり淋しかった

だから一人でいるのは正直苦手。

でも見つけたんだ…

まあに寄り添う時…ちなみや梨沙子と話したり友理奈や佐紀と喧嘩する時も

それと いつだって優しく包んでくれるおっちゃんと一緒にいる時に感じる 

とっても 安心するのこの気持ち

だから神様 私から この大切な気持ちを奪わないで下さい

どうか神様 おっちゃんの大切な命を 守ってあげて下さい

398 :まぁ、名乗って:2007/01/02(火) 15:21:29 ID:QkffLgLVO
作家連絡ですみません
りーさん中野到着してますか?
目の前の駐輪場広場集合です

399 :ミヤビイワナ:2007/01/02(火) 18:56:46 ID:HLEFkXtT0

みんな上手く合流出来ただろうか?
メール連絡は上手く出来ただろうか?

今日は輝夫さんの原稿を編集してました。
輝夫さんの原稿をまた受け取れて嬉しかった。

体育祭と手紙を掲載しときました。

文章を書くと同時にこの編集作業も好きなんだな。

ところで輝夫さん、なに気にメールに目を通して文章をスクロールすると、なんと雅ちゃんの画像が!!
あまりの可愛さにパソコンの前でクラクラしていた。

あんな可愛い娘にドラゴンキラー持たせたのか・・・・

みんな飲み過ぎるなよ!!









400 :松輝夫:2007/01/02(火) 23:55:03 ID:X7u+VcVaO
中野参戦から帰還〜。

なれ合ってくれたD作家一号・二号氏、連れの方々、及び我が軍団参謀長にThanks!
今日は乙でした。また機会があったらなれ合いませう。

のりのイイイタリア人夫妻に乾杯!イタリアマンセーーー!!!

よっすぃー卒業おめ!……と言っていいの☆カナ?

イワナ氏サイト更新乙!いつか、イワナ氏とも飲みたいですお。

ひたすられいなだけを押し続ける松輝夫より with love

飲みすぎてツラいお……

ノリo´ゥ`リた〜すけてダーリン クラクラリン

401 :シド・りしゃす:2007/01/04(木) 00:49:07 ID:J19Nxn1FO
イワナ氏サイト更新ありがとうございます!
早速体育祭読み直してます
いやなかなか面白いですねww
自分で言うのもなんですが良い仕事しましたよ俺!
皆様も執筆がんばってください!ではお休みなさい

402 :シド・りしゃす:2007/01/04(木) 10:46:16 ID:J19Nxn1FO
輝夫氏乙でした!
まったく予想だにしないスタイルで物語をうまく構築し完結しました
暗い話ではあるけれど圭太郎にそれを語らせることで決して重たくなりすぎない『清々しい悲壮感』めいた感覚がのこりました
やはり物語のキモは大胆に恋愛小説にしたことだと思うんだけどそれは輝夫氏的には違うかな?
とにかくGJ!遅レススマソorz
また神が降りてくると思うんだけどそん時は躊躇わず筆を拾ってください!今はとりあえずゆっくりしてやって下さい!

403 :無名作家:2007/01/04(木) 17:39:46 ID:TSXFigJj0
あけましておめてとうございます。
今年もがんばるんでよろしくお願いします!!



404 :松輝夫:2007/01/04(木) 21:20:57 ID:ZYTwaq83O
>>397
中野ではお世話になりました。
その時にも言ったけど、このみやの気持ちの描写、すごく好きです。
まあさんの文章は相変わらず巧みで参考になります。続き松輝夫!

>>399
改めてサイト更新乙です。やはりまとめサイトの存在って大きいと思います。
あと思ったんですけど、年表形式にまとめて、出来事ごとに該当する章に飛ぶようにリンクを付けるというのは如何でしょう?
千奈美に、あの美形だからこそドラゴンキラーを持つ姿に萌え…。

>>402
中野ではお世話になりました&レスありがとうです。
最初はここまで恋愛小説になるとは思わなかったんですが、最終的にはこうなりました。
なので、りしゃす氏の指摘通りだと思います。
とりあえず、今は燃え尽きた…書けるならまた書きたいけどね…ネタないしぃ。
神様はもう降りてきてはくれないような気がするなぁ。
とりあえず、今回もこの素晴らしい本編を損ねないことを第一に考えて書いたので、それだけは果たせた☆カナ?
今作の先のことはりしゃす氏にお任せしますので、よろしく。

>>403
あけおめ!ことよろ!千奈美に、まだ病院☆カナ?
きっと、みんな期待して松輝代!だから、早く良くなって戻ってきてくださいな。

405 :ミヤビイワナ:2007/01/04(木) 22:44:36 ID:rACS4R2k0

やっぱり輝夫さんの書き込みは一気に板を明るくするな。

ROMってる人にも分かるように書くけどイワナ以外の梨作家、茉作家、松輝夫さん達は去るイベントで合流して飲み交わしたそうです。
サイトにはメール機能があって惜しげもなく3人の作家はイワナに「愛の言葉」を書いてくれたのでした。
そのためイワナはみんなにアドレスを教えて(承諾を得て)腕を振るう作家達が「邂逅」したのでした。

これだけでも「物語」だと思わない?

とりあえずサイト内の本編について書いた作家のネームを記載するのが今月来月の目標だね、それから輝夫さんのアイデアも具体化したいな。
輝夫さん「企画書」よろしく!!
時間がある時でいいからネ☆

「文化祭」はね・・・まあさんの物語の後にしていい?・・・まあさん・・・。
本当にいつでも良いんだ、来年からでも良いんだ・・・ゆっくりと・・・どうかな?

だってれいな先輩だからね見届けないと書けないよ!!

前みたいに変な事で(変?)言ってるわけではない!!

りしゃす・輝夫さん分かるよね。



406 :まぁ、名乗って:2007/01/04(木) 23:49:46 ID:9GOE/KkA0

自分のモチベーション上げるための夏リメOPVでしたがw
多少作り直したので良かったらどうぞ

ttp://strawberry.web-sv.com:900/Sn/5/4jm/bh7103.zip.html

407 :無名作家:2007/01/05(金) 16:22:26 ID:xPiTwFTE0
調子がいいんで続き書きたいとおもいます。
95>>
(なんでたろう・・・。)
千奈美はパジャマ姿でベットに寝転んで夕方の事を考えていた・・・。

あの時千奈美は確かに殺意に満ち溢れていた。小さい時、大切に可愛がってた
犬にかんなが手を滑らせ皿を落してしまい殺してしまったから・・・。
しかし、千奈美は殺意よりこんなにあやまってくれてるかんなへの同情の気持ちの方
が大きかった。だから許して仲良くなった。けどはっきり言うと殺意があり近くにあ
った花瓶に手をかけてた・・・。

千奈美は自分が怖くなった・・・。自分が自分を殺すんじゃないかという恐怖がでてきた。
「私って最低な人間なのかなぁ・・・?」
千奈美は涙をながしていた・・・。そして千奈美のまぶたは重くなり深い眠りについた・・・。

これから起こる人生は誰にもわからない・・・。本人でさえも・・・。

右手しかつかってないので間違ってたらすいません・・・。
久しぶり書いたんで、できればアドバイスください!!お願いします!


408 :ねぇ、名乗って:2007/01/05(金) 23:39:47 ID:Db3GvQzz0
>>407
復活おめでとう!
『殺意』っていう表現は少々大袈裟でしっくりきていない気がする。
千奈美のキャラを考えるとどうしてもそこだけ浮いて見えるのね。
単純に『怒り』とかで括った方がいいのでは?
まあ、あくまでアドバイスなので、あまり深く考えないでね。
他は良くなってると思うから!



409 :松輝夫:2007/01/06(土) 06:24:32 ID:EmUTh9njO
>>405
板を明るくするとか言われると嬉しいですね。ただのアホなのに。

企画書了解です。あと二時間ほどで泊まりの仕事が終わって家へ戻りますから、その後メールしますお。
このアイデアは、中野でりしゃす氏・小春に転んだまあさん(この名前、いつまで使うの☆カナ?www)には話したんだけど、イワナ氏が乗ってきてくれるなら間違いなく実現できますね。
楽しみ!


>>407
体はだいぶ良くなったの☆カナ?

読ませてもらいましたが、文章の方も最初の頃から比べ、だいぶ良くなったとおもいますよ。

あとは、まず>>408に同意。ちょっと表現がキツい気がする。
それから、登場人物の名前とか、漢字を使うところは漢字にしてみれば方がいいと思いますよ。
それと、前から思ってたんですが、アドバイスを求めて応じてもらったなら、レスした方がいいんじゃない☆カナ?まあ、余計なお世話かもしれないけど。

では、続き頑張ってください。でも、ムリはしないようにね。

410 :松輝夫:2007/01/06(土) 06:41:56 ID:EmUTh9njO
>>409
×漢字にしてみれば方が

D漢字にした方が

な〜にやってんの☆カナ?ヲイラorz

411 :ミヤビイワナ:2007/01/06(土) 08:33:40 ID:N9m3NJbV0

輝夫さんお仕事お疲れさまです。
企画書作ってくれるそうですね、有り難う御座います。

仕事で疲れているからゆっくり休んでから、いい気分で作ってくださいね。



412 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 16:56:31 ID:kc+GycDtO
無名作家さん、自分なりに調べたんだけど、栞菜のかんは「しおり」で変換できますよ

413 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 17:40:56 ID:E/A3FRmg0

優しい人がいますね。

「しおり」を変換して「栞菜」と書けたら単語登録しましょうね。
単語登録しておけばいつでも「かんな」で「栞菜」に変換出来るからネ☆

>>412さんにお礼を言うのですよ。



414 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:14:39 ID:22FVBqyf0

▲第二話 『 約束 』


夕暮れが迫る『墨提通り』はいつもより車が多く渋滞していた。
雅は埋めていた顔を上げ、肩越しに前を見た。
れいなの言うように風邪が冷たい・・・涙の流れた痕がひんやりとした。

パトカーだろうか・・・随分と遠くに赤い回転灯光っているのが見える。
おっちゃんの事故と関係あるのかな・・・ そう思った雅の脳裏にある日の出来事をが甦ってきた。

それは、修学旅行から帰ってきた日、丹下の屋形船に立ち寄った帰りの出来事だった・・・


その日、雅は自宅まで送ってもらう為、丹下の軽トラックの助手席にいた。
「千奈美ごめんね 私だけ送ってもらって」
「そんな手なんだもん 気にしないでいいよ  それじゃあ私帰るから!」
助手席で、申し訳なさそうに見ている雅を気遣い
千奈美は振り返ると、笑顔で何度も大きく手を振った。

暫らくすると、帰り支度を済ませた丹下が、運転席のドアを開けた。

「千奈美ちゃんは帰ったのかい」

「うん 帰った」

大きな体を、狭い運転席に納めるとキーを回した。
車体を小さく揺らしてエンジンが掛かる。

「3人乗れれば良かったんだけどな」

丹下は窮屈な足元のシフトノブを一速に入れた。

415 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:16:19 ID:22FVBqyf0

ゆっくりと動き出した車が荒川の土手を登っていく。
雅はサイドミラーに映った僅かに残る夕焼けをぼんやりと眺めていた。

「ギブスはいつ巻くんだい?」
「えっ?」
「その腕じゃよ まさかそのままって事はないんじゃろ」

丹下は顎を突き出して腕を示した。
雅の両腕は、固定用の用具と共に包帯でグルグル巻きにされていた。
「腫れが退いてからだって先生は言ってたけど・・・ 痛ッ!」
不用意に腕を動かすと痛みが走る。雅は顔を顰めながら丹下に訊いた。
「イタタタ・・・ おっちゃんも折った事あるんでしょ 痛かった?」
丹下は、心配そうに見ていた視線を、再び前に戻した。

「痛みよりも、慌てて駆けつけた妻に宥めるのに必死だったよ」

「えっ! 妻って・・・おっちゃん結婚してたの!」

目の前の信号が青に変わる。
軽くノッキングを起こしながら、よろよろとトラックは坂を登った。

「意外かい? ワシにも時期があったんじゃよ」

「うん・・・ちょっと意外。 でも心配したでしょ おっちゃんの奥さん」

「それがな、心配するどころか怒られたよ『あなたが怪我をしたら明日からのお客さんどうするの!』って」

416 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:17:49 ID:22FVBqyf0

丹下は遠い昔を思い起こすかのように、ゆっくりと車を走らせた。
堀切橋から駆け下りてきた車が、けたたましいクラクションと共に追い抜いていく。

「お客さんって、船のお客さん?」
「そうだ。その時、妻は妊娠しておってな 余りの剣幕で怒るもんだから流産でもしないかと冷や冷やしたよ」
「ははッ さすがのおっちゃんも頭が上がらない人だったんだ」

すごい剣幕で怒られるおっちゃん・・・こんなに大柄な男が小さくなって怒られている
そんな様子を思い浮かべると、雅は可笑しくて堪らなかった。

「可笑しいね おっちゃんが怒られるなんて笑える」
「だから、折れてることを内緒にしたのさ」
「えっうそ! 痛くなかったの!」

目を見開いて驚いている雅に、丹下はおどけて笑った。

「そりゃ痛いさ だから妻にすぐばれたよ 『あなたきっと腕折れてるわよ・・・』って」
「可笑しいね 幸せだったんだ おっちゃん」
「うん 長くは続かなかったけどな・・・」
「やっぱり別れちゃったんだ そうなのかなって思ったけど・・・」

静まり返ってしまった車内に、ウインカーの『カチカチ』という音だけが響いていた。
何で別れたの・・・チラッと見た横顔が悲しそうで、雅はその言葉を訊けなかった。

「きっと 船が大好きだったんだよ おっちゃんの奥さん」

丹下はそっと微笑み小さく頷くと、静かに言った。

「雅ちゃん 一つ『わしのお願い』を聞いてもらえんかな」

417 :まぁ、名乗って :2007/01/07(日) 18:19:35 ID:22FVBqyf0

第○話・・・なんてのが格好良くてマネしちゃったw

明日は忙しいので無理そう・・・ちんたらマイペースでいきますよん

418 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 19:23:54 ID:E/A3FRmg0

ゆっくりがいいの。
すこしづつだけど必ず読めるって事の方が大事。
やり続ける事自体が尊いんだ。
あなたらしい綺麗な描写ですよ、りしゃすも待ってるさ。

続きゆっくり書いてネ☆









419 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 22:11:24 ID:kc+GycDtO
>>417
wktk
情景がすんなり浮かんできます。これって普通にみえてとんでもなく凄いことですよね。
ゆっくりでいいです。続き待ってます。

420 :まぁ、名乗って:2007/01/08(月) 17:35:29 ID:oKDFXt/tO
>>418-419
ありがとう
暖かいお言葉が一番の励みになります 。・゚・(ノД`)・゚・。

421 :松輝夫:2007/01/08(月) 18:12:09 ID:mRQrFKhgO
>>420
更新乙です。
ホント、いつもながら丁寧でわかりやすい描写ですね。
おっちゃんの頼みごと、なんですかね。気になるお。
月島きらりの振り付けでも見ながら、ゆっくり続きを書いて下さいなwww

422 :ねぇ、名乗って:2007/01/10(水) 00:37:43 ID:gk2Mceh5O
保全!

423 :まぁ、名乗って :2007/01/11(木) 00:54:16 ID:i/ety9hl0
なかなかアゲれなくてごめんちゃい
相変わらず書いては消しを繰り返し中・・・もう少々お待ちを (*_ _)人ゴメン

>>421
ありがとう
振りコピ練習できませーんwww

>>422
保全ありがd

424 :松輝夫:2007/01/11(木) 19:19:12 ID:YaiEKJPk0
最近、書き込みがなくて寂しいですね。

私事ですが、佐紀ちゃんの話を書かせていただくことになりましたお。
>>393みたいなことを書きながら、結局自分でケリをつけることになりました。
りしゃす氏には了承いただきましたので、まあさん・イワナ氏にもご承知置き下さい。
まあ、書くのは当分先だと思いますけど。

>>423
自分の経験から見ても、書き直すたびに良くなってくると思いますよ。
ぜひ練りに練ったすばらしい文章を読ませてくださいね。
千奈美に、息抜きには振りコピが一番かと。
っていうか、「まぁ、名乗って 」じゃなくて「こは、名乗って 」の方がいいんじゃないッスかwww

425 :ねぇ、名乗って:2007/01/11(木) 22:18:01 ID:ZxYAU4Di0

3日間泊まりの仕事してました。

前にメールで書いたけど、文章もボクシングみたいで一度手につけたら
辞められなくなる「麻薬」みたいなものだ。(自分は麻薬はやらないけど)

文化祭に絡む話でしょうか?
時間軸の話でね。

とにかく輝夫さんがまた書いてくれるのがうれしくてうれしくて。
「ありがとう」



426 :ねぇ、名乗って:2007/01/11(木) 22:29:11 ID:ZxYAU4Di0

まあさんは書いては消して書いては消して・・・・。
仕事も生活もあるのに大変ですね。
りしゃすもそうだったけど、金にもならず大変な私事(しごと)でも何故作家は
辞めないのかな?

作家達は知ってしまったのかな、いくら日常での立場に生きようが、ここでは自由に
自己を表現出来る素晴らしさに、つまり

「自由だ・・」

ありったけの思考で持ち合わせの「愛」で自分以外に問いたいんだよ。
みんな寂しがりやの「意地っ張り」さ、きっと。

まあさんの物語にゆっくり期待で輝夫さんの作品に感謝を持って期待。

りしゃす秋から年末にかけて頑張ったからゆっくり休むんだよ。
え? 早く書きたい? そうだよな。

りしゃす、こっちも「分が悪い賭は嫌いじゃない。」
なんてね、作家のみんなお休み。


427 :シド・りしゃす:2007/01/12(金) 01:14:40 ID:s1NryevhO
【すっごい滑るよ】 秋山不正確定総合 35ヌル目
http://ex18.2ch.net/test/read.cgi/k1/1168525200/
ごめん!最近ここに入り浸っております!
社会のはじかれ者のネラーが正義を勝ち取りました!
敢えて固定で書きますが金やら圧力に屈する者は人間のクズです!
日本人だろうが欧米人だろうが在日だろうが
俺のスーパーヒーローはもう一戦で戦えるような体でもないし年齢でもない
だけど難攻不落のグレイシーを壊滅まで追いコンだあの人は紛れもないヒーローでせす!
にちゃん最高!
だけどまだ戦いは終わりません!

428 :無名作家:2007/01/12(金) 17:40:06 ID:V6X9BaXs0
407の続き
待っていた。
千奈美は待っていた。
栞菜と携帯で遊ぶ約束してしまった。(早く来すぎたかな・・・。10分も
ある・・・。それにしてもうるさいな〜〜!)名犬ハチ公の前で待っていた
か、人を待ってそうな人がいっぱいいた。それも若者ばっかりなので友達と
話したり、携帯の音がかなりうるさい。千奈美は半ギレ気味だったか、
男A「君一人?かわそうだね。一緒にいかない?」
「い、いや、その、すいません・・・。約束してるんで・・・。」
男B「んだと!せっかくさそっとおのに来たくないたと!」
「きゃ!」
高校生くらいの二人の男がナンパしてるが断られて怒鳴っている。
千奈美は面倒くさそうなので見て見ぬフリをしようとしていたが、絡まれて
いたのは栞菜だったという事に気づいた・・・。

429 :ねぇ、名乗って:2007/01/12(金) 22:16:00 ID:fIUucMU7O
>>428

どの作者さんも面白いんだけど、この無名とかって何なのよ?
本スレと関係あるんだかないんだか、全くわけわからないし、誤字脱字大杉。
文章も幼稚で読む気がしない。
せっかくの神スレなのに、目障りなんだけど。
それから、>>407>>409>>412-413をちゃんと読んだか?
人に何かしてもらったらそれなりにやるべきことがあるだろうが。
小説書く前に、学ぶことがあるんじゃね?

430 :ねぇ、名乗って:2007/01/12(金) 22:20:48 ID:fIUucMU7O
>>429

>>407じゃなくて>>408だな。

431 :無名作家:2007/01/12(金) 23:39:21 ID:2byJNgg20
429ってスレ荒らしじゃないんですか?


432 :シド・りしゃす:2007/01/13(土) 00:07:06 ID:XWiqPccKO
おいおい!ケンカすんなって!
みんな仲間じゃん!

>>429も口調は悪いかもしれないが言ってる事はあながち間違っとらんし
無名作家もやはり色々とアドバイスをもらったら「ありがとう」は言わなきゃいけないよ
感想など書いてきてくれるんだからできるよな?
2ちゃんが閉鎖するらしいけど羊もなくなっちゃうんかな?
せっかくここまで書いてこられたんだから今こそ一致団結しようぜ!

と一般社会で全く協調性のないヲレが言ってみるww

とりあえずもう少し無名氏を見守ってやってくれませんか?
>>429さんの言葉俺も真摯にうけとめないとね

433 :ねぇ、名乗って:2007/01/13(土) 01:36:35 ID:CyDB9G1yO
>>431
批判されたら荒らしって……荒らしというなら、俺からすれば見たくもないアンタの駄文書き込まれる方がよっぽど荒らしなんですが。
たぶん、中学生でももっとマシな文章書くと思いますよ。

434 :ねぇ、名乗って:2007/01/13(土) 09:19:33 ID:pwnqb9D+0

2ちゃんねるが閉鎖と言うのは寝耳に水だった。
2ちゃんねるは法律等うんぬんは分からないが自分的には公的メディアなんだな。

閉鎖になれば当然この板もなくなるだろうね、同じような掲示板サイトが出来たとき
なんと言うか、この板の空気みたいなものが再現するだろうか?

別にただの書き込み板で文字だけの世界だが日常の心の端っこにある叙情詩は楽しみでもあるし
大事な物なんだと感じている。

心配だなと言うのが今の気持ちなんだな。

まあさん調子はどうだい?
ゆっくりやるんだよ。
もし閉鎖とあっても手はあるよきっと。



435 :まぁ、名乗って :2007/01/13(土) 12:53:51 ID:KUOMXm8u0

少し続きを書き終えて・・・明け方 悲しい事故を知りました
書いてる内容が内容ですし、今週中はアゲるの自粛しますね
家族の死 経験の無いボクに彼女の悲しみは計り知れません

でももし その悲しみを

少しでも薄める事が出来るのが 涙だとしたら 

今は たくさん泣いて欲しいですね
 
そして 決して消し去る事は出来ない その悲しみと
沢山の素敵な思い出をしっかり抱いて 卒業を迎えて欲しいなと思いました


心よりご冥福をお祈りいたします

436 :シド・りしゃす:2007/01/13(土) 16:18:47 ID:XWiqPccKO
ただただ哀しいです。
彼女はいつだって明るく男気溢れるキャラだけど・・
心中を察すると心配でならない。

大変なお仕事ですよ。
彼女達のやっている事って。

437 :松輝夫:2007/01/14(日) 08:10:37 ID:czBqOrFLO
やっと書き込むヒマができましたお。

よっすぃー……今日の公演に出るらしいですね。
プロとして、娘。リーダーとして立派だと思う反面、こんな時くらい休んでもいいのでわ?とも思います。

何にしても、弟さんのご冥福をお祈りいたします。

438 :ミヤビイワナ:2007/01/14(日) 22:26:23 ID:IBDUkR6x0

本当に辛いところで書き込みも控えたい気分ですね。
愛する人がいきなりいなくなる・・・

言葉はないですね。

みんな傷ついたと思うし気が落ちていると思う、
今回の件で愛する人とは人が生きているとはみんな考えたのでしょうね。

せめて人を愛する心を考えたい、イワナはみんなが好きだ、ただそれだけだ。

終わらない物語を信じている。

おやすみ。



439 :無名作家:2007/01/15(月) 17:10:00 ID:QCxC+Htp0
弟さんのご冥福祈ります。

僕はそれしか言えません・・・・。

440 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 20:32:13 ID:baWR1zdMO
お久しぶりです
昨日はワンダ参戦してきましたよ☆
もちろんベリを見るためですがよっすぃも・・・


よっすぃがリーダーになってからの娘。のステージを見るのは昨日が初でしたが
よっすぃがとても逞しく見えましたよ
堂々としていて、見直しちゃった

序盤のミスムンはワンダメンバー全員?で歌ってましたが
よっすぃだけ見てました
よっすぃのミスムンはやっぱ最高だわぁ〜

よっすぃがリーダーの娘。を見るのはこれで最後でしょうけど
非常にいいパフォーマンスを見れて満足です!

色々大変だろうけど、これからも頑張ってね よっすぃ♪



あぁゆりちなパシイベ落選したわorz

441 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 21:50:19 ID:MtSTvl9KO
>>439
別にアンタに何か言ってもらわなくていいんだけど。
それより、>>432-433見たのか?
いらんこと書き込んでなる暇があるなら、ちゃんと答えたら?
特に>>432なんかはアンタごときのためにわざわざ書いてくれてるじゃんか。
都合の悪いことはスルーか?

442 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 23:29:27 ID:y6DwSJAt0
>>441
不愉快だろうけど、絡むのはやめよう。
どう忠告しても、多分これからも投稿を続けるだろうから、
NGワードに指定したらどうだろうか?

私は、NGワードにこそ指定していないが、読み飛ばしている。
どこが良かったとかどこが悪いとかいう水準でもないし。

443 :シド・りしゃす:2007/01/16(火) 00:10:43 ID:Xt3ZN6QZO
まあ、たかが掲示板かも知んないけどさ、少なくとも俺はこのスレが凄い大事な訳よ。

だからといって私物化する気もないし、色んな人に読んでもらいたいし、書き込んで欲しいのね。
住人だってきっと多くないだろうし、それでも作家の真似事してるときは、読んでくれてる人をイメージしながら書いてる訳で。
だからこそ、自分の文章に誤字脱字を発見した時はホントに凹むし、申し訳ない気持ちにもなる。
無名氏には敢えて何も言いません。
ただ自分で始めた事には責任を持ってケリをつけよう。「ありがとう」が照れくさければ文章で返して下さい。
>>441
俺はあなたを荒らしとは思ってないです。
言いたい事はあるだろうけど、やっぱり公共の掲示板だし、スルー願えないでしょうか?
仲良くやりましょう!

444 :シド・りしゃす:2007/01/16(火) 00:18:28 ID:Xt3ZN6QZO
ちなヲタさん!
語るスレ100おめでとう!
なんか感慨深いですね
昨日少し金八スレの話が出たときヒヤッとしたww
こちらも地道にやってますよ!
良スレ同士これからもよろしくね^^

俺は今週名古屋ですがやはりよっすぃを応援しつくるよ!
これくらいしかできないけどベリヲタとして彼女をしっかり応援する!

445 :無名作家:2007/01/16(火) 02:57:22 ID:/M8f9EBb0
441
スルーしてるつもりないんですけど・・・・・。
すいません。これから注意していままでよりもがんばって書くんで・・・・。
ありがとうございます・・・。小説というものを書いた経験0なんで・・・。

それはそうと2ちゃんねるって閉鎖するんですか?テレビとかあんまりみれない
状況なんで・・・。すいません・・・。

446 :ねぇ、名乗って:2007/01/16(火) 21:38:11 ID:v1Wqv90E0

全く意味不明で、何かの答えになってないな。
ここに書き込むのはやめたほうがいいと思う。
ここの人たちはまじめに書いてると思う訳、あんたヤバイほど勘違いだよ。
たぶん書き込むレベルじゃないの、人と語り合いが出来ないんだから、学校で友達と妄想していなさい。小説書いた経験0?
ここであんたに注意してる人たちでだれが小説について、いやあんたのは小説ではないよ、思いついた言葉を汚い文節でつなぎ合わせただけな殴り書きに何か言った?
はっきり言っておくあんたのは小説ではなくただの馴れ合いを求める中学生の書き込みだ。
自分はまだ高校生の子供だけど本気でアイドルが好きなわけ、亀井ちゃんが主役なのに人の意見でなんでキャラかえるの?
こっちが都合がいいからつき合う友達かえるわけ?
二度と書かないでね。
他の作家さん達が優しすぎるから本当はイヤだけど書きました。
自分も二度と書き込みませんすみませんした。


447 :ねぇ、名乗って:2007/01/16(火) 21:53:47 ID:v1Wqv90E0

最後にもう一つ
書き込みの時間がおかしい。
入院してるんでしょ?
入院も怪しいし、とても免許を取れる年齢の書き込みとは思えない。

自分がイヤになる書きこみする人がいる事、忘れないでね。
この板が好きなわけ!!
本当に入院しているのなら人の迷惑になるから夜中にカチャカチャしないでよ!!


448 :松輝夫:2007/01/16(火) 23:27:43 ID:4IumseHSO
>>443
自分もこのスレが大好きです。
このスレがなかったらみんなに出会えなかったし、作家の真似事をすることもなかったと思う。
「仰げば尊し」まで頑張りましょう。

>>445
自分だって、小説なんて生まれて初めて書きましたお。
だから、というわけでもないでしょうけど、他の作家さんと比べられちゃうと、かなり見劣りしてるし。
あまりキツいこと書きたくないけど、小説のことが問題じゃないと思うんです。
もう少し、書かれたことを読み返した方がいいんじゃない☆カナ?

>>446
少し言い方はキツいけど、間違ったことは書いてないと思います。
もう書かないなんて言わないで、気が向いたらぜひ感想とか書いてくださいな。


先日、りしゃす氏と電話で話して、少しその苦労を聞くことができました。
りしゃす氏とまあさんが今まで守ってきたこのスレが、自分にとっても、とても大切なものです。
だから自分も守りたいし、より多くの人に見ていただきたい、できるなら感想とか書いていただきたいと思います。
皆さん、今後ともよろしくお願いします。

449 :シド・りしゃす:2007/01/17(水) 01:29:28 ID:LDW5VPCyO
ベリーズ最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

450 :まぁ、名乗って :2007/01/17(水) 01:37:39 ID:UC5UR8wY0
嗚呼 煮詰まったよ・・・まあさちゃん

様々なご意見もこのスレを思っての事だと思うと嬉しかったりするのです
なのになのにぃ・・・1レス分しかアゲられないにバカ作家をお許し下さい

451 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/17(水) 01:42:49 ID:UC5UR8wY0

丹下の車は、墨堤通りをゆっくりと曲がる。
郵便局の隣にある交番の前で、警官が退屈そうに車の流れを眼で追っていた。

「雅ちゃんの言うとおりなんじゃよ・・・」
「言うとおりって・・・何が?」
「雅ちゃんの言うとおりな あいつは船が好きじゃった・・・」

交番を通り過ぎると、車は右折レーンの渋滞の列に紛れ込んだ。
その先にある踏み切りは、帰宅ラッシュの所為で閉じたままだ。
丹下はギアをニュートラルに入れると、ズボンのポケットから煙草を取り出した。

ほんの一瞬、車内がライターの光に照らされる。
丹下は雅を気遣って窓を目一杯開けると、煙草の煙を外に吐き出した。

「すまんな 雅ちゃんは煙草嫌いだったよな」

「ううん 気にしないでいいよ」

雅は煙草の煙が大嫌いだった。体に悪い・・・そんな一般的な考えもあったが
何より、大人の口から吐き出されたその煙は『きたならしく』
その煙を触れたり吸い込んだりすることは自分自身も『けがらわしく』なる気がした。
ただ、何時もはそんな風に毛嫌いする煙草の煙も、丹下だけは違って思えた。

「おっちゃんって おいしそうに煙草吸うよね」

「あいつもよく同じことを言っていたよ」

大きく吸い込まれた煙草が『ポッ』と光を灯す。
その淡く頼りない光は、丹下のはにかんだ顔を僅かに照らした。

452 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:28:40 ID:/LeA4Opf0
まあさん、バカ作家って凄い表現だね。
どうしたんだい?
すこしイライラしちゃったのかな。

ゆっくりって言ったでしょ・・・
だけど書きたいんだよね、当然わかるさ。

世の中は色々悲惨な事件が絶えないね。

「自分がイヤになる書きこみする人」の気持ちって、ちょっと切なかった。
よかったら小説(自分のも小説と言うにはどうかな?)感想聞きたいな>>447さん

まあさん、それでもね1レスでもあげてくれたのは嬉しかった、まあさんが書いている証だからね。


453 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:35:31 ID:/LeA4Opf0

人にはそれぞれ都合や事情があるよね。
勢いがある時はそりゃあるし無いときはナイ、当然な事ですね。
それでも自分たちには時間があり、いつまでもしがみつくわけには行かないこともあったりして。

みんな年明けの仕事どうかな?
自分は非常にハードだ、昨年板に現場の事書いたけど10年に一度の(いや、今後あるかわからない)大仕事に取り組む。
しかしそれも今月で終わる、燃える仕事も物語もいつかは必ず終わるときが来る。

だから瞬間瞬間に魂をこめて・・・。

なんてね、ウザイ事書いてゴメン。


454 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:49:20 ID:/LeA4Opf0

おっちゃんの煙草のはなし・・雅ちゃんの心理・・
煙草についての表現は難しいよね。

現代では煙草は「絶対悪」だからね。

ところでまあさん煙草吸ったのは何歳?

自分は14くらいから部屋に灰皿置いた。

読んでる未成年は絶対吸わないように。

自分は高校時代山に住んでいて家の手伝いでたんぼの手伝いとかしていて明日期末テストでもウィスキー飲みながら数学の勉強した。
朝は0500頃起きて自転車で20k通った。

2年生からバイクに乗ったがね。

あのころ何も無かったが楽しかったな、だけどギターだけは弾いていた。

今でも弾いている。

つまらないこと書いてすまない。

ベリーズの事でも書けば良いかも知れないが、みんなほど知らないもので。

明日もがんばりまっしょい!!

おやすみ。



残念ながら今でも煙草吸ってる、体に悪いのにネ☆

455 :墨堤通り:2007/01/18(木) 15:16:50 ID:w/Bpo2+JO
金八先生の舞台は私の育った町。
子供の頃に土手でロケがあるとよく見物にも行きました。大森巡査にサインを貰い、握手もして頂いた。

そんな私の故郷にベリーズが住み着いた。
金八先生とベリーズ、夢のようなコラボです。

私の故郷に再びスポットを当てて下さり、有難うございます。

456 :ミヤビイワナ:2007/01/18(木) 20:31:58 ID:JM9FHM560

初めまして「墨堤通り」さん、ミヤビイワナと申します。
凄いですね、自分の育った町の「物語」。
望郷の想いですかね。

是非土地の話を少しずつでいいですから聞かせて貰いたいです。
あの川は「隅田川」でいいのでしょうか?

自分ははっきり地理が分からないものでして、自分の愛すべく土地を舞台に物語、感慨深いでしょうね。
少しで良いから「風」の強弱や「夏」の暑さや、滅多に降らない「雪」を覗かせる「河」の話が聞きたいです。

イヤー良い書き込みを久しぶりに見たな。

ありがとうございました。


457 :墨堤通り:2007/01/18(木) 22:32:17 ID:w/Bpo2+JO
イワナ様、わざわざお返事いただき恐縮です。

確かに『墨堤通り』は隅田川と荒川に挟まれておりますが、やはり金八先生の舞台としましては【荒川】ですね。

諸作家の方々の作品は楽しみに読まさせて頂いております。
作品の中の彼女達は本当に『生きて』いますね。命がありますね。鼓動を感じますね。

私には文才がありませんので参加する事は適わないのですが、新作があがる毎に作品の中にのめり込んでおります。

作家の『先生方』、日々お忙しい事でありましょうが、今後とも無理のない程度に私共に素晴らしい作品をお与え下さい。

失礼します。

458 :松輝夫:2007/01/18(木) 23:40:48 ID:4ChIrT4SO
>>455
墨堤通り氏、はじめまして。
現在、煮詰まって悩んでるのを楽しんでる、末期症状の松輝夫であります。

金八先生の舞台が地元ですか?
自分はあの辺りは全く行ったことがないので、特に二作目を書いた時は苦労しました。
いずれ詳しい街の様子などご教授いただければ幸いです。

他の作家方と違いたいしたものは書けませんが、読んでいただければ、またよかったら感想などお聞かせくださいな。

459 :シド・りしゃす:2007/01/18(木) 23:56:38 ID:6Z/Oe930O
まあさん忙しい中更新乙です!
なんかすっごい文学ちっくでビックリしたww
「ほんの〜吐き出した」のところとかさりげないけどゾクッとしましたよ!
やっぱ固定作家は「書いてナンボ」やなと痛感したよ
このさきどんな展開をしていくのかすげぇ興味アリです!

さすが「台詞の錬金術師」こと茉作家だわ!

460 :シド・りしゃす:2007/01/19(金) 00:07:59 ID:P6ndAOaGO
>>455
感想ありがとうです!
まあさんの作品に対しての感想なのに こちらも物凄く良い気分になれました!
自分は東海地方にすんでいるのでハッキリ言って土地勘0ですorz
ちなみに何て読むんですかね?
ぼくてい?すみてい?

まあ何はともあれこれからも気が向けば感想など書いていただくとこんな嬉しいことはありません!
もちろん作家としてでも大歓迎です!
これからもヨロシク!




体育祭の感想も聞きていなぁ・・・

とまあさんに少しだけ嫉妬ww

461 :シド・りしゃす:2007/01/19(金) 00:25:33 ID:P6ndAOaGO
イワナ氏 そろそろウズウズしだしたんでは?
俺は体育祭で萌ぇつきて頭ん中空っぽですが
過去ログなど読み返し気持ちをたかめてる最中です。
最中といえば和菓子のモナカあれをこの前まで「さいちゅう」と読んでいましたww
まぁそんな事は良いとして素敵な感想をもらえたことは素直に嬉しいもんですね!

輝夫氏!がんばっているようで嬉しいよ!
俺は小説の神がまだ眠っているようなんで
もうちょっとかな?

体育祭は自分的に友理奈のキズと同じくらい満足いった作品なわけで。
それを越えられるような物を揚げられるように最高のテンションで書いていきたいと思います!

462 :まぁ、名乗って :2007/01/19(金) 01:52:29 ID:WpYhP8gq0

ぼくロボット!

こんばんは 茉作家です
もうね・・・今週は多忙でございます
朝4時に家出て0時過ぎの帰宅ってなんなの・・・
ロボットぢゃないのよ ボク

>>452-454
さあ書くぞ!なんて意気込んでメモ帳開いた途端・・・爆睡してます
煙草は・・・体に良くないです。でも吸いますw

>>455
墨堤通り(ぼくていどおり)・・・よく仕事で通ります
煮詰った時はあの街に行って 雅が茉麻に思いを告げたベンチで話を考えたり
梨沙子が子供たちに絵本を読んだ公園でお弁当を食べたりします

要は『仕事さぼりポイント』なんですw


>>458
煮詰まりを楽しむwww
そりゃもうダメぽ あの話し楽しみにしてますよ
それと27日の件ですが 横アリ28日の参戦なんです…

>>460
文学ちっく! ありがとうw
暫らくこんなのが続きます
『さいちゅう』は笑ったわwww 気持ちはわかるけどさw


今日は5時起き・・もう寝ます。続きは週末かも ごめん。

463 :墨堤通り:2007/01/19(金) 02:49:20 ID:/843q3RKO
先程イワナ様には御礼申し上げましたが、松様・シド様・まぁ様方々を『諸作家様達』と一括りにしてしまい御無礼致しました。

松様:
佐紀の顛末を是非とも松様の手で書き上げて頂きたく存じます。親しみのある文体が好きです。
シド様:
私の読み始めは『友理奈ノキズ』なのです。きっかけを頂きました、有難うございます。
まぁ様:
近くにいらっしゃるようですね。知らぬ内に何度かお目にかかっているかもしれませんね。ストーリーの中にいちいちリアルな情景が浮かびます。
イワナ様:
一読者の私なんぞに真っ先に対応して頂き、感謝の念で一杯です。

主だった作家様方にご挨拶させて頂きましたが、迂闊にも失念してしまった方々におかれましてはどうかご容赦の程を。

堅苦しい文体で読み辛いとは存じますが、通信費のみでこれ程の高尚な作品を読ませて頂いている私共からのせめてもの
『敬意』
として笑って受け流して下さりたく思います。

長々と失礼致しました。

464 :墨堤通り:2007/01/19(金) 03:09:22 ID:/843q3RKO
<<460
勿論『体育祭〜』は拝読させて頂きました。
全員登場させるなど凄い手腕だと思います。

私は桃子と梨沙子の節に特にすんなりと読み入る事が出来ました。

今の所、諸先生方の紡ぐ物語に心酔しきっておりまして称賛以外の感想を述べられそうにありません。

それでは失礼致します。

465 :ミヤビイワナ:2007/01/19(金) 21:36:00 ID:0VbF/bgC0

羊が妙にアクセス出来なくなって、おまけに既読の設定もなくなっていた。
おかしい・・・クッキーを削除した覚えもないもので。
そこで慌てたイワナは作家達に訳の分からないメールを送った。

「作家のみなさんごめんなさい」

今日仕事で業者さんがイワナの設定ファイル(現場のPC×230)こわしたので、それのせいでストレスがメールに出たかも。

「本当にごめんなさい」

責任取ってしばらく書き込み辞めます。



466 :ミヤビイワナ:2007/01/19(金) 21:46:02 ID:0VbF/bgC0

なぁ〜んて 「嘘」!!

「墨堤通り」さん、凄い時間まで書き込みしてくれましたね。
ただただありがたいだけです。

作家のみんなのテンションの上がり具合感じましたかネ☆

本当に有り難う御座いました。

レスの文体見る限り実は「墨堤通り」さんは、

「文章書きたいですね・・。」

ちょっとやって見ません。

本当に「墨堤通り」でまだ紙芝居をやっているような物語、そうですね短かくても大変重要で人に効果がある天気予報みたいな「物語」なんてどうですか。
今井にある古川親水公園みたいな感じで。

他の作家は分かりませんが、イワナに関しては「様」付けは入りませんし、他の作家に関しては知りませんが「先生」も入りませんので。

イワナちゃんくらいで結構ですので。

お休みなさい。

467 :シド・りしゃす:2007/01/19(金) 23:33:50 ID:P6ndAOaGO
>>464
そうですか友理奈ノキズから・・・・
そんな古くから見守っていただいてマコトにうれしいです!
僕も体育祭は桃子の保健室のシーンに特別力を入れたつもりです
やっぱわかる人にはわかるんだろうなぁ・・・・

僕もやはり様はちょっとww
凄くこそばゆいんで
りしゃすとよんで下さいな!

2ちゃんがなくなってもまだまだ終わらせる訳にはいかんのです!
ですよねイワナ氏!
すこしでもベリに感謝の気持ちを還元したいですからね!

なんてマジヲタちっくな戯れ言をゆってみるww
ベリーズ最高!!!!!!!!!

468 :松輝夫:2007/01/20(土) 01:09:59 ID:zY60aoj1O
自分も呼ばれ方は特に気にしないですが、「様」とか「先生」はガラじゃないですね。

2ちゃん閉鎖……どうなるんでしょうか?
まあ、ここがダメでも同創部もあるし、あまり気にしなくていいんじゃない☆カナ?

469 :ミヤビイワナ:2007/01/20(土) 21:08:09 ID:3NbNaWiG0

昨日はごめんなさい。
ちょっと大げさだった。

2ちゃんの管理者が裁判云々とあるが専門家によるとドメインの差し押さえは
どうか?と言うことらしい。

まあ何とも言えないが。

たぶん大丈夫だと思うが、2ちゃんねるの力ってすごいよね。

自分で勝手にホームページ作っても見てもらえる数は全然違うと思う。

もし最悪閉鎖でもみんなとワイワイやった思い出は永遠なのさ。

たぶん大丈夫さ。


470 :ミヤビイワナ:2007/01/20(土) 22:53:51 ID:3NbNaWiG0

まあさんは仕事で忙しいだろうね。
体だけには気をつけなきゃいけないよ。

文化祭の前にもひとつ何か書いとくか・・・・。

次はきっとまたベリーズが出ない不可解な物だろうね。

どうしようかな。

またみんな引くような物かくかな。




471 :ミヤビイワナ:2007/01/20(土) 22:55:09 ID:3NbNaWiG0

なんちゃって、
言いながら保存。

すぐ落ちるね。

おやすみ。



472 :松輝夫:2007/01/21(日) 06:46:12 ID:jz38p5mGO
一時アクセスできなくなったので心配してましたが、大丈夫なの☆カナ?
この板がなくなってたらマジで凹んでたと思います。
荒らされながら板を守り続けてくれた人たちがいます。
携帯でここまで書き上げた人がいます。
そんな人たちの想いがこもったこの板、ぜひこのまま残ってほしい。

とりあえず、無くならないという前提で続き書いてます。
まあ、イワナ氏の文化祭の後だからそうとう先になるでしょうが。

473 :ミヤビイワナ:2007/01/21(日) 21:53:24 ID:7C2zbq7e0

そうか携帯で書いたんだね・・・・。

イワナも明日0430起きさ。

とうとう大仕事が近づいてきた。

明後日から3日くらい帰らずロックンロールさ!!

2007年3日間戦争。

どうなることやら・・・・。

りしゃす・元気でやってるか。



474 :りしゃす:2007/01/21(日) 22:24:21 ID:cRufHYo3O
あはww
PC苦手なんすよね普通に98使ってるしww
まあ勇気と愛さえあれば書けるってことですよ!

それはそうと今日人間としてやってはいけない過ちを犯しました
今日はワンダフルハーツ名古屋紺だったんですが
自分がずっと夜チケだとおもっていたのが昼チケでしたorz
まあチケのもぎりであっけなく排除されましたよww
凹むってレベルじゃねーぞ!
みなさんもこんな失敗はしないように!

475 :シド・りしゃす:2007/01/22(月) 23:43:39 ID:szpYVxKnO
>>1
のとおり気負わずマターリいきまっしょう!

476 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/23(火) 06:53:29 ID:MdpYRO6z0

吐き出された煙が、フロントガラスに纏わり付く。
行き場を無くした煙は、ブレーキランプに照らされてゆらゆらと漂っていた。

「おっちゃん 奥さんのこと大好きだったんだね」
「船が好きでお客さん思い。わしには勿体無いくらい出来た女房じゃった」

光っていた前の車のブレーキランプが消える。
動き出した車列を見て、丹下は煙草の火をもみ消した。

「わしゃ そんなあいつが大好きじゃったよ・・・」

漸く開いた踏み切りに向かって、いそいそと車が右折していく。
丹下は、ひと際ゆっくりと車を進めた。

「おっちゃん 訊いてもいいかな・・・」
「なんだい」

電車のレールを跨ぐ振動が車を揺らす。
雅は、踏切を渡り終わるのを待ってから、先ほど躊躇した疑問を丹下に尋ねた。

「何で別れちゃったの・・・」

踏切を越えて急に静まり返った車内に、雅の小さな声が響いた。

家路を急ぐ買いもの帰りの主婦の自転車が、行き交う車を縫って走ってくる。
それを眼で追う振りをして、雅は丹下の顔をこっそりと見た。

『 やっぱり 訊くんじゃなかったな・・・』

無言のまま前を見つめている丹下の姿に、雅は尋ねた事を後悔していた。

477 :ねぇ、名乗って:2007/01/23(火) 19:13:41 ID:rzXWPCvx0

ゆっくりゆっくり、次読ませてよ。

478 :ねぇ、名乗って:2007/01/24(水) 02:50:03 ID:C9nnMFPU0

さて、行ってくるか。

保全

479 :名無し募集中。。。:2007/01/24(水) 08:46:03 ID:VDuqjbLJO
おはよう!
仕事いってくる

480 :松輝夫:2007/01/24(水) 09:10:17 ID:sfMCA4FvO
まあさん更新乙です。
いつもながら緻密な描写はさすがです。
とても足元には及ばないお……。

りしゃす氏、立ち直れた……☆カナ?
続きは順調に煮詰まってます。
そんな時は、研究も兼ねて過去ログ読んでます。
しかし、初めて金八を描くわけですが、ムズイよぉ。

イワナ氏、きっとお仕事頑張っておられることでしょう。
体に気をつけてくださいな。
文化祭、楽しみにしてます。


ところで、自分が今書いてる部分は三者面談から始まって、それは文化祭の後になるわけですが、文化祭・三者面談って、何月くらい?
体育祭が11月初めくらいだったと思いますが、半ばか末くらいでいい☆カナ?

481 :シド・りしゃす:2007/01/24(水) 09:24:25 ID:VDuqjbLJO
12月の期末テストの後くらいじゃないの?
三者面談てたぶん

482 :松輝夫:2007/01/24(水) 19:58:17 ID:sfMCA4FvO
>>481
高校教師のウチの親に聞いたら、中学なら二学期の中間の後じゃないか、と。
確かに期末の結果が出てから進路決定では遅いような気がしますし、自分の経験でもそうだった気がします。
というわけで、イワナ氏の文化祭の様子を見つつ11月の後半か末にしたいと思います。
千奈美に、高校では一学期の期末の後らしいですよ。

483 :ねぇ、名乗って:2007/01/24(水) 22:00:35 ID:RqG5HNm8O
りしゃすさんオヒサ〜^^
名古屋ワンダは楽しめましたかぁ〜?横アリは?

はぁ…最近向こうがアレだから正直しんどい…;

484 :シド・りしゃす:2007/01/25(木) 00:14:48 ID:wAdYPX7HO
>>483
やあノシ
名古屋は・・・夜だと思ってたのが昼チケでしたorz
自引きの12列だったのに><
嫌なこと思い出せせないでよぉww
バスツアーまでりいちゃんには逢えませんが仕事死ぬ気でがんがるよ!

語るスレもなんか嫌な雰囲気だもんね><
荒らしはマジでしんでほしいよ・・・

485 :ねぇ、名乗って:2007/01/25(木) 00:45:18 ID:8jSLbEgxO
>>484
あのチケ間違いカキコはりしゃすさんでしたかw
まぁ俺もオクで昼夜間違えて落とした経験あるんで(ノ∀`)

バスツアーは…俺は1人申し込みだから当たるかどうか微妙…
パシイベ落選だったんで当たって欲しいっす!

語るは年末からスレスピが上がった反面、ちょっとね・・・
まぁこれからもヨロシクっす!!

486 :シド・りしゃす:2007/01/25(木) 00:59:01 ID:wAdYPX7HO
一人っすか・・・
俺は無理矢理五人くんじゃいましたww
いけるといいよね・・・
ベリとの写真撮影プライスレスww

同じホテルなら遊びに行きますよん^^

487 :ねぇ、名乗って:2007/01/25(木) 01:27:12 ID:8jSLbEgxO
5人申し込み裏山あああああああああああああああw
俺はまぁ…1人でも強く生きていきますよ…><

写真もだけどやっぱちなこと握手したぃいいいいいいいい

とりあえずお互い当選したら馴れ合いよろですw

488 :シド・りしゃす:2007/01/25(木) 01:51:35 ID:wAdYPX7HO
その強さがあれば大丈夫だって!
ちなヲタさんとは新木場以来あえてないら逢えるとよいね^^

4月にはSSAだってあるし!

つゆうか集いDVDはよ送れよ〇事務所ww

はぁ・・・ベリ不足orz

489 :ねぇ、名乗って:2007/01/25(木) 02:16:44 ID:8jSLbEgxO
ってかりしゃすさんとは夏夏市原以来ことあるごとに会ってますねw^^

来月は僅かながらの貯蓄期間だけど
3月以降はまたバリバリとベリ推していきまっせww

俺はまだ未開封ベリDVDがたくさんあるんで
それまで一応乗り切れそうです从´∇`从

490 :まぁ、名乗って:2007/01/25(木) 04:51:13 ID:7a3lfZql0
全然書けなくてごめんなさい
仕事いってきます


491 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/26(金) 03:00:45 ID:ujIfHw3S0

踏み切りを過ぎて暫く走ると老人ホームがある。その角を曲がれば雅の家が見えてくる。
相変わらず無言のままの丹下に、居た堪れなくなった雅は恐る恐る言った。

「おっちゃん ごめん・・・ 怒った?」

丹下は、その言葉に驚いた様子だった。
「すまんすまん 昔のことを思い出してな」
その微笑みから、薄らと滲み出ている哀しみに、雅は益々罪悪感に襲われた。

「ごめんね 話したくないよね」

老人ホームのある角を曲がると、近所でも有名な『噂好きな主婦』二人が話に華を咲かせていた。
雅の骨折の事もすでに知っているのだろう。
痛い程の視線を浴びて、雅はとても不愉快になった。
他人の痛みや苦しみなどは関係ない 上辺だけの同情を纏い 噂話の話題を探す。

『 今の私と同じじゃん・・・ 』

丹下を気遣う思いとは裏腹に、哀話が聞きたくて仕方ない・・・心の片隅にあるそんな本心は
『噂好きな主婦』となんら変わりない『不愉快な心』だという事に、惨めで悲しい気持ちになった。


角を曲がった車は、ゆっくりと雅の家に近づいて行く。
丹下は、静かに玄関の前に車を止めると
ほんの少しリクライニング出来るシートを目一杯倒して、静かに息を吸い込んだ。

「女房はわしに 嘘をついておってな」

静かに吸い込んだ息は、深いため息と共に、妻への思いを語り出していた。 

492 :シド・りしゃす:2007/01/26(金) 15:00:24 ID:PPrObqCxO
忙しい中更新乙れす!
ゆっくりといいもん書きましょう!
体育祭なんて2ヶ月以上かかってるから気にしないでww

493 :松輝夫:2007/01/26(金) 17:54:13 ID:rD+szIL+O
まあさん忙しい中更新乙!
ゆっくりじっくり書いていきませう。
こちらも煮詰まりながら少しずつ前に進んでます。
ようやく金八に金八らしいセリフを言わせてあげられた……。



明日は横アリ出撃です。この日のために用意した小春Tシャツの出番ですわ。

从 ` ヮ´)ジーーーッ

い、いち押しはれいなですよ、もちろん……今のところは……。

494 :まぁ、名乗って:2007/01/27(土) 05:42:35 ID:2ZvxnGxz0
ありがとう
ホント少しずつだけど書きますよ
日曜日は横アリ・・・元気貰ってきます

495 :墨堤通り:2007/01/27(土) 15:50:51 ID:0jWTbEXvO
噂好きな主婦達の姿に我が身を映すなんて、雅ちゃんて澄んだ心を持っているんだなぁ。
ふと周りを見渡し同世代の子達の言動を見るにつけ、何か寂しい気になる事も。

丹下のおっちゃんの奥さんのついた嘘。
何か察しがついてしまっています。
予感が外れているといいんですが…。

496 :松輝夫:2007/01/27(土) 17:16:36 ID:kE4Ga9daO
横アリ到着しました。
入場が始まったみたい……☆カナ?
光井愛佳デビュー公演、楽しみです。

>>494
急がずゆっくり書いていきましょう。
まずは、一足先に楽しんできますお。

>>495
再びカキコありがとうございますm(_ _)m
よかったら、これからも時間のある時には感想とかなんでもカキコしてくださいな。

497 :ねぇ、名乗って:2007/01/27(土) 18:29:00 ID:w9OZJaoM0
昨年の秋頃からくらべると弾幕ウスイな、書けないならヤメレバ

498 :ねぇ、名乗って:2007/01/27(土) 19:18:34 ID:w9OZJaoM0
ヤメレバ

499 :ねぇ、名乗って:2007/01/27(土) 19:19:41 ID:w9OZJaoM0
キエレバ

500 :松輝夫:2007/01/27(土) 20:44:08 ID:kE4Ga9daO
終了〜。完全燃焼しました。
「燃え尽きたぜ…」
10周年にふさわしいコンサートでしたお。
ミッツィーも無事デビュー、新曲を披露してくれました。
やぐがようやく歌解禁、マジで目頭熱くなりました。
B組は少し影が薄かったけど、今回は仕方ない☆カナ?
カントリーのあさみ・みうなは今日と明日で卒業ですね。挨拶がありましたよ。今までお疲れさまでした。

追伸
まあさんには嬉しいことがたぶん起きると思いますよ。

501 :シド・りしゃす:2007/01/28(日) 01:13:08 ID:2YzaCQflO
ラーメン五玉替え玉して軽く死にそうorz

502 :ねぇ、名乗って:2007/01/28(日) 12:35:59 ID:HYCTmkjB0
光井初コンサートに3階から落ちて重傷の人が出てきました。

503 :ねぇ、名乗って:2007/01/28(日) 21:16:34 ID:2pkxpUEoO
>>501
それは食べ杉ww

504 :ねぇ、名乗って:2007/01/28(日) 21:18:27 ID:wDQrhaCv0
小説書く日とさいきんイナイw


505 :ねぇ、名乗って:2007/01/29(月) 15:14:41 ID:4ATQWrXFO
やはり紺前後は過疎るけど乗り越えていきましょーうノシ

506 :シド・りしゃす:2007/01/30(火) 01:15:04 ID:PpY9lQvqO
まるまる1ヶ月何も書いてないわけで・・・
書きゃなきや書きゃなきやと思いつつモチベーションが一向に上がらないorz
やはり仕事が充実してないからかな
構想はおぼろげに浮かんでるんですけどね‥

507 :シド・りしゃす:2007/01/31(水) 00:46:21 ID:25hAB1qmO
なんだかんだでこのスレだけは放置するわけにはいかずダラダラと下らないカキコで保全をするわけですが・・・





そろそろ書きます!ええ!

508 :ちなこヲタ:2007/01/31(水) 02:35:26 ID:/vgWjoOJO
http://yy21.kakiko.com/morning/subback.html

509 :MIyabi Iwana:2007/01/31(水) 20:53:41 ID:6K0fYhLV0
Birthday

第1話 世界の中の「自分」

「あゆみ。」
高校3年生の級友が授業が終わった教室で声をかけてきた。

「ん?」
「昨日の進路相談どうだったの?」

「うん、やっぱり私、自衛隊受けようと思うの。」

「え〜!!」

近くにいた仲良し達が集まってきた。

「ねぇ、なんで自衛隊なの、警察の方がかっこいいって。」
「そうそうミニスカポリスだって!!」

「・・・・」

「そういうあんた達、どうなのよ。」

「アタシは短大だし。」
「アタシはデパート受けようかな。」

それぞれごく普通の少女達の中に珍しく自衛官になりたいと言った変わった少女がいた。
来年高校を卒業する「柴田あゆみ」である。

510 :Birthday:2007/01/31(水) 20:55:27 ID:6K0fYhLV0
自衛隊に入隊したいと言わなければ普通な少女だった。

帰宅後柴田はもう一度両親に進路について話した。

「あゆみの成績なら充分、地元の大学入れると先生言っていたって母さんから聞いたんだけど。」

あゆみの父親は神奈川県警の警察官である。
国のために働くと言う娘の気持ちは正直嬉しかったがどちらかと言うと自衛官ではなく警察官が
良いんじゃないかとも思っていた。

「うーん、父さん私ね国際貢献って興味があるの。」
「!!」

「警察官も本当に立派な仕事だと思うし尊敬もしているの、だけどね裕福な
日本とは違う国を助けると言うPKOみたいな仕事は自衛隊にしか出来ないと思ったの。」

父は昔から自分自身、娘に対して人としての生き方を教えてきた人間である。
父の育て方によって人を助ける事に価値を見いだした娘に警察官よりとか自衛官よりとかを
言い出すのはもはや無意味なんだろうと苦笑いした。

「そうか、父さんは良い娘を持ったな。」
 あゆみもまた自分を理解してくれる父がありがたかった。
「ありがとう、父さん。」

511 :Birthday:2007/01/31(水) 20:56:35 ID:6K0fYhLV0
警察官の父親を持つ柴田は小さな頃から柔道と空手を習っていた。
父も柔道と空手をやっていたためどちらかというと女ながら武道に長けていた。

高校生になってからは空手道場で小学生に空手の指導員もしていた。

今日は久しぶりにちびっ子空手の指導に来ていた。

道場では小学低学年の女の子達が基本の突きを練習している。

「せぇ!!」

気合いと共に拳を突き出す。

10分くらいの練習後、顔見知りの小学生があゆみに話しかけた。

「おねえちゃん自衛隊に入るの?」

「うんそうなんだ。」

「戦争に行くの?」

「・・・・・。」

「自衛隊はね、絶対戦争なんかしないんだよ。」
「自衛隊は大きな地震や台風とかの災害事故からみんなを守るためにもあるんだよ。」
「じゃ、あたしが台風で飛ばされそうな時は助けてくれるの?」
「もちろんよ。」
柴田はまだ自分が自衛官じゃないのが申し訳ないように女の子の頭をなでた。

512 :Birthday:2007/01/31(水) 20:57:54 ID:6K0fYhLV0
明くる年、柴田あゆみは自衛隊に入隊した。

地元神奈川県に所在する武山駐屯地で6ヶ月基本教育と補給業務に関する教育を受ける。
前半の3ヶ月は女子でも実際に陸上自衛隊の主装備である5.56mm小銃の射撃や各個戦闘訓練を
身につける訓練をする。

隊員は駐屯地に現在住所を移し休養日以外は特別な理由がないと外出で駐屯地外に出られない。
たいがい、まだ未成年の隊員達はホームシックにかかる。

女子隊員については教育する機関が少ないため遠くは北海道から教育を受けに来る少女達もいた。
初めて故郷を離れ現実とはかけ離れた生活をする。

10人の大部屋に入り自分のプライベートなどない。
朝は0600に起床ラッパが建物のスピーカーから鳴り急いでベッドから飛び起き戦闘服と言われる
迷彩服と帽子を被り、外に出て整列して点呼を受ける。

朝の点呼も15分以内に終了させなければならないが寝ぼけてダラダラしていたならば当直勤務を
している下士官から気合いが入る。

教育を受けている隊員100名がその場で腕立て100回させられてしまう世界である。

気の弱い女子などはその場で泣き出してしまうありさまだった。

0630から食事である。

大きな食堂に駐屯地で勤務している人員があつまる。

並ぶのが遅れると行列にならぶ事になる。

513 :Birthday:2007/01/31(水) 20:59:13 ID:6K0fYhLV0
10人一班になったグループは一列に並び駆け足で食堂に向かい、大急ぎで隊舎(生活居住区)に
帰る。隊舎に帰ったら自分のベッドをたたむ。毛布を綺麗に畳んで重ねるのである。

この作業を怠ると助教(訓練官の下士官)に荷物を全部ぶちまけられる、これを昔の軍隊風に言えば
「台風」と言う。

ヘトヘトになって訓練から帰ると部屋はめちゃくちゃに荒らされていることがある。

部屋の整頓が終了すると朝の清掃である、事務室や廊下や玄関の掃除を各班が分担して作業である。

ようやく一息つける頃には0730で「間稽古(まげいこ」と呼ばれる小訓練をする。

「半長靴(はんちょうか)」と呼ばれる戦闘用のブーツで駆け足をする訓練である。

10分くらい走ったあとはもう朝の朝礼である。

夜は1700に終礼をしてその後食事、入浴、買い物(駐屯内には売店がありそこでおやつ等を買う)

1900には自習室で学科の勉強、及び昼間使った銃の手入れをする。

2100まで自習と整備をしてその後は清掃である。

2130まで忙しく清掃をしたら2230までの1時間が自由時間となる。

2230から外で整列点呼である。

2300には消灯。

3ヶ月間の教育期間はこの様に一般社会とはかけ離れた厳しい生活をする。

教育が始まる時は知らない人間同士がいきなり同じ部屋に寝泊まりし同じ席で食事をする。
気に入らない人間もいるし気に障ることも多い、あんな人間と同じ席で食事をしたくないとも思う。

514 :Birthday:2007/01/31(水) 21:05:20 ID:6K0fYhLV0
入隊式が終わり班長(教育下士官:軍曹)がまず始めに言うのが、

「今日初めて出会う人間達だが3ヶ月後にはみんな進路がバラバラになり別れることになる。」
「北海道や沖縄から来ている人間はおそらく二度と会うことはない。」
「嘘だと思うかも知れないが3ヶ月後、別れの時は涙を流すことになる。」

(そんなの嘘だよ、たった3ヶ月なのに・・・・)

あゆみは班員と忙しく食事をしなが班長の言葉を思い出していた。

(ちょっとまだ食べ終わらないの!!)

隣に座って食事している班員・・・「ベットバディ」と呼ばれる「同期」を見てがっくりした。
「ベットバディ」とは10人いる班員で二段ベットの上下で寝る「相方」の事を言う。

「ベットバディ」は常に共に行動し助け合わなければならない。

他の班員はすでに食事を終えていて最後に残ったのはあゆみのバディだけだった。

あゆみは気まずい思いでいつもいた。

515 :シド・りしゃす:2007/02/01(木) 00:14:30 ID:U+82eT6xO
なんと・・・



ハロプロ版フルメタルジャケットですか?!

サー!イエッサー!!

因みにキューブリック映画は時計じかけのオレンジとシャイニングが好きなのれす!

フルメタは主役が死ぬところまでが神 あとは・・・

と余談ww

イワナ氏ありがとう!

516 :松輝夫:2007/02/01(木) 03:31:41 ID:O/z2pophO
イワナ氏新作乙であります!
今度は自衛隊ですか。バディとか聞くと、先日読み終えた「歩兵の本領」を思い出します。
そう言えば、職場の即応予備自衛官の同僚は今日も訓練とか言ってたなぁ。
さて、あゆみのバディは誰☆カナ?あと、本編にどう絡むのかお手並み拝見ですね。

それから読者の皆様へ。
いつも読んで下さりありがとうございます。
昨年の後半と比べ更新が遅いという書込がありますが、あの頃はりしゃす氏・まあさんが本編を、イワナ氏と自分が外伝を書いている状況でした。
ですが、今はみんな本編に書いています。本編は時系列に従い順番で書かなければなりません。
本編と外伝が同時に発表されていた当時とは状況が違います。そのため更新が遅いのはやむを得ないと思います。
また、作家達はこれを仕事にしているわけではなく、他の仕事の合間を見つけて書いてるため、やはり遅くなるのは仕方ないと思います。
文章を書くということ、これは非常に難しいことで傍で見てるほど簡単ではありません。
それでも少しでも良いものを書くために時間をかけて頑張っているわけです。
ですから内容への批評はともかく、更新が遅いことに関しては大目に見て下さるようお願いします。

517 :松輝夫:2007/02/01(木) 03:46:47 ID:O/z2pophO
>>507
りしゃす氏、いよいよ活動再開?頑張ってね。
こちらは煮詰まってばかり……でも、少しずつ前に進んでます。

518 :Birthday:2007/02/01(木) 05:43:37 ID:QtcpUuu80
「ごちそうさまでした!!」全員で言う。

新隊員は常に班で行動しなければならない一人でも班員を置いていくことは出来ない。

あゆみの班は急いで隊舎に帰り武器の搬出に急いだ、午後は小銃を使う戦闘訓練だった。

食堂の大型テレビには昼のニュースで米軍が進出するイラク戦争の報道が流れていた。

戦闘機から落ちる爆弾の映像、沢山の大砲の砲撃。

逃げまどう一般市民の映像・・・・。

(世界の果てで今戦争が起きている・・・・。)

ガッシャーン!!

バディがお盆を落として食器をばらまいていた。

あゆみは顔を真っ青にしてバディに近づいて一緒に食器を片づけた。

(世界の中のあなたとあたしね・・・・)

食器を片づけて二人の女子新隊員は班の列に急いで並んだ。

519 :Birthday:2007/02/01(木) 05:48:01 ID:QtcpUuu80
おはようございます。

昨日>>514の次から板に繋がらなくなった。
キレが悪くなってすみません。

また訳のわからん話を書いてます。
ベリメン出なくてゴメン、こんな事しか自分には出来なくて。

さぁ今日も仕事頑張ろう!!



520 :ねぇ、名乗って:2007/02/01(木) 08:41:45 ID:BBVstOGk0
イワナ氏、夜遅く(朝早く?)に更新 乙です。
いつも、楽しく読ませてもらってます。

イワナ氏、松氏、りしゃす氏、まぁ氏、無名氏、応援していますので、
体に気をつけて頑張ってくださいね。

521 :Birthday:2007/02/01(木) 20:08:42 ID:QtcpUuu80

りしゃす・読んでくれて有り難う御座います。
フルメタルジャケットか・・・いいかもネ☆

なぁ、りしゃす・自分たちは何かに追われて書く物じゃないと思う。
りしゃす・は何かを彼女たちに通して表現してみたかったんだろ?
自分の存在を彼女たちに乗せて表現したんだよね、それは本当に彼女たちが好きだからできたんだよ。

自分はりしゃす・ほどアイドルをしらない、失礼な言い方だが読んでもらえるプラットフォームがたまたま彼女たちだっただけで物語りを愛している。
アイドルの知識などなどない自分はせめて指を動かして世相を表現してみようと思っている。

りしゃす・の物語にあるのは追われて書くことじゃない、「心の締め切り」のためさ・・。

キマッたかな☆
なんちゃって。



522 :Birthday:2007/02/01(木) 20:21:03 ID:QtcpUuu80

輝夫さん読んでくれて有り難うございます。
バディのキャラないんですよ・・・・でも
つくるか・・・・・。

クリスマスのハロモニでジェットコースターに乗れないと言うよっしーとれいなにミキティーが
「お前ら乗れよ〜」と言って、れいなが「乙女やけん」と言ってすかさずよっしーも「乙女やけん」と
クネクネポーズつけてたらミキティーも「乙女やけん」とクネクネしだして辻ちゃんが
「まあまあまあまあ、いいじゃない。」と軽いネタやっていたがあのフリボケはいぶし銀的なものが
ミキティーにはあるなと思った。
最後の懺悔コーナーでは小春ちゃんがいいフリをミキティーに振っていたね。

「まあまあまあまあ、いいじゃない。」これは最近職場でもめているときに使っています。

そんなにかたぐるしくしないで、
「まあまあまあまあ、いいじゃない。」

お手並み拝見って・・・エヘ☆
大した物書けないよ・・イワナは。


523 :Birthday:2007/02/01(木) 20:25:19 ID:QtcpUuu80
>>520
ありがとうございます。
今日も仕事頑張りましたが、自宅に仕事持ち帰り報告書類作ってます・・トホホ。

今、自宅で仕事中にみんなにレスしました。

明日は金曜日、みんな一緒にがんばりまっしょい!!



524 :ねぇ、名乗って:2007/02/02(金) 21:10:49 ID:WrH4Reum0
最近無名作家さんをみないぞ・・・。

525 :ねぇ、名乗って:2007/02/02(金) 21:41:14 ID:SIFTWbwu0
自演乙

526 :ねぇ、名乗って:2007/02/02(金) 22:12:45 ID:SIFTWbwu0
なんでレスしないんだくっせー板になったな
ベリメンも出ねー板でYOwww
もともと掻いてる香具師もとうとう豚ズラーだってwwwもう全員ヤメロYOwww

527 :松輝夫:2007/02/02(金) 23:21:42 ID:HrecNzRkO
>>520
暖かいお言葉ありがとうございます。
煮詰まりながらもジリリ先へ進んでいます。
お目にかける日を楽しみにしています。

>>523
お仕事乙カレー!
バディは設定ナシだったんですか。気にしないで、忘れてしまってくださいな。余計なこと言ってすみませぬm(_ _)m
でも、続きは大いに期待してますからねぇ。

528 :シド・りしゃす:2007/02/03(土) 03:16:51 ID:M/5efYRxO
イワナ氏の言うとおり
焦らず書きますよ!

ちょっぴりウザいのが湧いてきてますが
スルーでおねーすっ!

サイドストーリーというかそんながんじで構想ねってまーすww

煮詰まってまーすww
1ヶ月のブランクは大きいでーすww

タバコ吸いすぎでえづきまーすww

でわノシ

529 :Birthday:2007/02/03(土) 19:55:37 ID:NTQE/VXy0
第2話「乙女の本領」

「あさみ、ちょっとあたし用があるから班長の靴磨きやってくんない。」

教育隊では10人で一個班を編制する。
今回の教育隊は100人の新隊員がいる。
10個班が編制され3個班で1個区隊を編成する。
1個班には班長(下士官)、班付(兵)が班の長として統制される。
区隊には区隊長(指揮官)が配置されその上には教育隊長が存在する。
その他に各係りが存在していて人事、兵站(補給、被服(服類)糧食(食事)等)
武器・弾薬等がある。
100人の兵隊を作るのに現場の自衛官が40人近く必要とされる。
新隊員の班員達自信も半週交代で教務(訓練資材の準備の指揮)、
内務(点呼報告、健康管理の掌握を実施)を受け持つ。

その係りの任務上に班長の半長靴(戦闘用ブーツ)を磨く仕事がある。
班員は10人部屋にいるが班長は助教室と言う4人部屋に寝泊まりしている。

班付は班員の部屋に一緒に寝るが新隊員のベットは2段ベットだが班付だけは
シングルベットである。

現在の内務係は「木村絢香」だったが理不尽な言いぶりで「木村麻美」に靴磨きを押しつけた。

1730から1900までは新隊員の自由時間だが、この間に食事と入浴を済ませなければならない。
その他買い物等の用も済ませなければならない。

食事が終わりあゆみ達の班は部屋に帰ってきた。

530 :Birthday:2007/02/03(土) 19:58:10 ID:NTQE/VXy0
「あさみ、お風呂いくよ。」
「うん、あゆみ先に行ってて・・。」
「うん・・すぐ来るんだよ。」

あゆみは昨日もあさみの入浴が遅いのを不審に思っていた。

「あゆみ、一緒に風呂行こう。」
「うん、アヤカ。」

あさみをおいてほとんどの班員が入浴に行った。

コンコン・・

「木村2士入ります」

班長「信田美帆」2等陸曹(昔で言う軍曹)の靴磨きのため助教室に入った。

「木村2士は班長に用件あり参りました。」

入室の際はその部屋に居る最上級者に敬礼をして用件のある上級者にもう一度敬礼する。

4人部屋の下士官室には信田2曹しかいなかった。

「うん、木村2士、昨日も取りに来なかったか?」
「・・・・・。」
「確か今、内務を上番しているのは木村は木村でも「アヤカ」のほうではなかったか。」
「はい木村絢香2士は急用があるようなので、代わりに自分が引き受けました。」
「・・・・・。」
「そうかそれじゃ頼む。」
共用の大きなスチール製で6人分のブーツが入る下駄箱から半長靴を取り出し、あさみは
退室した。

531 :Birthday:2007/02/03(土) 19:59:08 ID:NTQE/VXy0
新隊員達は課業といわれる勤務時間(0800〜1700)が終了すると半長靴を脱ぐ。
半長靴は気密性が高く熱がたまりやすいので長時間はき続けるのは苦痛である。
しかし信田班長は課業が終了しても半長靴を脱がない。
いつでも急務にかけつける心構えでいる、男子でも希な軍人肌な短髪な班長である。
課業終了後は食事と入浴を済ませたら事務室に行き班員に教育するための資料作りと
分析を怠らなかった。

事務室に行く途中班付の「市井紗耶香」に会った。
「市井士長。」
「はい。」
自衛隊には昔で言う軍曹の下の階級に「陸士」というものがある。
新隊員は2等陸士、3月に入隊して翌年の1月1日に「1等陸士」に昇任する。
1等陸士から翌年の1月1日で「陸士長」の階級が与えられる。
陸士長になって半年後には下士官になる試験が受けられる、この筆記試験に受かると
2次試験と言われる戦技能力試験と面接試験を受験する。

下士官になるにはそれ相応の能力が必要である、誰もがなれるわけではない。

市井紗耶香はこの試験を合格した陸士で「陸曹候補生」と言われる。

右腕に付いた階級章の上に金の桜形で作られたバッジがつく。

市井は半年後に専門の教育学校に入校する。
下士官としての指揮方法を学校で学び、その後専門の技術を習いに違う学校に入校する。

532 :Birthday:2007/02/03(土) 20:00:48 ID:NTQE/VXy0
市井はジャージ姿で持久走(簡単に言えばマラソン)の訓練をしていた。

汗をジャージの裾で拭きながら信田に近づいた。

「例の内務勤務の事なんだけど・・・。」

1900から自習時間が始まる。
班員達は居住する隊舎の3Fにある教場(教室)に集まり自分たちが卒業するまでに覚える勉強をしていた。

「ねえあさみ、なんでみんなと一緒にお風呂行けなかったの?」
あゆみはベッドバディのあさみに問いかけた。

「うん・・・・・。」

班員のアヤカは勉強などせず他の班員と談笑していた。

次の日もまた同じようにあさみはあゆみと一緒に行動出来なかった。
不審に思ったあゆみは一旦入浴に行った振りをしてあさみの行動を見た。
「!!」
あさみが内務係でもないのに班長の靴を磨いている姿と他の班員の買い物をしている姿を見た。


533 :Birthday:2007/02/03(土) 20:01:30 ID:NTQE/VXy0
「ちょっとあさみ!!、あんた内務係じゃないでしょう!!」
「・・・・・。」
「アヤカにあたしが言うわ!!」
「いいの、困ってるみたいだったし・・。」
(なんて自分がない娘なの!!)
「ねえ、いつまでも相手の言うこと聞いていたらつけあがるだけよ。」
「・・・・・。」
「最後は給料日前に金貸してって話よ!!」
「・・・・・。」
「もう!!いいわ!!」

あゆみは一人で入浴に行った。

それでもあゆみはバディが気になってしょうがなかった。

夜の自習時間が終了して清掃が終わって2030までの間、新隊員達の補備時間(自由時間)に
なる。点呼前にあゆみはアヤカに話しかけた。

「ねえちょっと自習室に行かない?」
「・・・・・。」

二人きりの自習室。

534 :Birthday:2007/02/03(土) 20:29:33 ID:NTQE/VXy0
「ねえなんで班長の靴磨きあさみに押しつけたの。」
「え〜いいじゃん、だってやってくれるんだかさ。」
アヤカはうっとしい様子で言い放った。
「他にも買い物とかさせてるんでしょ!!」
「あんたに関係ないでしょ!!」

あゆみは拳を握っていた。
「もう私のベッドバディにちょっかい出すのやめてくれる。」
アヤカはあゆみの胸ぐらをつかんだ。
「かんけーねぇだろ、あ!!」

ガラガラ〜

「貴官達なにをやっている。」

鬼より怖い市井班付である。

「点呼の整列に遅れているぞ。」

「・・・・・。」

二人は興奮していて点呼時間を忘れていた。

「はい!!」

何とか点呼には間に合ったが点呼終了後、班付が班員を廊下に整列させた。

535 :Birthday:2007/02/03(土) 20:31:17 ID:NTQE/VXy0
「点呼に遅れるのは規律違反である、これは我が班全員の責任である。」
「腕立て用意!!」
新隊員達はロボットのように、
「いち、に!!」のかけ声で一斉に腕立て伏せの姿勢をとった。

市井は、
「いち!!」
その声を復唱しながら班員達は腕立て伏せをする。
市井自身も班員と同じように腕立てをする。

「じゅう!!」

10回終わりまた、
「いち!!」
1回から始まる。

あさみは一番最初に腕がおれて姿勢がとれなくなる。

「木村あさみ2士!!まだ終わっていないぞ!!」

あさみはまた姿勢をとるが腕がけいれんして姿勢など取れなかった。

他の班員達も30回をこえるとバタバタ倒れる。

「みんな誰がやめて良いと言った!!」

もう出来ないのは分かっているが腕立てを強要する市井は全く体がぶれない。

536 :Birthday:2007/02/03(土) 20:32:43 ID:NTQE/VXy0
100回やったが出来たのは市井だけだった。

「その場に立て!!」

腕立ての姿勢から立ち上がる号令だがみんなふらふらしながら立ち上がった。
「内務係は消灯延期して勉強するものがいたら当直陸曹に報告せよ。」
「いじょう!別れ!!」(「別れ」とは解散の号令である。)

あゆみは立ち去る市井を追いかけ、
「班付!!」
「何か用か?」
市井の目は鋭かった。
「木村絢香2士は木村麻美2士に自分の所用を無理矢理させてます。」
あゆみは勇気を振り絞って意見具申(上官にもの申すってとこかな)した。
「そんな報告は聞いていない。」
(この人バカじゃない!!イジメられてるのよ!!)
あゆみは血の気が引いた、なんて冷たい人間なんだろうか。
「柴田2士、自分に問題が発生した場合どうする。」
「・・・・・解決します。」
「本当にか?目をつぶって目の前の問題に目を伏せるんじゃないか?」
「それはなってみなきゃ・・」
あゆみは急に自信がなくなった。
「なぁ、柴田2士、自衛隊に必要なのは規則を守る事だけだよ、学校ではない。」
「問題は自分の手でしか解決できない、イヤなら目を伏せてるのも手じゃないか?」

537 :Birthday:2007/02/03(土) 20:34:02 ID:NTQE/VXy0
市井は事務室に歩いて行った・・・。

消灯ラッパが鳴り居室や廊下の電気が消えだした。

市井は事務室の机に座り教範(自衛隊の教科書)を出して勉強を始めた。

奥の机から信田が声をかける、
「市井士長、うちの班は異常ないか?」
市井は笑顔で、
「問題ありません。」
「そう。」
信田は笑顔だった。

静かな空気が事務室に漂う。
同じ女性でも本当に変わった世界で生きる乙女達である・・・・。

538 :Birthday:2007/02/03(土) 20:37:57 ID:NTQE/VXy0
やっやばい・な。
メモリーが349KB・・・
1000件・・あぶないな。
まあいきなりで来たらまた自分があげとくか。
てっことは、「其の7」になるのか。
凄いな。

539 :シド・りしゃす:2007/02/04(日) 15:04:25 ID:UqlogMa3O
『秘密のウタヒメ』

story1.
学校指定のジャージの袖を指先まで伸ばし、桃子は小走りに帰りを急いだ。
後方から物凄いスピードで、スクーターが走り去って行く。

「あわわわわっ!!」

あまりの勢いにたじろぎ、大袈裟な動作で身をかわすと、桃子はアスファルトに尻餅をついた。

急ブレーキをかけたスクーターのマフラーから、くたびれた様な息継ぎが漏れている。

540 :シド・りしゃす:2007/02/04(日) 15:21:26 ID:UqlogMa3O
パンクしたらまた立てればイイじゃん♪
1000鳥できないのは寂しいけどね

さぁ一眠りして続き書こ!

541 :イワナ:2007/02/04(日) 17:40:22 ID:QQEgP7ug0

書き始めたのかい。
なんだか気になる書き出しだネ。
桃子ちゃんの明るいキャラ爆発になりそうかな。
何にしても忙しい中また携帯で書いてるんだね。
携帯って便利だよね辞書もあるし音楽も聴けるしビデオも見れるものだし。

りしゃす・は夢も携帯してるんだね。
なんちゃって。


542 :イワナ:2007/02/04(日) 17:46:22 ID:QQEgP7ug0

しかしいつから第何話が定着したんだろう?

書き手にとっては辛い形だよね。

だって第一話では終われないからね。

なぜ苦しい所を目指すのか、みんな文章ドランカーになったのかな。

やめられなくなったんだね。

それでもゆっくり行こうね、ゆっくりやったからりしゃす・は成功したのさ。

りしゃす・楽しみにしてるよ☆


543 :松輝夫:2007/02/04(日) 18:44:05 ID:bAnIBfnxO
イワナ氏・りしゃす氏、忙しい中更新乙カレー!


イワナ氏、自分のように古くからのヲタには懐かしい人名ばかりでニヤッとしてしまいましたよ。
バディは卒業したあの娘ですか。最初は構想に無かったのに、すいませんですm(_ _)m

りしゃす氏、自分もりしゃす氏の書く桃子のキャラが好きですよ。
あと、タイトルが気になる……。

両作品とも、これからどんな話が展開されるのか。ハードル上げまくって松輝夫!


千奈美に、第○話って形式はイワナ氏が舞波の話から始めたんじゃなかった?

ところで相談なんですが、自分の方もジリリ進んでますけど、最近自分の書いてる部分は文化祭の前に揚げた方がいいの☆カナ?とも思い出したんですが、どう☆カナ?
あと、三者面談自体は軽く触れる程度なので、誰か書ける方がいたらお願いしますm(_ _)m

544 :イワナ:2007/02/04(日) 20:00:02 ID:QQEgP7ug0

舞波の話からだったんだよねそう言えば・・ごめん。

カントリー娘はデビュー本当に酷いものだった。
あんな始め方あるのだろうか?小説で書いてもあり得ない。
だけど、りんねは本当にがんばってた、涙がでるほどがんばっていた。
あさみは犬ゾリで昔北海道のテレビに出ていた。
あさみとりんねのファーストアルバムは凄すぎた。
北海道の雪景色に背筋が寒くなるほどはまっていた。
歌と言う路線ではハロプロでも上級の音源です、本当に。
まさかとは思ったがインディーズのファーストシングルも収録されていてイワナは複雑だった。
「どっちが綺麗ですか」は本当にアレンジのギターも泣いていて今でも忘れられない名曲です。
北海道の雪原を知らぬ者には分からないと思いますが「冬景色」も本当にイマジネーション炸裂ないい曲です。

後に入ったメンバー、全員大大好きです。本当にみんな大好きです。
だけどね、頑張った人たちがいたんですよ、ミキティーには逆立ちしても敵わない人たちが、小さな力を持ち寄ったんですよ。

すまないちょっと熱くなった。


545 :イワナ:2007/02/04(日) 20:08:44 ID:QQEgP7ug0

輝夫さん遠慮しないでどんどん書いて欲しい。
逆に文化祭終わった話書いても良いんじゃないですか?
文化祭は一種の亜空間みたいにしてさ。

文化祭の後を書いて文化祭を書くのものぞむところかもね!!

なんて、とにかく自由にやらないかい?

極端な話輝夫さんが文化祭書いても言い話なんだよ、
やったもんが勝ちさ!!

あとね誰か書いてはないよ、輝夫さんしか書けないからネ☆

すごく輝夫さんが頼もしくなって、

嬉しすぎる〜!!

546 :秘密のウタヒメ:2007/02/04(日) 23:58:44 ID:UqlogMa3O
>>539

「痛っいぁ〜い!!
ちょっとぉ!危ないじゃないですか!」
桃子は咄嗟に声を荒げ、目の前のスクーターを睨み付けた。

「悪りぃ!桃子!!」

よく目を凝らすと、つい先程「バイバイ」と言葉を交わした雅の姿を確認できた。
余程急いでいるのだろう。
ヘルメットはだらしなく首の後ろにズレ落ち、特徴的な黒髪はとんでもなく乱れている。

「み、みーや?」

「桃子!悪りぃ!マジ急いでるから!ごめん!」
「ほんと悪いとぉ!!」
雅に続く形で、運転をしていた女性が、申し訳無さそうに手を合わせる。
ブルーのスカジャン姿に、雅とは対照的と言える金髪がかった茶髪。

「た、田中先輩ぃっ!!」桃子はたちまち萎縮し、なよなよした姿勢を精一杯に直し、れいなに向き直った。
微笑んでいるのか引き締めているのか、区別のつきにくい、桃子の曖昧な表情に、れいなは優しく笑いかけると、セルモーターを回転させた。

「今度焼き鳥でもご馳走するけん!」

その言葉を最後に、スクーターは再びヒステリックな音を立て、すっかり日の落ちた荒川を疾走していった。

547 :シド・りしゃす:2007/02/05(月) 00:09:23 ID:11e75CKqO
>>541
夢も携帯てww誰がうまいこと言えとww

まぁべりっこには大きな夢を抱いてますよお!

イワナ氏がカン娘に熱い件は正直驚きです^^
なんか6時間程眠ってしまって・・・

「のび太か!」と頭をはたかれるでしょうww

548 :シド・りしゃす:2007/02/05(月) 00:16:48 ID:11e75CKqO
まあブランクありなんで劇甘で見守ってください。
イワナ氏もゆっくりいきましょうね!

輝夫氏も立派な本編作家なんでホント自由に書いたらいいと思うよ!

只今三作品が進行してるわけで・・・

まぁ多分当分は過疎らないとは思いますが気を引き締めていこう(Z)!

549 :イワナ:2007/02/05(月) 19:36:33 ID:q/li09/t0

おいおい・りしゃす!!
本当にれいな先輩か?

う・嬉しすぎる〜!!

れいな先輩はイワナにとって娘なんだ。

自分が知らない彼女を描いてくれるのか!!

あ・あ・やっぱりこの板で活動していて良かった。

ありがとう・りしゃす・・・

550 :秘密のウタヒメ:2007/02/06(火) 01:23:05 ID:vSdXOPwfO
>>546

二人を乗せたスクーターは、最早、肉眼では確認出来ないほど遠くに消えていった。

「ふぁわ〜。緊張したぁ・・・」

れいなとは桃子の母「風」(ふう)と、れいなの祖父「八名のおじさん」(焼き鳥食堂を営んでいる。)が同業者同士、顔馴染みの為、ある程度の面識はあるのだが、
あのサバサバし過ぎた性格の前に、毎度の様に尻込みをしてしまう。

「苦手」という表現は適切でないにしろ、まぁそれに似た感覚を彼女から受けるのが実際のところである。

『それにしても、凄い急いでたなぁ。あの二人・・・なんだか青春してますっ!て感じじゃなかったかも。』

空っ風が忙しく荒川の土手を通り過ぎていく。
吐く息の白さが、季節の変わり目を告げているようだ。

551 :秘密のウタヒメ:2007/02/06(火) 01:31:29 ID:vSdXOPwfO
「へ・ひ・へっくしっ!!」
桃子の汗ばんだ肌を風が乾かしていくと、桃子はその冷たさに耐えられず大きなくしゃみをした。
「あぁん・・・また誰かが桃の噂してんなぁ。
ホント可愛すぎるってのも困ったもんだよなぁ。うふふ☆」

オーディションの当落などすっかり頭から抜け落ちたような、そんな笑顔を口元に寄せ、多分当分は忘れる事は無いだろう、今日の思い出を桃子は大切そうに胸に仕舞い込んだ。

「おつかれーっ!」

3Bでも一際背の高い、級友が桃子の肩をポンと叩き、軽快な足取りで通り過ぎていった。

「ちょっとぉ!いやだぁ!!い、いつからいたのよぉ!」

「さぁー?いつからでしょー?」
友理奈は意地悪そうに笑ながら、思い出し笑いを必死に堪えている。

「いやだぁぁ!聞いてたのぉ?!熊井ちゃん!」
「ん?何のこと?・・・・プッ!」

「んもぉ〜!はずかしぃいいい〜ッ!!」

552 :秘密のウタヒメ:2007/02/06(火) 01:51:01 ID:vSdXOPwfO
桃子は顔を真っ赤にしながら、友理奈の歩幅に頑張って追い付こうとする。

とっくの昔に見慣れた筈の風景が、今日は別段と鮮やかで、味気無いはずの鉄橋や水門までもが、特別な意味を訴えかけている様な気がした。

「保健室のゆり・・・カッコよかったよ。」

「何?急に改まって。」

「ううん。何となく今日の熊井ちゃん見てて、素直にそう思ったの。」

「・・・照れるよ。」

「・・・・色々あったけどさ、今日はホント、楽しかった。」

「そうだね。」

交わす言葉こそ、他愛もないものだったが、二人は興奮していたのだろう。
今から一時間目が始まっても、きっと嫌な気持ちはしないくらい、
このまま家に帰ってしまうのはどことなく名残り惜しい気がしていた。

553 :シド・りしゃす:2007/02/06(火) 01:59:09 ID:vSdXOPwfO
イワナ氏ごめん!
れいな少ししか出せなかったorz
期待させちやったね

とりあえず体育祭の下校シーンを兼ね、まあさんの作品とシンクロさせてみたいなと・・
まあそんなたいそうなモノではありませんがww
みんなの時間と労力と情熱のこもった作品達を少しでも投影させていきたいなと
それがこのスレのスタイルだからと勝手に解釈してみました;

554 :イワナ:2007/02/06(火) 05:47:23 ID:YblJwhEw0
いいんだよ!!
ちょっとでもチッラっとでも見られたら。
それだけでいいんだ。
ありがとね、そしてじっくりね。
おつかれね。

555 :イワナ:2007/02/06(火) 20:44:47 ID:YblJwhEw0
第3話「乙女の本領(その2)」

朝の点呼が終了して新隊員達は隊舎に入り朝食に行く準備をしていた。
「あゆみ、腕痛くない?」
班の同期が昨日の「反省」(指導者が被教育者に対する責任の取りよう・体罰の方がはやいか)
で筋肉痛を起こしているようだった。
あゆみもさすがに腕が痛かった。

本日の教育は64式小銃の分解結合だった。

自衛隊の個人装備火器として89式(5.56mm)小銃がある。
89式小銃は新型の小銃で全ての部隊に装備されているわけではなく、前主力装備である64式小銃も
現役で使用されている部隊がある。
89式小銃は前主力装備の64式小銃とくらべ小型軽量を重視された小銃である。
女子隊員達は近接戦闘部隊には配属されることはないので(一部例外もある)後方部隊では
まだ主力の64式小銃の教育を受ける。
64式小銃は7.62mmであり米軍のM16小銃の5.56mmとくらべ大口径である。
銃身も重く4.4kg、M16小銃は3.5kgである。

日本人の体型では扱いづらい銃である、特に女子にとっては非常に厳しい装備である。

「0810全員武器庫に整列せよ。」
班付の市井士長が班員に達した。

新隊員たちは銃架(じゅうが)と呼ばれる銃を立てかけるスタンドから一丁ずつ手に取った。
銃を手に取った新隊員達は教場に向かった。
教場の平机に雑毛布と言われる軍隊用の厚い毛布を敷きその上に銃の脚を開き置いた。


556 :イワナ:2007/02/06(火) 20:45:50 ID:YblJwhEw0
班長の信田は、
「昨日座学で基本性能は教えたが今日は実際に分解と結合を行う。」
「なおこの分解結合は貴官達の卒業試験で一定の時間で実施出来なければならない。」

64式小銃の構造は複雑で分解の順番を間違えるといきなり大きなバネが飛び出してしまう。

あちらこちらから、
「きゃ!」
「痛い!」

等の声が聞こえる。

「ちょっとあさみ!!その部品入れる方向が逆よ!!」
「う〜ん、う〜ん。」
あさみは一生懸命入らない部品を力まかせに入れようとしていた。

市井が見かねて手を取って教えた、
「いいか、みんな、部品はちゃんと合わせれば力を入れなくても結合できる。」
「絶対無理な力を加えない事だ、入らない場合は順番と位置が違うと言うことだ。」

班全体的に見てあさみは明らかに分解結合は出来なかったが市井はずーと手取り足取り教えていた。

信田班長は全体を歩きながら見回りその場その場で指導していた。

「何度言ったら分かるの!!木村麻美2士!!」
何度も何度も手を取り怒鳴る市井班付だが決して諦めないで何度もあさみの手を取っていた。

3月の末に入隊した彼女たちは5月に入るとすぐゴールデンウィークをむかえる。

休暇は土日を挟み1週間あった。

557 :イワナ:2007/02/06(火) 20:46:50 ID:YblJwhEw0
遠くから入隊している娘が多い女子教育隊はみなこの休暇は実家に帰省する。

休暇に入る時は全員所在を明らかにしなければならない、いつ何時でも部隊に出勤できなければ
ならない。そのため休暇間の一日単位で行動予定表と言う物を書かされる。

特に遠方者として沖縄の木村絢香、北海道の木村麻美がいた。

「あさみ、北海道に帰らないの?」
あゆみはあさみの行動予定表を見て不審に思った。

「うん・・。」

部屋に信田班長が入って来た。

「みんな予定表は出来たか。」

「・・・・・。」

信田は全員の予定表を集めた。

「麻美、北海道には帰省しないのか?」

「はい。」

「ちょっと班長室に行こう。」

信田班長はあさみをうながして班長室に行った。

市井班付は、
「休暇前に身辺整理をするように。」

終礼までの30分を身の回りの整頓にあてた。

558 :イワナ:2007/02/06(火) 20:52:32 ID:YblJwhEw0
班長室には他の班長がいなかった。

「麻美、帰省しないのはなにか理由があるのかい。」

「・・あのお金がないんです。」

「そんなはずはない4月の給料で飛行機代は充分できるが。」

「弟と妹に新しい自転車を買ってあげる約束をしたのです。」

「・・・・・。」

「なぁ、遠く離れた家族と過ごすという事はお金では買えないと思う。」
「・・・・・。」
「あなたは家族に会いたいのかそうでないのか。」
「そんなことありません!!」
おもわず声が大きくなったあさみだった。
「すみません・・。」
「だったら手段を考えるんだよ、5月には新隊員でもまだ全額ではないがボーナスが出る。」
「!!」
「前借りは公務員には出来ないが自衛隊に出入りしている業者ならばボーナス払いなど
喜んで受けるさ、なんと言っても日の丸の公務員だ借金踏み倒すわけないし、逃げられん。」
「いいんですか?」
「私が保証人になる、カード払いも出来るはずだ、一緒に後で売店に行き飛行機の予約を取ろう。」
「あっちも商売だなんとかするさ。」
「ありがとうございます。」
あさみは涙が出そうだった。

559 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 20:55:24 ID:YblJwhEw0
自習時間、
「そうだったんだ・・・。」
あゆみはあさみから事のしだいを聞かせてもらった。

「ねぇあたし北海道って行ったことないけど雪が多い所なんでしょ。」
「うん、とても多いわ、私の所は鹿追町と言って人口5800人、山の中よ。」
あどけない大きな目をクリクリさせて故郷を語りだした。
「40km離れて17万人の帯広市があるは、帯広に大きな自衛隊があって鹿追にも
小さな自衛隊があるの。」
「鹿追町の人口5800人の内訳に自衛官とその家族が1割をしめてるの。」
「鹿追町から自衛隊がなくなったら大変な事になるわ。」
「・・・まさか、だから自衛隊に入ったの?」
あゆみは信じられなかった、自分の夢とか希望とかじゃなく故郷を守るために
自分の進路を決めるなど。

「まさか・・・だけどね・・本当は鹿追の自衛隊で勤務したいの・・帯広でもいいけど。」
「・・・・・。」
「ごめん、自衛隊の話ばかりで、鹿追町にはね然別と言う地区があって然別湖と言う湖があるの。
「綺麗な湖よ秋の紅葉は最高ね、湖にはねオショロコマと言われるイワナと言う魚がいるの。」
「体に赤い線が入っていてとても綺麗よ、その他にもミヤベイワナと言う魚もいるの。」
「ふーん。」
「とにかく綺麗な所よ。」

560 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:00:39 ID:YblJwhEw0
こうして新隊員達はしばし故郷に帰省して休暇を楽しむのだった。

ゴールデンウィークが終わると教育も本格的な物となる。

今まで小銃の分解結合と射撃予習と言われる照準訓練をやってきたがそれはこの教育期間に
実射撃を実施するためであってただのモデルガンいじりとは訳が違う。

「いよいよ明日実射をするわけだが今日は今まで練習した射撃予習をもう一度思い出して練習してもらう。
信田班長は初めて実射をする班員達に少しでも落ち着いていい結果を出して貰いたいと願っていた。
射撃予習はあくまでも姿勢と空撃ち(弾が入っていないので引き金を引くだけ)しか出来ない。
つまり撃ってみなければ分からないのだ。

「木村麻美2士、もう少し胸をそらして銃を持つんだ。」
班付の市井士長の激が飛ぶ。
伏せ撃ちと言われる撃ち方で地面に伏せて両腕で銃を構えて撃つ姿勢だがあさみはただでも
銃を持つだけで精一杯で照準までに集中できない。
「麻美2士、銃は確かに重い、しかし姿勢の工夫で重さの負担が変わる。」
やはり市井は諦めず何度もあさみの姿勢を変えていた。
それを見ていたあゆみは、
(あの日班付が反省と称して無理矢理腕立て伏せをやらせてからあさみはいじめられなくなった)
(冷たく言い放っていたけど・・・いつもあさみに対して諦めず何度も何度も・・)
「柴田2士交代だよ。」
「!!・・はっはい。」

561 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:02:59 ID:YblJwhEw0
信田班長は笑顔で射手の交代を号令した。
射手を交代するとは実射撃をする場合、銃を撃つ者とその横につき射撃の動作を見守る係り
(コーチ)が出来る。射手が気づかない小銃の不具合や号令動作を間違いなく実施しているか
確認するためである。コーチは小銃に装着された薬莢受け(やっきょううけ)と言われる
銃から排出される撃殻を受ける袋に撃った数だけ入るか確認する。

「よし、今日はここまで銃を外部手入れして15分後格納する。」

本日の訓練終了である。

翌日朝から自衛隊装備の3トン半(カーゴとも呼ばれる)と言う大型トラックに乗り
富士山の麓にある基本射撃訓練場に向かった。

「第一射群(しゃぐん)集合!!」

班長の信田が自分の班を集めた。

柴田は初めての射撃に正直緊張していた。

射座にあがり300メートル離れた的を見た。

(やってみるしかないでしょ)

562 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:04:44 ID:YblJwhEw0
「射撃用意!!」

号令がかかった。

「撃て!!」

射撃する際には耳栓をして耳を守るが、大口径の小銃の衝撃は体に伝わる。

それでも何とか基本射撃を終わらせた。

打ち終わった班員たちは集まってキャーキャー言っていた。

そんな姿を見た市井士長はすかさず、
「こらー早く銃口を通せ!!(銃口に細長い整備用の棒にウェス(布きれ)をつけて
油をつけて火薬のガス(すす)を取ること)」

「はーい!!」

班員達はそそくさと整備を始めた。

「うちの班は次の射群でコーチにつくから待機線に並んで準備せよ!!」

班員達は待機線に並んだ。

今度は隣の班の射撃コーチになる。

小銃は実弾を撃ったあとガスに力により自動に撃ち殻(薬莢・やっきょう)が排出される。
その薬莢はすべて回収である無くす事は絶対に許されない。

563 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:09:27 ID:YblJwhEw0
「射撃用意!!」

「撃って!!」

射撃が始まった。

通常小銃には薬莢受けという布袋がついてるため薬莢は無くさない、しかし、希に薬莢受けから
はじけて外に飛び出す例外もある、そのためコーチと言われる薬莢を回収する係りがある。

「!!」

アヤカが見ていた銃から薬莢が飛び出した。

アヤカは見過ごしてしまった・・・・。

射撃が終わり薬莢が一発足りないことが判明した。

「射撃中止!!」

「木村2士!!薬莢はどこに飛んでいった!!」

他の班長が厳しくアヤカにせまった。

心配そうに信田班長は見守った

「・・・わかりません・・・。」

アヤカは不覚にも深くに注意が足りなかった。

「小銃に安全装置をかけて弾倉を抜け!!」

全員で薬莢捜索である。

564 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:13:55 ID:YblJwhEw0
アヤカは自分のせいで射撃が中止され教育隊の全員が射座を這いつくばりたった一発の実弾では
なく撃ち殻薬莢を探す姿に恐怖した。
この世の中で誰もが自分の敵ではないかと言う錯覚をおこした。

「ありました!!」

射座に敷いてあるシートに挟まっていた。

見つけたのはあさみだった。

昼までに予定通り射撃は終了した。

昼ご飯は携行食と言われる銀色のビニールパックに入った「とりめし」とサンマの缶詰だった。
「なんか、このご飯胸やけする。」

ほとんどの新隊員は携行食に文句を言っていたがあゆみとあさみだけは何ともなかった。

「ねえ、あさみなんともないの?」

「うん、自衛隊の町に住んでいたからもらって食べた事があるの。」

「・・・・・。」

「どんな物でもね食べ物粗末にしちゃいけないわ。」

ゴミ捨て場に食べられる「とりめし」を捨てる同期達を見ながらあさみは言った。

無事に射撃を終了して新隊員達は駐屯地に帰隊した。

565 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:18:16 ID:YblJwhEw0
今日の実弾射撃は少女達にとっては興奮の仕事で消灯時間までいつまでも興奮していた。

しかし薬莢をなくしたアヤカだけは誰とも口をきかずベッドに入った。

「ねえ、あゆみ・あたしね絶対ムリだと思うけど市井班付みたいな人になりたいの。」

ベッドの下から意外な言葉があゆみに投げられた。

「・・・いつもガミガミ言われてるのに?」

「そう、絶望的に何も出来ない自分を絶対に捨てないの、あたしだったらこんな出来ない娘とっくに
諦めるは、でも班付は絶対あきらめないし、出来たら「おつかれ」って言ってくれるの。」

あさみは少し涙声になっていた。

「そうだったんだ・・・・。」

あゆみは市井を今でも冷たい鬼より怖い人だと思っていたが、あさみにしたら・・・・・


566 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:21:37 ID:YblJwhEw0
消灯ラッパが鳴り出し本格的に睡眠に入る。

人知れず市井が班員の部屋に帰る、昼間忙しく戦技(せんぎ)と勉強が出来ないため遅くまで
勉強する。

寝るのは班員より短い。

来月はとうとう3ヶ月の教育が終わる。

市井は自分の事より班員達に明日も人一倍厳しくして一つでも多くの自衛官としての技術を
教えようと誓いながら毛布を被った。

とうとう教育隊も数週間で終了である。


567 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:26:13 ID:YblJwhEw0

今回も「乙女の本領」は終わらなかった。
思えばバカ作家だなイワナは。
もっとキャピキャピした話書けば良いのに。

読みにくい専門用語ばかり書き貫いて書きづらいし読みづらい、自分がイヤになる。

りしゃす・ごめん、もっと梨沙子ちゃんをフューチュアーした物語書ければ良いのに、もっとベリーズが活躍する物語書ければいいのに・・・。

本当に力がないクリエイターだ。


568 :BIRTHDAY:2007/02/06(火) 21:30:59 ID:YblJwhEw0

だけど一つのメッセージを書くには本当にたくさんのプロセスが必要なんだ。

力無き少女達の「本領」を書くよ、絶対!!

りしゃす・いいだろ?


569 :シド・りしゃす:2007/02/06(火) 23:34:31 ID:vSdXOPwfO
いえいえ!素晴らしいぢゃないですか!
少し難しいけれどもw
本当は伝えたい事なんてわずか一行だったりするんですよね・・・

だけどそれをやっちゃうと物語とは呼べません

だから様々な背景や台詞などでコーティングしてから読み手に届ける

なんか嘘をつく作業ににてますね
ヲレなんか握手やコンサートの為に度々嘘をかさねていってるのでw
何人の友達を結婚させたことかorz

まぁ嘘の宝石箱やぁー!てことで・・・

570 :秘密のウタヒメ:2007/02/07(水) 00:55:40 ID:YyfKr48IO
>>552

「あ〜あ!絶対忘れないだろうなぁ・・・今日の事。」

心のどこかでは、時間と共に風化されていくものだと解っていながら、桃子は敢えて「絶対」という言葉を選んだ。

黒板一面を賑わす生徒達のメッセージ、
教員達の性格がよくにじみ出たグラウンドの石灰線、
金八先生の嬉しそうな目尻の小皺、保健室のまっさらなシーツの匂い。

今し方目の前を通り過ぎて行った、手綱にひかれた巨大なセントバーナード犬・・・

それら全てを拾い集めるように、桃子は少しだけ言葉少なく友理奈と歩いた。

571 :イワナ:2007/02/07(水) 20:35:06 ID:I3N3QAKm0
りしゃす・に受け入れてもらって良かった。
正直に難しいと言ってくれてありがとう。
難しいと思う。
難解な物に挑戦するスタイルは変えないつもりだ、
りしゃす・だけにでも分かってもらえればまあ、百点だ。

ほぼ毎日りしゃす・は書くね、指を動かすことは尊い、りしゃす・イワナがついている
一人じゃない。

今日も一人で書くりしゃす・いいペースで行こうぜ!!

572 :イワナ:2007/02/07(水) 21:47:15 ID:I3N3QAKm0

これだけ静かならもしかしたら1000件行けるかも。
今日はこの板の最初から読み返してみた。

りしゃす・風邪ひいてダメダメだったな。

本当に静かだ、もしかしたらこれが妥当な世界なんだろうね。

この静かさに物語の「柴田あゆみ」は合うんだね。

さあ寝るか、
おやすみ・・

573 :秘密のウタヒメ:2007/02/08(木) 01:27:23 ID:3vWnRW5AO
story2. 21時までのシンデレラ

一日の大半を運動場で過ごし、幾分か砂でざらついた身体を簡潔なシャワーで洗い流すと、桃子は「すなっく・もも」のカウンターに立った。

「すなっく・もも」は桃子の母「風」(ふう)が経営する店で、夫の「直人」(なおひと)との離婚の際、養育費等、一切受け取らない代わりに土地を一つだけ譲り受け、何もない更地から築き上げた、言わば「女の城」である。

城を建てたなら次は名だ。
風は、土地を譲り受けた時から既に決めていた名前を、躊躇う事無く看板業者に発注した。

一国一城の主と、小さな城。城には「姫」が必要だ。「姫」が大人になった時に、二人で酒を飲みながらそんな話を聞かしてあげるのも悪くない・・・・

・・・・そして二週間後、「すなっく・もも」は、細々ながらスタートした。

574 :シド・りしゃす:2007/02/08(木) 01:33:03 ID:3vWnRW5AO
イワナ氏毎日カキコありがとう!
静かだね・・・
でも作家を名乗ってる以上、書いてナンボなんですね
ペースは遅いけど何とか頑張ってみるかな・・・
でわ!ネノレよノシ

575 :イワナ:2007/02/08(木) 21:11:12 ID:htoBKaM50

りしゃす・おつかれです。
まあまあ色々重たい感じでイワナは書いたが、たまには休めよ。

つかれたら必ず休む。
長くやるにはこれしかない。

スナックの話良いよな、イワナもこの歳だいろいろスナックには思いでがある。

つかれたら長期間休んでも全然問題ない。

たんなる2ちゃんだ、
メールもあるしいつでもつながるさ。

一人で書くりしゃす・に「光とあれ」

なんちゃって
おやすみ。


576 :松輝夫:2007/02/08(木) 22:22:14 ID:rGeU7SdrO
イワナ氏・りしゃす氏、忙しい中更新乙カレー!どちらもしっかり読ませていただきましたよ。

自分は今日やっと休みだったので、ようやく集中して書けました。
それなりに進んだので、近いうちに揚げます。
今回も1000行く前に落とせることでしょう。
なお自分の話は、体育祭と文化祭の間のエピソードとしますのでご了承ください。

577 :ねぇ、名乗って:2007/02/10(土) 00:01:26 ID:7zprnsWE0
1000行と1000件が区別つかない件

578 :シド・りしゃす:2007/02/10(土) 00:07:49 ID:0cj9fk+OO
バスツアー死亡通知が来ました


すいません何もする気になれません

今このスレにいると多分空気悪くすると思うので少し時間を下さい

心が折れました

でも絶対戻って来るので
すいません

579 :ミヤビイワナ:2007/02/10(土) 08:16:13 ID:/QKlkgVF0

りしゃす・それはツアーに行けないと言うことか?
イワナには意味が分からないが初めてそんなセリフを聞いたね。

休むのは結構だよ、待ってるから。

輝夫さんがんばってるようですね。
楽しみしています。

みんながんばれ!!

580 :松輝夫:2007/02/10(土) 08:22:34 ID:Y1sahdc/O
りしゃす氏、残念でしたね……。お気持ちお察しします。
すぐにはムリかもしれないけど、また戻ってきてくれる日を松輝夫。
その間を埋められるほどの技量はないですけど、午後には揚げますよ。

581 :松輝夫:2007/02/10(土) 14:33:24 ID:Y1sahdc/O
FIND THE WAY



どうして君は
小さな手で
傷を背負おうとするのだろう?
誰かの為だけじゃない
見失わないで



今夜も、佐紀はいつもの場所にいた。
自転車を止めた佐紀は、ウインドブレーカーを脱ぎ捨て、ラジカセのスイッチを押す。
曲が流れ始め、佐紀は踊り始めた。
夜の冷たい空気を切り裂いて佐紀は、舞い、跳び、跳ねる。
同年代の女の子に比べると明らかに小柄な佐紀だが、しかし踊っている時の彼女の存在感はそれを感じさせない。
踊り終えた佐紀は、心地よい疲労感に浸りながら、白い息を吐きつつタオルで汗を拭う。
佐紀は踊っている間はいやなことも何もかも忘れてそれに没頭できた。
いつからだっただろう、少し前まで佐紀にとって踊るということはまさにそのためだった―――しかし、今は違う。
あのオーディションをきっかけに、踊ることの意味が変わったのだった。
踊ることで佐紀は、自分が今というこの瞬間を確かに生きていることを実感できた。
そして、自分が少しずつ生まれ変わりつつあるということも。
それは嬉しいような、恥ずかしいような、しかし決していやな感覚ではなかった。

582 :松輝夫:2007/02/10(土) 14:35:20 ID:Y1sahdc/O
父を早くに亡くし、母の虐待を受け、すっかり荒んでしまい、クラスの皆に酷いことをしてしまった自分がこうも変われるなんて…今でも少し信じられない気がする。
自分がこうなれたのも、3Bの仲間たち、特に桃子の影響が大きいと佐紀は思う。
堕ちる所まで堕ちたと思っていた自分が立ち直るきっかけをくれたのは、間違いなく桃子だった。
どういうわけか自分に関わってくる、この少し変わった未来のアイドル候補のおかげで、佐紀は生まれて初めてのオーディションまで経験することになったのだ。
そんな桃子に最初は戸惑い、どうしたらいいのかわからなかった佐紀だったが、今では桃子に感謝していた。
「そう言えば、あのオーディションってどうなったのかな…ま、私なんかじゃダメだろうけどね」
佐紀は呟きながら立ち上がると、ウインドブレーカーを羽織り自転車にラジカセを積み家へと向かうのだった。

583 :松輝夫:2007/02/10(土) 14:38:15 ID:Y1sahdc/O
「おはよう」
「…おはよ」
翌朝、桜中学校3年B組の教室。
教室に入った佐紀は、入り口のところで話をしていた雅・千奈美・茉麻と挨拶を交わして席に着いた。
初めて彼女たちに挨拶をした時、佐紀もかなり照れくさかったものだが、今ではすっかり慣れていた。
一方 、千奈美と茉麻はともかく、雅は未だにぎこちなさが抜け切れていない。
自分が今まで彼女たちにしてきたことを思えば、当然だと佐紀は思う。
特に雅は、少し前まで佐紀に操られ散々弄ばれた挙句、屋上から飛び降りる寸前まで追い詰められたのだから。
自分が今までしてきたことを思えば、雅や他の娘たちに許しを請う資格も謝る資格すらもないだろう。
それでも修学旅行の時、雅の怪我をきっかけに少しずつ皆との距離が縮まったかに見えたが、雅とは体育祭の前に茉麻の転校のことで少々やり合ってしまった。
それを考えれば、多少挨拶がぎこちなくても、まだ無視されないだけマシだと佐紀は思う。

584 :松輝夫:2007/02/10(土) 14:40:21 ID:Y1sahdc/O
―――佐紀は何気なく右手首のリストバンドを見た。
以前、幼馴染の圭太郎が贈ってくれたものだ。
二つペアだったのだが、修学旅行の時、怪我をした雅に片方をあげている。
他の人からすれば何の変哲も無いただのリストバンドだった。
だが佐紀にとっては、圭太郎にもらったその日から、母から受けた虐待の傷を周囲の目から隠し、そしてそれ以上に佐紀の心の支えになってくれた大切なものだ。
『圭ちゃん…いつかきっと雅とも、他のみんなともちゃん話せる日が来るよね…』
佐紀は、今は連絡も途絶えてしまった幼馴染を想いながら、リストバンドに問いかけてみるのだった。
そう信じて待つくらいは許されるだろうから…。

585 :松輝夫:2007/02/10(土) 14:42:31 ID:Y1sahdc/O
その日の帰りのホームルームの時間―――
「え〜、体育祭が終わったばかりですが、いよいよ来週からは三者面談が始まります。文化祭も近いので慌しいですが、みんなの進路を決める大事なことです」
教壇から3Bの生徒30人を見渡しながら金八は言った。
この生徒たちに向かってこうして話をできるのも、もう半年もないのだ―――時が過ぎることの、なんと早いことだろう。
光陰矢のごとし、か―――呟きながら金八は、チョークを手に取ると黒板に向いた。
『僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る』
芸術家・高村光太郎の詩『道程』の冒頭部分だった。
書き終えた金八は、チョークを置くと生徒たちの方に向き直った。
「君たちのこれから先の人生の道程にも最初から用意された道はありません。なぜなら、道というものは君たちが自分で切り開き、あるいは見つけて歩くその後にできるからです」
金八はそこで言葉を切ると、クラス中を見渡してから続けた。

586 :松輝夫:2007/02/10(土) 15:08:06 ID:Y1sahdc/O
「君たちの進路―――すなわち、君たちの道です。それを探す手伝いをする三者面談です。よく家族の方と話し合っておいてください」
生徒たちがさまざまな表情で頷く。
「もちろん、私も全力でバックアップします。そして、二学期の初めに言った通り、クラス全員笑顔で卒業できるよう、頑張りましょう。はい日直、号令!」
「起立!」
金八の話が終わると日直が号令をかけ、金八と生徒は帰りの挨拶を交わした。
金八が教室を出て行き、ようやく一日が終わってざわめく級友たちをよそに、佐紀は窓の外を眺めながら呟いた。
「道、か…」
これから自分が進む道はどんな道だろう。
そして、その先にあるものは?

587 :松輝夫:2007/02/10(土) 15:10:20 ID:Y1sahdc/O
放課後、家に戻った佐紀は、郵便受けに二通の封筒が入っているのを見つけた。
宛名はどちらも「清水佐紀様」―――。
「私宛?なんだろ、これ?」
恐らく寝室で眠っているであろう母親を起こさないように、静かに自分の部屋に入った佐紀は、早速一通目の封筒の封を切って中身を見てみる。
中には一通の書類があった。
それは先日受けたオーディションの結果通知だったが、残念ながら不合格だった。
過剰な期待はしていなかったけれど、やはり軽い失望を佐紀は感じた。
「ま、世の中そんなに甘くないってことよね」
佐紀はつぶやきながら二通目の封筒の封を切ってみた。
中にはチラシと書類―――
「…東京自由芸術学園??」
チラシに記されていた学校名を佐紀は声に出して読んでみた。

588 :松輝夫:2007/02/10(土) 15:11:45 ID:Y1sahdc/O
「…」
佐紀は同封されていた書類を読んでみた。
それによれば、今回のオーディションには落選だったが、この封筒を送ってきた事務所の関係者が佐紀の素質を評価してくれたらしい。
『東京自由芸術学園』とは、その事務所と提携している、歌手やダンサーなど芸能人を養成する学校だそうだ。
中学を卒業後、事務所に所属しながらこの学校に進学してダンサーの道を進むことも可能だという、そこで、都合のいい時に事務所で詳しい話をさせてほしいという旨が書いてあった。
佐紀は、ホームルームでの金八の話を思い出していた。
「これが私の道、なのかな…」
思いもしなかった展開に戸惑いを覚える佐紀だった。

589 :松輝夫:2007/02/10(土) 15:15:57 ID:Y1sahdc/O
翌日、佐紀は教室で桃子にオーディションの結果を打ち明けてみた。
「え〜〜〜っ!すごいじゃん、それ!!」
「ちょっ…桃子、声大きい」
周りの級友たちが何事かという顔でこっちを見ている。
「ゴメンゴメン、でも良かったね。おめでとう」
桃子は自分のことのように喜んでくれる。
「ありがとう。でも…一応落選なんだけど…」
「だけど、他の事務所の人が認めてくれたんでしょう?いいなぁ〜」
「でも、どうしようか迷ってるんだよね」
「なんでぇ?迷う必要なんかないじゃん。こんなチャンスなかなかないと思うよ」
「それはそうだけど…」
「佐紀ちゃん、色々考えすぎじゃない?眉間にしわ寄ってて怖〜い顔してるよ」
「や…ちょっと、そんな顔してる?」

590 :松輝夫:2007/02/10(土) 15:36:45 ID:Y1sahdc/O
桃子は舌を出した。
「エヘへ、冗談」
「ちょっと!」
「ゴメンね、でも、考えてるだけじゃ先に進めないよ?なるようになるよ、きっと」
体育祭の日、茉麻の彼氏である矢島まいみに桃子自身が言われて励まされたせりふだった。
「だからさ、話くらい聞いてみたら?それから決めたって遅くないと思うよ」
「わかった、そうするよ…ありがとう、桃子」
桃子の言葉に背中を押され、まずは話だけでも聞いてみようと佐紀は心を決めた。

591 :ねぇ、名乗って:2007/02/10(土) 17:23:55 ID:/QKlkgVF0

書き終わったかな?
トラブルかな?
心配ですね。



592 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:43:26 ID:Y1sahdc/O
>>590

その週の土曜日、佐紀は書類に記されていた、渋谷の事務所を訪ねてみた。
「あ〜、よく来てくれましたね」
中に通され、ソファーにかけて待っていた佐紀に、事務所側の担当だという男性が声をかけてきた。
「今回のオーディションは残念でしたね」
「ええ、まあ…」
「合格した娘とはほんの僅かな差しかなかったそうですよ。でも、潜在的な素質なら清水さんの方がはるかに上だってことで、夏先生がウチに清水さんを紹介してくれたんです」
「…夏先生?」
「今回のオーディションで審査員を務めていた人ですよ。ダンサーとしても指導者としても相当な人でね、ウチとは懇意にしていただいてるんです」
そういえばそんな人がいたような気もしたが、まさか、自分がそんな人の目に留まるとは…佐紀はにわかには信じられない思いだった。
「ウチとしても、夏先生のお眼鏡に適った逸材ということで期待してるんですよ。とりあえず、話だけでも聞いてみませんか?どうするかは、その後じっくり考えて決めればいいから」
「はい…お願いします」
佐紀の言葉に、事務所の人は説明を始めた。

593 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:44:38 ID:Y1sahdc/O
「―――とまあ、こういうことなんですけどね。こんなチャンスなかなかないから、よく考えてみてください。返事はいつでもいいですけど、なるべく早くお願いしますね」
「はい、わかりました。なるべく早くお返事します」
とは言ったものの、まだ佐紀は信じられないような思いだった。
何と言うか、実感が湧かないのだ。
とりあえず話は終わったので、佐紀は事務所の人に挨拶を済ませ建物の外に出ようとした時、後ろから遠慮がちに声をかけられた。
「あの…もしかして、清水佐紀ちゃん?」
その声に佐紀は後ろを振り返った。
「あ〜、やっぱり佐紀ちゃんだ!お久しぶりです」
オーディションの時に中野で桃子に紹介された久住小春が、人懐っこそうな笑顔を浮かべて立っていた。

594 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:48:24 ID:Y1sahdc/O
数分後、二人は109の斜め向かいにあるロッテリアにいた。
土曜日の午後の店内は多くの人で賑わっている。
席に座ると、早速小春が話しかけてきた。
「それにしてもビックリ。佐紀ちゃんとあんな場所で会うなんて」
「私もだよ、まさか小春ちゃんとまた会えるなんて思わなかった」
小春の話では、あの事務所が小春の所属する事務所で、今日のレッスンが終わってちょうど帰るところだったらしい。
「それで、佐紀ちゃんはどうしてあんな所に?」
小春に聞かれた佐紀は、オーディションの結果を受け取ってから、今までのことを小春に話して聞かせた。
「そうだったんですか。あの夏先生の目に留まるなんてすごいです。私も何度かレッスンを受けたことあるけど、この世界じゃカリスマ的存在って言われてますよ」
「そんなすごい人なんだ…」
「で、どうするんですか、佐紀ちゃんは?」
「う〜ん…」
佐紀は迷っていた。
小さい頃からの夢が実現に向かって少し近づいたというのに、却って戸惑い迷っている自分が佐紀には意外だったが、無理もないかもしれない。
彼女は、中学校を卒業したら、普通に高校に行って普通に就職して、平凡な人生を送るものだと思っていたから。

595 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:51:01 ID:Y1sahdc/O
それにしても、以前の荒みきっていた自分だったら、こんな機会も訪れなかったに違いない。
小春と知り合うこともなかっただろうし、もしかしたら、雅たちにしてきたことよりももっととんでもないことをやらかしていたかもしれない。
とりあえず、一つだけ今の佐紀にとって確かなことは、自分が生まれ変わるきっかけをくれた3Bの仲間たちにはいくら感謝しても足りないだろうな、ということだけだった。
『やっぱり、これが私の道なのかな…』
そう思いつつも、まだ決心がつけられないでいる佐紀だった。

596 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:52:49 ID:Y1sahdc/O
ロッテリアを出た二人は、渋谷駅で一緒に半蔵門線に乗って帰途についた。
乗客は多かったが、二人は運良く空いてる席を見つけて座ることができた。
ロッテリアに続いて電車の中でも二人の会話は弾んだ。
小春と会うのは今日で二回目だが、どうやら小春とは気が合うようだ。
小春の話では、小春の住んでる場所は佐紀の近所らしい。
「でも、小春ちゃん私たちと学校違うんだよね?」
佐紀の問いに小春は答えた。
「私、私立の学校通ってるんです。でも、お姉ちゃんは桜中学の卒業生ですよ」
「お姉ちゃん?小春ちゃん、お姉ちゃんいるんだ」
「はい!でも、本当のお姉ちゃんじゃないんです」
「そうなの?」
「お姉ちゃんじゃないけど、お姉ちゃんなんです」
小春の言ってることがいまいちよくわからない佐紀だったが、「お姉ちゃん」の話をする小春は本当に嬉しそうだった。

597 :松輝夫:2007/02/10(土) 21:55:12 ID:Y1sahdc/O
「小春ちゃん、お姉ちゃんが大好きなんだね」
「わかります?」
「わかるよ、小春ちゃん見てればさ。いいなあ、私は兄弟いないし」
「そうだ、帰りに少し小春の家寄っていきません?お姉ちゃん紹介しますよ」
「え…でも、急に迷惑じゃない?」
「大丈夫ですよ。それじゃ、決まり!」
半ば強引に決められてしまった佐紀だが、小春の「お姉ちゃん」にも興味があるし、小春の強引さに苦笑しつつも「まあ、いいか」と思うのだった。

598 :松輝夫:2007/02/10(土) 22:53:14 ID:Y1sahdc/O
浅草で半蔵門線から東武伊勢崎線に乗り換え、堀切駅で降りた二人は、小春の家を目指して歩いていた。
少し西に傾き始めた太陽が目に眩しい。
歩きながら佐紀は、今まで肝心なことを聞いていなかったことに気づいた。
「そういえば…小春ちゃんはどうだったの?この間のオーディション」
小春はにっこり微笑んで答えた。
「実は…合格しました」
「ホント?」
「はい!ドラマの脇役なんですけど、でも出番は多いみたい」
「すごいね〜、おめでとう」
「ありがとう。でも、佐紀ちゃんだって今回は惜しかったんだし、きっとチャンスが来ますよ」
「う〜ん、でもたぶんダメだよ、私なんかじゃ…」
「そんなことないです!あの時、私も佐紀ちゃんのダンス見てたけどすごかったもん!」
小春の強い口調に、佐紀は思わず小春の顔を見た。

599 :松輝夫:2007/02/10(土) 22:54:35 ID:Y1sahdc/O
「あの夏先生が認めてくれたんですよ!頑張ればこの先チャンスはいくらだってありますよ!」
そう言ってしまってから、急に小春は恥ずかしそうな表情になって言った。
「ご、ごめんなさい。一人で熱くなっちゃって…でも、せっかく才能があるのに、夢を諦めてほしくないんです」
「小春ちゃん…」
「私のお姉ちゃん、私のせいで夢を諦めることになったの…だから私はお姉ちゃんの分も夢に向かって頑張るし、他の人にも夢を簡単に諦めてほしくないんです」
佐紀はこの時悟った。
二人の間に何があったのかわからないけど、そのできごとがオーディションの時に小春が見せた覚悟の源だということを。

600 :松輝夫:2007/02/10(土) 22:56:08 ID:Y1sahdc/O
やがて、小春は一軒の家の前で立ち止まると―――
「じゃじゃー―ん!!ここが小春のお家でぇ〜す!」
佐紀は思わず噴出しそうになった。
今時『じゃじゃー―ん!!』なんて言うのは桃子くらいだと思っていた。
が、小春はそんな佐紀には全く気づいていないようで続けた。
「で、まん前がお姉ちゃんのお家でぇ〜す」
そう言われて佐紀が見た、小春の指差す先の家には「焼肉ふじもと」という看板がかかっていた。
「焼肉ふじもとって、どこかで聞いたことがあるような…」
佐紀はその名前に聞き覚えがあるような気がした。
「知ってます?有名ですもんね。よくTVとか雑誌なんかで紹介されてるみたいだし」
それで佐紀は思い出した。
確か、少し前に千奈美が、自分が通っている音楽教室の講師(千奈美は師匠と呼んでいた)に連れて行ってもらったとかで、とても美味しかったと教室で雅と茉麻相手に大絶賛していた。
そういえば、千奈美の家もこの近所だったはずだ。

601 :松輝夫:2007/02/10(土) 23:09:20 ID:Y1sahdc/O
「お姉ちゃん、このお店の跡取りなんです。だから今はそのお勉強中なんですよ」
「へぇ…すごいね」
「部屋に戻ったら後でメールするから、そしたら来てくれますよ」
「でも、忙しいんじゃないの?」
「大丈夫ですって。とりあえず、小春のお部屋に行きましょ」
そう言うと、小春は佐紀の手を取ってドアを開けると家に入った。

602 :ミヤビイワナ:2007/02/12(月) 00:37:48 ID:ighFzm+y0

輝夫さん書き終わりましたか?
もし書き終わったらならお疲れさまでした。
本当に長い長文、イワナと・りりゃす・見習わなければ。
りしゃす・生きてるか?
不幸をうけとめたか?
輝夫さんを誉めろよ。
そんな事も出来なくなったら・・・
輝夫さんおつかれ。



603 :松輝夫:2007/02/12(月) 02:59:37 ID:gHBuzHxlO
>>602
今揚げられる分はココまでですお。
続きはまた後日。
りしゃす氏も近いうちにきっと戻ってきてくれることでしょう。

604 :シド・りしゃす:2007/02/12(月) 09:16:07 ID:mpGDzVi4O
皆さん心配お掛けしました!
昨日はベリ一曲の為にはるばる遠征してまいりました
やっぱり何だかんだで現場は良いものです
輝夫氏お疲れ!
楽しく読ませてもらったよ!
というわけで




ただいま!

605 :松輝夫:2007/02/12(月) 10:23:59 ID:gHBuzHxlO
州*‘ o‘リおかえりなさい

元気になってくれて嬉しいお。
本編は難しいけど面白いね。当分楽しめそうだわ。
今日は遠征ですか。楽しんできて下さいな。

606 :ミヤビイワナ:2007/02/12(月) 17:02:43 ID:ighFzm+y0

そうそう、りしゃす・は元気が一番!!
今できる一番楽しいことでガンバレ〜!!



607 :シド・りしゃす:2007/02/12(月) 20:49:49 ID:mpGDzVi4O
あざーす!
4月1日さいたまスーパーアリーナまで一生懸命がんばります!

608 :ねぇ、名乗って:2007/02/13(火) 07:48:29 ID:jdbN7VyK0
今、3年B組ベリーズ工房のサイドストーリーを書いてるのですが
ここで連載してもよろしいでしょうか?

609 :ねぇ、名乗って:2007/02/13(火) 08:03:38 ID:JvW/1h3r0
>>608
新スレ作った方がいいよ

610 :ねえ、名乗って:2007/02/13(火) 09:25:56 ID:DehkjFvcO
何でだよww
こっちで書いてください!
大!大!大!歓迎ですよ!ノシ

611 :世紀末:2007/02/13(火) 10:49:33 ID:jdbN7VyK0
『桃子に恋した男』
世紀末 作
3年B組ベリーズ工房のサイドストーリー。
苦しい現実に嫌になり、転校してきた関西弁の生徒が主人公
進路、恋、友情。自分で切り開くもの。
それを自分で見出し果てしない夢を追っていく
何故か無邪気な桃子に惹かれていく
              登場人物
神谷 龍毅(かみや たつき)=京都生まれで京都育ちの中学3年生。
              野球や空手など全ての事を親にやらされてきた。
              ある事件がきっかけで東京に引っ越してきた。
              ヴィジュアル系ヘヴィメタルバンドのボーカルであり
              夢はバンドでプロデビュー。
神谷 廉(かみや れん)=龍毅の兄であり、プロのギタリスト。18歳。
             成績優秀な模範生徒であったが、音楽にのめり込み
             高校を中退している。龍毅の目標であり頼れる兄
神谷隆也(かみや たかや)=龍毅と廉の父親であり、ベンチャー企業の社長。
              高校を中退しており、人一倍龍毅には進学して欲しい。
              また野球を愛しており龍毅にも教えてきた。
神谷優子(かみや ゆうこ)=龍毅と廉の母親であり、よき相談相手。
               いつも心配している
南山 楓(みなみやま かえで)=龍毅の元彼女であり、幼馴染。
                ある事件をきっかけに龍毅と離別。
                容姿が桃子とそっくりである
嗣永桃子(つぐなが ももこ)=桜中学3年でアイドルを目指している
                龍毅が気になっている相手であり、楓に似ている
                という事でわざと龍毅は距離をおいている
矢島まいみ(やじま まいみ)=龍毅のよき相談相手であり友達。
               須藤に恋心を持っており、龍毅に相談している
               意外にウブである。陸上部のエース

612 :松輝夫:2007/02/13(火) 11:25:01 ID:VaLo/bUPO
>>611
世紀末氏、はじめまして。二期メンバー(?)の松輝夫であります。
なんか、面白い話になりそうですね。期待して松輝夫!

613 :世紀末:2007/02/13(火) 11:43:11 ID:jdbN7VyK0
松輝夫さんありがとうございます
文章力が乏しいですが細々と更新したいと思います

614 :世紀末:2007/02/13(火) 11:45:14 ID:jdbN7VyK0
   序文

  俺は引っ越したくなかった。アイツのずっといたかった。
  だがそれも叶わないだろう。もう会う事すら無理だろう。
  俺がアイツを守れなかった時から。アイツが俺の元から離れたときから
  父親にも昔からいろんな事をやらされた。いきなり胴衣を渡され空手漬けだった
  それが終わったかと思うと、次はいきなりグランドへ連れてこられ
  ボールを渡された。嫌じゃなかった。楽しかった時もあった。
  生活は不自由じゃなかったが、だけど俺は自由じゃなかった。
  父親にやりたいことを言えなかった。だから次は俺が自分で将来を
  切り開いていく番だ。誰にも邪魔はさせない・・・
  
  

615 :世紀末:2007/02/13(火) 11:46:35 ID:jdbN7VyK0
転校生現る!正体は関西弁の茶髪
古びたスタジオの中。アンプの音が響いている
フライングブイ型のギターとベースが立てられている。
『なんか疲れたな・・・めっちゃ暇なんやけど』
その声の持ち主は神谷 龍毅。本作の主人公である。
彼は数日前に京都から東京の桜中学にある理由で引っ越してきた。
いよいよ明日から学校に通う予定だが、ずっと発声練習をしていた。
何を隠そう、彼はバンドのボーカルである。
だが普通のロックではない。ヘヴィメタル。それもヴィジュアル系というやつだ。
そしてヘッドフォンをつけて音楽を聴き、鼻歌を歌い始めた。
『やっぱりKISSは最高やな・・・』と言い地下の自宅スタジオを出た。

居間に上がると父の隆也が野球中継を見て、盛り上がっている。
どうやら阪神が勝っているらしかった。
母の優子も父の無邪気な姿を見て微笑んでいる。
『おお!龍毅!練習終わったか!阪神勝ってるで」
『ふーん・・・まあよかったな」と気だるい声で父に言った
『お前野球やってるんやから、もうちょっと喜べよ・・・」
『あ、悪いけど野球やらへんし。俺は自分のしたい事するんや」と言うと
父親は机を思い切り叩いた。
『何言うてるんや!お前は阪神に入るんや!」と怒った。まさに関西のオヤジである。
そんな父親に龍毅も黙っていられず『オトン!俺の好きにさせろや!とりあえず俺はやらへんぞ!」と言い2階の自室に入った。

『なんで俺が野球やらなアカンねん』と言い不機嫌そうにベットに入った。
龍毅はこれまで父にいろんな事を強制させられた。幼稚園の頃は空手
小学校は野球。そしてまた野球をやらせようとしている。
龍毅はやるつもりはなかった。何しろ彼はバンドで一世風靡するという夢があった
京都でもバンド活動しており、そこそこの所まではいけた
彼にはボーカリストとしての武器があった。
それは高音である。彼は綺麗な高音が出せた。そのおかげで大会にも勝ち残れた。
彼は東京でもバンドを組んで勝ち残るつもりだった
そして彼はヘッドフォンを外すと床に入った

616 :ねぇ、名乗って:2007/02/13(火) 12:08:26 ID:s8+4K0lU0
だれかべリのファンの集いDVD貼ってください
お願いしますっ!

617 :世紀末:2007/02/13(火) 12:42:44 ID:jdbN7VyK0
転校初日!戸惑う龍毅

翌朝、彼は目をこすりながら洗面所で長めの茶髪の髪をワックスで整えていた
そして真新しい制服を着ると朝ごはんには手をつけずに、カバンを持ち
自宅のドアを開けて学校に向かった

彼はしばらく歩くと京都とは、やはり違うんだなと実感した。
彼が住んでいたのは京都市でも北の方なので都会では無かった
何しろ寺が多いし、こんなに人はいない。そう考えながら歩いていると
いつの間にか桜中学校前に付いた。時刻はまだ7時半。生徒は来ていない。
その場に立ち尽くしていると後ろからゼイゼイという声が聞こえた
『いやー龍毅君、すまん!」と声が聞こえた
後ろを振り向くと担任の坂本金八が来た。
『ゴメンゴメン。まさかこんなに早く来るとはね」と言い汗を袖で拭った
なんとなく人の良さそうないい先生だなと思った。
『別に大丈夫です。神谷です。よろしく」
『担任の坂本です。よろしくな!じゃあ行こうか」と言い二人は職員室に向かった。

618 :松輝夫:2007/02/13(火) 12:46:01 ID:VaLo/bUPO
>>613
更新乙です。いい感じじゃないですか?どこが文章力乏しいですって?早く続きが読みたくなる序文ですよ。
三期メンバーは強力だなぁ。まさにミラクルですよ。きっと他の作家さん達も喜んでると思う。
自分も負けずに続きを書きますわ。
そういうわけで、続きを楽しみに松輝夫!

619 :シド・りしゃす:2007/02/13(火) 14:52:17 ID:DehkjFvcO
世紀末さんはじめまして!オリメン作家のシド・りしゃすでございます!

早速ですが凄いイイ出だしですよ!
きっと桃推しなんでしょうね
桃推しとしてはヲレの書くももちはちとやりすぎ感が目立つかも知れませんが何卒フィクションですので勘弁してくださいねww
三Bにも新しい仲間が入って来ましたよ!みなさん!
書いてくれる人がいるってことは読んでいてくれる人もいます!
何時までも凹んでられないよ・・・
ありがとう!期待してますよ!

620 :秘密のウタヒメ(シド・りしゃす):2007/02/14(水) 01:02:39 ID:dbe3xWAkO
>>573

「すなっく・もも」を見渡すと、まず最初に目に入ってくるのが、8人座れば寿司詰め状態になるであろうカウンター席と、ボックス席が2卓。
男性1人が精一杯のカラオケスペース。
デュエットなどしようものなら画面が変わる度に四苦八苦しなければならない。
「猫の額」とはよく言ったもので、わざわざそこに立とうとする常連は、今ではもう一人もいない。
流石に8トラとはいかないが、無駄に大きなレーザーディスクはまさに「バブルの残骸」だった。
まぁ、中古の見切れ品を殆どタダ同然の値段で、取り付けられたのだから、この際贅沢は言ってられないだろう。

621 :シド・りしゃす:2007/02/14(水) 01:12:30 ID:dbe3xWAkO
まぁ細々と行きます!

仕事が忙しいのれすorz
皆さんも頑張って下さい!
バスツアー死亡して何か大切なものを手に入れられた気がします!

なんかたかが数日間だけど不快な気分にさせてごめん!
でわ!寝るよ!

622 :松輝夫:2007/02/14(水) 06:40:14 ID:3Lj4UoWcO
ノリo´ゥ`リおは〜

今起きました。今朝も「恋☆カナ」のiモーションで起こされ目覚めスッキリの松輝夫です。

>>621
更新乙カレー。
少なくとも自分は不快には思わなかったよ。たぶん気にしないで大丈夫だと思います。
スナックといえば、今は行かなくなったけど、昔は行きつけの店でサザンや大塚愛の曲でヲタ芸やって暴れてたなぁ……。
ちょっと昔を思い出しちゃったよ。

623 :世紀末:2007/02/14(水) 07:38:03 ID:aym8IJdi0
>松輝夫さん ありがとうございます!一応中3で受験生なので更新速度は遅いですが・・・
       まあ頑張っていきたいと思います

>シド・りしゃすさん ちなみに僕は桃推しでは無いです。実は友理奈推しだったり・・・
           物語の構成上で桃子が一番適役かと・・・これからよろしくお願いします!

624 :世紀末:2007/02/14(水) 07:39:52 ID:aym8IJdi0
ガラッと職員室に入ると教員達が龍毅を凝視した。

すると3-C担任の北がいきなり龍毅に話しかけた。

明らかに怒っているようだ。転校生に自分の権力を見せ付けたいのだろうか

『君が神谷君だね。でも茶髪はダメだ。染め直してこい』ときつい口調で言った

龍毅も初対面で言われて腹が立ったのかムッとした様子で反論した

『地毛ですよ。別にそれくらい、いいんじゃないですか?』

『地毛でも染め直してこい』と北も負けじと反論した

『ていうかさ。別にいいやん。地毛なんやしさ。楽に行こうや」

この言葉を聴いた北は怒りの形相で『何!!」と怒鳴った

『まあまあ!北先生も龍毅君もやめて!じゃあ神谷君、応接室に入って』

と坂本が北を止めながら言った。神谷はうなずき応接室に入った

『なんか堅い先生やな。まあええか」と言うとヘッドフォンで音楽を聴き目を瞑った


625 :世紀末:2007/02/14(水) 07:48:46 ID:aym8IJdi0
すると『龍毅君!龍毅君』と声が聞こえた。

気がつくと前には金八がいた。どうやらそのまま寝たようだ。もう8時半である

『すんません。じゃあ行きましょ」と軽い口調で言うと応接室を出た。

そして龍毅は金八についていくように教室に向かった。

龍毅は金八に『俺の転入する3-Bってどんなクラスなんですか?」と聞いた

金八は笑顔で『荒削りだがいい奴がいっぱいのクラスだ。」と答えた

(・・・標準語ってやっぱり慣れないな)

フーンと答え、そんな事を考えているとドンといきなり人がぶつかってきた

東洋風のあっさりした顔立ちに長い髪。女だった。それはアイツに似ていた

いきなり当たってこられたので『何すんねん!謝れや!」と龍毅は言った

その女は『アンタこそ謝りなよ!アンタ誰?』と言い返した

金八は『あー喧嘩しない!嗣永!遅刻だぞ!』と金八はやれやれという感じで言った

フーン・・・嗣永って言うんか。この女は。
すると嗣永は不機嫌そうにすぐにカバンを拾って階段を上がった。

626 :松輝夫:2007/02/14(水) 08:36:24 ID:3Lj4UoWcO
>>623
中3なの?まさか中学生でここまでやるとは……すごいと思います。今年は受験ですね。頑張って下さい。
受験に差し支えない程度に更新も頑張ってね!ゆっくり書いていきましょう。

627 :松輝夫:2007/02/14(水) 09:48:50 ID:3Lj4UoWcO
>>601

家に入り、小春に両親を紹介された佐紀は、挨拶を済ませると小春と一緒に部屋に入った。
少し遅れて、小春の母親が紅茶とお菓子を持ってきてくれた。
「佐紀ちゃん、ゆっくりしていってね」
小春の母はお盆を置くと部屋を出ていきドアを閉めた。
佐紀の目の前では、さっきから小春がベッドに腰掛けて携帯に向かって何やら打ち込んでいたが、ようやく終わったらしく携帯電話を机の上に置いた。
「お姉ちゃんにメールしときました。もう少ししたら来ると思います」
そう言うと小春は、紅茶のカップを取り上げ一口啜った。
「ねえ、小春ちゃんのお姉ちゃんってどんな人?」
「う〜ん、ムズカシイなぁ…でも、小春の一番大切な人。小春のこと命懸けで守ってくれたし。だから、小春は絶対にお姉ちゃんの分も夢に向かって頑張るの」
小春の覚悟は、中野で会った時よりもさらに強固になっているように佐紀は感じた。
「でも、イジワルでだらしなくてどうしようもない人なんですよ」
小春が佐紀に言った時、ドアがガチャっと開いて一人の女性が入ってきた。

628 :松輝夫:2007/02/14(水) 09:50:28 ID:3Lj4UoWcO
「誰がイジワルでだらしなくてどうしようもない人だって?」
「あっ、お姉ちゃん…」
「そっか、小春は美貴のことをそういう風に見ていたんだな。ふ〜ん、そっかそっか…」
「ち、違うよ、冗談だよぉ。お姉ちゃんは優しくて美人だから大好きだよ」
「今さら遅いっての!覚えとけよ〜」
女性はそう言ったものの、もちろん本気で怒ってはいないようだ。
どうやら、この人が小春の言う「お姉ちゃん」(美貴という名前のようだ)らしい。
『いいなぁ、お姉ちゃん、か…』
目の前で繰り広げられる姉妹の微笑ましい(?)じゃれ合いを、佐紀は少しうらやましく思いながら見ていた。

629 :松輝夫:2007/02/14(水) 09:53:00 ID:3Lj4UoWcO
「…で、その娘?メールに書いてあった娘は」
美貴が佐紀の方を見ると言った。
「うん!紹介するね。先月のオーディションの時に初めて会った、清水佐紀ちゃんだよ。佐紀ちゃん、私のお姉ちゃんの藤本美貴さんです」
「えっと…あの、はじめまして。清水佐紀、中学三年です」
小春に紹介され、佐紀は立ち上がると名乗った。
「はじめまして。『イジワルでだらしなくてどうしようもない人』、藤本美貴です。よろしく」
美貴はチラッと小春の方を見ると、小春にあてつけるように名乗った。
「もうお姉ちゃんったら、冗談だって言ってるのにぃ…そ、それより佐紀ちゃんはね、桜中通ってるんだよ」
小春の言葉に美貴は懐かしそうな表情になった。

630 :松輝夫:2007/02/14(水) 09:54:29 ID:3Lj4UoWcO
「桜中か、懐かしいな。卒業してもう六年になるのか…そうだ、金八先生、まだいる?」
「あ…坂本先生なら私のクラスの担任です」
「そっか、金八先生のクラスなんだ。それにしても、あの先生にはずいぶんお世話になったなぁ」
「藤本先輩も坂本先生のクラスだったんですか?」
「美貴でいいよ―――ま、美貴も中二の頃はどうしようもなく荒れててね、今はもうすっかり落ち着いたけどさ」
「今も大して変わらないですけどね」
小春が佐紀に小声でささやく。
「…小春、思いっきり聞こえてるぞ」
「…き、気のせいだよ、きっと」
「…ったく、やっぱ後で覚えとけよ―――まあ、それでも三年の時に担任だった金八先生のおかげで何とか高校までは出られたんだ」
美貴は単に桜中の先輩というだけでなく、今の佐紀の担任である金八の教え子でもあったという―――世の中には意外な繋がりがあるものだと佐紀は思う。

631 :墨堤通り:2007/02/14(水) 10:22:41 ID:KonjvF2SO
佐紀ちゃんが色々な人と接し良い方向に向かってますね。

雅推しの私ですが、この話の中の佐紀ちゃんが気になって気になって仕方無かったのです。

舞波ちゃんはイワナさんが立ち直らせて下さった事ですし、佐紀ちゃんは是非とも輝夫さんが良い方向にもっていって頂ければと思っています。

皆様お忙しいでしょうに、自分ばかり無償で楽しませて頂いてばかりで恐縮です。

632 :松輝夫:2007/02/14(水) 10:24:02 ID:3Lj4UoWcO
「それにしても、二人とも仲いいんですね。本当の姉妹みたいです」
「まあ、コイツが小さい頃から一緒だからさ。腐れ縁って感じ?」
「腐れ縁って…お姉ちゃん、今のひどくない?こんなに素直でかわいい妹に向かって」
美貴の言葉に頬を膨らませて抗議する小春を見て、佐紀はたまらず噴出した。
「ちょっと佐紀ちゃん!何で笑うんですか」
小春の抗議の矛先が、今度は佐紀の方に向けられた。
「ゴメンゴメン。だって、さっきもそうだけど小春ちゃんの仕草って桃子とそっくりなんだもん。今時怒ってほっぺた膨らませる娘なんて桃子だけだと思ってたから」
「その娘って、初めてのオーディションの時に小春を助けてくれたっていう、アイドル目指してる娘?」
「ええ。嗣永桃子、私の同級生です」
美貴の問いに佐紀は答えた。

633 :松輝夫:2007/02/14(水) 10:25:27 ID:3Lj4UoWcO
「佐紀ちゃんを小春に紹介してくれたのも桃ちゃんだもんね。そうそう、佐紀ちゃんはダンサー目指してるんだよ。あの夏先生にも認められたんだから」
「へぇ、すごいじゃんか」
「いえ、そんなことないですよ…」
「いや、自信持っていいと思うよ。あの夏先生が認めてくれたんだろ?」
「あの、美貴先輩も夏先生知ってるんですか?」
「美貴も一時は芸能界を目指していたからね、色々あって諦めたけど…でも今は店をやってる方が面白いし、美貴には向いてなかったと思うからちょうど良かったけどね」
最後の言葉は、たぶん小春を気遣ったんだろうと佐紀は思う―――美貴が「色々あって諦めたけど」と言った時、小春が少し表情を曇らせるのが見えたから。
「…そんなことないよ。お姉ちゃんは少し運がなかっただけ。それなのに、小春のせいで…」
小春が俯いたまま言った。
さっき、小春の家に向かう途中の会話でも、やはり小春は自分のせいで美貴が夢を諦めたと言っていた―――こんなにも仲のいい二人の間に一体何があったというのだろうか。

634 :松輝夫:2007/02/14(水) 10:27:13 ID:3Lj4UoWcO
「…小春、止めなよ。もう済んだことだし、だいたい小春のせいじゃないっていつも言ってるだろ?」
「お姉ちゃん…でも…」
「むしろ、小春には感謝してる。おかげで、店を継ぐっていう新しい道を見つけられたし。美貴にはこっちの方が性に合ってるよ」
「道」という言葉に、佐紀はハッとなった―――金八の言葉を思い出す。
「今歩いてる道が美貴には一番合ってるんだ。だから、小春も自信を持って自分の道を歩いてくれよ。それが美貴の願いなんだから」
それから、美貴は佐紀の方を見た。
「佐紀は三年ってことは、三月で卒業だろ?卒業したらどうするの?やっぱりダンサーを目指すのかな?」
「それが…まだ迷ってるんです」
美貴は頷いた。

635 :松輝夫:2007/02/14(水) 10:30:50 ID:3Lj4UoWcO
「そっか、そうだよな。ま、自分の進む道なんだからさ、よく考えるんだよ。道なんてものは一つじゃないしな。迷ったら金八先生に相談するといいよ。あの先生なら必ず力になってくれるはずだから」
「はい、ありがとうございます」
「佐紀も小春も、二人とも自分の道に向かって頑張れよ。美貴はそろそろ店の準備があるから戻るわ。今日は土曜だから忙しいんだよね」
「うん、お姉ちゃんも頑張ってね!」
小春は少し元気を取り戻したようだった。
「あの、色々ありがとうございました」
佐紀も頭を下げた。
「別に頭下げられるようなことしてないって。中学の後輩だし、それに小春の友達なんだから当然だろ。よかったらまた来なよ。それと、金八先生にヨロシクな」
美貴はそう言うと部屋を出て行った。
美貴先輩は言葉遣いはちょっと乱暴だけどとても優しい人なんだと佐紀は思った。
小春が美貴をお姉ちゃんと慕うわけが佐紀にもよくわかる。

636 :松輝夫:2007/02/14(水) 10:48:42 ID:3Lj4UoWcO
>>631
墨堤氏、いつも丁寧な書き込みありがとうございます。
こういう書き込みが作家に大いなる力を与えてくれるのです。
正直、イワナ氏が舞波を立ち直らせた時のような技量は自分にはないんですけど、全力を尽くすことだけはお約束します。
千奈美に、今回は雅にも重要な役を演じてもらうつもりです。
最後までお見捨てなきよう、よろしくお願いしますm(_ _)m

637 :世紀末:2007/02/14(水) 12:58:16 ID:aym8IJdi0
あー私立なんで内部進学です。
なんで心置きなくV系バンドの活動も出来るし、更新も出来ます
お互い頑張りましょう!

638 :ミヤビイワナ:2007/02/14(水) 18:39:00 ID:af4Zpw5G0

りしゃす・不快とは思っていないよ。
ただ心配だっただけさ。

スナックの話、いいな・・・
ある意味酒飲みながら読める文章ちょっとやれるんじゃない?
と言っても「アニソン」で盛り上がるけどね。

未成年の主人公達だけどたまには大人の一瞬も・・・
なんてね。

輝夫さんのカード炸裂だな。
淡々と構成されるストーリーは丁寧で美しい。
さあ、この先どうなるかな?
楽しみですね。

墨堤さんが「舞波」を読んでいてくれたなんて・・・
ありがとうございます。

我ながら渋い話だと思っています。
他の作家は少女達の「青春」を鮮烈に書き上げていますが、
イワナはどこか堀があって青春する前に荒唐無稽に暴れてしまう
傾向があり我ながらトホホ・・・(他主人公の鮮烈さに)

世紀末さん、はじめまして「ミヤビイワナ」と言う者です。
是非最後まで書き上げて下さいね。

639 :松輝夫:2007/02/14(水) 22:10:08 ID:3Lj4UoWcO
職場の休憩中に執筆するために使ってたFM-Vがご臨終……二年前にヤフオクで安価で落としたヤツだからいいけど、ハァ……。
もう一つ、Lavieがあるけど、七年前に買ったWin98搭載機だからなぁ……まあ、結局これ使うことになりそうですねぇ。最悪……。

>>637
そうなんですか。じゃあ、差し支えない程度にお互い頑張りましょう。
千奈美に、いつからこのスレにいるの☆カナ?よかったら、感想など聞かせてくれるとうれしいですね。

>>638
お褒めにあずかり光栄です。
やっぱり、この姉妹書いてると楽しいですわ、ホント。
でも、話自体はシリアスだし、ヒロインはあくまでも佐紀タソなんですよね……。

640 :シド・りしゃす:2007/02/14(水) 23:33:38 ID:dbe3xWAkO
へぇ〜!世紀末さん中三なんだ!今が一番たのしいんじゃない?
ヲレは中ニと今が人生で最高に楽しいよ^^
小説を書くって凄い経験だと思う・・・
煮詰まる時もあると思うけどめげずに頑張ってね!
墨ティーさん>ごめんね変な名前で呼んでしまった・・・私の方は超スローですがある程度たまったら感想ヨロデス!

641 :シド・りしゃす:2007/02/14(水) 23:44:07 ID:dbe3xWAkO
輝夫氏>まあ、見切り発車なんで・・・これからどうなるんだろ?ヲレの話orz

イワナ氏>なんだか賑わってきたね!継続は力です!
僕の同期はお仕事がとても大変そう><
だけどいつ帰ってきてもいいようにいい雰囲気をまもりましょう!

ではこれから帰ります!
世紀末氏!勉強が解らなかったらいつでもきいてきてね!




保健体育だけどww

642 :世紀末:2007/02/15(木) 07:34:19 ID:FZ3D5g1m0
>ミヤビイワナさん はじめまして!!細々と頑張って更新していきます

>松輝夫さん 大体去年の7月ごろからです。前から書きたいと思ってたので
       今回書かせてもらうことにしました

>シド・りしゃすさん はい!分からないことがあれば聞きます!
          保健体育で!

643 :世紀末:2007/02/15(木) 07:36:12 ID:FZ3D5g1m0
無邪気な女と関西弁

『先生、あの女誰?失礼な奴やな」

『嗣永桃子。悪い奴じゃないか気にしないで」と言い階段を上がり3-Bの教室の前に来た

なにやらガヤガヤ声がする。聞きなれない標準語がやけに耳に刺さる

金八はガラッとドアを開けた。うるさかった生徒達が黙りだしサッと席についた

金八は教卓に付き『ハーイ挨拶して」と言い手をパンパンと叩いた

すると学級委員が起立!礼!着席!と言い席についた。

金八は『えー今日はこのクラスに転校生がきます』と言うと生徒達は再び騒がしくなった
『ハイハイ!静かに!じゃ入ってきて」

そういわれて神谷は教室に入った。すると生徒は神谷を凝視した
『京都から引っ越してきました。神谷 龍毅です。よろしく」

すると『あっ!あの関西弁!」と嗣永が驚いた様子で言った

神谷も『失礼女や!なんでお前がここにいんねん!』と言った
(・・・なんであの女が。それにしてもそっくりだな・・・アイツに)

金八はすぐに『ハイハイ静かに!じゃあ神谷君は・・・菅谷の横な」と言い指を刺した

神谷はカバンを持ち席についた。この女の子が菅谷か・・・と思った
普通に無邪気そうな可愛らしい女の子だった

644 :世紀末:2007/02/15(木) 07:42:32 ID:FZ3D5g1m0
そして金八はダラダラと話をして、気がつくまに朝の時間は終わった
すると神谷の周りに人だかりが出来た。恒例の質問タイムである
するとタレ目の女の子が質問してきた。
『私、徳永千奈美。神谷君はヘッドフォンしてるけど、どんな音楽聞くの?」
『ああ・・俺はKISSとかXとか。ブラックサバスとかもいいかな』と得意げに話した
すると横の菅谷が目を輝かせて『ブラックサバス好きなの?」と聞いてきた
頷くと、菅谷は何故か喜んでいた。神谷は女でメタル好きって珍しいな。と思った
するとさわやかそうな長身の少年が聞いてきた
『俺、矢島まいみ。部活とか入る?」
『前の中学は野球部やったけど、今はしたい事があるから入らへんかな」
『へえ!これからよろしくな!」と笑顔で言った。
第一印象はさわやかで素直そうな少年って感じがした
するとキーンコーンカーンコーンと鐘の音がして、男子は更衣室に向かった
どうやら体育みたいだ。神谷は体操服のかわりにジャージに着替えた。
何故か周りの男子の視線が辛い・・・・変わった物を見てくるようだった

645 :世紀末:2007/02/15(木) 07:46:43 ID:FZ3D5g1m0
運動場に向かうと強面の体育教師がいた。どうやら野球みたいだ。
『神谷!打席に立てよ!』
同じクラスのニキビ面のボウズが意地悪そうに言った。
すると神谷はいきなりバットを持たされ打席に立たされた。
『フン・・・恥をかかせてやるよ』
そう言うと丸刈りの意地悪そうなピッチャーがいきなり球を投げてきた。
だが神谷はその球を思い切り引っ張った。するとカァーンと音が響き
ボールは校庭を転々と転がった。ランニングホームランだった
何を隠そう神谷はこう見えても野球部時代は4番だった。
一応、親に鍛えられていたし嫌いじゃなかった。
打たれたピッチャーは呆然としてマウンドに立ち尽くしていた
(球遅っ・・・変化球も投げれへんのか。しょうもない奴・・・)
『神谷!ナイスバッティング!!!』という声が聞こえてきた
神谷は何か飽きた様子で『先生トイレ行ってきます』と言うと
体育館の裏でポケットからipod出し聞き始めた。
運良く体育館には女子がいなくて、人気も無いようだった
すると後ろから声が聞こえた

646 :世紀末:2007/02/15(木) 07:50:30 ID:FZ3D5g1m0
第一印象はヤンキーの女と母性

『転校生、何やってるの?」
その声の持ち主は夏焼 雅だった。第一印象はヤンキー。そんな感じがした
神谷はイヤホンを外しipodをポケットに戻した
『関係ないやんけ。お前こそ授業サボっていいんけ?」
『まあアタシは自由だから。それにしても関西弁って珍しいね』
『まあお前らにはな。京都やったら普通や」
そうすると夏焼は『フーン、まあ頑張ってクラスに馴染んで』
そう言うと鼻歌を歌いながら、運動場の方に向かった。
(なんか変わった奴だな・・・)
するとキーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り、慌てて更衣室に向かった
授業も終わったようで、狭い更衣室は戦場と化している
矢島は着替えながら『転校初日にいきなり授業サボり?やるねぇ」と皮肉そうに言った。
『やかましいわ!だって暇やんけ」と言うと制服に着替え終わり、教室に向かった
『まあ確かにな。あの先生と生徒は意地悪だから、気にすんなよ!』
そう言う矢島は更衣室を出た。
新しい制服は前と違いネクタイが無いので、どうもなれなかった。
どうやらまだ女子が着替えているようだ。ワイワイと声が聞こえる
全く女子は何故着替えが遅いのかが神谷は不思議で仕方なかった。

647 :世紀末:2007/02/15(木) 07:57:00 ID:FZ3D5g1m0
するとやっと着替え終わったようで、教室に入ろうとすると
『キャー!!!!』と甲高い叫び声が聞こえた。須藤茉麻だった。第一印象は母性
どうやら虫が出てきたみたいだ。すると矢島は我こそはといわんばかりに
その虫を捕まえて、外に放り投げた。
『コイツ・・・あの須藤とかいう奴が好きだな』
その時、龍毅は確信した。矢島は須藤が好きという事を。
すると数学の乾が教室に入ってきた。『早くしろ!」と急かしている
乾は黒板に連立方程式を書き始めた。乾は一生懸命に説明しているが
龍毅は寝ていた。何しろ龍毅の数学の成績は酷いの一言。
社会と国語は5を取るほどだが、理数系は酷かった。
そんな龍毅を梨沙子は不思議そうに見ている。

648 :世紀末:2007/02/15(木) 13:07:02 ID:FZ3D5g1m0
気が付くともう昼休みに入っていた。矢島と岡井が机によってきた
『一緒に弁当食べない?』
龍毅は暇なので頷き弁当を食べ始めた
(結構馴れ馴れしい奴やな・・・)
すると矢島が『龍毅はなんで転校してきたの?」と聞いてきた
『まあオヤジの都合かな。後、兄貴がいるんやけど、プロのギタリストで
 今年から活動するから、俺も連れてこられた。まあそれだけじゃないけど』
矢島は驚いた様子で『へえ!スゴイな!龍毅も音楽やってるのか?』と聞いた
『ああ。まあボーカルでバンドやってる。一応プロ目指してる』と自慢げに話した。
すると何故かクラス中の奴らが寄ってきた。
『ちょっとはゆっくりさせてくれ・・・』
龍毅は転校初日がこんなに忙しいものなんだと新たに実感した

649 :世紀末:2007/02/15(木) 13:08:13 ID:FZ3D5g1m0
 
  無言の気難しい人

  その帰り道、悲しそうな顔をしている女の子がいた。
  確か清水佐紀とかいったかな。クラスでも浮いている存在だった。
  龍毅は『清水さんやっけ?なんか辛い顔してるけどどうしたん?」と聞いた
  だが、清水は素っ気無く『別に・・・』と言い走り出した。
  (なんで逃げるんやろう・・・)
  龍毅はあちこちに傷があるのを不思議そうに後姿を眺めていた。
  自宅につくと、居間には兄貴の廉が座っていた。
  『兄貴!久しぶりやな!』と笑顔で嬉しそうに言った
  『そうやな。元気にしてたか?」
  『おう!よかったら後で地下スタジオ行こうや!』と言い廉の手を引っ張った
  龍毅はアンプにスイッチを付けて、愛機のフライングVのチューニングを
  合わせはじめた。

650 :ねぇ、名乗って:2007/02/15(木) 13:11:04 ID:Z1BEgy1c0
石橋ババアの醜い顔    ダウン症


ババアって言わないで   哀れな人生

わたしはババアじゃないんだ       いじめられっこじゃない

   ああああああああああああああああ

石橋ババアの醜い顔    ダウン症


ババアって言わないで   哀れな人生

わたしは化け物じゃないんだ       いじめられっこじゃない

   ああああああああああああああああ



ああああああああああああああああああああああああああああああああ

651 :世紀末:2007/02/15(木) 13:17:01 ID:FZ3D5g1m0
廉は愛機のギブソンでディープパープルのスモークオンザウォーターを弾いている
  ジャッ♪ジャッ♪ジャーン♪と激しい音が唸りている。
  そして廉はノってきたのか、速弾きを弾き始めた。
  重低音のヘヴィメタ特有の音がスタジオ中に響き渡った
  龍毅はそんな兄に憧れていた。元々音楽をやりはじめたのも兄貴の影響だった。
  (やっぱり兄貴はうまいな・・・ギタリストだけあるか)
  
  一時間後、龍毅は長髪のおかげで汗でビッショリだった。
  そして二人はギターを置き、居間に座り込んだ。
  『龍毅、学校は楽しいか?』
  『まあぼちぼちやな。まだわからんけど』
  『俺はな。音楽に夢中だから好きな女がいても告白できひんかった。
   だから龍毅、お前は好きな女が出来たら、告白しろ』
  『まだ出来てないからわからんけど、ようわかった』
  龍毅がそう答えると廉は笑顔で『そうかそうか!』と言い自室に戻った
  だが龍貴は廉の言っている意味がわからず、ずっと考えていた。

652 :世紀末:2007/02/15(木) 13:18:24 ID:FZ3D5g1m0
ドジな女
  
  龍毅がのんびりと通学路を歩いていると、何やら人影が見えた
  嗣永桃子だった。どうやら携帯を落としたようだ。
  『何してんねん。何か探してるんけ?』
  『あー龍毅君。実は携帯落として・・・』
  そんな嗣永を見て、龍毅はやれやれという感じで
  『しゃあないなぁ。俺も手伝ったるわ』と言い二人で探し始めた。
  だが30分後。まだ見つからない。しかも時間は8時15分
  『あー見つからないよ・・・』
  『ていうか俺が電話して携帯鳴らした方がいいんちゃう?』
  桃子はハッとした顔で『それそれ!早く電話して!』と龍貴を急かした
  龍毅はダルそうに携帯を取り出し、ボタンを押し始めた。
  すると桃子の制服のブレザーから着メロが鳴り出した。
  『ゴメン!そういえば朝に制服に入れたんだっけ・・・』
  その無邪気な笑顔に龍毅は呆れたようにカバンを持ち上げ歩き出した。
  『ハァ・・・もっとよく見ろよ。てか今、8時半やんけ!遅刻や!』
  桃子も気付いたようで、ただあせっていた。
  龍毅は何も言わずにただ一目散に走り出した

653 :世紀末:2007/02/15(木) 13:19:41 ID:FZ3D5g1m0
 そしてやっと校門についたが時刻は35分。完璧な遅刻だ。
  そして二人は急いで階段を上がりドアを開けた。
  その瞬間、クラスの皆はいっせいに二人を見た
  『龍毅!桃子!遅刻だぞ!早く席に着け!』
  これには金八も怒っているようだった。二人はすまなさそうに静かに席についた
  『たつきくん。なんでちこくしたの?』隣の梨沙子が話かけてきた
  『嗣永のアホが携帯無くしてから、一緒に探してたんや』
  『ふーん』そう言うと梨沙子はうつぶせになった。
  『・・・アイツと似てる。このまま嗣永と接してええんやろか・・』
  龍毅は自分が桃子に近づいていいか、あの事件の事もあり、悩んでいた

654 :シド・りしゃす:2007/02/15(木) 14:59:22 ID:MoByzq9TO
世紀末さんノリノリですね^^
ノリノリの所申し訳ないんですがまいみ君など℃メンは一応C組設定なんです><
今の所物語に支障はきたしていないようなんで
お節介と知りつつ助言しましたw
本気で書いていてくれてるのが嬉しいよ!
あと、この話は何月設定ですか?
龍毅くんもちゃんと登場させていきたいので参考までに

655 :世紀末:2007/02/15(木) 16:30:32 ID:FZ3D5g1m0
わかりました!!
これは夏ごろですかね。
今の時点です。もう三社面談まで出来てるので
明日くらいに載せます
ぜひ登場させてください!!

656 :秘密のウタヒメ:2007/02/16(金) 01:07:27 ID:H4PT4FaiO
>>620

そしてなにより目を引くのが、カウンター越しに備え付けられた、14インチ型のテレビだ。
物もちの良い嗣永家の中でも、それは屈指の寿命を誇っていて、「そろそろ代え時かしら。」などと風達が会話をする度に、思い出したかのように映りが良くなる物だから、気づけば約20年以上もの間、嗣永家を見守っている事になる。
ダイヤル式のチャンネル、意味もなく伸びた二本のアンテナはどこかしら年老いて映るが、そんな滑稽ともとれる老機でさえ、「すなっく・もも」のアットホームな空気の中ではごく自然に馴染んでいると言えた。

657 :秘密のウタヒメ:2007/02/16(金) 01:36:08 ID:H4PT4FaiO
「欧米か!」

ここでの今の流行は、お笑いコンビの坊主頭が執拗に繰り返すこのフレーズ。
常連客は家庭で肩身の狭い思いをしているものだから、本来自分達の家庭に有るはずの明るい父親像を、決まって週に何度かは寄り道させてくれる。
以前に風が結構な量の酒をよばれ、ほろ酔い顔で「欧米か!」と客の頭をはたいたところ、見事に客のカツラがズレ落ちた。
愉しげな空気は一瞬のうちに凍てつき、誰もが息を呑む。

「なんでぇ?全然イケてるじゃないですか!」

あからさまに狼狽する客に向かい、桃子は悪びれることなく笑いかけた。

翌週、彼はコンプレックスだった筈の髪の毛を、気持ち良い程のスキンヘッドにあつらえ、何事も無かったようにヘネシーを啜りながら、風達との会話に華を咲かせていた。

どんな事だってたちまち笑いに変えてしまう・・・。
「すなっく・もも」とはそんな人間特有の温かさがひっきりなしに行き交う、そんな空間であった。

658 :世紀末:2007/02/16(金) 07:28:02 ID:jthpIpVj0
ミヤビイワナさん>僕が今の作品を書き終わったら
            よかったらまとめサイトに載せてもらえませんか?
            千奈美に週末はスレに顔出せないのでお許しを・・・
  
これが今、出来ている状態での登場人物です
神谷 龍毅(かみや たつき)=京都生まれで京都育ちの中学3年生。
              野球や空手など全ての事を親にやらされてきた。
              ある事件がきっかけで東京に引っ越してきた。
              ヴィジュアル系ヘヴィメタルバンドのボーカルであり
              オーディションを受けて、見事合格
              デビュー条件のアメリカ行きに迷っている
              桃子に体育祭の後に告白したが返事は返ってきてない

神谷 廉(かみや れん)=龍毅の兄であり、プロのギタリスト。18歳。
             成績優秀な模範生徒であったが、音楽にのめり込み
             高校を中退している。龍毅の目標であり頼れる兄

神谷隆也(かみや たかや)=龍毅と廉の父親であり、ベンチャー企業の社長。
              高校を中退しており、人一倍龍毅には進学して欲しい。
              また野球を愛しており龍毅にも教えてきた。
              龍毅のバンドの件を許した

神谷優子(かみや ゆうこ)=龍毅と廉の母親であり、よき相談相手。
               いつも心配している



659 :世紀末:2007/02/16(金) 07:30:21 ID:jthpIpVj0
南山 楓(みなみやま かえで)=龍毅の元彼女であり、幼馴染。
                ある事件をきっかけに龍毅と離別。
                容姿が桃子とそっくりである
                夏休みの京都旅行で和解

嗣永桃子(つぐなが ももこ)=桜中学3年でアイドルを目指している
                龍毅が気になっている相手であり、楓に似ている
                という事でわざと龍毅は距離をおいている
               龍毅に告白されたが返事は返せていない  

矢島まいみ(やじま まいみ)=龍毅のよき相談相手であり友達。
               須藤と交際している。陸上部のエース

660 :世紀末:2007/02/16(金) 15:57:30 ID:jthpIpVj0
不思議な魅力の女

   一時間目は国語。だが龍毅は頭が痛いのと授業サボりたいので
   保健室に行った。金八は仕方無いなぁという感じで龍毅を見ていた。
   保健室のドアを開けると保健の先生はいなくて、椅子い1人の女の子が座っていた
   その女の子は熊井 友理奈。長身で綺麗な顔立ちの女の子だった。
   すると『神谷君、何してるの?』と話しかけてきた
   『ちょっとしんどいねん。てか熊井こそ何してんねん』
   『ちょっとね。偏頭痛が酷くて』
   『ああ。偏頭痛なら兄貴も持ってる。痛そうやけどな』
   『へえ。お兄ちゃんいたんだね。高校生?』
   『兄貴はプロのギタリスト。高校は卒業してる。
    俺と違って頭もいいし、ギターもうまいし』
   『まあ確かに神谷君は授業をこうやってサボってるしね』
   『やかましいわ!まあお前は頭いいらしいからな』
   すると授業終了のチャイムの音が聞こえてきた。
   『チャイム鳴ったから行くわ。じゃあな』と言うと龍毅は教室に戻った
   その最中、龍毅は友理奈に不思議な魅力を感じた
   大人っぽいというか・・・友情や愛情の脆さをよく知っているような気がした

661 :世紀末:2007/02/16(金) 16:00:49 ID:jthpIpVj0
昼休み、龍毅は矢島と岡井と屋上にいた
   もう、学校には慣れて耳に慣れなかった標準語にも耐性が出てきた
   『てかもう夏休みやな・・・』
   『そうだな。龍毅はどうすんの?なんか予定あるの?』
   『俺はとりあえず京都に帰ってバンドの練習するな。
    一応、月に一回京都に帰ってるから。矢島は?』
   『俺は陸上部の練習があるけど、お盆だけ休むかな』
   『へえ。岡井は?』
   すると岡井は『俺も矢島と同じ。ていうか龍毅、本当は彼女の為に
   帰るんじゃないの』と笑いながら聞いた。
   龍毅は顔を赤くして『ちっ、違うわ!てか彼女いたんやけど
   もう別れた。てかお前ら俺と一緒に京都来るか?』と聞いた
   『えっ!でもいいんか?』
   『ええよ。泊まるのはオカンの実家やし新幹線のチケットもあるから』
   『じゃあお言葉に甘えて行くかな!岡井も来る?』
   すると岡井も頷いた。だが何故か龍毅は窓の外を見て寂しげな表情だった
   そう・・・アイツの事を思い出していた

662 :世紀末:2007/02/16(金) 16:02:28 ID:jthpIpVj0
HRの時間、坂本は生徒達に通知表を渡していた。
   それを見て一喜一憂する者など様々だった
   龍毅の通知表は社会、国語は5、数学と理科は1。
   見るも無残な成績だった。何しろ前の学校では勉強などしていなかったから
   『矢島、岡井!お前らの成績どうやった?』
   すると矢島も岡井も笑顔だった。成績を見るとオール3。
   普通の成績だった。だが矢島は須藤を見てどこかぎこちない表情をしている
   龍毅は何故かわかった。須藤に告白しようか迷っているのだと。
  『矢島!話あるんやけどいい?』
  『うん。どうした?」
  『お前、須藤の事、好きやろ』
  すると矢島は明らかに焦った表情で『何でそれを・・・』と呟いていた。
  『見てて大体分かるわ。好きなんやろ?』
  『ああ。でもなんかモヤモヤするんだよ』
  『好きなんやったら告白しろ。後悔してからじゃ遅いねん』
  『でもどうやったらいいか・・・』

663 :世紀末:2007/02/16(金) 16:05:31 ID:jthpIpVj0
『男ならズバッと好きって言え!わかったな』

  すると矢島は納得したようで、再び通知表を見つめた。

  (まあ、せいぜい頑張ってな・・・)

  放課後、龍毅は矢島の恋が実る様に祈りながら歩いていた。

664 :ミヤビイワナ:2007/02/16(金) 20:55:37 ID:gUKsDDr90

「秘密のウタヒメ」いいな・りしゃす・よ〜。
そうかそう行くか。

りしゃす・のペースいいぜ!!

世紀末さん、まとめサイトって「同創部」の事ですか?。

前から言おうと思っていたけどまとめサイト作ってる訳じゃないから。
クリエイターが集まる「同創部」だから。

執拗な攻撃にあっても諦めない作家達に報いるために作った場所さ。

もし、あなたがそこで良いなら掲載しますよ。

所でギブソンで「スモーク オン ザ ウォータ」って、格好いいね。
もちろんリッチーのようにヘヴィーゲージだよね。

14歳か、イワナもそのころ「マシンヘッド」コピーしてたな。

リッチーは、親指を使ってリフを作るのが上手くて「紫の炎」、「銀領の覇者」、「スポットライトキッド」。
みな親指でルート5度コードを弾く。

この手法はラウドネスの高崎晃等「サンダー」のアルバムで「クレイジーナイト」等名演がある。

またベリメンに関係ないこと書いたな。 


665 :松輝夫:2007/02/16(金) 22:07:13 ID:Mvm+C4P2O
ノリo´ゥ`リ紺☆バラライカ〜

>>657
りしゃす氏更新乙!
まあさん同様りしゃす氏も緻密な描写がすごいと思います。
まさにオリメンの面目躍如ですね。参考になるお。

>>663
世紀末氏、ますますのってきたね。
ただ、りしゃす氏も書いてるけどまいみ君やら岡井君はクラスが違うのね。一応本スレに合わせてほし〜の。
7月からいるんだ。自分が感想のカキコとかで参加し始めたあたりですね。

>>664
イワナ氏、難しい話はわからないお……。

ノリo´ゥ`リ月島きらり1stアルバム「☆☆☆(みつぼし)」2月28日発売です
みんなよろしく〜。

666 :ミヤビイワナ:2007/02/16(金) 22:34:28 ID:gUKsDDr90

輝夫さん、難しい話ごめんなさい。

イワナは・・本当にダメな奴だな。

でもね、心はね、


 雨の日も 笑って 見せて
 星空を 期待できなきゃ

 レボリューションな・ん・て
 起こせない!!
 
なんだ。

だから、行けるところまで頑張るだけなんだ。

なんちゃって。


 



667 :シド:2007/02/16(金) 23:08:32 ID:H4PT4FaiO
イワナ氏可愛いこと言っちゃってるけど地味に悪魔の番号ゲットしてますよww
てか仕事オワンネ
ビール片手に残業ですよ
肴は炙ったイカですよww
あぁ・・・「すなっく・もも」行きていのれす

668 :ミヤビイワナ:2007/02/16(金) 23:17:36 ID:gUKsDDr90

ごめん、「雨の朝」だったかな?

ありがとな・りしゃす・フォローを

もう寝るよ・今週も土日はないよ・
666はね昔凄いハマって見たよ、結局yes様が倒したんだろうね、あの展開は。

月島きらり1stアルバム「☆☆☆(みつぼし)」2月28日発売です
みんなヨロシク!!

イワナが言うと逆に下げるか・・・

りしゃす・もうイワナは寝るからね、
先におやすみ・・・


669 :ミヤビイワナ:2007/02/17(土) 20:24:25 ID:G9TqHMxR0

明日も泊まりの仕事だな。

しばらくネットは対応出来ないが、辞めた訳じゃないので
気にしないでよ。

今度板見るの楽しみにしているよ。

世紀末さんは書き終わったら「同窓部」に掲示すればいいのかな?
それとも誤字脱字の校正してイワナにメールで送るかな?

輝夫さんはいつも通りメールで原稿送ってくれるかな?

りしゃす・はイワナが適当にあげとくからな。

イワナはしばらくあげないないかな。

おやすみ、みんな。

670 :シド・りしゃす:2007/02/18(日) 01:53:51 ID:IW+MHZRtO
もろりー−ーん!!!!

671 :シド・りしゃす:2007/02/18(日) 22:05:08 ID:IW+MHZRtO
煮詰まってますorz
やっぱりある程度スジ考えてから書きゃよかった・・・
深く反省してます・・・
気分転換にSTAR WARSでも観るとしよう!

672 :松輝夫:2007/02/19(月) 03:10:41 ID:RZr62fBwO
>>671
煮詰まってるんだ。梨沙子一筋からもろりんに二股かけたバチ当たったんじゃない☆カナwww
まあ、そういう自分も煮詰まりに加えて今使ってるパソコンが使いづらくて進んでませんが……。

673 :世紀末:2007/02/19(月) 07:45:44 ID:Yhs3lpQS0
>ミヤビイワナさん 是非掲載お願いします!後、Berryzとは関係ないですが
          僕は]をバンドでコピーしてます。高崎 晃も好きですよ!
          次はフェンダーかランダムスターか欲しいと思ったり・・・

>松輝夫さん  了解いたしました!ありがとうございます

674 :世紀末:2007/02/19(月) 07:48:45 ID:Yhs3lpQS0
 笑顔の騒がしい女

 『さーて矢島は成功するんかなぁ・・・』
  すると後ろからポンと肩を叩かれた。
  その正体は徳永 千奈美。笑顔でこっちを見ている
  『何が成功するの?』と無邪気に聞いてきた。
  全く・・・人の気も知らずに・・・
  『別に何でも無い。てかよく俺の事見つけられたな』
  『そりゃあ龍毅君は茶髪だし、見つけやすいもん。
   ていうか矢島君に何があったの?教えて!」
  龍毅は冷たく『無理』と言い放った。
  でも徳永はしつこく『教えて!教えて!教えて!』と大声で叫んできた。
  (うっさい女だな・・・)
  これには龍貴もたまらず『わかった!だから黙れ!とりあえずここじゃ
  アカンからマクドでも行こう』と言った
  『待って!それならアタシのいきつけのところに行こう!』
  そう言うと龍毅の手を引っ張り走り出した。
 

675 :世紀末:2007/02/19(月) 07:50:23 ID:Yhs3lpQS0
 だが着いた先はマクドナルドでも無く、楽器店。
  『徳永・・・なんで楽器店やねん。おかしいやろ』
  『まあ細かい事は気にしないで!とりあえず入ろう!』
  そういわれて龍毅はしぶしぶ楽器店に入った。中は懐かしいというか
  慣れた匂いだった。
  すると徳永はシンセザイサーの元へ駆け寄り、いじり始めた。
  『徳永・・・それが目的で来たんじゃないやろ』
  『あっ、そうだった!で、話して』
  『わかった。でも絶対誰にも言うなよ。実はな矢島は須藤の事が好きなんや
   それで今日、告白したって訳』
  すると徳永は驚いた様子で『ええ!意外!矢島君って好きなんだ』
  『てか見ててわからん?俺はすぐにわかったわ』
  『全然。ていうか龍毅君って勘いいね』
  『お前らが悪すぎるんや。てかもう5時や。俺バイト行くわ
   今日からやねん』と言うとカバンを持ち上げた。
  『へえ。何のバイト?』
  『新聞配達。夕刊やけどな』
  『ええ!バイト先一緒だよ!ていうか私も今日バイトだし』
  『何や徳永も一緒か・・・何か疲れた』
  『どういう意味!?とりあえず早く行こう!怒られちゃうよ』
  龍貴はやれやれという感じで走り出した。
  こうして長く龍毅にとっては転機となる夏が始まっていく・・・

676 :世紀末:2007/02/19(月) 09:42:47 ID:Yhs3lpQS0
痛いビンタ
  
   夏休み初日、ミンミンと蝉の鳴き声が聞こえてくる
   龍毅は自室から居間に行き、遅い朝食を食べ始めた。
  母親は『龍毅!10時やで!することないんやったらCDでも借りてきて。
ディープパープル』と言い会員証を渡した。
  『なんで俺やねん。俺はパシリけ?』
  『アンタもどうせCD借りにいくんやろ。それなら借りてきて』
  さすがの龍毅も母親には勝てず、しぶしぶTSUTAYAに向かった。
  店内に入ると、冷房が効いており涼しかった。
  早速、母に頼まれたディープパープルを取ると、KISSの前で立ち止まった。
  『新しいライブDVD入荷したんやな。借りてみようかな』
  そんなことを考えているとクラシックコーナーに見たことのある女の子がいた
  熊井 友理奈だった。視聴コーナーで目を瞑り聞いている
  龍毅はいたずら心で後ろから肩を叩いた。
  その瞬間、熊井は振り向き龍毅の顔に思い切りビンタした
  バチーンという音が店内に響き渡った。
   それから30分後、龍毅はマクドナルドでハンカチで赤く腫れた頬を冷やしていた
   『ホンマに・・・普通ビンタするか?めっちゃ痛かったし』
   明らかに龍毅は不機嫌そうだった。

677 :世紀末:2007/02/19(月) 09:49:58 ID:Yhs3lpQS0
『ゴメン・・・痴漢と思ったから・・・』
   『でも普通殴ることないやろ・・・全く可愛い顔してやることは男やな』
   と言い頬を触っていた。
   『うるさいよ!でも何してたの?』
   『オカンにCD借りるおつかいでな。お前は?』
   『CD借りようと思って。神谷君は何借りたの?』
   『俺はKISS。ヘヴィメタルとか好きやから』
   そう言うと笑顔でKISSのジャケットを見せた。
   毒々しい人物が舌を出して笑っている。
  『龍毅君って梨沙子と音楽のジャンルが似てるね』
  『そうか?俺はスラッシュメタルとかメロスピ派やし
   後、気になったんやけど熊井も菅谷も転校生なんやろ?』
  『そうだよ。まあアタシは2年の時だけど』
  『てか何で熊井は転校してきたん?』
  その言葉を聴いた途端、熊井は黙り込んだ。龍毅は
  それを聞いていけないような気がした。
  『まあいろいろあってね。あっゴメン!もうこんな時間、アタシ帰るね』
  そう言うと熊井はバッグを持ち、店内を出た。
  龍毅はアイスコーヒーを飲み干すと、不思議そうに熊井の後姿を見ていた

678 :世紀末:2007/02/19(月) 10:06:08 ID:Yhs3lpQS0
 告白の結果

  本格的な暑さが続く中、龍毅は珍しく早起きして、桜中学に向かっていた。
  目的はただ一つ。矢島の告白の結果だった。
  実は数日前から知りたくて仕方がなかった。
  嗣永に聞いたら陸上部は学校で練習していると聞いたので向かった
  グランドでは陸上部が息を切らして走っている。
  そんな中、矢島はハードルを跳んでいた。

  それから3時間後、やっと練習が終わった様で矢島が急いでこっちに向かってきた
  『おお!龍毅!何か用か?』
  『何か用か?じゃないわ。告白の結果や』
  『ああ・・・告白な。したけど返事が帰ってこない』
  明らかに落ち込んでいる。
  『ハァ!?あの後、一回も会ってないんけ?』
  『うん。何か会える機会無くてな。電話してるんだけど』
  『じゃあ会えよ!無理なら夏焼とか徳永に言ったらいいやんけ』
  『でも言いにくくてな・・・』
  『ホンマにダラしないな。まあエエわ。俺、今からバイトあるし
   帰るわ。京都行くとき遅れんなよ。岡井にも言っとけ』
  『ああ。じゃあな』と言うと矢島は練習に戻った。
  龍毅は何故、須藤が答えを出さないのか不思議で仕方が無かった

679 :世紀末:2007/02/19(月) 13:05:40 ID:Yhs3lpQS0

 京都旅行T

  京都旅行の当日。龍毅と兄の廉は東京駅前でギターを担いで岡井と矢島を待っていた
  龍毅が京都に帰るのはバンド活動もあるが、もう一つの理由があった
  龍毅は何故か寂しげな表情で周りを見渡していた。
  『龍毅・・・気を落とすな。あれはお前のせいじゃない』
  『わかってる・・・
でもあれからまだ半年も立ってへんのやな』
  『そうだな。あっ!あれお前の友達じゃないか?』
  すると矢島と岡井が息を切らして向かってきた。
  『ゴメン!岡井がカバンをバス停に忘れて・・・」
  すると岡井が無邪気に『龍毅、ゴメン!横の方は・・・』と言った
  『ああ、兄の廉です。今回は仕事があるので一緒に来ました』
  と礼儀正しく頭を下げた。
  『いえいえこちらこそ。矢島です。横が岡井です』と言うと二人も頭を下げた
  『兄貴。電車の時間やで!早く行こうや』
  そう言われて廉はギターを担ぎ、4人は進みはじめた
  『龍毅!京都ってどんなとこなんだ?』
  『寺が多い。観光客が多い。関西弁。以上』
  すると岡井は『もっと詳しく!』
  『詳しくって言ってもなぁ・・・とりあえず言ってみないとわからん』
  そういい終わると龍毅は席を立ちトイレへ向かった
  すると矢島は『廉さん。何で龍貴は転校の理由とかの話になると  
  口が堅くなるんですか?』と不思議そうに聞いた
  確かに龍毅は初日は転校の理由などは話していたが、それ以外は急に口が堅くなった。
  矢島と岡井はそれが不思議で仕方が無かった。

680 :世紀末:2007/02/19(月) 15:43:16 ID:Yhs3lpQS0

  すると廉は真剣な口調で語り始めた
  『実は龍毅は前の学校に彼女がいたんだ。
  楓ちゃんって言ってね。とてもいい子だったんだ。
  でもある日 酷いイジメにあってしまった。
  龍毅は一生懸命助けたんだがついに学校を辞めた。
  龍毅はそれを自分が助けられなかったせいだと思っているんだ
  そして龍毅は転校を希望して、俺も仕事があるから、東京に引っ越した
  それ以来、龍毅はバンド活動以外は京都に帰らなくなった。
  今回、龍毅が京都に帰省したのも自分なりにケジメをつけようとしてるんだろう
  だからクラスは違っても、そのために君達を連れてきたんだと思う』
  『そうだったんですか・・・俺も何か龍毅の力になってやりたいと思いました』
  『俺もです!』
  『ありがとう。龍毅の事、よろしくな!』
  矢島と岡井は龍毅の意外な一面を見た瞬間だった


681 :世紀末:2007/02/19(月) 15:47:42 ID:Yhs3lpQS0
>ミヤビイワナさん 一回誤字や脱字を訂正したいのでメール送ります
         

682 :世紀末:2007/02/19(月) 15:48:57 ID:Yhs3lpQS0
  京都駅に無事着き、矢島と岡井は京都タワーをずっと凝視していた
  まるでろうそくの様な建物。東京にはない建物を二人はもの珍しそうに見ていた
  『じゃあ俺は早速仕事あるから。龍毅、矢島君と岡井君を案内してやるんだぞ』
  そう言うと改札口の方へ向かって行った。
  『兄貴はスタジオ入りだから、まずどこに行きたい?』
  すると矢島が『うーん・・・修学旅行で京都行くからなぁ・・・金閣寺に
  行ってみたい』
  その言葉を聴くと龍毅は自慢げに『金閣寺なら任せろ!地元やし!』
  と言うといきなりバス停へと走り出した。
  二人は急いで龍毅を追いかけバスに乗り込んだ。
  京都の景色。東京とは違う。やはりどこか懐かしい・・・
  だがここに帰ってくるとアイツのことを思い出してしまう。
  気がつくとバスは金閣寺前で泊まっていた
  『矢島、岡井!ついたで!』と言うと寝ている二人を起こした
  そして3人はバスを降り、金閣寺まで向かった

683 :世紀末:2007/02/19(月) 15:50:14 ID:Yhs3lpQS0
綺麗な庭園、金箔で包まれた寺。さすが京都を代表する寺院の一つである
  『うわっ!綺麗だな・・・・』
  『そうやろ?俺なんか10回以上来てるからな・・・』
  矢島は龍毅を見た。いつもと違いどこか寂しげな表情である。
  『なあ龍毅。何かここにあるのか?ずっと寂しげな表情だから』
  そういわれて龍毅はすぐに作り笑いを作った
  『何でもないって!もう3時や。さあ早く行くぞ!』と言い歩き始めた
  だが矢島と岡井は心配そうな表情だった。
  3人は入り口を出て、バス停へ向かおうとしたが、その時
  龍毅の表情は凍りついた。目の前には見た事のある女の子・・・
  いや、龍毅だけでなく矢島も岡井もその顔を見ると凍りついた

684 :世紀末:2007/02/19(月) 15:52:14 ID:Yhs3lpQS0
  綺麗な庭園、金箔で包まれた寺。さすが京都を代表する寺院の一つである
  『うわっ!綺麗だな・・・・』
  『そうやろ?俺なんか10回以上来てるからな・・・』
  矢島は龍毅を見た。いつもと違いどこか寂しげな表情である。
  『なあ龍毅。何かここにあるのか?ずっと寂しげな表情だから』
  そういわれて龍毅はすぐに作り笑いを作った
  『何でもないって!もう3時や。さあ早く行くぞ!』と言い歩き始めた
  だが矢島と岡井は心配そうな表情だった。
  3人は入り口を出て、バス停へ向かおうとしたが、その時
  龍毅の表情は凍りついた。目の前には見た事のある女の子・・・
  いや、龍毅だけでなく矢島も岡井もその顔を見ると凍りついた

685 :ミヤビイワナ:2007/02/19(月) 20:06:08 ID:5yBCPMQ40
仕事おわり帰宅しました。

輝夫さんメールありがとうございました。
まだ仕事ですかね?
メイリー好きなんですか?
アスランとグフに乗ってディスティニーに撃墜された時は本当に圧巻でしたね。

イワナが見たテレビ放送は宇宙でマリアに抱かれながら泣き崩れるシンのシーンで
ディスティニーが飛び去る絵で終わったのですがそれから何ヶ月後、
年末だったかな、オーブでアスラン、キラ、シン、ルナマリア、メイリー、
ラクスがオーブで邂逅する脚本のテレビが深夜やっていたが、
あれが最終回ですかね?
あの脚本は本当によかったネ。

686 :ミヤビイワナ:2007/02/19(月) 20:07:43 ID:5yBCPMQ40
世紀末さん、本当に中2ですか?「X」のコピーバンドですか?
「ロッキンF」って雑誌知ってます?昔CDがなかった頃
「ソノシート」って言うビニール製の薄っぺらなレコードとタブ譜が
売りの雑誌でした。そのころ今はあまり使わないけど
「フロッピーディスク」と言う磁器記録装置が最先端な技術でした。
ソノシートで初めて「紅」を聞きました。

やっぱりモッキン使ってるのかな?ギブソンと言うことは「PATA」師匠かな?

彼のカッティングは職人芸ですからね。
またベリメンと関係ないこと書いてしまった。

687 :シド・りしゃす:2007/02/20(火) 01:55:02 ID:/k1ROyY9O
Xも昔は元気がでるテレビにもでてたね・・

やっぱオルガズム サディスティックデザイヤー ミスキャスト 辺りが鉄板かな?

ボイスレススクリーミングもよかったなぁ

てかTAIJIがいた頃はホントかっこよかったねぇ

688 :世紀末:2007/02/20(火) 07:46:16 ID:aJ8I5jS10
ミヤビイワナさん>中3です。今は紅とかオルガズムをコピーしてます
      ライブする予定ですがメイクが時間かかりそうです・・・
      最近のV系(ナイトメアなど)は苦手なんで、女っぽいメイクは嫌ですね 
      ちなみにVoです。

シド・りしゃすさん>僕もTAIJIの方が好きですよ。HEATHはねぇ・・・
          しかも]再結成するらしいですし・・

全然Berryzに関係ない事ですね・・・

689 :世紀末:2007/02/20(火) 08:03:17 ID:aJ8I5jS10
 『龍毅君?龍毅君やな?会いたかった・・・』
  龍毅はその言葉を聴くとすぐにその場から逃げ出した。
  何で楓がここにいるんだ・・・・でも会いたかった。
  でも俺はあいつには会う資格は無い。この場から立ち去りたい。
  俺はここにいてはいけないような気がする・・・
   矢島と岡井は龍毅を追いかけたかったが、追いかけられなかった。
  何しろその女の子は嗣永桃子と似ていた。
  いや、そっくりと言っていいほど似ていた。唯一違うのは
  その女の子は嗣永より15センチくらい背が高いくらいだった。

690 :世紀末:2007/02/20(火) 08:06:03 ID:aJ8I5jS10
矢島は『嗣永?違ったら悪いけど・・・・』と不思議そうに聞いた
  『違います。私は南山 楓。龍毅の元彼女です』
  その言葉を聴いた瞬間、二人は顔を見合わせた。
  『それって・・・廉さんが言ってた、あの?』
  『そうっぽいな。ていうか先に龍毅を探すか?』
  『でもまず、龍毅の誤解を解いて、京都にいつでも帰られるようにしたほうが
  いいんじゃないか?ていうか何処行ったかわからないし』と矢島は冷静に言った。
  『そうだな。この先、アイツは逃げても意味が無いしな』
  そして岡井が『あの・・・ちょっと話があるんですけどいいですか?』と
  恐る恐る聞いた。そして楓は不思議そうに頷き二人についていった

691 :世紀末:2007/02/20(火) 08:07:46 ID:aJ8I5jS10
『龍毅が何で転校したか知ってますか?』
  岡井が真剣な表情で聞いた。
  『知らない。龍毅君は何も言わずに転校したらしいから
   私が学校を辞めた後に転校したって聞いた。
   その時はショックだった・・・何も言わずに転校したから』
  すると矢島はベンチを立ち、怒鳴った。
  『アイツが転校したのはアンタが原因なんだ!
   龍毅はな。アンタがいじめで学校辞めたのは自分のせいだと
   思ってるんだ!』
   『矢島!そんな言い方はないだろ!』
   『こうでも言わなきゃ伝わらないよ!』
  『そんな・・・じゃあ龍毅君は親の都合じゃないの?』
  『それもあるけど、アイツは罪悪感を感じて引っ越したんだ!』
  怒鳴る矢島を岡井は一生懸命止めていた。
  『楓さん。龍毅の事、怒ってる?』
  『怒ってない。あれは私のせいなんだから・・・』
  『それなら・・・龍毅に怒ってないって事を言ってくれないかな?
   アイツ、それを気にして京都に来るのを嫌がってるんだから』「
  楓は『わかりました。アタシも龍毅と話をしたいですから』

692 :世紀末:2007/02/20(火) 08:11:45 ID:aJ8I5jS10
その頃、龍毅は鴨川の葵橋でずっと川を見ていた
  『何でアイツがいるんだよ・・・』
  龍毅の前の学校は私立校だった。成績も優秀で最近注目されていた学校だった
  龍毅は野球部に所属しており、副キャプテンとバンドを両立させ
  楽しい学校生活を過ごしていた。楓も同じ中学に通っていた
  だがある日、楓はある女子生徒と喧嘩をした。
  運悪くその生徒は学校内でも有名な不良生徒であった
  それ以来、楓は執拗なイジメを受け始めた。
  龍毅もそれを何回も辞めさせようとした。何回も注意した。
  だがついに楓は学校に退学届を出した。
  龍毅はその時、見た楓の涙で濡れた顔を見ると、自分もこの学校にいてはいけない
  気がした。それ以来、龍毅は自分に罪悪感を持つようになった
  『ハァ・・・やっぱり京都に帰ってくるんじゃなかったな・・・
   矢島と岡井ともはぐれたし・・・』
  そんなことを考えていると、後ろから自分の名前を呼ぶ奴がいた。
  『龍毅!!ちょっと来い!』
  矢島と岡井だった。息を切らしている
  『よくここまで来れたな。ていうかどこ行くねん?』
  そう聞かれると岡井と矢島は無理やり龍毅を河原の土手まで連れて行った。
  『おいっ!何すんねん!』
  『お前もいい加減、向き合え!逃げるだけじゃ意味ない!』
  そう言われて連れてこられた先は一番見たくないところ。そう楓の目の前だった
  

693 :世紀末:2007/02/20(火) 08:14:14 ID:aJ8I5jS10
『楓・・・お前、何してんねん』
  『久しぶり。てか、なんで何も言わんと引っ越したん?』
  『何でって・・・お前が学校辞めたのは俺のせいや。ケジメをつけたんや』
  『そんなんケジメちゃうわ!第一あれは私が悪かったのになんでアンタまで・・』
  『あれは俺がお前を守れへんかったからや・・・』
  『言っとくけどアタシはアンタの事、怒ってないで』
  『でも・・・お前はあのせいで公立に行くことになったし・・・』
  『それはアンタも同じやろ。それに今、アタシ演劇してるねん。
   私立より楽しいから。だからアンタにも楽しい学校生活を送ってほしい』
  『でもさ・・・』
  そんな龍毅を楓は『ハイハイ文句言わない!それにアンタ彼女作ってないんやろ?
  アタシとの事を気にして』
  『まあ確かにいいひんけどさ・・・』
  『もうアンタはアタシのことを忘れて新しい恋をしてほしい』

694 :ミヤビイワナ:2007/02/20(火) 13:53:18 ID:ikI2wb+B0

>>688ごめんごめん、中3だったね。
ボーカルなんだ、しかしスラッシュメタルとは凄いね。

TAIJIはイワナも大好きです、彼はもともとギタリストなのでベースの旋律が実に美しい。

TAIJIが作曲した「Voiceless Screaming」もイワナは大好きだ、心が沈んだ時何度も助けてくれた曲だよ。

TAIJIはX脱退後「ラウドネス」で高崎晃と競演!!
あのアルバムも名曲ばかりだ。

もし良かったら世紀末さんのバンド音源聞かせてください、「同窓部」で公開できたらなお嬉しいな。

イワナも少し夢があってこの物語でサウンドトラック作れたらいいな〜なんて思っている。
夢だけどネ。



695 :世紀末:2007/02/20(火) 16:54:22 ID:aJ8I5jS10
ミヤビイワナさん>近いうちに出来たら公開してみたいです
        でも何よりメンバーが学生でベースとギターが大阪なんで
        練習行くのに時間かかって・・・まあ楽しいからいいんですけど!
        ちなみにTAIJIはギターもうまいですよね!

696 :松輝夫:2007/02/20(火) 23:28:58 ID:Ps8anOMaO
>>685
あの姉妹なら自分は妹の方がタイプですね。
特に髪を下ろした時は……た、たまらん……。

千奈美に、イワナ氏が言ってるのはFINAL PLUSのことですね。
最終回をかなり駆け足で終わらせたからやり直したんじゃないかと自分は思ってます。

>>695
世紀末氏、更新乙です。
かなり話が進んできましたね。
バンドのことはよくわからないけど、音源が揚がったらぜひ聴かせていただきます。

697 :松輝夫:2007/02/21(水) 10:19:43 ID:Ykt+h5rRO
>>635

「…行っちゃったね」
「うん」
佐紀の言葉に頷く小春は少し寂しそうだった。
「寂しい?」
「…ううん、家は目の前だし、いつでも会えるから平気です」
「そっか、そうだよね。でも、いいなぁ。小春ちゃんにはあんなお姉ちゃんがいて」
今の佐紀は、心の底から小春がうらやましかった。
もし自分に、特に年上の兄弟がいたら、あるいは母も今のようにはなっていなかったかもしれない。
「ねえ小春ちゃん…」
「何ですか?」
「…ゴメン、なんでもない」
佐紀は、あんなにも仲のいい二人の間に何があったのか興味があったが、しかしそれはまだ知り合って日も浅い自分が興味本位で首を突っ込むべきではないと思う―――だから、それ以上の言葉を続けられなかった。
「…たぶん、今佐紀ちゃんが聞こうとしてたのは、小春とお姉ちゃんとの間に何があったのか―――違いますか?」
佐紀は小春の顔を見た―――図星だった。

698 :松輝夫:2007/02/21(水) 10:21:19 ID:Ykt+h5rRO
「…ゴメン。でも、私なんかが聞いていいことじゃないと思う。だから聞けなかった」
「謝ることじゃないですよ。それに…たぶん私も誰かに聞いて欲しいんだと思う。まだ他の人に話したことはなかったから…佐紀ちゃん、聞いてくれますか?」
以前二人の間にあったできごと、それはこの少女に強さをもたらすと同時に、少女の心に今も大きく影を落としていることを佐紀は理解した。
「小春ちゃん…いいよ、もし私に話すことで小春ちゃんが楽になるなら聞かせてもらうよ」
「ありがとう、佐紀ちゃん」
佐紀は、今や自分の興味本位でなしに小春の話を聞きたいと思っていた―――自分が小春のために何か言ってあげたりしてあげることはできなくても、話を聞いてあげることで少しでも小春を楽にしてあげられると思ったから。

699 :松輝夫:2007/02/21(水) 12:17:06 ID:Ykt+h5rRO
「今までこのことを話したいって思える人はなかなかいなかったけど、でも佐紀ちゃんになら話せそうです。ちょっと長いですけどね…」
そう前置きした小春は、まず昨年生まれて初めてオーディションを受けてその時桃子と出会い、そして合格したことから、努めて冷静な口調で淡々と語り始めた。
さらに美貴の家出と再会、拉致された自分を美貴が命懸けで助けてくれたこと、美貴が警察に連れて行かれてしまったこと、そして家に戻った美貴と語り明かした夜のことを話した。
その間佐紀は、修学旅行の時に友理奈の過去を打ち明けられた時と同様、ただひたすら聞き役に徹していた。
「―――これでおしまいです。聞いてくれてありがとう。それとごめんなさい、長々と…」
話し終えた小春は、まず佐紀に謝った。
「ううん、大丈夫だよ。それにしても、そんなことがあったんだ」
なるほど、これが小春の強さの秘密だったのだ―――だが同時に、今まで誰にも話せずに一人で抱え込んで苦しいまま、ずっと心に影を落としていたのだろう。

700 :松輝夫:2007/02/21(水) 12:18:35 ID:Ykt+h5rRO
しかし、話を聞くまで小春がそんな重いモノを抱え込んでいたなんて気がつかなかった。
少なくとも佐紀は、文字通り天真爛漫を絵に描いたようなこの少女にそんな過去があったなど、全く気づかなかったし想像もしていなかった。
佐紀は思う―――それに比べて、自分はどうだろうか、と…。
佐紀自身も、実の母親に虐待を受けそして誰にも打ち明けられないでいるという、小春同様重いモノを抱え込んでいる。
だが小春が佐紀と決定的に違うのは、現実から逃げようともせず、むしろそれをバネにして強く真っ直ぐ進んでいこうとしている点だった。
それに引き換え、現実の埋め合わせに周囲を傷つけ殻の中に閉じこもっていた自分…思い出すのも嫌になる。

701 :松輝夫:2007/02/21(水) 12:20:43 ID:Ykt+h5rRO
『かなわないな、この娘には…』
二学期の初め、雅・茉麻と屋上でやりあった後に感じたのと同じ、敗北感に似たようなものを佐紀は感じていた。
「小春ちゃん、強いんだね…それに引き換え私はダメだよ。逃げてばかり…ううん、逃げるだけじゃない、人を傷つけてばかりだった…」
「佐紀ちゃん…何があったのかわからないけど、そんなことないと思いますよ。変わろうと思えば、人って自分から変われるんです、きっと。遅いなんてことないと思うんです」
前に誰かにも似たようこと言われたような…そうだ、修学旅行の時に友理奈がそんなことを言ってくれたっけ…。
佐紀は3Bの仲間たちの顔を思い浮かべた―――桃子、友理奈、雅、千奈美、茉麻、梨沙子―――みんな大切な仲間たち、坂本先生、そして知り合って日も浅いのに真剣に自分を励ましてくれる美貴と小春…自分はなんと多くの人に支えられているのだろう。
『…そうだよね、私は一人じゃないんだね…』

702 :松輝夫:2007/02/21(水) 12:23:31 ID:Ykt+h5rRO
「私だってお姉ちゃんを傷つけたし、桃ちゃんにもみんなにも迷惑かけちゃったよ…でも、だからこそ夢に向かって頑張るんです。それが私にできる償いだから…そうじゃなかったら、みんなを裏切ることになるから…」
「小春ちゃん…」
「それと、さっき佐紀ちゃんに熱くなってえらそうなこと言っちゃったけど、お姉ちゃんみたいに夢を諦めなくちゃいけなかった人だっているということをわかって欲しかったの」
なるほど、それで家に来る途中に夢のことを熱くなって話していた理由もわかる。
そして、小春の言葉に佐紀はついに心を決めた―――そうだ、やれるところまでやってみよう。
桃子も言ってくれた、なるようになると。
「…私、やってみるよ。やっと決心がついた。もう逃げない。ダンサーになるって夢、叶えられるかわからないけど、やれるところまでやってみる」
「佐紀ちゃん…ありがとう。私、余計なこと言っちゃったかなって少し心配だった」
「お礼を言わなきゃいけないのはこっちだよ。私、また逃げ出すところだった…」
小春は佐紀の手を取って言った。

703 :松輝夫:2007/02/21(水) 12:25:34 ID:Ykt+h5rRO
「ううん、えらそうなこと言ってごめんなさい。でも、一緒に夢に向かってがんばりましょうね」
小春の言葉に佐紀は力強く頷いた。
「あと小春ちゃん、余計なことだと思うけど、一つだけ…自分のこと責めるの、もう止めたほうがいいと思う」
「佐紀ちゃん…」
「美貴先輩は小春ちゃんのせいだなんてこれっぽっちも思っていないと思う。だから、自分を責めるのはもう止めようよ」
言ってしまってから、佐紀はやっぱり言わなかったほうが良かったかな、と少し後悔した。
だが、そんな佐紀に向かって小春は笑顔で頷いた。
「うん!ありがとう、佐紀ちゃん」
二人は手を握りながら力強く頷きあった。
ただそれだけだったが、今の二人にはそれで十分だった。

704 :世紀末:2007/02/21(水) 13:04:37 ID:HNkUNgFl0
松輝夫さん>まだまだ更新する予定ですよ! 
      はい!出来たら勿論上げますよ!聴いてください

705 :世紀末:2007/02/21(水) 13:06:03 ID:HNkUNgFl0
そう言うと楓は龍貴の元へ近寄った。
  すると不意に龍毅の口にキスをした。甘く儚いキス。そのまま何秒たっただろう。
  長いキスだった。夕暮れが二人のバックとなっていて、余計に綺麗だった
  やっと楓は唇を離し『これで全てリセット!元気出しや!』と言い、その場から
  走り去った。龍毅も何が起こったかよく理解せずに遠ざかる楓を見ていた
  すると龍毅はやっと事のしだいを理解したようでゆっくりと二人の下へ戻った
  『矢島、岡井。ありがとう。やっと俺も心の中のモヤモヤを取り除けた』
  『別に俺達は何にもしてない。それにしても楓ちゃんって大胆だな』
  と岡井は龍毅をからかった。
  『やかましいわ!まあでもこれで全てリセットや。新しい学校生活の始まりや!』
  すると矢島が『そうそう!お前も新しい恋を見つけろよ!』
  『おう!ってか矢島の方が先やけどな!』
  3人は夕日に包まれた葵橋を笑顔でわたっていた。
  龍毅も久しぶりの清清しい気持ちに友情と愛情を感じた。

706 :世紀末:2007/02/21(水) 13:09:05 ID:HNkUNgFl0
久しぶりの東京
 
  龍毅は久しぶりの東京に転校してきた時の様に驚いていた
  『やっぱり京都とは違うんやなぁ・・・』
  龍毅はいつもの様に楽器店に入り浸っていた。
  『やっぱりギブソンは高いなぁ・・・6万とか・・・やっぱフェルナンデスか』
  そんな事を考えながらギターを触っていると、目の前の映写機から見覚え
  のある人影がでてきた。嗣永桃子だ。出てきた写真を睨むように見ている
  『嗣永!何してるんや!』その声を聞くと嗣永は写真をすぐにしまった
  『何で隠すねん。写真見してや!』
  すると桃子は『嫌!』と舌を出して拒否した。
  『別にいいやん。可愛くない奴やな。そんなんじゃ彼氏出来ひんぞ?』
  その言葉を聴くと嗣永は頬を膨らませ『大きなお世話!龍毅君こそ何してたの?』
  『ギター見てたんや。後、兄貴の弦のストック買いにな』
  『へえ、お兄さんってギターやってるのかぁ。初心者?』
  『アホ!プロのギタリストや。今は家でギター弾いてると思うけど』
  その言葉を聴くと桃子は『ホントに?それならお兄さんに会わせて!』と
  突拍子に言った。さすがの龍毅も呆れている。
  『お前な・・・行動が早すぎ。とりあえず今日は無理。じゃあな』と言い歩き始めた
  龍毅は冷たく言い放ったが桃子はずっと着いてくる。
  『なんやねん・・・お前は』
  『いいでしょ!会わせて会わせて!』と大声で叫びだした。周りの人が見てくる・・
  『もうわかったわ!着いて来い!』

707 :世紀末:2007/02/21(水) 13:12:57 ID:HNkUNgFl0
それから10分後、龍毅は自宅に着き、スタジオに入った。
  『兄貴呼んでくるからまっとけ』というと龍毅は居間に上がった
  桃子は不思議そうにギターを見つめている。
  『これがギターかぁ!』と言うと桃子は勝手にギターを弾き始めた。
  ジャンジャンと歯切れのいい音がスタジオに響き渡っていた。
  するとブチッと音がした。恐る恐る見るとギターの弦が切れている。
  『ヤバッ!』そう言うと桃子はギターを立て、何事もないように椅子に座った
  すると龍毅と廉がスタジオに降りてきた。

   『こんにちは。龍毅の兄の廉です』
  すると桃子は椅子から立ち上がり『嗣永桃子です!よろしくお願いします』と言った
  『兄貴。嗣永が兄貴の演奏聞きたいらしいから弾いてくれへんかな?俺も弾くし』
  『エエよ。じゃあ早速弾こうか』
  そう言うと廉はmyギターのギブソンのレスポールをアンプに繋いだ
  ブゥンと音が聞こえる。龍毅もフライングブイをアンプに繋げた
  すると、足踏みをして、十八番のディープパープルのスモークオンザウォーター
  を弾き始めた。次第に廉と龍毅はノリ始めて、ヘドバンを始めた。
  『スゴイ・・・』嗣永はただ二人の演奏に見とれていた


708 :ねぇ、名乗って:2007/02/21(水) 15:10:46 ID:K2qPJJkb0
【心の】旦那には絶対言えない過去4【奥に】既婚女性板
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/ms/1168957905/

196 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2007/02/20(火) 15:27:59 ID:mDqKUPwCO
男どころか、友達にも言えないようなコトばかり書かれててワロタ
嫁として以前に人として終わってますね^^

206 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2007/02/20(火) 15:59:04 ID:bbuJrbBF0
子供2人とも旦那の子じゃない
旦那には悪いけど、もうATMとしか思えない
いっそ浮気してくれたら慰謝料たっぷりもらって離婚出来るのに私にベッタリだから余計腹が立つ

215 名前:206[] 投稿日:2007/02/20(火) 16:37:40 ID:bbuJrbBF0
会社から帰ってきて「パパきもい」って子供に言われて(私が言わせてる)
打ちひしがれる旦那を見るのは楽しいけどね

235 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2007/02/20(火) 17:46:58 ID:zXOqiZaN0
整形やカラダ売ってた過去のある人けっこういるんだね。

244 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2007/02/20(火) 18:42:13 ID:b3ZPSIsR0
喧嘩してムカついた時なんて旦那のカレーに私のウンチ入れて
鍋で温め直して出している。カレーの香辛料で臭いもブレンドされ
美味しいと食べている旦那は馬鹿(笑)

252 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2007/02/20(火) 20:32:54 ID:iex9OVlb0
あの人とHの相性が悪いので、昼は毎週3回ほど、知人としています。
夜勤の方なのです。あの人は気付いていないみたい。

302 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2007/02/21(水) 10:10:19 ID:29+4yDxIO
正直、旦那わ金としか見てないし。今わ新彼に夢中ω・お昼に呼んでご飯食べたりエッチもしてる。彼とイチャ2してるときに時々旦那から電話きたりしてまぢウザイ

709 :世紀末:2007/02/21(水) 17:02:59 ID:HNkUNgFl0
  それから2時間後、3人はスタジオで汗を拭き、椅子に座っていた。
  『いやーそれにしてもありがとうございます!』
  『ホンマに・・・兄貴は一応プロのギタリストなんやぞ』
  『龍毅!まあ喜んでもらえてよかったよ。龍毅の彼女でしょ?』
  そう言われて二人は顔を真っ赤にして、首を振った。
  『何だ違うのか・・・そんな気がしたけど』
  『兄貴・・・早とちりしすぎ。あっこんな時間や!今日バイトなんや・・・
   嗣永!送ったるから、早く行くぞ』
   『ハイハイ!廉さん、今日はありがとうございました』
  そう言うと二人はスタジオを出た。
  『それにしても、ギターうまかったね!』
  『当たり前や!兄貴はギタリストやし』
  『廉さんの方じゃなくて、龍毅君だよ』
  そう言われると龍毅は照れたようで黙っている
  『あっ!龍毅君照れてるでしょ?顔が赤いもん』
  『もうやかましい!もうおいていくぞ!』
  『ゴメンゴメン!』
  そんなやり取りをしているとスナックももに着いた
  『ここでいいよ。今日はありがとう!』そう言うと店のドアを開けて中に入った。
  龍毅は帰り道に時折見せた大人びた表情にドキっとして、急いで自転車に乗り
  バイト先へ向かった。だがまだその時は自分の気持ちには気付いてなかった
  ”俺は嗣永の事が好きなんだ”という事を


710 :世紀末:2007/02/21(水) 17:04:25 ID:HNkUNgFl0
始めての花火と夏祭り

  龍毅はライブの時に着るお気に入りの黒い服を着て、ワックスで髪を整えていた
  今日は夏祭り。なので矢島と岡井に誘われて、暇なので行く事にした。
  そして龍毅は高級そうな兄のサングラスをかけて、自宅のドアを開けた。
  30分後、祭りの会場に着き、龍毅はipodを取り出し耳に付けた
  しばらく聞いていると、数メートル先には菅谷梨沙子がいた。
  どうやらサングラスをしているので気付いてないみたいだった。
  その10分後、熊井や嗣永も浴衣を着て、菅谷の下へ集まった。
  龍毅はその場所を動こうとしたがはぐれそうなので動けなかった。
  『岡井も矢島も何してんねん・・・』
  すると矢島と岡井が龍毅の目の前でさまよっている。
  『龍毅どこ?ここって言ったよな」
  『あぁ。どこだろな・・・』
  どうやら二人は目の前の龍毅に気付いてないようだった。
  『矢島!岡井!俺はここや!』
  その声を聞くと、二人は振り向き、龍毅を見て唖然としていた。
  『何してんねん。何かおかしいか?』
  『お前・・・祭りにサングラスって・・・』
  二人は真っ黒な服にサングラス。龍毅がヤンキーに見えたようだった
  『俺のファッション!とりあえず行くぞ!』
  『ハイハイ』

711 :ねぇ、名乗って:2007/02/21(水) 17:27:34 ID:rUpLcp270
ttp://www.youtube.com/watch?v=JBpoCcbX9Rc&search=Onmyouza%20Onmyo-za%20Onmyoza%20%E9%99%B0%E9%99%BD%E5%BA%A7

712 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 21:35:33 ID:z9ZxLMBe0

凄すぎる・・・
りしゃす・マジでこの二人スゲーな。

輝夫さん前作が二重に引き立つ文章になってるな、小春ちゃんのセリフに重みが出来ている。
二人の会話が前作同様に変わらぬテンションで佐紀の心に訴える様が良く出ています。

世紀末さん・・友理奈に触れた事は一種の冒険か・・なるほど主人公に「キズ」があったんだね。
今自分は一人の読者として本当にテンションが高くなった、「文章」で勝負したろか!!なんて考えないほど心がときめく。
初めてこの板に出会った頃の様に・・ありがとうございます。


713 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 21:45:38 ID:z9ZxLMBe0

本当に素晴らしい、一読者として二人の作家を褒め称えたい。

やっぱりやり続けると神様がイワナにご褒美くれるのだな、感謝、感謝。

しかし・・これも、りしゃす・と茉作家が土台を作ったおかげである。

若い作家二人が大好きな分、作り上げた作家に賛辞を送りたい!!

いつも言っているとおり無理矢理書かなくて良い板である、だから二人は自分のペースを守るように。
なに、イワナがついている心配はない!!



714 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 21:53:37 ID:z9ZxLMBe0

輝夫さんの今の作品でイワナの文化祭は昨年の9月から結構書いたが一からプロットを書き直さなければならなくなった。
本当に腕を上げたね、「ハロモニ」はこの物語に出演する人たちが全開で活躍してるね、毎週たのしみで。

>>685でディスティニーって書いたけど「ストライクフリーダム」の間違いでした。
やっぱりキラ君が主役だったのかな。

いいやイワナの百式もまだまだ!!


715 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 21:59:15 ID:z9ZxLMBe0

世紀末さんの出現はイワナにとって大想定外なんだ・・・
9月から書いていた文化祭のプロット書き直しだ・・話が被りすぎだ。

しかも、あんた!!「フェルナンデス」は書いちゃだめでしょ!!
え?何言ってるか分からない?

すみません、おじさんの脳内妄想だから気にしないで次も
全開!!でヨ・ロ・シ・ク!!

ちなみに「ラブ☆なくる!!」って読んだことある?


716 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 22:07:48 ID:z9ZxLMBe0

すまない、「ラブ☆なっくる!!」だったよな。(イワナが間違えてどうする!!)

「墨堤通り」さん、イワナも一読者です。

「墨堤通り」さんの綺麗な書き込み、みたいな文章で誰かが何かを見ている描写とか書いてみません?
ただただ雨の中、れいなが土手に座って荒川を見ているような風と雨音の描写をほんの数行でもいいから。

あなたなら綺麗な描写を書けると思うのです。

まあ、それはいいとして一緒に一読者として楽しみましょうネ。


717 :ミヤビイワナ:2007/02/21(水) 22:54:32 ID:z9ZxLMBe0

りしゃす・「もろりん」ってなんだ?
イワナにはさっぱりわからんので教えなさい。

イワナが痛すぎたらこっそりメールでな。

体は調子いいか?

イワナは元気すぎる、
今年も風邪をひかず冬が終わりそうだ。



718 :シド・りしゃす:2007/02/22(木) 00:37:45 ID:198DEquRO
イワナ氏サイトの方に反省分提出しときました><




だってもろりんかわいいんらもん><;

「どんな時もどんな時も僕が僕らしくあるために好きなものは好きと言える気持ち抱きしめてたい!」
みんなゆっくりね♪
時間はタップリあるんだから!もう少し勿体つけてさ焦らして下さい^^
とヲレがいってみるw
そういやhideのファーストギグいったよ!
めちゃめちゃ衝撃うけたなぁ
確かアナーキインザUKカバーしてそんでピストルズにはまったんだ!
偉大だよhideはアンチビジュ系の奴もhideだけは特別視してるもんね
そういやRIZEがピンクスパイダー演奏ってたなぁあれはあれで良かったり・
ごめんどうも脱線する
輝夫氏とは今度ゆっくりプロレス話でもしましょ

719 :松輝夫:2007/02/22(木) 07:18:58 ID:zUYdMfCNO
>>704
音源楽しみにしてるお。
更新も乙です。ペース早いですね。
夏祭りは本編にもありましたね。もう一つの夏祭り、楽しみです。

>>712
イワナ氏、誉めすぎですよ。でもありがとうございます。
あと、文化祭の件すみませんm(_ _)mその件に関しましては、後でメールします。
千奈美に、アスランとメイリンの乗ったグフを撃墜したのはデスティニーでいいんですよ。

>>718
浮気者m9(^Д^)プギャーーー!!!
プロレスは古いのしかわからないけど、お話してみたいね。
そういうわけで、やっぱ土曜日のヲタカラにおいで。

720 :世紀末:2007/02/22(木) 07:42:54 ID:AJepeS2m0
ミヤビイワナさん>いえいえ!こちらこそありがとうございます!
    
松輝夫さん>もう三者面談まで出来てるので!後、体育祭などの裏のストーリー
      も書いていきたいです

721 :世紀末:2007/02/22(木) 07:44:08 ID:AJepeS2m0
 3人は気軽に露店を回っていたが、ある見覚えのある人物を見かけた。
  夏焼 雅だった。露店でアルバイトしているようだった
  『アレって夏焼ちゃうんか?』
  『えっ?本当だ・・・』
  すると龍毅はその露店まで行き『夏焼!』と話しかけた
  案の定驚いたようでサングラスをかけていたので
  誰かわからず警戒しているようだった。
  『俺や!神谷 龍毅!』と言うとサングラスを外した
  『ええっ!!龍毅君?見えない・・・』
  『失礼やな!俺のライブの勝負服やぞ!』と言うと再びサングラスをかけた。
  すると大柄で一瞬ヤクザの様な男が出てきた
  『雅の彼氏か?』濁声でいきなり言われたので龍毅は黙っていた。
  すると雅が『違うよ!ただのクラスメイト!』
  丹下はそれを聞くと残念そうにその場を去っていった。
  『で、夏焼は何してんの?』
  『バイトよ!バイト!で、買っていくの?』
  『うーん・・・じゃあ3本貰えるか?』と言い黒革の高そうな財布を出した
  すると数分後、香ばしい匂いが漂ってきて、雅がぶっきらぼうに渡した
  『サンキュー。お前もちょっとは遊べよ!』と
  笑顔で言うと3人はゆっくりと歩き出した。


722 :世紀末:2007/02/22(木) 07:49:24 ID:AJepeS2m0
『それにしても夏焼って男っぽいな。なんでやろ』
  すると矢島がとうもろこしを食べながら『でも一年の頃からだろ。最近は
  須藤とか徳永とも仲悪いし』
  『須藤で思い出したけど、お前告白の結果はどうやったんや!』
  岡井も続いて『そうそう!!』と言った。
  『実はまだ・・・徳永にメルアド教えてもらってメールは送ったけど・・・』
  『それだけ?・・・まあいいわ。夏休み明けたら返事来ると思うから』
  『ああ・・・ていうか龍毅は好きな奴いないのか?』
  矢島に続いて岡井も茶化してきた。
  『俺はな・・・まあまだ可愛いなって思う奴はいるけど』
  『誰?3-B?』と矢島は嬉しそうに聞いてくる
  『まあ同じクラスや。ていうか俺の事はええから』
  そう言うと龍毅は照れ隠しに花火を見上げた。
  ドォンと音がして綺麗に散っていった。
  クヨクヨしても仕方ないしな・・・龍毅の目は転校当初とは明らかに違っていた
  なんというか希望を持っているようで・・・

723 :世紀末:2007/02/22(木) 07:50:49 ID:AJepeS2m0

  龍毅はライブとデモテープの配布の為に京都に帰ってきていた
  バンドのメンバーも来るべき日の為に気合を入れて化粧している
  龍毅も髪をガンガン立てて、メイクをしている。久しぶりの
  メイクに少し抵抗があるようで、若干戸惑っていた。
  『龍毅・・・龍毅!聞こえてるか!』
  その声の持ち主はでギター担当のrikiだった。
  廉の高校時代の後輩で今、高2である。
  昔から龍毅と仲がよく、よき相談相手であり仲間だった
  またサッカーで選抜に選ばれるほどの腕で桜中学サッカー部OBの桐山という
  少年とは名コンビと呼ばれたほどだった
  『ああ・・・聞こえてる。ちょっと久しぶりだから緊張してたんや』
  『まあ、最初お前が転校するって事を聞いて、びっくりしたわ』
  するとベース担当のjunとギター担当のharuもゆっくりと頷いた。
  二人はすでに高校を卒業しており、国立大学に在学中である
  『まあ俺もさ・・・最初は抵抗あったし』
  『龍毅・・・楓ちゃんとの事は解決したか?』
  『ああ・・・それなら』そう言いかけると
  前のバンドのライブが終わったようで係員に呼ばれた。
  するとドラム担当でリーダーである、kazumaが『行くぞ。思いっきり暴れてやろう』
  と言うと髪を整えて向かった。Kazumaは龍毅の兄の廉と同い年であり
  一緒のバンドを組んでいた

724 :世紀末:2007/02/22(木) 07:55:20 ID:AJepeS2m0
そしてメンバーは自分の位置に着きチューニングを始めた。
  龍毅はステージの感覚、マイクの感触、全てが懐かしかった
  『なんか懐かしいな・・・・』
  するとメンバー全員がチューニングが終わったようでOKのサインを出した
  その瞬間、龍毅は口にウォッカを含み、火を吐いた。
  客は席を立ち、すでに興奮状態であった。同じく龍毅やメンバーも興奮状態だった。
  すると激しいギターとベースが唸り、バスドラの激しいドラムプレイから
  ライブは始まった。龍毅も久しぶりのライブに吹っ切れた様に歌い、叫んだ。
  一時間後、客も帰り、控え室で龍毅はメイクを取っていた
  何しろ、龍毅のメイクは2時間かかるので、取るのにも時間がかかった
  『龍毅・・・さっきは聞き損ねたけど楓ちゃんとどうなった?』
  『大丈夫。もう和解した』
  するとrikiは笑顔で『そうか!それならよかった!』と言い龍毅の肩を
  バンバン叩いてギターを担ぎ帰っていった。
  龍毅は皆がいなくなったスタジオでzippoのライターを取り出した。
  そして楓とのツーショット写真を見つめて、火を付けた
  『二人でいつも一緒に通っていた思い出。
   試合やライブの時、応援してくれた・・・
   でもこれでリセットなんやな・・・』
  思い出の写真がメラメラと燃えていく中、龍毅は涙していた
  楓と完璧に離れるという事を・・・そして新しい生活が始まるということを・・・

725 :世紀末:2007/02/22(木) 13:01:58 ID:AJepeS2m0
ミヤビイワナさん>「ラブ☆なっくる」は読みましたよ!
         テンポが速くて読みやすかったです

726 :ミヤビイワナ:2007/02/22(木) 13:14:37 ID:lzUEhChC0

世紀末さん、返事どうもありがとうございます。
とてもうれしいです。

各作家の作品読んでくれているのですね。
なるほど良くみんなの作品とつながるわけだ。

若い情熱をぶつけてください、応援しています。


727 :世紀末:2007/02/22(木) 13:14:43 ID:AJepeS2m0
新学期とバイト
  
  龍毅は黒くなり始めた髪を早朝から染めていた。
  だがその真新しい茶髪とは裏腹に顔はとても眠そうだった。
  何しろライブの後は打ち上げで、寝台列車で4時に東京に帰ってきた
  なので一睡もしていなかった。だが龍毅は今日から本当の新しい生活が
  始まるので栄養ドリンクを一気飲みして体力を付けた
  『じゃあ行ってくるわ』と言うと威勢良く自宅のドアを閉めた。
  ようやく慣れ始めた東京の景色。龍毅はいつもの様に音楽を聴きながら
  登校していた。下級生達は龍毅の茶髪が珍しいのか凝視している
  すると後ろから威勢良く肩を叩かれた。嗣永 桃子だった
  『龍毅君、髪染めた?』と笑顔で聞いてくる
  『おう!ちょっと昨日はハジけたし』
  『えー何かあったの?』
  『ちょっと京都の実家に矢島と岡井と帰っててな。
   後、ライブしてたんや』
  『ええ!いいなぁ・・・お土産は?」と嗣永は子供のように聞いてくる
  『ないない。だって修学旅行で行くやろ?その時、お勧めを買っとくから』
  『ホント?じゃあ許す!』
  とそんな会話をするウチに桜中学校へ着いた。
  龍毅は何故か嗣永と話している時、顔が赤くなり照れてしまう。
  龍毅は嗣永をすこし可愛いと思ってしまい、恥ずかしくなった。

728 :世紀末:2007/02/22(木) 14:14:13 ID:AJepeS2m0
そして学校が終わり、龍毅は新しいバイト先へ向かっていた。
  実は夏休みから兄と二人暮らしをする事になり、家計が新聞配達だけでは
  賄えないので楽器店でアルバイトする事にした。
  兄の廉もこの楽器店でバイトしたけ異見があり、龍毅も楽器には詳しいので
  バイトすることにした。
  『ここか・・・』
  その楽器店は大きく、楽器の数も多彩でスタジオ、音楽教室もあった。
  『こんにちは。バイト希望の者ですけど・・・』
  『はい。お待ちしておりました』
  対応した店員は女性的な顔つきをしており吉澤という人だった
  その店員はお待ちくださいというと奥に消えていった。
  すると楽器店の自動ドアが開き、見覚えのある女が来た
  徳永 千奈美だった。
  『徳永!何してんねん!』と声をかけると徳永は素っ頓狂な声を上げた
  『何だ・・・龍毅君か・・・龍毅君こそ何してんの?』
  『バイトの面接。今日から兄貴と二人暮らしやから。お前は?』
  すると徳永は楽譜を見せ『キーボードのレッスン。今日からなの』
  『ふーん・・・てか気になったんやけど、夏休みに嗣永が写真機の前で
   写真撮ってだけど何で?俺が話しかけたら写真を隠したから・・・』
  『あー・・多分、履歴書じゃないかな?』
  『履歴書?』
  『うん。桃子はアイドル目指してるらしいから』
  『へぇ・・・』
  龍毅は自分もバンドでプロを目指しているので桃子がアイドルを目指している
  という事を聞き、自分と同じだなと思った。
  それと同時に自分と嗣永が共通点がある事を嬉しく思った

729 :ミヤビイワナ:2007/02/22(木) 15:09:53 ID:lzUEhChC0
りしゃす・メールありがとうね。

「THEポッシボー」、了解です。

ネットで調べてみたよ、なるほどなんだろう「エコロジー」なのかな違うかな?
「ビオトープ」って知ってる?
(生物群集が存在できる環境条件を備える地域。生物群の生息場所。ハビタットと同義にも用いられる。 )
つまり技術である、発祥はドイツです。
ドイツは自然環境を大事にする国でエコロジーの先進国です。
日本はまだまだビオトープは浸透していないけど水が流れる細い側溝などに針金のネットで石を包み生物が宿る環境で治水するなど見えない所で進んでいる。
日本もエネルギーを植物燃料に需要を賄えないか模索していますね。
キリンビールがバイオエタノール事業の研究をしており北海道では十勝地方が砂糖の原料を使ってエタノールをつくる研究をしています。
植物原料の燃料で発生した2酸化炭素はまた植物に吸収されて循環していきます。
そんな事業の枠組みにアイドルが応援者として存在するのはとても尊い気がします。
それでも、りしゃす・が好きなことに没頭してモチベーションがあがればイワナも嬉しいだけさ。
見上げれば未来・・・・
な、りしゃす・

730 :墨堤通り:2007/02/22(木) 15:32:01 ID:AyiFydXwO
イワナさん、私なぞ記憶に留めて頂き、いわんや呼び掛けて頂き恐縮です。

折角のお誘いではありますが、私にはどうも文才…といいますか創造力が欠如しておりまして、作家擬いの参加は適いそうにありません。残念です。

私事なのですが週に一度東武線に乗るのです、牛田〜鐘ヶ淵間を通過する度にベリさんの皆や作家さん達の世界に近付けたような感じがします。

それではますますの健闘!を心より応援しております。

731 :ミヤビイワナ:2007/02/22(木) 16:22:30 ID:lzUEhChC0

ああ、なんだろう、本当に幸せだな。
みんなそれぞれ忙しく一生懸命生きているところでイワナなんかにレスをくれる。

「墨堤通り」さん、もうすでに充分他人が見て気分が良い文章をレスとして書いていますよ。
物語云々と言うよりも丁寧にイワナを含めた作家達に応援の文章を書いてくれています。

2ちゃんの世界は自由ですどんな汚い言葉使っても意味の分からない用語使っても犯罪にならなければ自由です。
そんな世界で綺麗な言葉でレスをくれる「墨堤通り」さんのような人がこの板に居てくれるのは本当に偶然で、作家達は運が良かった。

世紀末さんのように最近書き出した作家は手応えが不安な面をもしかしたら持っているかもしれません、「墨堤通り」さんのようなレスは本当に励みになっていると思います。
「墨堤通り」さんらしい綺麗なレスで作家達をイワナと一緒に応援しましょ。

732 :ねぇ、名乗って:2007/02/22(木) 23:10:29 ID:yzytjxS3O
キャプテンいらない

733 :シド・りしゃす:2007/02/23(金) 00:03:02 ID:HbJrzFweO
なんかあっという間に700いってたのねww
とりあえずウタヒメは責任持って書かせて貰うよ
まだ今は賑わってるし過疎ってきたらまた書きます


墨ティーさんいいこというなぁ・・・
いつかオフがあったら参加してくださいな
世紀末さんは未成年だからもしまたオフがあるなら場所考えないとね
次こそイワナ氏にも会いたいし

と独り言・・・

734 :ミヤビイワナ:2007/02/23(金) 14:02:14 ID:HN9EEjhR0

〜BIRTHDAY〜

第4話「旅立ちは今」

「ねえ、明日の土曜日は街に行って中華食べよう。」

自習が終わった自由時間に柴田あゆみは木村麻美に言った。

「うん、つれてって。」

今日は土曜日で、明日の0800から点呼開始一時間前の2130までが新隊員の外出時間である。
自衛隊は特別な勤務がなければ土日は休養日になる。
まだ新隊員の彼女たちは外出については土曜日か日曜日かどちらかで一日である。

各班5名ずつの交代で外出である。

木村絢香がゴールデンウィーク明けから何故か元気がない。

「ねえ、アヤカ、明日あたし達と行動しない?」

「・・・・・いや・・いいよ。」
アヤカは相変わらずぼーっとしていた。

735 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:03:35 ID:HN9EEjhR0
土曜日の朝

当直室の前で外出所をもらうため新隊員たちは整列していた。
塀の外に出るのがこんなにも面倒なのが最初の時には思ったが不思議と今は馴れてしまった。

信田班長が当直陸曹に就いていた。

「何度も言うが、民間人とのトラブルには巻き込まれないように、それと点呼時間の1時間前には
必ず帰隊して外出証を当直に返納すること。」

シワがひとつもない戦闘服を着た信田班長は外出前の指導を終わると外出証を新隊員達に配った。
「木村麻美2士。」
「はい木村2士!」
「知らない人に声をかけられてついていってはだめだからな。」
「はい木村2士。」
他の隊員達は噴出しそうだったが二人は真剣だった。

あゆみとあさみは二人でバスに乗り映画を見に行った。

映画館に行く途中でとある政党の街頭演説があった。

現在行われている「イラク戦争」についてだった。

クウェートに侵攻を目指していると非難され各施設の査察を国際機関に強要され、大量化学兵器を
有しているとアメリカ側に「決め付けられた」国は戦う他なかった。

自衛隊ではいかなる政治活動(選挙の投票は必ず実施)に関与してはならないと教育で教えられた。

あゆみとあさみは通り過ぎた。

736 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:04:36 ID:HN9EEjhR0
あゆみは気になっていた。アメリカ側が日本にも国際援助としてイラクに派遣するよう要請している
と言う報道が。

そして日本は国際貢献と言う名目でイラクに国家機関を派遣しようと立案段階にきている。
誰が戦地で貢献できるか?

日本においては「自衛隊」が行くしかないのである。

(イラク派遣・・・・・)

「あゆみ。」

「え!」

「なにぼーっとしているのどっちの方向に行くの?」

「あ、ああ、こっち。」

あゆみは心の何かに引っかかる思いを忘れてまた歩き出した。

映画を見終わり1800に中華バイキングの店に入った。

連日、普通の人間とは違う訓練をしている「乙女」達は食欲も違う。

1930に時刻は進んだ。

「あさみ、そろそろ帰ろうか?」
「うん、そうだね。」

二人は店を出て駅に向かって歩き出した。

737 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:06:04 ID:HN9EEjhR0
駅のバス停に「アヤカ」がいた。
「アヤカ、そろそろ帰るの?」
「・・・・・。」
「どうしたの?」
何か思い詰めたような表情のアヤカがあゆみは気になった。

「すまないが、二人とも私にお金をかしてくれないか?」

「!!」

「どうしたって言うの?」

「・・・・・。」
「ねぇ!!アヤカ。」

あゆみは少し声が大きくなってしまった。

あさみは、
「いいよ、少ししかないけど。」
「・・・・・。」

738 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:10:05 ID:HN9EEjhR0
「あさみ。」
あゆみは驚いた。

あさみは、
「だけど、何に使うか教えて。」

「私はもう自衛隊の生活がイヤになったんだ!!」
「!!」
「実家の沖縄に帰りたいんだ!!」

「・・・・。」

「あ!!」

アヤカはその場を走り出してしまい街の雑踏に消えていった。

あゆみはすぐ追いかけようとしたが、
「あゆみ、もう2000になるわ、一回当直の班長に連絡よ。」
「う・・・」
(今ならまだ間に合う、いちいち班長に報告しなくても・・)

あさみは自分の携帯電話を取りだし部隊に連絡していた。

739 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:36:59 ID:HN9EEjhR0
「あゆみ、班長には了解を取ったわ、少し帰隊が遅れても大丈夫だって。」

(・・・やはり不確定な場合は・・・)

「あっちの方向よ!!」

あさみが走り出していた。

「!!」

あゆみが後をついて行った。

2100を過ぎた頃、駅から大分離れたバス停のベンチに座り込んでいるアヤカを見つけた。

「!!」
「いた!!、あいつめ〜。」
「待って、あゆみ。」

駆け回っていたあゆみをあさみはなだめた。

あさみとあゆみが近づいてもアヤカも動かなかった。

「アヤカ、もう点呼1時間前だよ、帰ろう。」
あさみは優しく言った。

740 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:38:18 ID:HN9EEjhR0
「・・・いいんだ、このまま帰らなければ自衛隊クビになるからね。」
「・・・・・。」

「・・・・だらしないんだね。」

「・・・・。」

「お前に何が分かるんだよ!!」

「!!」

アヤカはあさみを突き飛ばした。

「ちょっと!!いいかげんに・・」

「大丈夫だよ。」

あさみはまたあゆみを制止した。

(この娘はなんて、とろいの!!)

あゆみはイライラしてきた。

「ねぇ、もう一日だけガマンしてみない?」
「・・・・。」
「ほんと言うと私も自衛隊向いてないし、みんなに迷惑ばかりかけてて、アヤカなんかより先に
私が先に逃げたいの。」

「!!」

「でもね、みんな私を助けてくれた、班付の市井士長なんてもう血圧あがって倒れるんじゃないかと
思うほど、うんざりしていると思うけど・・・。」

741 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:40:12 ID:HN9EEjhR0
(あさみはあさみで自分に悩んでいるよね・・・そりゃ・・・)
あゆみはあさみにイライラした事を急に恥ずかしくなった。

「自衛隊はね、出来ない者を絶対に投げ出さないの、絶対あきらめずに、何度でも何度でも教えるの
やらせるの。」

「・・・沖縄のじいちゃんがね・・最近寝込んでいて・・それで・・。」

あさみは、
「それじゃ、なおさら頑張らなければいけないの。」

「!!」

「おじいさんはアヤカが投げ出して帰ってきても喜ばないよ。」
「・・・・・。」
「だからせめてこの前期教育が終了するまで頑張るの、せめて今日一日、せめて明日一日を。」

「・・・・・。」
「アヤカは私なんかより成績良いんだから班からいなくなったら困るわ。」

あさみはアヤカの隣に座り肩を抱いていた。

「帰ろう。」

アヤカは無言で立ち上がった。

742 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:41:12 ID:HN9EEjhR0
3人は駅のバス停に向かって歩いていった。

バス停に青い「スカジャン」に黒いスポーツキャップに黒いジーンズをはいた青年が立っていた。

「おーい!!」

その青年がこちらに向かって走ってきた。

(なに?)

3人は少し緊張した。

「はは、さぁ帰ろうか。」

青年に見えたが笑顔の市井士長だった。

「!!」

市井は信田から連絡を受け3人を迎えに来ていたのだった。

「すみません、班付。」

あさみは市井に謝った。
しつけ時間の2130はとっくに過ぎていた。

「なに、バスが故障して遅れたと言えばいいさ、それとも運転手さんが道を間違えたにするか?」
市井は笑顔で冗談を言った。

「・・・帰って来てくれさえすれば後は班長と区隊長が何とかするさ。」

743 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 14:57:26 ID:HN9EEjhR0
市井はバス停でバスを待つ間、3人に語りかけた。

「私も入隊した時は自衛隊が嫌で嫌で、何度も辞めようと思ってその時の班長に何度も相談した。」
「なんだかんだなだめられて今では陸曹候補生になってしまった。」
「この世界はやっぱり男社会だけど女の私でも努力すればチャンスが与えられる。」
「何よりも頑張れば誉めてもらえるし、表彰状までもらえる。」
「自衛隊はね、絶対見捨てないんだよ、出来ない人間をだから私みたいな人間でも働く事ができるんだ。」

市井は笑顔で3人に言った。

「班付は立派です、とても出来ない人間ではありません。」
あさみは顔を赤くして言った。

市井も照れくさそうに、
「ありがとな、でも教育隊ではあんたとあまりかわらない成績だったよ。」

あゆみは、
(まさか、うそでしょ?)

「アヤカ、もうすぐみんなの配属進路が決まる、沖縄にも自衛隊あるからな、希望通り行けるかも
しれない。」

「!!」

「だから最後まで諦めるな、もう二度と会えない同期もいるはずだ、頑張っている同期達を心に
焼き付けるんだ、そして頑張る自分を私にも同期達にも焼き付かせて何年経っても変わらない
思いを作るんだ、自分で作るんだ。」

「・・はい・・。」

バスが来た。
目を赤くした少女達を乗せて軍隊に向けひっそりと走り出した。

744 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:15:21 ID:HN9EEjhR0
いよいよ教育も終盤で激しい戦闘訓練が入ってくる。

「明日はいよいよ25km行軍だ、各人は万全の準備をせよ。」
班長の信田は終礼の際に班員達に厳しい訓練に臨む激を飛ばした。

行軍とは部隊が徒歩で戦闘移動することである。
64式小銃は4.3kgあり肩にかけて携行する。
そのほかに背のう(大きな軍隊用リュックサック)を背負う。
背のうには飯ごう、携帯エンピ(折り畳み式の小型スコップ)着替え、携行食(レトルトご飯)等
個人でも生活出来る装備を背負う。

男子でも訓練していない人間は10kmも歩けない。

教育隊の訓練でも山場の一つである。

市井も少し緊張していた、安全第一で教育をやらなければならないが出来ることなら
一人の脱落者も出さず、歩き切ってほしかったのだ。

訓練をしている信田や市井にとって25kmは実は大した距離ではない。

部隊に配属されれば大きな演習では基本的に寝ないで40kmは歩く。

しかし新隊員達に取っては初めての苦難である。

「いいかみんな50分で1km歩いて10分休憩する、休憩の間は靴下のズレや銃を
吊るヒモ等体に負担をかける軽減をするように持ち方等を修正するんだぞ。」

市井班付は皆にアドバイスをしていた。

745 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:19:28 ID:HN9EEjhR0
教育隊の100名は演習場でいよいよ行軍の開始である。

15kmまでは何ともなくみんな歩いていたが、それを過ぎると体中に食い込む装備の
重さが苦痛になってきた。

半長靴の中はものすごく熱くなり足がヒリヒリしてきた。
「マメ」と「靴づれ」ある。
銃を背負おうヒモは肩に容赦なく食い込む。

最後の行程においては全員ボロボロである。

今回みたいに駐屯地を離れて訓練する場合は「衛生科職種」の衛生隊員が患者輸送車に乗って
訓練についてくる。
20km地点の休憩時間で15人の女子は根をあげて車両で搬送される。

「木村麻美2士、まだ歩けるか?」

「・・はい班長大丈夫です。」

あさみはヨロヨロ立ち上がった。

(もう限界だな。)

信田は見て取った。

(残念だが・・・もう・・)

「班長!!」

「何か?」

市井が班長に意見具申をする、

746 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:20:39 ID:HN9EEjhR0
「今まで自分たちが教えたことを班員達が覚えていて実践してくれれば、班員全員ゴールまで
たどり着けます。」

「・・・・・分かった、そうだったな。」

「出発準備〜!!」

とうとう最後の5kmが始まった。

5〜6分歩いた所であさみはビッコをひくようになった。

(私が持つのは容易いが・・・やはりあの時やめさせるべきだったか・・・)
市井は自分の判断に自信がなくなってきた。
出来れば「木村麻美」に痛い思いをさせたくなかった。

「!!」

アヤカがあさみの銃を取った。

あさみが呆然として歩きながらアヤカを見た。

アヤカは両方の肩に銃を持つことになった。

アヤカはあゆみに向かって、
「二人で10分交代でゴール手前まで持つよ。」

あゆみは、
「分かったけど、持てなくなったら言ってよ、私一人で持つわ。」

あゆみはニヤニヤしながらアヤカに言った。

「何言ってのよ、こっちのセリフだから!!」

747 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:40:57 ID:HN9EEjhR0
あさみは堪らず、
「二人ともやめて、二人までゴール出来なくなるよ。」

あゆみとアヤカは顔を見合わせて笑った。

アヤカは、
「あんたと一緒にしないでよ。」

しかし少し右肩が震えていた。

あさみはまた泣けてきた。

アヤカは、
「こうでもしないとあの時の借り返せないでしょう。」

「・・・・・。」

しかし5分も経過したら今度はアヤカの歩く速度が落ちていった。

「!!」

その時あゆみではなく同じ班員の一人がアヤカの銃を取り上げた。
班員は何も言わず歩いた・・・その後も同様にあゆみを含めた他の班員達が銃を持ち合った。

市井は不覚にも目頭が熱くなった。
(何、泣きそうになってんだ・・・私は・・)

信田は無表情で思っていた、
(やはり市井士長の言うとおりこの娘達は私たちの言った事を分かっていてくれた、力を合わせて
任務を全うすること、一つの目標を全員が達成すると言う事を。)

あと5百メートルでゴールである。

748 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:42:33 ID:HN9EEjhR0
最後に銃を持っていたあゆみは震えながらあさみに銃を渡した。
「さあ、最後よ、自分で持ってゴールするの。」

あさみは涙を流しながら銃を受け取った。

あゆみの班は一人も脱落者を出さずに25km行軍の任務をやり遂げた。

陸上自衛隊の基本教育の一つとして班の戦闘訓練がある。

班長を中心として小銃を持った班員達が段階的な小銃射撃による攻撃をして敵陣に突撃をする。

いよいよ敵陣に突撃するときの隊形は全員地べたに這いつくばり小銃に着剣(30cmくらいの
小刀を腰にぶら下げていてそれを抜き小銃の先端に装着して近接射撃をしながら刀で戦う。)
しての突撃である。
この訓練は陸上自衛官の基本戦術なので女子であろうと後方の補給部隊の隊員であっても身に
つけなければならない。

その他は銃の分解結合等の技術も習得する。

教育隊も残すところ数週間である、入隊当初に行われる区隊長との面接で希望した勤務の
職種と勤務地がそろそろ決まる。

女子は男子と違い戦闘職種には就かない。男子も後方勤務と呼ばれる武器の整備や物資の輸送等の
仕事に就くが戦闘職種に就く人間の方が断然多い。

749 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:43:35 ID:HN9EEjhR0
柴田あゆみは、通信科と呼ばれる職種に就くことになっていた。
通信職種は無線通信や有線通信等の機材構成等に任ずる技術職である。

木村麻美は後方職種の需品科に就くことが決まった。
需品科は服の修理や帳簿付け等補給に任ずる職種である。

木村絢香も通信科職種でレーダーの操作を訓練するそうである。

「あさみ!!」

「どうしたのアヤカ?」

「わたし沖縄の自衛隊で勤務出来ることになったの!!」

「え〜!!よかった〜!!」

「あさみは?」

「・・・・北海道の帯広に決まったの!!」

二人は喜び爆発させて抱き合った。

「二人とも良かったよね。」

あゆみが言った。

二人は複雑だった。

教育が始まった3ヶ月前は嫌でしょうがなかった自衛隊生活、嫌な人と一緒に寝起きする苦痛。
あの時あさみとアヤカが抱き合ってお互いを励まし合うと本人を含めて誰が予想出来ただろう?
確かに地元には帰れるがみんな離ればなれになってしまう事でもある。

750 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:45:15 ID:HN9EEjhR0
入隊から3ヶ月いよいよ
卒業が来た・・・・。

それぞれ進路は決まった。

あゆみは地元神奈川の「久里浜駐屯地」で基地通信中隊に配属するための教育を受けることになっている。

前期教育終了式は体育館で行われた一人一人教育隊長から終了証書を壇上で受け取る。

終了式が終って最後の会食が行われる。

会食と言ってもいつも通りの食堂で班員と班長達でいつも通りの食事である。
いつも通りでも、もう二度とこの班員達とこの様に食事をすることはない・・・・。

あゆみは入隊当初の班長の言葉を思い出した。

入隊式が終わり班長(教育下士官:軍曹)がまず始めに言うのが、

「今日初めて出会う人間達だが3ヶ月後にはみんな進路がバラバラになり別れることになる。」
「北海道や沖縄から来ている人間はおそらく二度と会うことはない。」
「嘘だと思うかも知れないが3ヶ月後、別れの時は涙を流すことになる。」

(そんなの嘘だよ、たった3ヶ月なのに・・・・)


「・・・・・・。」
「本当だ・・・。」

751 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 15:47:17 ID:HN9EEjhR0
あゆみは食堂で食器をのせたお盆をひっくり返すあさみを思い出していた。
あさみの件でアヤカと掴みあった事を思い出した。

(・・・・そんな事くらいで別れなくていいんだったら・・・)

食事も終わり終礼である。

最後の班長の言葉が皆に送られた。

「みんなは良くこの3ヶ月我慢して訓練をやり通した、まず自信を持って欲しい。」
「これから先一杯辛い事があるだろう、だけどそんなときは思い出して欲しい、この3ヶ月間を
 同期と人間関係がうまくいかない時もあっただろう、自衛隊の勤務が嫌になったときも
 逃げ出したくなった訓練もあっただろう。」
「だけどみんなは耐え抜いて目標を達成した、この3ヶ月があなた達の実力であなた達の心と
 痛んだ体の隅々にまで刻まれた「乙女の本領」であります。」

「ありがとうみんな。」

市井班付が最後の敬礼の統制をした。

「班長に〜敬礼!!」

涙で濡れた顔達は最後の「別れ」の「敬礼」を班長に送った。

752 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 16:02:30 ID:HN9EEjhR0
遠方に行く隊員達を見送る班長達がいた。

あさみとアヤカが飛行場に行くバスに乗り込んだ。

「・・・・あゆみ、またいつか会えるよね。」

あさみはもう言葉が出なかった。

「あ、当たり前でしょ!!」

あゆみももはや涙を止められなくなった。

「・・・・アヤカ、元気でね。」

あゆみはやっとの思いで声を出した。

「あゆみ、今まで言わなかったけどありがとう。」

「!!」

753 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 16:03:44 ID:HN9EEjhR0
あさみはバスに乗る前に市井士長に、
「班付、私では無理だと思いますが班付みたいな陸士長になります!!」

「・・・うっ、ありがとう、あさ・みなら・・な・なれるよ。」

市井は一生懸命涙を堪えていた。

全員バスに乗りとうとう別れである。

「!!」

走り出したバスの窓から乙女達は敬礼をしていた。

信田はゆっくり答礼した。

その後ろで残った市井とあゆみも敬礼をした。

このころイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に
関する特別措置法(イラク特措法)が国会で審議されていた。


754 :BIRTHDAY:2007/02/23(金) 16:10:22 ID:HN9EEjhR0

今日は休みなのでゆっくりアップしてみました。

BGMはC組さんの「桜チラリ」。

最初に聞いたときインディーズと違って地味な曲だと思ったが実に渋いね。

卒業がテーマなんだろうね。

学校でも職場でも決められた別れがある。
学校を卒業するのも別れだし職場で転勤するか配置換えで別れがある。
別れはとても寂しいものであるが、決められた別れなら受け止めなければならいと思いつつ曲を構成するリフがほろ苦いね。

とうとうメモリーオーバーが近づいた、やはりイワナがとどめさそうかな。



755 :松輝夫:2007/02/23(金) 18:28:12 ID:ALBuUuMEO
>>754
イワナ氏、更新乙カレー!

行軍の件はマジで目頭が熱くなりました。
ここからあゆみがどういう経緯でさゆ付きの秘書になるのか☆カナ?楽しみですお。

桜チラリいいですよね。
自分も会社の休憩中にパソコンで作品を書きながら聴いてますお。
明日のヲタカラで唄っちゃおう☆カナ?

千奈美に、トドメ刺しちゃっていいんじゃないですか。
自分は新スレ立つまで更新控えますわ。

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